説明

遊技管理システム、遊技管理方法、遊技管理装置および計数機

【課題】 遊技機ごとに交換率の設定を容易に行えるようにすること。
【解決手段】 遊遊技機から払い出される技媒体に付随するIDタグと、遊技機ごとに設置され、IDタグに情報を書き込む第1の通信装置と、IDタグに記憶された情報を読み取る第2の通信装置と、第2の通信装置と接続し、遊技媒体を計数する計数機と、少なくとも第1の通信装置が接続され、遊技機ごとに遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成される遊技管理システムであって、遊技管理装置は、遊技機に対応する交換率を含んで記憶手段に記憶し、対応する第1の通信装置に交換率を送信し、第1の通信装置は、受信した交換率を含む交換率情報をIDタグに書き込み、計数機は、第2の通信装置によりIDタグに記憶された交換率情報を読み取り、計数結果と合わせて、遊技媒体の交換率を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回胴式遊技機(以下「スロットマシン」という)や弾球遊技機(以下「パチンコ機」という)等の遊技機から払い出されるメダルやパチンコ球等の遊技媒体と景品との交換率を、遊技機ごとに管理するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、スロットマシンやパチンコ機に代表される遊技機は、パチンコ球やメダル等の遊技媒体を投入して遊技を実行し、遊技結果に応じて遊技媒体が払い出されるようになっている。そして、この遊技媒体は、遊技場で用意されている景品と交換可能な営業がなされており、景品の種類や定価に応じて交換に要する遊技媒体数が定められている。また、一般的には、遊技場から遊技媒体を借り受ける際の金額は、例えば、スロットマシンではメダルが1枚20円に設定されているものの、景品に交換する際には定価に対して景品の価格を一律で値引きして設定されている。換言すると、同一の景品と交換するために必要な遊技媒体数を少なく設定する遊技場もある。赤字とならない範囲内で、例えば、1箱260円のクッキーとメダルとを交換する場合、定価であればメダル13枚と交換するが、特別な場合にはメダル12枚と交換可能に設定することもある。
【0003】
しかしながら、このような遊技媒体と景品との交換枚数(以下、交換率という)の変更は店舗ごとや営業日(営業時間)ごとに変更することのみが行われ、同一店舗の遊技機ごとに設定することは実施されていなかった。このため、同一の遊技機でも高設定(高出玉率)台を多くして遊技結果としての満足感を与える代わりに景品との交換率を不利にした営業(低交換率営業)と、景品との交換率を有利にする代わりに低設定(低出玉率)台を多くして良い遊技結果が得られた場合に大きい利益を還元する営業(高交換率営業)とを併設することができず、多様化する遊技者のニーズに応えられないという問題があった。
【0004】
そこで、近年では、境界柵で遊技島を仕切って、その境界柵を越えて遊技媒体を持って移動する者の遊技媒体を金属探知機などにより探知するようにしたり、遊技媒体の色を変えたりして、遊技者の移動を規制するようにした遊技場も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−337369号公報(段落0020〜0033、図1および図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の遊技場の形態では、遊技島単位で交換率を変更することしかできず、遊技機ごとに交換率を設定することは困難であった。さらに、交換率の異なる遊技島を物理的に区画するための境界柵やゲートなど設置コストが掛かるばかりでなく、従来と同一の遊技空間で実施すれば、遊技島数を減らしたり、遊技島と遊技島との間が狭くなるなどの制約が生じ、現行の遊技店(遊技島)を改修して実施することは困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、遊技機ごとに交換率の設定等の管理を容易に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を解決するためなされた本発明に係る、遊技管理システムは、遊技機から払い出される遊技媒体に付随するIDタグと、遊技機に対応して設置され、前記IDタグに情報を書き込む第1の通信装置と、IDタグに記憶された情報を読み取る第2の通信装置と、第2の通信装置に接続され、遊技媒体を計数する計数機と、少なくとも第1の通信装置が接続され、遊技機に対応して遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成され、遊技管理装置は、遊技機ごとの交換率を含んだ情報を記憶手段に記憶し、遊技機に対応する前記交換率を第1の通信装置に送信し、第1の通信装置は、遊技媒体が書き込み可能位置を通過する際に、遊技管理装置から受信した交換率を含んで交換率情報としてIDタグに書き込み、計数機は、遊技媒体を計数する際に、第2の通信装置によりIDタグに記憶された交換率情報を読み取り、計数結果と合わせて、遊技媒体の交換率を出力することを特徴としている。
【0009】
この遊技管理システムによると、遊技機ごとに交換率を設定して、この交換率を遊技媒体自体に書き込むため、計数機が遊技媒体の個数を計数する際に、遊技媒体から交換率を読み取ることで、計数機に交換率を表示することができる。
また、IDタグを遊技媒体に付随させ、既存の遊技場の施設に、通信装置を遊技機に設置し、通信装置を備える計数機を設置することでシステムが構成されるため、システムの構築が容易で、システムの導入コストを抑えることができる。
本発明の他の形態については後述する実施形態の中で詳しく説明する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技機ごとに交換率の設定等の管理を容易に行えるようになる。また、遊技機ごとに交換率を設定することにより、複数台の遊技機を同一の交換率に設定することも容易に行なえるため、遊技島ごとや、遊技場のフロアごとの交換率の管理も容易に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳しく説明する。
なお、本実施形態における遊技機としては、風営法等の法規制により仕様に規制のある、一般的にスロットマシン(パチスロ)と呼ばれる回胴式遊技機を例示するが、本発明に係る遊技機の例としては、この他に、パチンコ機や、アーケード用のゲーム機等、遊技機を介して遊技者と営業者との間に、利害関係をともなうものを指している。
