遊技機
【課題】ドル箱の交換作業をスムーズに行うことが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知SWにより、遊技球受皿部の遊技球が満タンと検知された場合は、満タン検知SWにより満タンと検知されなかった場合より、操作ボタンの操作を所定回数要求する遊技演出を、所定回数より少ない操作回数を要求するような遊技演出に変更することで、操作ボタンの操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある収納箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えるようにした。
【解決手段】遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知SWにより、遊技球受皿部の遊技球が満タンと検知された場合は、満タン検知SWにより満タンと検知されなかった場合より、操作ボタンの操作を所定回数要求する遊技演出を、所定回数より少ない操作回数を要求するような遊技演出に変更することで、操作ボタンの操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある収納箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関わり、特に大当たり遊技時に遊技球を収納した収納箱を交換するのに好適なものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機は、払い出された遊技球を受ける遊技球受皿部の遊技球量を検知して、遊技球受皿部の遊技球が満タンの場合は、その旨を遊技者に報知することにより、遊技球受皿部の遊技球をドル箱と呼ばれる収納箱に移す作業を遊技者に促すように構成されている。
例えば、特許文献1には、満タン検出SWがオンであると判別した場合は、現在の遊技状態が大当たり遊技状態であるか否かの判別を行い、大当たり遊技状態であると判別した場合は、スピーカと表示装置によりメッセージを出力するように構成されたパチンコ遊技機が開示されている。
【0003】
また、近年のパチンコ遊技機では、遊技者が操作可能な操作ボタンを利用した遊技者参加型の演出が多数採用されている。例えば、遊技者が操作ボタンを所定のタイミングで操作することにより、通常遊技中であれば大当たり期待度を報知したり、或いは大当たり遊技中の遊技演出であれば大当たりラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態等を報知するように構成されたものがある。
例えば、特許文献2には、再抽選演出時に演出用ボタンの操作が有効となる操作有効期間を設定し、演出用ボタンが操作される毎に、機内部にて確変昇格演出(確変状態が付与される可能性があることを示唆する演出)を行うか否かを抽選で決定し、この抽選に当選したときに確変昇格演出を行うようした遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−000309公報
【特許文献2】特開2006−311961公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、大当たり遊技中は、短時間に大量の出球が払い出されるため、遊技者は、遊技球受皿部に払い出された遊技球をドル箱に移す作業を行う必要がある。そしてドル箱が遊技球で満杯になった場合は、遊技店側の店員を呼び出して、店員と協働して満杯になったドル箱を空のドル箱に交換する作業を行う必要がある。
このため、このようなドル箱の交換作業を行っている時に、操作ボタンを利用した遊技者参加型の遊技演出を行った場合は、遊技者の意識が操作ボタンの操作に集中してしまい、遊技者と店員とが協働して行う必要があるドル箱の交換作業に支障をきたすといった問題点があった。
【0006】
本発明は、上記したような点を鑑みてなされたものであり、ドル箱の交換作業に支障をきたすことなくスムーズに行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態により実現することが可能である。
第1の形態の遊技機は、遊技盤と、前記遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部と、前記遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、を備え、前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくしたことを特徴する。
【0008】
第2の形態の遊技機は、前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記操作手段の操作回数として前記所定回数より少ない操作回数を要求することを特徴とする。
【0009】
第3の形態の遊技機は、特定の始動条件が成立したときに乱数を抽選により取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて図柄の変動表示を行う図柄表示手段と、前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて大当たりに当選したか否かの判定を行う大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段により大当たりと判定されたときに、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、を備え、前記遊技演出実行手段は、大当たり遊技中に、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検知手段により遊技球受皿部の遊技球が満タンと検知された場合は、収納箱の交換が行われているとみなして、検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくするようにしているので、操作手段の操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある収納箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
【図2】本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の一例を示した正面図である。
【図3】本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図4】満タン検知装置の内部構成を示した図であり、(a)は遊技球が満タンでない状態を示した図、(b)は遊技球が満タンである状態を示した図である。
【図5】本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成を示した図である。
【図6】本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
【図7】各種乱数が取得される乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
【図8】遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図9】遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
【図10】遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
【図11】遊技制御基板のCPUが実行する満タン検知SW処理の一例を示したフローチャートである。
【図12】遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図13】遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図15】遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
【図16】遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図17】遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図18】遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
【図19】大入賞装置のラウンド数/開放パターンの設定例を示した図である。
【図20】遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図21】遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
【図22】大当たり遊技中に満タン検知SWがオフ状態のときの遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。
【図23】図22に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
【図24】大当たり遊技中に満タン検知SWがオン状態になったときの遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。
【図25】図24に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
【図26】演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図27】演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
【図28】演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図29】演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
【図30】演出制御基板のCPUが実行する当たり演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図31】演出制御基板のCPUが実行する第1操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
【図32】演出制御基板のCPUが実行する第2操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
【図33】演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図34】画像制御基板のCPUが実行する演出画像表示処理の一例を示したフローチャートである。
【図35】ランプ制御基板のCPUが実行するボタン点灯/点滅処理の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
図1に示すパチンコ遊技機200は、矩形形状の枠201を有し、この枠201の窓孔に対して遊技盤1が着脱可能に取り付けられている。
遊技盤1の下方には、遊技球が遊技盤1の各種入賞領域に入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部210と、この遊技球受皿部210の遊技球を図示しない遊技球発射装置に供給して遊技盤1の遊技領域1aに発射するための発射ハンドル211が設けられている。
なお、本実施形態では、遊技球受皿部210として、遊技球発射装置に遊技球を供給する上皿部だけを備えているパチンコ遊技機を例に挙げて説明するが、本発明のパチンコ遊技機は上皿部と共に上皿部から溢れた遊技球を受ける下皿部を備えたパチンコ遊技機であっても良いことは言うまでも無い。
【0013】
遊技球受皿部210には、例えば遊技者自身に操作を行わせて遊技に対する参加感を演出する操作部40、遊技球の購入ボタン213、返却ボタン214、遊技球受皿部210内の遊技球を下方から外部に抜くための球抜きボタン215等が設けられている。
【0014】
図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の一例を示した正面図である。
図2に示す遊技盤1における遊技領域1aの周囲には、外レールR1及び内レールR2が設けられている。これら外レールR1及び内レールR2は、遊技者が図1に示した発射ハンドル211を操作したときに遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技領域1aに案内する。
遊技盤1のほぼ中央には、中央が開口したセンター部材5が配置され、そのセンター部材5の内部に画像表示装置11が配置されている。
画像表示装置11は、例えば液晶表示装置等の液晶表示パネルによって構成され、特別図柄に応じた演出図柄、例えば数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄等の画像が表示される。また、所謂リーチ状態や特別遊技状態のときは、それぞれの遊技状態を示す演出画像等が表示される。
なお、リーチ状態とは、画像表示装置11の表示画面に表示される複数の図柄のうち、最後に停止する図柄以外の図柄が有効ライン上において同一又は関連した図柄で停止した状態をいう。また、特別遊技状態とは、表示画面に表示される全ての図柄が有効ライン上において同一又は関連した図柄で停止した大当たり状態をいう。
【0015】
画像表示装置11の下方中央には、第1始動口13が配置されている。第1始動口13は、遊技球が入賞したときに、図柄表示部20に設けられている第1特別図柄表示器21(この図には示していない)の第1特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。このため、後述するように、第1始動口13の内部には、遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ(SW)13aが設けられている。
【0016】
また、遊技盤1の右側領域であって、画像表示装置11の右側には、第2始動口として機能する電動式チューリップ(以下、「電チュー」と表記する)14が配置されている。電チュー14は、開閉可能な開閉爪(可動片)14cを備え、遊技球が入賞したときに、図柄表示部20に設けられている第2特別図柄表示器22(この図には示していない)の第2特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。このため、後述するように、電チュー14の内部には、遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ(SW)14aが設けられている。
電チュー14は、図柄表示部20に設けられている普通図柄表示器23の普通図柄が所定態様で停止したときに所定時間、遊技球の入賞し難い閉状態から入賞し易い開状態になる。つまり、閉成状態から開成状態に変化するように構成されている。
なお、本実施形態では、上始動口13及び電チュー14の内部にそれぞれ別々に始動口SWを設けるようにしているが、始動口SWは共有であってもよい。その場合は、特別図柄は1つになる。
【0017】
また、遊技盤1の右側領域であって、電チュー14の上方には、普通図柄表示器23を作動させるためのゲート15が設けられている。ゲート15の内部には、後述するように、ゲートスイッチ(SW)15aが設けられている。
また、遊技盤1の右側領域であって、電チュー14の下方には、大当たり遊技状態のときに遊技球が入賞し難い閉成状態から遊技球が入賞し易い開成状態になる変動入賞装置(以下、「大入賞装置」と表記する)の大入賞口16が配置されている。大入賞口16には、大入賞口扉16cが設けられている。
さらに、遊技盤1の遊技領域1aには、一般入賞口17が配置されていると共に、風車19や図示しない多数の遊技釘が突設されている。遊技釘は、遊技球の落下速度を遅くすると共に、落下方向を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
遊技盤1の遊技領域1aの最下部には、遊技球を排出するアウト口18が設けられている。
さらに、画像表示装置11の右側領域には、遊技盤1上を移動可能な可動演出役物50として十文字槍の穂先を象ったギミック等が配置されている。
【0018】
遊技盤1の右側下方の遊技領域外には図柄表示部20が配置されている。
図柄表示部20には、この図には示していないが、図柄表示器として、上記した第1特別図柄の変動表示を行う第1特別図柄表示器21、第2特別図柄の変動表示を行う第2特別図柄表示器22、及び普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示器23が設けられている。
第1特別図柄表示器21及び第2特別図柄表示器22は、特別図柄を変動させ、所定時間経過後に当該変動を停止させることにより特別図柄が大当たりに当選したか否かを表示する。
普通図柄表示器23は、遊技球がゲートSW15aを通過したときに、普通図柄を変動させ、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより普通図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
【0019】
図柄表示部20には、この図には示していないが、図柄保留ランプとして、第1特別図柄保留ランプ24、第2特別図柄保留ランプ25、及び普通図柄保留ランプ26が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ24は、第1特別図柄の変動を開始させる権利(保留球)の保留個数(最大4個)を表示する。第2特別図柄保留ランプ25は、第2特別図柄の変動を開始させる権利の保留個数(最大4個)を表示する。
普通図柄保留ランプ26は、普通図柄が変動中に遊技球がゲート15を通過したときに、ゲート15の通過によって得られる普通図柄の変動を開始させる権利(最大4個)の保留個数を表示する。
なお、本実施形態では、図柄表示部20を遊技盤1の遊技領域外に配置しているが、これはあくまでも一例であり、図柄表示部20を遊技盤1の遊技領域1a内に配置することも勿論可能である。
【0020】
図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
本実施形態のパチンコ遊技機200の遊技盤1の背面には、後述する遊技制御基板等の各種回路基板が配置されており、これら回路基板を保護するために保護カバー221が設けられている。
また、遊技盤1の背面上部には、図示しない遊技球の補給機構からの球技球を貯溜する遊技球タンク222が取付けられている。遊技球タンク222の下流側には、遊技球を図示しない払出装置へ経て遊技球受皿部210へと誘導する誘導通路223が設けられている。そして、この払出装置の下流側には、遊技球が満タンであるか否かを検出する満タン検知装置30が配置されている。
満タン検知装置30を通過した遊技球は、誘導通路を通って遊技盤1の前面に配置されている遊技球受皿部210へ誘導される。
【0021】
図4は、上記した満タン検知装置の内部構成を示した図であり、(a)は遊技球が満タンでない状態を示した図、(b)は遊技球が満タンである状態を示した図である。
この図4(a)(b)に示すように、満タン検知装置30内の誘導通路31の一方の壁面の一部には切り欠きが形成されている。この誘導通路31の切り欠き部分には、誘導通路31内が遊技球によって満たされているか否かを検知する扇状の検知部材32が回動支軸33により回動自在に取り付けられている。そして、この検知部材32の中央には、遮蔽板34が取り付けられている。
満タン検知装置30内に設けられた回路基板35には、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段として満タン検知スイッチ(SW)36が取り付けられている。満タン検知SW36は、発光素子と受光素子とを対向配置したフォトインタラプタにより構成されている。
図4(a)に示す状態のときは、検知部材32が回動支軸33を支点に自重によりが垂れ下がり、検知部材32の遮蔽板34が満タン検知SW36の発光素子と受光素子との間を遮らないようになっている。
一方、図4(b)に示す状態のときは、検知部材32が回動支軸33を支点にして外側方向に押されることで遮蔽板34が満タン検知SW36の発光素子と受光素子との間を遮ることになる。これにより、満タン検知SW36によって誘導通路31が遊技球により満たされた状態であることを検出するようにしている。
【0022】
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成を示した図であり、この図5に示す操作部40は、操作キー(十字キー)300と操作ボタン(図5においては「CHANCE」と表記)310とを備えている。
操作キー300は、画像表示装置11に表示される文字や図形などの選択位置を変更するカーソルキー301〜304と、カーソルキー301〜304の操作によって選択された文字や図形などを確定する「ENTER」キー305とを備えている。
操作ボタン310は、凸状ボタンにより構成されており、その内部には操作ボタン310を点灯又は点滅させるための操作ボタンランプ(発光手段)147が内蔵されている。なお、操作ボタン310は、凸状ボタンの他、タッチパネル方式を採用した入力パッドなどであってもよい。
【0023】
図6は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
図6に示す遊技制御装置には、遊技の進行を制御する主制御基板として遊技制御基板111が設けられている。また副制御基板として、演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141、払出制御基板151等が設けられている。
遊技制御基板111は、CPU112、ROM113、及びRAM114等を有し、当該パチンコ遊技機の主たる制御を行う。
遊技制御基板111には、第1始動口13内に設けられた第1始動口SW13a、電チュー14内に設けられた第2始動口SW14a、電チュー14を開閉動作させるための電チューソレノイド(SOL)14b、ゲート15内に設けられたゲートSW15a、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW16a、大入賞口16の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド(SOL)16b、一般入賞口SW17aが接続されている。
【0024】
また、遊技制御基板111には、第1特別図柄表示器21、第2特別図柄表示器22、普通図柄表示器23が接続されている。更に遊技制御基板111には、第1特別図柄保留ランプ24、第2特別図柄保留ランプ25、普通図柄保留ランプ26等が接続されている。
遊技制御基板111は、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とが共に保留されている場合は、第2特別図柄の保留球を優先的に消化するように構成されている。勿論、第1特別図柄と第2特別図柄の保留球を入賞順に消化するように構成してもよい。
【0025】
更に、遊技制御基板111には、演出制御基板121、払出制御基板151、及び盤用外部情報端子基板160等が接続されている。
演出制御基板121は、CPU122、ROM123、RAM124、RTC(リアルタイムクロック)125等を有し、遊技演出全体の制御を行う。
演出制御基板121には、画像及び音声の制御を行う画像制御基板131、ランプ制御基板141、及び操作部40が接続されている。
画像制御基板131は、CPU132、ROM133、RAM134等を有し、演出制御基板121の指示に基づいて、画像及び音声の制御を行う。画像制御基板131には、画像表示装置11及びスピーカ105が接続されている。
ランプ制御基板141は、CPU142、ROM143、RAM144等を有し、枠に配置されている枠ランプ145、遊技盤1に配置されている盤ランプ146、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147、及び遊技盤1に配置されている可動演出役物50等の制御を行う。
払出制御基板151は、CPU152、ROM153、RAM154等を有し、遊技球払出装置の払出モータ155、払出球検出SW156、球有り検出SW157、満タン検知SW36等の制御を行う。また払出制御基板151には、枠用外部情報端子基板170が接続されている。
盤用外部情報端子基板160は、遊技盤の各種情報を外部に出力するための端子基板である。また枠用外部情報端子基板170は、枠の各種情報を外部に出力するための端子基板である。
【0026】
図7は、本実施形態に係るパチンコ遊技機において取得される各種乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
