説明

遊技機

【課題】 特定の遊技状態の発生の検出に基づいて遊技者が所持する携帯通信端末へサービスポイントを送信することによって遊技意欲の向上を可能とした遊技機を提供する。
【解決手段】 出力端子16a〜eを介して大当り等の特定の遊技状態の発生を検出し、その検出結果に基づいてポイント数参照テーブル37aを用いてポイント数を算出し、赤外線発光部33がポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを携帯電話機200によって受信可能な赤外線信号として送信する。よって、遊技者は、遊技を行うことによって発生する特定の遊技状態の検出結果に基づいて、自己が所持する携帯電話機200の赤外線受光部208によってサービスポイントを容易且つ確実に受信することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関し、特に、携帯通信端末に対してサービ
スポイントを送信するようにした遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機では、遊技機の状態に変化が生じると、その遊技機の
状態が変化したことが遊技者に報知される。例えば、パチンコ機では、遊技者が
多数個の賞球を獲得可能な大当たり遊技状態に突入したときに、その旨が遊技者
に報知される。
【0003】
遊技状態の変化は、遊技機の前面に配置されたランプを点灯させたり、LCD
ディスプレイの表示を変化させたり、スピーカから所定の報知音を出力させたり
することにより報知されるのが一般的である。しかし、遊技機の状態が変化した
ことの報知は従来から提供されている多くの遊技機で行われているため、上述の
ような一般的な報知方法に遊技者が飽きてきているのが現状である。
【0004】
このような状況に鑑みて、従来、遊技状態の変化が携帯通信端末を呼び出すこ
とにより報知される旨の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来技術のシステムにおける作用の概略は以下の通りである。すなわち、遊
技者によって遊技機のスタートレバーが操作されると、そのスタートレバーの操
作に応答して内部抽選が行われる。この内部抽選で特別入賞が当選すると、遊技
機内に設けられた特別入賞フラグに「1」がセットされる。また、この内部抽選
において、特別入賞にかかる図柄配列が有効ライン上に並ぶ前に特別入賞が当選
したことを報知するか否かが決定される。報知を行うことが決定されると、遊技
機からホール管理コンピュータに報知要求信号が送信される。報知要求信号をホ
ール管理コンピュータが受信すると、ホール管理コンピュータは、報知要求信号
を送信した遊技機の台番号と対応づけて記憶している携帯電話機の呼出電話番号
を読み出し、その読み出した呼出電話番号により特定される携帯電話機を呼び出
す。そして、このような報知態様は、遊技機の前面に配置されたランプを点灯さ
せたり、スピーカから所定の報知音を出力させたりするという従来の報知態様と
は異なる斬新なものであり、従来の報知態様に飽きがきている遊技者を満足させ
ることができるという効果を奏する。
【特許文献1】特開2002−119642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術は、単に、ランプの点灯等に
代えて、携帯通信端末を介して遊技状態の変化を報知するという新規な報知方法
を提供するに留まるものであり、携帯通信端末によって受信された遊技状態に関
する情報を積極的に活用することはできなかった。このため、遊技者の遊技意欲
を向上させて、他の遊技ホール又は他の遊技機メーカとの差別化、集客、遊技時
間の拡大等に結びつけることができないという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定の遊技
状態の発生の検出に基づいて遊技者が所持する携帯通信端末へサービスポイント
を送信することによって遊技意欲の向上を可能とした遊技機を提供することであ
る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果
等を付記しつつ説明する。
【0008】
1.特定の遊技状態の発生を検出するための状態検出手段と、
その状態検出手段による検出結果に基づいてポイント数を算出するポイント数
算出手段と、
前記ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを携帯通信端末によっ
て受信可能な信号として送信するポイント送信手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0009】
手段1によれば、状態検出手段が特定の遊技状態の発生を検出し、ポイント数
算出手段がその状態検出手段による検出結果に基づいてポイント数を算出し、ポ
イント送信手段が前記ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを携帯
通信端末によって受信可能な信号として送信する。
【0010】
よって、遊技者は、遊技を行うことによって発生する特定の遊技状態の検出結
果に基づいて自己が所持する携帯通信端末によってサービスポイントを容易且つ
確実に受信することができる。そして、サービスポイントはポイント数に応じた
価値を有しているため、携帯通信端末より遊技ホールや遊技機メーカ等にサービ
スポイントを送ることによって遊技者がポイント数に応じた賞品を獲得したり、
サービスの提供を受けること等を実現でき、遊技者における遊技意欲を向上させ
て、他の遊技ホール又は他の遊技機メーカとの差別化、集客、遊技時間の拡大等
を図ることが可能となる。
【0011】
2.前記ポイント数算出手段は、前記特定の遊技状態の種類に応じて各々所定
のポイント数を算出することを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0012】
手段2によれば、前記ポイント数算出手段が、前記特定の遊技状態の種類に応
じて各々所定のポイント数を算出し、そのポイント数に応じた価値を有するサー
ビスポイントがポイント送信手段によって送信される。よって、特定の遊技状態
の種類に応じたポイント数が獲得できることで、遊技者における遊技に対する興
味を増大させて、より一層遊技意欲の向上を図ることが可能となる。
【0013】
3.前記ポイント数算出手段は、所定条件が成立した場合に、算出されるポイ
ント数を変化させることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
【0014】
手段3によれば、前記ポイント数算出手段が、所定条件が成立した場合に、算
出されるポイント数を変化させるので、遊技者に対してポイント数の変化に対す
る期待感を与えることができ、遊技意欲をより一層増大させることができる。尚
、所定条件とは、例えば、図柄変動回数、大当り回数又は確率変動遊技の連続回
数等が所定回数に到達することや、出玉数又は遊技球の発射数が所定数に到達す
ること、表示画面に特定のキャラクタが登場すること等である。また、変化後の
ポイント数は、変化前のポイント数に対して増大するように設定されることが好
ましい。
【0015】
4.前記ポイント数算出手段による変化後のポイント数を報知するように構成
されたことを特徴とする手段3に記載の遊技機。
【0016】
手段4によれば、前記ポイント数算出手段による変化後のポイント数が報知さ
れるので、遊技者に前記所定条件の成立を遊技目標として意識させることによっ
て、遊技意欲の向上を図ることができる。
【0017】
5.前記ポイント数算出手段は、前記特定の遊技状態の発生の検出毎にポイン
ト数を個々に算出し、
前記ポイント送信手段は、前記各ポイント数に応じた価値を有するサービスポ
イントを送信することを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0018】
手段5によれば、前記ポイント数算出手段が、前記特定の遊技状態の発生の検
出毎にポイント数を個々に算出し、前記ポイント送信手段が、前記各ポイント数
に応じた価値を有するサービスポイントを送信するので、遊技者は、携帯通信端
末において各ポイント数に応じた価値を有する各々のサービスポイントを確実に
受信して蓄積することができる。
【0019】
6.前記ポイント数算出手段は、前記特定の遊技状態の発生の検出毎にポイン
ト数を個々に算出すると共に、前記各ポイント数を積算して累積ポイント数を算
出し、
前記ポイント送信手段は、前記累積ポイント数に応じた価値を有するサービス
ポイントを送信することを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0020】
手段6によれば、前記ポイント数算出手段は、前記特定の遊技状態の発生の検
出毎にポイント数を個々に算出すると共に、前記各ポイント数を積算して累積ポ
イント数を算出し、前記ポイント送信手段は、前記累積ポイント数に応じた価値
を有するサービスポイントを送信するので、遊技者は、携帯通信端末において累
積ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを確実に受信して記憶する
ことができる。
【0021】
7.遊技開始時における累積ポイント数を表す開始データを前記携帯通信端末
より受信するための開始データ受信手段を備え、
前記ポイント数算出手段は、前記開始データ受信時点から前記特定の遊技状態
の発生の検出毎に個々に算出された各ポイント数を前記開始データへ積算するこ
とによって前記累積ポイント数を算出することを特徴とする手段6に記載の遊技
機。
【0022】
手段7によれば、開始データ受信手段が、遊技開始時における累積ポイント数
を表す開始データを前記携帯通信端末より受信し、前記ポイント数算出手段は、
前記開始データ受信時点から前記特定の遊技状態の発生の検出毎に個々に算出さ
れた各ポイント数を前記開始データへ積算することによって前記累積ポイント数
を算出する。
【0023】
よって、開始データ受信時点以降の各ポイント数が開始データに積算されて累
積ポイント数が算出されるので、複数回に亘って行われる遊技においてサービス
ポイントを累積していくことができる。
【0024】
8.前記開始データ受信手段によって受信された前記開始データ又は前記ポイ
ント数算出手段によって算出される累積ポイント数に応じた演出を行うように構
成されたことを特徴とする手段7に記載の遊技機。
【0025】
手段8によれば、前記開始データ受信手段によって受信された前記開始データ
又は前記ポイント数算出手段によって算出される累積ポイント数に応じた演出に
よって、遊技者は開始時における累積ポイント数又は遊技開始後のポイント数の
累積状況を容易に把握することができ、遊技者における遊技意欲をより一層向上
させることができる。尚、演出とは、遊技者が視覚、聴覚等によって認識可能な
ものを意味しており、例えば、図柄変動表示装置における表示、遊技盤上に設け
られた可動部材の動作、装飾ランプの点灯・点滅、音声の発生等が含まれる。
【0026】
9.前記開始データ受信手段によって受信された前記開始データの値を報知す
るように構成されたことを特徴とする手段7又は8に記載の遊技機。
【0027】
手段9によれば、前記開始データ受信手段によって受信された前記開始データ
の値が報知されるので、遊技者は、遊技開始時における累積ポイント数を確実に
知ることができる。
【0028】
10.前記ポイント数算出手段によって算出される個々のポイント数及び/又
はそれらを積算した累積ポイント数を報知する報知手段を備えたことを特徴とす
る手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
【0029】
手段10によれば、報知手段が、前記ポイント数算出手段によって算出される
個々のポイント数及び/又はそれらを積算した累積ポイント数を報知するので、
遊技者は、個々のポイント数及び/又は累積ポイント数を確実に知ることができ
、遊技者における遊技意欲をより一層向上させることができる。
【0030】
11.前記報知手段は、メッセージ等の表示、光、音声、携帯通信端末への情
報送信の内、少なくとも一つを媒介として報知を行うことを特徴とする手段10
に記載の遊技機。
【0031】
手段11によれば、メッセージ等の表示、光、音声、携帯通信端末への情報送
信(例えば、電子メール送信等)の内、少なくとも一つを媒介として報知が行わ
れることにより、遊技者は、前記個々のポイント数及び/又は累積ポイント数を
確実に知ることができる。
【0032】
12.前記ポイント数算出手段によって算出された個々のポイント数又はそれ
らを積算した累積ポイント数を記憶するポイント数記憶手段を備え、
前記サービスポイント送信手段は、所定のタイミングで前記ポイント数記憶手
段から個々のポイント数又は積算ポイント数を読み出してサービスポイントの送
信を行うことを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
【0033】
手段12によれば、ポイント数記憶手段が、前記ポイント数算出手段によって
算出された個々のポイント数又はそれらを積算した累積ポイント数を記憶し、前
記サービスポイント送信手段は、所定のタイミングで前記ポイント数記憶手段か
ら個々のポイント数又は積算ポイント数を読み出してサービスポイントの送信を
行うので、携帯通信端末において確実にサービスポイントの受信を行うことがで
きる。
【0034】
13.遊技者が所持する携帯通信端末から通信により前記サービスポイントの
送信要求を受信する送信要求受信手段を備え、
前記サービスポイント送信手段は、前記送信要求受信手段により送信要求を受
信したことに基づいてサービスポイントの送信を行うことを特徴とする手段12
に記載の遊技機。
【0035】
手段13によれば、送信要求受信手段が、遊技者が所持する携帯通信端末から
通信により前記サービスポイントの送信要求を受信したことに基づいて、前記サ
ービスポイント送信手段がサービスポイントの送信を行うので、遊技者が所望の
タイミングで携帯通信端末から送信要求を送信することにより遊技機よりサービ
スポイントを受信することができる。
【0036】
14.前記ポイント数記憶手段の記憶内容が所定のタイミングで消去されるよ
うに構成されたことを特徴とする手段12又は13に記載の遊技機。
【0037】
手段14によれば、前記ポイント数記憶手段の記憶内容が所定のタイミングで
消去されるので、複数の遊技者の遊技によって算出されて記憶されたポイント数
が混在することや他の遊技者によるサービスポイントの不正受信を防止すること
ができる。
【0038】
15.外部から入力された遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段
を備え、
前記ポイント送信手段は、前記遊技者特定情報記憶手段に記憶された遊技者特
定情報によって遊技者が特定されている状態で、前記遊技者特定情報に対応づけ
られた携帯通信端末に対してサービスポイントの送信を行うことを特徴とする手
段1乃至14のいずれかに記載の遊技機。
【0039】
手段15によれば、遊技者特定情報記憶手段が、外部から入力された遊技者特
定情報を記憶し、ポイント送信手段が、遊技者特定情報記憶手段に記憶された遊
技者特定情報によって遊技者が特定されている状態で、前記遊技者特定情報に対
応づけられた携帯通信端末に対してサービスポイントの送信を行う。
【0040】
よって、遊技者特定情報記憶手段に記憶された遊技者特定情報によって遊技者
が特定されていることをサービスポイント送信の条件とするため、遊技機側で遊
技者を識別することが可能となる。これにより、例えば、遊技機からホール管理
コンピュータへサービスポイントと共に遊技者特定情報を送信することにより、
ホール管理コンピュータにおいて遊技者管理を行うことが可能となる。また、遊
技機から携帯通信端末に対して遊技者別に異なる付加価値情報をサービスポイン
トに付加して送信することが可能となる。さらに、遊技者特定情報に対応づけら
れた携帯通信端末に対してサービスポイントの送信が行われるので、当該遊技機
における遊技者以外の者によってサービスポイントの不正受信が行われることを
防止することができる。
【0041】
16.前記遊技者特定情報が未入力の状態で前記特定の遊技状態が検出された
場合に、前記遊技者特定情報の入力を待機するための遊技者特定タイムが所定の
タイミングで形成されるように構成されたことを特徴とする手段15に記載の遊
技機。
【0042】
手段16によれば、前記遊技者特定情報が未入力の状態で前記特定の遊技状態
となった場合に、前記遊技者特定情報の入力を待機するための遊技者特定タイム
が所定のタイミングで形成されるので、遊技者特定情報の入力をすることなく前
記特定の遊技状態となった場合でも、前記遊技者特定タイム内に遊技者特定情報
の入力を確実に行うことができる。尚、遊技者特定タイムは、例えば、パチンコ
機において、大当り遊技状態発生の検出後若しくは大当り遊技状態終了後に所定
時間に亘って形成されるように構成することができる。
【0043】
17.前記ポイント数算出手段によって算出された個々のポイント数又はそれ
らを積算した累積ポイント数を記憶するポイント数記憶手段と、
遊技者が所持する携帯通信端末から通信により前記サービスポイントの送信要
求を受信する送信要求受信手段と、
を備え、
前記サービスポイント送信手段は、前記送信要求受信手段が前記遊技者特定情
報記憶手段に記憶された遊技者特定情報に対応づけられた携帯通信端末から送信
要求を受信した場合に、前記ポイント数記憶手段に記憶された個々のポイント数
又は累積ポイント数に基づいてサービスポイントの送信を行うことを特徴とする
手段16に記載の遊技機。
【0044】
手段17によれば、ポイント数記憶手段が、前記ポイント数算出手段によって
算出された個々のポイント数又はそれらを積算した累積ポイント数を記憶し、送
信要求受信手段は、遊技者が所持する携帯通信端末からサービスポイントの送信
要求を受信し、前記ポイント送信手段は、前記送信要求受信手段が前記遊技者特
定情報記憶手段に記憶された遊技者特定情報に対応づけられた携帯通信端末から
送信要求を受信した場合に、前記ポイント数記憶手段に記憶された個々のポイン
ト数又は累積ポイント数に基づいてサービスポイントの送信を行う。
【0045】
よって、送信要求の受信により携帯通信端末側におけるサービスポイントの受
信準備が完了したことを遊技機が認識した状態でサービスポイントの送信が行わ
れるので、携帯通信端末側で確実にサービスポイントの受信を行うことができる
。また、遊技者特定情報記憶手段に記憶された遊技者特定情報に対応づけられた
携帯通信端末以外ではサービスポイントの受信をすることができないため、当該
遊技機における遊技者以外の者によってサービスポイントの不正受信が行われる
ことを防止することができる。
【0046】
18.前記サービスポイントは、ポイント数データと各サービスポイントを個
々に識別するための識別情報とからなることを特徴とする手段1乃至17のいず
れかに記載の遊技機。
【0047】
手段18によれば、前記サービスポイントは、ポイント数データと各サービス
ポイントを個々に識別するための識別情報とからなるので、携帯通信端末にて受