【0012】
遊技機は、投入された遊技媒体に応じた遊技を遊技者に提供し、遊技者の技量に応じて、入賞したときに遊技媒体を賞品として払い出すように構成されている。以下では遊技機としてスロットマシンを例示して説明する。
例えば、一般的なスロットマシンの平面図である図4を参照して、スロットマシン100は、メダル投入口103から遊技媒体としてのメダルを投入することで遊技可能となり、所定の遊技結果が達成されると、メダル払出装置(図示省略)から所定数のメダルが賞品としてメダル受皿109に払い出されて貯留されるように構成されている。
そして、メダル受皿109がメダルで一杯になった場合やメダルが残った状態で遊技を終了する場合には、遊技者は遊技島Aに準備されている一般にドル箱と呼ばれる収容箱(以下、ドル箱)にメダルを移送して一時的に保管し、或いは計数機30(図2など参照)に持参する。なお、図4に示したスロットマシン100の詳しい説明については後述する。
【0013】
(遊技場の構成)
まず、遊技場の概略構成を例示する図1を参照しつつ、遊技場Xの全体構成について説明する。図1に示すように、遊技場Xには、遊技場Xの従業員が対面で応対するカウンタYのほかに、遊技島(スロットマシン島)A,B,…,Hが床に据え付けられている。なお、この実施の形態において、特に断りが無ければ、遊技島Aについて代表して説明することとする。
【0014】
(遊技島の構成)
次に、図2に示した遊技島Aの概略斜視図を参照しながら、遊技島Aの構成および遊技島Aに設置されたスロットマシン100について説明する。図2に示すように、遊技島Aは、複数台のスロットマシン100を横方向に配置した収容枠体である。これらスロットマシン100に挟まれるように、メダル貸出機40が設けられている。遊技島Aは、図2に示した例では、遊技島Aの両側にスロットマシン100を並べた両島と呼ばれる形態のものを示したが、図示しない片側のみにスロットマシン100を並べた片島と呼ばれる形態のものであってもよい。
【0015】
遊技島Aの側面には、メダルを計数するメダル計数機(以下「計数機」と省略する)30が設置され、この計数機30において回収されたメダルおよびスロットマシン100から排出される遊技済みメダルの一部を、再びスロットマシン100に補給するメダル補給装置300が設置されている。このメダル補給装置300の動作は、遊技島Aに設置された各スロットマシン100からの要求信号に応じて、メダル補給制御装置301により制御されている。
なお、メダル補給装置300の詳しい構成については後述する。
【0016】
(メダルの構成)
次に、本実施形態で用いる遊技媒体であるメダルについて説明する。図3は、本実施形態のメダルの構成を示す図面であって、図3(a)は、メダルの平面図、図3(b)は、図3(a)に示す矢印A−Aに沿って見た断面図である。
【0017】
図3に示すように、メダル10は、例えば、金属により形成された円盤状のメダル基部12により、その外形が区画されている。メダル基部12には、その中心部に略円形の貫通孔が形成されており、その貫通孔には、例えば、樹脂により包囲されて円盤状に形成されたIDタグ11が嵌め込まれている。本実施の形態のIDタグ11は、一般的な無線IDタグであり、情報の保持や、外部との通信処理や、電源管理などを行なうIC部13と、IC部13を取り囲むように封入され、電波を送受信するアンテナ14とを備えて構成される。
【0018】
本実施形態のIDタグ11を構成するアンテナ14は、例えば、銅からなる金属膜をコイル状に形成したループアンテナであって、そのループ内に両端が引き出されて、IC部13に接続されている。
IDタグ11に保持される情報としては、各IDタグ11に固有な遊技媒体識別番号や、外部からの電波により送られる遊技媒体と景品との交換率の情報などが考えられ、適宜変更可能である。また、IDタグ11には、IDタグ11に記録された情報を書き換え不可能なタイプおよび書き換え可能なタイプがあり、実施形態に応じて適宜、選択して使用することができる。
【0019】
また、IDタグ11およびメダル基部12とはメッキ層15によりコーティングされており、外見上は、IDタグ11を有さないメダル10との区別がつかないことが望ましい。また、装飾的な効果を考えて、IDタグ11を例えば、赤色の樹脂などで形成し、メッキ層15を備えない構成とすることもできる。この場合も、IDタグ11を有さないメダル10には、ダミーの樹脂部材をメダル基部12に嵌合させて、IDタグ11を有するメダル10と、有さないメダル10との外見上の区別がつかないようにしておくことが望ましい。
なお、本実施形態において、IDタグ11のアンテナ14はループアンテナを例示したが、アンテナ形状は、通信方式に応じて適宜変更可能である。
【0020】
(スロットマシンの構成)
次に、図4に示したスロットマシン100の正面図を参照して、スロットマシン100の構成について説明する。スロットマシン100の筐体101は、遊技用の絵柄(7、スイカなど)が描かれたリールを3つ備えたリールユニット102と、メダル投入口103と、スロットマシン100の内部で電子的に記憶された(クレジットされたともいう)遊技媒体(メダル10)を擬似的に投入するBETボタン104とを備えている。また、スロットマシン100の筐体101は、メダル投入口103から投入されたメダル10の枚数を示す賭けランプ部105と、リールを回すためのスタートレバー106と、リールを止めるためのストップボタン107とを備えている。さらに、このスロットマシン100の筐体101は、入賞時にスロットマシン100からメダル10を払い出すメダル払出口108と、このメダル払出口108から払い出されたメダル10を貯留するメダル受皿109と、遊技に関する演出などを表示するLCD(Liquid Crystal Display)110とを備えている。
【0021】
本実施形態において、遊技者がメダル10を投入するメダル投入口103の内部には、図4において破線で示した投入部リーダライタ121が設置されており、メダル投入口103から投入されたメダル10が通過する際に、このメダル10に付随するIDタグ11に記録された情報の読み取り、および/またはIDタグ11に情報の書き込みを行なうことができる。
【0022】
(メダル補給装置の動作)
次に、遊技島Aの部分断面を示す斜視図である図5および遊技島Aの断面図である図6を参照しつつ、本実施形態のメダル補給装置300について説明する。
【0023】
図5に示すように、遊技島Aの一方の端部には、メダル補給装置300が設けられている。このメダル補給装置300には、スロットマシン100およびメダル貸出機40の下部に、これらの配列方向に沿って水平に設置され、スロットマシン100の余剰となったメダル10などを回収する回収コンベヤ314が接続されている。
