説明

遊技機

【課題】予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数が多くなっても、それらを記憶しておくための記憶手段の容量の増加を抑制することができる遊技機を提供する。
【解決手段】予め定められた図柄組み合わせが入賞ライン上に揃っているか否かを判定するためのデータとして、予め定められた図柄の組み合わせを、特定リール以外の他の回転リールに付されている図柄と対応させて記憶した判定データを有する図柄判定データと、図柄判定データを検索する際の参照開始位置データを少なくとも備え、特定リールの図柄データに基づいて参照開始位置を特定し、他の回転リールの図柄データが所定の検索範囲内にある判定データと一致するか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、さらに詳しくは、すべての回転リールの回転が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせを判定する判定処理を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機としてのスロットマシンは、例えば、外周面に複数個の図柄が付されている3個の回転リールと、各回転リールの外周面に付されている図柄のうちの3個を表示するための図柄表示窓と、図柄表示窓に表示される、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄のうち、所定の3個を通るように定めた複数本の入賞ラインと、各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各回転リールの回転を停止させるためのものであって各回転リールにそれぞれ対応して設けられているストップスイッチとを備えている。
そして、メダルの投入等により賭け数が設定されると、入賞ラインが設定され、また、1回の遊技に必要な賭け数が設定されていることを条件に、スタートスイッチが操作されると、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われるとともに、すべての回転リールの回転が開始し、その後、3個のストップスイッチのうちの1個を操作すると、当該ストップスイッチに対応した回転リールの回転が停止し、3個すべてのストップスイッチの操作を終えると、3個すべての回転リールの回転が停止する。
【0003】
このとき、入賞ライン上の図柄の組み合わせが、予め定められた図柄の組み合わせであると、所定の利益が遊技者に対して付与される。
ここで、従来のスロットマシンでは、入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせであるか否かの判定は、入賞ライン上に停止した図柄の組み合わせと、図柄の組み合わせを予め定めたデータとが一致するか否かを判定することにより行われている。
例えば、特許文献1には、すべての回転リールの回転が停止した際に、表示役検索処理を行い、この表示役検索処理は、入賞ライン上に沿って並ぶ図柄の組み合わせと表示役決定テーブルに基づいて、入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせであるか否かを判定することが記載されている。
【0004】
具体的には、各回転リールの回転停止時に、各図柄格納領域に図柄の識別子を記憶し、すべての回転リールの回転が停止した後に、図柄格納領域に記憶されている図柄の組み合わせと、図柄の組み合わせを予め定めた表示役決定テーブルとに基づいて払い出し枚数と表示役を決定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−175198号公報(段落[0248]、図27、図44、図45)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年のスロットマシンは、入賞ライン上に揃う図柄の組み合わせを多様化させ、遊技者に与える興趣を向上させようとするものが主流となってきている。
しかしながら、上記の従来のスロットマシンでは、図柄の組み合わせの記憶方法として、図柄の組み合わせ1個につき、これを構成する図柄の個数分だけ、その図柄の種類とその図柄の位置(すなわち、どの回転リールの図柄か、ということ)とを関連づけて記憶している。
このため、例えば、予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数が1個増加したとすると、必然的に、スロットマシンが備える回転リールの個数分の図柄を新たに記憶する必要がある。
【0007】
そのため、予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数を増加させ、遊技者に与える興趣を向上させようとすると、ROMなどの記憶手段の容量を増加する必要があり、遊技機の生産費用が増大するという問題が生じていた。
そこで、本発明は、予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数が多くなっても、それらを記憶しておくための記憶手段の容量の増加を抑制することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、以下のような構成を有している。
なお、括弧内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
まず、請求項1記載の発明は、外周面に複数個の図柄が付された複数個の回転リール(40)と、各回転リール(40)の図柄を正面から視認可能とする図柄表示窓(26)と、前記図柄表示窓(26)に表示される複数個の図柄のうち各回転リール(40)の所定位置にある図柄を通るように設定された入賞ラインと、各回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(50)と、各回転リール(40)の回転を個々に停止させるためのストップスイッチ(60)と、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、前記スタートスイッチ(50)の操作に基づき前記回転リール(40)の回転を開始するとともに、前記ストップスイッチ(60)の操作及び前記役抽選の結果に基づき前記回転リール(40)の回転を停止し、すべての回転リール(40)の回転が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせを判定する停止図柄判定を少なくとも実行可能な制御装置(100)とを備え、すべての回転リールの回転が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせであると、遊技者に利益が付与され又は遊技状態が変化するように形成された遊技機に係る。
【0009】
本発明に係る遊技機は、例えばスロットマシン(10)に適している。遊技機としては、上記構成の他に、遊技媒体を払い出すためのホッパーユニット(35)や、種々の演出を行うための装置(ランプ81、スピーカ82、液晶表示器83など)を備えていてもよい。
ここで、「入賞ライン」とは、各回転リール(40)の図柄が図柄表示窓(26)に表示される位置を組として定めたものであり、そのライン上に所定の図柄が表示された場合に、遊技媒体の払い出しや遊技状態の変化などが行われるように設定されたラインである。
また、入賞ライン上に役に対応した図柄の組み合わせが表示されると、遊技媒体の払い出しが行われ、遊技者に利益が付与される。
【0010】
また、入賞ライン上に予め定められた所定の図柄の組み合わせが表示された場合には、例えば次回の遊技から所定の当選役(例えば再遊技役)の当選確率が変動するように形成することができる。
入賞ラインは複数であっても単数であってもよい。
また、入賞ラインの本数や入賞ラインを構成する図柄を表示する位置は、遊技を行うためのメダル等の遊技媒体の投入数や遊技状態に応じて変化するものであってもよい。
そして、「遊技者に利益が付与され」るとは、上述したように、遊技媒体が払い出されたり、あるいは遊技媒体の投入無しで遊技が実行可能となることを含み、「遊技状態が変化する」とは、遊技状態が遊技者に有利な状態に変化する場合だけでなく、遊技者に不利な状態に変化する場合も含まれる。
【0011】
さらに、本発明においては、前記制御装置(100)は、各回転リール(40)の回転が停止した際に、入賞ライン上に表示された図柄を図柄データとして入賞ラインに対応させて記憶する停止図柄記憶手段490と、予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っているか否かを判定するためのデータを記憶するデータ記憶手段500(図柄組み合わせポインタテーブル502、図柄組み合わせテーブル501)とを備えている。
また、前記データ記憶手段500は、特定の回転リール(以下、特定リールという)に対応するデータを記憶した特定判定データ記憶手段502(図柄組み合わせポインタテーブル502)と、前記特定リール以外の回転リール(40)に対応するデータを記憶した非特定判定データ記憶手段501(図柄組み合わせテーブル501)とを備え、前記非特定判定データ記憶手段501の記憶しているデータには、予め定められた図柄の組み合わせを、前記特定リール以外の回転リール(40)に付された図柄と対応させて記憶した判定データを有する図柄判定データを含み、前記特定判定データ記憶手段502の記憶しているデータには、少なくとも、前記非特定判定データ記憶手段501に記憶されているデータを検索する際の参照開始位置を記憶した参照開始位置データを含むものである。
【0012】
ここで、「特定リール」は、単数であっても複数であってもよい。
また、「予め定められた図柄の組み合わせ」とは、入賞ライン上に揃うと遊技者に対して利益が付与される図柄の組み合わせや入賞ライン上に揃うと遊技状態が変化する図柄の組み合わせを含むものである。
また、「予め定められた図柄の組み合わせ」は、入賞ライン上に揃うと遊技者に対して利益が付与される図柄の組み合わせのみを定めてもよい。
また、「予め定められた図柄の組み合わせ」は、入賞ライン上に揃うと遊技者に対して利益が付与される図柄の組み合わせと入賞ライン上に揃うと遊技状態が変化する図柄の組み合わせとが同一の図柄の組み合わせであってもよい。
【0013】
前記非特定判定データ記憶手段501の記憶している「予め定められた図柄の組み合わせを、前記特定リール以外の回転リール(40)に付された図柄と対応させて記憶した判定データ」とは、入賞ライン上に揃った図柄の組み合わせのうち、特定リール以外の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせを構成するか否かを判定するためのデータである。
前記特定判定データ記憶手段502が記憶している「参照開始位置データ」とは、非特定判定データ記憶手段501が記憶している図柄判定データのうち最初に使用する図柄判定データを特定するためのデータである。
【0014】
具体的には、図柄判定データが記憶されている記憶領域のアドレスを参照開始位置データとしてもよいし、ある特定のアドレス(基準アドレス)と図柄判定データが記憶されている記憶領域のアドレスとの差を参照開始位置データとしてもよい。
そして、停止図柄判定においては、前記停止図柄記憶手段490に図柄データ(図柄記号)を記憶する処理、前記停止図柄記憶手段490に記憶された図柄データのうち特定リールに対応する図柄データをもとに前記特定判定データ記憶手段502に記憶されている参照開始位置データを取得する処理、取得した参照開始位置データをもとに前記非特定判定データ記憶手段501の所定領域を検索して、該所定領域内に停止図柄記憶手段490に記憶されている図柄データと一致する判定データがあるか否かを判定する図柄判定処理が行われ、前記制御装置(100)は、前記図柄判定処理の判定結果に基づき、遊技者に所定の利益を付与し又は遊技状態を変化させるための判定後処理を実行することを特徴とする。
【0015】
ここで、「判定後処理」とは、遊技媒体の払い出し処理や、ボーナスゲームなどの遊技者にとって有利な遊技状態への移行処理の他、例えば再遊技役の当選確率を変動させる処理などが含まれる。
また、「遊技者にとって有利な遊技状態」として、遊技者にとって有利な情報を液晶表示器(83)等を通じて提供することとしてもよい。
本発明においては、予め定められた図柄の組み合わせのデータを、すべての回転リール(40)に対応させて記憶するのではなく、特定リールについては記憶させないため、図柄の組み合わせが増加した場合に、新たに記憶しなければならないデータの容量の増加を抑制することができる。
【0016】
また、従来の判定方法では、すべての判定データと比較していずれとも一致しない場合にはじめて「ハズレ」(予め定められた図柄の組み合わせが成立していない)と判定できるものであったが、本発明の判定方法だと、特定リールの停止図柄に対応する判定データのみを検索して一致しなければ「ハズレ」と判定できるため、判定処理を高速化することができる。
(請求項2)
上記請求項1記載の発明に加え、請求項2記載の発明では、前記非特定判定データ記憶手段501に記憶されている図柄判定データ中には、所定範囲の検索の終端を示すデータ(終端情報)が設けられており、停止図柄判定においては、取得した参照開始位置データにより特定される前記非特定判定データ記憶手段501の参照開始位置から、前記終端を示すデータにより特定される参照終端位置までの所定領域を検索して、該所定領域内に停止図柄記憶手段490に記憶されている図柄データと一致する判定データがあるか否かを判定する処理が行われることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、終端を示すデータを設けたことにより、検索対象である所定領域を特定リールの図柄の種類に対応して定めることができる。
これにより、特定リールの図柄の種類に対応する図柄判定データの個数が特定リールの図柄によって異なる場合であっても、停止図柄判定が可能となる。
(請求項3)
上記請求項1記載の発明に加え、請求項3記載の発明では、前記非特定判定データ記憶手段501に記憶されている図柄判定データを検索する際に参照すべき図柄判定データの個数を、少なくとも前記特定リールに付されている図柄の種類ごとに記憶した個数データを記憶する参照データ数記憶手段497(判定個数テーブル497)をさらに備えている。そして、停止図柄判定においては、前記停止図柄記憶手段490に記憶された図柄データのうち特定リールに対応する図柄データをもとに前記参照データ数記憶手段497に記憶されている個数データを取得する処理がさらに行われ、取得した個数データをもとに前記非特定判定データ記憶手段501の図柄判定データを参照開始位置から個数データに記憶されている個数分だけ検索するように形成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、参照データ数記憶手段497を設けたことにより、検索対象である所定領域を特定リールの図柄の種類に対応して定めることができる。
これにより、特定リールの図柄の種類に対応する図柄判定データの個数が特定リールの図柄によって異なる場合であっても、停止図柄判定が可能となる。
また、本発明によれば、参照開始位置データと個数データとで検索対象である所定領域を特定するため、効率良く図柄判定データを利用することができる。
(請求項4)
上記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明に加え、請求項4記載の発明においては、前記予め定められた図柄の組み合わせには、一の組み合わせを構成する図柄と他の組み合わせを構成する図柄のうち、少なくとも前記特定リールに対応する図柄は共通するものの、前記特定リール以外の少なくとも一の回転リール(40)に対応する図柄は異なっており、いずれの組み合わせが入賞ライン上に揃っても同一の判定結果が判定されるように設定された2種類以上の図柄の組み合わせから成る複合組み合わせを含んでいる。
【0019】
そして、前記複合組み合わせにおいて、前記特定リール以外の回転リール(40)に対応する図柄のうち相互に異なる図柄に対応可能な図柄種類(以下異図柄対応種類という)として、少なくとも2種類以上の図柄種類が予め定められており、各回転リール(40)に付されている図柄には、図柄の種類ごとに特定の数値を割り当てた単一図柄識別子(図柄記号)が設定されているとともに、前記異図柄対応種類には、異図柄対応種類ごとに前記単一図柄識別子とは異なる数値を割り当てた複合図柄識別子(複合図柄記号)が設定されている。
また、前記各単一図柄識別子に割り当てられる数値は、初期値について所定値を順次加算又は減算して得られる数列を成すように設定されている。
【0020】
例えば、初期値0に1を加算して得られる数列である01、02、03、04・・・のように、順番に設定されている。
また、例えば、初期値10に1を減算して得られる数列である10、09、08、07、・・・のように、順番に設定してもよい。
一方、前記複合図柄識別子に割り当てられる数値は、所定の演算処理を行うことにより、前記異図柄対応種類のうちの一の図柄種類(以下、基準図柄種類という)に該当する単一図柄識別子の数値と同一の数値(以下、基準値という)となるように設定されている。
そして、前記基準図柄種類以外の異図柄対応種類に該当する単一図柄識別子の数値は、前記基準値について所定値を加算又は減算する演算処理により算出される数値と一致し、異図柄対応種類に該当する単一図柄識別子が複数ある場合には、前記算出された数値について前記演算処理を順次実行することにより算出される数値と一致するように設定されている。
【0021】
また、前記停止図柄記憶手段490が記憶する図柄データは、前記単一図柄識別子である。
さらに、前記判定データとして、前記複合図柄識別子が記憶されている複合図柄判定データを少なくとも備えている。
そして、前記図柄判定処理においては、前記特定リール以外の回転リール(40)について、入賞ライン上に停止した図柄が、前記予め定められた図柄の組み合わせの一部を構成するか否かを回転リール毎に判定する比較処理が行われ、前記比較処理は、複合図柄判定データとして記憶されている数値に対して前記所定の演算処理を行い前記基準値を算出して、比較用数値として設定する複合図柄判定データ変換処理と、前記比較用数値と前記停止図柄記憶手段490に記憶されている図柄データの数値とが一致するか否かを判定する比較判定処理と、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合に、前記比較用数値に前記所定値を加算又は減算し、前記比較用数値を更新する比較値更新処理とを含むものである。
【0022】
そして、前記比較処理において、前記比較判定処理により一致すると判定された場合には、比較処理の判定結果を一致と判定し、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、前記比較値更新処理を実行するとともに、前記基準図柄種類以外の前記異図柄対応種類に該当するすべての単一図柄識別子について前記比較判定処理を実行しても、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、比較処理の判定結果を不一致と判定し、前記停止図柄判定において、前記特定リール以外のすべての回転リールについて前記比較処理を行った結果、すべて一致と判定された場合には、前記予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に表示されていると判定し、いずれかの回転リール(40)について不一致と判定された場合には、前記予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に表示されていないと判定することを特徴とする。
【0023】
本発明は、図柄判定処理を具体的に特定したものである。
本発明においては、予め定められた図柄の組み合わせとして複合組み合わせを有している場合に、複合図柄判定データを用いることにより、非特定判定データ記憶手段501に記憶するデータ量をさらに削減することができるものである。
そして、複合図柄判定データは、回転リール(40)に付されている図柄と一対一で対応していない判定データを判定データとして記憶させているため、停止図柄記憶手段490により記憶される図柄データとの比較時には、回転リール(40)に付されている図柄の種類ごとに割り当てた特定の数値である単一図柄識別子と同じ値を順次作りだすようにしたものである。
【0024】
(請求項5)
上記請求項4記載の発明に加え、請求項5記載の発明では、前記前記図柄判定データとして、前記単一図柄識別子が記憶されている単一図柄判定データをさらに備えている。そして、前記比較処理には、前記非特定判定データ記憶手段501に記憶されている判定データが、前記複合図柄判定データであるか否かを判定する複合図柄判定処理と、前記複合図柄判定処理の判定の結果、複合図柄判定データでないと判定された場合に、その判定データを、前記停止図柄記憶手段490に記憶されている図柄データと比較するための比較用数値として設定する単一図柄判定データ設定処理とを含む。
【0025】
そして、前記複合図柄判定データ変換処理は、前記複合図柄判定処理の判定の結果、前記判定データが複合図柄判定データであると判定された場合に行われ、前記単一図柄判定データ設定処理が行われている場合においては、前記比較処理において、前記比較判定処理により一致すると判定された場合には、比較処理の判定結果を一致と判定し、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、比較処理の判定結果を不一致と判定することを特徴とする。
本発明では、単一図柄判定データと複合図柄判定データとが混在しても、同一の比較判定処理によって処理を行うことができるので、制御負担を増やすことがない。
【0026】
(請求項6)
上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発明に加え、請求項6記載の発明においては、複数の入賞ラインを有し、前記複数の入賞ラインのうち、すべての入賞ラインが特定位置を通過するように設定され、前記特定位置に対応して配置された回転リールが前記特定リールに設定されていることを特徴とする。
本発明における入賞ラインと特定リールの具体例を示すと、例えば、図3に示すような、第1入賞ラインL1、第2入賞ラインL2、第3入賞ラインL3、第4入賞ラインL4、の4本の入賞ラインがある場合、特定位置は中リール(42)の中段の位置となり、特定リールは中リール(42)となる。
【0027】
本発明によれば、いずれの入賞ラインであっても必ず通過する特定位置を特定リールに設定するため、停止図柄記憶手段490として割り当てるRAMなどの記憶手段の領域を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、以上のように構成されているので、予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数が多くなっても、それらを記憶しておくための記憶手段の容量の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の実施の形態に係る遊技機の外観正面図。
【図2】第1の実施の形態に係る遊技機の回転リールの図柄配列を示す図。
【図3】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄表示窓と入賞ラインを示す図。
【図4】第1の実施の形態に係る遊技機の電気的構成の概略を示すブロック図。
【図5】第1の実施の形態に係る遊技機におけるメイン制御部の概略を示すブロック図。
【図6】第1の実施の形態に係る遊技機の役と図柄の組み合わせと払い出し枚数(配当)との関係を示す図。
【図7】第1の実施の形態に係る遊技機の特定図柄の組み合わせを示す図。
【図8】第1の実施の形態に係る遊技機の役抽選テーブルと抽選データのデータ構造を示す図。
【図9】第1の実施の形態に係る遊技機の抽選データと役との対応関係を示す図。
【図10】第1の実施の形態に係る遊技機の各抽選データに記憶されている遊技状態識別情報と抽選結果識別情報とを示す図。
【図11】第1の実施の形態に係る遊技機の役抽選判定値と設定値と遊技状態との対応関係を示す図。
【図12】第1の実施の形態に係る遊技機の役抽選の結果と抽選結果記憶領域に記憶されるデータとの対応関係を示す図。
【図13】第1の実施の形態に係る遊技機の役抽選の結果とストップスイッチの操作順序と入賞ライン上に揃う図柄との関係を示す図。
【図14】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄記号として定められている値を示す図。
【図15】第1の実施の形態に係る遊技機の停止図柄記憶手段を示す図。
【図16】第1の実施の形態に係る遊技機の位置指定テーブルを示す図。
【図17】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄テーブルを示す図。