信したサービスポイントは、今回とは別の時間帯に受信したサービスポイントや
他の遊技者が受信したサービスポイントと識別可能である。よって、例えば、同
一のサービスポイントが2回以上遊技機メーカ等に送信された場合でも、既に受
信済みのサービスポイントであることを受信履歴との照合により確実に認識する
ことができ、賞品の贈答やサービスの提供等に悪影響が生じることを防止するこ
とができる。
【0048】
19.前記識別情報は、遊技機を識別するための遊技機識別情報と、前記サー
ビスポイント毎に設定される固有情報とを含んで構成されることを特徴とする手
段18に記載の遊技機。
【0049】
手段19によれば、識別情報が、遊技機を識別するための遊技機識別情報を含
んでいるので、受信したサービスポイントが各地の遊技ホールに設置されたどの
遊技機におけるサービスポイントであるかを確実に識別することができる。さら
に、識別情報がサービスポイント毎に設定される固有情報を含んでいるので、別
の日或いは時間帯に受信したサービスポイントと確実に識別することができる。
【0050】
20.前記固有情報は、個々のサービスポイントに対して付与される固有のコ
ードであることを特徴とする手段19に記載の遊技機。
【0051】
手段20によれば、前記固有情報が、個々のサービスポイントに対して付与さ
れる固有のコードであるので、サービスポイントを簡単且つ確実に個々に識別可
能に表すことができる。尚、固有のコード付与方法としては、例えば、サービス
ポイントの作成毎にカウントアップされるカウンタ値を固有のコードとして付与
するようにしてもよい。
【0052】
21.前記固有情報は、個々の前記特定の遊技状態の発生時点を表す時点デー
タであることを特徴とする手段19に記載の遊技機。
【0053】
手段21によれば、前記固有情報が、個々の前記特定の遊技状態の発生時点を
表す時点データであるので、簡単且つ確実に固有情報を作成することができる。
さらに、時点データを用いることにより、どのようなタイミングで各特定の遊技
状態が発生したかを、受信したサービスポイントに基づいて解析することができ
る。
【0054】
22.前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイント送信手段
は、遊技機本体に内蔵されたことを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載
の遊技機。
【0055】
手段22によれば、前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイ
ント送信手段が、遊技機本体に内蔵されているので、配線等を行う必要がなく、
且つ遊技機本体以外の設置スペースが別途必要とされないという利点がある。
【0056】
23.前記ポイント送信手段は、遊技機本体の遊技盤に設けられたことを特徴
とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0057】
手段23によれば、前記ポイント送信手段が、遊技者が遊技中に注目している
遊技機本体の遊技盤に設けられているので、遊技者はポイント送信手段の配設位
置を容易に認識して、携帯通信端末による受信操作等を確実に行うことができる

【0058】
24.前記ポイント送信手段は、遊技機本体の枠に設けられたことを特徴とす
る手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0059】
手段24によれば、遊技機本体の枠内のスペースを有効に利用してデータ送信
手段を配設することができる。
【0060】
25.前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイント送信手段
は、遊技機本体とは別体の通信ユニット内に設けられたことを特徴とする手段1
乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0061】
手段25によれば、前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイ
ント送信手段が、遊技機本体とは別体の通信ユニット内に設けられているので、
既存の遊技機本体の変更無く或いは少ない変更で本発明の遊技機を実現すること
ができる。
【0062】
26.前記通信ユニットは、玉貸しに関する機能を有する台間装置に内蔵され
たことを特徴とする手段25に記載の遊技機。
【0063】
手段26によれば、前記通信ユニットが、遊技ホールにおける各遊技機間に設
けられた玉貸しに関する機能を有する台間装置に内蔵されているので、通信ユニ
ット用の設置スペースを別途設けることなく設置が可能である。
【0064】
27.前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイント送信手段
の内、いずれか一つが遊技機本体に設けられ、残りが玉貸しに関する機能を有す
る台間装置に内蔵されたことを特徴とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊
技機。
【0065】
手段27によれば、前記状態検出手段、前記ポイント数算出手段及び前記ポイ
ント送信手段を、遊技機本体と台間装置とで機能を分担することにより、設計上
或いは使用上に最適な構成とすることができる。
【0066】
28.前記状態検出手段が遊技機本体に設けられ、前記ポイント数算出手段及
び前記ポイント送信手段が前記台間装置に内蔵されたことを特徴とする手段27
に記載の遊技機。
【0067】
手段28によれば、前記状態検出手段が遊技機本体に設けられているので、必
要な状態検出を簡単な構成で行うことができると共に、前記ポイント数算出手段
及び前記ポイント送信手段が前記台間装置に内蔵されているので、遊技機本体を
従来仕様より大きく変更する必要がない。また、電子回路等によって実現される
前記状態検出手段が、遊技機本体(例えば、遊技機本体裏側の基板取付け部)に
設けられる。また、前記ポイント送信手段が前記台間装置に内蔵されているので
、台間装置において前記ポイント送信手段の取付けスペースを十分に確保しつつ
遊技者に対向するように設けることができ、更に、遊技機本体の前面部について
は従来仕様より変更する必要がない。
【0068】
29.前記状態検出手段は、外部接続端子から出力される信号に基づいて前記
特定の遊技状態の検出を行うように構成されたことを特徴とする手段1乃至28
のいずれかに記載の遊技機。
【0069】
手段29によれば、前記状態検出手段は、ホール管理コンピュータへ出力され
る信号と同一の信号を外部接続端子を介して取得して前記特定の遊技状態を検出
することができる。また、ホール管理コンピュータへ出力するために従来より設
けられる場合が多い外部接続端子を利用するので、既存の遊技機から大きな変更
を行うことなく容易に本発明の遊技機を製造することが可能である。
【0070】
30.前記ポイント送信手段は、無線通信によって前記サービスポイントを送
信するように構成されたことを特徴とする手段1乃至29のいずれかに記載の遊
技機。
【0071】
手段30によれば、前記ポイント送信手段が、無線通信によって前記サービス
ポイントを送信するので、携帯通信端末との間で通信ケーブルの接続等の煩雑な
作業を行う必要がなく、携帯通信端末において極めて簡単にサービスポイントを
受信することができる。
【0072】
31.前記ポイント送信手段は、電磁波或いは光を指向性を有して出力可能に
構成されていることを特徴とする手段30に記載の遊技機。
【0073】
手段31によれば、隣接して配置された複数の遊技機の各ポイント送信手段よ
り出力される電磁波或いは光が指向性を有して出力されるようになるため、これ
ら双方の電磁が或いは光が互いに干渉することを回避でき、良好な信号の送受信
をより安定して実施することができる。
【0074】
32.前記ポイント送信手段は、赤外線を媒介として前記サービスポイントを
送信するように構成されたことを特徴とする手段31に記載の遊技機。
【0075】
手段32によれば、ポイント送信手段が赤外線を媒介として前記サービスポイ
ントを送信するように構成されているので、指向性を有する無線通信を簡単な構
成で安価に実現することができる。
【0076】
33.前記携帯通信端末の前記ポイント送信手段への接近を検知するセンサ手
段を更に備え、
そのセンサ手段が前記携帯通信端末の接近を検出したときに、前記ポイント送
信手段によって前記サービスポイントの送信が開始されるように構成されたこと
を特徴とする手段30乃至32のいずれかに記載の遊技機。
【0077】
手段33によれば、センサ手段が前記携帯通信端末の接近を検出したときに、
前記ポイント送信手段によって前記サービスポイントの送信が開始されるので、
遊技者は携帯通信端末をポイント送信手段に近づけるだけでサービスポイントを
受信することができる。尚、センサ手段としては、種々の方式による公知の物体
検知用センサ(例えば、赤外線センサ等)を採用することが可能である。
【0078】
34.前記ポイント送信手段は、有線通信によって前記サービスポイントを送
信するように構成されたことを特徴とする手段1乃至29のいずれかに記載の遊
技機。
【0079】
手段34によれば、ポイント送信手段が有線通信によって前記サービスポイン
トを送信するように構成されているので、ポイント送信手段を簡単且つ安価に構
成することができるとともに、高い信頼性でサービスポイントを確実に携帯通信
端末へ送信することができる。
【発明の効果】
【0080】
以上詳述したように、本発明によれば、状態検出手段が特定の遊技状態の発生
を検出し、ポイント数算出手段がその状態検出手段による検出結果に基づいてポ
イント数を算出し、ポイント送信手段が前記ポイント数に応じた価値を有するサ
ービスポイントを携帯通信端末によって受信可能な信号として送信する。よって
、遊技者は、遊技を行うことによって発生する特定の遊技状態の検出結果に基づ
いて自己が所持する携帯通信端末によってサービスポイントを容易且つ確実に受
信することができる。そして、サービスポイントはポイント数に応じた価値を有
しているため、携帯通信端末より遊技ホールや遊技機メーカ等にサービスポイン
トを送ることによって遊技者がポイント数に応じた賞品を獲得したり、サービス
の提供を受けること等を実現でき、遊技者における遊技意欲を向上させて、他の
遊技ホール又は他の遊技機メーカとの差別化、集客、遊技時間の拡大等を図るこ
とが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0081】
以下、本発明の遊技機をパチンコ機において具体化した一実施の形態につき図
面を参照しつつ説明する。
【0082】
本実施の形態のパチンコ機1は、遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウ
ンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられる。パチンコ機1は、図1に
示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2にガラス扉枠3が取
付けられている。ガラス扉枠3は、軸により前枠2に開閉可能に支持され、かつ
ガラスが嵌め込まれた金属製の枠と、その枠に嵌め込まれる合成樹脂製の枠(以
下「樹脂枠」という)とを備えている。ガラス扉枠3の後方には、図2に示す遊
技盤7が配置されている。遊技盤7は略円形の遊技領域を有し、その遊技領域に
は第1種始動口4、特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)5及び
大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球Bの通路を備え、その通
路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。
【0083】
表示装置5下方には、図2に示すように、左右方向の中心を挟んで左側には遊
技者が所持する携帯電話機200との間で赤外線通信を行うための赤外線発光部
33及び赤外線受光部34と、遊技者の手がかざされたことを検知するための第
1赤外線センサ32aとがそれぞれ設けられ、右側には遊技データの蓄積が行わ
れたことを報知するための報知ランプ31と、第1赤外線センサ32aと同様の
第2赤外線センサ32bとがそれぞれ設けられている。報知ランプ31、第1赤
外線センサ32a、第2赤外線センサ32b、赤外線発光部33、及び赤外線受
光部34は、後述する通信制御基板30に接続され且つ制御される。
【0084】
ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている
。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2
aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜
き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させる
ものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球Bを発射するため
の発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応
する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、
発射ハンドル17の回動操作によってモータが回動され、これにより打球杆(図
示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた
弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構
成されている。
【0085】
表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(L
CD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示される
が、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。
図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であって
もよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成
されている。尚、表示装置5は、サブ基板の一つである図柄表示制御基板21a
によって駆動制御される。
【0086】
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球Bの第1種始動口
4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列
9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全
ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下
「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下
「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿っ
て並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。こ
の停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラ
インとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延び
るもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られ
ない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれて
いるものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が
作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、
より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0087】
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる
。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、例えば、右
図柄列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と
同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄
列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合
せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合
せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合におい
て、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全
図柄)リーチと呼ばれているものである。
【0088】
大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、
2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口
用ソレノイド(以下、単に「ソレノイド」という)15により作動させられ、V
ゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
【0089】
図2に示すように、遊技盤3には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッ
チ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は
、遊技球Bの第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊
技球BのVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球Bの大
入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づ
きソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21
、図柄表示制御基板21a及び通信制御基板30が設けられている。制御装置2
1は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、音量調整基板、LED基板、
払出し制御基板等の各種のサブ基板とから構成されている。図柄表示制御基板2
