説明

遊技機

【課題】操作ユニットの取り外しを難しくすることで操作ユニットを持ち帰る犯罪行為の発生を抑制することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機本体の前部の所定構造体に、遊技者が操作可能な操作部60aを備えた操作ユニット70が着脱可能に装着された遊技機で、操作ユニット70を固定ねじ132,138,139等によって所定構造体に固定し、それら固定ねじ132,138,139等の少なくとも一部の固定ねじ138,139が配置されるカバーシート貼着面(所定領域)133aに、固定ねじ138,139の頭部138a,139aを外部から視認不可能な状態に覆うカバーシート140を貼着したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が操作可能な演出用その他の操作部を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機では、遊技者の遊技への関与意識を高めて興趣を増大させるべく、発射ハンドル等とは別に、チャンスボタンと呼ばれる押しボタン等の操作部を遊技機本体の前側に配置し、遊技者によるそれら操作手段の操作に応じて演出内容を変化させる、いわゆるボタン演出の機能を搭載したものが多くなっている。
【0003】
ところで、このチャンスボタン等の操作部は、興奮状態の遊技者によって乱暴に操作される場合が多いことなどもあり、故障や破損等の不具合が比較的発生しやすくなっている。従来の遊技機では、チャンスボタン等の操作部は他の部品、例えば貯留皿ユニット等に組み込まれており、その操作部のみを着脱することは容易ではなかったため、操作部に不具合が発生した場合には、操作部以外の部品も多数搭載されている例えば貯留皿ユニットごと交換するのが通常であった。
【0004】
しかしながら、操作部の不具合だけで例えば貯留皿ユニットごと交換するのは不経済であるため、例えば特許文献1に記載の弾球遊技機では、操作部とそれに付随する部品のみをユニット化し、その操作ユニットを貯留皿ユニット等に対して着脱可能に装着することにより、操作部の交換を低コスト且つ容易に行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−187434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の弾球遊技機では、操作ユニットを貯留皿ユニットに装着している固定ねじが外部に露出しており、その固定ねじを緩めるだけで操作ユニットを簡単に取り外すことができるため、一般の遊技者でも軽い気持ちで操作ユニットを取り外して持ち帰ってしまうことが考えられ、そのような行為を未然に防止すべく遊技ホール側の監視負担が増加する等の問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、操作ユニットの取り外しを難しくすることで操作ユニットを持ち帰る犯罪行為の発生を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、遊技機本体1の前部の所定構造体32に、遊技者が操作可能な操作部60aを備えた操作ユニット70が着脱可能に装着された遊技機において、前記操作ユニット70の前記所定構造体32からの離脱を阻止する離脱阻止手段126及び/又は前記操作ユニット70を、所定の解除操作部132a,138a,143aを操作することにより解除可能な状態で前記所定構造体32に固定する一又は複数の固定手段132,138,139,143を備え、前記固定手段132,138,139,143の少なくとも一部の第1固定手段138,139が配置される所定領域133aに、前記第1固定手段138,139の前記解除操作部138a,139aを外部から視認不可能な状態に覆うカバーシート140を貼着したものである。
【0009】
また、遊技機本体1の前部に、上部構造体31と前記所定構造体32とが上下に隣接して配置され、少なくとも前記上部構造体31は開閉可能に枢支され且つ閉状態で所定の解錠操作により解除可能な状態にロックされ、前記固定手段132,138,139,143の少なくとも一部の第2固定手段132の前記解除操作部132aを、前記上部構造体31を閉じた状態ではその上部構造体31によって操作不可能な状態に覆われ、前記上部構造体31を開いた状態では操作可能な状態となる位置に配置してもよい。
【0010】
また、前記操作ユニット70は、前記操作部60aを備えた操作本体部71と本体カバー73とを備え、前記本体カバー73を前記所定構造体32から取り外さなければ前記操作本体部71を取り外すことができないように構成されており、前記本体カバー73の前記所定構造体32からの離脱を阻止する離脱阻止手段126及び/又は前記本体カバー73を前記第2固定手段132によって前記所定構造体32に固定してもよいし、前記本体カバー73の前記所定構造体32からの離脱を阻止する離脱阻止手段及び/又は前記本体カバー73を前記第1固定手段138,139によって前記所定構造体32に固定してもよい。
【0011】
また、前記離脱阻止手段又は前記操作ユニット70と共に前記第1固定手段138,139によって前記所定構造体32に固定される補助装着部材133を備え、前記補助装着部材133の外面側に設けられた前記所定領域133aに前記カバーシート140を貼着してもよい。
【0012】
前記操作ユニット70は、前記操作部60aを備え且つ前記所定構造体32上に設けられたベース手段72によって所定の操作方向に移動可能な状態で支持される操作本体部71を備え、前記操作本体部71は、操作ベース部材75と、この操作ベース部材75に対して前記操作方向の一方側に着脱自在に固定され且つ前記操作部60aを有する操作部材60と、前記操作ベース部材75から前記操作方向の他方側に突設され且つ前記ベース手段72側のガイド孔101に摺動自在に挿入される複数のガイドシャフト76と、前記ガイドシャフト76に外装され且つ前記操作ベース部材75を前記ベース手段72から離間する向きに弾性付勢するコイルバネ77とを備え、前記コイルバネ77の一端側に、前記操作ベース部材75に係合して前記ガイドシャフト76からの脱落を阻止する抜け止め手段81を設けてもよい。
【0013】