【図18】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄組み合わせテーブルを示す図。
【図19】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄判定データを示す図。
【図20】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄組み合わせ番号として定められている値を示す図。
【図21】第1の実施の形態に係る遊技機におけるサブ制御部の概略を示すブロック図。
【図22】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄組み合わせポインタテーブルを示す図。
【図23】第1の実施の形態に係る遊技機の動作の概略を示すフローチャート。
【図24】第1の実施の形態に係る遊技機の役抽選処理を示すフローチャート。
【図25】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄記号記憶処理を示すフローチャート。
【図26】第1の実施の形態に係る遊技機の停止図柄判定処理を示すフローチャート。
【図27】第1の実施の形態に係る遊技機の図柄判定処理を示すフローチャート。
【図28】第2の実施の形態に係る遊技機におけるメイン制御部の概略を示すブロック図。
【図29】第2の実施の形態に係る遊技機の役と図柄の組み合わせと払い出し枚数(配当)との関係を示す図。
【図30】第2の実施の形態に係る遊技機の判定個数テーブルを示す図。
【図31】第2の実施の形態に係る遊技機の図柄判定データを示す図。
【図32】第2の実施の形態に係る遊技機の停止図柄判定処理を示すフローチャート。
【図33】第2の実施の形態に係る遊技機の図柄判定処理を示すフローチャート。
【図34】第3の実施の形態に係る遊技機におけるメイン制御部の概略を示すブロック図。
【図35】第3の実施の形態に係る遊技機の図柄判定データを示す図。
【図36】第3の実施の形態に係る遊技機の複合図柄記号を示す図。
【図37】第3の実施の形態に係る遊技機の複合組み合わせを示す図。
【図38】第3の実施の形態に係る遊技機の図柄判定処理を示すフローチャート。
【図39】第3の実施の形態に係る遊技機の図柄判定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に説明する。
なお、本実施の形態では、「前面」とは、スロットマシン10において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシン10の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て右側をいう。また、「左側」とは、スロットマシン10の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て左側をいう。
(第1の実施の形態)
(遊技機/スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、前面に開口部を有する箱型の筐体20を備えている。また、筐体20の前面には、開口部を塞ぐ前扉21を備えている。また、前扉21の前面上部には、上パネル22が備えられ、また、前扉21の前面中央には、中パネル23が備えられ、また、前扉21の前面下部には、下パネル24が備えられている。また、上パネル22には、各役に対応した図柄の組み合わせや、後述の小役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃った際に払い出されるメダルの枚数(配当)などが表示され、また、下パネル24には、当該スロットマシン10の機種名のロゴやイメージキャラクターなどが表示されている。また、前扉21の前面における、中パネル23と下パネル24との間には、前方へ向けて突出する操作部25が設けられている。また、筐体20の内部には、3個の回転リール40を横並びに設けたリールユニット30が備えられている。
【0031】
また、3個の回転リール40のうち、左側に設けられているのが左リール41であり、また、中央に設けられているのが中リール42であり、また、右側に設けられているのが右リール43である。また、各回転リール40の外周面には、複数種類の図柄が所定の配列で合計21個付されている。
また、本実施の形態では、中リール42が特定リールとして定められている。
また、本実施の形態では、回転リール40のうち特定リールではない回転リール40が非特定リールとして定められている。具体的には、左リール41及び右リール43が非特定リールとして定められている。
【0032】
また、中パネル23のほぼ中央には、各回転リール40の外周面に付されている21個の図柄のうちの3個を表示するための図柄表示窓26が設けられている。
また、図柄表示窓26は、各回転リール40の前方に設けられており、3個すべての回転リール40の回転が停止した際には、図3に示すように、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄を表示可能に形成されている。具体的には、左リール41の周囲には図2に示すように合計21個の図柄が付されているが、左リール41の回転が停止した際には、図3に示すように21個の図柄のうちの3個が図柄表示窓26に表示される。すなわち、左リール41の回転が停止すると、図柄表示窓26の左側部分には、3個の図柄が縦並びに表示される。中リール42及び右リール43についても同様である。これにより、3個すべての回転リール40の回転が停止すると、図柄表示窓26には、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄が表示される。
【0033】
また、本実施の形態では、3個の図柄が図柄表示窓26に対して適正な位置に表示されるときの各回転リール40の停止位置を、「適正停止位置」という。
例えば、図3に示すように、3個の図柄が図柄表示窓26に対して適正な位置に表示されるときの各回転リール40の停止位置が、「適正停止位置」である。
すなわち、各回転リール40が「適正停止位置」で停止すると、図柄表示窓26には各回転リール40毎に3個の図柄が正しく表示されることとなる。
また、本実施の形態では、図3に示すように、左リール41の回転がいずれかの適正停止位置で停止した際に図柄表示窓26に表示される3個の図柄を上から順にそれぞれ「左リール上図柄U1」「左リール中図柄M1」「左リール下図柄D1」とし、また、中リール42の回転がいずれかの適正停止位置で停止した際に図柄表示窓26に表示される3個の図柄を上から順にそれぞれ「中リール上図柄U2」「中リール中図柄M2」「中リール下図柄D2」とし、また、右リール43の回転がいずれかの適正停止位置で停止した際に図柄表示窓26に表示される3個の図柄を上から順にそれぞれ「右リール上図柄U3」「右リール中図柄M3」「右リール下図柄D3」としている。
【0034】
また、本実施の形態では、「左リール上図柄U1」「中リール上図柄U2」「右リール上図柄U3」が表示される表示位置を「上段」といい、「左リール中図柄M1」「中リール中図柄M2」「右リール中図柄M3」が表示される表示位置を「中段」といい、「左リール下図柄D1」「中リール下図柄D2」「右リール下図柄D3」が表示される表示位置を「下段」という。
また、本実施の形態では、各回転リール40の表示位置を組とする第1から第4までの4本の入賞ラインを設けている。
具体的には、左リール41の上段と中リール42の中段と右リール43の下段の組からなる「第1入賞ラインL1」と、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の上段の組からなる「第2入賞ラインL2」と、左リール41の上段と中リール42の中段と右リール43の上段との組からなる「第3入賞ラインL3」と、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の下段との組からなる「第4入賞ラインL4」とが設けられている。
【0035】
また、本実施の形態では、すべての入賞ラインは、入賞ラインを構成する各回転リール40の表示位置として、「中リール42の中段」を含んでいる。
また、操作部25の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するための投入口85が設けられ、また、操作部25の上面左側には、遊技者所有のものとして後述のメイン制御部110のRAMにデータとして記憶されているメダルの枚数であるクレジットを賭け数として設定するためのベットスイッチ70が設けられ、また、操作部25の前面右側には、クレジットに対応した枚数のメダル及び賭け数として設定した数に対応した枚数のメダルを払い出すための精算スイッチ73が設けられ、また、操作部25の前面左側には、回転リール40の回転を開始させるためのスタートスイッチ50が設けられ、また、操作部25の前面中央には、回転リール40の回転を停止させるための3個のストップスイッチ60が横並びに設けられている。
【0036】
また、前扉21の前面における、上パネル22と中パネル23との間には、液晶表示器83が設けられ、また、前扉21の上部には、演出に用いられる演出用ランプ81が設けられている。
また、前扉21の下部中央には、メダルを払い出すための払出口86が設けられ、また、払出口86の下方には、払出口86から払い出されたメダルを受け止めて貯留するための受け皿87が設けられている。また、払出口86の左右両側には、効果音などを鳴らすためのスピーカ82がそれぞれ設けられている。
また、前扉21の裏面における、投入口85の裏側に相当する位置には、投入口85に投入されたメダルを処理するためのメダル処理ユニットが備えられている。
【0037】
また、筐体20の内部には、スロットマシン10を制御するための制御装置100や、メダルを払い出すためのホッパーユニット35や、スロットマシン10が備える各装置に電力を供給するための電源ユニット200などが備えられている(図4参照)。
(リールユニット30)
リールユニット30(図4参照)は、フレームと、このフレームに横並びに固定した3個のステッピングモータ(図4参照)からなるリールモータ31と、各リールモータ31の出力軸に固定した3個の回転リール40(図2参照)とを備えている。
また、本実施の形態では、各回転リール40は、円筒形のリールドラムと複数個の図柄が付されているリールテープとを備え、また、各回転リール40は、リールドラムの外周面にリールテープを貼付することにより形成されている。
【0038】
また、本実施の形態では、図2に示すように、「左リール41」「中リール42」「右リール43」の3個の各回転リール40の外周面には、それぞれ21箇所の図柄の位置が設定されている。そしてその外周面には、「半円A」「半円B」「バー」「ベル」「チェリー」「プラムA」「プラムB」「リプレイA」「リプレイB」「ブランク(図柄なし)」の10種類の図柄が、所定の配列で付されている。
なお、図中、各図柄の左側に表示されている数字は、図柄番号である。図柄番号については、後述する。また、図中、矢印は、回転リール40の回転方向である。
(スタートスイッチ50)
スタートスイッチ50は、回転リール40の回転を開始させるためのものであって、図1に示すように、操作部25の前面左側に設けられている。また、スタートスイッチ50にはレバー式スイッチが用いられており、レバーの先端を押し下げると、3個すべての回転リール40の回転が開始するようになっている。
【0039】
(ストップスイッチ60)
ストップスイッチ60は、回転リール40の回転を停止させるためのものであって、図1に示すように、操作部25の前面中央に3個、横並びに設けられている。各ストップスイッチ60は、各回転リール40にそれぞれ対応しており、左側のストップスイッチ60は左リール41に対応し、また、中央のストップスイッチ60は中リール42に対応し、また、右側のストップスイッチ60は右リール43に対応している。また、各ストップスイッチ60は、それぞれ、押しボタン式スイッチを用いて構成されており、左リール41用のストップスイッチ60が備えるボタンが押されると、左リール41の回転が停止し、また、中リール42用のストップスイッチ60が備えるボタンが押されると、中リール42の回転が停止し、また、右リール43用のストップスイッチ60が備えるボタンが押されると、右リール43の回転が停止するようになっている。
【0040】
(ベットスイッチ70)
ベットスイッチ70は、クレジットを賭け数として設定するためのものである。
本実施の形態では、ベットスイッチ70は、図1に示すように、操作部25の上面左側に設けられている。また、ベットスイッチ70としては、シングルベットスイッチ71と、マックスベットスイッチ72とが備えられている。また、図1に示すように、シングルベットスイッチ71及びマックスベットスイッチ72は、操作部25の上面左側に横並びに設けられている。左側に位置するのがシングルベットスイッチ71であり、右側に位置するのがマックスベットスイッチ72である。
【0041】
また、シングルベットスイッチ71には押しボタン式スイッチが用いられており、ボタンを1回押すと、クレジットから1枚が賭け数として設定されるようになっている。
また、マックスベットスイッチ72も、シングルベットスイッチ71と同様に、押しボタン式スイッチを用いて構成されている。マックスベットスイッチ72は、ボタンを1回押すと、クレジットとして記憶されている範囲内で1回の遊技を行うために必要なメダルの枚数(規定数)が賭け数として設定されるようになっている。
(精算スイッチ73)
精算スイッチ73は、クレジットに対応した枚数のメダル及び賭け数として設定した数に対応した枚数のメダルを払い出すものであって、図1に示すように、操作部25の前面右側に設けられている。また、精算スイッチ73には押しボタン式スイッチが用いられており、ボタンを押すと、クレジットに対応した枚数のメダル及び賭け数として設定した数に対応した枚数のメダルが払出口86から払い出されるようになっている。
【0042】
(演出用ランプ81)
演出用ランプ81は、遊技者に役の当選、役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃ったことや遊技状態の変化などを知らせるためのものであって、図1に示すように、前扉21の上部に設けられている。
(スピーカ82)
スピーカ82は、効果音などを鳴らすためのものであって、図1に示すように、払出口86の左右両側にそれぞれ設けられている。
(液晶表示器83)
液晶表示器83は、演出に係る映像などを表示するためのものであって、図1に示すように、前扉21の前面における、上パネル22と中パネル23との間に設けられている。
【0043】
(投入口85)
投入口85は、メダルを投入するためのものであって、図1に示すように、操作部25の上面右側に設けられている。
(払出口86)
払出口86は、メダルを払い出すためのものであって、図1に示すように、前扉21の下部中央に設けられている。
(受け皿87)
受け皿87は、払出口86から払い出されたメダルを受け止めて貯留するためのものであって、図1に示すように、払出口86の下方に設けられている。
【0044】
(ホッパーユニット35)
ホッパーユニット35は、メダルを払い出すためのものであって、筐体20の内部に設けられている。また、ホッパーユニット35は、メダルを貯留するためのメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを送り出すための送出機構とを備えている。そして、送出機構によって送り出されたメダルは、払出口86から払い出されるようになっている。
(メダル処理ユニット)
メダル処理ユニットは、投入口85から投入されたメダルを処理するためのものであって、前扉21の裏面における、投入口85の裏側に相当する位置に設けられている。また、メダル処理ユニットは、投入口85に投入されたメダルを一定方向へ誘導するためのメダル通路(図示せず)と、メダル通路の途中から分岐するメダル返却通路(図示せず)と、メダル通路からメダル返却通路が分岐する分岐部に位置するメダルセレクタ90(図4参照)とを有している。また、メダル通路の途中であって、分岐部よりも下流側には、投入口85から投入されたメダルを検出するためのメダルセンサ91が設けられている。また、メダル通路は、ホッパーユニット35のメダルタンクに連通し、また、メダル返却通路は、払出口86に連通している。
【0045】
また、メダルセンサ91は、投入口85から投入されたメダルを検出するためのものであって、フォトセンサを用いて構成されている。メダル通路を流下するメダルは、フォトセンサの発光部と受光部との間を通るようになっている。発光部から発せられた光は、常態では、受光部まで到達するようになっているが、メダル通路を流下するメダルがフォトセンサの発光部と受光部との間を通過するときには、受光部まで届かなくなる。そして、フォトセンサの受光部に光が届かなくなると、メダルが1枚投入されたものと判定されるようになっている。つまり、メダルセンサ91による検出をもって、投入口85からのメダルの投入とされる。また、メダルの投入がおこなわれると、投入したメダルの枚数が賭け数として設定される。なお、賭け数が規定数に達していた場合には、以降に投入されたメダルの枚数がクレジットとして記憶される。
【0046】
(電源ユニット200)
電源ユニット200(図4参照)は、スロットマシン10が備える各装置、具体的には、例えば、制御装置100や、リールユニット30や、ホッパーユニット35などに電力を供給するためのものである。
(制御装置100)
スロットマシン10は、制御装置100によって制御される。
本実施の形態では、図4に示すように、制御装置100は、主として遊技の制御を行うためのメイン制御基板101と、メイン制御基板101からの信号を受信して主として演出の制御を行うためのサブ制御基板102とから構成されている。また、メイン制御基板101には、各種中継基板が接続されている。
【0047】
メイン制御基板101には、メダルセンサ91、ベットスイッチ70、スタートスイッチ50、ストップスイッチ60、精算スイッチ73、設定スイッチ基板210からの信号が操作スイッチ中継基板104及びメイン中継基板103を介して入力するようになっている。また、メイン制御基板101からの信号がメイン中継基板103及び操作スイッチ中継基板104を介してランプ基板220へ出力されるようになっている。
設定スイッチ基板210は、役の当選確率を規定するための値である設定値を表示するための設定値表示器(図示せず)と設定値を変更するための設定変更スイッチ(図示せず)とを有しており、前扉21の内側に配置されている。設定値表示器は、7セグメントLEDによって形成されている。本実施の形態では、役の当選確率が6段階に分けられており、設定値が6の場合には当選確率が一番高くなり、設定値が1の場合には当選確率が一番低くなるように形成されている。また、本実施の形態では、設定変更スイッチを操作することによって、6つの設定値のうちいずれかひとつを選択することができる。
【0048】
ランプ基板220は、特に図示しないが、賭け数として設定されているメダルの枚数を表示する表示ランプ、後述するボーナス遊技へ移行したときに点灯しボーナス遊技が終了したときに消灯する外部ランプ、後述する再遊技役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃ったとき点灯し再遊技役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃った遊技の次回の遊技の払い出し終了時に消灯する再遊技表示ランプ、7セグメントLEDによって形成されメダルの払い出し枚数を表示するための遊技メダル払い出し枚数表示器、7セグメントLEDによって形成されクレジットを表示するための貯留枚数表示器、マックスベットスイッチ72に内蔵されクレジットとして1枚以上記憶されておりかつ賭け数の設定が可能なときに点滅するマックスベット表示ランプ、スタートスイッチ50に内蔵され賭け数が規定数に到達した場合に点灯し遊技開始時に消灯する遊技開始表示ランプ、各ストップスイッチ60に内蔵され回転リール40に対して停止操作が可能な状態であるときに点灯し回転リール40が回転を停止したときに消灯するリール停止表示ランプ、投入口85に内蔵されメダルの投入が可能なときに点滅する遊技メダル投入表示ランプ、設定値表示器、を点灯又は消灯させるためのものである。
【0049】
また、メイン制御基板101には、電源ユニット200、ホッパーユニット35、図示しないオーバーフローセンサ基板が、メイン中継基板103を介して接続されている。ホッパーユニット35には、メイン制御基板101から出力されるホッパーモータ36を駆動するための駆動信号を入力して駆動するホッパーモータ36と、払い出したメダルの通過を検出しメイン制御基板101へ信号を出力する払い出しセンサ37とが配設されている。オーバーフローセンサ基板は、ホッパーユニット35のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に配設され、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御基板101へ信号を出力するためのものである。
【0050】
さらに、メイン制御基板101には、外部集中端子板300及びリールユニット30が、リール中継基板105を介して接続されている。外部集中端子板300は、店舗等において遊技機の稼動状況を集計管理するために設置されるコンピュータなどの外部装置に必要な信号を出力する基板であって、メダルの投入、払い出し、ボーナスの発生等があった場合にメイン制御基板101から信号が出力される。
リールユニット30のリールモータ31は、メイン制御基板101から出力されるリールモータ31を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。また、リールセンサ32は、回転リール40の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためのものである。リールセンサ32は、回転リール40のリールドラムにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、回転リール40が回転を開始すると、一周ごとに突起部を検出して信号をメイン制御基板101へ出力する。
【0051】
メイン制御基板101には、図4に示すように、マイクロコンピュータからなるメイン制御部110、所定の範囲内で乱数を発生させる乱数発生回路111、乱数発生回路111から乱数を取得するラッチ回路112がある。
メイン制御部110は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば、遊技機の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。メイン制御部110は以上の構成により、図5に示すように、遊技制御手段400、役抽選手段410、回転位置記憶手段420、停止制御手段430、リール番号記憶手段440、停止図柄判定手段450、停止図柄記憶手段490、データ記憶手段500、組み合わせ判定記憶手段510及び判定後処理手段520の各手段を形成することとなっている。各手段の詳細については後述する。
【0052】
I/Oポートは、メイン制御部110が備える信号用の入出力端子を介して接続された各回路との間で信号の入出力を行う。
以上の構成をもって、メイン制御基板101は、役の抽選を行い、回転リール40の回転及び停止を制御し、回転リール40がすべて停止したときに停止図柄判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
一方、サブ制御基板102の出力側には、図4に示すように、リールユニット30に設けられたバックランプ(図示せず)を駆動させるためのバックランプ基板33、液晶表示器83を駆動させるための液晶表示基板83A、演出用ランプ81を駆動させるためのランプ基板81A及びスピーカ82が接続されている。なお、図4では、電源ユニット200は、メイン中継基板103にのみ接続されているが、サブ制御基板102にも接続されている。
【0053】
また、サブ制御基板102には、マイクロコンピュータからなるサブ制御部120、液晶表示基板83Aを介して液晶表示器83を制御する表示制御回路121、バックランプ基板33又はランプ基板81Aを介してバックランプ及びランプを制御するLED駆動回路122、スピーカ82から出力する音声を決定する音声出力回路123がある。
サブ制御部120は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、メイン制御基板101から送信される情報に基づきROMに記憶されたプログラムを実行して、進行中の遊技に対応した演出処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域として使用される。I/Oポートは、サブ制御基板が備える信号用の入出力端子を介して接続された各回路との間で信号の入出力を行う。
【0054】
以上の構成をもって、サブ制御基板102は、演出の有無、態様を決定し、遊技の状態に応じた演出を制御する手段として機能することとなる。