1aは、サブ基板の一つであり、メイン基板や通信制御基板30から入力される
信号に基づいて表示装置5を駆動制御する。
【0090】
本実施の形態では、サブ基板の一つとして、さらに通信制御基板30が設けら
れており、赤外線発光部33及び赤外線受光部34を介して携帯電話機200と
の間で行われる通信処理の制御が行われる。通信制御基板30の具体的構成につ
いては後述する。各制御基板は、読出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(
CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備え、ROMは所定の制御プ
ログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等
に従って各種演算処理を実行する。また、RAMはCPUによる演算結果を一時
的に記憶する。尚、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、
信号の伝送方向は、メイン基板から各サブ基板への一方向のみとなっている。
【0091】
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変
動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大
当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高
確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図
柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定
められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定
められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお
、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述
した値(約5)以外の値であってもよい。
【0092】
また、CPUの出力ポートには、外部接続端子板16が接続されている。また
、外部接続端子板16は、ホール管理コンピュータに接続されるホール管理コン
ピュータ用の出力端子16A〜Eと、通信制御基板30に接続される通信制御基
板用の出力端子16a〜eとを備えている。
【0093】
ここで、出力端子16A及び16aは、上述した高確率モード中であることを
示す「確変中信号」を出力する。また、出力端子16B及び16bは、大当りの
発生中であることを示す「大当り信号」を出力する。また、出力端子16C及び
16cは、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)による大当りの発生中で
あることを示す「確変大当り信号」を出力する。また、出力端子16D及び16
cは、球発射装置によって遊技球Bの発射が行われているか否かを示す「発射ス
イッチ信号」を出力する。尚、「発射スイッチ信号」がオンである場合は遊技球
Bが発射されている(換言すれば、遊技が行われている)ことを、オフである場
合は遊技球Bの発射が中止されている(換言すれば、遊技が中止されている)こ
とをそれぞれ示している。また、出力端子16E及び16eは、遊技球Bが第1
種始動口4へ入賞することにより表示装置5における図柄変動が発生したことを
示す「図柄変動信号」を出力する。
【0094】
通信制御基板30は、遊技者が所持する携帯通信端末としての携帯電話機20
0との間で赤外線通信を行うための電子制御回路を搭載した回路基板である。よ
り詳細には、通信制御基板30は、図3のブロック図に示すように、インタフェ
ース回路(I/F)35と、CPU36と、ROM37と、RAM38とを備え
て構成され、遊技盤7上に設けられた報知手段としての報知ランプ31、データ
送信手段としての赤外線発光部33、遊技者特定情報受信手段及び送信要求受信
手段としての赤外線受光部34がそれぞれ接続されている。
【0095】
報知ランプ31は、サービスポイントの送信が可能な状態となったことを遊技
者に視覚的に報知するためのランプである。報知ランプ31は、送信可能なサー
ビスポイントが有る場合に点灯し、無い場合には消灯されている。また、赤外線
発光部33からサービスポイントの送信が行われている間は報知ランプ31が点
滅し、送信が終了すると消灯する。
【0096】
第1赤外線センサ32a及び第2赤外線センサ32bは、赤外線を利用して物
体の接近を検知するための公知の赤外線センサによって構成されている。表示装
置5において遊技者による”はい”又は”いいえ”等の選択を求めるメッセージ
が表示された状態でいずれかの赤外線センサに手がかざされると、第1赤外線セ
ンサ32a又は第2赤外線センサ32bは手がかざされたことを検知し、これに
より遊技者による選択が行われる。尚、第1赤外線センサ32a及び第2赤外線
センサ32bが、本発明の遊技者の特定を行うか否かを選択するための選択手段
を構成するものである。
【0097】
赤外線発光部33は、携帯電話機200に対してサービスポイント等の情報を
赤外線信号として送信するための発光デバイスである。尚、赤外線発光部33及
び後述する図17(第一の実施の形態)又は図33(第二の実施の形態)に示す
サービスポイント作成・送信処理ルーチンが、本発明のポイント送信手段を構成
するものである。
【0098】
赤外線受光部34は、携帯電話機200から送信される遊技者特定パスワード
やサービスポイントの送信要求信号としての赤外線信号を受信するための受光デ
バイスである。尚、赤外線信号は指向性を有しているため、携帯電話機200の
赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、パチンコ機1側のの赤外線発光
部33及び赤外線受光部34に対向させた状態で、パチンコ機1と携帯電話機2
00との間で赤外線通信が行われる。また、赤外線発光部33から前方(遊技者
側)に向かって赤外線信号が出力されるため、隣接配置されるパチンコ機同士で
赤外線信号が干渉することはない。尚、赤外線受光部34が、本発明の遊技者特
定情報受信手段、送信要求受信手段及び開始データ受信手段(第二の実施の形態
)を構成するものである。
【0099】
インタフェース部35は、通信線を介して外部接続端子板16の通信制御基板
用の出力端子16a〜eと接続され、各端子よりそれぞれ出力される「確変中信
号」、「大当り信号」、「確変大当り信号」、「発射スイッチ信号」及び「図柄
変動信号」をCPU36に入力する電子回路である。
【0100】
CPU36は、通信制御基板30各部を制御するための制御装置であり、RO
M37から制御プログラムを読み出して実行する。
【0101】
ROM37は、通信制御基板30各部を制御するための制御プログラムや後述
するポイント数参照テーブル37aを含む各種のデータ等を記憶する読み出し専
用の記憶媒体である。
【0102】
RAM38は、CPU36によって使用されるワーク領域、ポイントバッファ
38a、ポイント蓄積領域38b、遊技者特定パスワード記憶領域38c及びサ
ービスポイント送信用の送信バッファ38dを有する書き換え可能な記憶媒体で
ある。尚、ポイントバッファ38a及びポイント蓄積領域38bが、本発明のポ
イント数記憶手段を、遊技者特定パスワード記憶領域38cが遊技者特定情報記
憶手段をそれぞれ構成するものである。
【0103】
不揮発性メモリ39は、後述するサービスポイントカウンタ39aを不揮発的
に記憶するための書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。不揮発性メモリ3
9に記憶されるサービスポイントカウンタ39aの値は、パチンコ機1の電源遮
断後も記憶保持される。
【0104】
次に、パチンコ機1との間で赤外線通信が行われる携帯電話機200の構成に
ついて、図4及び図5を参照しつつ説明する。携帯電話機200は、図5の正面
図に示すように、ケース202、キー操作部204、液晶パネル(表示部)20
6、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209から構成されている。キー操
作部204は、ケース202の正面ケース部203に配設されたもので、十字キ
ー、電源キー、ファンクションキー、オンフックキー(開始キー)、クリアキー
、及び文字・数字キー(テンキー)等から構成されている。液晶パネル206は
、ケース202に形成された開口部202aの内側に配置されている。赤外線受
光部208は、赤外線発光部209とともに、ケース202の左側部202bに
配置されている。
【0105】
次に、携帯電話機200の電気回路構成につき図5のブロック図を参照して説
明する。携帯電話機200は、液晶パネル206、赤外線受光部208、及び赤
外線発光部209に加えて、無線部210、音声回路212、レシーバー214
、マイク216、送受信アンテナ218、不揮発性メモリ220、制御部(マイ
クロコンピュータ)222及び二次電池224を有する。無線部210は、制御
部222により制御されて、送受信アンテナ218を通して電波を媒体として基
地局に対して送受信する。音声回路212は、無線部210から制御部222を
通して出力された受信信号をレシーバー214に出力するとともに、マイク21
6から出力された音声信号を送信信号として制御部222を通して無線部210
に出力する。
【0106】
レシーバー214は、音声回路212から出力された受信信号を受信音声に変
換して出力し、マイク216は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変
換して音声回路212に出力する。不揮発性メモリ220は、各種データや、各
種のプログラムを不揮発的に記憶する。二次電池224は、各回路に電力を供給
する。制御部222は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータ
等から構成されたもので、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、イ
ンターネット処理を行う。
【0107】
尚、パチンコ機1からサービスポイントの受信を行うためのサービスポイント
受信用プログラムは、例えば、遊技機メーカ等によって運営されるインターネッ
ト・ホームページ等からダウンロードして、不揮発性メモリ220に記憶される
。また、このとき、遊技機メーカ等の会員登録をすることにより、遊技者特定情
報として遊技者の氏名情報を含む遊技者特定パスワードが与えられ、不揮発性メ
モリ220に記憶される。遊技者特定パスワードは、例えば、”X001234
5ヤマダタロウ”のように与えられる。ここで、”X00”は、遊技者特定パス
ワードであることを示すヘッダ、”12345”は会員番号、”ヤマダタロウ”
は遊技者の氏名をそれぞれ表している。ここで、携帯電話機200からパチンコ
機1へ遊技者の特定を行う場合には、赤外線発光部209より遊技者特定パスワ
ードが赤外線信号として送信される。一方、パチンコ機1へサービスポイントの
送信要求を行う場合には、赤外線発光部209より送信要求信号と共に遊技者特
定パスワードが送信される。
【0108】
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する
。図6乃至図9のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルー
チンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基
づいて実行される。
【0109】
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含
む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞
カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球B
の入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの
終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、
カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
【0110】
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カ
ウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄
等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するた
めのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れ
リーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない
状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するた
めのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「
0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードに
は低確率モードと高確率モードの2種類があることは既に説明したが、初期値に
は低確率モードが設定されている。
【0111】
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図6の特別電
動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結
果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。こ
の判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされ
ているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタ
の各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に
外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメ
モリに記憶する処理を指す。
【0112】
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図8のステ
ップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表
示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回
転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大
当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率
用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前
述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値
である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間
毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、
「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。
すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として
用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場
合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されてい
る場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設
定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
【0113】
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大
当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステッ
プS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリー
チ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する
。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に
対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶
する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36
において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する
。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄
変動開始処理ルーチンを終了する。
【0114】
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図6
のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップ
S33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替
え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
【0115】
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステッ
プS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。こ
の判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされ
ていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16
bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この
場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS8
0:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及