ここで、前記抜け止め手段81は、前記コイルバネ77の一端側から前記操作ベース部材75の周壁に沿って前記操作部材60側に延設され且つその先端側の係合部81bが前記操作ベース部材75の被係合部75aに係合しており、前記抜け止め手段81の前記操作ベース部材75に対する係合解除方向への移動を阻止する外れ止め部88を前記操作部材60に設けてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、一般の遊技者は操作ユニット70の取り付け構造を容易に知ることができないため、軽い気持ちで操作ユニットを取り外して持ち帰ってしまう犯罪行為を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
【図2】同パチンコ機の分解斜視図である。
【図3】同パチンコ機の平面断面図である。
【図4】同パチンコ機のパトランプボタンユニット、左固定カバー、右固定カバー及びカバーシートの分解斜視図である。
【図5】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの操作本体ユニット及びベースユニットの分解斜視図である。
【図6】同パチンコ機の要部側面断面図である。
【図7】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの要部側面断面図である。
【図8】同パチンコ機の要部正面断面図である。
【図9】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの装着手順の第1工程(ベースユニットの装着工程)を示す図である。
【図10】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの装着手順の第2工程(操作本体ユニットの装着工程)を示す図である。
【図11】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの装着手順の第3工程(カバーユニットの装着・固定工程)を示す図である。
【図12】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの装着手順の第4工程(左固定カバーの装着・固定工程)を示す図である。
【図13】同パチンコ機のパトランプボタンユニットの装着完了後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図13は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前面側に着脱、開閉自在に枢着された内枠3とを備えている。
【0017】
外枠2はその前面側の下端部に左右方向に配置された前下枠板4を有し、この前下枠板4の上側に内枠3が配置されている。内枠3は例えば合成樹脂製で、外枠2の前面側に当接する矩形状の外周枠5と、この外周枠5の内側上部に設けられた遊技盤装着枠6と、この遊技盤装着枠6の下側で外周枠5の内側下部に設けられた下セット板7とを一体に備え、外周枠5の左右一端側(ここでは左端側)が例えば上下一対のヒンジ手段8により外枠2に着脱、開閉自在に枢着されている。また、内枠3は施錠手段9により外枠2に対して閉状態でロックされ、所定方向へのキー操作によりそのロックを解除可能となっている。
【0018】
下セット板7には、例えばその左右方向略中央に発射手段10が、その発射手段10の右側に下部スピーカ11が配置されている。また、遊技盤装着枠6には前側から遊技盤12が着脱自在に装着されている。遊技盤12の前面側には、発射手段10から発射された遊技球を案内するガイドレール13が環状に装着されると共に、そのガイドレール13の内側の遊技領域12aに、センターケース14、普通図柄始動手段15、特別図柄始動手段16、大入賞手段17、普通入賞手段18等の各種遊技部品が配置されている。
【0019】
センターケース14は、液晶式その他の画像表示手段21に対応する表示窓22が形成された表示枠体23を備え、この表示枠体23上に、普通図柄表示手段24、特別図柄表示手段25等が設けられている。また、画像表示手段21は、演出図柄表示手段26等を構成している。
【0020】
普通図柄表示手段24は、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段15が遊技球を検出することを条件に普通図柄を所定時間変動させ、普通図柄始動手段15による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で変動を停止させるようになっている。
【0021】
特別図柄始動手段16は、特別図柄表示手段25による図柄変動を開始させるためのもので、例えば非開閉式の上特別始動口16aと開閉式の下特別始動口16bとを備えており、普通図柄表示手段24の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、下特別始動口16bを所定時間、所定回数だけ開放するように構成されている。
【0022】
特別図柄表示手段25は、特別図柄始動手段16の特別始動口16a,16bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動させ、特別始動口16a,16bへの入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止させるようになっている。
【0023】
演出図柄表示手段26は、例えば特別図柄表示手段25による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄を変動表示するもので、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を各種の演出画像と共に画像表示手段21上で変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段16の特別始動口16a,16bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄の変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
【0024】
大入賞手段17は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、特別図柄表示手段25の変動後の停止図柄が大当たり態様となることに基づいて特別利益状態が発生したときに所定の開放パターンに従って開放し、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
【0025】
また、内枠3には、遊技盤装着枠6の前側に対応するガラス扉(上部構造体)31と、下セット板7の前側に対応する下開閉扉(所定構造体)32とが上下に隣接して配置され、内枠3用のヒンジ手段8と同一側(ここでは左端側)に配置されたヒンジ手段33,34により内枠3に対して着脱、開閉自在に枢着されている。