(図柄の組み合わせ)
本実施の形態のスロットマシン10は、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与され又は遊技状態が変化するように形成されている。
(遊技状態)
本実施の形態のスロットマシン10は、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと、揃った次回の遊技から所定の役の当選確率が変化するため遊技状態が変化する。
【0055】
例えば、後述の特別役に対応した図柄の組み合わせや再遊技役の当選確率を変動させる契機となる図柄の組み合わせである特定図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うと、揃った次回の遊技からいずれかの役の当選確率が変化し、遊技状態が変化する。
また、本実施の形態では、遊技状態として、ボーナス遊技(後述のビッグボーナス遊技、レギュラーボーナス遊技、シングルボーナス遊技)へ移行している特別遊技状態と、ボーナス遊技へ移行していない通常遊技状態とがある。また、本実施の形態では、特別遊技状態は、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となるように形成されている。
【0056】
また、前述の通常遊技状態と特別遊技状態の他に、所定の条件の成立に伴い再遊技役の当選確率が変動することで遊技状態が変化するように形成されている。なお、再遊技役の当選確率は、遊技状態が通常遊技状態であっても、特別遊技状態であっても、所定の条件が成立することで変動するように形成されている。
(役)
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役)、特別役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
【0057】
また、特別役は、さらに、遊技状態がビッグボーナス遊技へ移行するビッグボーナス移行役と、遊技状態がレギュラーボーナス遊技へ移行するレギュラーボーナス移行役と、遊技状態がシングルボーナス遊技へ移行するシングルボーナス移行役とがある。
また、ビックボーナス移行役やレギュラーボーナス移行役は、当選時の遊技で入賞ライン上に図柄の組み合わせが揃わなくても、次回の遊技以降、入賞ライン上に役に対応する図柄の組み合わせが揃うまで役に当選した状態が有効であるが、その他の役は、当選時の遊技で入賞ライン上に役に対応する図柄の組み合わせが揃わなければ、次回の遊技以降は無効となる。
【0058】
また、本実施の形態では、「役」と「図柄の組み合わせ」と「払い出し枚数(配当)」との対応関係は、図6に示すようになっている。なお、図中のRBB1はビッグボーナス移行役1、RBB2はビッグボーナス移行役2、RBはレギュラーボーナスレギュラーボーナス移行役、SB1〜3はシングルボーナス移行役1〜3の略号である。
また、レギュラーボーナス移行役は、入賞ライン上に「半円B−バー−半円B」の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技から遊技状態がレギュラーボーナス遊技となる。レギュラーボーナス遊技は、小役の当選確率が高くなる遊技である。レギュラーボーナス遊技は、12回の遊技を実行するか、又は、小役に対応する図柄の組み合わせ(役の種類は、いずれでも可)が4回揃うか、のいずれかの条件が満たされるまで継続する。
【0059】
また、ビッグボーナス移行役1及びビッグボーナス移行役2は、ビッグボーナス移行役である。具体的には、入賞ラインに所定の図柄(「半円A−半円B−半円A」他)の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技から遊技状態がビッグボーナス遊技となる。ビッグボーナス遊技は、レギュラーボーナス移行役の当選確率が高くなる遊技である。ビッグボーナス遊技中は、レギュラーボーナス遊技が終了しても、ビッグボーナス遊技の終了条件を満たしていなければ、引き続き、レギュラーボーナス移行役の当選確率が高い状態が継続し、レギュラーボーナス移行役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃った後、レギュラーボーナス遊技となる。ビッグボーナス遊技は、ビッグボーナス遊技中の遊技者への払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数(本実施形態では45枚)を超えたときに終了する。なお、ビッグボーナス遊技の終了時には、レギュラーボーナス遊技の終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナス遊技も終了する。
【0060】
シングルボーナス移行役1〜3は、いずれも、シングルボーナス移行役である。具体的には、入賞ライン上に所定の図柄(「半円A−バー−半円A」他)の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技から遊技状態がシングルボーナス遊技となる。シングルボーナス遊技は、少なくとも1種類以上の小役(本実施の形態では、チェリー)の当選確率が高くなる遊技である。なお、シングルボーナス移行役1〜3は、当選時の遊技において入賞ライン上に所定の図柄(「半円A−バー−半円A」他)の組み合わせが揃わなければ、次回の遊技以降は役に当選した情報を持ち越さない。
リプレイ(1)〜(8)は、いずれも、再遊技役である。具体的には、入賞ライン上に所定の図柄(「リプレイA−リプレイA−リプレイA」他)の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0061】
プラム(1)〜(8)は、いずれも小役であり、入賞ライン上に所定の図柄(「プラムA−プラムA−プラムA」他)の組み合わせが揃うと、メダルが1枚払い出される。
ベル、チェリーは小役であり、入賞ライン上に所定の図柄(「ベル−ベル−ベル」、「ANY−チェリー−ANY」)の組み合わせが揃うと、それぞれ、メダルが15枚払い出される。なお、「ANY」とは、何の図柄でもよいことを意味する。すなわち、チェリーは、中リール42の中段にチェリーの図柄が停止すると、左リール41及び右リール43に停止した図柄に関わらずメダルが15枚払い出される。
また、本実施の形態では、1回の遊技で払い出されるメダルの枚数は、15枚を限度としている。
【0062】
このため、例えば、中リール42の中段にチェリーの図柄が停止した場合、中リール42の中段は複数の入賞ラインが重なるが、重なった入賞ラインの数を乗算した分だけメダルが払い出されるのではなく、1回の遊技で払い出されるメダルの枚数の限度である15枚のメダルが払い出される。
(再遊技役の当選確率の変動)
以下、再遊技役の当選確率の変動について説明する。本実施の形態では、所定の条件の成立に伴い再遊技役の当選確率が変動する。
まず、工場出荷時の初期状態では、再遊技役の当選確率は、約1/7.3に設定されている。このときの遊技状態を初期状態(NOM)という。
【0063】
その後、図7に示す特定図柄1〜32、34及び35のうちのいずれかの組み合わせが入賞ライン上に揃うと、次回の遊技より再遊技役の当選確率が約1/7.3となる。このときの遊技状態をリプレイタイム1(RT1)という。
また、図7に示す特定図柄33が入賞ライン上に揃うと、次回の遊技より再遊技役の当選確率が約1/1.2となる。このときの遊技状態をリプレイタイム2(RT2)という。
また、レギュラーボーナス移行役に当選すると、次回の遊技より再遊技役の当選確率が約1/1.2となる。このときの遊技状態をリプレイタイム3(RT3)という。
【0064】
また、ビッグボーナス遊技に移行すると同時に再遊技役の当選確率が約1/7.3となる。このときの遊技状態をリプレイタイム4(RT4)という。
また、レギュラーボーナス遊技に移行すると同時に再遊技役の当選確率が約1/7.3となる。このときの遊技状態をリプレイタイム5(RT5)という。
また、RBB1又はRBB2に当選すると、次回の遊技より、再遊技役の当選確率が約1/7.1となる。このときの遊技状態をリプレイタイム6(RT6)という。
(遊技制御手段400)
遊技制御手段400は、メイン制御部110が備える手段であり、遊技を制御するためのものである(図5参照)。
【0065】
以下、本実施の形態による遊技について説明する。
規定数の賭け数が設定されると、入賞ラインが設定される。賭け数を設定する方法には、投入口85からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ70を操作することによってクレジットを賭け数として設定する方法とがある。
そして、規定数の賭け数が設定されていることを条件に、スタートスイッチ50を操作すると、後述の役抽選手段410により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。
また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール40の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール40の回転が開始する。
【0066】
そして、回転リール40の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール40を加速する処理を実行した後、リールセンサ32が回転リール40の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ60の操作が可能な状態(「操作有効状態」)となる。
その後に、3個のストップスイッチ60のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ60に対応した回転リール40の回転が停止する。
そして、3個すべてのストップスイッチ60の操作を終えると、3個すべての回転リール40の回転が停止する。
【0067】
このとき、入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが揃うと、当該図柄の組み合わせに対応した処理が行われる。例えば、小役に対応した図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
このとき、付与されるメダルは、クレジットとして記憶され、クレジットされているメダルの枚数が所定の上限値に達しているときには、払出口86から払い出される。
(役抽選手段410)
役抽選手段410は、メイン制御部110が備える手段であり、スタートスイッチ50の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである(図5参照)。
【0068】
また、役抽選手段410は、役抽選テーブル411と、抽選データ選択手段412と、役抽選判定値選択手段413と、役抽選判定手段414と、抽選結果記憶手段415とを備えており(図5参照)、乱数発生回路111及びラッチ回路112(図4参照)を用いて役抽選を行う。
また、役抽選テーブル411は、図8(1)に示すとおり、役に当選したか否かを決定するための抽選データを複数備えており、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
また、図9に、抽選データと役との対応関係を示す。
図に示すとおり、「抽選データ01」は、リプレイ(4)からリプレイ(8)までに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ02」は、リプレイ(1)からリプレイ(8)までに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ03」は、リプレイ(1)からリプレイ(3)までに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ04」は、リプレイ(1)からリプレイ(3)まで及びリプレイ(6)に同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ05」は、リプレイ(1)からリプレイ(3)まで及びリプレイ(7)に同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ06」は、リプレイ(1)からリプレイ(3)まで及びリプレイ(8)に同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ07」は、リプレイ(1)からリプレイ(3)まで、リプレイ(6)及びリプレイ(7)に同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ08」は、リプレイ(1)からリプレイ(4)まで及びリプレイ(6)からリプレイ(8)までに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ09」は、プラム(1)からプラム(4)まで及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ10」は、プラム(5)からプラム(8)まで及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ11」は、プラム(1)、プラム(2)、プラム(5)、プラム(6)及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ12」は、プラム(3)、プラム(4)、プラム(7)、プラム(8)及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ13」は、プラム(1)、プラム(3)、プラム(5)、プラム(7)及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ14」は、プラム(2)、プラム(4)、プラム(6)、プラム(8)及びベルに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ15」は、ベルに当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ16」は、チェリーに当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ17」は、チェリーに当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ18」は、プラム(1)からプラム(8)まで、ベル及びチェリーに同時に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ19」は、SB1(シングルボーナス移行役1)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ20」は、SB2(シングルボーナス移行役2)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ21」は、SB3(シングルボーナス移行役3)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ22」は、RBB1(ビッグボーナス移行役1)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ23」は、RBB2(ビッグボーナス移行役2)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
「抽選データ24」は、RB(レギュラーボーナス移行役)に当選したか否かを決定するための抽選データである。
【0069】
また、抽選データは、図8(2)に示すとおり、遊技状態別に当該抽選データが使用可能か否かを識別するための遊技状態識別情報と、抽選の結果をデータとして記憶するための抽選結果識別情報と、乱数発生回路111が発生させる乱数の全範囲の中での当選範囲を決定するための役抽選判定値とが定められている。
また、抽選データ選択手段412は、役抽選テーブル411に定められている複数の抽選データから役抽選に使用する抽選データを選択するためのものである。
本実施の形態では、抽選データ選択手段412は、まず、メイン制御部110のROM上に記憶されている順番に沿って、抽選データを読み込む。
【0070】
次に、抽選データ選択手段412は、読み出した抽選データの遊技状態識別情報に基づいて現在の遊技状態において使用する抽選データか否かを判定する。
そして、抽選データ選択手段412は、読み込んだ抽選データが、現在の遊技状態において使用する抽選データであると判定した場合には、当該抽選データを選択する。一方、読み込んだ抽選データが、現在の遊技状態において使用する抽選データではないと判定した場合には、当該抽選データを選択しない。
図10(1)に、各抽選データに記憶されている遊技状態識別情報と抽選結果識別情報とを示す。
【0071】
また、遊技状態識別情報は、図10(1)に示す通り、「通常遊技」、「SB遊技」、「RBB中RB当選」、「RBB中RB非当選」及び「RB遊技」の各遊技状態において、対応する抽選データを抽選データ選択手段412が選択するか否かを定めたものである。
なお、図中の遊技状態のうち、「通常遊技」は、通常遊技状態であることを示し、「SB遊技」は、遊技状態がシングルボーナス遊技であることを示し、「RBB中RB当選」は、ビッグボーナス遊技へ移行している状態においてレギュラーボーナス移行役に当選しているもののレギュラーボーナス移行役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っていない遊技状態を示し、「RBB中RB非当選」は、ビッグボーナス遊技へ移行している状態ではあるもののレギュラーボーナス移行役に当選していない遊技状態を示し、「RB遊技」は、遊技状態がレギュラーボーナス遊技であることを示す。
【0072】
また、図中の「○」は、抽選データ選択手段412により選択される可能性のある抽選データであることを示し、「×」は、抽選データ選択手段412により選択される可能性のない抽選データであることを示す。
図示のとおり、遊技状態が「通常遊技」であるときには、抽選データ01から抽選データ15まで、抽選データ17及び抽選データ19から抽選データ23までが、抽選データ選択手段412により抽選データとして選択される。
遊技状態が「SB遊技」であるときには、遊技状態が「通常遊技状態」であるときに選択される抽選データに加え、抽選データ16が、抽選データ選択手段412により抽選データとして選択される。
【0073】
遊技状態が「RBB中RB当選」であるときには、抽選データ01から抽選データ15まで及び抽選データ17が、抽選データ選択手段412により抽選データとして選択される。
遊技状態が「RBB中RB非当選」であるときには、遊技状態が「RBB中RB当選」であるときに選択される抽選データに加え、抽選データ24が、抽選データ選択手段412により抽選データとして選択される。
遊技状態が「RB遊技」であるときには、抽選データ01から抽選データ08まで及び抽選データ18が、抽選データ選択手段412により抽選データとして選択される。
【0074】
また、抽選結果識別情報は、当選した役又は役の組み合わせを特定するためのものであり、2バイトのデータから構成されている。また、上位の1バイトのデータには、特別役に関する情報が定められている。また、下位の1バイトのデータには、小役及び再遊技役に関する情報が定められている。
また、図10(2)に、役と抽選結果識別情報の上位の1バイトに定められている値との対応関係を示す。
また、図10(3)に、役又は役の組み合わせと抽選結果識別情報の下位の1バイトに定められている値との対応関係を示す。
【0075】
また、「ハズレ」を示す必要がある場合には、抽選結果識別情報に「00」を記憶すると定められている。
例えば、「抽選データ01」は、特別役には対応していないため、抽選結果識別情報の上位の1バイトには、「00」が定められている。また、「抽選データ01」は、リプレイ(4)からリプレイ(8)までに対応しているため、抽選結果識別情報の下位の1バイトには、「01」が定められている。
また、役抽選判定値選択手段413は、現在の設定値及び遊技状態に基づいて、抽選データに記憶されている役抽選判定値の中から今回の役抽選に使用する役抽選判定値を選択するためのものである。
【0076】
図11に、役抽選判定値と(設定値及び遊技状態)との対応関係を、抽選データ毎に示す。
具体的には、「抽選データ01」が選択された場合には、設定値の値がいずれであるかにかかわらず、現在の遊技状態(「NOM」、「RT1」、「RT2」、「RT3」、「RT4」、「RT5」又は「RT6」)に対応した役抽選判定値が選択される。
また、「抽選データ02」、「抽選データ03」、「抽選データ04」、「抽選データ05」、「抽選データ06」、「抽選データ07」及び「抽選データ08」が選択された場合についても同様である。
【0077】
また、「抽選データ09」が選択された場合には、設定値の値及び現在の遊技状態にかかわらず同一の値が役抽選判定値として選択される。「抽選データ10」、「抽選データ11」、「抽選データ12」、「抽選データ13」、「抽選データ14」、「抽選データ15」、「抽選データ16」、「抽選データ17」、「抽選データ18」及び「抽選データ24」が選択された場合についても同様である。
また、「抽選データ19」が選択された場合には、現在の遊技状態がいずれであるかにかかわらず、現在の設定値の値(「1」、「2」、「3」、「4」、「5」又は「6」)に対応した役抽選判定値が選択される。「抽選データ20」、「抽選データ21」、「抽選データ22」及び「抽選データ23」が選択された場合についても同様である。
【0078】
役抽選判定手段414は、役抽選判定値選択手段413が選択した役抽選判定値とラッチ回路112が取得した乱数とを比較して、抽選データ選択手段412が選択した抽選データについて当選か否かを判定するためのものである。
本実施の形態では、役抽選判定手段414は、まず、ラッチ回路112が抽出した乱数を乱数データとして初期設定する。
次に、役抽選判定手段414は、乱数データから役抽選判定値選択手段413が選択した役抽選判定値を減算する。
そして、役抽選判定手段414は、減算後の値が負の値となったときに、その抽選データに対応する役に当選したと判定する。一方、減算後の値が負の値とならなかったときには、乱数データの値を更新する。すなわち、現在の乱数データの値から役抽選判定値選択手段413が選択した役抽選判定値を減算した値を、新たな乱数データの値として記憶する。
【0079】
また、本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、「抽選結果記憶領域」として割り当てられている。
また、抽選結果記憶領域は、2バイトのデータ領域としてRAM上に割り当てられている。
また、抽選結果記憶領域は、特別役に関する抽選結果を記憶する記憶領域(上位記憶領域)と小役及び再遊技役に関する抽選結果を記憶する記憶領域(下位記憶領域)とから構成されており、それぞれ1バイトの記憶領域が割り当てられている。
そして、抽選結果記憶手段415は、役抽選手段410による抽選の結果を抽選結果記憶領域に記憶するためのものである。
【0080】
本実施の形態では、抽選結果記憶手段415は、役抽選判定手段414が当選と判定した抽選データに対応する抽選結果識別情報を抽選結果記憶領域に記憶させる。
図12に役抽選の結果と抽選結果記憶領域に記憶されるデータとの対応関係を示す。
具体的には、例えば、役抽選判定手段414が「抽選データ01」に当選したと判定すると、抽選結果記憶手段415は、抽選結果記憶領域の下位領域に「01」を記憶する。
また、抽選結果記憶手段415は、抽選データ選択手段412が選択したすべての抽選データについて役抽選判定手段414が当選ではないと判定したとき、ハズレを示す「00」を抽選結果記憶領域に記憶させる。
【0081】
また、抽選結果記憶手段415は、原則として、当選情報記憶領域に記憶されている値(前回の役抽選の抽選結果)を、今回の役抽選の抽選結果で上書きするため、前回の役抽選の抽選結果は当選情報記憶領域から消去される。
しかし、抽選結果記憶手段415は、当選情報記憶領域の上位領域に、「04(ビッグボーナス移行役1)」、「05(ビッグボーナス移行役2)」又は「06(レギュラーボーナス移行役)」が既に記憶されていた場合には、次回の遊技以降も当選状態を維持するため当選情報記憶領域の上位領域に記憶されている「04」、「05」又は「06」を消去せず、引き続き記憶した状態とする。
(回転位置記憶手段420)
本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、「図柄番号」を記憶するための「位置情報記憶領域」として割り当てられている。また、位置情報記憶領域は、左リール41用の位置情報記憶領域と、中リール42用の位置情報記憶領域と、右リール43用の位置情報記憶領域とから構成されており、それぞれ1バイトの記憶領域が割り当てられている。
【0082】