び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタR
をリセットする。ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとと
もに、フラグFを「0」に設定する。
【0116】
続いて、図7のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると
、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、
遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS
130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
【0117】
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax 以下で
あるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150に
おいて、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満
たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その
結果、大入賞口6の開放開始後にPmax 個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、
閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに
対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていな
いと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ
14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
【0118】
ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値Rmax 以下であ
るか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180にお
いてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が
満たされていると(ステップS180:Yes)、図6のステップS110へ戻
る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大
Rmax 回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定
値Pmax が「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設
定され、所定値Rmax が「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放
後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が
経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖され
る。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入
賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の
判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信
号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200
において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し
、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210にお
いて確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ス
テップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを
終了する。
【0119】
図9の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が
通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たさ
れていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(
奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」である
か否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」で
ある(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228
において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ス
テップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定
する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する
。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発
生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
【0120】
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当
り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウン
タCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=
0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステッ
プS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS22
4において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満
たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(
C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び
16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このよ
うに一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、す
なわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生す
るまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回
連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
【0121】
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、
図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S3
5,S36)の後に行うようにしてもよい。
【0122】
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したこと
が検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動
表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によっ
て図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当
りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾ
ーン11に最大Rmax 回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返され
る。
【0123】
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、
次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。す
なわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発
生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれ
ば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図
柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切
替えられる)。
【0124】
次に、通信制御基板30において実行される各処理の詳細説明に先立って、パ
チンコ機1における遊技者の特定から携帯電話機200へのサービスポイント送
信までの流れの概略について説明する。
【0125】
本実施の形態におけるパチンコ機1は、特定の遊技状態の発生を検出した結果
に基づいてポイント数を算出すると共に、ポイント数に応じた価値を有するサー
ビスポイントを携帯電話機200によって受信可能な赤外線信号として送信する
ように構成されたものである。
【0126】
本パチンコ機1において想定される典型的な遊技パターンとして、遊技者は、
遊技ホールにおいてパチンコ機1の前に席に着くと、当該パチンコ機1における
遊技を開始する前又は遊技開始後速やかに、自己が所持する携帯電話機200の
赤外線発光部209より遊技者特定パスワードを赤外線信号としてパチンコ機1
の赤外線受光部34に対して送信し、これによりパチンコ機1において遊技者の
特定が行われる。そして、遊技中に大当り遊技状態等の特定の遊技状態が発生し
て出力端子16a〜eを介して大当り遊技状態等の発生が検出される度に、その
検出された個々の遊技状態の種類に応じた所定のポイント数が算出されてRAM
38のポイントバッファ38aに記憶される。以後、自己が所持する携帯電話機
200より送信要求信号を赤外線信号としてパチンコ機1に送信すると、これに
対応してパチンコ機1のポイントバッファ38aからポイント数データを読み出
して赤外線発光部33からサービスポイントが赤外線信号として送信され、携帯
電話機200の赤外線受光部208においてサービスポイントを受信することが
できる。また、大当り遊技状態終了までに送信要求が行われなかった場合には、
大当り遊技状態終了時点よりサービスポイント送信タイムが形成されて、送信要
求を行うことを遊技者に促すメッセージが表示装置5にて表示される。そして、
サービスポイント送信タイム中にサービスポイントの送信が行われなかった場合
には、今回の大当り発生によるポイント数データがRAM38のポイント蓄積領
域38bに蓄積される。従って、サービスポイント送信タイムは、大当り遊技状
態の終了を契機に所定時間に亘って遊技者にサービスポイントの受信を促すこと
を目的として形成されるものであり、これ以外のタイミングでもサービスポイン
トの受信は可能である。
【0127】
但し、遊技者特定パスワードが送信されず、遊技者の特定が行われていない状
態で大当り遊技が発生する事態も生じうるが、本実施の形態では、大当り遊技状
態の発生検出後においても遊技者特定パスワードを送信して遊技者の特定を行う
ことが可能に構成されている。すなわち、大当り遊技状態の終了時に遊技者が特
定されていない場合は、遊技者の特定を行うことを遊技者が選択することにより
、遊技者特定タイムが形成されて、遊技者特定パスワードの送信を促すメッセー
ジを表示装置5にて表示する。そして、遊技者特定タイム中に遊技者が特定され
た場合にはサービスポイント送信タイムに移行してサービスポイントの送信を可
能とする。一方、遊技者特定タイム中に遊技者が特定されなかった場合には、パ
チンコ機1内に記憶されたサービスポイントが消去され、サービスポイントの送
信が行われないようにしている。従って、遊技者特定タイムは、遊技者が特定さ
れていない状態において、今回の大当り発生によるサービスポイントの受信を行
う機会を遊技者に与えることを目的として形成されるものである。
【0128】
尚、本実施の形態では、赤外線受光部34は、パチンコ機1の電源がオンされ
ている間は、常に赤外線信号の受信待機状態となっており、携帯電話機200か
ら送信される遊技者特定パスワードとしての赤外線信号を、常時受信することが
可能である。すなわち、遊技を開始する前或いは遊技終了後において遊技球の発
射が停止している状態、遊技状態における通常動作中や大当り遊技状態中等、い
つでも遊技者特定パスワードを受信し、後述する遊技者特定処理を実行すること
ができる。また、携帯電話機200から送信される送信要求信号としての赤外線
信号も、常時受信することが可能であり、ポイントバッファ38a又はポイント
蓄積領域38bにポイント数データが記憶されている場合には、遊技者が特定さ
れていることを条件にいつでもサービスポイントが送信される。
【0129】
次に、通信制御基板30において実行されるポイント数データ記憶処理ルーチ
ンについて、図10のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、本ルーチンは
、通信制御基板30のCPU36がROM37より所定周期で繰り返し呼び出し
て実行するものである。また、電源投入時の初期化処理において、RAM38内
のポイントバッファ38aの先頭アドレスがポインタAPに、ポイント蓄積領域
38bの先頭アドレスがポインタCPにそれぞれ設定されると共に、確変連続回
数カウンタLに初期値として「0」が設定される。
【0130】
最初に、ステップS300において、I/F回路35より、「確変中信号」、
「大当り信号」及び「確変大当り信号」の各信号状態をそれぞれ読み込む。続い
て、ステップS310において、「大当り信号」がOFFからONに変化したか
否かを判定する。「大当り信号」がOFFからONに変化したと判定された場合
は(ステップS310:Yes)、ステップS320において、「確変大当り信
号」がOFFからONに変化したか否かを判定する。「確変大当り信号」がOF
FからONに変化したと判定された場合は(ステップS320:Yes)、ステ
ップS330において、図11に示すポイント数参照テーブル37aより「確変
大当り」に対応するポイント数”20”を読み出して、ポイントバッファ38a
のポインタAPが示すアドレスへ記憶する。続いて、ステップS340において
、確変連続回数カウンタLをインクリメントし、さらに、ステップS400にお
いて、ポインタAPを更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0131】
ステップS320において、「確変大当り信号」がOFFからONに変化しな
かったと判定された場合(ステップS320:No)、ステップS350におい
て、図11に示すポイント数参照テーブル37aより「通常大当り」に対応する
ポイント数”10”を読み出して、ポイントバッファ38aのポインタAPが示
すアドレスへ記憶する。続いて、ステップS360において、「確変中信号」が
ON状態であるか否かを判定する。「確変中信号」がON状態である場合は(ス
テップS360:Yes)、ステップS340において、確変連続回数カウンタ
Lをインクリメントする。そして、ステップS400において、ポインタAPを
更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0132】
ステップS310において、「大当り信号」がOFFからONに変化しなかっ
たと判定された場合は(ステップS310:No)、ステップS370において
、「確変中信号」がONからOFFへ変化したか否かを判定する。「確変中信号
」がONからOFFに変化したと判定された場合(ステップS370:Yes)
、ステップS380において、図11に示すポイント数参照テーブル37aより
確率変動遊技の連続回数(以下、確変連続回数)に対応するポイント数”5”に
確変連続回数カウンタLの値を乗じた結果を、ポイントバッファ38aのポイン
タAPが示すアドレスへ記憶する。そして、ステップS390において、確変連
続回数カウンタLに初期値「0」を設定し、ステップS400において、ポイン
タAPを更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。一方、ステップS
370において、「確変中信号」がONからOFFに変化しなかったと判定され
た場合は(ステップS370:No)、本ルーチンの処理を終了してリターンす
る。
【0133】
尚、出力端子16a〜e、ステップS300,S310,S320及びS37
0が、本発明の状態検出手段として、ポイント数参照テーブル37a、ステップ
S330,S350及びS380がポイント数算出手段として機能するものであ
る。また、「通常大当りの発生」、「確変大当りの発生」、及び「確率変動遊技
の連続」が、本発明における「特定の遊技状態の発生」に相当するものである。
【0134】
ここで、「確変中信号」、「大当り信号」及び「確変大当り信号」の具体的な
出力例に基づいて、ポイントバッファ38a及びポイント蓄積領域38bへどの
ようにポイント数データが記憶されるかについて図12及び図13を参照しつつ
説明する。尚、図12は、「確変中信号」、「大当り信号」及び「確変大当り信
号」の一出力例を時系列的に示すチャートであって、確変大当りの発生によって
確率変動モードに入り、続いて、通常大当り、確変大当り、通常大当りが順に発
生し、さらに通常大当りが発生することによって確率変動モードが終了する例を
示している。この場合、確変連続回数は5回となる。また、図13は、ポイント
バッファ38a及びポイント蓄積領域38bにおけるポイント数データの記憶例
を模式的に示す図である。尚、これらの途中でサービスポイントの送信は行われ
ていないものとする。
【0135】
まず、大当り信号1)がONになった時、確変大当り信号1)もONになっている
ので、「確変大当り発生」に対応するポイント数データ”20”を、ポインタA
Pが示すポイントバッファ38aの1番目の記憶領域へ記憶し(ステップS33
0)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて1となる(ステップS3
40)(図13(a)右側参照)。その後、大当り遊技終了後のサービスポイン