【0026】
ガラス扉31は遊技盤12の前面側を覆う矩形状で、図1〜図3等に示すように、遊技盤12の遊技領域12aを透視可能な窓孔を有し且つその左右方向一端側がヒンジ手段33により支持される板金製の扉枠35と、この扉枠35の前側に装着された合成樹脂製の化粧カバー36と、扉枠35の裏側に装着されたガラスユニット37とを備え、閉状態のときに扉枠35の外縁側が内枠3の外周枠5の前側に略当接し、ガラスユニット37が遊技盤12のガイドレール13の前側に近接して遊技領域12aを前側から略閉鎖するようになっている。例えば扉枠35の下縁部は後ろ向きに折り曲げられ、上係合部35aを形成している(図6)。また、ガラス扉31は施錠手段9により内枠3に対して閉状態でロックされ、例えば内枠3の外枠2に対する解錠時とは異なる方向へのキー操作(所定の解錠操作)によりそのロックを解除可能となっている。
【0027】
下開閉扉32は、図1〜図3等に示すように、下セット板7の前側を覆う横長矩形状に形成され且つその左右方向一端側がヒンジ手段34により支持される台板41と、この台板41の前側上部に配置され且つ発射手段10に供給するための遊技球を貯留する上貯留皿42と、台板41の前側下部に配置され且つ例えば上貯留皿42が満杯状態のときの余剰球を貯留する下貯留皿43と、台板41の例えば右端側に前向き突出状に設けられ且つ発射手段10を作動させるための発射ハンドル44と、台板41、上貯留皿42、下貯留皿43等を前側から覆う化粧カバー45と、台板41の裏側に配置され且つ発射手段10の発射動作に連動して上貯留皿42からの遊技球を1個ずつ発射手段10へと供給する球送り手段46とを備えている。
【0028】
台板41は合成樹脂製で、払出手段(図示省略)から払い出された遊技球を上貯留皿42に排出するための払い出し案内樋47(図2)が例えば左端側上部に、上貯留皿42内の遊技球を球送り手段46に供給するための球送り口(図示省略)が例えば左右方向略中央に配置されている。台板41の背面側には板金製の補強板48が着脱自在に装着されており、その補強板48の上縁部には、台板41の上縁側に沿って下係合部48aが設けられている。この下係合部48aは、図6に示すように台板41の上縁側よりも若干上側に突出した位置で補強板48の上縁部を前向きに折り曲げることにより形成されており、ガラス扉31を閉じたとき、ガラス扉31側の上係合部35aがこの下係合部48aに前側から係合して、下開閉扉32の開方向への移動が規制されるようになっている。
【0029】
即ち、下開閉扉32は、ガラス扉31が閉じた状態では開くことができず、キー操作によってガラス扉31のロックが解除され、ガラス扉31が開かれることによって初めて開放可能な状態となる。
【0030】
上貯留皿42は、図3に示すように平面視で横長状の半楕円形で、例えば台板41の前側上部に一体に形成されており、払い出し案内樋47から前向きに排出された遊技球を貯留すると共にそれら遊技球を台板41上の球送り口を経て球送り手段46に供給するようになっている。なお、上貯留皿42の例えば右端側には、上貯留皿42内の遊技球を下貯留皿43側に抜き取るための球抜き操作部49が設けられている。
【0031】
化粧カバー45は、図1等に示すように、上貯留皿42を覆う上皿カバー部51、下貯留皿43を覆う下皿カバー部52、上皿カバー部51と下皿カバー部52とを下貯留皿43の左右両側で連結する連結カバー部53,54等を例えば一体に備え、台板41の前側に着脱自在に固定されている。
【0032】
図3等に示すように、上皿カバー部51上には、例えば上面側右端部にCR操作パネル58が配置され、また左右方向略中央にチャンスボタン59が、例えばそのチャンスボタン59の左側にパトランプボタン60が、チャンスボタン59の右側に十字キー61が夫々配置されている。CR操作パネル58は、遊技機本体1に隣接するCRユニット(図示省略)を操作するためのもので、残高表示部62、球貸しボタン63、返却ボタン64等を備えている。
【0033】
チャンスボタン59、パトランプボタン60及び十字キー61は、例えば演出図柄表示手段26による図柄変動中に実行されるボタン演出等において用いられるもので、例えばボタン演出中に画像表示手段21上に表示される指示に従って遊技者が所定の操作を行うことにより、その操作内容に応じた演出が実行されるようになっている。なお、例えば十字キー61は、図柄変動中の演出に使用されるだけでなく、例えばデモ中等に行われる演出モードの選択等に用いることも可能である。
【0034】
それらチャンスボタン59、パトランプボタン60及び十字キー61のうち、パトランプボタン60は、例えば上皿カバー部51から左連結カバー部53に跨るように配置されるパトランプボタンユニット(操作ユニット)70上に設けられている。このパトランプボタンユニット70は、図4等に示すように、パトランプボタン60を含む操作本体ユニット(操作本体部)71と、この操作本体ユニット71を所定の操作方向に移動可能な状態で支持するベースユニット(ベース手段)72と、それら操作本体ユニット71及びベースユニット72を、パトランプボタン60が操作可能な状態で外側から覆うカバーユニット(本体カバー)73とを備え、例えば上皿カバー部51から左連結カバー部53に跨って形成されたパトランプボタンユニット収容部74(図9等)内に着脱可能に装着されている。
【0035】
なお、パトランプボタンユニット70は、予め1つのユニットに組み上げられた状態でパトランプボタンユニット収容部74に対する着脱を行うのではなく、ベースユニット72、操作本体ユニット71及びカバーユニット73をその順序で順次個別に装着し、また取り外しはその逆の順序で行うようになっている。
【0036】
操作本体ユニット71は、図4〜図7に示すように、例えば中央が開口したリング状に形成されたボタンベース部材(操作ベース部材)75と、このボタンベース部材75の一端側に着脱自在に固定されるパトランプボタン(操作部材)60と、ボタンベース部材75の他端側に装着される複数、例えば三本のガイドシャフト76と、これらガイドシャフト76に夫々外装されるコイルバネ77とを備えている。
【0037】
ボタンベース部材75には、例えばその内周に沿って上端面75a側に内周壁78が突設されると共に、パトランプボタン60を固定するための複数(ここでは三つ)の固定座79と、ガイドシャフト76を固定するための複数(ここでは三つ)のシャフト固定部80とが、夫々周方向に略等ピッチで配置されている。固定座79は、ボタンベース部材75の上端面75aから下端面75b側に向けて凹入状に形成されている。