また、「図柄番号」は、回転リール40の外周面に付されている図柄の位置を特定するために定められた値である。例えば、図柄番号の「00」は図2の「0」の位置を、図柄番号の「01」は図2の「1」の位置をそれぞれ意味する。また、図柄番号の「02」以降も、図2の「2」以降の位置をそれぞれ意味する。
また、適正停止位置のいずれかを基準図柄位置と定め、回転リール40の回転位置が基準位置であるときに、所定の図柄番号に対応する図柄が基準図柄位置に位置するように予め構成されている。本実施の形態では、基準図柄位置を「上段」と定め、回転リール40の回転位置が基準位置であるときに、図柄番号「20」に対応する図柄が図柄表示窓26の上段に位置するように構成されている。すなわち、リールドラムにリールテープを貼付する際、リールテープに付されている図柄と突起部との位置関係が、上述した関係となるように位置決めされている。このため、例えば、左リール41用の位置情報記憶領域に図柄番号「20」が記憶されているときには、図柄表示窓26の左リール上図柄U1の位置に、リプレイBが表示されることとなる(図2参照)。
【0083】
そして、回転位置記憶手段420は、メイン制御部110が備える手段であり、図柄番号を位置情報記憶領域に記憶するためのものである(図5参照)。
具体的には、本実施の形態では、まず、回転位置記憶手段420は、回転リール40が回転を開始しリールセンサ32が突起部を検出する(回転リール40の回転位置が基準位置)とき、図柄番号「20」を位置情報記憶領域に記憶する。そして、以降は、一定の間隔(1個の図柄の移動に要する時間又はステッピングモータの回転ステップ数)で位置情報記憶領域に記憶されている値を1ずつ減算する。その後、位置情報記憶領域に記憶されている値がマイナスとなると再度「20」を記憶する。このように、回転位置記憶手段420は、「00」〜「20」の図柄番号を位置情報記憶領域に巡回的に記憶する。
【0084】
(停止制御手段430)
停止制御手段430は、メイン制御部110が備える手段であり、各回転リール40の回転を停止させるためのものである(図5参照)。
また、停止制御手段430は、役抽選手段410の抽選結果と、各ストップスイッチ60が操作されたときの対応する回転リール40の回転位置とに基づいて、各回転リール40の回転を停止させる。
停止制御手段430は、停止テーブル431と、停止テーブル選択手段432と、滑りコマ数決定手段433、回転リール停止制御手段434とを備えている(図5参照)。
【0085】
停止テーブル431は、各回転リール40の回転が停止する回転位置を決定するためのものである。また、停止テーブル431は、各ストップスイッチ60が操作されたときの対応する回転リール40の回転位置に応じて、各回転リール40の滑りコマ数を予め定めたものである。具体的には、ストップスイッチ60が操作されたときに位置情報記憶領域が記憶している図柄番号と滑りコマ数とを対応づけている。
また、「滑りコマ数」とは、ストップスイッチ60の操作から対応する回転リール40の回転がいずれかの適正停止位置で停止するまでの間に通過する適正停止位置の数をいう。
例えば、滑りコマ数が「0」の場合、ストップスイッチ60の操作後における最初の適正停止位置で対応する回転リール40の回転が停止する。
【0086】
また、滑りコマ数が「1」の場合、ストップスイッチ60の操作後における最初の適正停止位置を通過し、その次の適正停止位置で対応する回転リール40の回転が停止する。
また、本実施の形態では、抽選結果識別情報に対応して停止テーブル431が備えられている。
また、本実施の形態では、停止テーブル431は、0以上4以下の範囲で、各回転リール40の滑りコマ数を定めている。このため、回転リール40の外周面の図柄の配列によっては、当選した役を構成する図柄を入賞ライン上に停止させることができない場合がある。具体的には、図柄表示窓26中の表示位置の数と最大の滑りコマ数との加算値(引き込み可能コマ数)よりも大きな間隔で図柄を付すと、当選した役を構成する図柄を入賞ライン上に停止させることができない場合がある。
【0087】
例えば、左リール41に付されているリプレイAは、7コマずつの間隔で回転リール40の外周面に付されている(図2参照)。この場合は、遊技者が、ストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置にかかわらず、リプレイAを入賞ライン上に停止させることができる。
例えば、左リール41における図柄番号2のリプレイAと図柄番号9のリプレイAとは7コマの間隔を有しているが、この2つのリプレイAの関係を例に取りこのことを説明する。
図柄番号9のリプレイAが図3の基準図柄位置(すなわち、U1の位置)にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数「0」としてその瞬間に回転を止めればU1(入賞ラインL1及びL3)に図柄番号9のリプレイAを停止させることができる。また、図柄番号8のプラムBが基準図柄位置にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数を「1」とすればM1の位置にあった図柄番号9のリプレイAをD1(入賞ラインL2及びL4)に停止させることができる。さらに、図柄番号7のベルが基準図柄位置にあるときに停止操作がされたときには滑りコマ数「0」とすれば図柄番号9のリプレイAがそのままD1(入賞ラインL2およびL4)に停止させることになる。
【0088】
さらに、図柄番号6のリプレイBが基準図柄位置にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数を「4」とすれば図柄番号2のリプレイAをU1(入賞ラインL1及びL3)に停止させることができる。同様に、図柄番号5、図柄番号4及び図柄番号3の場合には滑りコマ数をそれぞれ「3」、「2」及び「1」とすれば図柄番号2のリプレイAをU1(入賞ラインL1及びL3)に停止させることができる。
このことは、リプレイBについても同様である。また、右リール43のリプレイA及びリプレイBについても同様である。すなわち、左リール41及び右リール43において7コマ間隔以内にある図柄は、どの回転位置で停止操作がされたとしてもいずれかの入賞ライン上に停止されることが可能である、ということになる。
【0089】
また、中リール42については、リプレイAは、最大でも5コマ以内の間隔で配置されているため(図2参照)、遊技者が、ストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置にかかわらず、リプレイAを入賞ライン上に停止させることができる。
例えば、中リール42における図柄番号6のリプレイAと図柄番号1のリプレイAとは5コマの間隔を有しているが、この2つのリプレイAの関係を例に取りこのことを説明する。
図柄番号6のリプレイAが図3の基準図柄位置(すなわち、U2の位置)にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数を「1」とすればU2の位置にあった図柄番号6のリプレイAをM2(入賞ラインL1〜L4)に停止させることができる。また、図柄番号5のプラムAが基準図柄位置にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数「0」としてその瞬間に回転を止めればM2(入賞ラインL1〜L4)に図柄番号6のリプレイAを停止させることができる。
【0090】
さらに、図柄番号4の半円Bが基準図柄位置にあるときに停止操作がされたときには、滑りコマ数を「4」とすれば図柄番号1のリプレイAをM2(入賞ラインL1〜L4)に停止させることができる。同様に、図柄番号3、図柄番号2及び図柄番号1の場合には滑りコマ数をそれぞれ「3」、「2」及び「1」とすれば図柄番号1のリプレイAをM2(入賞ラインL1〜L4)に停止させることができる。すなわち、中リール42において5コマ間隔以内にある図柄は、どの回転位置で停止操作がされたとしてもいずれかの入賞ライン上に停止されることが可能である、ということになる。
また、ベルについても、同様に、遊技者が、ストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置にかかわらず、いずれの回転リール40についても、ベルを入賞ライン上に停止させることができる(図2参照)。
【0091】
一方、プラムA及びプラムBの図柄は、左リール41、中リール42、右リール43のいずれか1つ以上において、配置間隔が引き込み可能コマ数以上に大きくなっている箇所がある(図2参照)。このため、遊技者が、ストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置によっては、入賞ライン上に停止しない場合がある。
また、遊技者がストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置について、プラムAを入賞ライン上に停止させることができる回転リール40の回転位置は、プラムBを入賞ライン上に停止させることができる回転リール40の回転位置ではない。すなわち、いずれの回転リール40についても、プラムAの前後4コマの範囲内にはプラムBはない。一方、プラムBを入賞ライン上に停止させることができる回転リール40の回転位置は、プラムAを入賞ライン上に停止させることができる回転リール40の回転位置ではない。すなわち、いずれの回転リール40についても、プラムBの前後4コマの範囲内にはプラムAはない。
【0092】
つまり、プラムA及びプラムBは、いずれか一方の図柄しか入賞ライン上に停止させることができないように各回転リール40の外周面に配置されている。
また、抽選結果識別情報に対応した停止テーブル431は、その抽選結果識別情報に対応した図柄の組み合わせが、入賞ライン上に揃い得るように、かつ、その抽選結果識別情報に対応しない図柄の組み合わせは、入賞ライン上に揃わないように、各回転リール40の滑りコマ数を定めている。
具体的には、例えば、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「01」が記憶されていた場合には、図10に示すように、リプレイ(4)からリプレイ(8)までのいずれかの役に対応した図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃い得るように、かつ、それ以外の役に対応した図柄の組み合わせについては、いずれの入賞ライン上にも揃わないように回転リール40の滑りコマ数を決めている。
【0093】
また、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域にも「00」が記憶されていた場合には、図10に示すように、入賞ライン上に、いずれの役に対応した図柄の組み合わせも揃わないように、各回転リール40の滑りコマ数を定めている。
また、停止テーブル431は、例えば左リール41に対応するストップスイッチ60を1番目に操作(第1停止)したときの第1停止用の停止テーブル431と、2番目に操作(第2停止)したときの第2停止用の停止テーブル431と、3番目に操作(第3停止)したときの第3停止用の停止テーブル431とを別個に定めている。また、第1停止用の停止テーブル431と、第2停止用の停止テーブル431と、第3停止用の停止テーブル431とで、異なる滑りコマ数を定めている。
【0094】
また、本実施の形態では、複数の役に同時に当選していた場合、ストップスイッチ60の操作の順番によって、当選している役のうち優先的に入賞ライン上に揃える役を異ならせることができる。
具体的には、例えば、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「03」が記憶されていた場合に使用する停止テーブル431について、左リール41用の第1停止用の停止テーブル431、中リール42用の第2停止用の停止テーブル431、右リール43用の第3停止用の停止テーブル431は、それぞれリプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている。一方、それ以外の停止テーブル431については、リプレイ(2)又はリプレイ(3)の図柄組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている(図13参照)。
【0095】
また、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「04」が記憶されていた場合に使用する停止テーブル431について、左リール41用の第1停止用の停止テーブル431、中リール42用の第3停止用の停止テーブル431、右リール43用の第2停止用の停止テーブル431は、それぞれリプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている。一方、それ以外の停止テーブル431については、リプレイ(2)、リプレイ(3)、リプレイ(6)のいずれかの図柄組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている(図13参照)。
本実施の形態では、このように停止テーブル431の滑りコマ数を定めているため、例えば、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「03」が記憶されていた場合には、遊技者がストップスイッチ60を左、中、右の順に操作すれば、入賞ライン上にリプレイ(1)に対応する図柄が揃う。一方、遊技者がストップスイッチ60を上記以外の操作順序で操作すれば、入賞ライン上にリプレイ(2)又はリプレイ(3)に対応する図柄が揃う(図13参照)。
【0096】
また、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「04」が記憶されていた場合には、遊技者がストップスイッチ60を左、右、中の順に操作すれば、入賞ライン上にリプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃う。一方、遊技者がストップスイッチ60を上記以外の操作順序で操作すれば、入賞ライン上にリプレイ(2)、リプレイ(3)、リプレイ(6)のいずれかに対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃う(図13参照)。
また、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「09」が記憶されていた場合に使用する停止テーブル431について、左リール41用の第1停止用の停止テーブル431、中リール42用の第2停止用の停止テーブル431、右リール43用の第3停止用の停止テーブル431は、それぞれベルに対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている。
【0097】
また、左リール41用の第1停止用の停止テーブル431、中リール42用の第3停止用の停止テーブル431、右リール43用の第2停止用の停止テーブル431は、それぞれベルに対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている。
このため、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「09」が記憶されていた場合には、遊技者が左リール41に対応するストップスイッチ60を最初に操作すれば、入賞ライン上にベルに対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃う(図13参照)。
一方、それ以外の停止テーブル431については、プラム(1)、プラム(2)、プラム(3)又はプラム(4)のいずれかの図柄組み合わせがなるべく入賞ライン上に揃うように滑りコマ数が定められている(図13参照)。
【0098】
しかしながら、プラム(1)、プラム(2)、プラム(3)及びプラム(4)に対応する図柄の組み合わせを構成するプラムA及びプラムBは、遊技者が、ストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置によっては、入賞ライン上に停止しない場合がある。
このため、プラム(1)、プラム(2)、プラム(3)又はプラム(4)に対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることができない場合がある。
以下に、具体的に説明する。
まず、プラム(1)、プラム(2)、プラム(3)及びプラム(4)に対応する図柄の組み合わせのうち左リール41に対応する図柄は、いずれも、プラムAである(図6参照)。
【0099】
このため、遊技者が左リール41に対応するストップスイッチを操作したときに、左リール41の回転位置が、プラムAを入賞ライン上に引き込み可能な位置である場合には、その他の回転リール40ではプラムA及びプラムBのどちらでもよいので(図6参照)、プラムA及びプラムBのいずれかが現れる最大間隔は中リール42では5コマ、右リールでは7コマであるから(図2参照)、すべての回転リール40が停止した際にプラム(1)、プラム(2)、プラム(3)及びプラム(4)に対応する図柄の組み合わせのうちのいずれかの図柄の組み合わせが、入賞ライン上に揃うことになる。
一方、遊技者が左リール41に対応するストップスイッチを操作したときに、左リール41の回転位置が、プラムAを入賞ライン上に引き込み可能な位置でない場合には、入賞ライン上の左リール41に対応する位置にプラムAを停止させることができないため、すべての回転リール40が停止した際にプラム(1)、プラム(2)、プラム(3)及びプラム(4)に対応する図柄の組み合わせのいずれの図柄の組み合わせも、入賞ライン上に揃えることができない。
【0100】
また、この場合、入賞ライン上には、特定図柄1〜32のいずれかに対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃うように形成されている。
図13に、役抽選の結果とストップスイッチ60の操作順序と入賞ライン上に揃う図柄との関係を示す。
なお、図中、例えば、「左→中→右」とは、最初に左リール41に対応するストップスイッチ60が操作され、次に、中リール42に対応するストップスイッチ60が操作され、最後に、右リール43に対応するストップスイッチ60が操作されことを示す。
また、図中、例えば、「最初に左」とは、最初に左リール41に対応するストップスイッチ60が操作されたことを示す。
【0101】
また、図中、例えば、「(左:プラムA)」は、遊技者が左リール41に対応するストップスイッチ60を操作したときに、左リール41の回転位置が、プラムAを入賞ライン上に引き込み可能な位置であるということを示す。
また、図中、「特定図柄1〜32」は、特定図柄1〜32のいずれか1組の図柄の組み合わせが、入賞ライン上に揃うということを示す。
また、停止テーブル選択手段432は、抽選結果記憶領域に記憶されている抽選結果識別情報と、各ストップスイッチ60が操作された順序とに基づいて、停止テーブル431を選択するためのものである。
【0102】
また、滑りコマ数決定手段433は、停止テーブル選択手段432により選択された停止テーブル431と、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号とに基づいて、滑りコマ数を決定するためのものである。
また、回転リール停止制御手段434は、滑りコマ数決定手段433により決定された滑りコマ数に基づいて、回転リール40の回転を停止させるためのものである。
また、各回転リール40の停止制御は、以下に示すようにして行われる。
まず、停止テーブル選択手段432が、停止テーブル431を選択する。
具体的には、抽選結果記憶領域の上位記憶領域に「00」が記憶されかつ下位記憶領域に「01」が記憶されておりかつ左リ−ル41に対応するストップスイッチが最初に操作された場合には、抽選データ01に対応する役が揃い得る停止テーブル431の中から第1停止用の停止テーブル431が選択される。
【0103】
つぎに、滑りコマ数決定手段433が、停止テーブル選択手段432により選択された停止テーブル431と、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号とに基づいて、滑りコマ数を決定する。
そして、回転リール停止制御手段434が、滑りコマ数決定手段433により決定された滑りコマ数に基づいて、回転リール40の回転を停止させる。
ここで、滑りコマ数決定手段433が滑りコマ数が「0」と決定していると、回転リール停止制御手段434は、直ちに回転リール40の回転を停止する。すなわち、滑りコマ数が「0」と決定されると、ストップスイッチ60が操作されたときに図柄表示窓26の上段に表示されていた図柄は、そのまま図柄表示窓26の上段に停止する。
【0104】
また、滑りコマ数決定手段433が滑りコマ数が「1」と決定していると、回転リール停止制御手段434は、1コマ(1個の図柄)分だけ回転リール40を回転させて停止させる。すなわち、滑りコマ数が1と決定されると、ストップスイッチ60が操作されたときに図柄表示窓26の上段に表示されていた図柄は、回転リール40の回転方向に1コマずれて、図柄表示窓26の中段に停止する。
(リール番号記憶手段440)
本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、「リール番号」を記憶するための「リール番号記憶領域」として割り当てられている(図5参照)。
【0105】
また、「リール番号」は、回転リール40を特定するためのもので、「左リール41」に対して「1」が、「中リール42」に対して「2」が、「右リール43」に対して「3」が予め定められている。
そして、リール番号記憶手段440は、メイン制御部110が備える手段であり、回転リール40の回転停止時に、回転が停止する回転リール40のリール番号をリール番号記憶領域に記憶するためのものである。
具体的には、本実施の形態では、リール番号記憶手段440は、操作有効状態中に、回転している回転リール40に対応するストップスイッチ60が操作されると、ストップスイッチ60が操作された回転リール40に対応するリール番号をリール番号記憶領域に記憶する。
【0106】
例えば、操作有効状態中に、遊技者が左リール41に対応するストップスイッチ60を操作して、左リール41の回転が停止したとする。この場合、リール番号記憶手段440は、「1」をリール番号記憶領域に記憶する。
(停止図柄判定手段450)
停止図柄判定手段450は、メイン制御部110が備える手段であり、すべての回転リール40が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせを判定するためのものである(図5参照)。
また、停止図柄判定手段450は、停止図柄設定手段460と、参照開始位置取得手段470と、図柄判定手段480とを備える(図5参照)。
【0107】
(停止図柄記憶手段490)
停止図柄記憶手段490は、入賞ライン上に停止した各回転リール40の図柄を記憶するためのものである。本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、停止図柄記憶手段490として割り当てられている(図5参照)。
また、本実施の形態では、停止図柄記憶手段490は、図柄記号を記憶する。
また、図柄記号は、図柄を特定するためのものである。
具体的には、図14に示すとおり、図柄の種類に対応して特定の値が定められている。
また、本実施の形態では、停止図柄記憶手段490は、図15に示すとおり、中リール42の図柄を記憶する特定リール用停止図柄記憶領域と、左リール41及び右リール43の図柄を入賞ライン毎に記憶する非特定リール用停止図柄記憶領域とを備えている。
【0108】
また、非特定リール用停止図柄記憶領域は、入賞ライン毎に、入賞ラインL1用の非特定リール用停止図柄記憶領域1と、入賞ラインL2用の非特定リール用停止図柄記憶領域2と、入賞ラインL3用の非特定リール用停止図柄記憶領域3と、入賞ライン4用の非特定リール用停止図柄記憶領域4とがある。
また、非特定リール用停止図柄記憶領域は、左リール41用の記憶領域と右リール43用の記憶領域とから構成されている。
(停止図柄設定手段460)
そして、停止図柄設定手段460は、各回転リール40の回転が停止する毎に入賞ライン上に停止した各回転リール40の図柄に対応する図柄記号を停止図柄記憶手段490に記憶するためのものである。
【0109】
また、本実施の形態では、停止図柄設定手段460は、位置指定テーブル461と、表示位置特定手段462と、図柄テーブル463と、図柄記号記憶手段464とを備えている(図5参照)。
(位置指定テーブル461)
また、位置指定テーブル461は、各回転リール40の入賞ライン上の表示位置を判別するためのものである。また、位置指定テーブル461は、入賞ラインに対応して設けられている。
また、図16(1)に示すとおり、位置指定テーブル461は、入賞ラインに対応した表示位置データを備えており、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
【0110】