ト送信タイム中にサービスポイントの送信が行われなかった場合、ポイントバッ
ファ38aの内容がポイント蓄積領域38bのポインタCPが示す領域へ蓄積記
憶され(図13(a)左側参照)、ポインタAPにポイントバッファ38aの先
頭アドレスがセットされると共に、ポインタCPが更新される。
【0136】
次に、大当り信号2)がONになった時、確変大当り信号はONになっていない
ので、「通常大当り発生」に対応するポイント数データ”10”を、ポインタA
Pが示すポイントバッファ38aの1番目の記憶領域へ記憶する(ステップS3
50)。この時、「確変中信号1)」がON状態であるので(ステップS360:
Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて2となる(ステップ
S340)(図13(b)右側参照)。その後、大当り遊技終了後のサービスポ
イント送信タイム中にサービスポイントの送信が行われなかった場合、ポイント
バッファ38aの内容がポイント蓄積領域38bのポインタCPが示す領域へ蓄
積記憶され(図13(b)左側参照)、ポインタAPにポイントバッファ38a
の先頭アドレスがセットされると共に、ポインタCPが更新される。
【0137】
次に、大当り信号3)がONになった時、確変大当り信号2)もONになっている
ので、「確変大当り発生」に対応するポイント数データ”20”を、ポインタA
Pが示すポイントバッファ38aの1番目の記憶領域へ記憶し(ステップS33
0)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて2となる(ステップS3
40)(図13(c)右側参照)。その後、大当り遊技終了後のサービスポイン
ト送信タイム中にサービスポイントの送信が行われなかった場合、ポイントバッ
ファ38aの内容がポイント蓄積領域38bへ蓄積記憶され(図13(c)左側
参照)、ポインタAPにポイントバッファ38aの先頭アドレスがセットされる
と共に、ポインタCPが更新される。
【0138】
次に、大当り信号4)がONになった時、確変大当り信号はONになっていない
ので、「通常大当り発生」に対応するポイント数データ”10”を、ポインタA
Pが示すポイントバッファ38aの1番目の記憶領域へ記憶する(ステップS3
50)。この時、「確変中信号1)」がON状態であるので(ステップS360:
Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて4となる(ステップ
S340)(図13(d)右側参照)。その後、大当り遊技終了後のサービスポ
イント送信タイム中にサービスポイントの送信が行われなかった場合、ポイント
バッファ38aの内容がポイント蓄積領域38bへ蓄積記憶され(図13(d)
左側参照)、ポインタAPにポイントバッファ38aの先頭アドレスがセットさ
れると共に、ポインタCPが更新される。
【0139】
次に、大当り信号5)がONになった時、確変大当り信号はONになっていない
ので、「通常大当り発生」に対応するポイント数データ”10”を、ポインタA
Pが示すポイントバッファ38aの1番目の記憶領域へ記憶する(ステップS3
50)。この時、「確変中信号1)」がON状態であるので(ステップS360:
Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて5となる(ステップ
S340)(図13(e)参照)。
【0140】
続いて、「確変中信号1)」がOFFになると、「確変連続回数」に対応するポ
イント数”5”に確変連続回数カウンタLの値「5」を乗じて得られたポイント
数データ”25”を、ポインタAPが示すポイントバッファ38aの2番目の記
憶領域へ記憶する(ステップS380)。また、確変連続回数カウンタLには初
期値「0」が設定される(ステップS390)(図13(f)右側参照)。その
後、大当り遊技終了後のサービスポイント送信タイム中にサービスポイントの送
信が行われなかった場合、ポイントバッファ38aの内容がポイント蓄積領域3
8bへ蓄積記憶され(図13(f)左側参照)、ポインタAPにポイントバッフ
ァ38aの先頭アドレスがセットされると共に、ポインタCPが更新される。
【0141】
次に、通信制御基板30において実行される情報通信処理について、図14及
び図15に示す情報通信処理メインルーチンのフローチャートを参照しつつ説明
する。本ルーチンは、ROM37に記憶されており、CPU36がROM37よ
り所定周期で繰り返し当該ルーチンを読み出して実行する。
【0142】
尚、後述する遊技者特定フラグYFは、遊技者が遊技を中止したとき、すなわ
ち、出力端子16dより出力される発射スイッチ信号がONからOFFになった
ことを検出したときにOFFされ、情報通信処理において遊技者特定パスワード
を受信して遊技者が特定されたときにONされるフラグである。また、携帯電話
機200からの遊技者特定パスワード又は送信要求信号の送信は、携帯電話機2
00において上述したサービスポイント受信用プログラムを起動した状態でボタ
ン204を操作することにより行われるものとする。
【0143】
最初に、ステップ400において、ポイント数データがポイントバッファ38
a又はポイント蓄積領域38bに記憶されているか否かを判定する。ここで、ポ
イントバッファ38aは、今回の大当り発生の検出によって算出されたポイント
数データを記憶するバッファである。一方、ポイント蓄積領域38bは、大当り
遊技終了後のサービスポイント送信タイム中にポイントバッファ38aに記憶さ
れたポイント数データに基づくサービスポイントの送信が行われなかった場合に
、ポイント数データを蓄積記憶するための記憶領域である。ポイント数データが
記憶されていない場合は(ステップS400:No)、ステップS401におい
て、赤外線受光部34によって遊技者特定パスワードが受信されたか否かを判定
する。遊技者特定パスワードが受信されなかった場合は(ステップS401:N
o)、本ルーチンを終了する。
【0144】
遊技者特定パスワードが受信された場合は(ステップS401:Yes)、ス
テップS402において、図16に示す遊技者特定処理ルーチンを実行する。以
下、図16を参照しつつ、遊技者特定処理ルーチンの処理内容について説明する

【0145】
遊技者特定処理ルーチンでは、最初に、ステップS4000において、受信し
た遊技者特定パスワードとパスワード記憶領域38cに記憶されたパスワードと
が一致するか否かを判定する。そして、両パスワードが一致する場合は(ステッ
プS4000:Yes)、ステップS4005において、遊技者特定フラグYF
をONし、ステップS4006において、遊技者が特定されたことを表示装置5
におけるメッセージ表示により遊技者に報知した後、本ルーチンの処理を終了す
る。受信したパスワードとパスワード記憶領域38cに記憶されたパスワードと
が一致しない場合は(ステップS4000:No)、ステップS4001におい
て、ポイント蓄積領域38bに蓄積記憶されたポイント数データを消去する。
【0146】
すなわち、直前に遊技を行った遊技者がサービスポイントの受信を行わずに遊
技を終了した場合、ポイント蓄積領域38bにポイント数データが蓄積されたま
まの状態となる。このような状態で、当該パチンコ機1において新しい遊技者が
遊技者特定パスワードを送信すると、パスワード記憶領域38cに記憶されたパ
スワードと一致しないので、ステップS4001において、前の遊技者によって
ポイント蓄積領域38bに蓄積記憶されたポイント数データの消去が行われる。
これにより、後の遊技者は、前の遊技者における遊技によってポイント蓄積領域
38bに蓄積されたポイント数データに基づくサービスポイントの受信を行うこ
とができないため、サービスポイントの不正受信を防止することができる。一方
、ポイントバッファ38aの記憶内容は消去されないので、今回の大当り発生に
伴って算出されたポイント数データに基づくサービスポイントの受信を確実に行
うことができる。
【0147】
続いて、ステップS4002において、ポイント数データがポイントバッファ
38aに記憶されているか否かを判定し、記憶されていない場合は(ステップS
4002:No)、ステップS4003において、報知ランプ31を消灯する。
次に、ステップS4004において、受信したパスワードを遊技者特定パスワー
ド記憶領域38cに記憶する。
【0148】
続いて、ステップS4005において、遊技者特定フラグYFをONし、ステ
ップS4006において、遊技者が特定されたことを表示装置5へのメッセージ
表示を行うことにより遊技者に報知し、本ルーチンの処理を終了してメインルー
チンへリターンする。このとき、受信した遊技者特定パスワード中に含まれる遊
技者の氏名を表す文字列を読み出して、例えば、「ヤマダタロウ様が遊技者とし
て特定されました。」のように遊技者の氏名やニックネーム等を表す文字列を含
むメッセージを表示する(図21(a)参照)。これにより、遊技者は、自分が
遊技者として特定されたことを表示装置5によるメッセージ表示を見ることによ
り確認することができる。
【0149】
情報通信処理メインルーチンにおいて、ポイント数データがポイントバッファ
38a又はポイント蓄積領域38bに記憶されている場合は(ステップS400
:Yes)、ステップS403において、報知ランプが点灯される。これにより
、遊技者は、パチンコ機1にポイント数データが記憶され、携帯電話機200に
よってサービスポイントの受信が可能であることを知ることができる。次に、ス
テップS404において、赤外線受光部34によって送信要求信号及び遊技者特
定パスワードが受信されたか否かを判定する。送信要求信号及び遊技者特定パス
ワードが受信されなかった場合は(ステップS404:No)、ステップS40
1以降を実行する。
【0150】
送信要求信号及び遊技者特定パスワードが受信された場合(ステップS404
:Yes)、ステップS405において、送信要求信号と共に受信した遊技者特
定パスワードとパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードと
が一致するか否かを判定する。送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワー
ドとパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードとが一致しな
い場合は(ステップS405:No)、ステップS417において、遊技者特定
パスワードの送信を促すメッセージを表示装置5に表示し、本ルーチンの処理を
終了する。遊技者特定パスワードの送信を促すメッセージは、例えば、図21(
b)に示す通り、「パスワードを送信して遊技者の特定を行ってください。」の
ように表示される。従って、ポイント数データが記憶されている状態で送信要求
が行われた場合であっても、送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワード
がパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードと一致しない場
合には、サービスポイントの送信は行われない。このため、サービスポイントの
受信前に特定された遊技者以外の者によってサービスポイントが不正に受信され
ることを防止することができる。
【0151】
送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワードとパスワード記憶領域38
cに記憶された遊技者特定パスワードとが一致する場合は(ステップS405:
Yes)、ステップS406において遊技者特定フラグYFがONされているか
否かを判定し、ONされていない場合は(ステップS406:No)、ステップ
S407において、遊技者特定フラグYFをONし、ステップS408において
、遊技者が特定されたことを表示装置5へのメッセージ表示を行うことにより遊
技者に報知する。このとき、上述した遊技者特定処理ルーチンと同様に、受信し
た遊技者特定パスワード中に含まれる遊技者の氏名を表す文字列を読み出して、
遊技者の氏名やニックネーム等を表す文字列をメッセージ中に表示する(図21
(a)参照)。
【0152】
続いて、ステップS409において、コネクト信号を送信し、ステップS45
0において、携帯電話機200からリターン信号を受信する。これにより、通信
制御基板30と携帯電話機200との間で、赤外線通信が可能な状態となる。続
いて、ステップS411において、報知ランプ32の点滅を開始する。そして、
ステップS412において、ポイントバッファ38aに記憶されたポイント数デ
ータを含むサービスポイントの作成及び送信処理を行う。続いて、ステップS4
13において、ポイント蓄積領域38bに記憶されたポイント数データを含むサ
ービスポイントの作成及び送信処理を行う。ここで、ステップS412及びS4
13におけるサービスポイントの作成及び送信処理は、図17に示すサービスポ
イント作成・送信処理ルーチンを呼び出して実行することにより行われる。
【0153】
ここで、図17を参照しつつ、サービスポイント作成・送信処理ルーチンの処
理内容について説明する。尚、図17のフローチャートでは、ステップS413
(ポイント蓄積領域38bに基づくサービスポイントの作成及び送信)がステッ
プS412(ポイントバッファ38aに基づくサービスポイントの作成及び送信
)と異なる部分については、ステップS413における内容を括弧書きにて示す

【0154】
サービスポイント作成・送信処理ルーチンでは、ステップS471において、
ポインタBPにポイントバッファ38a(ステップS413ではポイント蓄積領
域38b)の先頭アドレスを設定する。
【0155】
次に、ステップS472において、ポイントバッファ38a(ポイント蓄積領
域38b)に記憶されたすべてのポイント数データについてサービスポイントの
作成及び送信が終了したか否かを判定し、終了した場合は(ステップS472:
Yes)、メインルーチンへリターンする。従って、ポイントバッファ38a又
はポイント蓄積領域38bにポイント数データが記憶されていない場合は、ステ
ップS473以降に示す送信処理を行うことなくリターンする。
【0156】
サービスポイントの送信が終了していないポイント数データがある場合は(ス
テップS472:No)、ステップS473において、当該パチンコ機1を他と
識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、RAM38上の送信バッファ3
8dの1番目の格納領域に格納される。ここで、図20(a)は、ポイント数デ
ータを含むサービスポイント送信用の送信バッファ38dのフォーマットを、同
図(b)はサービスポイントの格納例をそれぞれ示している。続いて、ステップ
S474において、不揮発性メモリ39よりサービスポイントカウンタ39aの
値を読み出して送信バッファの2番目の領域に格納する。更に、ステップS47
5において、ポイントバッファ38a(ポイント蓄積領域38b)におけるポイ
ンタBPが示すアドレスよりポイント数データを読み出して、送信バッファ38
dの3番目の領域に格納する。つまり、サービスポイントは、”遊技機ID+サ
ービスポイントカウンタ値+ポイント数データ”というデータ構造を有する。尚
、遊技機ID及びサービスポイントカウンタ値が、各サービスポイントを個々に
識別するための識別情報に相当するものである。
【0157】
そして、ステップS476において、送信バッファ38dに格納されたサービ
スポイントを赤外線発光部33より赤外線信号として送信する。続いて、ステッ
プS477において、赤外線受光部34にて携帯電話機200より確認信号を受
信し、ステップS478において、不揮発性メモリ39のサービスポイントカウ
ンタの値をカウントアップするとともに、ステップS479において、ポインタ
BPの値を更新してステップS472に戻る。従って、すべてのポイント数デー
タについてサービスポイントの送信処理が終了してリターンするまで(ステップ
S472:Yes)、ステップS473〜S479の処理を繰り返す。
【0158】
一方、赤外線発光部33からサービスポイントが送信されている間、携帯電話
機200の液晶パネル206には、図22(a)に示すように、「サービスポイ
ントを受信しています」とのメッセージが表示される。尚、上記説明より明らか
なように、ポイントバッファ38a又はポイント蓄積領域38bに複数のポイン
ト数データが記憶蓄積されている場合は、複数のサービスポイントが連続して送
信されるため、一回の受信操作で複数のサービスポイントを一括して受信するこ
とができる。
【0159】
尚、サービスポイントカウンタ39aの値が、本発明の「特定の遊技状態の発
生毎に設定される固有情報」に相当するものである。また、赤外線信号が、本発
明の「携帯通信端末によって受信可能な信号」に相当するものである。
【0160】
情報通信処理メインルーチン(図15)にリターンすると、ステップS414
において、送信終了信号を送信する。一方、携帯電話機200においてパチンコ
機1から送信終了信号を受信すると、携帯電話機200の液晶パネル206には
、図22(b)に示すように、「サービスポイントの受信が完了しました」との
メッセージが表示され、サービスポイント受信プログラムの実行を終了する。
【0161】
続いて、ステップS415において、報知ランプ31を消灯し、ステップS4
16において、ポイントバッファ38a、ポイント蓄積領域38b及び送信バッ
ファ38dの記憶内容を消去して、本ルーチンの処理を終了する。
【0162】
上述した情報通信処理メインルーチンにおいて送信されたサービスポイントは
、携帯電話機200によって受信されると、遊技機ID、サービスポイントカウ
ンタ値及びポイント数データが、携帯電話機200に内蔵されたメモリ220に
順次、記憶蓄積される。尚、図23は、携帯電話機200のメモリ220におけ
るサービスポイントの記憶例を示すものである。
【0163】
ここで、携帯電話機200に記憶されたサービスポイントは、個々のサービス
ポイントを識別可能に表している。すなわち、遊技機IDによって、全国の遊技
店に設置された多数の遊技機の中で、どの遊技機によって付与されたサービスポ
イントであるかが識別される。さらに、サービスポイントカウンタ値によって、
当該パチンコ機1において何回目に出力されたサービスポイントであるかが識別
される。上述したように、サービスポイントカウンタ値はサービスポイントの送
信毎にカウントアップされるので、同一の値が存在することはない。従って、”
遊技機ID+サービスポイントカウンタ値”のデータの並びはそれぞれ固有のも
のであって、同じデータが2つ存在することがないため、各遊技機における個々
のサービスポイントを確実に識別することができる。
【0164】
次に、通信制御基板30における大当り遊技終了後の処理について、図18及
び図19に示す大当り遊技終了後処理ルーチンのフローチャートを参照しつつ説
明する。尚、大当り遊技終了後処理ルーチンは、ROM37に記憶されており、
大当り遊技状態の終了直後にCPU36がROM37より本ルーチンを読み出し
て実行する。
【0165】
最初に、ステップS500において、ポイント数データがポイントバッファ3
8a又はポイント蓄積領域38bに記憶されているか否かを判定する。ポイント