【0038】
また、シャフト固定部80には、ボタンベース部材75の中心軸に平行な例えば貫通孔80aが形成されており、ガイドシャフト76は、その貫通孔80aに対して下側から嵌入されることにより、下端側をボタンベース部材75の下側に突出させた状態でボタンベース部材75に固定されている。
【0039】
ガイドシャフト76に装着されるコイルバネ77には、その一端側に、ボタンベース部材75に係合してガイドシャフトからの脱落を阻止する抜け止め手段81が設けられている。この抜け止め手段81は、図7に示すように、コイルバネ77の一端側(上端側)からボタンベース部材75の外周(周壁)に沿って上端面75a側に延設された延設部81aと、この延設部81aの先端側をボタンベース部材75の上端面75aに沿って例えばその中心側に折り曲げて形成された係合部81bとで構成されており、コイルバネ77をガイドシャフト76に対してその下端側から外装させ、抜け止め手段81の係合部81bをボタンベース部材75の上端面(被係合部)75aに係合させることにより、コイルバネ77がガイドシャフト76の上端部に保持されるようになっている。なお、ボタンベース部材75の表面に、コイルバネ77の抜け止め手段81を収容する溝を形成することが望ましい。
【0040】
また、ボタンベース部材75上の例えば下端面75b側には、ベースユニット72側に設けられた操作検出スイッチ82に対する被検出部83(図5)が例えば突起状に一体形成されている。
【0041】
パトランプボタン60は、例えば着色透明の合成樹脂製で、例えば半球状の操作部60aを有する膨出状のボタンレンズ部84と、このボタンレンズ部84の下端側縁部から例えば鍔状に形成された底壁部85と、この底壁部85の外周側から前記ボタンレンズ部84の膨出側に向けて延設された外壁部86と、ボタンベース部材75の固定座79に対応して底壁部85からボタンレンズ部84の膨出方向とは反対向きに突設された複数(ここでは三つ)の固定基部87と、ボタンベース部材75のシャフト固定部80に対応して底壁部85からボタンレンズ部84の膨出側とは反対向きに突設された複数(ここでは三つ)の外れ止め部88とを一体に備え、固定基部87をボタンベース部材75の固定座79に対して上側から嵌め込んだ状態で、それら固定座79と固定基部87とをボタンベース部材75の下側からねじ止めにより固定することによってボタンベース部材75に対して着脱自在に装着されている。
【0042】
ボタンレンズ部84は、半球状の操作部60aと円筒状の胴体部60bとを一体に備え、例えばその内面側には任意の乱反射加工が施されており、その下端側縁部がボタンベース部材75の内周壁78の外側に嵌合している。
【0043】
底壁部85は、パトランプボタン60をボタンベース部材75に固定する際にボタンベース部材75の上端面75aに当接する部分で、その外周側はボタンベース部材75の外側まで張り出しており、その張り出し部分に、ボタンベース部材75の外周面に沿って外れ止め部88が突設されている。この外れ止め部88は、ボタンベース部材75に固定されたガイドシャフト76にコイルバネ77を装着した状態でパトランプボタン60をボタンベース部材75に装着したとき、各コイルバネ77の抜け止め手段81に対応する位置でボタンベース部材75の外周面に当接又は近接するようになっている。この外れ止め部88により、抜け止め手段81のボタンベース部材75に対する係合解除方向への移動が阻止されるため、操作本体ユニット71が組み立てられた状態ではコイルバネ77はガイドシャフト76の上端部に確実に保持され、脱落することはない。
【0044】
また、底壁部85の上面側には、パトランプボタン60の胴体部60bと外壁部86との間に上向きに開放する周溝89が形成されている。
【0045】
ベースユニット72は、図4〜図6等に示すように、操作本体ユニット71を略上下方向(所定の操作方向)に移動可能な状態で支持するボタン支持ケース91と、操作検出スイッチ82が装着されたスイッチ基板92と、一又は複数のLED93が装着された発光基板94と、発光基板94のLED装着面側に配置される反射レンズ95と、一又は複数(ここでは二つ)のサイドランプ96a,96bとを備え、例えばパトランプボタンユニット収容部74内の底壁部74aに着脱自在に固定されている。
【0046】
ボタン支持ケース91は、略円形の底壁部98と、この底壁部98の外縁側から操作本体ユニット71側のボタンベース部材75の外周に沿って所定高さに立設された周壁部99とを一体に備えている。底壁部98上には、操作本体ユニット71側のボタンベース部材75に対応するドーナツ型の外周領域98aと、その内側の内領域98bとが設けられている。
【0047】
底壁部98上の外周領域98aには、操作本体ユニット71側のガイドシャフト76に対応して複数(ここでは三つ)のガイド孔101が設けられると共に、操作検出スイッチ82が配置されている。ガイド孔101は、ガイドシャフト76をその軸方向に移動可能に支持するもので、操作本体ユニット71を装着する際にガイドシャフト76が上側から挿入されるようになっている。なお、ガイド孔101は、コイルバネ77より小径に形成されているため、操作本体ユニット71のガイドシャフト76をガイド孔101に挿入すると、図7に示すようにコイルバネ77の下端側がガイド孔101の上部外側の面に当接する。これにより、操作本体ユニット71は、ガイドシャフト76に沿って移動可能に保持されると共にコイルバネ77により軸方向上向きに弾性付勢された状態となる。
【0048】
操作検出スイッチ82は、例えば透過型フォトセンサにより構成され、操作本体ユニット71側の被検出部83に対応して外周領域98a内に配置されており、操作本体ユニット71がコイルバネ77の付勢力に抗して所定の操作位置まで移動したときに被検出部83を検出して検出信号を出力するようになっている。なお、底壁部98上の外周領域98aには、例えば操作本体ユニット71側の被検出部83に対応して開口部102が形成されており、スイッチ基板92は、図5に示すように操作検出スイッチ82を開口部102から上側に露出させた状態で底壁部98の裏側に着脱自在に固定されている。
【0049】
底壁部98上の内領域98bには、例えば円盤状に形成された発光基板94が着脱自在に固定されている。この発光基板94の上面側には、複数のLED93が例えば中心から略放射状に配置されており、点灯させるLED93を周方向に順次切り替えることにより、回転体を用いることなく、擬似的に回転灯と同様の発光状態を実現することが可能となっている。