本実施形態のパチンコ遊技機においては、図7(a)に示す大当たり乱数と、図7(b)に示す大当たり図柄乱数とにより特別図柄が決定される。また、図7(d)に示す当たり乱数により普通図柄が決定される。
【0027】
図7(a)に示す大当たり乱数は、遊技球が始動口に入賞するという特定の始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。
図7(a)に示す大当たり乱数の場合、低確率遊技状態(通常遊技状態)では、大当たりの割合が1/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」のときに大当たりと判定される。
一方、高確率遊技状態では、大当たりの割合が低確率遊技状態の10倍である10/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」,「7」,「37」,「67」,「97」,「127」,「157」,「187」,「217」,「247」のときに大当たりと判定される。また、図7(a)に示す大当たり乱数では、ハズレの一種である小当たりの抽選も行っている。ここでは、小当たりの割合が3/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「150」,「200」,「250」のときに小当たりと判定される。
【0028】
次に、図7(b)に示す大当たり図柄乱数は、上記大当たり乱数と同様、遊技球が始動口に入賞するという特定の始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして取得した大当たり図柄乱数に基づいて、複数種類の大当たりの中から何れか1つの大当たりを決定する。
本実施形態では、複数種類の大当たりとして、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりが用意されている。
【0029】
通常時短付き長当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が長く、よって大量の出球の払い出しが期待できると共に、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当たりである。
通常時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当たりである。
【0030】
高確率時短付き長当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が長く大量の出球の払い出しが期待できると共に、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短無し短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技を付与する大当たりである。
【0031】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、上始動口13に遊技球が入球した場合と電チュー14に遊技球が入球した場合では、一部の種類の大当たりについては選択される割合が異なるように構成されている。
例えば、通常時短付き長当たりが選択される割合は、遊技球が上始動口13に入賞した場合と電チュー14に遊技球が入賞した場合のいずれも35/250で同一とされる。同様に通常時短付き短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合と電チュー14に遊技球が入賞した場合のいずれも15/250で同一とされる。
具体的には、図7(b)に示すように、第1始動口又は電チュー入賞時に取得された大当たり図柄乱数が「0」〜「34」であれば、通常時短付き長当たりが選択され、「35」〜「49」であれば、通常時短付き短当たりが選択される。
【0032】
一方、高確率時短付き長当たり及び高確率時短付き短当たりが選択される割合は、遊技球が上始動口13に入賞した場合と、電チュー14に入賞した場合で異なり、例えば高確率時短付き長当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合は25/250、電チュー14に遊技球が入賞した場合は175/250とされる。
また、高確率時短付き短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合は75/250、電チュー14に遊技球が入賞した場合は25/250とされる。
また、高確率時短無し短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合のみ100/250とされる。
具体的には、上始動口に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄乱数が「50」〜「74」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「75」〜「149」であれば、高確率時短付き短当たりが選択され、「150」〜「249」であれば、高確率時短無し短当たりが選択される。
これに対して、電チューに遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄乱数が「50」〜「224」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「225」〜「249」であれば、高確率時短付き短当たりが選択される。
【0033】
ここで、上始動口13に遊技球が入賞した時と電チュー14に遊技球が入賞した時に選択される大当たりの種類を比較すると、上始動口13に遊技球が入賞した時は、高確率時短付き長当たりの割合が25/250であるのに対して、電チュー14に遊技球が入賞した時は、高確率時短付き長当たりの割合が175/250であり、電チュー14に遊技球が入賞した時のほうが、高確率時短付き長当たりが選択される割合が高くなっている。このように構成すると、電チュー14を介して第2始動口への遊技球の入賞率が高い遊技状態に移行したときは高確率時短付き長当たりに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待できるので出球にメリハリがある遊技を実現することができる。
【0034】
また、上始動口13に遊技球が入賞した時は、高確率時短無し短当たりの割合が100/250であるのに対して、電チュー14に遊技球が入賞した時は、高確率時短無し短当たりが選択されないようになっている。これは、電チュー14を介して第2始動口に遊技球が入賞するのは、遊技状態が遊技者とって有利な遊技状態である。この遊技状態のときに高確率時短無し短当たりが選択された場合は、時短遊技が終了してしまうことから遊技者にとって不利な遊技状態に移行してしまうことになる。つまり、大当たりに当選したにも関わらず、遊技者にとって不利益となる遊技状態に移行してしまうことになる。このため、本実施形態では、遊技球が電チュー14に入賞した時は、高確率時短無し短当たりを選択しないように構成することで、遊技者に不利な遊技状態に移行するのを防止している。
【0035】
また、図7(c)に示すリーチ乱数は、遊技球が始動口に入賞した時に「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得し、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有り、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときに「リーチ無し」と判定する。
【0036】
また、図7(d)に示す普通図柄の当たり乱数は、遊技球がゲートを通過した時に「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値を取得する。
そして、時短フラグと高確フラグが共にOFFとなる低確率遊技状態又は時短フラグがOFFで高確フラグがONとなる高確率時短無し遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「7」のときのみ当たりと判定する。一方、時短フラグがON、高確フラグがOFFとなる低確率時短遊技状態、又は時短フラグと高確フラグが共にONとなる高確率時短遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「0」〜「9」のときに当たりと判定する。
【0037】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御装置の遊技制御基板111が実行する主要な処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、遊技制御基板111のCPU112がROM113に格納されているプログラムを実行することにより実現することができる。
【0038】
[タイマ割込処理]
図8は、遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、タイマ割込処理として、乱数更新処理(S10)、スイッチ処理(S20)、図柄処理(S30)、電動役物処理(S40)、賞球処理(S50)、出力処理(S60)等を実行する。
【0039】
次に、上記タイマ割込処理として実行される各種処理について説明する。
[始動口SW処理]
図9は、遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU112は、ステップS201において、第1始動口13の第1始動口SW13aがオンであるか否かの判別を行い、第1始動口SW13aがオンであると判別した場合は、ステップS202において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U1が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS203において、保留個数U1に「1」を加算する。この後、ステップS204において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS205において、第1特別図柄保留ランプ24の保留数を増加するために第1保留数増加コマンドをセットする。なお、ステップS202において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U1が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ステップS203〜S205の処理をスキップしてステップS206に進む。
【0040】
次に、CPU112は、ステップS206において、電チュー14の第2始動口SW14aがオンであるか否かの判別を行い、第2始動口SW14aがオンであると判別した場合は、ステップS207において、第2始動口SW14aの保留個数U2が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U2が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS208において、保留個数U2に「1」を加算する。この後、ステップS209において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS210において、第2特別図柄保留ランプ25の保留数を増加するために第2保留数増加コマンドをセットして、始動口SW処理を終了する。
なお、ステップS207において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U2が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、始動口SW処理を終了する。
【0041】
[ゲートSW処理]
図10は、遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS221において、ゲート15のゲートSW15aがオンであるか否かの判別を行い、ステップS221において、ゲートSW15aがオンであると判別した場合は、ステップS222において、ゲートSW15aのゲート通過回数Gが「4」より少ないか否かの判別を行う。
ステップS222において、ゲート通過回数Gが「4」より少ないと判別した場合は、ステップS223において、ゲート通過回数Gに「1」を加算し、続くステップS224において、普通図柄用の当たり乱数を取得してRAM114に格納して、ゲートSW処理を終了する。
なお、ステップS221において、ゲートSW15aがオンでないと判別した場合、或いはステップS222において、否定結果が得られた場合、つまりゲート通過回数Gが最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ゲートSW処理を終了する。
【0042】
[満タン検知SW処理]
図11は、遊技制御基板のCPUが実行する満タン検知SW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS231において、満タン検知装置30の満タン検知SW36がオンであるか否かの判別を行い、ステップS231において、満タン検知SW36がオンであると判別した場合は、ステップS232において、満タン検知コマンドをセットして、満タン検知SW処理を終了する。
なお、ステップS231において、満タン検知SW36がオンでないと判別した場合は、満タン検知SW処理を終了する。
【0043】
[特別図柄処理]
図12は、遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであるか否か、つまり大当たり遊技中であるか否かの判別を行い、ステップS311において、大当たり遊技中でないと判別した場合は、続くステップS312において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄が変動中であるか否かの判別を行う。
ステップS312において、特別図柄が変動中でないと判別した場合は、次にステップS313において、優先的に消化する第2始動口SW14aの保留個数U2が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS313において、保留個数U2が「1」より多いと判別した場合は、ステップS314において、保留個数U2を「1」減算する。
【0044】
一方、ステップS313において、保留個数U2が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U2が「0」である場合は、次にステップS315において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS315において、保留個数U1が「1」より多いと判別した場合は、続くステップS316において、保留個数U1を「1」減算する。
【0045】
次に、CPU112は、ステップS317において、客待ちフラグがONであればOFFにした後、ステップS318において、後述する大当たり判定処理を実行する。ステップS318における大当たり判定処理実行後は、ステップS319において、後述する変動パターン選択処理を実行する。ステップSS319における変動パターン選択処理実行後は、ステップS320において、対応する第1特別図柄表示器21、又は第2特別図柄表示器22の図柄変動を開始させると共に、続くステップS321において、演出制御基板121に送信する変動開始コマンドをセットする。
【0046】
次に、CPU112は、ステップS322において、第1又は第2特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
ステップS322において、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、続くステップS323において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の変動を停止して所定特別図柄を表示させる。
この後、ステップS324において、変動停止コマンドをセットし、続くステップS325において、後述する停止中処理を実行して特別図柄処理を終了する。
【0047】
なお、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであると判別した場合、或いはステップS322において、特別図柄の変動時間が所定の変動時間に達していないと判別した場合は、特別図柄処理を終了する。
また、ステップS312において、特別図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS322に進み、特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
また、ステップS316において、保留個数U1が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U1、U2の保留が無いと判別した場合は、ステップS326において、後述する客待ち設定処理に実行して特別図柄処理を終了する。
【0048】
[大当たり判定処理]
図13は、遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS331において、RAM114に記憶された大当たり乱数の判定を行い、続くステップS332において、大当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS332において、大当たりと判別した場合は、続くステップS333において、RAM114に記憶された大当たり図柄乱数の判定を行い、ステップS334において、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする大当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
【0049】
一方、ステップS332において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS335において、大当たり乱数に基づいて小当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS335において、小当たりと判別した場合は、続くステップS336において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする小当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
また、ステップS335において、小当たりでないと判別した場合は、ステップS337において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットするハズレ図柄を設定して大当たり判定処理を終了する。
【0050】
[変動パターン選択処理]
図14は、遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS341において、大当たり図柄に基づいて大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりであると判別した場合は、ステップS342において、大当たり用テーブルをRAM114にセットする。
【0051】
一方、ステップS341において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS343において、リーチ乱数の判定を行い、続くステップS344において、リーチであるか否かの判別を行う。
ステップS344において、リーチと判別した場合は、ステップS345において、リーチ用テーブルをRAM114にセットする
また、ステップS344において、リーチでないと判別した場合は、ステップS346において、ハズレ用テーブルをRAM114にセットする。
次に、CPU112は、ステップS347において、先に取得した変動パターン乱数の判定を行い、続くステップS348において、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して変動パターン選択処理を終了する。
【0052】
[停止中処理]
図15は、遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS351において、時短フラグがONであるか否かの判別を行い、ステップS351において、時短フラグがONであると判別した場合は、続くステップS352において、RAM114に記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Jが「0」であれば、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、続くステップS354において、時短フラグをOFFにする。
なお、ステップS351において時短フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判別した場合は、ステップS355に移行する。
【0053】
次に、CPU112は、続くステップS355において、高確フラグがONであるか否かの判別を行い、高確フラグがONであると判別した場合は、続くステップS356において、RAM114に記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Xが「0」であれば、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、続くステップS358において、高確フラグをOFFにする。
なお、ステップS355において、高確フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判別した場合は、ステップS359に移行する。
【0054】
次に、CPU112は、ステップS359において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットされた特別図柄により大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS360において、セットされている特別図柄が「小当たり」であるか否かの判別を行う。ここで、小当たりであると判別した場合は、ステップS361において、小当たり遊技フラグをONにする。この後、ステップS362において、大当たりのオープニングを開始すると共に、ステップS363において、大当たりオープニングコマンドをセットして、停止中処理を終了する。
【0055】
一方、ステップS360において、小当たりでないと判別した場合は、小当たり遊技フラグをONにすることなく変動停止中処理を終了する。
また、ステップ359において、大当たりであると判別した場合は、次にステップS364において、大当たりが長当たりであるか否かの判別を行い、長当たりであると判別した場合は、ステップS365において、長当たり遊技フラグをONにし、そうでなければステップS366において、短当たりフラグをONにする。この後、ステップS367において、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xをそれぞれ「0」にセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットした後、ステップS368において、時短フラグと高確フラグをOFFにして、ステップS362に進む。
【0056】
[客待ち設定処理]
図16は、遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS371において、客待ちフラグがONであるか否かの判別を行い、待ちフラグがONであると判別した場合は、客待ち設定処理を終了する。
一方、ステップS371において、待ちフラグがONでないと判別した場合は、ステップS372において、客待ちコマンドをセットし、続くステップS373において、客待ちフラグをONにしてから客待ち設定処理を終了する。
なお、客待ちフラグは、第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止状態のとき、或いは第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止した状態が所定期間継続したときに、OFFからONになる。
【0057】
[普通図柄処理]
図17は、遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS381において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、ステップS381において、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