【0024】
回収コンベヤ314は、遊技島Aの一端部から他端部まで配置されている。図5および図6を参照して、各スロットマシン100のメダルタンク111からオーバーフローしたメダル10は、回収コンベヤ314上に排出され、メダル補給装置300が配置されている遊技島Aの一端部まで搬送される。一端まで搬送されたメダル10は、メダル補給装置300の下部に設置された回収メダルタンク303に回収される。
また、遊技者の遊技の結果、スロットマシン100から払い出された賞品であるメダル10も、計数機30にて計数された後で、回収メダルタンク303に投入される。
【0025】
メダル補給装置300の内部には、水平部分と垂直部分とを有して立設されたL字状の揚送装置302が設置されている。この水平部分には、第1螺旋体用モータ305により回転駆動する第1螺旋体304が挿通され、垂直部分には第2螺旋体用モータ307により回転駆動する第2螺旋体306が挿通されている。さらに、この水平部分には、回収メダルタンク303の下部から、回収されたメダル10が供給され、供給されたメダル10は、第1螺旋体304および第2螺旋体306の回転に伴って、メダル補給装置300の上部まで揚送される。そして、垂直部の上端部には、投入コンベア用モータ309により駆動される投入コンベア308が接続され、回収メダルタンク303から揚送されたメダル10は、投入コンベア308により、補給メダルタンク310に搬送される。
【0026】
補給メダルタンク310に搬送されたメダル10は、補給メダルタンク310の下部に設けられたメダル流下樋311によって補給コンベア312に分配される。
補給コンベア312は、補給コンベア用モータ313により駆動され、スロットマシン100およびメダル貸出機40の上部に、その配列方向に沿ってほぼ水平に一端部から他端まで配置されている。補給コンベヤ46上には、各スロットマシン100および各メダル貸出機40に対応させて分岐ユニット114が配置されている。分岐ユニット114は、補給コンベア312上を搬送されるメダル10を、分岐ユニット114が対応するスロットマシン100またはメダル貸出機40に分岐排出する。
【0027】
図6に示すように、分岐ユニット114は、補給コンベア312を覆うように設置され、補給コンベア312上を搬送されたメダル10は、補給部リーダライタ120を通過して、補給コイン受入口113に流下し、流下樋112を介してメダルタンク111に補給される。補給部リーダライタ120は、後述する遊技管理装置と通信線などにより接続されており、メダル10が通過する際に、メダル10に付随するIDタグ11に記録された情報の読み取りや、IDタグ11に交換率の書き込みを実行する。
これにより、スロットマシン100に投入されるメダル10は、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121(図4参照)のいずれかを必ず通過することになる。
【0028】
なお、スロットマシン100やメダル貸出機40に分配されずに、補給コンベア312の終端(遊技島Aの他端)まで搬送されたメダル10は、図示しない樋などにより回収コンベヤ314に戻され、再びメダル補給装置300に向かって搬送される。
また、補給部リーダライタ120および投入部リーダライタ121は、特許請求の範囲の第1の通信装置に相当している。
【0029】
(計数機の構成)
次に、本実施形態の計数機30の斜視図である図7を参照しつつ、計数機30(図2、5参照)について説明する。この計数機30には、メダル10を投入する投入口31と、計数結果(メダル10の枚数等)等を表示するLCD32と、計数結果等を記憶した磁気カードを排出するカード排出口33と、特許請求の範囲の第2の通信装置に相当する計数機タグリーダライタ34と、操作入力部35と、鍵挿入部36とを含んで構成されている。
【0030】
この計数機30は、計数の前に、店員が、鍵挿入部36に図示しない専用キーを挿入し、暗証番号などを操作入力部35から入力することで、計数処理許可確認を行えるようになっている。そのため、専用キーを持つ店員のみが計数機30による計数を行うことが可能になっている。そして、計数機30では、ドル箱50からメダル10が投入口31に投入されると、計数を開始する。このとき、計数機タグリーダライタ34が、メダル10に付随するIDタグ11と通信を行い、そのメダル10に対応するスロットマシン100の交換率を読み出す。そして、図示しない磁気カードに計数結果と共に交換率を記憶し、カード排出口33から排出する。その後、遊技者は、図示しない磁気カードをカード排出口33から取り出して、店員のいるカウンタY(図1参照)に持参して、所望の景品に交換することになる。
【0031】
なお、カウンタYでは、図示しない読み取り装置により図示しない磁気カードから計数結果と交換率とを読み出し、その交換率に応じた枚数で景品と交換することになる。また、磁気カードの代わりに、バーコード等が印刷されたレシートをカード排出口33から排出するようにしてもよい。また、計数機タグリーダライタ34は、メダル10に付随するIDタグ11を読み取るため、図7に示すように、すべてのメダル10が通過する投入口31の下部に設置されることが望ましい。
また、本実施形態の計数機30は、磁気カードにメダル枚数およびその交換率を記録することとしたが、例えば、メダル枚数およびその交換率をコードに変換して、レシートに印字出力する構成としてもよい。
【0032】
(第1実施形態例)
次に、前述した各構成要素を用いる2つの実施形態例について説明する。
まず、第1実施形態例に係る遊技管理システムについて詳しく説明する。本実施形態例の遊技管理システムは、IDタグ11が付随したメダル10を用いて、スロットマシン100ごとに交換率を管理するものである。このIDタグ11には固有な識別情報である遊技媒体識別情報が記憶されている。また、IDタグ11は読み取り専用であり、新たな情報の書き込み、および記憶された情報の更新ができない構成を有している。
【0033】
(遊技管理システムの概要)
本実施形態例の遊技管理システムの概略構成を示す図8を参照しつつ、遊技場X(図1参照)に設置された遊技管理システム1について説明する(適宜図2ないし図7参照)。