【0050】
なお、ボタン支持ケース91は、例えば底壁部98上の外周領域98a内の複数箇所においてねじ止めすることによりパトランプボタンユニット収容部74内の底壁部74aに固定されている。
【0051】
反射レンズ95は、発光基板94のLED93から発せられた光をより回転灯による発光状態に似せるためのもので、例えば発光基板94と略同径の円筒状に形成され且つその上端開口部が斜めに形成された外レンズ部103と、その外レンズ部103の上端部内側に配置された漏斗状の内レンズ部104と、内レンズ部104の中心部から上向きに突設された中心レンズ部105と、例えば外レンズ部103の下端側から外向きに突設された複数の固定フランジ106とを一体に備え、固定フランジ106を、例えば底壁部98上の外周領域98aに設けられたレンズ固定基部107にねじ止めすることによりボタン支持ケース91に対して着脱自在に固定されている。反射レンズ95には、例えば内レンズ部104の裏面等に乱反射加工が施されている。
【0052】
サイドランプ96a,96bは、一又は複数のLED108a,108bが設けられた発光基板109a,109bとレンズ110a,110bとを備え、例えばボタン支持ケース91の外周側に一体に形成されたサイドランプ支持台91a,91b上に配置されている。
【0053】
カバーユニット73は、図4、図6等に示すように反射カバー111とアウターレンズ112とで構成され、下開閉扉32に対して着脱可能に固定されており、このカバーユニット73を取り外さなければ操作本体ユニット71及びベースユニット72を取り外すことはできないようになっている。
【0054】
反射カバー111は、操作本体ユニット71及びベースユニット72を、パトランプボタン60及びサイドランプ96a,96bのみを露出させた状態で外側から覆うもので、パトランプボタン60の周囲を取り囲むパトランプ反射部113と、サイドランプ96a,96bの周囲を取り囲むサイドランプ反射部114a,114bと、例えば二つの固定フランジ115,116とを備え、例えばその外面側にはメッキ処理が施されている。
【0055】
パトランプ反射部113及びサイドランプ反射部114a,114bは、上側に開く略漏斗状に形成されている。また、パトランプ反射部113の下縁部113aは、コイルバネ77によって軸方向上向きに弾性付勢されている操作本体ユニット71の周溝89内に上側から当接することにより、操作本体ユニット71を所定の非操作位置(被検出部83が操作検出スイッチ82によって検出されない位置)に保持するようになっている。
【0056】
固定フランジ115,116は、例えば上貯留皿42側の縁部に沿ってパトランプボタンユニット収容部74の左右両側に設けられたカバーユニット固定台117,118(図11等)に対応して反射カバー111の左右両端側に一体に設けられており、例えば左側の固定フランジ115上には上面側に位置決め突起115aが設けられ、また例えば右側の固定フランジ116上にはねじ挿通孔116aが設けられている。
【0057】
アウターレンズ112は、操作本体ユニット71及びベースユニット72を、パトランプボタン60のみを露出させた状態で反射カバー111の外側から覆うもので、パトランプボタン60を露出させるための操作開口部121と、例えば二つの固定フランジ122,123と、係合爪124とを備えている。
【0058】
操作開口部121は、上側に開く略漏斗状で、反射カバー111側のパトランプ反射部113の外側に配置され、例えば操作本体ユニット71が所定の非操作位置にあるとき、パトランプボタン60のうち、例えば半球状の操作部60aのみを外部に露出させるようになっている(図6)。
【0059】
固定フランジ122,123は、反射カバー111側の固定フランジ115,116の上側に夫々重なるように、例えばアウターレンズ112の左右両端側に一体に設けられており、例えば左側の固定フランジ122上には、反射カバー111側の固定フランジ115上の位置決め突起115aに対応する位置決め孔122aとねじ止め孔122bとが設けられ、また例えば右側の固定フランジ123上には反射カバー111側の固定フランジ116上のねじ挿通孔116aに対応するねじ挿通孔123aが設けられている。
【0060】
係合爪124は、例えば反射カバー111上における固定フランジ122,123から最も遠い位置、例えば前縁側略中央に配置されている。なお、例えば化粧カバー45上には、例えば内面側に係合爪124に対応する被係合部125(図6)が設けられている。
【0061】
これら反射カバー111及びアウターレンズ112を固定するための左右のカバーユニット固定台117,118のうち、左カバーユニット固定台117は、図11等に示すように例えば台板41とパトランプボタンユニット収容部74との間に配置され、例えば上貯留皿42と一体に設けられており、その上面側には左固定カバー126が着脱自在に装着されるようになっている。
【0062】
左カバーユニット固定台117上には、固定フランジ122上のねじ止め孔122bに対応する位置に、この固定フランジ122をねじ止めするための第1固定基部127が設けられ、また台板41の前側近傍には、左固定カバー126をねじ止めするための第2固定基部128が設けられている。
【0063】
左固定カバー(離脱阻止手段)126は、図4,図12等に示すように、左カバーユニット固定台117の略全体を覆う形状に形成され、その一端側近傍には第2固定基部128に対応するねじ止め孔129が、他端側には例えば突起状の係合部130が設けられており、この係合部130を例えばカバーユニット73側の被係合部131に係合させ、固定ねじ(第2固定手段)132を、後端側のねじ止め孔129を介して左カバーユニット固定台117の第2固定基部128に下向きにねじ込むことにより、カバーユニット73の固定フランジ115,122を上側から覆った状態で左カバーユニット固定台117に着脱自在に固定されるようになっている。
【0064】
ここで、ねじ止め孔129は台板41の前側近傍に配置されており、ガラス扉31を閉じた状態では、図6に示すように、ねじ止め孔129に装着された固定ねじ(第2固定手段)132の頭部(解除操作部)132aがガラス扉31の化粧カバー36の下端面36aによって操作不可能な状態に覆われるようになっている。即ち、左カバーユニット固定台117に固定された左固定カバー(離脱阻止手段)126は、ガラス扉31を閉じた状態では固定ねじ132を操作することができないために左カバーユニット固定台117から取り外すことはできないが、ガラス扉31を開けば、固定ねじ132の頭部132aの上側が開放されて操作可能となり、左カバーユニット固定台117から取り外すことが可能となる。