一方、ステップS381において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合は、ステップS382において、普通図柄が変動中であるか否かの判別を行う。ステップS382において、普通図柄が変動中でないと判別した場合は、ステップS383において、遊技球がゲートSW15aを通過した回数を記憶したゲート通過回数Gが「1」より多いか否かの判別を行い、ゲート通過回数Gが「1」より多い場合は、続くステップS384において、ゲート通過回数Gを「1」減算し、ゲート通過回数Gが「1」より多くないと判別した場合、つまり「0」の場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS385において、普通図柄の当たり乱数の判定を行い、続くステップS386において、普通図柄表示器23に停止表示する停止図柄を設定し、ステップS387において、変動時間を設定する。
ここで、変動時間は、時短フラグがOFFであれば、例えば4.0秒、時短フラグがONであれば、例えば1.5秒に設定することが考えられる。
【0058】
次に、CPU112は、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過したか否かの判別を行い、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、ステップS390において、変動を停止する。一方、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過していないと判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS391において、普通図柄が当たり図柄であるか否かの判別を行い、普通図柄が当たり図柄である場合は、ステップS392において、補助遊技フラグをONにして、普通図柄処理を終了する。なお、ステップS391において、停止図柄が当たり図柄でない場合は、補助遊技フラグをONにすることなく、普通図柄処理を終了する。
なお、ステップS382において、普通図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS389に進み、普通図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
【0059】
[大入賞口処理]
図18は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS410において、大当たり遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、大当たり遊技フラグがONであると判別した場合は、ステップS411において、オープニング中であるか否かの判別を行う。ステップS411において、大当たりのオープニング中であると判別した場合は、次にステップS412において、オープニング時間を経過したか否かの判別を行う。ステップS412において、オープニング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS413において、ラウンド回数Rの値に「0」をセットする共に、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
【0060】
図19は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、大当たりが長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。また大当たりが短当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する、更に、小当たりであった場合は、上記短当たりと同様、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する。
【0061】
次に、CPU112は、ステップS414において、大入賞口16への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットすると共に、続くステップS415において、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。
そして、続くステップS416において、ラウンドコマンドをセットした後、ステップS417において、大入賞口16の作動を開始する。つまり、大入賞口16を閉状態から開状態にする。
次に、CPU112は、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、作動時間が所定時間を経過していないと判別した場合は、続くステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達したか否かの判別を行う。
ステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判別した場合は、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。つまり、大入賞口16を開状態から閉状態にする。
一方、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。
また、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合は、ステップS419の処理をスキップして、個数カウンタCの個数をチェックすることなく、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。
【0062】
次に、CPU112は、ステップS421において、大当たりラウンド回数が最大ラウンド回数Rであるか否かの判別を行う。つまり、大当たりラウンドが最終ラウンドであるか否かの判別を行う。
ステップS421において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判別した場合は、ステップS422において、エンディングを開始すると共に、ステップS423において、エンディングコマンドをセットする。
次いで、CPU112は、ステップS424において、ラウンド回数Rの値を「0」にセットする。この後、ステップS425において、エンディング時間が経過したか否かの判別を行い、エンディング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS426において、後述する遊技状態設定処理を実行する。この後、ステップS427において、大当たりフラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する。
【0063】
また、ステップS411において、大当たりのオープニング中でないと判別した場合は、ステップS428において、エンディング中であるか否かの判別を行い、エンディング中であると判別した場合は、ステップS425に進み、エンディング中でないと判別した場合は、ステップS429において、大入賞口が作動中であるか否かの判別を行う。
ステップS429において、大入賞口16が作動中であると判別した場合は、ステップS418に移行し、大入賞口16が作動中でないと判別した場合はステップS414に移行する。
なお、ステップS412において、オープニング時間を経過していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。また、同様にステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合、ステップS421において大当たりラウンドが最終ラウンドでないと判別した場合、或いはステップS425においてエンディング時間を経過していないと判別した場合も、大入賞口処理を終了する。
【0064】
[遊技状態設定処理]
図20は、遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、先ず、ステップS431において、小当たりであるか否かの判別を行い、小当たりであると判別した場合は、遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS431において、小当たりでないと判別した場合は、次にステップS432において、通常当たり(通常時短付き長当たり又は通常時短付き短当たり)であるか否かの判別を行い、通常当たりであると判別した場合は、ステップS433において、時短フラグをONにすると共に、ステップS434において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0065】
また、ステップS432において、通常当たりでないと判別した場合は、高確率遊技を付与する大当たりであるので、ステップS435において、高確フラグをONにすると共に、ステップS436において、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、CPU112は、ステップS437において、当たりが時短付き当たりであるか否かの判別を行い、時短付き当たりであると判別した場合は、ステップS438において、時短フラグをONにすると共に、ステップS439において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「10000」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。一方、ステップS437において、時短付き当たりでないと判別した場合、ステップS440において、時短フラグをOFFにすると共に、ステップS441において、時短ゲームの残ゲーム回数Jをリセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0066】
[電チュー処理]
図21は、遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS511において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、次にステップS512において、電チュー14が作動中であるか否かの判定を行う。
ステップS512において、電チュー14が作動中でなければ、ステップS513において、遊技状態に応じて、電チュー14の作動パターンを設定し、ステップS514において、電チュー14の作動を開始する。
【0067】
次に、CPU112は、ステップS515において、電チュー14の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、電チュー14の作動時間が経過したと判別した場合は、ステップS516において、補助遊技フラグをOFFにして、電チュー処理を終了する。
ここで、設定する電チュー14の作動時間は、例えば時短フラグがOFFであれば、0.15秒開放×1回、時短フラグがONであれば、1.80秒開放×3回に設定することが考えられる。なお、ステップS512において、電チュー14が作動中であると判別した場合は、ステップS515に移行する。また、ステップS511において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS515において、電チュー14の作動時間が経過していないと判別した場合、電チュー処理を終了する。
【0068】
本実施形態のパチンコ遊技機200では、上記のように遊技制御基板111が構成されているので、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄の変動停止中に上始動口13又は電チュー14に遊技球が入球すると、この入球を契機に大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数等の抽選を行う。そして、上始動口13に遊技球が入球した場合は、抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄を変動表示させる。また電チュー14に遊技球が入球した場合は、抽選結果に基づいて、第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を変動表示させる。
抽選の結果、大当たり乱数が大当たりに当選したと判定した場合は、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄、または第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を、特定の図柄で停止させることにより、上記した長当たり、短当たり、或いは小当たりの何れかの当り遊技を実行する。
大当たり遊技中は、遊技者は遊技盤1の右側領域に設けられている大入賞装置の大入賞口16を狙って遊技を行うことで、即ち開放状態になる大入賞口16を狙って遊技を行うことで、短時間に大量の出球を獲得することができる。
【0069】
大当たり遊技終了後は、大当たり図柄乱数の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特典遊技として、例えば、通常時短遊技、又は高確率時短遊技(確変遊技)、高確率時短無し遊技のいずれかを付与する。
特典遊技として、時短遊技を付与した場合、遊技制御基板111は、遊技球のゲート15の通過を契機に行われる普通図柄の当たり乱数の当選確率が、通常遊技状態より高確率になると共に、電チュー14の開放時間が長くなるように制御する。従って、時短遊技中は電チュー14の入賞率が通常遊技状態より高くなるため、遊技者は遊技盤の右側に配置されている電チュー14を狙って遊技を行うことで、通常遊技状態に比べて遊技効率を大幅に高めることできる。
このような時短遊技は、上記したように特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば通常時短遊技であれば100回、高確率時短遊技であれば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行われる。
【0070】
更に、本実施形態のパチンコ遊技機200では、電チュー14に遊技球が入賞したときのほうが、上始動口13に遊技球が入賞したときより高確率時短付き長当たりに当選する確率が高くなるように設定されているため、特典遊技によって電チュー14に遊技球が入賞した場合は、上始動口13に遊技球が入賞した時より遊技者の大当たりに対する期待度を高めることができるという利点がある。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機200では、上始動口13又は電チュー14に遊技球が入球した場合、通常は例えば3個程度の払い出し(賞球)を行うようにしているが、始動口への遊技球の入球に伴う賞球は必ずしも行う必要は無い。
【0071】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄の変動表示中に、上始動口13に遊技球が入球した場合は、4個を上限として当該上始動口13の入球を契機とする第1特別図柄の変動表示を開始させる権利を保留球としてRAM114に記憶すると共に、対応する第1特別図柄保留ランプ24を点灯させる。同様に電チュー14に遊技球が入球した場合も、4個を上限として当該電チュー14の入球を契機とする第2特別図柄の変動表示を開始させる権利をRAM114に記憶すると共に、対応する第2特別図柄保留ランプ25を点灯させることで、遊技者に特別図柄の保留個数を提示することできる。
【0072】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、遊技制御基板111が演出制御基板121に対して遊技に関する各種情報をコマンドとして送信することにより、演出制御基板121において、遊技制御基板111の遊技制御に対応した各種演出を行うようにしている。
例えば、大当たり当選時であれば、遊技制御基板111は、変動開始コマンドとして、大当たり当選時の特別図柄の変動時間を示した変動パターンコマンドと共に大当たりに当選したことを示す大当たりコマンド、大当たりの種類を示す大当たり図柄コマンドを演出制御基板121に対して送信する。
これにより、演出制御基板121は、大当たりの種類に対応した大当たり演出や特典報知演出を選択して実行するようにしている。
【0073】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、操作部40の操作ボタン310等を利用して遊技者参加型の各種遊技演出を実行可能に構成されている。
例えば、リーチ演出中であれば、遊技者が所定期間内に操作ボタン310を操作することで、画像表示装置11に大当たり期待度を示唆するような演出画像を表示するようにしている。
また大当たり遊技中であれば、遊技者が操作ボタン310を所定のタイミングで操作することで、画像表示装置11に大当たりラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態等を表示するようにしている。
【0074】
ところで、上記したようなパチンコ遊技機200では、例えば遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っているときに、遊技者に対して操作部40の操作ボタン310の操作を促した場合、遊技者の意識が操作ボタン310の操作に集中してしまい、ドル箱の交換作業に時間を要し、店員によるサービスに支障が生じるおそれがあった。
【0075】
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機200では、遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っていることが予想される期間は、遊技者による操作ボタン310の操作を最小限に抑制するようにした点に特徴がある。
【0076】
ここで、大当たり遊技中の遊技者の動作を考えた場合、ドル箱の空き容量に十分な余裕があるときは、大当たり遊技によって大量に払い出される遊技球を遊技球受皿部210に移す作業を頻繁に行うことができる。このため、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知装置30の満タン検知SW36において、遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知される割合は低くなると予想される。
【0077】
一方、ドル箱の空き容量がなく、ドル箱の交換が必要なときは、ドル箱を交換するまでは、大当たり遊技によって大量に払い出される遊技球を遊技球受皿部210からドル箱に移す作業を行うことができない。このため、満タン検知装置30の満タン検知SW36において、遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知される割合が高くなることが予想される。
【0078】
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機200では、大当たり遊技中に満タン検知装置30において遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知された場合は、ドル箱の交換作業が行われている可能性が高いと判断するようにした。そして、操作部40の操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行する際に、満タン検知装置30の満タン検知SW36において満タン状態と検知されている場合は、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知されなかったときより操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくするようにした。
【0079】
例えば、本実施形態のパチンコ遊技機200が大当たり中の操作促進演出として、遊技者に操作ボタン310の有効期間内に所定回数(例えば10回〜20回程度)の操作ボタン310の操作を要求する遊技演出を実行するように構成されているとする。この場合、操作促進演出を実行する所定のタイミングにおいて、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知されなかった場合は、遊技者に操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出を実行する。
【0080】
一方、操作促進演出を実行する所定のタイミングにおいて、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、上記したような操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出を操作ボタン310の操作回数として、上記した所定回数(10回〜20回)より少ない操作回数(例えば1回)を要求するような遊技演出に変更するようにした。
【0081】
操作ボタン310の操作を促す操作促進演出は、演出制御基板121が遊技制御基板111から送信されてくる各種コマンド等に基づいて実行する。
演出制御基板121による操作促進演出は、操作ボタン310を操作可能なタイミングにおいて、画像表示装置11に操作促進演出画像を表示したり、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させたりする。
【0082】
上記したような操作促進演出を実行しているときに、操作促進演出にしたがって遊技者が操作ボタン310を操作した場合、演出制御基板121は、遊技制御基板111から送信されてくる大当たり遊技終了後の特典遊技を遊技者に報知する特典報知演出を実行するようにしている。
【0083】
以下、上記したような本実施形態の大当たり遊技中における特徴的な遊技演出について詳細に説明する。
先ず、大当たり遊技中において、満タン検知SWが常にオフ状態の場合に実行される大当たり遊技演出について説明する。
図22は、大当たり遊技中において満タン検知SWがオフ状態のときの大当たり遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。図23は、図22に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
先ず、図22に示す時点t0において、大当たりに当選した場合、例えば画像表示装置11には、図23(a)に示すような大当たり画像51を表示する。
次に、図22に示す時点t1において、大当たりのラウンド遊技が開始されると、画像表示装置11には、図23(b)に示すような各ラウンドに対応したラウンド演出画像52を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0084】
そして、図22に示す所定ラウンド(例えば8R)に到達した時点t3において、画像表示装置11には、図23(c)に示すような遊技者に操作ボタン310の操作を所定回数要求(例えば図23(c)では操作ボタンの連打を要求)する操作促進演出画像53を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を有効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅状態となるように制御する。
【0085】
ここで、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を所定回数操作した場合は、その操作が行われた時点t4から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11には、図23(d)に示すような特典報知演出画像54を表示する。
特典報知演出画像54は、例えば遊技者に大当たり遊技終了後の遊技状態が通常時短遊技であるか或いは高確率時短遊技(確変遊技)であるかを示す画像である。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0086】
そして、大当たりラウンドの遊技終了時点t5から大当たり遊技が終了する時点t6までのエンディング期間は、画像表示装置11に、図23(e)に示すようなエンディング演出画像を表示する。エンディング期間では、操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147も消灯状態となるように制御する。
【0087】
なお、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を要求する所定回数操作しなかった場合は、例えば操作ボタン310の有効期間が終了した時点から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11に特典報知演出画像54を表示するか、或いは特典報知演出画像の代わりに対応するラウンドのラウンド演出画像を表示するようにしてもよい。この場合も、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0088】