図8に示した遊技管理システム1は、スロットマシン100の遊技結果などの集計と、本実施形態に特有のスロットマシン100ごとの交換率の管理とを主に行う。そのため、遊技管理システム1は、その管理処理を実行する遊技管理装置200を備えている。遊技管理装置200は、スロットマシン100に関する種々の情報である遊技機管理情報を記録した遊技機管理情報DB211と、メダル10の交換率を含んだ交換率情報を記録した交換率情報DB212とを格納した記憶手段210を備え、スロットマシン100ごとの交換率の検索などを行なう交換率検索部221およびスロットマシン100ごとの出玉の集計などを行なう遊技媒体集計部222とを含んだ演算手段220を備える。また、遊技管理装置200は、キーボードなどの情報入力手段230と、ディスプレイやプリンタなどの情報出力手段240とが備えられている。
【0034】
また、遊技管理装置200は、図示しない通信線などを介して、メダル投入口103の下部に設置された投入部リーダライタ121(図4参照)および、スロットマシン100の背部に設置された補給部リーダライタ120(図6参照)を含むスロットマシン100と、計数機30とに接続されている。
【0035】
一方、計数機30には、計数データ出力装置37やカードリーダライタ38が設けられている。計数データ出力装置37は、店員がメダル10を計数機30(図7参照)に投入したときに、計数機タグリーダライタ34により、メダル10に付随するIDタグ11から交換率を読み出させる。また、計数データ出力装置37は、その交換率と計数結果とをカードリーダライタ38により磁気カードに書き込ませるようになっている。
【0036】
次に、遊技機管理情報DB211に記憶された情報を示す図9を参照して、遊技機管理情報について説明する。遊技機管理情報DB211には、スロットマシン100ごとの差メダル枚数(スロットマシン100に投入されたメダル10の枚数とスロットマシン100から払い出されたメダル10の枚数との差)が含まれ、交換率情報DB212には、各メダル10とその交換率とを対応付けた情報が含まれている。
図9に示した遊技機管理情報DB211は、左から順に、遊技場X(図1参照)でのスロットマシン100の位置を示す「台番号」と、設置されるスロットマシン100の「機種名」と、スロットマシン100やパチンコ機等を区別する「区分」と、そのスロットマシン100に対応する補給部リーダライタ120を識別する「補給部R/Wコード」と、そのスロットマシン100に対応する投入部リーダライタ121を識別する「投入部R/Wコード」とを含んでいる。
【0037】
さらに、遊技機管理情報DB211は、左から順に続けて、スロットマシン100に設定される「入賞確率」と、「交換率」と、所定時間ごと(1時間ごと、開店から閉店まで)にスロットマシン100に投入されたメダル枚数を示す「IN」と、同様にスロットマシン100から払い出されたメダル枚数を示す「OUT」と、「IN」と「OUT」との差を示す差枚数と、大当たり回数を示す「特賞」と、遊技者の手元に残るピークのメダル枚数を示す「差数ピーク」とを含んでいる。
これらの項目のうち、「台番号」、「機種名」、「区分」、「補給部R/Wコード」、「投入部R/Wコード」、「入賞確率」および「交換率」の各情報は、遊技場Xの担当者などにより、予め入力されたものであり、「IN」、「OUT」、「特賞」、「差枚数」および「差数ピーク」の各情報は、スロットマシン100の図示しない制御装置から送信された情報を、遊技媒体集計部222が集計して更新する項目である。
【0038】
次に、交換率情報DB212に記憶された情報を示す図10を参照して、交換率情報DB212について説明する。この交換率情報DB212は、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121をメダル10が通過した際に作成される情報であり、メダル10と各スロットマシン100の交換率を対応させるための情報である。
図10に示すように、交換率情報DB212は、遊技媒体であるメダル10に対応付けられた交換率を記憶したテーブルであり、IDタグ11を特定する「遊技媒体識別情報」に対応付けて、この遊技媒体識別情報を読み取った日時である「読み取り日時」と、この遊技媒体識別情報を読み取ったリーダライタを識別する「R/Wコード」と、この遊技媒体識別情報に対応付けられた「交換率」とを含んでいる。
【0039】
また、交換率情報DB212には、このIDタグ11が、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121を通過するたびに、「読み取り日時」、「R/Wコード」、「交換率」の各項目を更新して、交換率情報DB212に記録する。そのため、図10に示すように、交換率情報DB212には、「読み取り日時」、「R/Wコード」、「交換率」の項目が1つずつ記録されたレコードや、3つずつ記録されたレコードなどが含まれている。
さらに、「交換率」の項目の右側には、「使用済フラグ」の項目が設けられている。この「使用済フラグ」は、遊技終了後に、メダル10が計数機30において計数される際に記録されるフラグであり、その交換率と対応付けられたメダル10が、計数機30において計数されたか否かを示している。
なお、この交換率情報DB212に交換率情報を記録する手順については後述する。
【0040】
(遊技管理システムの動作)
次に、図11および図12に示すフローチャートを参照して、遊技管理システム1の処理を説明する(適宜、図2、図8等参照)。
なお、本実施形態例の遊技管理システム1において、遊技管理装置200は、一般的なコンピュータにより具現され、このコンピュータのCPU(Central Processing Unit)がメモリに展開されたプログラムを順次実行することにより動作する。また、この遊技管理システム1の記憶手段210は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HD(Hard Disk)などの記憶媒体により実現される。なお、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体読み書き装置(記憶装置)は、このシステムに関係するコンピュータに直接的にインターフェースを介して接続する場合に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの各種ネットワークを介して他のコンピュータに接続していても構わない。また、この遊技管理システム1は、ポインティングデバイスやキーボード等の入力装置およびディスプレイやプリンタ等の出力装置等を備えている。
【0041】
図11に示したフローチャートは、各スロットマシン100に交換率を設定して、各メダル10に交換率を紐付けた交換率情報を生成して、交換率情報DB212に記録する手順を示したものである。