また、位置指定テーブル461は、入賞ラインL1用の表示位置データ01、入賞ラインL2用の表示位置データ02、入賞ラインL3用の表示位置データ03及び入賞ラインL4用の表示位置データ04の順にROMに記憶されている。
このため、読み込み時には、表示位置データ01、表示位置データ02、表示位置データ03及び表示位置データ04の順に読み込まれる。
また、図16(2)に示すとおり、表示位置データは、8ビットのデータから構成されている。表示位置データは、8ビットのデータのうち、7ビット目(最上位ビット)から2ビット目までは、各回転リール40の入賞ライン上の表示位置を示す位置データを記憶している。
【0111】
具体的には、7ビット目(最上位ビット)と6ビット目は、左リール41の表示位置を示す左リール用位置データを記憶している。
また、5ビット目と4ビット目は、中リール42の表示位置を示す中リール用位置データを記憶している。3ビット目と2ビット目は、右リール43の表示位置を示す右リール用位置データを記憶している。
なお、1ビット目と0ビット目(最下位ビット)は使用していない。
また、本実施の形態では、実際の表示位置と表示位置データが記憶する表示位置を示すデータとの対応関係は、「上段」に対して「00」が対応し、「中段」に対して「01」が対応し、「下段」に対して「10」が対応する。
【0112】
例えば、入賞ラインL1は、左リール41の上段、中リール42の中段及び右リール43の下段を結ぶラインであるため、入賞ラインL1用のデータは、7ビット目と6ビット目には上段を意味する「00」が、5ビット目と4ビット目には中段を意味する「01」が、3ビット目と2ビット目には下段を意味する「10」がそれぞれ記憶されている。なお、1ビット目と0ビット目(最下位ビット)は「00」が記憶されているが、使用されることはない。
(表示位置特定手段462)
また、表示位置特定手段462は、位置指定テーブル461に基づき、各回転リール40の入賞ライン上の表示位置を特定するためのものである。
【0113】
また、表示位置の特定は、以下に示すようにして行われる。
まず、表示位置特定手段462は、位置指定テーブル461に記憶されている表示位置データをROM上に記憶されている順に読み込む。
具体的には、最初に、「表示位置データ01」を読み込み、次に、「表示位置データ02」を読み込み、次に「表示位置データ03」を読み込み、そして、「表示位置データ04」を読み込む。
そして、表示位置特定手段462は、リール番号記憶領域に記憶されているリール番号と、読み込んだ表示位置データに位置データとに基づき、各回転リール40の入賞ライン上の表示位置を特定する。
【0114】
具体的には、例えば、左リール41の回転が停止したとする。すると、リール番号記憶領域には、「1(左リール)」が記憶される。
この場合、表示位置特定手段462は、最初に、「表示位置データ01」を読み込み、表示位置データ01の左リール用位置データに基づき、入賞ラインL1の表示位置を特定する。
次に、「表示位置データ02」を読み込み、表示位置データ02の左リール用位置データに基づき、入賞ラインL2の表示位置を特定する。
以下、入賞ラインL3及び入賞ラインL4についても、同様に、表示位置を特定する。
【0115】
(図柄テーブル463)
また、図柄テーブル463は、図柄番号と図柄記号とを対応づけるものである。図17に本実施の形態で使用する図柄テーブル463を示す。
また、図柄テーブル463は、各回転リール40毎に設けられている。
また、図柄テーブル463は、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
(図柄記号記憶手段464)
また、図柄記号記憶手段464は、表示位置特定手段462が特定した表示位置に表示されている図柄の図柄記号を停止図柄記憶手段490に記憶するためのものである。
【0116】
また、本実施の形態では、図柄記号記憶手段464は、表示位置特定手段462が特定した表示位置と、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号と、図柄テーブル463とに基づいて、停止図柄記憶手段490に記憶する図柄記号を特定し、停止図柄記憶手段490に記憶する。
具体的には、図柄記号記憶手段464は、まず、表示位置特定手段462が特定した表示位置と、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号とに基づいて、入賞ライン上の図柄番号を特定する。
ここで、本実施の形態では、基準図柄位置が「上段」であるため、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「上段」のときには、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号に対応する図柄が入賞ライン上に停止している。
【0117】
また、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「中段」のときには、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号に対応する図柄の1個の図柄分だけ下側に配置されている図柄が入賞ライン上に停止している。
また、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「下段」のときには、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号に対応する図柄の2個の図柄分だけ下側に配置されている図柄が入賞ライン上に停止している。
このため、図柄記号記憶手段464は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「上段」のときには、入賞ライン上の表示位置の図柄番号として、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号を入賞ライン上の図柄番号として特定する。
【0118】
また、図柄記号記憶手段464は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「中段」であった場合、入賞ライン上の表示位置の図柄番号は、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号に対応する図柄の1個の図柄分だけ下側に配置されている図柄に対応する図柄番号を入賞ライン上の図柄番号として特定する。
また、図柄記号記憶手段464は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「下段」であった場合、入賞ライン上の表示位置の図柄番号は、位置情報記憶領域に記憶されている図柄番号に対応する図柄の2個の図柄分だけ下側に配置されている図柄に対応する図柄番号を入賞ライン上の図柄番号として特定する。
【0119】
そして、図柄記号記憶手段464は、入賞ライン上の図柄番号と図柄テーブル463とに基づいて、停止図柄記憶手段490に記憶する図柄記号を特定し、停止図柄記憶手段490に記憶する。
また、図柄記号記憶手段464は、左リール41の回転が停止したときに、以下のように、非特定リール用停止図柄記憶領域1及び2に図柄記号を記憶する。
まず、左リール41が回転を停止すると、表示位置特定手段462が左リール41の入賞ラインL1に対応する表示位置は、上段(「00」)であると特定する。
このとき、停止図柄記憶手段490は、表示位置特定手段462が特定した表示位置と、位置情報記憶領域が記憶している図柄番号(図柄表示窓26の上段の図柄番号)とに基づいて、入賞ラインL1上の図柄番号を特定する。
【0120】
具体的には、例えば、左リール41の回転が停止したときに、図柄表示窓26の上段に図柄番号9のリプレイAが表示されていたとする(図17(1)参照)。このとき、位置情報記憶領域には、位置情報として図柄番号「9」が記憶される。
この場合、停止図柄記憶手段490は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「上段」(「00」、図16(2)参照)であるので、左リール41に対応する入賞ラインL1上の図柄に対応する図柄番号は位置情報の「9」と同じ「9」であると特定する。
そして、停止図柄記憶手段490は、左リール用の図柄テーブル463を参照して、図柄番号「9」に対応する図柄記号を非特定リール用停止図柄記憶領域1の左リール41用の記憶領域に記憶する。具体的には、「01」(リプレイA)を記憶する(図17(1)参照)。
【0121】
次に、停止図柄記憶手段490は、入賞ラインL2についても、同様の手順で非特定リール用停止図柄記憶領域2に値を記憶する。具体的には、まず、表示位置特定手段462が、入賞ラインL2に対応する表示位置を下段(「10」)であると特定する。
この場合、停止図柄記憶手段490は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「下段」(「10」、図16(2)参照)であるので、左リール41に対応する入賞ラインL1上の図柄に対応する図柄番号は位置情報の「9」の2個下の「11」であると特定する。
そして、停止図柄設定手段460は、左リール用の図柄テーブル463を参照して、図柄番号「11」に対応する図柄記号を非特定リール用停止図柄記憶領域2の左リール41用の記憶領域に記憶する。具体的には、「08」(バー)を記憶する(図17(1)参照)。
また、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶するデータについて、説明する。
【0122】
例えば、中リール42の回転が停止したときに、図柄表示窓26の上段に図柄番号19のリプレイAが表示されていたとする。このとき、位置情報記憶領域には、位置情報として図柄番号「19」が記憶される。
この場合、停止図柄記憶手段490は、表示位置特定手段462が特定した表示位置が「中段」(「01」、図16(2)参照)であるので、中リール42に対応する入賞ラインL1上の図柄番号は位置情報の「19」の1個下の「20」であると特定する。
そして、停止図柄記憶手段490は、中リール用の図柄テーブル463を参照して、図柄番号「20」に対応する図柄記号を特定リール用停止図柄記憶領域に記憶する。具体的には、「05」(ベル)を記憶する。
【0123】
(データ記憶手段500)
データ記憶手段500は、予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っているか否かを判定するためのものである。また、データ記憶手段500は、中リール42に対応する図柄組み合わせポインタテーブル502と、左リール41及び右リール43に対応する図柄組み合わせテーブル501と備えている(図5参照)。
(図柄組み合わせテーブル501)
図柄組み合わせテーブル501は、入賞ライン上に揃っている図柄の組み合わせのうち左リール41及び右リール43の図柄の図柄組み合わせを判定するためのテーブルである。また、図柄組み合わせテーブル501は、1組の図柄組み合わせを判定するための図柄判定データを複数備えている。図18に示すとおり、本実施の形態では、図柄組み合わせテーブル501は、46個の図柄判定データを備えている。
【0124】
具体的には、図柄判定データ01、図柄判定データ02、図柄判定データ03、・・・、図柄判定データ46の順番で、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
また、図柄組み合わせテーブル501は、中リール42の図柄に対応して、図18に示すように「A」〜「G」の7つの領域に区分されて、メイン制御部110のROMに格納されている。
具体的には、「領域A」は、中リール42のリプレイAが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42のリプレイAが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
【0125】
また、「領域B」は、中リール42のプラムA又はプラムBが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42のプラムA又はプラムBが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
「領域C」は、中リール42のベルが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42のベルが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
「領域D」は、中リール42のチェリーが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42のチェリーが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
【0126】
「領域E」は、中リール42のバーが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42のバーが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
「領域F」は、中リール42の半円Aが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42の半円Aが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
「領域G」は、中リール42の半円Bが入賞ライン上に停止した際に参照する領域であり、中リール42の半円Bが入賞ライン上に停止した際に使用する図柄判定データが格納されている。
【0127】
(図柄判定データ)
また、図柄判定データは、図19に示すとおり、判定データと、識別情報とを備えている。
(判定データ)
判定データは、入賞ライン上に揃っている図柄の組み合わせのうち、左リール41及び右リール43に付されている図柄の組み合わせが予め定めた図柄の組み合わせを構成するか否かを判定するためのものである。
また、本実施の形態では、判定データは、左リール用判定データと、右リール用判定データとを備えている。
【0128】
また、左リール用判定データは、入賞ライン上に揃っている図柄の組み合わせのうち左リール41の図柄を判定するためのものである。
また、左リール用判定データは、非特定リール用停止図柄記憶領域1〜4の左リール41用の記憶領域に記憶されている図柄記号と比較をするために定められたデータである。
また、右リール用判定データは、入賞ライン上に揃っている図柄の組み合わせのうち右リール43の図柄を判定するためのものである。
また、右リール用判定データは、非特定リール用停止図柄記憶領域1〜4の右リール43用の記憶領域に記憶されている図柄記号と比較をするために定められたデータである。
また、左リール用判定データ及び右リール用判定データはそれぞれ4ビットずつデータである。
【0129】
(識別情報)
識別情報は、図柄判定データの終端を示す終端情報と、図柄の組み合わせの判定結果を識別するための図柄組み合わせ番号とを備えている。
(終端情報)
終端情報は、図柄組み合わせテーブル501の参照終了位置を特定するためのデータである。本実施の形態では、終端情報は、1ビットのデータであり、「0」であれば終端ではないことを示し、「1」であれば終端であることを示す。
(図柄組み合わせ番号)
図柄組み合わせ番号は、図柄の組み合わせの判定結果を識別するためのものである。
【0130】
本実施の形態では、役及び特定図柄と図柄組み合わせ番号との対応関係は、図20に示すとおり予め定められている。
また、本実施の形態では、判定後の処理が同一である役及び特定図柄については、同一の図柄組み合わせ番号が定められている。
例えば、入賞ライン上にプラム(1)に対応する図柄の組み合わせが揃った場合と、入賞ライン上にプラム(2)に対応する図柄の組み合わせが揃った場合とは、いずれも、1枚のメダルを払い出すという処理を行うため図柄組み合わせ番号は、いずれも「01」が割り当てられている。
【0131】
また、図柄組み合わせ番号は、メダルの払い出しを伴う図柄の組み合わせと、メダルの払い出しを伴わない図柄の組み合わせとが区別できるように予め定められている。本実施の形態では、「03」以下の値を、メダルの払い出しを伴う図柄の組み合わせに対応する図柄組み合わせ番号として定め、一方、「03」より大きい値は、メダルの払い出しを伴わない図柄の組み合わせに対応する図柄組み合わせ番号として定めている。
(図柄組み合わせポインタテーブル502)
図柄組み合わせポインタテーブル502は、入賞ライン上に揃っている図柄の組み合わせのうち中リール42の図柄を判定するためのテーブルである。また、図柄組み合わせポインタテーブル502は、図柄に対応して図柄の組み合わせを判定するためのデータを備えている。
【0132】
また、本実施の形態では、図柄組み合わせポインタテーブル502は、図22(1)に示すように、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
また、本実施の形態では、図柄組み合わせポインタテーブル502は、中リール42に付されている図柄に対応する参照開始位置データを含むデータを備えている。
また、参照開始位置データは、図柄組み合わせテーブル501の領域のうち中リール42の図柄に対応する領域を指定するものである。
また、本実施の形態では、参照開始位置データは、図22(2)に示すように予め定められている。
【0133】
具体的には、例えば、図柄記号「01(リプレイA)」に対応するデータは、図柄組み合わせテーブル501の領域Aの参照開始位置のメモリアドレスである「&0000」を参照する参照開始位置データが記憶されている。
(参照開始位置取得手段470)
参照開始位置取得手段470は、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号と参照開始位置データとに基づいて、図柄組み合わせテーブル501に記憶されている図柄判定データの読み込み開始位置を取得するためのものである。
具体的には、例えば、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号が、「01」(リプレイA)であった場合には、参照開始位置設定手段は、図柄組み合わせポインタテーブル502を参照し、図柄記号「01」に対応する参照開始位置データ「&0000」に基づき、図柄組み合わせテーブル501に記憶されている図柄判定データの読み込み開始位置である「&0000」を取得する(図22参照)。
【0134】
(図柄判定手段480)
図柄判定手段480は、参照開始位置取得手段470が取得した参照開始位置データに基づき、図柄組み合わせテーブル501に記憶されている図柄判定データを選択し、非特定リール用の停止図柄記憶手段490に記憶されている図柄記号と、選択した図柄判定データに含まれる判定データとが一致しているかを判定するためのものである。
また、図柄判定手段480は、図柄判定データ読み込み手段481と比較手段482とを備える。
(図柄判定データ読み込み手段481)
図柄判定データ読み込み手段481は、図柄組み合わせテーブル501より中リール42の図柄に対応する領域内の図柄判定データを1個ずつ読み込むためのものである。
【0135】
本実施の形態では、図柄判定データ読み込み手段481は、まず、参照開始位置設定手段が取得した参照開始位置に基づいて、最初の図柄判定データを読み込む。
つぎに、読み込んだ図柄判定データに含まれる終端情報を参照し、領域の最後に記憶されている図柄判定データであるか否かを判定する。
そして、領域の最後に記憶されている図柄判定データであると判定すると、処理を終了する。一方、領域の最後に記憶されている図柄判定データではないと判定すると、次の図柄判定データを読み込む。
具体的には、例えば、参照開始位置取得手段470が取得した参照開始位置が「&0000」であったとする。
この場合、図柄判定データ読み込み手段481は、図柄組み合わせテーブル501のアドレス「&0000」に記憶されている図柄判定データ01を読み込む(図18参照)。
【0136】
次に、図柄判定データ読み込み手段481は、読み込んだ図柄判定データ01に含まれる終端情報を参照する(図19参照)。終端情報には「0」(NO)が記憶されているため、図柄判定データ読み込み手段481は、領域の最後に記憶されている図柄判定データではないと判定する。
そして、図柄判定データ読み込み手段481は、参照先のメモリアドレスを更新して、「&0002」に記憶されている図柄判定データ02を読み込む。具体的には、現在設定されている参照先のメモリアドレスに1個の図柄判定データのデータ容量分(2バイト)を加算することで、参照先のメモリアドレスを更新する。
【0137】
つまり、図柄判定データ読み込み手段481は、入賞ライン上に中リール42のリプレイAの図柄が停止していると、図柄判定データ01、図柄判定データ02、図柄判定データ03、図柄判定データ04、図柄判定データ05、図柄判定データ06、図柄判定データ07、図柄判定データ08を1個ずつ順番に読み込む。
(比較手段482)
比較手段482は、非特定リール用の停止図柄記憶手段490が記憶している図柄記号と、図柄判定データ読み込み手段481が読み込む図柄判定データに含まれる判定データとを比較して、一致しているか否かを判定するためのものである。
【0138】
また、本実施の形態では、比較手段482は、非特定リール用停止図柄記憶領域の左リール41用の記憶領域に格納されている図柄記号と図柄組み合わせテーブル501の左リール用図柄判定データとが一致し、かつ、非特定リール用停止図柄記憶領域の右リール43用の記憶領域に格納されている図柄記号と図柄組み合わせテーブル501の右リール用判定データとが一致しているか否かを判定する。
(組み合わせ判定記憶手段510)
また、本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、「組み合わせ判定結果記憶領域」として割り当てられている。
【0139】
そして、組み合わせ判定記憶手段510は、図柄判定手段480によって一致していると判定された図柄判定データに含まれる図柄組み合わせ番号を組み合わせ判定結果記憶領域に記憶するためのものである。
(判定後処理手段520)
判定後処理手段520は、メイン制御部110が備える手段であり、「組み合わせ判定結果記憶領域」に記憶されている図柄組み合わせ番号に基づいて、処理を行うためのものである(図5参照)。
また、本実施の形態では、判定後処理手段520は、小役に対応する図柄組み合わせ番号(01〜03、図20参照)が組み合わせ判定結果記憶領域に記憶されていると、メダルの払い出しを行う。
【0140】
また、本実施の形態では、判定後処理手段520は、再遊技役に対応する図柄組み合わせ番号(28、図20参照)が組み合わせ判定結果記憶領域に記憶されていると、その旨をメイン制御部110のRAMに記憶する。これにより、制御装置100は、次回の遊技において、遊技者所有のメダルを使用しなくても遊技を可能とする。
また、判定後処理手段520は、特別役に対応する図柄組み合わせ番号(14〜17、図20参照)が組み合わせ判定結果記憶領域に記憶されていると、その旨をメイン制御部110のRAMに記憶する。これにより、制御装置100は、次回の遊技から、所定の役の当選確率を変化させる。
【0141】
また、判定後処理手段520は、特定図柄に対応する図柄組み合わせ番号(29、6A、40、図20参照)が組み合わせ判定結果記憶領域に記憶されていると、その旨をメイン制御部110のRAMに記憶する。これにより、制御装置100は、次回の遊技から、再遊技役の当選確率を変化させる。
(サブ制御部120)
また、サブ制御部120は、「図21」に示すように、メイン制御基板101から出力された信号をサブ制御基板102が受信すると信号に含まれている情報を識別する信号識別手段600と遊技者に対して遊技者にとって有利な情報である有利情報を提供するための有利情報提供手段610とを備えている。
【0142】
また、有利情報提供手段610は、所定の条件(開始条件)の下、有利情報の提供を開始する。また、有利情報提供手段610は、所定の条件(終了条件)の下、有利情報の提供を終了する。
本実施の形態では、「開始条件」として、(1)RBB2に当選すること、及び(2)サブ制御部120による抽選に当選すること、が予め定められている。このため、信号識別手段600が「RBB2に当選した」旨の情報が含まれていると識別すると、有利情報提供手段610は、開始条件(1)を満たしたと判定し、RBB2当選に伴うビッグボーナス遊技の終了後に有利情報の提供を開始する。また、有利情報提供手段610は、サブ制御部120による抽選に当選したと判定すると、開始条件(2)を満たしたと判定しその後に有利情報の提供を開始する。
【0143】
また、本実施の形態では、「終了条件」として、有利情報の提供を開始した遊技から所定の回数の遊技が実行されたことが予め定められている。
また、本実施の形態では、有利情報提供手段610は、信号識別手段600の識別結果に応じた有利情報を選択する。