次に、大当たり遊技中において満タン検知SWがオフ状態からオン状態になった場合に実行される大当たり遊技演出について説明する。
図24は、大当たり遊技中に満タン検知SWがオフ状態からオン状態になったときの大当たり遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。図25は、図24に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
この場合も、図24に示す時点t0において大当たりに当選したとすると、画像表示装置11には、図25(a)に示すような大当たり画像51を表示する。次に、図24に示す時点t1において、大当たりのラウンド遊技が開始されると、画像表示装置11には、図25(b)に示すような各ラウンドに対応したラウンド演出画像52が表示される。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0089】
ここで、例えば図24に示す時点t2において、満タン検知SWがオフからオンになり、図24に示す所定ラウンド(例えば8R)に到達した時点t3において満タン検知SWがオンのときは、画像表示装置11には、図25(c)に示すような遊技者に操作ボタン310の操作を1回だけ要求する操作促進演出画像53を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を有効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅状態となるように制御する。
なお、満タン検知SWがオフからオンになったときは、その旨を遊技者に報知するための満タン報知演出を画像表示装置11に表示したり、或いはスピーカ105から出力したりすることが望ましい。
【0090】
ここで、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を少なくとも1回操作した場合は、その操作が行われた時点t4から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11には、図25(d)に示すような特典報知演出画像54を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0091】
そして、大当たりラウンド遊技終了時点t5から大当たり遊技が終了する時点t6までのエンディング期間は、画像表示装置11に、図25(e)に示すようなエンディング演出画像を表示する。エンディング期間では、操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147も消灯状態となるように制御する。
【0092】
なお、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を操作しなかった場合は、例えば操作ボタン310の有効期間が終了した時点から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11に特典報知演出画像54を表示するか、或いは特典報知演出画像54の代わりに対応するラウンドのラウンド演出画像を表示するようにしてもよい。また、例えばエンディング期間においてエンディング演出画像55の代わりに特典報知演出画像54を画像表示装置11に表示するようにしてもよい。
この場合も、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0093】
このように本実施形態のパチンコ遊技機200においては、大当たり遊技中に、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知装置30の満タン検知SW36がオンになったときは、遊技者が遊技球受皿部210の遊技球をドル箱に移すことができない状態、すなわち、遊技者のドル箱が満杯になって遊技者がドル箱を交換するために店員を呼び出している状態、或いは遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っている状態と判断するようにしている。
そして、このように満タン検知SW36がオン状態のときは、満タン検知SW36がオフ状態のときより、大当たり中に実行する操作促進演出において、操作ボタン310の操作を要求する要求回数を少なくした。このようにすれば、操作ボタン310の操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある遊技者のドル箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えることが可能になる。
【0094】
また、本実施形態では画像表示装置11に操作促進演出画像を表示したり、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147により操作ボタン310を点灯又は点滅させたりすることで、操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を行うようにしている。
画像表示装置11に操作促進演出画像を表示した場合は、遊技者に操作ボタン310の操作タイミングを確実に報知することができるという利点がある。
また操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147により操作促進演出を行った場合は、例えば画像表示装置11に表示されている演出画像を損なうことなく、遊技者に操作ボタン310の操作タイミングを報知することができるという利点がある。
【0095】
なお、本実施形態では、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、操作ボタン310の操作回数を所定回数(10回〜20回)より少ない操作回数(例えば1回)要求する遊技演出に変更する場合を例に挙げて説明したが、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、抽選等を行って操作ボタン310の操作回数を所定回数要求する操作促進演出の回数(頻度を)少なくするように構成しても良い。
【0096】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、大当たり遊技中において、操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行する際に、遊技球受皿部210の遊技球が満タン検知する満タン検知SW36がオンの場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、大当たり遊技中以外の通常遊技中や特典遊技中において行うことも可能である。
【0097】
以下、上記したような遊技演出を実現するために演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141が実行する処理について説明する。
[タイマ割込処理]
図26は、演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。なお、図26に示すタイマ割込み処理は、演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
この場合、演出制御基板121のCPU122は、タイマ割込処理として、コマンド受信処理(S610)、操作ボタン処理(S620)、コマンド送信処理(S630)等を実行する。
【0098】
次に、演出制御基板121のCPU122がタイマ割込処理として実行する主要な処理の一例について説明する。
なお、以下に説明する処理も演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
【0099】
[コマンド受信処理]
図27は、演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したと判別した場合は、ステップS702において、RAM124に記憶した保留球の保留数の加算を行い、続くステップS703において、保留数コマンドをセットする。
次に、CPU122は、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS705において、演出選択処理を実行する。
なお、ステップS704において、変動開始コマンドを受信していないと判別した場合は、演出選択処理を実行することなくステップS706に進む。
【0100】
次に、CPU122は、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS707において、変動演出終了中処理を実行する。
なお、ステップS706において、変動停止コマンドを受信していないと判別した場合は、変動演出終了中処理を実行することなくステップS708に進む。
【0101】
次に、CPU122は、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS709において、当たり演出選択処理を実行する。
なお、ステップS708において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は、当たり演出選択処理を実行することなくステップS710に進む。
【0102】
次に、CPU122は、ステップS710において、エンディング演出選択処理を実行するエンディングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS710において、エンディングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS711において、エンディング演出選択処理を実行する。なお、ステップS710において、エンディングコマンドを受信していないと判別した場合は、エンディング演出選択処理を実行することなくステップS712に進み、ステップS712において、客待ちコマンドの受信処理を行ってコマンド受信処理を終了する。
【0103】
[演出選択処理]
図28は、演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、先ず、ステップS721において、変動開始コマンドの解析を行い、続くステップS722において、RAM124に記憶されている保留球の保留数を減算する。
次に、ステップS723において、変動開始コマンドの解析結果に基づいて変動演出パターンを選択し、続くステップS724において、変動演出開始コマンドをセットして、演出選択処理を終了する。
【0104】
[変動演出終了中処理]
図29は、演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS741において、変動停止コマンドの解析を行い、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理を行った後、次のステップS742において、変動演出終了コマンドをセットして、変動演出終了中処理を終了する。
【0105】
[当たり演出処理]
図30は、演出制御基板のCPUが実行する当たり演出処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS751において、オープニングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS751において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS752において、オープニングコマンドの解析を行う。そして続くステップS753において、当たり演出パターン選択を行い、次のステップS754において、オープニング演出開始コマンドをセットする。
【0106】
次に、CPU122は、ステップS755において、ラウンドコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS755において、ラウンドコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS756において、現在のラウンドが操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行すべき所定ラウンド(例えば8R)であるか否かの判定を行う。
ステップS756において、所定ラウンドと判定した場合は、続くステップS757において、満タン検知コマンドを受信したか否かの判別を行う。
【0107】
一方、ステップS757において、満タン検知コマンドを受信していないと判定した場合は、ステップS758に進み、所定回数の操作ボタン310の操作を要求する第1操作促進演出を実行するために第1操作ボタン処理を行う。そして、第1操作ボタン処理後、ステップS761に進む。
また、ステップS757において、満タン検知コマンドを受信したと判定した場合は、ステップS759において、第1操作促進演出より操作ボタン310の操作回数が少ない第2操作促進演出を実行するために第2操作ボタン処理を行う。そして、第2操作ボタン処理後、ステップS761に進む。
【0108】
また、ステップS756において、所定ラウンドでないと判定された場合はステップS760に進み、ステップS760において、ラウンド演出開始コマンドをセットしてステップS761に進む。
【0109】
次に、CPU112は、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされているか否かの判定を行い、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされていると判定した場合は、ステップS762において、特典報知演出開始コマンドをセットしてステップS763に進む。
一方、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされていないと判定した場合は、ステップS762において、特典報知演出開始コマンドをセットすることなくステップS764に進む。
【0110】
次に、CPU112は、ステップS763において、エンディングコマンドを受信したか否かの判定を行い、ステップS763において、エンディングコマンドを受信したと判定した場合は、ステップS764において、エンディング演出選択処理を実行して、当たり演出処理を終了する。
一方、ステップS763において、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合は、ステップS764のエンディング演出選択処理を実行することなく、当たり演出処理を終了する。
【0111】
[第1操作ボタン処理]
図31は、演出制御基板のCPUが実行する第1操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS771において、操作部40の操作ボタン310を所定期間有効にする。そして続くステップS772において、画像表示装置11の表示画面に操作ボタン310の所定回数の操作を要求する操作促進画像(図23(c)参照)の表示と、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させるための第1操作ボタン表示開始コマンドをセットする。
【0112】
次に、CPU122は、ステップS773において、操作ボタン310の操作回数をカウントする変数B(以下、「操作回数B」という)を初期値「0」にセットする。続くステップS774において、操作ボタン310がONされたか否かの判定を行い、ステップS774において、操作ボタン310がONであると判定した場合は、ステップS775において、操作回数Bに「1」を加算する。そして続くステップS776において、操作回数Bが予め設定されている所定回数L(例えば10回〜20回)に達したか否かの判定を行い、所定回数Lに達したと判定した場合は、ステップS777において、操作ボタンコマンドをセットして、第1操作ボタン処理を終了する。
【0113】
一方、ステップS773において、操作ボタン310がオンでないと判定した場合、或いはステップS776において、操作ボタン310の操作回数Bが所定回数Lに達していないと判定した場合は、ステップS778に進み、操作ボタン310が有効となる所定期間が経過したか否かの判定を行う。
ステップS778において、所定期間が経過していないと判定した場合は、ステップS774に戻って処理を継続する。
一方、ステップS778において、所定期間が経過したと判定した場合は、第1操作ボタン処理を終了する。
【0114】
なお、第1の操作ボタン処理では、所定回数Lを例えば10回〜20回として説明したが、これはあくまでも一例であり、所定回数Lは任意に設定可能である。
【0115】
[第2操作ボタン処理]
図32は、演出制御基板のCPUが実行する第2操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS781において、操作部40の操作ボタン310を所定期間有効にする。そして続くステップS782において、画像表示装置11の表示画面に操作ボタン310の操作を要求する操作促進画像(図25(c)参照)の表示と、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させるための第2操作ボタン表示開始コマンドをセットする。
【0116】
次に、CPU122は、ステップS783において、遊技者によって操作ボタン310がオンされたか否かの判定を行い、ステップS783において、操作ボタン310がオンであると判定した場合は、ステップS784において、操作ボタンコマンドをセットして、第2操作ボタン処理を終了する。
一方、ステップS783において、操作ボタン310がオンでないと判定した場合は、ステップS784において操作ボタンコマンドをセットすることなく、第2操作ボタン処理を終了する。
【0117】
なお、第2操作ボタン処理では、操作ボタン310が一回操作されたときに操作ボタンコマンドをセットするようにしているが、これはあくまでも一例であり、操作ボタン310の操作回数は、上記した第1操作ボタン処理の所定回数Lより少ない回数であれば任意に設定可能である。
【0118】
[エンディング演出選択処理]
図33は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS791において、エンディングコマンドの解析を行い、続くステップS792において、エンディング演出パターン選択を行う。この後、ステップS793において、エンディング演出開始コマンドをセットして、エンディング演出選択処理を終了する。
【0119】
[演出画像表示処理]
図34は、画像制御基板のCPUが実行する演出画像表示処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、画像制御基板131のCPU132は、ステップS801において、演出制御基板121からの変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS801において、変動演出開始コマンドを受信したと判定したときは、ステップS802において、変動演出パターンに基づいて、画像表示装置11の表示画面に演出画像を表示する。
一方、ステップS801において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS802において、演出画像の表示を行うことなくステップS802に進む。
【0120】
次に、CPU132は、ステップS803において、演出制御基板121からオープニング演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS803において、オープニング演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS804において、画像表示装置11の表示画面にオープニング演出画像を表示する。
一方、ステップS803において、オープニング演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS804において、オープニング演出画像の表示を行うことなく、ステップS805に進む。
【0121】
次に、CPU132は、ステップS805において、演出制御基板121からラウンド演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS805において、ラウンド演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS806において、画像表示装置11の表示画面にラウンド演出画像を表示する。
一方、ステップS805において、ラウンド演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS806において、ラウンド演出画像の表示を行うことなく、ステップS807に進む。
【0122】
次に、CPU132は、ステップS807において、演出制御基板121から操作ボタン表示開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS807において、操作ボタン表示開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS808において、画像表示装置11の表示画面に操作促進画像を表示する。
一方、ステップS807において、操作ボタン表示開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS808において、操作促進画像の表示を行うことなく、ステップS809に進む。
【0123】
次に、CPU132は、ステップS809において、演出制御基板121から特典報知演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS809において、特典報知演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS810において、画像表示装置11の表示画面に特典報知演出画像を表示して演出画像表示処理を終了する。
一方、ステップS809において、特典報知演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS810において、特典報知演出画像の表示を行うことなく、演出画像表示処理を終了する。
【0124】
[操作ボタン点灯/点滅処理]
図35は、ランプ制御基板のCPUが実行するボタン点灯/点滅処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、ランプ制御基板141のCPU142は、ステップS821において、演出制御基板121からの操作ボタン表示開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS821において、操作ボタン表示開始コマンドを受信したと判定したときは、ステップS822において、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させる。そしてステップS823において、所定期間経過したか否かの判定を行い、ステップS823において、所定期間経過したと判定した場合は、操作ボタンランプ147を消灯して操作ボタン点灯/点滅処理を終了する。
また、ステップS821において、操作ボタン表示開始コマンドを受信していないと判定したときも、操作ボタン点灯/点滅処理を終了する。
このようにすれば、演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141において、これまで説明した本実施形態の遊技演出を実現することができる。
【符号の説明】
【0125】
11…画像表示装置、30…満タン検知装置、36…満タン検知SW、40…操作部、111…遊技制御基板、112 122 132 142…CPU、113 123 133 143…ROM、114 124 134 144…RAM、121…演出制御基板、131…画像制御基板、141…ランプ制御基板、147…操作ボタンランプ、200…パチンコ遊技機、310…操作ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関わり、特に大当たり遊技時に遊技球を収納した収納箱を交換するのに好適なものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機は、払い出された遊技球を受ける遊技球受皿部の遊技球量を検知して、遊技球受皿部の遊技球が満タンの場合は、その旨を遊技者に報知することにより、遊技球受皿部の遊技球をドル箱と呼ばれる収納箱に移す作業を遊技者に促すように構成されている。