図11を参照して、まず、遊技場Xの担当者は、遊技場Xの営業時間前に、遊技管理装置200から、スロットマシン100ごとの交換率を入力することで、遊技管理装置200は、遊技機管理情報DB211に交換率を記録する(ステップS100)。
そして、スロットマシン100にメダル10が、補給コイン受入口113から補給されるか、メダル投入口103から投入されると、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121は、メダル10に付随するIDタグ11に記録された遊技媒体識別情報を読み取ることになる。このとき、2つのリーダライタは、遊技媒体識別情報を読み取ったか否かを判定し(ステップS101)、読み取っていない場合は(ステップS101で‘No’の場合)、読み取るまで待機する。また、遊技媒体識別情報を読み取った場合は(ステップS101で‘Yes’の場合)、読み取った遊技媒体識別情報および、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121を識別するR/Wコードを、遊技管理装置200に送信する(ステップS102)。
そして、これらの情報を送信すると、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121は、次の遊技媒体識別情報を読み取るために、ステップS101に戻って待機する。
【0042】
次に、遊技管理装置200は、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121から、遊技媒体識別情報およびR/Wコードを受信すると(ステップS103)、交換率検索部221により、受信したR/Wコードに対応する交換率を遊技機管理情報DB211から検索する(ステップS104)。
そして、ステップS103で受信した遊技媒体識別情報に対応する交換率情報DB212のレコードに、交換率情報として、遊技媒体識別情報を取得したときに遊技管理装置200の内部クロックにより取得したタイムスタンプから「読み取り日時」を記録し、ステップS103で受信したR/Wコードを「R/Wコード」に記録し、ステップS104で検索した交換率を、「交換率」の項目に記録する。これにより、交換率情報DB212の対応するレコードに、交換率情報が記録される(ステップS105)。
なお、補給部リーダライタ120または投入部リーダライタ121が内部クロックを有し、遊技媒体識別情報を取得した時間のタイムスタンプをステップS103で送信することにしてもよい。
以上の手順により、各メダル10に対応する交換率が紐付けされて、交換率情報が生成されて、交換率情報DB212に記憶される。
【0043】
次に、図12に示したフローチャートは、遊技終了後などにメダル10を計数して、計数機30にメダル10の枚数および交換率を表示させる手順を示したものである。
遊技者は、スロットマシン100での遊技が終わり、メダル10がある場合には、メダル10の入ったドル箱50を計数機30まで運び、店員によってドル箱50に入ったメダル10が計数機30に投入され、計数機30による計数が開始される。なお、計数を開始する前に、不正防止を目的として、店員は計数機30の作動許可用の鍵挿入部36に図示しない施錠具(鍵)を挿入して、操作入力部35を操作して計数機30の作動準備を行う。そして、従業員は、図7に示すように、ドル箱50内のメダル10を投入口31に投入する。これにより、計数機30はメダル10の計数を開始する(ステップS200)。なお、本実施形態例では、メダル10を計数機30で計数する作業は、従業員が行うこととしたが、遊技者自身が行なうことももちろん可能である。
【0044】
そして、計数機30は、計数するメダル10を検出したか否かを判定し(ステップS201)、メダル10を検出した場合は(ステップS201で‘Yes’の場合)、計数機タグリーダライタ34は、投入口31を通過して流下するメダル10に付随するIDタグ11から、遊技媒体識別情報を読み取り(ステップS202)、この読み取った遊技媒体識別情報を遊技管理装置200に送信する(ステップS203)。
そして、遊技媒体識別情報を受信した(ステップS204)遊技管理装置200は、交換率検索部221により、交換率情報DB212から、受信した遊技媒体識別情報に対応する交換率を検索する(ステップS205)。そして、計数機30に、検索した交換率情報を送信して(ステップS206)、交換率情報の「使用済フラグ」に‘1’を記録して(ステップS207)動作を終了する。
次に、遊技管理装置200から交換率情報を受信した(ステップS208)計数機30はこの交換率情報を記憶して(ステップS209)、次の遊技媒体識別情報を読み取るためにステップS201に戻る。
【0045】
一方、ステップS201の判定においてメダル10を検出しない場合は(ステップS201で‘Noの場合’)、最後にメダル10を検出してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS210)。ここで、所定時間経過していない場合は(ステップS210で‘No’の場合)、遊技媒体識別情報を読み取るためにステップS201に戻る。
また、所定時間経過した場合は(ステップS210で‘Yes’の場合)、計数が終了したと判断する(ステップS211)。
なお、ステップS210における所定時間とは、計数機30における統計的なメダル10の計数時間間隔により定められる。
【0046】
次に、計数機30は、計数が終了した(ステップS211)と判断すると、計数結果のメダル10の枚数と、計数の終了までにステップS201で読み取った交換率の個数とが一致するか否かを判定する(ステップS212)。この判定において、メダル10の枚数と、交換率の個数とが一致しない場合は(ステップS212で‘No’の場合)、LCD32にエラーである旨を表示したり、音声で警告音を出すことなどによりエラー表示を行なう(ステップS215)。計数機30にメダル10を投入した従業員は、このエラー表示に応じて、エラーの原因を調査する。
また、メダル10の枚数と、交換率の個数とが一致した場合は(ステップS212で‘Yes’の場合)、ステップS209で記憶した交換率情報に含まれる交換率が1種類か否かを判定する(ステップS213)。この判定において、記憶した交換率が複数種類検出されて1種類ではなかった場合は(ステップS213で‘No’の場合)、エラー表示を行なう(ステップS215)。また、記憶した交換率が1種類の場合は(ステップS213で‘Yes’の場合)、この交換率を計数されたメダル10の交換率と決定して、計数結果であるメダル枚数および決定した交換率をLCD32に表示して、磁気カードにこのメダル枚数および交換率を記録して(ステップS214)、カード排出口33から排出する。カード排出口33からメダル枚数および交換率の記録された磁気カードが排出されると、従業員は遊技者にこの磁気カードを引き渡す。