具体的には、信号識別手段600が「抽選データ03、抽選データ04、抽選データ05、抽選データ06、抽選データ07、抽選データ08のいずれかに当選した」旨の情報が含まれていると識別すると、有利情報提供手段610は、「リプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせが入賞ラインに揃い得るストップスイッチ60の操作順序」を有利情報として選択する。
【0144】
また、信号識別手段600が「抽選データ09、抽選データ10、抽選データ11、抽選データ12、抽選データ13、抽選データ14のいずれかに当選した」旨の情報が含まれていると識別すると、有利情報提供手段610は、「ベルに対応する図柄の組み合わせが入賞ラインに揃い得るストップスイッチ60の操作順序」を有利情報として選択する。
また、本実施の形態では、有利情報提供手段610は、有利情報を液晶表示器83に表示することで、遊技者に対して利益を提供する。
具体的には、役抽選手段410による抽選結果が、抽選データ03、抽選データ04、抽選データ05、抽選データ06、抽選データ07及び抽選データ08のいずれかに当選であった場合、有利情報提供手段610は、リプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせが入賞ラインに揃い得るストップスイッチ60の操作順序を液晶表示器83に表示するので、遊技者は、有利情報に基づいてストップスイッチ60を操作することで、リプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが容易になる。
【0145】
また、リプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせは、特定図柄33に対応する図柄の組み合わせであるので、次回の遊技から再遊技役の当選確率が高いリプレイタイム2となる。
このため、遊技者は、次回の遊技以降、有利な条件で遊技をすることができる。
一方、役抽選手段410による抽選結果が、抽選データ03、抽選データ04、抽選データ05、抽選データ06、抽選データ07及び抽選データ08のいずれかに当選であった場合、有利情報提供手段610により有利情報の提供が行われないと、遊技者は、リプレイ(1)に対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが困難となる。
【0146】
また、この場合、ストップスイッチ60の操作順序によっては、リプレイ(2)又はリプレイ(3)が入賞ライン上に揃うこととなる。
ここで、リプレイ(2)に対応する図柄の組み合わせは、特定図柄34に対応する図柄の組み合わせであり、また、リプレイ(3)に対応する図柄の組み合わせは、特定図柄35に対応する図柄の組み合わせである。
このため、リプレイ(2)又はリプレイ(3)が入賞ライン上に揃うことにより、次回の遊技から再遊技役の当選確率がリプレイタイム2よりも低いリプレイタイム1となり、遊技者にとって不利な遊技状態となる。
【0147】
また、役抽選手段410による抽選結果が、抽選データ09、抽選データ10、抽選データ11、抽選データ12、抽選データ13及び抽選データ14のいずれかに当選であった場合、有利情報提供手段610は、ベルに対応する図柄の組み合わせが入賞ラインに揃い得るストップスイッチ60の操作順序を液晶表示器83に表示するので、遊技者は、有利情報に基づいてストップスイッチ60を操作することで、ベルに対応した図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが容易になる。このため、同時に当選している役のうち配当の多い役が入賞ライン上に揃うことになる。このため、遊技者は、より枚数の多いメダルの払い出しを受けることができる。
【0148】
一方、役抽選手段410による抽選結果が、抽選データ09、抽選データ10、抽選データ11、抽選データ12、抽選データ13及び抽選データ14のいずれかに当選であった場合、有利情報提供手段により有利情報の提供が行われないと、遊技者は、ベルに対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが困難となる。
また、この場合、ストップスイッチ60の操作順序によっては、プラム(1)〜(8)のいずれかの図柄組み合わせがなるべく入賞ライン上に揃うように滑りコマが定められた停止テーブル431が選択される。
次に、これらの停止テーブル431が選択された場合においては、図柄の配置上、必ずしも、停止テーブル431に対応する役(プラム(1)〜(8))に対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが出来ない。
【0149】
そして、プラム(1)〜(8)に対応する図柄の組み合わせを入賞ライン上に揃えることが出来なかった場合には、特定図柄1〜32のいずれかの特定図柄が入賞ライン上に揃うこととなる。
このため、次回の遊技から再遊技役の当選確率がリプレイタイム2よりも低いリプレイタイム1となり、遊技者にとって不利な遊技状態となる。
(スロットマシン10の動作)
以下、図23ないし図27に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略を説明する。
【0150】
(メイン処理)
まず、図23に示すフローチャートに基づいて、メイン制御部110が1回の遊技毎に実行する処理であるメイン処理について説明する。
ステップ100において、メイン制御部110により、遊技毎に必要な初期設定がおこなわれる。本実施の形態では、メイン制御部110により、停止図柄記憶手段490の初期化がおこなわれる。具体的には、停止図柄記憶手段490に図柄記号が設定されていないことを明確にするため、停止図柄記憶領域にゼロを記憶させる。
また、前回の遊技で再遊技役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っていた場合には、前回の遊技の賭け数と同じ枚数が今回の遊技の賭け数として自動的に設定される。そして、次のステップ101に進む。
【0151】
ステップ101において、メイン制御部110により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定数に達しているか否かの判定が行われる。本実施の形態では、規定数は、遊技状態に関わらず3枚である。このため、賭け数として3枚が設定されていると判定した場合には、次のステップ102に進む。一方、賭け数として3枚が設定されていないと判定した場合には再度ステップ101となる。
ステップ102において、メイン制御部110により、スタートスイッチ50の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ50の操作があったと判定されると、次のステップ103に進む。一方、スタートスイッチ50の操作がないと判定されると、再度ステップ102となる。
【0152】
ステップ103において、役抽選手段410により、役抽選処理が行われる。なお、役抽選処理の詳細については後述する。役抽選処理が終了すると、次のステップ104に進む。
ステップ104において、メイン制御部110により、回転リール40を回転させるためのリール回転処理が行われ、回転リール40が回転を開始する。そして、リール回転処理が終了すると、次のステップ105に進む。
ステップ105において、メイン制御部110により、回転中の回転リール40に対応するストップスイッチ60の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、ストップスイッチ60の操作があったと判定されると、次のステップ106に進む。一方、ストップスイッチ60の操作がないと判定されると、再度ステップ105となる。
【0153】
ステップ106において、停止制御手段430により、リール回転停止処理が行われる。そして、リール回転停止処理が終わると、次のステップ107に進む。
ステップ107において、停止図柄設定手段460により、図柄記号記憶処理が行われる。なお、図柄記号記憶処理の詳細については後述する。そして、図柄記号記憶処理が終わると、次のステップ108に進む。
ステップ108において、メイン制御部110により、すべての回転リール40の回転が停止したか否かの判定が行われる。ここで、すべての回転リール40の回転が停止したと判定されると、次のステップ109に進む。一方、回転中の回転リール40があると判定されると、ステップ105に戻る。
【0154】
ステップ109において、停止図柄判定手段450により、停止図柄判定処理が行われる。なお、停止図柄判定処理の詳細については、後述する。そして、停止図柄判定処理が終わると、次のステップ110に進む。
ステップ110において、判定後処理手段520により、判定後処理が行われる。そして、判定後処理が終わると、1回の遊技が終了する。
(役抽選処理)
次に、図24に示すフローチャートに基づいて、ステップ103「役抽選処理」について説明する。
【0155】
ステップ200において、ラッチ回路112により、乱数発生回路111により発生された0〜65535の数値範囲から乱数の抽出が行われる。抽出された乱数は、役抽選判定手段414により、メイン制御部110のRAMに乱数データとして記憶される。そして、次のステップ201へ進む。
ステップ201において、抽選データ選択手段412により、役抽選テーブル411に格納されている抽選データが読み出される。このとき、このステップ201が最初に実行されるときには抽選データ01が読み出され、以後、二回目以降は抽選データ02、抽選データ03、…とこのステップ201に戻ってくるたびに順次読み出されることとなっている。そして、次のステップ202へ進む。
【0156】
ステップ202において、抽選データ選択手段412により、役抽選テーブル411から読み出したデータが現在の遊技状態において使用可能な抽選データであるか否かの判定が行われる(図10参照)。使用可能な抽選データであると判定されると、ステップ203に進む。一方、使用可能な抽選データではないと判定されると、ステップ206に進む。
ステップ203において、役抽選判定値選択手段413により、抽選データ選択手段412が選択した抽選テーブルに含まれる役抽選判定値の中から今回の遊技状態に適合した役抽選に使用する役抽選判定値が選択される(図11)。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、役抽選判定手段414により、役抽選判定値選択手段413が選択した役抽選判定値と乱数データの値とが比較され、乱数データの値が役抽選判定値よりも小さいと判定されると、ステップ207に進む。一方、乱数データの値が役抽選判定値以上であると判定されれば、次のステップ205に進む。
【0157】
ステップ205において、役抽選判定手段414により、乱数データの値が更新される。具体的には、「現在の乱数データの値から役抽選判定値選択手段413が選択した役抽選判定値を減算した値」が「新たな乱数データの値」として記憶される。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、メイン制御部110により、役抽選テーブル411に未処理の抽選データがないかを判定する。具体的には、抽選データ24までの処理が終わった時点で、未処理の抽選データがない、と判断される。未処理の抽選データがないと判定されると、次のステップ207に進む。一方、未処理の抽選データがあると判定されるとステップ201に戻る。
【0158】
ステップ207において、抽選結果記憶手段415により、抽選結果記憶領域に抽選結果が設定される。具体的には、役抽選判定手段414が当選と判定した場合(ステップ204でYES)には、当選と判定された抽選データの抽選結果識別情報を当選情報記憶領域に記憶する。一方、役抽選判定手段414がいずれの役についても当選と判定しなかった場合(ステップ206でNO)には、ハズレを意味するデータ(本実施例では、「00」)を記憶する。
また、図示はしていないが、メイン制御部110により、抽選結果設定後に抽選結果に対応した情報がサブ制御部へ送信される。
【0159】
(図柄記号記憶処理)
次に、図25に示すフローチャートに基づいて、ステップ107の「図柄記号記憶処理」について説明する。
ステップ300において、表示位置特定手段462により、位置指定テーブル461に基づいて、ストップスイッチ60が操作された回転リール40の入賞ライン上の表示位置が特定される。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、図柄記号記憶手段464により、入賞ライン上の図柄に対応した図柄番号が取得される。そして、次のステップ302に進む。
【0160】
ステップ302において、図柄記号記憶手段464により、停止図柄記憶手段490に図柄記号が記憶される。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、メイン制御部110により、停止図柄記憶手段490に未処理の記憶領域があるか否かの判定が行われる。ここで、未処理の記憶領域があると判定されると、ステップ300に戻る。
本実施の形態では、1回の処理で、停止図柄記憶手段490のうち1本の入賞ラインに対応する記憶領域を処理するため、すべての記憶領域を処理するためには、処理を4回繰り返す必要がある。このため、処理を繰り返した回数をカウントし、入賞ラインの本数分だけ処理を繰り返したかを判定し、繰返し回数が不足している場合には、未処理の記憶領域について同様の処理を繰り返すこととしている。一方、未処理の記憶領域がないと判定した場合には、図柄記号記憶処理を終了する。
【0161】
(停止図柄判定処理)
次に、図26に示すフローチャートに基づいて、ステップ109の「停止図柄判定処理」について説明する。
ステップ400において、参照開始位置取得手段470により、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶された中リール42の図柄記号を取得し、それを図柄組み合わせポインタテーブル502と参照して、図柄組み合わせテーブル501の参照開始位置が取得される(図22参照)。そして、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メイン制御部110により、非特定リール用停止図柄記憶領域1(図15参照)の値が読み込まれる。そして、次のステップ402に進む。
【0162】
ステップ402において、図柄判定手段480により、図柄判定処理が行われる。なお、図柄判定処理の詳細については、後述する。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、メイン制御部110により、未処理の非特定リール用停止図柄記憶領域があるか否かの判定(すなわち、非特定リール用停止図柄記憶領域4までの図柄判定処理が済んでいないか又は済んでいるかの判定)が行われる。ここで、未処理の非特定リール用停止図柄記憶領域があると判定されると、非特定リール用停止図柄記憶領域2以降を順次読み込み、ステップ402の処理を繰り返す。一方、未処理の非特定リール用停止図柄記憶領域がないと判定した場合には、非特定リール用停止図柄判定処理を終了する。
【0163】
(図柄判定処理)
次に、図27に示すフローチャートに基づいて、「図柄判定処理」について説明する。
ステップ500において、図柄判定読み込み手段により、ステップ400で取得した参照開始位置に対応するメモリアドレスの図柄判定データの読み込みが行われる(図18、図19参照)。そして、ステップ501に進む。
ステップ501において、比較手段482により、左リール用の判定データと左リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている値とが選択される。そして、次のステップ502に進む。
【0164】
ステップ502において、比較手段482により、左リール用の判定データがANY(0F)であるか否かの判定が行われる。ここで、左リール用の判定データがANY(0F)ではないと判定されると、次のステップ503に進む。一方、左リール用の判定データがANY(0F)であると判定されると、ステップ504に進む。
ステップ503において、比較手段482により、左リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている値と左リール用の判定データとが同一であるか否かの判定が行われる。ここで、同一であると判定されると、次のステップ504に進む。一方、同一ではないと判定されると、ステップ510に進む。
【0165】
ステップ504において、比較手段482により、右リール用の判定データと右リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている値とが選択される。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、比較手段482により、右リール用の判定データがANY(0F)であるか否かの判定が行われる。ここで、右リール用の判定データがANY(0F)ではないと判定されると、次のステップ506に進む。一方、右リール用の判定データがANY(0F)であると判定されると、ステップ507に進む。
ステップ506において、比較手段482により、右リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている値と右リール用の判定データとが同一であるか否かの判定が行われる。ここで、同一であると判定されると、次のステップ507に進む。一方、同一ではないと判定されると、ステップ510に進む。
【0166】
ステップ507において、組み合わせ判定記憶手段510により、図柄組み合わせ番号の設定が行われる(図19参照)。そして、次のステップ508へ進む。
ステップ508において、メイン制御部110により、メダルの払い出しが必要であるか否かが判断される。
具体的には、図柄組み合わせ番号に基づき、メダルの払い出しを伴う図柄組み合わせ(01〜03、図20参照)が入賞ラインに揃ったか否かの判断が行われる。
ここで、メダルの払い出しが必要であると判断されると、次のステップ509に進む。
一方、メダルの払い出しが必要ではないと判断されると、図柄判定処理は終了する。
【0167】
ステップ509において、メイン制御部110により、図柄の組み合わせに対応したメダルの払い出し枚数が、メイン制御部110のRAMに記憶される。また、既にメイン制御部110のRAMに払い出し枚数が記憶されていた場合には、所定の枚数(15枚)を超えない範囲で、既に記憶されていた払い出し枚数に加えて、今回の払い出し枚数が加算される。そして、図柄判定処理は終了する。
ステップ510において、図柄判定データ読み込み手段481により、中リール42の図柄に対応する領域の最後に格納されている図柄判定データであるか否かの判定が行われる。 ここで、最後に格納されている図柄判定データであると判定されると(すなわち、図19の「終端情報」が「YES(1)」であると判定されると)、図柄判定処理は終了する。一方、最後に格納されている図柄判定データではないと判定されると、次のメモリアドレスの図柄判定データ(図18、図19参照)についてステップ500以降の処理を繰り返す。
【0168】
以上のように、第1の実施の形態によれば、予め定める図柄の組み合わせが増加した場合、非特定リールである左リール41と右リール43については、増加した図柄の組み合わせに対応する判定データを新たに記憶しなければならないが、特定リールである中リール42については、増加した図柄の組み合わせに対応する判定データを記憶する必要がない。
このため、予め定める図柄の組み合わせが増加した場合に、新たに記憶しなければならないデータの容量を抑制することができる。
また、第1の実施の形態によれば、図柄組み合わせポインタテーブル502が参照開始位置データを含み、参照開始位置取得手段470が、参照開始位置データに基づき図柄組み合わせテーブル501の参照開始位置を取得する。本実施の形態の構成によると、すべての回転リール40が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせを判定するに際し、図柄組み合わせテーブル501に記憶されている図柄判定データのうち、入賞ライン上の図柄のうち特定リール(中リール42)に対応する領域のみを参照することができるため、停止図柄判定処理に要する時間を短くすることができる。
【0169】
特に、従前の判定方法では、入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせのいずれでもない(つまり、ハズレ)場合には、予め定められた図柄の組み合わせのすべてと、入賞ライン上の図柄とを比較した後に、初めて「ハズレ」と判定することができるため、判定処理に要する時間が長くなる。
一方、本実施の形態の構成によると、図柄組み合わせテーブル501の特定リール(中リール42)に対応する領域のみを参照するため、入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせのいずれでもない場合であっても、判定処理に要する時間が長くなることを抑制することができる。
【0170】
また、第1の実施の形態によれば、特定位置(中リール42の中段)が、特定リール(中リール42)に設定されているため、入賞ラインが4本であっても、特定リール用停止図柄記憶領域として1個の図柄分の記憶領域しか必要としない。このため、メイン制御部110のRAMに必要な容量が少なくて済む。
本実施の形態によれば、終端を示すデータを設けたことにより、検索対象である所定領域を特定リールの図柄に対応して定めることができる。
これにより、特定リールの図柄に対応する図柄判定データの個数が特定リールの図柄によって異なる場合であっても、停止図柄判定が可能となる。
【0171】
また、第1の実施の形態では、スロットマシン10は、「半円A」と「半円B」のように、互いに隣り合う複数種類の図柄により1つの意味のある形態(円)と視認され得る図柄を備えている。
そして、全ての回転リール40の回転が停止した際に、各回転リール40に構成されている「半円A」と「半円B」とによる「円」がすべて図柄表示窓26に表示され、かつ、各回転リール40の「円」の横並びが一直線の形態である場合には、入賞ライン上にはビッグボーナス移行役1に対応する図柄の組み合わせが揃うように形成されている。
また、全ての回転リール40の回転が停止した際に、各回転リール40に構成されている「半円A」と「半円B」とによる「円」がすべて図柄表示窓26に表示され、かつ、各回転リール40の「円」の横並びが一直線の形態ではない場合には、入賞ライン上にはビッグボーナス移行役2に対応する図柄の組み合わせが揃うように形成されている。
【0172】
このように、本実施の形態では、スロットマシン10は、互いに隣り合う複数種類の図柄により1つの意味のある形態と視認され得る図柄を備え、それらを図柄表示窓26に表示することにより、所定の役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っていることを遊技者に強く印象づけることができるという利点を享受しつつ、入賞ライン上の図柄の組み合わせを異ならせる必要があることにより判定対象となる図柄の組み合わせが増えこれらを記憶しておくための記憶手段の容量が増加するという不都合を緩和することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態を、図28ないし図33に基づいて説明する。
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、メイン制御部110は、図28に示すように、遊技制御手段400、役抽選手段410、回転位置記憶手段420、停止制御手段430、リール番号記憶手段440、停止図柄判定手段450、停止図柄記憶手段490、データ記憶手段500、組み合わせ判定記憶手段510及び判定後処理手段520の各手段を形成することとなっている。しかし、さらに判定個数テーブル497を備える点、また、停止図柄判定手段450が個数データ取得手段495も備える点で第1の実施の形態と相違している。以下、第1の実施の形態と同一の内容の手段については説明を割愛し、相違点について主に説明する。
【0173】
第2の実施の形態は、「判定個数テーブル497」、「図柄判定データ」、「図柄判定データ読み込み手段481」及び「図柄組み合わせテーブル501」が、第1の実施の形態とは異なる。
また、第2の実施の形態は、「役」と「図柄の組み合わせ」と「払い出し枚数(配当)」との対応関係が、図29に示すようになっている。
具体的には、第1の実施の形態では、「プラムA−プラムB−プラムA」「プラムA−プラムB−プラムB」「プラムB−プラムB−プラムA」「プラムB−プラムB−プラムB」がそれぞれ、「プラム(3)」「プラム(4)」「プラム(7)」「プラム(8)」に対応する図柄の組み合わせとして定められていたが(図6参照)、第2の実施の形態では、上記の4通りの組み合わせについては、図柄の組み合わせとして定められていない。すなわち、中リール42が「プラムB」である組み合わせは役を構成しない。
【0174】