【0065】
また、右カバーユニット固定台118は、図11等に示すように例えばパトランプボタンユニット収容部74とその右側のチャンスボタン59との間に配置され、例えば上貯留皿42と一体に設けられており、その上面側には右固定カバー133が着脱自在に装着されるようになっている。
【0066】
右カバーユニット固定台118上には、右固定カバー133をねじ止めするための一又は複数、例えば二つの第1,第2固定基部134,135が設けられている。これら第1,第2固定基部134,135のうちの第1固定基部134は、固定フランジ116,123上のねじ挿通孔116a,123aに対応する位置に設けられている。
【0067】
右固定カバー(補助装着部材)133は、図4,図11等に示すように、右カバーユニット固定台118の略全体を覆う形状に形成されると共に、右カバーユニット固定台118側の第1,第2固定基部134,135に対応する第1,第2ねじ止め孔136,137が設けられており、固定フランジ116,123の上側から右カバーユニット固定台118上に載置され、固定ねじ(第1固定手段)138を第1ねじ止め孔136、固定フランジ116,123上のねじ挿通孔116a,123aを介して第1固定基部134に、また固定ねじ139を第2ねじ止め孔137を介して第2固定基部135に夫々ねじ込むことにより、カバーユニット73の固定フランジ116,123と共に右カバーユニット固定台118に着脱自在に固定されるようになっている。
【0068】
また、右固定カバー133は、その上面側の略全体が平坦なカバーシート貼着面(所定領域)133aとなっており、右カバーユニット固定台118にねじ止め固定された状態でこのカバーシート貼着面133a上に目隠し用のカバーシート140が貼着されるようになっている。第1,第2ねじ止め孔136,137は、このカバーシート貼着面133a内に形成された凹入部141,142内に設けられており、固定ねじ138,139の頭部138a,139aはこの凹入部141,142内に収まってカバーシート貼着面133aの外側に突出しないようになっている。
【0069】
カバーシート140は、例えば不透明な合成樹脂等よりなるシート材で、その表側には例えば任意の装飾プリントが施され、また裏側には粘着剤が塗布されており、これを右固定カバー133のカバーシート貼着面133aに貼着することにより、外部からは固定ねじ(第1固定手段)138,139の頭部(解除操作部)138a,139aが視認できないようになっている。
【0070】
以下、パトランプボタンユニット70を下開閉扉32に対して着脱する際の手順を具体的に説明する。パトランプボタンユニット70を下開閉扉32上に取り付ける際には、まずパトランプボタンユニット収容部74内に引き出されているハーネス側コネクタ(図示省略)を、ベースユニット72上の発光基板94,109a,109b及びスイッチ基板92上に設けられた各コネクタ(図示省略)に夫々接続した上で、図9に示すように、ベースユニット72をパトランプボタンユニット収容部74内の底壁部74aにねじ止めにより固定する。
【0071】
次に、図10に示すように、操作本体ユニット71のガイドシャフト76を、ベースユニット72側の対応するガイド孔101に夫々挿入することにより、操作本体ユニット71をベースユニット72上に装着する。
【0072】
続いて、図11に示すように、反射カバー111とアウターレンズ112とを上下に重ね合わせ、反射カバー111側の位置決め突起115aをアウターレンズ112側の位置決め孔122aに嵌合させた状態で、それら反射カバー111とアウターレンズ112とを、アウターレンズ112側の係合爪124を化粧カバー45上の被係合部125に係合させつつ(図6)、ベースユニット72及び操作本体ユニット71に被せるように装着する。もちろん、可能であれば反射カバー111を先に装着し、続いてアウターレンズ112を装着してもよい。
【0073】
そして、図11に示すように、それら反射カバー111とアウターレンズ112とを、それらの左右両端側において左右のカバーユニット固定台117,118に対してねじ止めにより固定する。ここで、左端側については、アウターレンズ112側の固定フランジ122上のねじ止め孔122bを介して左カバーユニット固定台117上の第1固定基部127に固定ねじ143をねじ込むことにより、アウターレンズ112側の固定フランジ122を左カバーユニット固定台117に固定する。これにより、反射カバー111側の固定フランジ115についても、アウターレンズ112側の固定フランジ122と左カバーユニット固定台117との間に挟まれて固定される(図6)。
【0074】
一方、右端側については、固定フランジ116,123の上側から右カバーユニット固定台118上に右固定カバー133を載置し、その右固定カバー133の第1,第2ねじ止め孔136,137を介して右カバーユニット固定台118上の第1,第2固定基部134,135に固定ねじ138,139をねじ込むことにより、固定フランジ116,123が右固定カバー133と共に右カバーユニット固定台118上に固定される(図8)。
【0075】
右固定カバー133のねじ止め固定が終了すると、その右固定カバー133の上面側のカバーシート貼着面133aにカバーシート140を貼着する(図11)。これにより、固定ねじ138,139がカバーシート140の下側に隠れて外部から視認できない状態となる(図13)。
【0076】
また、図12に示すように、固定ねじ143によって固定フランジ115,122が固定された後の左カバーユニット固定台117上に、左固定カバー126を装着する。即ち、まず一端側の係合部130をカバーユニット73側の被係合部131に係合させた状態で(図6)、左固定カバー126を左カバーユニット固定台117上に載置する。これにより、固定フランジ115,122を固定している固定ねじ143を含む左カバーユニット固定台117上の略全体が左固定カバー126により上側から覆われた状態となる。そしてその状態で、固定ねじ132を、ねじ止め孔129を介して第2固定基部128に下向きにねじ込むことによって左固定カバー126を左カバーユニット固定台117上に固定すれば、下開閉扉32へのパトランプボタンユニット70の取り付けは完了する(図13)。
【0077】