例えば、特許文献1には、満タン検出SWがオンであると判別した場合は、現在の遊技状態が大当たり遊技状態であるか否かの判別を行い、大当たり遊技状態であると判別した場合は、スピーカと表示装置によりメッセージを出力するように構成されたパチンコ遊技機が開示されている。
【0003】
また、近年のパチンコ遊技機では、遊技者が操作可能な操作ボタンを利用した遊技者参加型の演出が多数採用されている。例えば、遊技者が操作ボタンを所定のタイミングで操作することにより、通常遊技中であれば大当たり期待度を報知したり、或いは大当たり遊技中の遊技演出であれば大当たりラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態等を報知するように構成されたものがある。
例えば、特許文献2には、再抽選演出時に演出用ボタンの操作が有効となる操作有効期間を設定し、演出用ボタンが操作される毎に、機内部にて確変昇格演出(確変状態が付与される可能性があることを示唆する演出)を行うか否かを抽選で決定し、この抽選に当選したときに確変昇格演出を行うようした遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−000309公報
【特許文献2】特開2006−311961公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、大当たり遊技中は、短時間に大量の出球が払い出されるため、遊技者は、遊技球受皿部に払い出された遊技球をドル箱に移す作業を行う必要がある。そしてドル箱が遊技球で満杯になった場合は、遊技店側の店員を呼び出して、店員と協働して満杯になったドル箱を空のドル箱に交換する作業を行う必要がある。
このため、このようなドル箱の交換作業を行っている時に、操作ボタンを利用した遊技者参加型の遊技演出を行った場合は、遊技者の意識が操作ボタンの操作に集中してしまい、遊技者と店員とが協働して行う必要があるドル箱の交換作業に支障をきたすといった問題点があった。
【0006】
本発明は、上記したような点を鑑みてなされたものであり、ドル箱の交換作業に支障をきたすことなくスムーズに行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態により実現することが可能である。
第1の形態の遊技機は、遊技盤と、前記遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部と、前記遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、を備え、前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくしたことを特徴する。
【0008】
第2の形態の遊技機は、前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記操作手段の操作回数として前記所定回数より少ない操作回数を要求することを特徴とする。
【0009】
第3の形態の遊技機は、特定の始動条件が成立したときに乱数を抽選により取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて図柄の変動表示を行う図柄表示手段と、前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて大当たりに当選したか否かの判定を行う大当たり判定手段と、前記大当たり判定手段により大当たりと判定されたときに、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、を備え、前記遊技演出実行手段は、大当たり遊技中に、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、検知手段により遊技球受皿部の遊技球が満タンと検知された場合は、収納箱の交換が行われているとみなして、検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくするようにしているので、操作手段の操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある収納箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
【図2】本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の一例を示した正面図である。
【図3】本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図4】満タン検知装置の内部構成を示した図であり、(a)は遊技球が満タンでない状態を示した図、(b)は遊技球が満タンである状態を示した図である。
【図5】本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成を示した図である。
【図6】本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
【図7】各種乱数が取得される乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
【図8】遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図9】遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
【図10】遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
【図11】遊技制御基板のCPUが実行する満タン検知SW処理の一例を示したフローチャートである。
【図12】遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図13】遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
【図14】遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図15】遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
【図16】遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図17】遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
【図18】遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
【図19】大入賞装置のラウンド数/開放パターンの設定例を示した図である。
【図20】遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
【図21】遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
【図22】大当たり遊技中に満タン検知SWがオフ状態のときの遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。
【図23】図22に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
【図24】大当たり遊技中に満タン検知SWがオン状態になったときの遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。
【図25】図24に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
【図26】演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
【図27】演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
【図28】演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図29】演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
【図30】演出制御基板のCPUが実行する当たり演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図31】演出制御基板のCPUが実行する第1操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
【図32】演出制御基板のCPUが実行する第2操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
【図33】演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
【図34】画像制御基板のCPUが実行する演出画像表示処理の一例を示したフローチャートである。
【図35】ランプ制御基板のCPUが実行するボタン点灯/点滅処理の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の全体正面図である。
図1に示すパチンコ遊技機200は、矩形形状の枠201を有し、この枠201の窓孔に対して遊技盤1が着脱可能に取り付けられている。
遊技盤1の下方には、遊技球が遊技盤1の各種入賞領域に入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部210と、この遊技球受皿部210の遊技球を図示しない遊技球発射装置に供給して遊技盤1の遊技領域1aに発射するための発射ハンドル211が設けられている。
なお、本実施形態では、遊技球受皿部210として、遊技球発射装置に遊技球を供給する上皿部だけを備えているパチンコ遊技機を例に挙げて説明するが、本発明のパチンコ遊技機は上皿部と共に上皿部から溢れた遊技球を受ける下皿部を備えたパチンコ遊技機であっても良いことは言うまでも無い。
【0013】
遊技球受皿部210には、例えば遊技者自身に操作を行わせて遊技に対する参加感を演出する操作部40、遊技球の購入ボタン213、返却ボタン214、遊技球受皿部210内の遊技球を下方から外部に抜くための球抜きボタン215等が設けられている。
【0014】
図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤の一例を示した正面図である。
図2に示す遊技盤1における遊技領域1aの周囲には、外レールR1及び内レールR2が設けられている。これら外レールR1及び内レールR2は、遊技者が図1に示した発射ハンドル211を操作したときに遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技領域1aに案内する。
遊技盤1のほぼ中央には、中央が開口したセンター部材5が配置され、そのセンター部材5の内部に画像表示装置11が配置されている。
画像表示装置11は、例えば液晶表示装置等の液晶表示パネルによって構成され、特別図柄に応じた演出図柄、例えば数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄等の画像が表示される。また、所謂リーチ状態や特別遊技状態のときは、それぞれの遊技状態を示す演出画像等が表示される。
なお、リーチ状態とは、画像表示装置11の表示画面に表示される複数の図柄のうち、最後に停止する図柄以外の図柄が有効ライン上において同一又は関連した図柄で停止した状態をいう。また、特別遊技状態とは、表示画面に表示される全ての図柄が有効ライン上において同一又は関連した図柄で停止した大当たり状態をいう。
【0015】
画像表示装置11の下方中央には、第1始動口13が配置されている。第1始動口13は、遊技球が入賞したときに、図柄表示部20に設けられている第1特別図柄表示器21(この図には示していない)の第1特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。このため、後述するように、第1始動口13の内部には、遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ(SW)13aが設けられている。
【0016】
また、遊技盤1の右側領域であって、画像表示装置11の右側には、第2始動口として機能する電動式チューリップ(以下、「電チュー」と表記する)14が配置されている。電チュー14は、開閉可能な開閉爪(可動片)14cを備え、遊技球が入賞したときに、図柄表示部20に設けられている第2特別図柄表示器22(この図には示していない)の第2特別図柄を変動表示させる権利を発生させる。このため、後述するように、電チュー14の内部には、遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ(SW)14aが設けられている。
電チュー14は、図柄表示部20に設けられている普通図柄表示器23の普通図柄が所定態様で停止したときに所定時間、遊技球の入賞し難い閉状態から入賞し易い開状態になる。つまり、閉成状態から開成状態に変化するように構成されている。
なお、本実施形態では、上始動口13及び電チュー14の内部にそれぞれ別々に始動口SWを設けるようにしているが、始動口SWは共有であってもよい。その場合は、特別図柄は1つになる。
【0017】
また、遊技盤1の右側領域であって、電チュー14の上方には、普通図柄表示器23を作動させるためのゲート15が設けられている。ゲート15の内部には、後述するように、ゲートスイッチ(SW)15aが設けられている。
また、遊技盤1の右側領域であって、電チュー14の下方には、大当たり遊技状態のときに遊技球が入賞し難い閉成状態から遊技球が入賞し易い開成状態になる変動入賞装置(以下、「大入賞装置」と表記する)の大入賞口16が配置されている。大入賞口16には、大入賞口扉16cが設けられている。
さらに、遊技盤1の遊技領域1aには、一般入賞口17が配置されていると共に、風車19や図示しない多数の遊技釘が突設されている。遊技釘は、遊技球の落下速度を遅くすると共に、落下方向を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
遊技盤1の遊技領域1aの最下部には、遊技球を排出するアウト口18が設けられている。
さらに、画像表示装置11の右側領域には、遊技盤1上を移動可能な可動演出役物50として十文字槍の穂先を象ったギミック等が配置されている。
【0018】
遊技盤1の右側下方の遊技領域外には図柄表示部20が配置されている。
図柄表示部20には、この図には示していないが、図柄表示器として、上記した第1特別図柄の変動表示を行う第1特別図柄表示器21、第2特別図柄の変動表示を行う第2特別図柄表示器22、及び普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示器23が設けられている。
第1特別図柄表示器21及び第2特別図柄表示器22は、特別図柄を変動させ、所定時間経過後に当該変動を停止させることにより特別図柄が大当たりに当選したか否かを表示する。
普通図柄表示器23は、遊技球がゲートSW15aを通過したときに、普通図柄を変動させ、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより普通図柄が当たりに当選したか否かを表示する。
【0019】
図柄表示部20には、この図には示していないが、図柄保留ランプとして、第1特別図柄保留ランプ24、第2特別図柄保留ランプ25、及び普通図柄保留ランプ26が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ24は、第1特別図柄の変動を開始させる権利(保留球)の保留個数(最大4個)を表示する。第2特別図柄保留ランプ25は、第2特別図柄の変動を開始させる権利の保留個数(最大4個)を表示する。
普通図柄保留ランプ26は、普通図柄が変動中に遊技球がゲート15を通過したときに、ゲート15の通過によって得られる普通図柄の変動を開始させる権利(最大4個)の保留個数を表示する。
なお、本実施形態では、図柄表示部20を遊技盤1の遊技領域外に配置しているが、これはあくまでも一例であり、図柄表示部20を遊技盤1の遊技領域1a内に配置することも勿論可能である。
【0020】
図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
本実施形態のパチンコ遊技機200の遊技盤1の背面には、後述する遊技制御基板等の各種回路基板が配置されており、これら回路基板を保護するために保護カバー221が設けられている。
また、遊技盤1の背面上部には、図示しない遊技球の補給機構からの球技球を貯溜する遊技球タンク222が取付けられている。遊技球タンク222の下流側には、遊技球を図示しない払出装置へ経て遊技球受皿部210へと誘導する誘導通路223が設けられている。そして、この払出装置の下流側には、遊技球が満タンであるか否かを検出する満タン検知装置30が配置されている。
満タン検知装置30を通過した遊技球は、誘導通路を通って遊技盤1の前面に配置されている遊技球受皿部210へ誘導される。
【0021】
図4は、上記した満タン検知装置の内部構成を示した図であり、(a)は遊技球が満タンでない状態を示した図、(b)は遊技球が満タンである状態を示した図である。
この図4(a)(b)に示すように、満タン検知装置30内の誘導通路31の一方の壁面の一部には切り欠きが形成されている。この誘導通路31の切り欠き部分には、誘導通路31内が遊技球によって満たされているか否かを検知する扇状の検知部材32が回動支軸33により回動自在に取り付けられている。そして、この検知部材32の中央には、遮蔽板34が取り付けられている。
満タン検知装置30内に設けられた回路基板35には、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段として満タン検知スイッチ(SW)36が取り付けられている。満タン検知SW36は、発光素子と受光素子とを対向配置したフォトインタラプタにより構成されている。
図4(a)に示す状態のときは、検知部材32が回動支軸33を支点に自重によりが垂れ下がり、検知部材32の遮蔽板34が満タン検知SW36の発光素子と受光素子との間を遮らないようになっている。
一方、図4(b)に示す状態のときは、検知部材32が回動支軸33を支点にして外側方向に押されることで遮蔽板34が満タン検知SW36の発光素子と受光素子との間を遮ることになる。これにより、満タン検知SW36によって誘導通路31が遊技球により満たされた状態であることを検出するようにしている。
【0022】
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の操作部の構成を示した図であり、この図5に示す操作部40は、操作キー(十字キー)300と操作ボタン(図5においては「CHANCE」と表記)310とを備えている。
操作キー300は、画像表示装置11に表示される文字や図形などの選択位置を変更するカーソルキー301〜304と、カーソルキー301〜304の操作によって選択された文字や図形などを確定する「ENTER」キー305とを備えている。
操作ボタン310は、凸状ボタンにより構成されており、その内部には操作ボタン310を点灯又は点滅させるための操作ボタンランプ(発光手段)147が内蔵されている。なお、操作ボタン310は、凸状ボタンの他、タッチパネル方式を採用した入力パッドなどであってもよい。
【0023】
図6は、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
図6に示す遊技制御装置には、遊技の進行を制御する主制御基板として遊技制御基板111が設けられている。また副制御基板として、演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141、払出制御基板151等が設けられている。
遊技制御基板111は、CPU112、ROM113、及びRAM114等を有し、当該パチンコ遊技機の主たる制御を行う。
遊技制御基板111には、第1始動口13内に設けられた第1始動口SW13a、電チュー14内に設けられた第2始動口SW14a、電チュー14を開閉動作させるための電チューソレノイド(SOL)14b、ゲート15内に設けられたゲートSW15a、大入賞口16に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW16a、大入賞口16の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド(SOL)16b、一般入賞口SW17aが接続されている。
【0024】
また、遊技制御基板111には、第1特別図柄表示器21、第2特別図柄表示器22、普通図柄表示器23が接続されている。更に遊技制御基板111には、第1特別図柄保留ランプ24、第2特別図柄保留ランプ25、普通図柄保留ランプ26等が接続されている。
遊技制御基板111は、第1特別図柄の保留球と第2特別図柄の保留球とが共に保留されている場合は、第2特別図柄の保留球を優先的に消化するように構成されている。勿論、第1特別図柄と第2特別図柄の保留球を入賞順に消化するように構成してもよい。
【0025】
更に、遊技制御基板111には、演出制御基板121、払出制御基板151、及び盤用外部情報端子基板160等が接続されている。
演出制御基板121は、CPU122、ROM123、RAM124、RTC(リアルタイムクロック)125等を有し、遊技演出全体の制御を行う。
演出制御基板121には、画像及び音声の制御を行う画像制御基板131、ランプ制御基板141、及び操作部40が接続されている。
画像制御基板131は、CPU132、ROM133、RAM134等を有し、演出制御基板121の指示に基づいて、画像及び音声の制御を行う。画像制御基板131には、画像表示装置11及びスピーカ105が接続されている。
ランプ制御基板141は、CPU142、ROM143、RAM144等を有し、枠に配置されている枠ランプ145、遊技盤1に配置されている盤ランプ146、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147、及び遊技盤1に配置されている可動演出役物50等の制御を行う。
払出制御基板151は、CPU152、ROM153、RAM154等を有し、遊技球払出装置の払出モータ155、払出球検出SW156、球有り検出SW157、満タン検知SW36等の制御を行う。また払出制御基板151には、枠用外部情報端子基板170が接続されている。
盤用外部情報端子基板160は、遊技盤の各種情報を外部に出力するための端子基板である。また枠用外部情報端子基板170は、枠の各種情報を外部に出力するための端子基板である。
【0026】
図7は、本実施形態に係るパチンコ遊技機において取得される各種乱数の説明図であり、(a)は大当たり乱数、(b)は大当たり図柄乱数、(c)はリーチ乱数、(d)は当たり乱数の一例をそれぞれ示した図である。
本実施形態のパチンコ遊技機においては、図7(a)に示す大当たり乱数と、図7(b)に示す大当たり図柄乱数とにより特別図柄が決定される。また、図7(d)に示す当たり乱数により普通図柄が決定される。
【0027】
図7(a)に示す大当たり乱数は、遊技球が始動口に入賞するという特定の始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「299」までの300個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。
図7(a)に示す大当たり乱数の場合、低確率遊技状態(通常遊技状態)では、大当たりの割合が1/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」のときに大当たりと判定される。
一方、高確率遊技状態では、大当たりの割合が低確率遊技状態の10倍である10/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「3」,「7」,「37」,「67」,「97」,「127」,「157」,「187」,「217」,「247」のときに大当たりと判定される。また、図7(a)に示す大当たり乱数では、ハズレの一種である小当たりの抽選も行っている。ここでは、小当たりの割合が3/300に設定され、取得した大当たり乱数値が「150」,「200」,「250」のときに小当たりと判定される。
【0028】
次に、図7(b)に示す大当たり図柄乱数は、上記大当たり乱数と同様、遊技球が始動口に入賞するという特定の始動条件が成立した時に、例えば「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして取得した大当たり図柄乱数に基づいて、複数種類の大当たりの中から何れか1つの大当たりを決定する。
本実施形態では、複数種類の大当たりとして、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりが用意されている。