【0047】
その後、遊技者は、図1に示したカウンタYに出向いて、この磁気カードをカウンタYの従業員に受け渡し、メダル枚数と交換率とを掛け合わせた値の範囲内に設定された所望の商品を受け取ることができる。
【0048】
以上、説明した本実施形態例によると、スロットマシン100ごとに交換率を設定することが可能となる。また、IDタグ11に記録された情報の書き換えができず、すべてのメダル10の交換率を遊技管理装置200に記録しているため、交換率の不正な書き換えを防止するこができる。また、計数機30単体で、不正のチェックを行なうことができるため、既存のシステムの改修を最小限にすることができる。
【0049】
なお、本実施形態例では、ステップS213において、集計した交換率が1種類か否かを判定して、複数種類検出した場合はエラーと判定したが、ステップS213における判定を行なわず、交換率ごとのメダル枚数をLCD32に表示して、磁気カードに交換率ごとのメダル枚数を記録して排出することもできる。これにより、交換率の設定の異なる複数のスロットマシン100から払い出されたメダル10を一度に計数することもできる。
【0050】
また、ステップS212において、メダル10の枚数と、交換率の個数とを比較して一致するか否かを判定したが、読み取り漏れが生じることを考慮して、メダル10の枚数に対する交換率の個数の割合が所定値(例えば0.8)以上であるか否かを判定して、所定値未満であればエラー表示(ステップS215)に進むことにしてもよい。
【0051】
また、ステップS213において、集計した交換率が1種類か否かを判定したが、複数種類の交換率を検出した場合であっても、最も多くの遊技媒体が属する交換率と同一交換率の遊技媒体が占める割合が、所定値(例えば、0.9)以上であるか否かを判定して、所定値未満であればエラー表示(ステップS215)に進み、所定値以上であれば、この最も個数が多い交換率をこの計数されたメダル10の交換率と決定して、ステップS214に進むことにしてもよい。
【0052】
さらに、回収メダルタンク303(図5参照)に図示しないリーダライタを設置して遊技管理装置200に接続して、交換率情報の使用済フラグが記録されていない、交換率が有効なメダル10の遊技機媒体識別情報を検出した場合には、その交換率情報の使用済フラグを記録することとしてもよい。これにより、回収されたメダル10に対応するすべての使用済フラグが記録された状態となる。
【0053】
(第2実施形態例)
次に、前述した各構成要素を用いる第2実施形態例に係る遊技管理システム1について詳しく説明する。本実施形態例では、遊技に用いられる所定割合(例えば、0.3)のメダル10にIDタグ11が付随し、各IDタグ11にはそのメダル10の交換率情報を記憶することで、スロットマシン100ごとの交換率を管理するものである。また、本実施形態例のIDタグ11は読み取り、書き込みが可能な構成を有している。
【0054】
(遊技管理システムの概要)
本実施形態例の遊技管理システム1の概略構成を示す図13を参照しつつ、遊技場X(図1参照)に設置された遊技管理システム1について説明する(適宜図2ないし図7参照)。なお、前述の第1実施形態例と同様の要素については同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0055】
図13に示した本実施形態例の遊技管理システム1は、第1実施形態例と同様に、スロットマシン100の遊技結果等の集計と、本実施形態に特有のスロットマシン100ごとの交換率の管理とを主に行う。そのため、遊技管理システム1は、その管理処理を実行する遊技管理装置200を備えている。
【0056】
遊技管理装置200は、スロットマシン100に関する種々の情報である遊技機管理情報を記録した遊技機管理情報DB211を格納した記憶手段210と、スロットマシン100ごとの交換率の検索などを行なう交換率検索部221およびスロットマシン100ごとの出玉の集計などを行なう遊技媒体集計部222を含んだ演算手段220とを備える。また、遊技管理装置200は、キーボードなどの情報入力手段230と、ディスプレイやプリンタなどの情報出力手段240とを備える。
また、遊技管理装置200は、第1実施形態例に係る遊技管理装置200と比べて、記憶手段210に交換率情報DB212を含まないことがわかる。これは、交換率情報をメダル10に付随するIDタグ11に記憶させるためである。
【0057】
この遊技管理装置200は、図示しない通信線などを介して、補給部リーダライタ120(図6参照)を備えるスロットマシン100と、計数機30とに接続している。ここで、図13に示すように、本実施形態例では、スロットマシン100に投入部リーダライタ121が示されていないことがわかる。これは、本実施形態例では、すべてのメダル10にIDタグ11が付随しているわけではないため、スロットマシン100にメダル10を補給する割合の多い、補給コイン受入口113側(図6参照)にのみにリーダライタを設置しているためである。もちろん、投入部リーダライタ121を備える構成としてもよい。
【0058】
計数機30には、第1実施形態例と同様に、計数データ出力装置37やカードリーダライタ38が設けられている。計数データ出力装置37は、店員がメダル10を計数機30(図7参照)に投入したときに、計数機タグリーダライタ34により、メダル10に付随するIDタグ11から交換率を読み出し、その後、読み出したIDタグ11に記憶された交換率の情報を消去する。また、計数データ出力装置37は、その交換率と計数結果とをカードリーダライタ38により磁気カードに書き込ませるようになっている。
【0059】
次に、遊技機管理情報DB211に記憶された情報の例を示す図14を参照して、遊技機管理情報について説明する。
図14に示した遊技機管理情報DB211に記憶された情報は、図9に示した第1実施形態例の遊技機管理情報DB211とほぼ同様である。ただし、本実施形態例の遊技機管理情報DB211では、投入部リーダライタ121を備えない構成としたため、「投入部R/Wコード」の項目がないことがわかる。
【0060】
(遊技管理システムの動作)
次に、図15および図16に示すフローチャートを参照して、遊技管理システム1の処理を説明する(適宜、図13等参照)。
なお、本実施形態例の遊技管理システム1において、遊技管理装置200は、第1実施形態例と同様に一般的なコンピュータにより具現される。