それ以外は、第1の実施の形態と同様である。
(判定個数テーブル497)
判定個数テーブル497は、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶された中リール42の図柄データに応じて、図柄判定データ読み込み手段481が読み込む図柄判定データの個数を定めた個数データを含むデータを備えるものである。また、本実施の形態では、判定個数テーブル497は、図30(1)のとおり、メイン制御部110のROM上に記憶されている。
また、本実施の形態では、判定個数テーブル497は、図30(1)に示すとおり、中リール42において、図柄「リプレイA」を示す図柄記号「01」には「個数データ01」が、図柄「プラムA」を示す図柄記号「03」には「個数データ02」が、図柄「プラムB」を示す図柄記号「04」には「個数データ03」が、図柄「ベル」を示す図柄記号「05」には「個数データ04」が、図柄「チェリー」を示す図柄記号「06」には「個数データ05」が、図柄「バー」を示す図柄記号「08」には「個数データ06」が、図柄「半円A」を示す図柄記号「09」には「個数データ07」が、図柄「半円B」を示す図柄記号「0A」には「個数データ08」が、それぞれ定められている。
【0175】
また、中リール42の図柄「リプレイB」を示す図柄記号「02」及び図柄「ブランク」を示す図柄記号「07」には、「00」(未使用データ)が定められているが、中リール42には、「リプレイB」及び「ブランク」が付されていないため、「00」が使用されることはない。
また、個数データは、特定リールに付されている図柄に対応する「図柄記号」と図柄記号に対応する領域に格納されている「図柄判定データの個数」との対応を予め定めたものである。
また、本実施の形態では、個数データは、図30(2)に示すとおり、予め定められている。
【0176】
具体的には、図30(2)に示すとおり、「個数データ01」には、「8(個)」と定め、「個数データ02」には、「16(個)」と定め、「個数データ03」には、「12(個)」と定め、「個数データ04」には、「5(個)」と定め、「個数データ05」には、「1(個)」と定め、「個数データ06」には、「6(個)」と定め、「個数データ07」には、「5(個)」と定め、「個数データ08」には、「5(個)」と定めている。
なお、第1の実施の形態と同様、各図柄記号は図22と同じく参照開始位置データと対応づけられている。
【0177】
(図柄判定データ)
第1の実施の形態では、図柄判定データは、判定データと、識別情報とを備えていた。そして、識別情報として、図柄判定データの終端を示す終端情報と、図柄組み合わせの判定結果を識別するための図柄組み合わせ番号とを備えていた。
第2の実施の形態では、識別情報は、図柄組み合わせ番号を備えるものの、終端情報は、備えていない。
具体的に、本実施の形態の図柄判定データを図31に示す。
図示のとおり、左リール用判定データ、右リール用判定データ及び図柄組み合わせ番号については、第1の実施の形態と同様であり、識別情報として、終端情報を備えない点が第1の実施の形態と相違する。ただし、各図柄判定データは、第1の実施の形態と同様、前記図18と同じくメモリアドレスと対応づけられている。
【0178】
(停止図柄判定手段450)
第1の実施の形態では、停止図柄判定手段450は、停止図柄設定手段460と、参照開始位置取得手段470と、図柄判定手段480とを備えていたが、第2の実施の形態では、さらに、停止図柄判定手段450は、個数データ取得手段495を備える。
(個数データ取得手段495)
個数データ取得手段495は、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号に基づいて、判定個数テーブル497から個数データを取得するためのものである。
具体的には、例えば、特定リール用停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号が、「01」(リプレイA)であった場合には、個数データ取得手段495は、判定個数テーブル497を参照し、図柄記号「01」に対応する「個数データ01」を取得する。
【0179】
(図柄判定データ読み込み手段481)
第1の実施の形態では、図柄判定データ読み込み手段481は、図柄判定データに含まれる終端情報を参照していたが、第2の実施の形態では、終端情報を参照しない。
第2の実施の形態では、図柄判定データ読み込み手段481は、個数データ取得手段495が取得した個数データに基づいて、領域の最後に格納されている図柄判定データであるか否かを判定する。
具体的には、例えば、入賞ライン上に中リール42のリプレイAが停止しており、特定リール用の停止図柄記憶手段490に図柄記号「01」が記憶されているとする。このとき、参照開始位置取得手段470は、参照開始位置データを取得し、また、個数データ取得手段495は、判定個数テーブル497を参照し、図柄記号01に対応する個数データ01を取得する。なお、個数データ01には、「8(個)」が定められている。
【0180】
そして、図柄判定データ読み込み手段481は、参照開始位置データ(データ01)から数えて読み込んだ図柄判定データの個数が「8個」に達したか否かによって、領域の最後に格納されている図柄判定データであるか否かを判定する。
(停止図柄判定処理)
次に、図32に示すフローチャートに基づいて、「停止図柄判定処理」について説明する。
ステップ1000において、個数データ取得手段495により、判定個数テーブル497から個数データが取得される。そして、次のステップ1001に進む。
【0181】
ステップ1001からステップ1004までの処理については、第1の実施の形態におけるステップ400からステップ403までの処理(図26参照)と同様である。
(図柄判定処理)
次に、図33に示すフローチャートに基づいて、「図柄判定処理」について説明する。
ステップ1100からステップ1109までの処理については、第1の実施の形態におけるステップ500からステップ509までの処理(図27参照)と同様である。
ステップ1110において、図柄判定データ読み込み手段481により、中リール42の図柄に対応する領域の最後に格納されている図柄判定データであるか否かの判定が行われる。つまり、図柄判定データ読み込み手段481が読み込んだ図柄判定データの個数が、個数データ取得手段495が取得した個数データに定められている個数に達したか否かを判定する。
【0182】
ここで、最後に格納されている図柄判定データであると判定されると、図柄判定処理は終了する。一方、最後に格納されている図柄判定データではないと判定されると、ステップ1100に戻る。
以上のように、第2の実施の形態によれば、判定個数テーブル497に記憶されている個数データと図柄組み合わせポインタテーブル502に記憶されている参照開始位置に基づき、図柄組み合わせテーブル501の特定リール(中リール42)に対応する図柄判定データを読み込む。
これにより、特定リールの図柄に対応する図柄判定データの個数が特定リールの図柄によって異なる場合であっても、停止図柄判定が可能となる。
【0183】
また、本実施の形態によれば、図柄判定データを効率良く利用することができる。
具体的に、本実施の形態では、図柄の組み合わせについて、中リール42に対応する図柄が「プラムA」の場合と、中リール42に対応する図柄が「プラムB」の場合のように、一部の図柄の組み合わせは共通するものの、一部の図柄の組み合わせは共通しないものがある。
このような場合、異なる特定リールの図柄に対して、同一の参照開始位置データを定め、個数データについては、個別の値を定めることにより、図柄判定データを効率良く利用することができる。
【0184】
具体的に、本実施の形態によれば、図柄組み合わせポインタテーブル502の「プラムA」に対応する参照開始位置データ及び「プラムB」に対応する参照開始位置データは、いずれも、「図柄判定データ09」を指定するデータが定められている。
一方、判定個数テーブル497には、「プラムA」に対応して「16個」、「プラムB」に対応して、「12個」がそれぞれ定められている。
これにより、入賞ライン上の図柄の組み合わせを構成する図柄のうち中リール42に「プラムA」が表示されているときは、「図柄判定データ09」、「図柄判定データ10」、・・・「図柄判定データ24」に基づいて、停止図柄判定を行うことができ、入賞ライン上の図柄の組み合わせを構成する図柄のうち中リール42に「プラムB」が表示されているときは、「図柄判定データ09」、「図柄判定データ10」、・・・「図柄判定データ20」に基づいて、停止図柄判定を行うことができる。
【0185】
換言すると、「図柄判定データ09」、「図柄判定データ10」、・・・「図柄判定データ20」については、中リール42に「プラムA」が表示されている場合と、中リール42に「プラムB」が表示されている場合とで共通に利用し、「図柄判定データ21」、「図柄判定データ22」、「図柄判定データ23」及び「図柄判定データ24」については、中リール42に「プラムA」が表示されている場合にのみ利用するとすることができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態を、図34ないし図39に基づいて説明する。
第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、メイン制御部110は、図34に示すように、遊技制御手段400、役抽選手段410、回転位置記憶手段420、停止制御手段430、リール番号記憶手段440、停止図柄判定手段450、停止図柄記憶手段490、データ記憶手段500、組み合わせ判定記憶手段510及び判定後処理手段520の各手段を形成することとなっている。しかし、停止図柄判定手段450の図柄判定手段480に設けられる比較手段482の構成が第1の実施の形態と相違している。以下、第1の実施の形態と同一の内容の手段については説明を割愛し、相違点について主に説明する。
【0186】
第3の実施の形態は、「図柄判定データ」、「比較手段482」及び「図柄判定処理」が、第1の実施の形態とは異なり、それ以外は、第1の実施の形態と同様である。
(図柄判定データ)
第1の実施の形態では、左リール用判定データ及び右リール用判定データは、それぞれ、図柄記号を記憶していたが、第3の実施の形態では、左リール用判定データ及び右リール用判定データは、図柄記号又は複合組み合わせに対応する「複合図柄記号」を記憶する。
また、第3の実施の形態では、複合図柄記号を記憶した左リール用判定データや複合図柄記号を記憶した右リール用判定データを、複合図柄判定データとする。
【0187】
具体的には、図35に、本実施の形態の図柄データを使用した図柄判定データを示す。なお、図中のリプレイWは、「リプレイA」及び「リプレイB」に対応する複合図柄記号を示し、プラムWは、「プラムA」及び「プラムB」に対応する複合図柄記号を示す。
(複合図柄記号)
複合図柄記号は、2種類以上の図柄(異図柄対応種類)を特定するためのものである。
具体的には、図36に示すとおり、「リプレイA」及び「リプレイB」(「リプレイW」)には「0B」(以下、「複合図柄記号値1」とする)が、「プラムA」及び「プラムB」(「プラムW」)には「0D」(以下、「複合図柄記号値2」とする)が、複合図柄記号としてそれぞれ定められている。
【0188】
また、「複合図柄記号値1」に対応する図柄である「リプレイA」及び「リプレイB」を異図柄対応種類1とする。
また、「複合図柄記号値2」に対応する図柄である「プラムA」及び「プラムB」を異図柄対応種類2とする。
また、本実施の形態では、複合図柄記号に対応する図柄の種類の数は、全て同じ数となるように予め定められている。具体的には、リプレイWには、「リプレイA」及び「リプレイB」の2種類が対応しており、プラムWには、「プラムA」及び「プラムB」の2種類が対応している。つまり、複合図柄記号に対応する図柄の種類の数は、いずれも、同じ数となるように予め定められている。
【0189】
また、複合図柄記号に割り当てられる数値は、所定の演算を行うことにより、異図柄対応種類のうちの一の図柄に対応する図柄記号の数値と同値の値となるように予め定められている。
また、異図柄対応種類のうち、複合図柄記号に割り当てられる数値に対して所定の演算を行うことにより特定される図柄を基準図柄種類という。
また、基準図柄種類を示すものとして定められている数値を基準値という。
また、本実施の形態では、所定の演算とは、「0A(16進数)を減算すること」と予め定められている。
【0190】
具体的には、例えば、複合図柄記号値1(0B)から0Aを減算すると、「リプレイA」(以下、基準図柄1)の図柄記号として記憶されている「01」(図14参照)と同値となる。
また、複合図柄記号値2(0D)から0Aを減算すると、「プラムA」(以下、基準図柄2)の図柄記号として記憶されている「03」(図14参照)と同値となる。
また、複合図柄記号は、複合組み合わせが入賞ライン上に揃ったか否かを判定するために使用される。
(複合組み合わせ)
複合組み合わせは、一の組み合わせを構成する図柄と他の組み合わせを構成する図柄のうち、入賞ライン上に揃った際に少なくとも特定リールに対応する図柄は、共通し、特定リール以外の少なくとも一の回転リール40に対応する図柄は異図柄対応種類のいずれかである2種類以上の図柄の組み合わせのことである。
【0191】
また、複合組み合わせは、いずれの組み合わせが入賞ライン上に揃っても同一の判定結果が判定されるように設定されている。
本実施の形態では、「役」と「図柄の組み合わせ」と「払い出し枚数(配当)」との対応関係は、第1の実施の形態と同様であり、図6に示すとおりである。
また、本実施の形態では、再遊技役の当選確率を変動させる契機となる特定図柄の図柄の組み合わせも、第1の実施の形態と同様であり、図7に示すとおりである。
そして、図6及び図7に示した図柄の組み合わせのうち、複合組み合わせを図37に示す。
【0192】
図37(1)を例として説明する。ここに示すとおり、「特定図柄29」、「特定図柄30」、「特定図柄31」及び「特定図柄32」が複合組み合わせを構成している。
具体的には、これらの特定図柄は、それぞれの図柄の組み合わせを構成する図柄のうち中リール42(特定リール)に対応する図柄がいずれも「リプレイA」である。
また、これらの特定図柄29は、それぞれの図柄の組み合わせを構成する図柄のうち左リール41に対応する図柄が異図柄対応種類2を構成する図柄である「プラムA」又は「プラムB」である。
また、これらの特定図柄は、それぞれの図柄の組み合わせを構成する図柄のうち右リール43に対応する図柄が異図柄対応種類2を構成する図柄である「プラムA」又は「プラムB」である。
【0193】
つまり、これらの特定図柄は、それぞれの図柄の組み合わせを構成する図柄のうち、中リール42に対応する図柄は共通し、左リール41及び右リール43に対応する図柄は異図柄対応種類2を構成する図柄である。
その他、図37に示すいずれの複合組み合わせも、特定リールである中リール42に対応する図柄が共通し、左リール41又は右リール43の少なくとも一方に対応する図柄が異図柄対応種類を構成する図柄となっている。
そして、同一の複合組み合わせを構成する「特定図柄29」、「特定図柄30」、「特定図柄31」及び「特定図柄32」には、いずれも同一の図柄組み合わせ番号である「40」が対応している。これは他の複合組み合わせでも同様である。
【0194】
(比較手段482)
本実施の形態では、比較手段482は、複合図柄判定手段483と複合図柄判定データ変換手段484と図柄記号設定手段485と比較判定手段486と比較値更新手段487とを備える(図34参照)。
(複合図柄判定手段483)
複合図柄判定手段483は、判定データが、複合図柄判定データであるか否かを判定するためのものである。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様、図柄記号に対しては1から0Aまでの値(図14参照)が定められている。
【0195】
また、本実施の形態では、複合図柄記号に対して0B以上の値が定められている(図36参照)。
このため、本実施の形態では、複合図柄判定手段483は、判定データが0B以上か否かで、判定データが複合図柄記号であるか否かを判定する。
(複合図柄判定データ変換手段484)
本実施の形態では、メイン制御部110のRAM上の所定のアドレスが、「比較用数値記憶領域」として割り当てられている。
そして、複合図柄判定データ変換手段484は、複合図柄判定データとして記憶されている数値に対して所定の演算処理を行い基準値を算出し、比較用数値記憶領域に基準値を記憶するためのものである。
【0196】
本実施の形態では、複合図柄判定データ変換手段484は、複合図柄判定データとして記憶されている数値から0Aを減算することで基準値を算出し、算出した基準値を比較用数値記憶領域に記憶する。
(図柄記号設定手段485)
図柄記号設定手段485は、複合図柄判定手段483の判定の結果が、複合図柄判定データではないと判定された場合に、比較用数値記憶領域に判定データを記憶するためのものである。
(比較判定手段486)
比較判定手段486は、比較用数値記憶領域に記憶されている数値と停止図柄記憶手段490に記憶されている数値(図柄記号)とが一致しているか否かを判定するためのものである。
【0197】
(比較値更新手段487)
比較値更新手段487は、比較判定手段486による判定結果が不一致であった場合に、比較用数値記憶領域に記憶されている数値に所定値を加算又は減算して、比較用数値記憶領域に記憶されている数値を更新するためのものである。
また、本実施の形態では、比較値更新手段487は、比較用数値記憶領域に記憶されている数値に1を加算することによって、比較用数値記憶領域に記憶されている数値を更新する。
(図柄判定処理)
次に、図38及び図39に示すフローチャートに基づいて、「図柄判定処理」について説明する。
【0198】
ステップ2000ないしステップ2002は、第1の実施の形態におけるステップ500からステップ502までの処理(図27参照)と同様の処理である。
ステップ2003において、複合図柄判定手段483により、比較手段482により選択された左リール用の判定データが、複合図柄判定データであるか否かの判定が行われる。ここで、左リール用の判定データが複合図柄判定データであると判定されると、次のステップ2004に進む。一方、左リール用の判定データが複合図柄判定データではないと判定されると、図柄記号設定手段485により、左リール用の判定データの値が比較用数値記憶領域に記憶される。そして、ステップ2007に進む。
【0199】
ステップ2004において、複合図柄判定データ変換手段484により、左リール用の判定データに対して演算処理が行われる。具体的には、まず、左リール用の判定データとして記憶されている複合図柄判定データの数値から0Aを減算し、基準値が算出される。そして、算出された基準値が、比較用数値記憶領域に記憶される。そして、次のステップ2005に進む。
ステップ2005において、比較判定手段486により、左リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号と比較用数値記憶領域に記憶されている数値とが同一であるか否かの判定が行われる。ここで、同一ではないと判定されると、次のステップ2006に進む。一方、同一であると判定されると、ステップ2008に進む。
【0200】
ステップ2006において、比較値更新手段487により、比較用記憶領域に記憶されている数値が更新される。具体的には、比較用記憶領域に記憶されている基準値に対して1が加算される。そして、次のステップ2007に進む。
ステップ2007において、比較判定手段486により、左リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号と比較用数値記憶領域に記憶されている数値とが同一であるか否かの判定が行われる。同一であると判定されると、次のステップ2008に進む。一方、同一ではないと判定されると、ステップ2018に進む。
ステップ2008及びステップ2009は、第1の実施の形態におけるステップ504及びステップ505の処理(図27参照)と同様の処理である。
【0201】
ステップ2010において、複合図柄判定手段483により、比較手段482により選択された右リール用の判定データが、複合図柄判定データであるか否かの判定が行われる。ここで、右リール用の判定データが複合図柄判定データであると判定されると、次のステップ2011に進む。一方、右リール用の判定データが複合図柄判定データではないと判定されると、図柄記号設定手段485により、右リール用の判定データの値が比較用数値記憶領域に記憶される。そして、ステップ2014に進む。
ステップ2011において、複合図柄判定データ変換手段484により、右リール用の判定データに対して演算処理が行われ、基準値が、比較用数値記憶領域に記憶される。また、基準値の算出方法は、左リール用の判定データの場合(ステップ2004)と同様である。そして、次のステップ2012に進む。
【0202】
ステップ2012において、比較判定手段486により、右リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号と比較用数値記憶領域に記憶されている数値とが同一であるか否かの判定が行われる。ここで、同一ではないと判定されると、次のステップ2013に進む。一方、同一であると判定されると、ステップ2015に進む。
ステップ2013において、比較値更新手段487により、比較用記憶領域に記憶されている数値が更新される。具体的には、比較用記憶領域に記憶されている基準値に対して1が加算される。そして、次のステップ2014に進む。
ステップ2014において、比較判定手段486により、右リール用の停止図柄記憶領域に記憶されている図柄記号と比較用数値記憶領域に記憶されている数値とが同一であるか否かの判定が行われる。同一であると判定されると、次のステップ2015に進む。一方、同一ではないと判定されると、ステップ2018に進む。
【0203】
ステップ2015からステップ2018については、第1の実施の形態におけるステップ507からステップ510までの処理(図27参照)と同様である。
以上のように、第3の実施の形態によれば、図柄判定データが有する判定データとして、複合図柄記号を使用するため、図柄組み合わせテーブル501が記憶すべき図柄判定データの個数を少なくすることができる。このため、予め記憶させるべき図柄の組み合わせの数が多くなっても、それらを記憶しておくための記憶手段の容量の増加を抑制することができる。
また、第3の実施の形態によれば、判定データとして複合図柄記号が定められている場合であっても、判定データとして図柄記号が定められている場合であっても、比較判定手段486は、比較用数値記憶領域に記憶されている数値と停止図柄記憶手段490が記憶している図柄記号とが一致しているか否かを判定する。
【0204】
このため、複合図柄記号が定められた判定データと、図柄記号が定められた判定データとが混在しても、制御負担を増やすことがない。
また、第3の実施の形態によれば、異図柄対応種類として、例えば、「プラムA」と「プラムB」のように、遊技者がストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置が一方の図柄を入賞ライン上に引き込める位置であった場合に他方の図柄を入賞ライン上に引き込めない関係が成立している図柄同士を、異図柄対応種類に係る図柄として割り当てることができる。
このような構成によると、遊技者がストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置によって入賞ライン上に揃う図柄の組み合わせを多様化することができるという利点を享受しつつ、判定対象となる図柄の組み合わせが増えるためこれらを記憶しておくための記憶手段の容量が増加するという不都合を緩和することができる。
【0205】
また、第3の実施の形態によれば、上記の構成に加えて、一方の図柄に係る役と他方の図柄に係る役とが同時に当選しないように形成されている。
具体的には、例えば、図9に示すように「抽選データ09」はプラム(1)ないし(4)とベルが同時に当選しているか否かを判定する抽選データである。一方、「抽選データ10」はプラム(5)ないし(8)とベルが同時に当選しているか否かを判定する抽選データである。ここで、プラム(1)ないし(4)に対応する図柄の組み合わせは、いずれも、左リール41に「プラムA」を含む(図6参照)。一方、プラム(5)ないし(8)に対応する図柄の組み合わせは、いずれも、左リール41に「プラムB」を含む(図6参照)。
【0206】
換言すると、役抽選手段410により、「抽選データ09」に対応する役に当選したと判定されても、左リール41に「プラムB」を含む図柄の組み合わせに対応する役については、当選したこととならない。また、役抽選手段410により、「抽選データ10」に対応する役に当選したと判定されても、左リール41に「プラムA」を含む図柄の組み合わせに対応する役については、当選したこととならない。