【0029】
通常時短付き長当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が長く、よって大量の出球の払い出しが期待できると共に、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当たりである。
通常時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当たりである。
【0030】
高確率時短付き長当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が長く大量の出球の払い出しが期待できると共に、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短付き短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短無し短当たりは、大当たり遊技時における大入賞口16の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に高確率遊技を付与する大当たりである。
【0031】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、上始動口13に遊技球が入球した場合と電チュー14に遊技球が入球した場合では、一部の種類の大当たりについては選択される割合が異なるように構成されている。
例えば、通常時短付き長当たりが選択される割合は、遊技球が上始動口13に入賞した場合と電チュー14に遊技球が入賞した場合のいずれも35/250で同一とされる。同様に通常時短付き短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合と電チュー14に遊技球が入賞した場合のいずれも15/250で同一とされる。
具体的には、図7(b)に示すように、第1始動口又は電チュー入賞時に取得された大当たり図柄乱数が「0」〜「34」であれば、通常時短付き長当たりが選択され、「35」〜「49」であれば、通常時短付き短当たりが選択される。
【0032】
一方、高確率時短付き長当たり及び高確率時短付き短当たりが選択される割合は、遊技球が上始動口13に入賞した場合と、電チュー14に入賞した場合で異なり、例えば高確率時短付き長当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合は25/250、電チュー14に遊技球が入賞した場合は175/250とされる。
また、高確率時短付き短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合は75/250、電チュー14に遊技球が入賞した場合は25/250とされる。
また、高確率時短無し短当たりが選択される割合は、上始動口13に遊技球が入賞した場合のみ100/250とされる。
具体的には、上始動口に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄乱数が「50」〜「74」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「75」〜「149」であれば、高確率時短付き短当たりが選択され、「150」〜「249」であれば、高確率時短無し短当たりが選択される。
これに対して、電チューに遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄乱数が「50」〜「224」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「225」〜「249」であれば、高確率時短付き短当たりが選択される。
【0033】
ここで、上始動口13に遊技球が入賞した時と電チュー14に遊技球が入賞した時に選択される大当たりの種類を比較すると、上始動口13に遊技球が入賞した時は、高確率時短付き長当たりの割合が25/250であるのに対して、電チュー14に遊技球が入賞した時は、高確率時短付き長当たりの割合が175/250であり、電チュー14に遊技球が入賞した時のほうが、高確率時短付き長当たりが選択される割合が高くなっている。このように構成すると、電チュー14を介して第2始動口への遊技球の入賞率が高い遊技状態に移行したときは高確率時短付き長当たりに連続して当選する確率が高くなるため、多量の出球の獲得が期待できるので出球にメリハリがある遊技を実現することができる。
【0034】
また、上始動口13に遊技球が入賞した時は、高確率時短無し短当たりの割合が100/250であるのに対して、電チュー14に遊技球が入賞した時は、高確率時短無し短当たりが選択されないようになっている。これは、電チュー14を介して第2始動口に遊技球が入賞するのは、遊技状態が遊技者とって有利な遊技状態である。この遊技状態のときに高確率時短無し短当たりが選択された場合は、時短遊技が終了してしまうことから遊技者にとって不利な遊技状態に移行してしまうことになる。つまり、大当たりに当選したにも関わらず、遊技者にとって不利益となる遊技状態に移行してしまうことになる。このため、本実施形態では、遊技球が電チュー14に入賞した時は、高確率時短無し短当たりを選択しないように構成することで、遊技者に不利な遊技状態に移行するのを防止している。
【0035】
また、図7(c)に示すリーチ乱数は、遊技球が始動口に入賞した時に「0」〜「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値を取得し、取得したリーチ乱数値が「0」〜「21」のときにリーチ有り、取得したリーチ乱数値が「22」〜「249」のときに「リーチ無し」と判定する。
【0036】
また、図7(d)に示す普通図柄の当たり乱数は、遊技球がゲートを通過した時に「0」〜「9」までの10個の乱数の中から一つの乱数値を取得する。
そして、時短フラグと高確フラグが共にOFFとなる低確率遊技状態又は時短フラグがOFFで高確フラグがONとなる高確率時短無し遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「7」のときのみ当たりと判定する。一方、時短フラグがON、高確フラグがOFFとなる低確率時短遊技状態、又は時短フラグと高確フラグが共にONとなる高確率時短遊技状態のときは、取得した当たり乱数が「0」〜「9」のときに当たりと判定する。
【0037】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技制御装置の遊技制御基板111が実行する主要な処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、遊技制御基板111のCPU112がROM113に格納されているプログラムを実行することにより実現することができる。
【0038】
[タイマ割込処理]
図8は、遊技制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、タイマ割込処理として、乱数更新処理(S10)、スイッチ処理(S20)、図柄処理(S30)、電動役物処理(S40)、賞球処理(S50)、出力処理(S60)等を実行する。
【0039】
次に、上記タイマ割込処理として実行される各種処理について説明する。
[始動口SW処理]
図9は、遊技制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU112は、ステップS201において、第1始動口13の第1始動口SW13aがオンであるか否かの判別を行い、第1始動口SW13aがオンであると判別した場合は、ステップS202において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U1が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS203において、保留個数U1に「1」を加算する。この後、ステップS204において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS205において、第1特別図柄保留ランプ24の保留数を増加するために第1保留数増加コマンドをセットする。なお、ステップS202において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U1が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ステップS203〜S205の処理をスキップしてステップS206に進む。
【0040】
次に、CPU112は、ステップS206において、電チュー14の第2始動口SW14aがオンであるか否かの判別を行い、第2始動口SW14aがオンであると判別した場合は、ステップS207において、第2始動口SW14aの保留個数U2が「4」より少ないか否かの判別を行う。
ここで、保留個数U2が「4」より少ないと判別した場合は、ステップS208において、保留個数U2に「1」を加算する。この後、ステップS209において、特別図柄用の大当たり乱数、大当たり図柄乱数、及びリーチ乱数等を取得してRAM114に格納する。
次いで、CPU112は、ステップS210において、第2特別図柄保留ランプ25の保留数を増加するために第2保留数増加コマンドをセットして、始動口SW処理を終了する。
なお、ステップS207において、否定結果が得られた場合、つまり保留個数U2が最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、始動口SW処理を終了する。
【0041】
[ゲートSW処理]
図10は、遊技制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS221において、ゲート15のゲートSW15aがオンであるか否かの判別を行い、ステップS221において、ゲートSW15aがオンであると判別した場合は、ステップS222において、ゲートSW15aのゲート通過回数Gが「4」より少ないか否かの判別を行う。
ステップS222において、ゲート通過回数Gが「4」より少ないと判別した場合は、ステップS223において、ゲート通過回数Gに「1」を加算し、続くステップS224において、普通図柄用の当たり乱数を取得してRAM114に格納して、ゲートSW処理を終了する。
なお、ステップS221において、ゲートSW15aがオンでないと判別した場合、或いはステップS222において、否定結果が得られた場合、つまりゲート通過回数Gが最大保留可能個数である「4」と判別した場合は、ゲートSW処理を終了する。
【0042】
[満タン検知SW処理]
図11は、遊技制御基板のCPUが実行する満タン検知SW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS231において、満タン検知装置30の満タン検知SW36がオンであるか否かの判別を行い、ステップS231において、満タン検知SW36がオンであると判別した場合は、ステップS232において、満タン検知コマンドをセットして、満タン検知SW処理を終了する。
なお、ステップS231において、満タン検知SW36がオンでないと判別した場合は、満タン検知SW処理を終了する。
【0043】
[特別図柄処理]
図12は、遊技制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであるか否か、つまり大当たり遊技中であるか否かの判別を行い、ステップS311において、大当たり遊技中でないと判別した場合は、続くステップS312において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄が変動中であるか否かの判別を行う。
ステップS312において、特別図柄が変動中でないと判別した場合は、次にステップS313において、優先的に消化する第2始動口SW14aの保留個数U2が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS313において、保留個数U2が「1」より多いと判別した場合は、ステップS314において、保留個数U2を「1」減算する。
【0044】
一方、ステップS313において、保留個数U2が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U2が「0」である場合は、次にステップS315において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「1」より多いか否かの判別を行い、ステップS315において、保留個数U1が「1」より多いと判別した場合は、続くステップS316において、保留個数U1を「1」減算する。
【0045】
次に、CPU112は、ステップS317において、客待ちフラグがONであればOFFにした後、ステップS318において、後述する大当たり判定処理を実行する。ステップS318における大当たり判定処理実行後は、ステップS319において、後述する変動パターン選択処理を実行する。ステップSS319における変動パターン選択処理実行後は、ステップS320において、対応する第1特別図柄表示器21、又は第2特別図柄表示器22の図柄変動を開始させると共に、続くステップS321において、演出制御基板121に送信する変動開始コマンドをセットする。
【0046】
次に、CPU112は、ステップS322において、第1又は第2特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
ステップS322において、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、続くステップS323において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の変動を停止して所定特別図柄を表示させる。
この後、ステップS324において、変動停止コマンドをセットし、続くステップS325において、後述する停止中処理を実行して特別図柄処理を終了する。
【0047】
なお、ステップS311において、当たり遊技フラグがONであると判別した場合、或いはステップS322において、特別図柄の変動時間が所定の変動時間に達していないと判別した場合は、特別図柄処理を終了する。
また、ステップS312において、特別図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS322に進み、特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
また、ステップS316において、保留個数U1が≧1でないと判別した場合、つまり保留個数U1、U2の保留が無いと判別した場合は、ステップS326において、後述する客待ち設定処理に実行して特別図柄処理を終了する。
【0048】
[大当たり判定処理]
図13は、遊技制御基板のCPUが実行する大当たり判定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS331において、RAM114に記憶された大当たり乱数の判定を行い、続くステップS332において、大当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS332において、大当たりと判別した場合は、続くステップS333において、RAM114に記憶された大当たり図柄乱数の判定を行い、ステップS334において、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする大当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
【0049】
一方、ステップS332において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS335において、大当たり乱数に基づいて小当たりであるか否かの判別を行う。
ステップS335において、小当たりと判別した場合は、続くステップS336において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットする小当たり図柄を設定して、大当たり判定処理を終了する。
また、ステップS335において、小当たりでないと判別した場合は、ステップS337において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットするハズレ図柄を設定して大当たり判定処理を終了する。
【0050】
[変動パターン選択処理]
図14は、遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS341において、大当たり図柄に基づいて大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりであると判別した場合は、ステップS342において、大当たり用テーブルをRAM114にセットする。
【0051】
一方、ステップS341において、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS343において、リーチ乱数の判定を行い、続くステップS344において、リーチであるか否かの判別を行う。
ステップS344において、リーチと判別した場合は、ステップS345において、リーチ用テーブルをRAM114にセットする
また、ステップS344において、リーチでないと判別した場合は、ステップS346において、ハズレ用テーブルをRAM114にセットする。
次に、CPU112は、ステップS347において、先に取得した変動パターン乱数の判定を行い、続くステップS348において、その変動パターン乱数に応じた変動パターンを設定して変動パターン選択処理を終了する。
【0052】
[停止中処理]
図15は、遊技制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS351において、時短フラグがONであるか否かの判別を行い、ステップS351において、時短フラグがONであると判別した場合は、続くステップS352において、RAM114に記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Jが「0」であれば、時短ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば100回)行われたことを意味するので、続くステップS354において、時短フラグをOFFにする。
なお、ステップS351において時短フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS353において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判別した場合は、ステップS355に移行する。
【0053】
次に、CPU112は、続くステップS355において、高確フラグがONであるか否かの判別を行い、高確フラグがONであると判別した場合は、続くステップS356において、RAM114に記憶されている高確率ゲームの残ゲーム回数Xから「1」減算する。
次に、CPU112は、ステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かの判別を行い、残ゲーム回数Xが「0」であれば、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、続くステップS358において、高確フラグをOFFにする。
なお、ステップS355において、高確フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS357において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判別した場合は、ステップS359に移行する。
【0054】
次に、CPU112は、ステップS359において、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22にセットされた特別図柄により大当たりであるか否かの判別を行い、大当たりでないと判別した場合は、次にステップS360において、セットされている特別図柄が「小当たり」であるか否かの判別を行う。ここで、小当たりであると判別した場合は、ステップS361において、小当たり遊技フラグをONにする。この後、ステップS362において、大当たりのオープニングを開始すると共に、ステップS363において、大当たりオープニングコマンドをセットして、停止中処理を終了する。
【0055】
一方、ステップS360において、小当たりでないと判別した場合は、小当たり遊技フラグをONにすることなく変動停止中処理を終了する。
また、ステップ359において、大当たりであると判別した場合は、次にステップS364において、大当たりが長当たりであるか否かの判別を行い、長当たりであると判別した場合は、ステップS365において、長当たり遊技フラグをONにし、そうでなければステップS366において、短当たりフラグをONにする。この後、ステップS367において、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xをそれぞれ「0」にセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットした後、ステップS368において、時短フラグと高確フラグをOFFにして、ステップS362に進む。
【0056】
[客待ち設定処理]
図16は、遊技制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS371において、客待ちフラグがONであるか否かの判別を行い、待ちフラグがONであると判別した場合は、客待ち設定処理を終了する。
一方、ステップS371において、待ちフラグがONでないと判別した場合は、ステップS372において、客待ちコマンドをセットし、続くステップS373において、客待ちフラグをONにしてから客待ち設定処理を終了する。
なお、客待ちフラグは、第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止状態のとき、或いは第1特別図柄と第2特別図柄の変動が共に停止した状態が所定期間継続したときに、OFFからONになる。
【0057】
[普通図柄処理]
図17は、遊技制御基板のCPUが実行する普通図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS381において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、ステップS381において、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
一方、ステップS381において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合は、ステップS382において、普通図柄が変動中であるか否かの判別を行う。ステップS382において、普通図柄が変動中でないと判別した場合は、ステップS383において、遊技球がゲートSW15aを通過した回数を記憶したゲート通過回数Gが「1」より多いか否かの判別を行い、ゲート通過回数Gが「1」より多い場合は、続くステップS384において、ゲート通過回数Gを「1」減算し、ゲート通過回数Gが「1」より多くないと判別した場合、つまり「0」の場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS385において、普通図柄の当たり乱数の判定を行い、続くステップS386において、普通図柄表示器23に停止表示する停止図柄を設定し、ステップS387において、変動時間を設定する。
ここで、変動時間は、時短フラグがOFFであれば、例えば4.0秒、時短フラグがONであれば、例えば1.5秒に設定することが考えられる。
【0058】
次に、CPU112は、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過したか否かの判別を行い、所定の変動時間を経過したと判別した場合は、ステップS390において、変動を停止する。一方、ステップS389において、普通図柄の変動時間が所定時間経過していないと判別した場合は、普通図柄処理を終了する。
次に、CPU112は、ステップS391において、普通図柄が当たり図柄であるか否かの判別を行い、普通図柄が当たり図柄である場合は、ステップS392において、補助遊技フラグをONにして、普通図柄処理を終了する。なお、ステップS391において、停止図柄が当たり図柄でない場合は、補助遊技フラグをONにすることなく、普通図柄処理を終了する。
なお、ステップS382において、普通図柄が変動中であると判別した場合は、ステップS389に進み、普通図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判別を行う。