【0061】
図15に示したフローチャートは、各スロットマシン100に設置された補給部リーダライタ120に交換率を設定して、各メダル10に付随するIDタグ11に交換率情報を記録する手順を説明するフローチャートである。
図15に示すように、まず、遊技場Xの担当者は、遊技場Xの営業時間前に、遊技管理装置200から、スロットマシン100の台ごとの交換率を入力することで、遊技管理装置200は、遊技機管理情報DB211(図13参照)に交換率を記録する(ステップS300)。そして、遊技管理装置200は、通信線を介して遊技機管理情報DB211に従って、補給部リーダライタ120に、各スロットマシン100に設定された交換率を送信する(ステップS301)。
【0062】
次に、この交換率を受信した(ステップS302)スロットマシン100に設置された補給部リーダライタ120は、メダル10が、補給コイン受入口113(図6参照)から補給されると、メダル10に付随するIDタグ11にステップS302で受信した交換率を含む交換率情報を書き込むことになる。このとき、補給部リーダライタ120は、通信可能なIDタグ11があるか否かを判定し(ステップS303)、通信可能なIDタグ11がない場合は(ステップS303で‘No’の場合)、IDタグ11と通信できるまで待機する、また、通信可能なIDタグ11がある場合は(ステップS303で‘Yes’の場合)、そのIDタグ11に、ステップS302で取得した交換率と、補給部リーダライタ120の内部クロックから記録日時と、この補給部リーダライタ120を特定する補給部R/Wコードとを交換率情報として書き込む(ステップS304)。
ここで、図16は、ステップS304において、IDタグ11に記録される交換率情報の例を示す図面である。図16に示すように、IDタグ11に記録される交換率情報は、そのメダル10の「交換率」の項目と、この交換率情報が書き込まれた「記録日時」の項目と、この交換率情報を書き込んだ補給部リーダライタ120を識別する「補給部R/Wコード」の項目とが含まれることがわかる。
【0063】
次に、図17に示したフローチャートは、遊技終了後などにメダル10を計数して、計数機30にメダル10の枚数および交換率を表示させる手順を示したものである。
遊技者は、スロットマシン100での遊技が終わり、メダル10がある場合には、メダル10の入ったドル箱50を計数機30まで運び、店員によってドル箱50に入ったメダル10が計数機30に投入され、計数機30による計数が開始される。なお、計数を開始する前に、不正防止などを目的として、店員は計数機30の作動許可用の鍵挿入部36に図示しない施錠具(鍵)を挿入して、操作入力部35を操作して計数機30の作動準備を行う。そして、従業員は、図7に示すように、ドル箱50内のメダル10を投入口31に投入する。これにより、計数機30はメダル10の計数を開始する(ステップS400)。
【0064】
そして、計数機30の計数機タグリーダライタ34は、投入口31を通過して流下するメダル10に付随するIDタグ11から、記録された交換率情報を読み取る。そのために、交換率情報を読み取ったか否かを判定し(ステップS401)、交換率などが読み取れない場合は(ステップS401で‘No’の場合)、メダル10の計数が終了したか否かを判定し(ステップS403)、ここで計数が終了していない場合は(ステップS403で‘No’の場合)、ステップS401に戻って、交換率などを読み取るまで待機する。一方、計数が終了した場合は(ステップS403で‘Yes’の場合)、後述するステップS404に進む。ここで、ステップS403における計数が終了したか否かの判定は、計数機30の計数を制御する図示しない制御部から、計数の終了を示す信号を取得することで判定することもできる。
そして、ステップS401の判定において、交換率などを読み取ったと判定した場合は(ステップS401で‘Yes’の場合)、この読み取った交換率などを計数機30のメモリなどに記録する(ステップS402)。そして、次の交換率情報を読み取るためにステップS401に戻る。
【0065】
前述のステップS403において、メダル10の計数が終了したと判断した場合は(ステップS403で‘Yes’の場合)、計数機30は、通信線を介して遊技管理装置200に、集計したメダル10の枚数を含む計数結果およびステップS401で読み取った交換率情報を送信する(ステップS404)。この計数結果および交換率情報を受信した(ステップS405)遊技管理装置200は、遊技機管理情報DB211と交換率情報に含まれる補給部R/Wコードとから、補給部リーダライタ120そしてスロットマシン100を特定し、遊技機管理情報DB211を参照して、計数されたメダル10の枚数が多いか少ないかを判断する。
なお、本実施形態例ではメダル枚数の多少の判断はしきい値の範囲内か、つまり、そのスロットマシン100に関して、図13を参照すると「IN」と「OUT」との差である「差枚数」が所定枚数以上の差がないか否かにより判定して、この判定結果を示す判定結果情報を作成する(ステップS406)。また、ここでは、差枚数ではなく差ピーク値と所定枚数とを比較することにより判定することとする。
【0066】
なお、この場合、所定枚数とは、例えば、50枚等に設定しておけばよい。遊技者がメダル10を床に落とす等により生じることが、あり得る程度の誤差だからである。なお、ここでは、説明の簡略化のため、メダル貸出機40からのメダル枚数を含めていない。実際には、遊技者は、メダル貸出機40から貸し出されたメダル10をスロットマシン100に投入して遊技を開始する。そのため、メダル貸出機40から貸し出されてスロットマシン100に投入された枚数を計数し、その値を所定枚数に加えた値を所定枚数として設定するのが好ましい。例えば、メダル貸出機40からの100枚のメダル10をスロットマシン100に投入した場合には、所定枚数を150枚とすればよい。
また、しきい値は遊技機の稼動情報等に基づいて変化させても良い。具体的には遊技時間が1時間経過するごとに、しきい値を10枚多く設定する等が考えられる。
【0067】
次に、遊技管理装置200は、ステップS406で作成した判定結果情報を計数機30に送信する(ステップS407)。
そして、この判定結果情報を受信した(ステップS408)計数機30は、判定結果情報から判定結果が正常か否かを判断する(ステップS409)。ここで、判定結果が正常ではないと判断した場合は(ステップS409で‘No’の場合)、LCD32にエラーである旨を表示したり、音声で警告音を出すことなどによりエラー表示を行なう(ステップS410)。計数機30にメダル10を投入した従業員は、このエラー表示に応じて、エラーの原因を調査する。