以上のような手順で下開閉扉32に装着されたパトランプボタンユニット70は、固定ねじ138,143による固定を解除しなければ取り外すことはできないが、固定ねじ143については、図6,図13に示すようにその頭部143aが左固定カバー126によって覆われているため、この固定ねじ143による固定を解除するためにはまず左固定カバー126を取り外す必要がある。
【0078】
一方、下開閉扉32とガラス扉31とを内枠3に対して閉じた状態では、図6,図8,図13に示すように左固定カバー126の後端側を固定している固定ねじ132の頭部132aがガラス扉31の化粧カバー36の下端面36aによって操作不可能な状態に覆われるようになっている。更に、下開閉扉32は、ガラス扉31を閉じた状態では開くことができない。
【0079】
即ち、ガラス扉31を閉じた状態では、固定ねじ132による固定を解除することができないために左固定カバー126を取り外すことができず、また左固定カバー126を取り外さなければ固定ねじ143による固定フランジ115,122の固定を解除することができないため、結局パトランプボタンユニット70を取り外すことはできない。従って、ガラス扉31のロックを解除することができない一般の遊技者等がパトランプボタンユニット70を無断で取り外すことはできない。
【0080】
一方、固定ねじ138については、固定フランジ116,123と共に右固定カバー133を右カバーユニット固定台118に固定しているが、同じく右固定カバー133を固定している他の固定ねじ139と共にカバーシート140によって外部から視認不可能な状態に覆われているため、一般の遊技者はパトランプボタンユニット70の取り付け構造を容易に知ることができず、軽い気持ちで操作ユニットを取り外して持ち帰ってしまう犯罪行為を抑制できる。
【0081】
左固定カバー126の後端側を固定している固定ねじ132は、ガラス扉31を前側に開放することによってその頭部132aの上側が開放されて解除操作可能な状態となり、また右固定カバー133を固定している固定ねじ138についてはカバーシート140を剥がし取ることで解除操作可能な状態となる。従って、ガラス扉31のロックを解除することができ、カバーシート140の下に固定ねじ138が存在することを知っている関係者であれば、取り付けとは逆の手順でパトランプボタンユニット70を容易に取り外すことができる。
【0082】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70を下開閉扉(所定構造体)32に固定する固定ねじ(第1固定手段)138,139が配置されるカバーシート貼着面(所定領域)133aに、固定ねじ138,139の頭部(解除操作部)138a,139aを外部から視認不可能な状態に覆うカバーシート140を貼着しているため、一般の遊技者はパトランプボタンユニット70の取り付け構造を容易に知ることができず、軽い気持ちで操作ユニットを取り外して持ち帰ってしまう犯罪行為を抑制できる。
【0083】
また、遊技機本体1の前部に、ガラス扉(上部構造体)31と下開閉扉(所定構造体)32とが上下に隣接して配置され、少なくともガラス扉31は開閉可能に枢支され且つ閉状態で所定の解錠操作により解除可能な状態にロックされ、固定ねじ(第2固定手段)132の頭部(解除操作部)132aを、ガラス扉31を閉じた状態ではそのガラス扉31によって操作不可能な状態に覆われ、ガラス扉31を開いた状態では操作可能な状態となる位置に配置しているため、関係者のみがパトランプボタンユニット(操作ユニット)70を容易に着脱することが可能となり、一般の遊技者等が操作ユニットを取り外して持ち帰る行為を確実に防止できる。
【0084】
また、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70を下開閉扉(所定構造体)32に固定するための全ての固定ねじ(固定手段)132,138,143等が、カバーシート140、ガラス扉31、カバーユニット73等を含むカバー体によって操作不可能な状態に覆われているため、上記のような犯罪行為をより確実に防止できる。
【0085】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70を下開閉扉(所定構造体)32に固定するための固定ねじ(固定手段)のうち、上皿カバー部51等の外表面側に配置されているもの、即ちカバーシート140を貼着しなければ外部から視認可能な位置に配置されている全ての固定ねじを覆うようにカバーシートを貼着してもよい。即ち、実施形態の場合、固定ねじ132の頭部132aを覆うように左固定カバー126の上面側にもカバーシート140を貼着してもよい。
【0086】
パトランプボタンユニット(操作ユニット)70、左固定カバー126、右固定カバー133等を固定するための固定手段は、所定の解除操作部を操作することにより解除可能な状態に固定するものであればよく、ねじに限られるものではない。例えば相手側の被係合部に対して係脱自在に係合し且つ手動操作により係合解除側に弾性変形させることが可能な係合爪を固定手段として採用してもよい。
【0087】
実施形態では、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70の一部を構成するカバーユニット(本体カバー)73と共に右固定カバー133を固定ねじ(固定手段)138,139によって下開閉扉(所定構造体)32に固定するように構成し、その右固定カバー133の外面側にカバーシート140を貼着したが、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70又はその一部を固定ねじ(固定手段)により下開閉扉(所定構造体)32に直接固定する場合には、例えば下開閉扉32の外表面上の所定領域に、固定ねじを覆うようにカバーシート140を貼着すればよい。
【0088】
実施形態では、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70を下開閉扉32に固定する固定ねじ143の頭部143aを左固定カバー126で覆い、その左固定カバー126を下開閉扉32に固定する固定ねじ(固定手段)132の頭部(解除操作部)132aを、ガラス扉31を閉じた状態ではそのガラス扉31によって操作不可能な状態に覆われる位置に配置した例を示したが、パトランプボタンユニット(操作ユニット)70を固定する固定手段(例えば実施形態における固定ねじ143)を、ガラス扉31を閉じた状態ではそのガラス扉31によって操作不可能な状態に覆われる位置に配置してもよい。
【0089】
実施形態では操作ユニット70上に一つの操作部60aのみを設けた例を示したが、操作ユニット70上に複数、或いは複数種類の操作部を設けてもよい。また、操作ユニット70は、予め1つのユニットに組み上げられた状態で所定構造体に対して着脱可能であってもよい。