【0059】
[大入賞口処理]
図18は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS410において、大当たり遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、大当たり遊技フラグがONであると判別した場合は、ステップS411において、オープニング中であるか否かの判別を行う。ステップS411において、大当たりのオープニング中であると判別した場合は、次にステップS412において、オープニング時間を経過したか否かの判別を行う。ステップS412において、オープニング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS413において、ラウンド回数Rの値に「0」をセットする共に、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
【0060】
図19は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、大当たりが長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。また大当たりが短当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する、更に、小当たりであった場合は、上記短当たりと同様、ラウンド数(R数)を15R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する。
【0061】
次に、CPU112は、ステップS414において、大入賞口16への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットすると共に、続くステップS415において、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。
そして、続くステップS416において、ラウンドコマンドをセットした後、ステップS417において、大入賞口16の作動を開始する。つまり、大入賞口16を閉状態から開状態にする。
次に、CPU112は、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、作動時間が所定時間を経過していないと判別した場合は、続くステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達したか否かの判別を行う。
ステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判別した場合は、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。つまり、大入賞口16を開状態から閉状態にする。
一方、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。
また、ステップS418において、大入賞口16の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合は、ステップS419の処理をスキップして、個数カウンタCの個数をチェックすることなく、ステップS420において、大入賞口16の作動を終了する。
【0062】
次に、CPU112は、ステップS421において、大当たりラウンド回数が最大ラウンド回数Rであるか否かの判別を行う。つまり、大当たりラウンドが最終ラウンドであるか否かの判別を行う。
ステップS421において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判別した場合は、ステップS422において、エンディングを開始すると共に、ステップS423において、エンディングコマンドをセットする。
次いで、CPU112は、ステップS424において、ラウンド回数Rの値を「0」にセットする。この後、ステップS425において、エンディング時間が経過したか否かの判別を行い、エンディング時間を経過したと判別した場合は、続くステップS426において、後述する遊技状態設定処理を実行する。この後、ステップS427において、大当たりフラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する。
【0063】
また、ステップS411において、大当たりのオープニング中でないと判別した場合は、ステップS428において、エンディング中であるか否かの判別を行い、エンディング中であると判別した場合は、ステップS425に進み、エンディング中でないと判別した場合は、ステップS429において、大入賞口が作動中であるか否かの判別を行う。
ステップS429において、大入賞口16が作動中であると判別した場合は、ステップS418に移行し、大入賞口16が作動中でないと判別した場合はステップS414に移行する。
なお、ステップS412において、オープニング時間を経過していないと判別した場合は、大入賞口処理を終了する。また、同様にステップS419において、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判別した場合、ステップS421において大当たりラウンドが最終ラウンドでないと判別した場合、或いはステップS425においてエンディング時間を経過していないと判別した場合も、大入賞口処理を終了する。
【0064】
[遊技状態設定処理]
図20は、遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、先ず、ステップS431において、小当たりであるか否かの判別を行い、小当たりであると判別した場合は、遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS431において、小当たりでないと判別した場合は、次にステップS432において、通常当たり(通常時短付き長当たり又は通常時短付き短当たり)であるか否かの判別を行い、通常当たりであると判別した場合は、ステップS433において、時短フラグをONにすると共に、ステップS434において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0065】
また、ステップS432において、通常当たりでないと判別した場合は、高確率遊技を付与する大当たりであるので、ステップS435において、高確フラグをONにすると共に、ステップS436において、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、CPU112は、ステップS437において、当たりが時短付き当たりであるか否かの判別を行い、時短付き当たりであると判別した場合は、ステップS438において、時短フラグをONにすると共に、ステップS439において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「10000」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。一方、ステップS437において、時短付き当たりでないと判別した場合、ステップS440において、時短フラグをOFFにすると共に、ステップS441において、時短ゲームの残ゲーム回数Jをリセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0066】
[電チュー処理]
図21は、遊技制御基板のCPUが実行する電チュー処理の一例を示したフローチャートである。
CPU112は、ステップS511において、補助遊技フラグがONであるか否かの判別を行い、補助遊技フラグがONであると判別した場合は、次にステップS512において、電チュー14が作動中であるか否かの判定を行う。
ステップS512において、電チュー14が作動中でなければ、ステップS513において、遊技状態に応じて、電チュー14の作動パターンを設定し、ステップS514において、電チュー14の作動を開始する。
【0067】
次に、CPU112は、ステップS515において、電チュー14の作動時間が所定の作動時間を経過したか否かの判別を行い、電チュー14の作動時間が経過したと判別した場合は、ステップS516において、補助遊技フラグをOFFにして、電チュー処理を終了する。
ここで、設定する電チュー14の作動時間は、例えば時短フラグがOFFであれば、0.15秒開放×1回、時短フラグがONであれば、1.80秒開放×3回に設定することが考えられる。なお、ステップS512において、電チュー14が作動中であると判別した場合は、ステップS515に移行する。また、ステップS511において、補助遊技フラグがONでないと判別した場合、或いはステップS515において、電チュー14の作動時間が経過していないと判別した場合、電チュー処理を終了する。
【0068】
本実施形態のパチンコ遊技機200では、上記のように遊技制御基板111が構成されているので、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄の変動停止中に上始動口13又は電チュー14に遊技球が入球すると、この入球を契機に大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数等の抽選を行う。そして、上始動口13に遊技球が入球した場合は、抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄を変動表示させる。また電チュー14に遊技球が入球した場合は、抽選結果に基づいて、第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を変動表示させる。
抽選の結果、大当たり乱数が大当たりに当選したと判定した場合は、第1特別図柄表示器21の第1特別図柄、または第2特別図柄表示器22の第2特別図柄を、特定の図柄で停止させることにより、上記した長当たり、短当たり、或いは小当たりの何れかの当り遊技を実行する。
大当たり遊技中は、遊技者は遊技盤1の右側領域に設けられている大入賞装置の大入賞口16を狙って遊技を行うことで、即ち開放状態になる大入賞口16を狙って遊技を行うことで、短時間に大量の出球を獲得することができる。
【0069】
大当たり遊技終了後は、大当たり図柄乱数の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特典遊技として、例えば、通常時短遊技、又は高確率時短遊技(確変遊技)、高確率時短無し遊技のいずれかを付与する。
特典遊技として、時短遊技を付与した場合、遊技制御基板111は、遊技球のゲート15の通過を契機に行われる普通図柄の当たり乱数の当選確率が、通常遊技状態より高確率になると共に、電チュー14の開放時間が長くなるように制御する。従って、時短遊技中は電チュー14の入賞率が通常遊技状態より高くなるため、遊技者は遊技盤の右側に配置されている電チュー14を狙って遊技を行うことで、通常遊技状態に比べて遊技効率を大幅に高めることできる。
このような時短遊技は、上記したように特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば通常時短遊技であれば100回、高確率時短遊技であれば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行われる。
【0070】
更に、本実施形態のパチンコ遊技機200では、電チュー14に遊技球が入賞したときのほうが、上始動口13に遊技球が入賞したときより高確率時短付き長当たりに当選する確率が高くなるように設定されているため、特典遊技によって電チュー14に遊技球が入賞した場合は、上始動口13に遊技球が入賞した時より遊技者の大当たりに対する期待度を高めることができるという利点がある。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機200では、上始動口13又は電チュー14に遊技球が入球した場合、通常は例えば3個程度の払い出し(賞球)を行うようにしているが、始動口への遊技球の入球に伴う賞球は必ずしも行う必要は無い。
【0071】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、第1特別図柄表示器21又は第2特別図柄表示器22の特別図柄の変動表示中に、上始動口13に遊技球が入球した場合は、4個を上限として当該上始動口13の入球を契機とする第1特別図柄の変動表示を開始させる権利を保留球としてRAM114に記憶すると共に、対応する第1特別図柄保留ランプ24を点灯させる。同様に電チュー14に遊技球が入球した場合も、4個を上限として当該電チュー14の入球を契機とする第2特別図柄の変動表示を開始させる権利をRAM114に記憶すると共に、対応する第2特別図柄保留ランプ25を点灯させることで、遊技者に特別図柄の保留個数を提示することできる。
【0072】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、遊技制御基板111が演出制御基板121に対して遊技に関する各種情報をコマンドとして送信することにより、演出制御基板121において、遊技制御基板111の遊技制御に対応した各種演出を行うようにしている。
例えば、大当たり当選時であれば、遊技制御基板111は、変動開始コマンドとして、大当たり当選時の特別図柄の変動時間を示した変動パターンコマンドと共に大当たりに当選したことを示す大当たりコマンド、大当たりの種類を示す大当たり図柄コマンドを演出制御基板121に対して送信する。
これにより、演出制御基板121は、大当たりの種類に対応した大当たり演出や特典報知演出を選択して実行するようにしている。
【0073】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、操作部40の操作ボタン310等を利用して遊技者参加型の各種遊技演出を実行可能に構成されている。
例えば、リーチ演出中であれば、遊技者が所定期間内に操作ボタン310を操作することで、画像表示装置11に大当たり期待度を示唆するような演出画像を表示するようにしている。
また大当たり遊技中であれば、遊技者が操作ボタン310を所定のタイミングで操作することで、画像表示装置11に大当たりラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態等を表示するようにしている。
【0074】
ところで、上記したようなパチンコ遊技機200では、例えば遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っているときに、遊技者に対して操作部40の操作ボタン310の操作を促した場合、遊技者の意識が操作ボタン310の操作に集中してしまい、ドル箱の交換作業に時間を要し、店員によるサービスに支障が生じるおそれがあった。
【0075】
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機200では、遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っていることが予想される期間は、遊技者による操作ボタン310の操作を最小限に抑制するようにした点に特徴がある。
【0076】
ここで、大当たり遊技中の遊技者の動作を考えた場合、ドル箱の空き容量に十分な余裕があるときは、大当たり遊技によって大量に払い出される遊技球を遊技球受皿部210に移す作業を頻繁に行うことができる。このため、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知装置30の満タン検知SW36において、遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知される割合は低くなると予想される。
【0077】
一方、ドル箱の空き容量がなく、ドル箱の交換が必要なときは、ドル箱を交換するまでは、大当たり遊技によって大量に払い出される遊技球を遊技球受皿部210からドル箱に移す作業を行うことができない。このため、満タン検知装置30の満タン検知SW36において、遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知される割合が高くなることが予想される。
【0078】
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機200では、大当たり遊技中に満タン検知装置30において遊技球受皿部210の遊技球が所定量以上であると検知された場合は、ドル箱の交換作業が行われている可能性が高いと判断するようにした。そして、操作部40の操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行する際に、満タン検知装置30の満タン検知SW36において満タン状態と検知されている場合は、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知されなかったときより操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくするようにした。
【0079】
例えば、本実施形態のパチンコ遊技機200が大当たり中の操作促進演出として、遊技者に操作ボタン310の有効期間内に所定回数(例えば10回〜20回程度)の操作ボタン310の操作を要求する遊技演出を実行するように構成されているとする。この場合、操作促進演出を実行する所定のタイミングにおいて、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知されなかった場合は、遊技者に操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出を実行する。
【0080】
一方、操作促進演出を実行する所定のタイミングにおいて、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、上記したような操作ボタン310の操作を所定回数要求する遊技演出を操作ボタン310の操作回数として、上記した所定回数(10回〜20回)より少ない操作回数(例えば1回)を要求するような遊技演出に変更するようにした。
【0081】
操作ボタン310の操作を促す操作促進演出は、演出制御基板121が遊技制御基板111から送信されてくる各種コマンド等に基づいて実行する。
演出制御基板121による操作促進演出は、操作ボタン310を操作可能なタイミングにおいて、画像表示装置11に操作促進演出画像を表示したり、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させたりする。
【0082】
上記したような操作促進演出を実行しているときに、操作促進演出にしたがって遊技者が操作ボタン310を操作した場合、演出制御基板121は、遊技制御基板111から送信されてくる大当たり遊技終了後の特典遊技を遊技者に報知する特典報知演出を実行するようにしている。
【0083】
以下、上記したような本実施形態の大当たり遊技中における特徴的な遊技演出について詳細に説明する。
先ず、大当たり遊技中において、満タン検知SWが常にオフ状態の場合に実行される大当たり遊技演出について説明する。
図22は、大当たり遊技中において満タン検知SWがオフ状態のときの大当たり遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。図23は、図22に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
先ず、図22に示す時点t0において、大当たりに当選した場合、例えば画像表示装置11には、図23(a)に示すような大当たり画像51を表示する。
次に、図22に示す時点t1において、大当たりのラウンド遊技が開始されると、画像表示装置11には、図23(b)に示すような各ラウンドに対応したラウンド演出画像52を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0084】
そして、図22に示す所定ラウンド(例えば8R)に到達した時点t3において、画像表示装置11には、図23(c)に示すような遊技者に操作ボタン310の操作を所定回数要求(例えば図23(c)では操作ボタンの連打を要求)する操作促進演出画像53を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を有効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅状態となるように制御する。
【0085】
ここで、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を所定回数操作した場合は、その操作が行われた時点t4から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11には、図23(d)に示すような特典報知演出画像54を表示する。
特典報知演出画像54は、例えば遊技者に大当たり遊技終了後の遊技状態が通常時短遊技であるか或いは高確率時短遊技(確変遊技)であるかを示す画像である。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0086】
そして、大当たりラウンドの遊技終了時点t5から大当たり遊技が終了する時点t6までのエンディング期間は、画像表示装置11に、図23(e)に示すようなエンディング演出画像を表示する。エンディング期間では、操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147も消灯状態となるように制御する。
【0087】
なお、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を要求する所定回数操作しなかった場合は、例えば操作ボタン310の有効期間が終了した時点から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11に特典報知演出画像54を表示するか、或いは特典報知演出画像の代わりに対応するラウンドのラウンド演出画像を表示するようにしてもよい。この場合も、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0088】
次に、大当たり遊技中において満タン検知SWがオフ状態からオン状態になった場合に実行される大当たり遊技演出について説明する。
図24は、大当たり遊技中に満タン検知SWがオフ状態からオン状態になったときの大当たり遊技演出の実行タイミングの一例を示した図である。図25は、図24に示す大当たり遊技中の遊技演出画像の一例を示した図である。
この場合も、図24に示す時点t0において大当たりに当選したとすると、画像表示装置11には、図25(a)に示すような大当たり画像51を表示する。次に、図24に示す時点t1において、大当たりのラウンド遊技が開始されると、画像表示装置11には、図25(b)に示すような各ラウンドに対応したラウンド演出画像52が表示される。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0089】
ここで、例えば図24に示す時点t2において、満タン検知SWがオフからオンになり、図24に示す所定ラウンド(例えば8R)に到達した時点t3において満タン検知SWがオンのときは、画像表示装置11には、図25(c)に示すような遊技者に操作ボタン310の操作を1回だけ要求する操作促進演出画像53を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を有効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅状態となるように制御する。
なお、満タン検知SWがオフからオンになったときは、その旨を遊技者に報知するための満タン報知演出を画像表示装置11に表示したり、或いはスピーカ105から出力したりすることが望ましい。
【0090】
ここで、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を少なくとも1回操作した場合は、その操作が行われた時点t4から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11には、図25(d)に示すような特典報知演出画像54を表示する。このとき、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0091】
そして、大当たりラウンド遊技終了時点t5から大当たり遊技が終了する時点t6までのエンディング期間は、画像表示装置11に、図25(e)に示すようなエンディング演出画像を表示する。エンディング期間では、操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147も消灯状態となるように制御する。