数データが記憶されていない場合は(S500:No)、本ルーチンを終了する
。ポイント数データが記憶されている場合は(S500:Yes)、ステップS
501において、遊技者特定フラグがONであるか否かを判定する。
【0166】
遊技者特定フラグがONである場合は(ステップS501:Yes)、ステッ
プS502において、サービスポイントの送信が可能な状態である旨を報知する
と共にサービスポイントの受信を促すメッセージを表示装置5に表示する。例え
ば、図21(c)に示すように、「サービスポイントの送信が可能です。送信要
求を行って、サービスポイントを受信してください。受信しない場合は、そのま
ま蓄積されます。」とのメッセージを表示する。続いて、ステップS503にお
いて、サービスポイントの送信が完了したか否かを判定する。サービスポイント
の送信が完了している場合は(ステップS503:Yes)、本ルーチンを終了
する。サービスポイントの送信が完了していない場合は(ステップS503:N
o)、ステップS504において、サービスポイント送信タイムが終了したか否
か(サービスポイント送信タイムが開始してから所定時間が経過したか否か)を
判定する。サービスポイント送信タイムが終了していない場合は(ステップS5
04:No)、ステップS503へ戻る。サービスポイント送信タイムが終了し
た場合は(ステップS504:Yes)、ステップS505において、ポイント
バッファ38aの記憶内容を、ポイント蓄積領域38bのポインタCPが示す領
域へ蓄積すると共にポインタCPを更新し、本ルーチンを終了する。
【0167】
遊技者特定フラグYFがOFFである場合は(ステップS501:No)、ス
テップS506において、パスワード記憶領域38cに遊技者特定パスワードが
記憶されているか否かを判定する。尚、遊技者特定フラグがOFFであり且つパ
スワード記憶領域38cに遊技者特定パスワードが記憶されている場合とは、遊
技者を特定して遊技を行った後に遊技を中止し、再び同一の遊技者が遊技を再開
した場合や、遊技者を特定して遊技を行った後に遊技を終了し、その後、別の遊
技者が遊技を開始した場合等である。遊技者特定パスワードが記憶されている場
合は(ステップS506:Yes)、ステップS507において、遊技者特定パ
スワードより遊技者氏名の文字列(例えば、”ヤマダタロウ”)を読み出し、ス
テップS508において、現在特定されている遊技者の氏名を確認するためのメ
ッセージを表示装置5に表示する。メッセージは、例えば、、「現在の遊技者は
ヤマダタロウ様です。よろしいですか。はい/いいえ」のように表示される(図21(d)参照)。そして、遊技者は自分の氏名が表示されている場合は、”はい”を、他人の氏名が表示されている場合は、”いいえ”を、第1赤外線センサ32a(”はい”の場合)又は第2赤外線センサ32b(”いいえ”の場合)に手をかざすことにより選択する。
【0168】
ここで、第1赤外線センサ32aによって遊技者の手がかざされたことが検知されると、ステップS509において、”はい”が入力されたと判断され、ステップS510において、遊技者特定フラグYFがONされた後、ステップS502へ移行する。一方、第2赤外線センサ32bによって遊技者の手がかざされたことが検知された場合又は所定時間内にいずれの赤外線センサによっても手がかざされたことが検知されなかった場合は、ステップS509において、”いいえ”が入力されたと判断され、ステップS511においてパスワード記憶領域38cの内容を消去した後、後述するステップS512へ移行する。
【0169】
ステップS506において、パスワード記憶領域38cに遊技者特定パスワードが記憶されていないと判定された場合(ステップS506:No)、ステップS512において、遊技者が未特定である旨を報知すると共に遊技者の特定を行うか否かの選択メッセージを表示装置5に表示する。メッセージは、例えば、「
現在、遊技者は特定されていません。遊技者の特定を行いますか。はい/いいえ」のように表示される(図21(e)参照)。そして、遊技者は、遊技者の特定を希望する場合は、”はい”を、希望しない場合は、”いいえ”を、第1赤外線センサ32a(”はい”の場合)又は第2赤外線センサ32b(”いいえ”の場合)に手をかざすことにより選択する。
【0170】
ここで、第1赤外線センサ32aによって遊技者の手がかざされたことが検知されると、ステップS513において、”はい”が入力されたと判断され、ステップS514において、遊技者特定タイムが形成され、遊技者特定タイム中である旨を報知すると共に遊技者特定パスワードの送信を促すメッセージを表示装置5に表示する。メッセージは、例えば、「<遊技者特定タイム>パスワードを送信して遊技者の特定を行ってください。」のように表示される(図21(f)参照)。一方、第2赤外線センサ32bによって遊技者の手がかざされたことが検知された場合又は所定時間内にいずれの赤外線センサによっても手がかざされたことが検知されなかった場合は、ステップS513において、”いいえ”が入力されたと判断され、後述するステップS517へ移行する。従って、遊技者の特定を希望しない場合は遊技者特定タイムへ移行することなく直ちに通常の遊技状態へ戻ることができ、遊技者の特定を希望する場合には確実に遊技者特定タイムへ移行して遊技者特定パスワードの送信を行うための時間が確保される。
【0171】
そして、ステップS515において、遊技者特定フラグYFがONされたか否かが判定され、遊技者特定フラグYFがONされた場合は(ステップS515:Yes)、ステップS502へ移行する。尚、遊技者特定タイム中に携帯電話機200から遊技者特定パスワードが送信されることにより、所定時間間隔で呼び出される図14〜図15の情報通信処理メインルーチン内において遊技者特定処理(図16)が実行された場合に、遊技者特定フラグYFがONされる。遊技者特定フラグYFがONされていない場合は(ステップS515:No)、ステップS516において、遊技者特定タイムが終了したか否か(すなわち、ステップS514で遊技者特定タイムが開始してから所定時間が経過したか否か)が判定される。遊技者特定タイムが終了していない場合は(ステップS516:No)、ステップS515へ戻り、遊技者特定タイムが終了した場合は(ステップS5
16:Yes)、ステップS517において、ポイントバッファ38a及びポイント蓄積領域38bの記憶内容を消去し、ステップS518において、ポイント数データが消去された旨のメッセージを表示装置5に表示する。例えば、「ポイント数データが消去されました。」のようにメッセージ表示を行う(図21(g)参照)。そして、ステップS519において、報知ランプ31を消灯した後、本ルーチンの処理を終了する。
【0172】
以上詳述したことから明らかなように、本実施の形態によれば、出力端子16a〜eを介して大当り等の特定の遊技状態の発生を検出し、その検出結果に基づいてポイント数を算出し、赤外線発光部33がポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを携帯電話機200によって受信可能な赤外線信号として送信する。
【0173】
よって、遊技者は、遊技を行うことによって発生する特定の遊技状態の検出結果に基づいて、自己が所持する携帯電話機200の赤外線受光部208によってサービスポイントを容易且つ確実に受信することができる。そして、サービスポイントはポイント数に応じた価値を有しているため、携帯電話機200より遊技ホールや遊技機メーカ等にサービスポイントを送ることによって、遊技者がポイント数に応じた賞品を獲得したり、サービスの提供を受けること等が実現でき、遊技者における遊技意欲を向上させて、他の遊技ホール又は他の遊技機メーカとの差別化、集客、遊技時間の拡大等を図ることが可能となる。
【0174】
また、本実施の形態によれば、特定の遊技状態の種類に応じて各々所定のポイント数を算出し、そのポイント数に応じた価値を有するサービスポイントが赤外線発光部33によって赤外線信号として送信される。よって、特定の遊技状態の種類に応じたポイント数が獲得できることで、遊技者における遊技に対する興味を増大させて、より一層遊技意欲の向上を図ることが可能となる。
【0175】
また、本実施の形態によれば、特定の遊技状態の発生の検出毎にポイント数を個々に算出し、赤外線発光部33が、各ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを赤外線信号として送信するので、遊技者は、携帯電話機200において各ポイント数に応じた価値を有する各々のサービスポイントを赤外線受光部208において確実に受信し、メモリ220に蓄積することができる。
【0176】
また、本実施の形態によれば、算出された個々のポイント数データがポイントバッファ38a又はポイント蓄積領域38bにて記憶され、遊技者が所持する携帯電話機200よりサービスポイントの送信要求を受信したことに基づいてサービスポイントの送信を行うので、遊技者は所望のタイミングで携帯電話機200から送信要求を送信することによりパチンコ機1よりサービスポイントを受信することができる。
【0177】
また、本実施の形態によれば、ポイントバッファ38a又はポイント蓄積領域38bの記憶内容がサービスポイント送信後等の所定のタイミングで消去されるので、複数の遊技者の遊技によって算出されて記憶されたポイント数データが混在することや他の遊技者によるサービスポイントの不正受信を防止することができる。
【0178】
また、本実施の形態によれば、遊技者特定情報記憶手段としての遊技者特定パスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードによって遊技者が特定されていることをサービスポイント送信の条件とするため、パチンコ機1側で遊技者を識別することが可能となる。これにより、例えば、パチンコ機1からホール管理コンピュータへサービスポイントと共に遊技者特定パスワードを送信することにより、ホール管理コンピュータにおいて遊技者管理を行うことが可能となる。また、パチンコ機1から携帯電話機200に対して遊技者別に異なる付加価値情報をサービスポイントに付加して送信することが可能となる。さらに、遊技者特定パスワードに対応づけられた携帯電話機200に対してサービスポイントの送信が行われるので、当該パチンコ機1における遊技者以外の者によってサービスポイントの不正受信が行われることを防止することができる。
【0179】
また、本実施の形態によれば、遊技者特定情報が未入力の状態で大当り遊技状態となった場合に、遊技者特定パスワードの入力を待機するための遊技者特定タイムが大当り遊技状態終了後に形成されるので、遊技者特定パスワードの入力をすることなく大当り遊技状態等の特定の遊技状態となった場合でも、遊技者特定タイム内に遊技者特定パスワードの入力を確実に行うことができる。
【0180】
また、本実施の形態によれば、サービスポイントが、ポイント数データと各サービスポイントを個々に識別するための識別情報とからなり、赤外線発光部33が、サービスポイントを赤外線信号として送信するので、携帯電話機200は、サービスポイントと共に識別情報を赤外線受光部208において受信する。よって、今回とは別の時間帯に受信したサービスポイントや他の遊技者が受信したサービスポイントと識別可能であるので、仮に同一のサービスポイントが2回以上遊技機メーカ等に送信された場合でも、既に受信済みのサービスポイントであることを受信履歴との照合により確実に認識することができ、賞品の贈答やサービスの提供等に悪影響が生じることを防止することができる。
【0181】
また、本実施の形態によれば、サービスポイントを構成する識別情報が遊技機を識別するための遊技機識別情報としての遊技機IDを含んでいるので、各地の遊技ホールに設置されたどの遊技機におけるサービスポイントであるかを確実に識別することができる。さらに、識別情報がサービスポイント毎に設定される固有情報としてのサービスポイントカウンタ値を含んでいるので、別の日或いは時間帯に受信したサービスポイントと確実に識別することができる。
【0182】
次に、本発明の第二の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。第一の実施形態では、特定の遊技状態の発生の検出毎にポイント数を個々に算出し、赤外線発光部33より各ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを送信する構成としたが、本実施の形態では、特定の遊技状態の発生の検出毎にポイント数を個々に算出すると共に、各ポイント数を積算して累積ポイント数を算出し、赤外線発光部33より累積ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを送信する構成としたものである。尚、上述した第一の実施の形態と共通する構成については同一の符号を付し、それらについての詳細な説明を省略する。また、図1乃至図7、及び図9は第一の実施の形態と共に本実施の形態の内容をも表すものとする。
【0183】
本実施の形態におけるパチンコ機1の通信制御基板30のハードウェア構成は、RAM38を除いて上述した図3に示すとおりである。本実施の形態のRAM38には、図24に示すように、第一の実施形態と同様に遊技者特定パスワード記憶領域38c及び送信バッファ38dが設けられると共に、ポイントバッファ38a及びポイント蓄積領域38bに代えて、ポイント数記憶手段としての累積ポイント記憶領域38eが設けられている。累積ポイント記憶領域38eは、出力端子16eを介して表示装置5における図柄変動の発生が検出される度に、ポイント数「1」が順次積算されて算出される累積ポイント数RPを記憶する領域である。尚、ROM37におけるポイント数参照テーブル37aは、本実施の形態では使用されない。
【0184】
また、本実施の形態では、図6乃至図7の特別電動役物制御ルーチンのステップS30において、第1の実施の形態における図8のフローチャートに代えて、図25のフローチャートに示す図柄変動開始処理が実行される。
【0185】
すなわち、ステップS131において、まず、図柄変動信号がONされる。続いて、ステップS132において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS133において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大
当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
【0186】
ステップS133の判定条件が満たされていると、ステップS134において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS133の判定条件が満たされていないと、ステップS135において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS136において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS135の判定条件が満たされていないと、ステップS137において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS134,S136,S137で停止図柄を記憶し、ステップS138で、図柄変動信号をOFFした後、図柄変動開始
処理ルーチンを終了する。
【0187】
次に、通信制御基板30において実行される各処理の詳細説明に先立って、パチンコ機1における遊技の開始から携帯電話機200へのサービスポイント送信までの流れの概略について説明する。
【0188】
本実施の形態は、図柄変動発生の検出毎にポイント数を個々に算出すると共に、各ポイント数を積算して累積ポイント数を算出し、赤外線発光部33より累積ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを送信する構成としたものである。遊技者は、遊技ホールにおいてパチンコ機1の前方に設置された席に着くと、当該パチンコ機1における遊技を開始する前に、自己が所持する携帯電話機200の赤外線発光部209より、”機種ID+遊技者特定パスワード+開始データ”を赤外線信号としてパチンコ機1の赤外線受光部34に対して送信する。ここで、機種IDとは、パチンコ機1の機種を識別するための識別情報である。また、開始データは、携帯電話機200におけるポイント数残高である。パチンコ機1では、受信した機種IDによって機種の確認が、遊技者特定パスワードによって遊技者の特定がそれぞれ行われると共に、受信した開始データが現在の累積ポイント数として設定される。
【0189】
ここで、当該機種のパチンコ機で初めて遊技を行う場合、機種IDとしては所定のダミーIDが、開始データとしては”0”が携帯電話機200から送信される。一方、同一機種での2回目以降の遊技の場合、機種IDは当該パチンコ機1の機種IDであり、開始データは当該機種におけるポイント数残高となっている。そして、初めて遊技する場合は開始データが0であるので、表示装置5における演出が最初のストーリーから開始されるのに対し、2回目以降に遊技をする場合は、受信された開始データが現在の累積ポイント数として設定されることにより、パチンコ機1における遊技の進行状況が携帯電話機200におけるポイント数残高に基づいて設定される。
【0190】
そして、遊技中に遊技球Bが第1種始動口へ入賞して図柄変動が発生する度に、出力端子16eを介して図柄変動信号が検出され、累積ポイント記憶領域38eの累積ポイント数RPにポイント数が1ずつ加算される。その後、遊技者は遊技を終了する時に、携帯電話機200より”送信要求信号+遊技者特定パスワード”を赤外線信号としてパチンコ機1に送信すると、パチンコ機1に記憶された遊技者特定パスワードと受信した遊技者特定パスワードとが一致することを条件に、パチンコ機1の赤外線発光部33から累積ポイント数データを含むサービスポイントが送信され、携帯電話機200によって受信及び記憶される。携帯電話機200において受信したサービスポイントは、賞品の獲得等のために使用することができ、ポイント数残高を次回遊技の開始時に開始データとしてパチンコ機
1に送信することができる。
【0191】
次に、通信制御基板30において実行されるポイント累積処理ルーチンについて、図26のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、本ルーチンは、第一の実施の形態における図10に示すルーチンに代えて、通信制御基板30のCPU36がROM37より所定周期で繰り返し呼び出して実行するものである。また、電源投入時の初期化処理において、累積ポイント数RPに初期値として「0」が設定される。
【0192】
最初に、ステップS1300において、I/F回路35より、「確変中信号」及び「図柄変動信号」の各信号状態をそれぞれ読み込む。続いて、ステップS1310において、「図柄変動信号」がOFFからONに変化したか否かを判定する。「図柄変動信号」がOFFからONに変化したと判定された場合は(ステップS1310:Yes)、ステップS1320において、「確変中信号」がOFF状態であるか否かを判定する。「確変中信号」がOFF状態である場合は(ステップS1320:Yes)、ステップS1330において、累積ポイント記憶領域38eの累積ポイント数RPをカウントアップ(すなわち、ポイント数”1”を加算)するとともに、ステップS1340において、報知ランプ31を点灯した後、本ルーチンの処理を終了してリターンする。一方、「確変中信号」がON状態である場合(高確率モード中)は(ステップS1320:No)、累積ポイント数RPの値をカウントアップすることなく、本ルーチンの処理を終了してリターンする。尚、ステップS1320の処理が本発明のポイント数算出手段として機能するものである。