このような構成によると、「役抽選手段410による役抽選の結果」と「遊技者が左リール41に対応するストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置」との組み合わせによって、役抽選手段410による役抽選により当選とされた役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃う場合と揃わない場合とが形成されるため、遊技者に与える興趣を高めることができる。
【0207】
つまり、第3の実施の形態によれば、「役抽選手段410による役抽選の結果」と「遊技者がストップスイッチ60を操作したときの回転リール40の回転位置」との組み合わせによって、役抽選手段410による役抽選により当選とされた役に対応する図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃う場合と揃わない場合とが形成されるため遊技者に与える興趣を高めることができるという利点を享受しつつ、判定対象となる図柄の組み合わせが増えるためこれらを記憶しておくための記憶手段の容量が増加するという不都合を緩和することができる。
(その他 変形例)
(その1)
第1の実施の形態では、図柄組み合わせポインタテーブル502は、特定リールである中リール42に付されているすべての図柄に対応して、参照開始位置データを備えていたが(図22参照)、これに限られない。
【0208】
例えば、中リール42に付されている図柄のうち所定の図柄については、図柄組み合わせテーブル501を参照することなく、停止図柄判定を行ってもよい。
具体的には、図柄組み合わせポインタテーブル502は、所定の図柄に対応するデータとして、参照開始位置データに代えて、図柄組み合わせ番号を記憶させておくことができる。
そして、図柄判定手段480は、参照開始位置取得手段470が取得したデータが図柄組み合わせ番号であると判断すると、図柄組み合わせテーブル501を参照しないこととすることができる。
【0209】
また、このとき、組み合わせ判定記憶手段510は、参照開始位置取得手段470が取得した図柄組み合わせ番号を組み合わせ判定結果記憶領域に記憶することができる。
また、特定リールに付されている図柄のうち図柄組み合わせテーブル501を参照しないこととする図柄は、種々選択可能であるが、例えば、第1の実施の形態におけるチェリーのように、特定リールに付されている図柄が入賞ライン上に停止すれば、非特定リールに付されている図柄のいずれが入賞ライン上に停止しても、予め定められた図柄の組み合わせが成立することとなる図柄を選択すると好適である。
また、例えば、特定リールに付されている図柄が入賞ライン上に停止すれば、非特定リールに付されている図柄のいずれが入賞ライン上に停止しても、予め定められた図柄の組み合わせが成立しない図柄を選択してもよい。この場合、図柄組み合わせポインタテーブル502に記憶する図柄組み合わせ番号として、ハズレを意味する数値を記憶させておくとよい。
【0210】
(その2)
第1の実施の形態では、比較手段482は、非特定リール用停止図柄記憶領域の左リール41用の記憶領域に格納されている図柄記号と図柄組み合わせテーブル501の左リール用図柄判定データとが一致しているか否かを判定し、次に、非特定リール用停止図柄記憶領域の右リール43用の記憶領域に格納されている図柄記号と図柄組み合わせテーブル501の右リール用判定データとが一致しているか否かを判定していたが、これに限られない。
例えば、比較手段482は、非特定リール用停止図柄記憶領域の左リール41用の記憶領域に格納されている図柄記号及び非特定リール用停止図柄記憶領域の右リール43用の記憶領域に格納されている図柄記号と、図柄組み合わせテーブル501の左リール用図柄判定データ及び図柄組み合わせテーブル501の右リール用判定データとが一致しているか否かを一度で判定することとしてもよい。
【0211】
(その3)
第1の実施の形態では、スロットマシン10は、特定位置が設定されていたが、本発明は、特定位置が設定されていないスロットマシンについても適用することができる。
例えば、左リール41の中段と中リール42の中段と右リール43の中段の組からなる「第1入賞ラインL11」と、左リール41の下段と中リール42の下段と右リール43の下段の組からなる「第2入賞ラインL12」と、左リール41の上段と中リール42の上段と右リール43の上段との組からなる「第3入賞ラインL13」と、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の上段との組からなる「第4入賞ラインL14」と、左リール41の上段と中リール42の中段と右リール43の下段との組からなる「第5入賞ラインL15」とが設けられているスロットマシンに適用することができる。
【0212】
この場合、停止図柄記憶手段490は、入賞ラインL11用の特定リール用停止図柄記憶領域1(中リール42の中段の図柄を記憶)及び非特定リール用停止図柄記憶領域1(左リール41の中段の図柄及び右リール43の中段の図柄を記憶)と、入賞ラインL12用の特定リール用停止図柄記憶領域2(中リール42の下段の図柄を記憶)及び非特定リール用停止図柄記憶領域2(左リール41の下段の図柄及び右リール43の下段の図柄を記憶)と、入賞ラインL13用の特定リール用停止図柄記憶領域3(中リール42の上段の図柄を記憶)及び非特定リール用停止図柄記憶領域3(左リール41の上段の図柄及び右リール43の上段の図柄を記憶)と、入賞ラインL14用の特定リール用停止図柄記憶領域4(中リール42の中段の図柄を記憶)及び非特定リール用停止図柄記憶領域4(左リール41の下段の図柄及び右リール43の上段の図柄を記憶)と、入賞ラインL15用の特定リール用停止図柄記憶領域5(中リール42の中段の図柄を記憶)及び非特定リール用停止図柄記憶領域5(左リール41の上段の図柄及び右リール43の下段の図柄を記憶)とを備えることとなる。
【0213】
(その4)
第1の実施の形態では、スロットマシン10は、特別遊技状態と、通常遊技状態とで、設定される入賞ラインの本数が同一であったが、本発明は、特別遊技状態と、通常遊技状態とで設定される入賞ラインの本数が異なるスロットマシンについても適用することができる。
例えば、通常遊技中は、2本の入賞ラインが設定されるが、特別遊技状態中は、1本の入賞ラインが設定されるスロットマシンについて適用することができる。
具体的には、通常遊技中は、左リール41の上段と中リール42の中段と右リール43の下段との組からなる「通常時第1入賞ラインL21」と、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の上段との組からなる「通常時第2入賞ラインL22」とが設けられ、特別遊技状態中は、例えば、左リール41の中段と中リール42の中段と右リール43の中段の組からなる「特別時第1入賞ラインL31」が設けられるとする。
【0214】
この場合、位置指定テーブル461は、通常遊技中に使用する位置指定テーブル461と、特別遊技状態中に使用する位置指定テーブル461を備えることとなる。
具体的には、通常遊技中に使用する位置指定テーブル461は、通常時第1入賞ラインL21に対応するデータとして、7ビット目と6ビット目には上段を意味する「00」が、5ビット目と4ビット目には中段を意味する「01」が、3ビット目と2ビット目には下段を意味する「10」が、未使用データである1ビット目と0ビット目(最下位ビット)には「00」がそれぞれ記憶されている。
また、通常時第2入賞ラインL22に対応するデータとして、7ビット目と6ビット目には下段を意味する「10」が、5ビット目と4ビット目には中段を意味する「01」が、3ビット目と2ビット目には上段を意味する「00」が、未使用データである1ビット目と0ビット目(最下位ビット)には「00」がそれぞれ記憶されている。
【0215】
また、特別遊技中に使用する位置指定テーブル461は、特別時第1入賞ラインL31に対応するデータとして、7ビット目と6ビット目には中段を意味する「01」が、5ビット目と4ビット目には中段を意味する「01」が、3ビット目と2ビット目には中段を意味する「01」が、未使用データである1ビット目と0ビット目(最下位ビット)には「00」がそれぞれ記憶されている。
そして、停止図柄設定手段460は、実行中の遊技状態に応じて、位置指定テーブル461を選択することで、遊技状態に応じた入賞ラインに対応する図柄データを停止図柄記憶手段490に記憶することができる。
【0216】
(その5)
第1の実施の形態では、スロットマシン10は、図柄の組み合わせとして、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与される図柄の組み合わせと入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと遊技状態が変化する図柄の組み合わせとを備えていたが、いずれか一方の図柄の組み合わせのみを備えたスロットマシンであってもよい。
具体的には、例えば、スロットマシンは、図柄の組み合わせとして、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与される図柄の組み合わせのみを備えていてもよい。
【0217】
(その6)
第1の実施の形態では、遊技状態について、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと、揃った次回の遊技から所定の役の当選確率が変化することで、遊技状態が変化していたが、これに限られない。
例えば、有利情報提供手段610の開始条件として、「入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うこと」を予め定め、入賞ライン上に予め定められた図柄の組み合わせが揃うと、揃った次回の遊技から有利情報の提供を開始することで、遊技状態を変化させてもよい。
【0218】
また、有利情報提供手段610の開始条件に係る図柄の組み合わせは、複数種類の図柄の組み合わせであってもよい。この場合、開始条件は、入賞ライン上に揃った図柄の組み合わせによって、有利情報の提供が開始されるか否かの確率を異ならせてもよい。
例えば、ある図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃った場合には、必ず、揃った次回の遊技から有利情報の提供が開始されるが、他の図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃った場合には、所定の確率で、揃った次回の遊技から有利情報の提供が開始されるとしてもよい。
このような構成によれば、「入賞ライン上に揃った図柄の組み合わせ」によって「有利情報提供手段610の開始条件」が異なるため遊技者に与える興趣を高めることができるという利点を享受しつつ、判定対象となる図柄の組み合わせが増えるためこれらを記憶しておくための記憶手段の容量が増加するという不都合を緩和することができる。
【0219】
(その7)
第1の実施の形態では、スロットマシン10は、設定される入賞ラインが複数本であったが、入賞ラインを1本のみ備えるスロットマシンであってもよい。
例えば、左リール41の中段と中リール42の中段と右リール43の中段の組からなる入賞ラインのみを備えたスロットマシンであってもよい。
そして、停止制御手段430は、入賞ライン以外の各回転リール40の表示位置を組とするライン(例えば、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の上段の組からなるライン)に、遊技者が期待感を抱く図柄の組み合わせ(例えば、同一種類の図柄のみから構成される図柄の組み合わせ等)が揃うように形成してもよい。
【0220】
また、スロットマシンは、入賞ライン以外のラインのうち、いずれのラインに遊技者が期待感を抱く図柄の組み合わせが揃うかによって、有利情報提供手段610による有利情報の提供が開始されるか否かの確率を異ならせてもよい。
このようなスロットマシンを形成すると、例えば、第1のライン(例えば、左リール41の下段と中リール42の中段と右リール43の上段の組からなるライン)に遊技者が期待感を抱く図柄の組み合わせが揃うときと、第2のライン(例えば、左リール41の上段と中リール42の中段と右リール43の下段の組からなるライン)に遊技者が期待感を抱く図柄の組み合わせが揃うときとで、入賞ライン上の図柄の組み合わせを異ならせる必要があるため、判定対象となる図柄の組み合わせが増え、これらを記憶しておくための記憶手段の容量が増加するという不都合が発生するが、本発明を適用することでこのような不都合を緩和することができる。
【符号の説明】
【0221】
10 スロットマシン 20 筐体
21 前扉 22 上パネル
23 中パネル 24 下パネル
25 操作部 26 図柄表示窓
30 リールユニット 31 リールモータ
32 リールセンサ 33 バックランプ基板
35 ホッパーユニット 36 ホッパーモータ
37 払い出しセンサ
40 回転リール 41 左リール
42 中リール 43 右リール
50 スタートスイッチ
60 ストップスイッチ 70 ベットスイッチ
71 シングルベットスイッチ 72 マックスベットスイッチ
73 精算スイッチ 81 演出用ランプ
81A ランプ基板
82 スピーカ 83 液晶表示器
83A 液晶表示基板
85 投入口 86 払出口
87 受け皿 90 メダルセレクタ
91 メダルセンサ
100 制御装置 101 メイン制御基板
102 サブ制御基板 103 メイン中継基板
104 操作スイッチ中継基板 105 リール中継基板
110 メイン制御部 111 乱数発生回路
112 ラッチ回路 121 表示制御回路
122 LED駆動回路 123 音声出力回路
120 サブ制御部
200 電源ユニット 210 設定スイッチ基板
220 ランプ基板 300 外部集中端子板
400 遊技制御手段 410 役抽選手段
411 役抽選テーブル 412 抽選データ選択手段
413 役抽選判定値選択手段 414 役抽選判定手段
415 抽選結果記憶手段 420 回転位置記憶手段
430 停止制御手段 431 停止テーブル
432 停止テーブル選択手段 433 滑りコマ数決定手段
434 回転リール停止制御手段 440 リール番号記憶手段
450 停止図柄判定手段 460 停止図柄設定手段
461 位置指定テーブル 462 表示位置特定手段
463 図柄テーブル 464 図柄記号記憶手段
470 参照開始位置取得手段 480 図柄判定手段
481 図柄データ読み込み手段 482 比較手段
483 複合図柄判定手段 484 複合図柄判定データ変換手段
485 図柄記号設定手段 486 比較判定手段
487 比較値更新手段 490 停止図柄記憶手段
495 個数データ取得手段
497 判定個数テーブル(参照データ数記憶手段)
500 データ記憶手段
501 図柄組み合わせテーブル(非特定判定データ記憶手段)
502 図柄組み合わせポインタテーブル(特定判定データ記憶手段)
510 組み合わせ判定記憶手段 520 判定後処理手段
600 信号識別手段 610 有利情報提供手段
U1 左リール上図柄 U2 中リール上図柄
U3 右リール上図柄
M1 左リール中図柄 M2 中リール中図柄
M3 右リール中図柄
D1 左リール下図柄 D2 中リール下図柄
D3 右リール下図柄
L1 第1入賞ライン L2 第2入賞ライン
L3 第3入賞ライン L4 第4入賞ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に複数個の図柄が付された複数個の回転リールと、
各回転リールの図柄を正面から視認可能とする図柄表示窓と、
前記図柄表示窓に表示される複数個の図柄のうち各回転リールの所定位置にある図柄を通るように設定された入賞ラインと、
各回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各回転リールの回転を個々に停止させるためのストップスイッチと、
複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、前記スタートスイッチの操作に基づき前記回転リールの回転を開始するとともに、前記ストップスイッチの操作及び前記役抽選の結果に基づき前記回転リールの回転を停止し、すべての回転リールの回転が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせを判定する停止図柄判定を少なくとも実行可能な制御装置とを備え、
すべての回転リールの回転が停止した際における入賞ライン上の図柄の組み合わせが予め定められた図柄の組み合わせであると、遊技者に利益が付与され又は遊技状態が変化するように形成された遊技機において、
前記制御装置は、
各回転リールの回転が停止した際に、入賞ライン上に表示された図柄を図柄データとして入賞ラインに対応させて記憶する停止図柄記憶手段と、
予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に揃っているか否かを判定するためのデータを記憶するデータ記憶手段とを備え、
前記データ記憶手段は、特定の回転リール(以下、特定リールという)に対応するデータを記憶した特定判定データ記憶手段と、前記特定リール以外の回転リールに対応するデータを記憶した非特定判定データ記憶手段とを備え、
前記非特定判定データ記憶手段の記憶しているデータには、予め定められた図柄の組み合わせを、前記特定リール以外の回転リールに付された図柄と対応させて記憶した判定データを有する図柄判定データを含み、
前記特定判定データ記憶手段の記憶しているデータには、少なくとも、前記非特定判定データ記憶手段に記憶されているデータを検索する際の参照開始位置を記憶した参照開始位置データを含み、
停止図柄判定においては、
前記停止図柄記憶手段に図柄データを記憶する処理、
前記停止図柄記憶手段に記憶された図柄データのうち特定リールに対応する図柄データをもとに前記特定判定データ記憶手段に記憶されている参照開始位置データを取得する処理、
取得した参照開始位置データをもとに前記非特定判定データ記憶手段の所定領域を検索して、該所定領域内に停止図柄記憶手段に記憶されている図柄データと一致する判定データがあるか否かを判定する図柄判定処理が行われ、
前記制御装置は、前記図柄判定処理の判定結果に基づき、遊技者に所定の利益を付与し又は遊技状態を変化させるための判定後処理を実行することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記非特定判定データ記憶手段に記憶されている図柄判定データ中には、所定範囲の検索の終端を示すデータが設けられており、
停止図柄判定においては、取得した参照開始位置データにより特定される前記非特定判定データ記憶手段の参照開始位置から、前記終端を示すデータにより特定される参照終端位置までの所定領域を検索して、該所定領域内に停止図柄記憶手段に記憶されている図柄データと一致する判定データがあるか否かを判定する処理が行われることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記非特定判定データ記憶手段に記憶されている図柄判定データを検索する際に参照すべき図柄判定データの個数を、少なくとも前記特定リールに付されている図柄の種類ごとに記憶した個数データを記憶した参照データ数記憶手段をさらに備え、
停止図柄判定においては、
前記停止図柄記憶手段に記憶された図柄データのうち特定リールに対応する図柄データをもとに前記参照データ数記憶手段に記憶されている個数データを取得する処理がさらに行われ、
取得した個数データをもとに前記非特定判定データ記憶手段の図柄判定データを参照開始位置から個数データに記憶されている個数分だけ検索するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項4】
前記予め定められた図柄の組み合わせには、一の組み合わせを構成する図柄と他の組み合わせを構成する図柄のうち、少なくとも前記特定リールに対応する図柄は共通するものの、前記特定リール以外の少なくとも一の回転リールに対応する図柄は異なっており、いずれの組み合わせが入賞ライン上に揃っても同一の判定結果が判定されるように設定された2種類以上の図柄の組み合わせから成る複合組み合わせを含み、
前記複合組み合わせにおいて、前記特定リール以外の回転リールに対応する図柄のうち相互に異なる図柄に対応可能な図柄種類(以下異図柄対応種類という)として、少なくとも2種類以上の図柄種類が予め定められており、
各回転リールに付されている図柄には、図柄の種類ごとに特定の数値を割り当てた単一図柄識別子が設定されているとともに、前記異図柄対応種類には、異図柄対応種類ごとに前記単一図柄識別子とは異なる数値を割り当てた複合図柄識別子が設定されており、
前記各単一図柄識別子に割り当てられる数値は、初期値について所定値を順次加算又は減算して得られる数列を成すように設定され、
前記複合図柄識別子に割り当てられる数値は、所定の演算処理を行うことにより、前記異図柄対応種類のうちの一の図柄種類(以下、基準図柄種類という)に該当する単一図柄識別子の数値と同一の数値(以下、基準値という)となるように設定されているとともに、前記基準図柄種類以外の異図柄対応種類に該当する単一図柄識別子の数値は、前記基準値について所定値を加算又は減算する演算処理により算出される数値と一致し、異図柄対応種類に該当する単一図柄識別子が複数ある場合には、前記算出された数値について前記演算処理を順次実行することにより算出される数値と一致するように設定されており、
前記停止図柄記憶手段が記憶する図柄データは、前記単一図柄識別子であり、
前記判定データとして、前記複合図柄識別子が記憶されている複合図柄判定データを少なくとも備え、
前記図柄判定処理においては、前記特定リール以外の回転リールについて、入賞ライン上に停止した図柄が、前記予め定められた図柄の組み合わせの一部を構成するか否かを回転リール毎に判定する比較処理が行われ、
前記比較処理は、
複合図柄判定データとして記憶されている数値に対して前記所定の演算処理を行い前記基準値を算出して、比較用数値として設定する複合図柄判定データ変換処理と、
前記比較用数値と前記停止図柄記憶手段に記憶されている図柄データの数値とが一致するか否かを判定する比較判定処理と、
前記比較判定処理により一致しないと判定された場合に、前記比較用数値に前記所定値を加算又は減算し、前記比較用数値を更新する比較値更新処理とを含み、
前記比較処理において、前記比較判定処理により一致すると判定された場合には、比較処理の判定結果を一致と判定し、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、前記比較値更新処理を実行するとともに、前記基準図柄種類以外の前記異図柄対応種類に該当するすべての単一図柄識別子について前記比較判定処理を実行しても、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、比較処理の判定結果を不一致と判定し、
前記停止図柄判定において、前記特定リール以外のすべての回転リールについて前記比較処理を行った結果、すべて一致と判定された場合には、前記予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に表示されていると判定し、いずれかの回転リールについて不一致と判定された場合には、前記予め定められた図柄の組み合わせが入賞ライン上に表示されていないと判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記前記図柄判定データとして、前記単一図柄識別子が記憶されている単一図柄判定データをさらに備え、
前記比較処理には、
前記非特定判定データ記憶手段に記憶されている判定データが、前記複合図柄判定データであるか否かを判定する複合図柄判定処理と、
前記複合図柄判定処理の判定の結果、複合図柄判定データでないと判定された場合に、
判定データを、前記停止図柄記憶手段に記憶されている図柄データと比較するための比較用数値として設定する単一図柄判定データ設定処理とを含み、
前記複合図柄判定データ変換処理は、前記複合図柄判定処理の判定の結果、前記判定データが複合図柄判定データであると判定された場合に行われ、
前記単一図柄判定データ設定処理が行われている場合においては、前記比較処理において、前記比較判定処理により一致すると判定された場合には、比較処理の判定結果を一致と判定し、前記比較判定処理により一致しないと判定された場合には、比較処理の判定結果を不一致と判定することを特徴とする請求項4記載の遊技機。
【請求項6】
複数の入賞ラインを有し、前記複数の入賞ラインのうち、すべての入賞ラインが特定位置を通過するように設定され、前記特定位置に対応して配置された回転リールが前記特定リールに設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2012−135554(P2012−135554A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291435(P2010−291435)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(390026620)山佐株式会社 (108)
【Fターム(参考)】