【0092】
なお、遊技者が操作ボタン310の有効期間内に操作ボタン310を操作しなかった場合は、例えば操作ボタン310の有効期間が終了した時点から大当たりラウンド遊技が終了する時点t5まで、画像表示装置11に特典報知演出画像54を表示するか、或いは特典報知演出画像54の代わりに対応するラウンドのラウンド演出画像を表示するようにしてもよい。また、例えばエンディング期間においてエンディング演出画像55の代わりに特典報知演出画像54を画像表示装置11に表示するようにしてもよい。
この場合も、操作部40の操作ボタン310を無効状態となるように制御し、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を消灯状態となるように制御する。
【0093】
このように本実施形態のパチンコ遊技機200においては、大当たり遊技中に、遊技球受皿部210の遊技球が満タンであるか否かを検知する満タン検知装置30の満タン検知SW36がオンになったときは、遊技者が遊技球受皿部210の遊技球をドル箱に移すことができない状態、すなわち、遊技者のドル箱が満杯になって遊技者がドル箱を交換するために店員を呼び出している状態、或いは遊技者と店員とが協働してドル箱の交換作業を行っている状態と判断するようにしている。
そして、このように満タン検知SW36がオン状態のときは、満タン検知SW36がオフ状態のときより、大当たり中に実行する操作促進演出において、操作ボタン310の操作を要求する要求回数を少なくした。このようにすれば、操作ボタン310の操作が遊技者と店員とが協働して行う必要がある遊技者のドル箱の交換作業に与える支障を最小限に抑えることが可能になる。
【0094】
また、本実施形態では画像表示装置11に操作促進演出画像を表示したり、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147により操作ボタン310を点灯又は点滅させたりすることで、操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を行うようにしている。
画像表示装置11に操作促進演出画像を表示した場合は、遊技者に操作ボタン310の操作タイミングを確実に報知することができるという利点がある。
また操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147により操作促進演出を行った場合は、例えば画像表示装置11に表示されている演出画像を損なうことなく、遊技者に操作ボタン310の操作タイミングを報知することができるという利点がある。
【0095】
なお、本実施形態では、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、操作ボタン310の操作回数を所定回数(10回〜20回)より少ない操作回数(例えば1回)要求する遊技演出に変更する場合を例に挙げて説明したが、満タン検知SW36により遊技球が満タンと検知された場合は、抽選等を行って操作ボタン310の操作回数を所定回数要求する操作促進演出の回数(頻度を)少なくするように構成しても良い。
【0096】
また、本実施形態のパチンコ遊技機200では、大当たり遊技中において、操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行する際に、遊技球受皿部210の遊技球が満タン検知する満タン検知SW36がオンの場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、大当たり遊技中以外の通常遊技中や特典遊技中において行うことも可能である。
【0097】
以下、上記したような遊技演出を実現するために演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141が実行する処理について説明する。
[タイマ割込処理]
図26は、演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。なお、図26に示すタイマ割込み処理は、演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
この場合、演出制御基板121のCPU122は、タイマ割込処理として、コマンド受信処理(S610)、操作ボタン処理(S620)、コマンド送信処理(S630)等を実行する。
【0098】
次に、演出制御基板121のCPU122がタイマ割込処理として実行する主要な処理の一例について説明する。
なお、以下に説明する処理も演出制御基板121のCPU122がROM123に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
【0099】
[コマンド受信処理]
図27は、演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS701において、保留数増加コマンドを受信したと判別した場合は、ステップS702において、RAM124に記憶した保留球の保留数の加算を行い、続くステップS703において、保留数コマンドをセットする。
次に、CPU122は、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS704において、変動開始コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS705において、演出選択処理を実行する。
なお、ステップS704において、変動開始コマンドを受信していないと判別した場合は、演出選択処理を実行することなくステップS706に進む。
【0100】
次に、CPU122は、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS706において、変動停止コマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS707において、変動演出終了中処理を実行する。
なお、ステップS706において、変動停止コマンドを受信していないと判別した場合は、変動演出終了中処理を実行することなくステップS708に進む。
【0101】
次に、CPU122は、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS708において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS709において、当たり演出選択処理を実行する。
なお、ステップS708において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は、当たり演出選択処理を実行することなくステップS710に進む。
【0102】
次に、CPU122は、ステップS710において、エンディング演出選択処理を実行するエンディングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS710において、エンディングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS711において、エンディング演出選択処理を実行する。なお、ステップS710において、エンディングコマンドを受信していないと判別した場合は、エンディング演出選択処理を実行することなくステップS712に進み、ステップS712において、客待ちコマンドの受信処理を行ってコマンド受信処理を終了する。
【0103】
[演出選択処理]
図28は、演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、先ず、ステップS721において、変動開始コマンドの解析を行い、続くステップS722において、RAM124に記憶されている保留球の保留数を減算する。
次に、ステップS723において、変動開始コマンドの解析結果に基づいて変動演出パターンを選択し、続くステップS724において、変動演出開始コマンドをセットして、演出選択処理を終了する。
【0104】
[変動演出終了中処理]
図29は、演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS741において、変動停止コマンドの解析を行い、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理を行った後、次のステップS742において、変動演出終了コマンドをセットして、変動演出終了中処理を終了する。
【0105】
[当たり演出処理]
図30は、演出制御基板のCPUが実行する当たり演出処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS751において、オープニングコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS751において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS752において、オープニングコマンドの解析を行う。そして続くステップS753において、当たり演出パターン選択を行い、次のステップS754において、オープニング演出開始コマンドをセットする。
【0106】
次に、CPU122は、ステップS755において、ラウンドコマンドを受信したか否かの判別を行い、ステップS755において、ラウンドコマンドを受信したと判別した場合は、続くステップS756において、現在のラウンドが操作ボタン310の操作を促す操作促進演出を実行すべき所定ラウンド(例えば8R)であるか否かの判定を行う。
ステップS756において、所定ラウンドと判定した場合は、続くステップS757において、満タン検知コマンドを受信したか否かの判別を行う。
【0107】
一方、ステップS757において、満タン検知コマンドを受信していないと判定した場合は、ステップS758に進み、所定回数の操作ボタン310の操作を要求する第1操作促進演出を実行するために第1操作ボタン処理を行う。そして、第1操作ボタン処理後、ステップS761に進む。
また、ステップS757において、満タン検知コマンドを受信したと判定した場合は、ステップS759において、第1操作促進演出より操作ボタン310の操作回数が少ない第2操作促進演出を実行するために第2操作ボタン処理を行う。そして、第2操作ボタン処理後、ステップS761に進む。
【0108】
また、ステップS756において、所定ラウンドでないと判定された場合はステップS760に進み、ステップS760において、ラウンド演出開始コマンドをセットしてステップS761に進む。
【0109】
次に、CPU112は、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされているか否かの判定を行い、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされていると判定した場合は、ステップS762において、特典報知演出開始コマンドをセットしてステップS763に進む。
一方、ステップS761において、操作ボタンコマンドがセットされていないと判定した場合は、ステップS762において、特典報知演出開始コマンドをセットすることなくステップS764に進む。
【0110】
次に、CPU112は、ステップS763において、エンディングコマンドを受信したか否かの判定を行い、ステップS763において、エンディングコマンドを受信したと判定した場合は、ステップS764において、エンディング演出選択処理を実行して、当たり演出処理を終了する。
一方、ステップS763において、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合は、ステップS764のエンディング演出選択処理を実行することなく、当たり演出処理を終了する。
【0111】
[第1操作ボタン処理]
図31は、演出制御基板のCPUが実行する第1操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS771において、操作部40の操作ボタン310を所定期間有効にする。そして続くステップS772において、画像表示装置11の表示画面に操作ボタン310の所定回数の操作を要求する操作促進画像(図23(c)参照)の表示と、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させるための第1操作ボタン表示開始コマンドをセットする。
【0112】
次に、CPU122は、ステップS773において、操作ボタン310の操作回数をカウントする変数B(以下、「操作回数B」という)を初期値「0」にセットする。続くステップS774において、操作ボタン310がONされたか否かの判定を行い、ステップS774において、操作ボタン310がONであると判定した場合は、ステップS775において、操作回数Bに「1」を加算する。そして続くステップS776において、操作回数Bが予め設定されている所定回数L(例えば10回〜20回)に達したか否かの判定を行い、所定回数Lに達したと判定した場合は、ステップS777において、操作ボタンコマンドをセットして、第1操作ボタン処理を終了する。
【0113】
一方、ステップS773において、操作ボタン310がオンでないと判定した場合、或いはステップS776において、操作ボタン310の操作回数Bが所定回数Lに達していないと判定した場合は、ステップS778に進み、操作ボタン310が有効となる所定期間が経過したか否かの判定を行う。
ステップS778において、所定期間が経過していないと判定した場合は、ステップS774に戻って処理を継続する。
一方、ステップS778において、所定期間が経過したと判定した場合は、第1操作ボタン処理を終了する。
【0114】
なお、第1の操作ボタン処理では、所定回数Lを例えば10回〜20回として説明したが、これはあくまでも一例であり、所定回数Lは任意に設定可能である。
【0115】
[第2操作ボタン処理]
図32は、演出制御基板のCPUが実行する第2操作ボタン処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS781において、操作部40の操作ボタン310を所定期間有効にする。そして続くステップS782において、画像表示装置11の表示画面に操作ボタン310の操作を要求する操作促進画像(図25(c)参照)の表示と、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させるための第2操作ボタン表示開始コマンドをセットする。
【0116】
次に、CPU122は、ステップS783において、遊技者によって操作ボタン310がオンされたか否かの判定を行い、ステップS783において、操作ボタン310がオンであると判定した場合は、ステップS784において、操作ボタンコマンドをセットして、第2操作ボタン処理を終了する。
一方、ステップS783において、操作ボタン310がオンでないと判定した場合は、ステップS784において操作ボタンコマンドをセットすることなく、第2操作ボタン処理を終了する。
【0117】
なお、第2操作ボタン処理では、操作ボタン310が一回操作されたときに操作ボタンコマンドをセットするようにしているが、これはあくまでも一例であり、操作ボタン310の操作回数は、上記した第1操作ボタン処理の所定回数Lより少ない回数であれば任意に設定可能である。
【0118】
[エンディング演出選択処理]
図33は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU122は、ステップS791において、エンディングコマンドの解析を行い、続くステップS792において、エンディング演出パターン選択を行う。この後、ステップS793において、エンディング演出開始コマンドをセットして、エンディング演出選択処理を終了する。
【0119】
[演出画像表示処理]
図34は、画像制御基板のCPUが実行する演出画像表示処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、画像制御基板131のCPU132は、ステップS801において、演出制御基板121からの変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS801において、変動演出開始コマンドを受信したと判定したときは、ステップS802において、変動演出パターンに基づいて、画像表示装置11の表示画面に演出画像を表示する。
一方、ステップS801において、変動演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS802において、演出画像の表示を行うことなくステップS802に進む。
【0120】
次に、CPU132は、ステップS803において、演出制御基板121からオープニング演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS803において、オープニング演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS804において、画像表示装置11の表示画面にオープニング演出画像を表示する。
一方、ステップS803において、オープニング演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS804において、オープニング演出画像の表示を行うことなく、ステップS805に進む。
【0121】
次に、CPU132は、ステップS805において、演出制御基板121からラウンド演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS805において、ラウンド演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS806において、画像表示装置11の表示画面にラウンド演出画像を表示する。
一方、ステップS805において、ラウンド演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS806において、ラウンド演出画像の表示を行うことなく、ステップS807に進む。
【0122】
次に、CPU132は、ステップS807において、演出制御基板121から操作ボタン表示開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS807において、操作ボタン表示開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS808において、画像表示装置11の表示画面に操作促進画像を表示する。
一方、ステップS807において、操作ボタン表示開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS808において、操作促進画像の表示を行うことなく、ステップS809に進む。
【0123】
次に、CPU132は、ステップS809において、演出制御基板121から特典報知演出開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS809において、特典報知演出開始コマンドを受信したと判定したときは、続くステップS810において、画像表示装置11の表示画面に特典報知演出画像を表示して演出画像表示処理を終了する。
一方、ステップS809において、特典報知演出開始コマンドを受信していないと判定したときは、ステップS810において、特典報知演出画像の表示を行うことなく、演出画像表示処理を終了する。
【0124】
[操作ボタン点灯/点滅処理]
図35は、ランプ制御基板のCPUが実行するボタン点灯/点滅処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、ランプ制御基板141のCPU142は、ステップS821において、演出制御基板121からの操作ボタン表示開始コマンドを受信したか否かの判定を行う。ステップS821において、操作ボタン表示開始コマンドを受信したと判定したときは、ステップS822において、操作ボタン310に内蔵されている操作ボタンランプ147を点灯又は点滅させる。そしてステップS823において、所定期間経過したか否かの判定を行い、ステップS823において、所定期間経過したと判定した場合は、操作ボタンランプ147を消灯して操作ボタン点灯/点滅処理を終了する。
また、ステップS821において、操作ボタン表示開始コマンドを受信していないと判定したときも、操作ボタン点灯/点滅処理を終了する。
このようにすれば、演出制御基板121、画像制御基板131、ランプ制御基板141において、これまで説明した本実施形態の遊技演出を実現することができる。
【符号の説明】
【0125】
11…画像表示装置、30…満タン検知装置、36…満タン検知SW、40…操作部、111…遊技制御基板、112 122 132 142…CPU、113 123 133 143…ROM、114 124 134 144…RAM、121…演出制御基板、131…画像制御基板、141…ランプ制御基板、147…操作ボタンランプ、200…パチンコ遊技機、310…操作ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤と、
前記遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部と、
前記遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、を備え、
前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくしたことを特徴する遊技機。
【請求項2】
前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記操作手段の操作回数として前記所定回数より少ない操作回数を要求することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
特定の始動条件が成立したときに乱数を抽選により取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて図柄の変動表示を行う図柄表示手段と、
前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて大当たりに当選したか否かの判定を行う大当たり判定手段と、
前記大当たり判定手段により大当たりと判定されたときに、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、を備え、
前記遊技演出実行手段は、大当たり遊技中に、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項1】
遊技盤と、
前記遊技盤の入賞領域に遊技球が入賞したときに払い出される遊技球を受ける遊技球受皿部と、
前記遊技球受皿部の遊技球が満タンであるか否かを検知する検知手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、を備え、
前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくしたことを特徴する遊技機。
【請求項2】
前記遊技演出実行手段は、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記操作手段の操作回数として前記所定回数より少ない操作回数を要求することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
特定の始動条件が成立したときに乱数を抽選により取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて図柄の変動表示を行う図柄表示手段と、
前記乱数取得手段により取得された乱数に基づいて大当たりに当選したか否かの判定を行う大当たり判定手段と、
前記大当たり判定手段により大当たりと判定されたときに、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、を備え、
前記遊技演出実行手段は、大当たり遊技中に、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されたときは、前記検知手段により遊技球が満タンと検知されなかったときより前記操作手段の操作を所定回数要求する遊技演出の回数を少なくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2013−456(P2013−456A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136465(P2011−136465)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】
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