【0193】
ここで、累積ポイント数RPの推移について、図27のグラフを参照しつつ説明する。グラフでは、時間の経過に伴って「図柄変動信号」が所定の確率で発生しているものとする。「確変中信号」がOFFの間(時間t0〜t1及びt2〜t3)、「図柄変動信号」が1回発生する毎に累積ポイント数RPが1ずつ増加する。一方、「確変中信号」がONの間(高確率モード中、時間t1〜t2)、「図柄変動信号」が発生しても累積ポイント数RPの値は変化しない。すなわち、高確率モード中における図柄変動信号の発生はポイント数の算出から除外し、低確率モードにおける図柄変動信号の発生のみをカウントして累積ポイント数RPを算出する。
【0194】
次に、通信制御基板30において実行される情報通信処理について、図28及び図29に示す情報通信処理メインルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。尚、本ルーチンは、図14乃至図16に示す第一の実施の形態におけるルーチンに代えてROM37に記憶されており、CPU36がROM37より所定周期で繰り返し当該ルーチンを読み出して実行する。
【0195】
尚、携帯電話機200からの開始データ、遊技者特定パスワード、送信要求信号等の送信は、携帯電話機200において上述したサービスポイント受信用プログラムを起動した状態でボタン204を操作することにより行われるものとする。例えば、開始データ送信の際には、図30に示すように、パチンコ機の機種名及びサービスポイント残高を液晶パネル206に表示させ、ボタン204を操作して選択することにより、選択された機種の機種ID、遊技者特定パスワード及び開始データとしてのサービスポイント残高がメモリ220から読み出されて赤外線発光部209より赤外線信号として送信される。
【0196】
図28乃至図29のフローチャートで、最初に、ステップ1400において、赤外線受光部34によって”機種ID+遊技者特定パスワード+開始データ”が受信されたか否かを判定する。”機種ID+遊技者特定パスワード+開始データ”が受信された場合は(ステップS1400:Yes)、ステップS1401において、受信した機種IDが、ROM37に記憶される当該パチンコ機1の機種IDと一致するか否かを判定する。受信した機種IDが当該パチンコ機1の機種IDと一致する場合は(ステップS1401:Yes)、ステップS1402において、受信した開始データの値を累積ポイント記憶領域38eの累積ポイント数RPへ書き込む。ここで、開始データは、携帯電話機200のメモリ220に記憶されたサービスポイントのポイント数残高であるので、ステップS1402の処理により、パチンコ機1における累積ポイント記憶領域38eの累積ポイン
ト数RPには、携帯電話機200に記憶されたサービスポイントのポイント数残高が設定される。
【0197】
受信した機種IDが当該パチンコ機1の機種IDと一致しない場合は(ステップS1401:No)、ステップS1403において、受信した機種IDが所定のダミーIDと一致するか否かを判定する。受信した機種IDが所定のダミーIDと一致する場合は(ステップS1403:Yes)、ステップS1404において、数値”0”を累積ポイント記憶領域38eの累積ポイント数RPへ書き込む。ここで、ダミーIDが送信されるのは当該機種において初めて遊技をする場合であるので、累積ポイント数RPに”0”が設定されることにより、パチンコ機1において新規に遊技を開始する遊技進行状況となる。
【0198】
また、受信した機種IDが当該パチンコ機1の機種ID及び所定のダミーIDのいずれとも一致しない場合は(ステップS1403:No)、ステップS1405において、図31(a)に示すように、「機種IDが一致しません。機種を確認して下さい。」とのメッセージを表示装置5に表示した後、本ルーチンの処理を終了する。
【0199】
ステップS1402又はステップS1404において累積ポイント数RPに開始データが設定された後、ステップS1406において、受信した遊技者特定パスワードをパスワード記憶領域38cに記憶する。続いて、ステップS1407において、図31(b)に示すように、「ヤマダタロウ様が遊技者として特定されました。現在のポイント数残高は○○○ポイントです。」とのメッセージを表示装置5に表示する。さらに、ステップS1408において、累積ポイント数RPの値が図柄表示制御基板21aへ送信され、本ルーチンの処理を終了する。
【0200】
一方、表示装置5では、図柄表示制御基板21aによって制御されることにより、累積ポイント数の値に対応するストーリー画面による演出表示が行われる。例えば、図32に示すように、累積ポイント数が100ポイント増加する毎に図柄表示制御基板21aへ制御指令が送信されることにより、ストーリー1)(100ポイント)、ストーリー2)(200ポイント)、ストーリー3)(300ポイント)、ストーリー4)(400ポイント)・・・のようにストーリー展開の演出が実行される。尚、図32では、前回の遊技でストーリー1)からストーリー2)の途中まで遊技した後、サービスポイントを携帯電話機200にて受信し、今回の遊技開始時に、携帯電話機200のメモリ220に記憶されたサービスポイントのポイント数残高を開始データとしてパチンコ機1に送信して、ストーリー2)の続きから遊技が開始された例を示している。
【0201】
ステップS1400において”機種ID+遊技者特定パスワード+開始データ”が受信されなかったと判定された場合は(ステップS1400:No)、ステップS1409において、”送信要求信号+遊技者特定パスワード”が受信されたか否かを判定する。”送信要求信号+遊技者特定パスワード”が受信されなかったと判定された場合は(ステップS1409:No)、本ルーチンの処理を終了する。
【0202】
ステップS1409において、”送信要求信号+遊技者特定パスワード”が受信された場合は(ステップS1409:Yes)、ステップS1410において、送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワードとパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードとが一致するか否かを判定する。尚、パスワード記憶領域38cに遊技者特定パスワードが記憶されていない場合も、一致しない場合として判定される。送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワードとパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードとが一致しない場合は(ステップS1410:No)、ステップS1411において、図31(c)に示すように、「パスワードが一致しないか未入力のため、サービスポイントを送信できません。」とのメッセージを表示装置5に表示し、本ルーチンの処理を終了する。
【0203】
従って、携帯電話機200から送信要求信号が送信された場合であっても、送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワードがパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードと一致しない場合には、サービスポイントの送信は行われない。このため、遊技開始時に特定された遊技者以外の者によってサービスポイントが不正に受信されることを防止することができる。
【0204】
送信要求信号と共に受信した遊技者特定パスワードとパスワード記憶領域38cに記憶された遊技者特定パスワードとが一致する場合は(ステップS1410:Yes)、ステップS1412において、コネクト信号を送信し、ステップS1413において、携帯電話機200からリターン信号を受信する。これにより、通信制御基板30と携帯電話機200との間で、赤外線通信が可能な状態となる。続いて、ステップS1414において、報知ランプ32の点滅を開始する。
そして、ステップS1415において、サービスポイントの作成及び送信処理を行う。ここで、ステップS1415におけるサービスポイントの作成及び送信処理は、図17に示す第一の実施の形態におけるルーチンに代えて、図33に示すサービスポイント作成・送信処理ルーチンを呼び出して実行することにより行わ
れる。
【0205】
サービスポイント作成・送信処理ルーチンでは、ステップS1471において、当該パチンコ機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、RAM38上の送信バッファ38dの1番目の格納領域に格納される。ここで、図34(a)は、サービスポイント送信用の送信バッファ38dのフォーマットを、同図(b)はサービスポイントの格納例をそれぞれ示している。続いて、ステップS1472において、不揮発性メモリ39よりサービスポイントカウンタ39aの値を読み出して送信バッファの2番目の領域に格納する。更に、ステップS1473において、累積ポイント記憶領域38eに記憶された累積ポイント数RPの値を送信バッファ38dの3番目の領域に格納する。つまり、サービスポイントは、”遊技機ID+サービスポイントカウンタ値+累積ポイント数データ”というデータ構造を有する。尚、遊技機IDの上3桁は機種IDであり、開始データとともに送信される機種IDは遊技機IDに基づいて設定される。尚、遊技機ID及びサービスポイントカウンタ値が、各サービスポイントを個々に識別するための識別情報に相当するものである。
【0206】
そして、ステップS1474において、送信バッファ38dに格納されたサービスポイントを赤外線発光部33より赤外線信号として送信する。続いて、ステップS1475において、赤外線受光部34にて携帯電話機200より確認信号を受信し、ステップS1476において、不揮発性メモリ39のサービスポイントカウンタの値をカウントアップした後、メインルーチンにリターンする。
【0207】
情報通信処理メインルーチン(図29)にリターンすると、ステップS1416において、送信終了信号を送信する。続いて、ステップS1417において、報知ランプ31を消灯し、ステップS1418において、累積ポイント数RPに”0”を設定するとともに、遊技者特定パスワード記憶領域38c及び送信バッファ38dの記憶内容を消去して、本ルーチンの処理を終了する。従って、サービスポイントの送信終了後は、遊技者特定パスワードが未入力の状態となる。
【0208】
上述した情報通信処理メインルーチンにおいて送信されたサービスポイントは、携帯電話機200によって受信されると、遊技機ID、サービスポイントカウンタ値、累積ポイント数データが、携帯電話機200に内蔵されたメモリ220に記憶される。尚、図35は、携帯電話機200のメモリ220における記憶例を示すものである。
【0209】
以上詳述したことから明らかなように、本実施の形態によれば、上述した第一の実施の形態において奏される効果に代えて(或いは加えて)、以下に示す種々の作用効果が奏される。
【0210】
本実施の形態によれば、図柄変動の発生等の特定の遊技状態の発生の検出毎にポイント数を個々に算出すると共に、各ポイント数を積算して累積ポイント数を算出し、赤外線発光部33が、累積ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを赤外線信号として送信するので、遊技者は、携帯電話機200において累積ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを確実に受信して記憶することができる。
【0211】
また、本実施の形態によれば、赤外線受光部34が、携帯電話機200におけるポイント数残高、すなわち、遊技開始時における累積ポイント数を表す開始データを携帯電話機200より赤外線信号として受信し、開始データ受信時点から図柄変動の発生等の特定の遊技状態の発生の検出毎に個々に算出された各ポイント数を開始データへ積算することによって累積ポイント数を算出する。よって、開始データ受信時点以降の各ポイント数が開始データに積算されて累積ポイント数が算出されるので、複数回に亘って行われる遊技においてサービスポイントを累積していくことができる。そして、サービスポイントを貯める楽しみを遊技者に与えることにより、遊技者における遊技意欲を増大させることができる。
【0212】
また、本実施の形態によれば、表示装置5において累積ポイント数に応じた演出が行われることによって、遊技者はポイント数の累積状況を容易に把握することができ、遊技者における遊技意欲をより一層向上させることができる。尚、演出とは、遊技者が視覚、聴覚等によって認識可能なものを意味しており、例えば、図柄変動表示装置における表示、遊技盤上に設けられた可動部材の動作、装飾ランプの点灯・点滅、音声の発生等が含まれる。
【0213】
また、本実施の形態によれば、表示装置5においてメッセージ表示により累積ポイント数が報知されるので、遊技者は、累積ポイント数を確実に知ることができ、遊技者における遊技意欲をより一層向上させることができる。
【0214】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、次のように変更して実施してもよい。
【0215】
(a)前記第一の実施の形態では、特定の遊技状態の種類とポイント数との対応を図11に示すポイント数参照テーブルに示すように設定したが、これには限られず、ポイント数の設定を適宜変更して実施することが可能である。また、前記第二の実施の形態では、図柄変動の発生毎にポイント数を累積ポイント数RPにポイント数を1ずつ加算する構成としたが、1以外のいかなる数値を加算するようにしても構わない。また、図柄変動の発生以外に、大当り遊技状態等の特定の遊技状態の発生の検出毎に所定のポイント数を加算する構成としてもよい。
【0216】
(b)前記第一の実施の形態では、図11にポイント数参照テーブル37aにおいて、特定の遊技状態の種類とポイント数との対応を固定的に設定した例を示したが、所定条件が成立した場合にポイント数を変化させる構成としてもよい。例えば、出力端子16eから出力される図柄変動信号を検出することにより図柄変動の発生をカウントするとともに、図36に示すように、図柄変動回数を400回、800回、1200回…のように達成したことを条件として、各遊技状態の種類に対応するポイント数を所定ポイントずつ増加させるようにポイント数参照テーブル37aを設定してもよい。尚、図36の例では、通常大当りに対するポイント数は10ポイントずつ、確変大当りに対するポイント数は20ポイントずつ、確変遊技連続に対しては5ポイントずつ増加させるようにした例を示している。このように、所定条件の成立によってポイント数が変化することにより、遊技者に対してポイント数の変化に対する期待感を与えることができ、遊技意欲をより一層向上させることができる。さらに、所定のタイミングで、上述した変化後のポイント数を表示装置5において報知するように構成してもよい。例えば、図37に示すように、現在のポイント数及び変化後のポイント数を表示装置5においてメッセージ表示するようにしてもよい。このように変化後のポイント数が報知されることにより、遊技者に所定条件の成立(例えば、図柄変動の所定回数達成)を遊技目標として意識させ、これにより遊技意欲の向上を図ることができる。尚、ポイント数を変化させる所定条件としては、図柄変動回数が所定回数に到達したこと以外に、例えば、大当り回数又は確率変動遊技の連続回数等が所定回数に到達することや、出玉数又は遊技球の発射数が所定数に到達すること、表示画面に特定のキャラクタが登場すること等であってもよい。
【0217】
(c)前記第二の実施の形態では、パチンコ機1が開始データを受信すると、表示装置5においてポイント数残高を表示するように構成としたが、図柄変動の発生によりポイント数”1”が累積ポイント数に加算される度に、加算後の累積ポイント数を表示装置5において表示するようにしてもよい。また、前記第一の実施の形態においても、特定の遊技状態の発生が掲出されて個々のポイント数が算出される度に、そのポイント数を表示装置5において表示するように構成してもよい。
【0218】
(d)前記第二の実施の形態では、開始データと共に機種IDを送信して機種確認を行い、携帯電話機200へ機種毎に累積ポイント数を送信する構成としたが、機種確認を行うことなく複数機種において共通の累積ポイント数を送信する構成としてもよい。これにより、携帯電話機200において機種選択をする手間が省けるだけでなく、複数機種の遊技機で遊技を楽しむことにより累積ポイント数を効率よく貯めることができるため、当該遊技機メーカーの遊技機に対する遊技意欲をより一層向上させることができる。
【0219】
(e)前記各実施の形態では、遊技者が特定されていること、遊技者特定タイム中であること、サービスポイントの送信が可能な状態となったこと、遊技者が未特定であること、及びポイント数が消去されたこと等を表示装置5によるメッセージ表示により報知する構成としたが、図柄表示によって報知してもよい。また、発光装置を用いて光の点灯や点滅等によって報知を行うようにしてもよい。尚、発光装置としては、電球や発光ダイオード等種々の方式で発光するものを用いることができる。或いは、音声発生装置を用いて音声によるメッセージによって、報知を行うようにしてもよい。さらに、各報知内容を表す情報を携帯電話機200へ送信することにより報知を行うように構成してもよい。例えば、遊技者が特定されたこと等の内容を表す情報を、電子メールとして送信する構成としてもよく、或いは赤外線信号として送信する構成としてもよい。これによれば、遊技者は、自己の携帯通信端末において遊技者が特定されたこと等を知ることができる。
【0220】
(f)前記第一の実施の形態では、遊技者氏名の確認や遊技者特定を行うか否かの選択を行うための選択手段として、遊技盤7に第1赤外線センサ32a及び第2赤外線センサ32bを設ける構成としたが、赤外線センサに代えて押しボタンやタッチパネル等を設ける構成としてもよい。また、遊技者の特定を行うか否かの選択メッセージを、大当り遊技状態等の特定の遊技状態の発生検出時に表示装置5へ表示し、選択を行わせるようにしてもよい。
【0221】
(g)前記各実施の形態では、通信制御基板30が、外部接続端子板16に設けられた各出力端子16a〜eを介して大当り信号等の遊技状態を表す信号を取得する構成としたが、制御装置21との間で別途専用の通信線を設けて大当り信号等を取得する構成としてもよい。尚、本変形例における通信線は、制御装置21を構成するメイン基板からの出力専用の通信線若しくは、サブ基板との間に設けられる通信線とし、メイン基板へ不正な信号が入力されることを防止する構造とする。
【0222】