【0090】
実施形態ではガラス扉(上部構造体)31と下開閉扉(所定構造体)32とが上下に隣接して配置され、下開閉扉32上にパトランプボタンユニット(操作ユニット)70を装着した例を示したが、スロットマシンのように前面パネル全体が本体ケースに対して一体的に開閉するような構成の場合には、その前面パネル(所定構造体)上に操作ユニットを装着すればよい。この場合、例えば前面パネルを閉じた状態では操作ユニットの装着状態を解除できず、前面パネルを開くことによって操作ユニットの装着状態を解除可能となるように構成してもよい。更にこの場合、例えば操作ユニットの前面パネルからの離脱を阻止する離脱阻止手段及び/又は操作ユニットを固定ねじ等の固定手段により前面パネルに固定し、その固定手段のうちの少なくとも一つにおける解除操作部が、前面パネルを閉じた状態では例えば本体ケース上の所定部位によって操作不可能な状態に覆われ、前面パネルを開いた状態ではその所定部位から離れて操作可能な状態となる位置に配置してもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 遊技機本体
31 ガラス扉(上部構造体)
32 下開閉扉(所定構造体)
60 パトランプボタン(操作部材)
60a 操作部
70 パトランプボタンユニット(操作ユニット)
71 操作本体ユニット(操作本体部)
72 ベースユニット(ベース手段)
73 カバーユニット(本体カバー)
75 ボタンベース部材(操作ベース部材)
75a 上端面(被係合部)
76 ガイドシャフト
77 コイルバネ
81 抜け止め手段
81b 係合部
88 外れ止め部
101 ガイド孔
126 左固定カバー(離脱阻止手段)
132 固定ねじ(第2固定手段、固定手段)
132a 頭部(解除操作部)
133 右固定カバー(補助装着部材)
133a カバーシート貼着面(所定領域)
138 固定ねじ(第1固定手段、固定手段)
138a 頭部(解除操作部)
143 固定ねじ(固定手段)
143a 頭部(解除操作部)
139 固定ねじ(第1固定手段、固定手段)
140 カバーシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機本体の前部の所定構造体に、遊技者が操作可能な操作部を備えた操作ユニットが着脱可能に装着された遊技機において、前記操作ユニットの前記所定構造体からの離脱を阻止する離脱阻止手段及び/又は前記操作ユニットを、所定の解除操作部を操作することにより解除可能な状態で前記所定構造体に固定する一又は複数の固定手段を備え、前記固定手段の少なくとも一部の第1固定手段が配置される所定領域に、前記第1固定手段の前記解除操作部を外部から視認不可能な状態に覆うカバーシートを貼着したことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技機本体の前部に、上部構造体と前記所定構造体とが上下に隣接して配置され、少なくとも前記上部構造体は開閉可能に枢支され且つ閉状態で所定の解錠操作により解除可能な状態にロックされ、前記固定手段の少なくとも一部の第2固定手段の前記解除操作部が、前記上部構造体を閉じた状態ではその上部構造体によって操作不可能な状態に覆われ、前記上部構造体を開いた状態では操作可能な状態となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記操作ユニットは、前記操作部を備えた操作本体部と本体カバーとを備え、前記本体カバーを前記所定構造体から取り外さなければ前記操作本体部を取り外すことができないように構成されており、前記本体カバーの前記所定構造体からの離脱を阻止する離脱阻止手段及び/又は前記本体カバーを前記第2固定手段によって前記所定構造体に固定したことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記操作ユニットは、前記操作部を備えた操作本体部と本体カバーとを備え、前記本体カバーを前記所定構造体から取り外さなければ前記操作本体部を取り外すことができないように構成されており、前記本体カバーの前記所定構造体からの離脱を阻止する離脱阻止手段及び/又は前記本体カバーを前記第1固定手段によって前記所定構造体に固定したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の遊技機。
【請求項5】
前記離脱阻止手段又は前記操作ユニットと共に前記第1固定手段によって前記所定構造体に固定される補助装着部材を備え、前記補助装着部材の外面側に設けられた前記所定領域に前記カバーシートを貼着したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の遊技機。
【請求項6】
前記操作ユニットは、前記操作部を備え且つ前記所定構造体上に設けられたベース手段によって所定の操作方向に移動可能な状態で支持される操作本体部を備え、前記操作本体部は、操作ベース部材と、この操作ベース部材に対して前記操作方向の一方側に着脱自在に固定され且つ前記操作部を有する操作部材と、前記操作ベース部材から前記操作方向の他方側に突設され且つ前記ベース手段側のガイド孔に摺動自在に挿入される複数のガイドシャフトと、前記ガイドシャフトに外装され且つ前記操作ベース部材を前記ベース手段から離間する向きに弾性付勢するコイルバネとを備え、前記コイルバネの一端側に、前記操作ベース部材に係合して前記ガイドシャフトからの脱落を阻止する抜け止め手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の遊技機。
【請求項7】
前記抜け止め手段は、前記コイルバネの一端側から前記操作ベース部材の周壁に沿って前記操作部材側に延設され且つその先端側の係合部が前記操作ベース部材の被係合部に係合しており、前記抜け止め手段の前記操作ベース部材に対する係合解除方向への移動を阻止する外れ止め部を前記操作部材に設けたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−70747(P2013−70747A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210625(P2011−210625)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(391010943)株式会社藤商事 (1,465)
【Fターム(参考)】