(h)前記各実施の形態では、赤外線発光部33、赤外線受光部34及び報知ランプ31を遊技盤7上に設ける構成としたが、これには限られず、パチンコ機1に備わる他の機能に支障を来さない範囲内でパチンコ機1のいかなる部位に配設してもよい。例えば、前枠2の左下に設ける構成としてもよく、前枠2上の他の部位若しくは他の枠内に設けてもよい。尚、椅子に着座して遊技を行う遊技者の背後から不正にサービスポイントが受信されることを防止するために、パチンコ機1前面において、着座した遊技者の上半身に対向する領域に赤外線発光部33及び受光部34を設けることが望ましく、より好ましくはパチンコ機1の左右方向中央部付近である。
【0223】
(i)また、前枠2上に赤外線発光部33、赤外線受光部34及び報知ランプ31を設ける場合には、より確実に不正受信を防止するために、赤外線発光部33及び受光部34の前面より手前(遊技者側)に所定間隔を離隔させて平行に樹脂等からなる板状部材を突出させる構造を設けてもよい。そして、携帯電話機200を赤外線発光部33及び受光部34と板状部材との間に挿入してサービスポイントの受信を行う。このような構成によれば、赤外線発光部33から発せられる赤外線信号が板状部材によって遮断されるため、当該遊技者以外の者により不正にサービスポイントが受信されることが確実に防止される。
【0224】
(j)前記各実施の形態では、通信制御基板30をパチンコ機1に内蔵させる構成としたが、通信制御基板30、報知ランプ31、赤外線発光部33、及び赤外線受光部34を内蔵する通信ユニットをパチンコ機1とは別体で設け、遊技島に設置されているパチンコ機1の下部位置に突設形成された膳板上に設置してもよい。或いは、パチンコ機1に隣接して設置される玉貸しに関する機能を備えた台間装置に通信ユニットを内蔵させる構成としてもよい。尚、前記実施の形態では、通信制御基板30が、外部接続端子板16を介して制御装置21と接続される構成であるため、通信ユニットを容易に別体化することが可能である。
【0225】
(k)また、パチンコ機1における特定の遊技状態の検出手段、サービスポイントの作成手段及びデータ送信手段の内、いずれか一つ又は二つをパチンコ機1本体に設け、残りを玉貸しに関する機能を有する台間装置に内蔵させる構成としてもよい。パチンコ機1本体と台間装置とで機能を分担することにより、設計上或いは使用上に最適な構成とすることができる。
【0226】
例えば、状態検出手段をパチンコ機1本体に設け、サービスポイント作成手段及びデータ送信手段を台間装置に内蔵させてもよい。この構成によれば、状態検出手段がパチンコ機1本体に設けられているので、必要な状態検出を簡単な構成で行うことができると共に、サービスポイント作成手段及びデータ送信手段が台間装置に内蔵されているので、パチンコ機1本体を従来仕様より大きく変更する必要がない。
【0227】
或いは、状態検出手段及びサービスポイント作成手段をパチンコ機1本体に設け、データ送信手段を台間装置に内蔵させてもよい。この構成によれば、電子回路等によって実現される状態検出手段及びサービスポイント作成手段が、パチンコ機1本体(例えば、パチンコ機1本体裏側の基板取付け部)に設けられる。また、データ送信手段が台間装置に内蔵されているので、台間装置においてデータ送信手段の取付けスペースを十分に確保しつつ遊技者に対向するように設けることができ、更に、パチンコ機1本体の前面部については従来仕様より変更する必要がない。
【0228】
(l)前記各実施の形態では、携帯電話機200との間で赤外線を媒介として無線通信を行う構成としたが、これには限られず、例えば、電波を媒介とする近距離通信技術として知られるブルートゥース通信が可能な携帯通信端末との間でブルートゥースによる無線通信を行う構成としてもよい。
【0229】
より具体的には、上述した実施形態における赤外線発光部33及び赤外線受光部34に代えて、例えば、パチンコ機1若しくはパチンコ機1に隣接して設置される玉貸しに関する機能を有するカードユニット内に、2.47GHz帯の約1mW以下である微弱電波のやり取りを可能とするブルートゥースモジュールを設けると共に、略垂直方向に指向性を有するアンテナモジュールをパチンコ機1と対応する椅子との間の床上、椅子の内部、又は遊技島に設置されているパチンコ機1の下部位置に突設形成された膳板上に設ける。
【0230】
そして、本変形例における動作について説明すると、まず、ブルートゥース通信が可能な携帯通信端末を所持する遊技者が、椅子に着座してアンテナモジュールの通信圏内に携帯通信端末が入圏した際には、パチンコ機1若しくはカードユニットは、ブルートゥースIDの送受等のブルートゥース規格に伴う通常の認証手続きを前記入圏した携帯通信端末との間において実施するとともに、その携帯通信端末の電話番号をブルートゥースユニットを介して非接触にて受信、入手する。その入手した携帯通信端末の電話番号データは、通信対象の情報端末として登録されるとともに、ホール管理コンピュータに送信される。この際、何らかの理由により、近接する複数のパチンコ機1若しくはカードユニットにて同一の電話番号データが誤って入手された場合には、既に登録済みとなっている電話番号
と重複が生じていないかを確認し、重複が生じている場合は電話番号の再送信を要求して通信対象の登録をやり直す。このようにして通信対象登録された携帯通信端末に対して、2.47GHz帯の微弱電波によりサービスポイントの送信が行われる。
【0231】
本変形例によれば、遊技者は、携帯通信端末を衣服のポケット等に入れたまま、或いは膳板上に設けられたフォルダに載置した状態でサービスポイントを受信することができる。従って、特定の遊技状態の発生を検出する度にサービスポイントを送信し、携帯通信端末においてサービスポイントを受信するように構成することが可能である。また、アンテナモジュールから上面方向に垂直に電波が放射され、アンテナ上面の所定角度範囲内に電波放射が集中してなされ、その所定角度範囲外には電波放射が殆どなされないようになっているため、隣接するアンテナモジュール同士の電波干渉が生じることが防止される。
【0232】
尚、本変形例においては、ホール管理コンピュータに送信された電話番号データに基づいて遊技者が特定される(例えば、登録済みの会員であることが特定される)ことを条件にサービスポイントを出力するようにしてもよい。また、パチンコ機1若しくはカードユニットが、特定された遊技者の氏名情報を携帯通信端末から受信して、パチンコ機1の制御装置21のサブ基板の一つである図柄表示制御基板21aへ入力することにより、表示装置5の画面5aに遊技者の氏名入りのメッセージを、例えば、「田中様、いらっしゃいませ!」のように表示するように構成してもよい。
【0233】
(m)前記各実施の形態では、携帯電話機200との間で無線通信によりサービスポイントを伝送する構成としたが、これには限られず、有線通信により携帯電話機200へサービスポイントを送信するように構成してもよい。例えば、パチンコ機1に接続端子を備えた携帯電話ホルダを設け、その携帯電話ホルダに携帯電話機200を載置することにより、携帯電話ホルダの接続端子と携帯電話機200の接続端子とが接続されて有線通信を行うことが可能となる構成としてもよい。
【0234】
(n)前記各実施の形態では、携帯通信端末として携帯電話機200を用いた例を示したが、携帯電話機以外にPDA(Personal Digital Assistant)等の各種の携帯通信端末を利用することが可能である。
【0235】
(o)前記各実施の形態では、サービスポイントをそれぞれ固有の値とするためにサービスポイントカウンタ値を用いる構成としたが、これには限られない。要するに、特定の遊技状態の発生を個々に識別可能に表すサービスポイントを作成し、携帯通信端末によって受信可能な信号として送信する構成とすればよいのである。例えば、通信制御基板30に時計を内蔵させ、個々の遊技状態の発生時点を表す時点データを、サービスポイントの構成要素として用いる構成としてもよい。図38は、第一の実施の形態の変形例において、ポイントバッファ38aにおけるポイント数データ及び時点データの記憶例を、図39は携帯電話機200によって受信されたサービスポイントの記憶例を示す図である。この変形例によれば、遊技状態の発生時点を表す時点データによって、重複が生じない固有情報を簡単且つ確実に作成することができる。さらに、時点データを用いることにより、どのようなタイミングで各特定の遊技状態が発生したかを、受信したサービスポイントに基づいて解析することができる。尚、本変形例において、遊技機ID及び時点データが、各サービスポイントを個々に識別するための識別情報に相当するものである。
【0236】
(p)前記各実施の形態では、通信制御基板30からサービスポイントのみを携帯電話機200に対して送信する構成としたが、通信制御基板30内で特定の遊技状態の発生毎に抽選を行って、当選した場合には付加価値情報を付与してサービスポイントと共に送信するように構成してもよい。
【0237】
(q)前記各実施の形態では、パチンコ機1に報知ランプ31を設ける構成としたが、報知ランプ31を省略して、表示装置5の画面5aによるメッセージ表示のみにより、サービスポイントが送信可能であることを報知する構成としてもよい。
【0238】
(r)前記各実施の形態では、ポイント数データのみをRAM38にて記憶する構成としたが、遊技機ID及びサービスポイントカウント値が付加された送信時と同一内容のサービスポイントをRAM38上に記憶蓄積する構成としてもよい。
【0239】
(s)前記第一の実施の形態では、ポイントバッファ38a又はポイント蓄積領域38bにポイント数が記憶されている場合にはいつでもサービスポイントの送信が可能な構成としたが、特定の遊技状態の発生に伴う所定の動作終了時(大当り遊技状態の終了時等)のみに、サービスポイントの送信が可能な構成としてもよい。また、遊技中止時のみにサービスポイントの送信が可能な構成としてもよい。
【0240】
(t)前記各実施の形態では、赤外線受光部34を常に赤外線信号の受信待機状態とする構成としたが、携帯電話機200の通信ユニット30への接近を検知するセンサ手段を設け、そのセンサ手段が携帯電話機200の接近を検出したときに、受信待機状態となるように構成してもよい。尚、センサ手段としては、種々の方式による公知の接近物検知用センサ(例えば、赤外線センサ等)を採用することが可能である。
【0241】
(u)前記各実施の形態では、高確率モード中に通常大当りが2回連続して発生したことに起因して低確率モードへ遷移する構成としたが、通常大当たりが1回発生したことに起因して低確率モードへ遷移する構成としてもよい。
【0242】
(v)前記各実施の形態では、大当り遊技終了時に遊技者特定の有無で異なるメッセージ表示を行う構成としたが、大当り発生時における演出内容として、「遊技者特定有りの演出」、「遊技者特定無しの演出」、「途中で遊技者が特定されたときの演出」を用意し、それぞれの場合に異なる演出を行う構成としてもよい。例えば、遊技者が特定されないまま大当りが発生したときには、表示装置にて遊技者特定を促す演出を行うようにしてもよい。
【0243】
(w)本発明は、前記各実施の形態とは異なる種々の遊技機にも適用可能である。例えば、本発明に適用される遊技機は、パチンコ遊技機であって、基本構成としては発射ハンドルを備え、その発射ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0244】
(x)また、本発明に適用される他の遊技機は、スロットマシンであって、基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。図40は、本発明をスロットマシンに適用した一実施の形態であるスロットマシン301の外観を示す正面図である。図40に示されるように、スロットマシン301には、可変表示手段305下方の左側に赤外線発光部333及び赤外線受光部334と、第1赤外線センサ332aとが、右側に報知ランプ331と、第2赤外線センサ332bとがそれぞれ設けられている。
【0245】
(y)また、本発明に適用されるさらに別の遊技機は、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であって、基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。図41は、本発明をパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機に適用した一実施の形態である遊技機401の外観を示す正面図である。図41に示されるように、遊技機401には、可変表示手段405下方の左側に赤外線発光部433及び赤外線受光部434と、第1赤外線センサ432aとが、右側に報知ランプ431と、第2赤外線センサ432bとがそれぞれ設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】本発明の実施の形態におけるパチンコ機の正面図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の概略構成図である。
【図3】通信制御基板のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】携帯電話機の正面図である。
【図5】携帯電話機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】特別電動役物制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【図7】特別電動役物制御ルーチンの図6の続き部分を説明するフローチャートである。
【図8】図柄変動開始処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図9】確率変動処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図10】ポイント数データ記憶処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図11】ポイント数参照テーブルの設定例を説明する図である。
【図12】確変中信号、大当り信号及び確変大当り信号の検出例を示すチャートである。
【図13】ポイントバッファ及びポイント蓄積領域におけるポイント数データの記憶例を示す図である。
【図14】情報通信処理メインルーチン(第一の実施の形態)を説明するフローチャートである。
【図15】図14に示す情報通信処理メインルーチン(第一の実施の形態)の続きを説明するフローチャートである。
【図16】遊技者特定処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図17】サービスポイント作成・送信処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図18】大当り遊技終了後処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【図19】図18に示す大当り遊技終了後処理ルーチンの続きを説明するフローチャートである。
【図20】(a)は送信バッファのフォーマット(サービスポイントのデータ構造)を、(b)は送信バッファの格納例を示す図である(第一の実施の形態)。
【図21】遊技盤の表示装置におけるメッセージ表示例を示す図であり、(a)は遊技者の特定が行われた時に、(b)はパスワードの送信を促す場合に、(c)はサービスポイントの受信を促す場合に、(d)は現在特定されている遊技者の氏名を確認する場合に、(e)は遊技者が未特定である旨の報知すると共に遊技者の特定を行うか否かを選択させる場合に、(f)は遊技者特定タイム中である旨を報知すると共に遊技者特定パスワードの送信を促す場合に、(g)はポイント数データが消去された旨を報知する場合におけるメッセージの表示例をそれぞれ示している。
【図22】携帯電話機におけるメッセージ表示例を示す図であり、(a)はサービスポイント受信中に、(b)はサービスポイントの受信終了時におけるメッセージの表示例をそれぞれ示している。
【図23】携帯電話機によって受信されたサービスポイントの記憶例を示す図である(第一の実施の形態)。
【図24】第二の実施の形態におけるRAM38の詳細を示す説明図である。
【図25】図柄変動開始処理ルーチン(第二の実施の形態)を説明するフローチャートである。
【図26】ポイント累積処理ルーチン(第二の実施の形態)を説明するフローチャートである。
【図27】累積ポイント数RPの推移を示すグラフである。
【図28】情報通信処理メインルーチン(第二の実施の形態)を説明するフローチャートである。
【図29】図28に示す情報通信処理メインルーチン(第二の実施の形態)の続きを説明するフローチャートである。
【図30】携帯電話機におけるメッセージ表示例を示す図であり、機種選択及び開始データ送信画面の表示例を示している。
【図31】遊技盤の表示装置におけるメッセージ表示例を示す図であり、(a)機種IDが一致しないことを報知する場合に、(b)は遊技者の特定及び遊技開始を報知する場合に、(c)はパスワードが一致しないことを報知する場合におけるメッセージの表示例をそれぞれ示している。
【図32】累積ポイント数とストーリー展開との関係を示すグラフである。
【図33】サービスポイント作成・送信処理ルーチン(第二の実施の形態)を説明するフローチャートである。
【図34】(a)は送信バッファのフォーマット(サービスポイントのデータ構造)を、(b)は送信バッファの格納例を示す図である(第二の実施の形態)。
【図35】携帯電話機によって受信されたサービスポイントの記憶例を示す図である(第二の実施の形態)。
【図36】第一の実施の形態の変形例におけるポイント数参照テーブルの設定例を説明する図である。
【図37】第一の実施の形態の変形例において変化後のポイント数を報知する場合の表示装置におけるメッセージ表示例を示す図である。
【図38】第一の実施の形態の他の変形例においてポイントバッファにポイント数データ及び時点データが記憶された例を示す図である。
【図39】第一の実施の形態の他の変形例において携帯電話機によって受信されたサービスポイントの記憶例を示す図である。
【図40】本発明をスロットマシンに適用した一実施の形態を示す正面図である。
【図41】本発明をパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機に適用した一実施の形態を示す正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の遊技状態の発生を検出するための状態検出手段と、
その状態検出手段による検出結果に基づいてポイント数を算出するポイント数算出手段と、
前記ポイント数に応じた価値を有するサービスポイントを携帯通信端末によって受信可能な信号として送信するポイント送信手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2009−183779(P2009−183779A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−130321(P2009−130321)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【分割の表示】特願2002−323213(P2002−323213)の分割
【原出願日】平成14年11月6日(2002.11.6)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】