【0068】
そして、判定結果が正常である場合は(ステップS409で‘Yes’の場合)、計数終了までに計数されたメダル枚数に対するステップS401で読み取った交換率の個数の割合が所定値以上か否かを判定する(ステップS411)。ここで、所定値とは、予めIDタグ11が付随するメダル10の割合が0.3であれば、混入のばらつきを考慮して、例えば、0.8を掛けた0.24に設定することができる。
そして、ステップS411の判定において所定値未満の場合は(ステップS411で‘No’の場合)、不正にメダル10が混入した可能性があるため、エラー表示(ステップS410)を行ない、従業員に警告する。また、所定値以上の場合は(ステップS411で‘Yes’の場合)、この交換率を、計数したメダル10の交換率と決定して(ステップS412)、計数結果であるメダル枚数および交換率をLCD32に表示して、磁気カードにこのメダル枚数および交換率を記録して(ステップS413)、カード排出口33から排出する。カード排出口33からメダル枚数および交換率の記録された磁気カードが排出されると、従業員は遊技者にこの磁気カードを引き渡す。
【0069】
その後、遊技者は、図1に示したカウンタYに出向いて、この磁気カードをカウンタYの従業員に受け渡し、メダル枚数と交換率とを掛け合わせた値の範囲内に設定された所望の商品を受け取ることができる。
【0070】
以上、説明した本実施形態例によると、すべてのメダル10に対して所定の割合でIDタグ11が付随するメダル10を混入させることで、スロットマシン100ごとに交換率を設定することができる。
また、出玉に関する情報に基づいて遊技管理装置200において、計数結果に不正がないかを判断するため、より的確に不正を発見することができる。
【0071】
なお、本実施形態例では、IDタグ11が付随するメダル10が所定の割合で混入していることとしたが、第1実施形態例と同様に、すべてのメダル10にIDタグ11を付随させることも可能である。また、逆に、第1実施形態例において所定の割合でIDタグ11が付随するメダル10を混入させて実施することも可能である。

また、ステップS401において、計数機30の計数機タグリーダライタ34が、メダル10のIDタグ11に記録された交換率情報を読み取った後で、メダル10のIDタグ11に記録された交換率情報を消去する構成としてもよい。
さらに、図示しない第3のリーダライタを用いて、計数が終了したメダル10のIDタグ11に記録された交換率情報を消去することとしてもよい。
【0072】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されることなく、様々に変形して実施することが可能である。例えば、前記した第1実施形態例では、ステップS212およびステップS213(図12参照)の判定により、計数機30単体で、エラー表示を行う構成としたが、第2実施形態例と同様に、遊技管理装置200において計数結果から判定結果情報を送信して、ステップS405ないしステップS407(図17参照)の処理を実行して、エラー表示させることも可能である。
また、本実施形態では、スロットマシン100に、補給部リーダライタ120および投入部リーダライタ121を設置する例を示したが、リーダライタの設置位置はこれらに限定されるものではない。例えば、メダルタンク111(図6参照)にリーダライタを設置したり、スロットマシン100のメダル払出口108(図4参照)にリーダライタを設置して、払い出されるメダル10が通過する際に、メダルに付随するIDタグ11に記憶された情報を読み取ったり、IDタグ11に情報を書き込んだりする構成としてもよい。これらの構成によると、1台のリーダライタにより、払い出されたすべてのメダル10のIDタグ11と通信を行うことができる。また、このとき、交換率の異なる他のスロットマシン100から払い出されたメダル10の混入をチェックするために投入部リーダライタ121をさらに備える構成としてもよい。このとき、当該スロットマシン100に設定された交換率と異なるメダル10を検出した場合には、投入部リーダライタ121が、遊技管理装置200などにその旨を示す情報を報知する構成としたり、さらに、このとき、この情報を受信した遊技管理装置200から、スロットマシン100の動作を制御する図示しない制御基板に、当該スロットマシン100の動作を停止させる信号を送信させることもできる。
また、スロットマシン100のメダル投入口103に設置された投入部リーダライタ121(図4参照)に換えて、メダル貸出機40のメダル補給部に図示しないリーダライタを備える構成としてもよい。この構成において、分岐ユニット114に設置された補給部リーダライタ120(図6参照)と、メダル貸出機40に設置されたリーダライタとは、遊技島Aに付設されることになるため、スロットマシン100(遊技機)を入れ替えた場合であっても、そのまま、遊技管理システム1を稼動させることができる。
【0073】
また、前述した2つの実施形態例において、エラー表示を行なった場合(ステップS211またはステップS410)には、そのまま処理を終了することとしたが、交換率を最低交換率に設定してステップS214またはステップS413の処理を実行させることもできる。ここで、最低交換率とは、例えば、遊技場Xの売り上げにとって有利な交換率であり、遊技者にとっては最も不利な交換率とする。ここで、この最低交換率は、あらかじめ設定された値であればよいため、前述した場合だけに限らない。つまり、デフォルトの交換率に設定する。
このとき、エラー表示を行なった後に、従業員が、計数機30の操作入力部35からスロットマシン100の台番号を指定して当該スロットマシン100の交換率を確認設定するように構成してもよい。さらに、この場合には入力操作を行った担当者や時刻等を遊技管理装置200に記憶させ、磁気カードに、その旨が識別可能な情報を記録するようにしてもよい。これらにより、機械的な不具合時における問題の解消および人為操作により生じる不正の抑止効果を得ることが可能になる。
【0074】
また、本実施形態では、スロットマシン100に本発明に係る遊技管理システム1を適用した例を示したが、パチンコ機であっても同様に実施可能である。このとき、遊技媒体である遊技球(パチンコ球)は、IDタグ11を内包して形成され、パチンコ機には、遊技者が遊技球を投入する箇所と、パチンコ機に遊技球を補給する箇所とにリーダライタが設置される。
【0075】
また、本実施形態では、出玉管理情報として差メダル枚数(差分)を例に説明したが、スロットマシン100から払い出されるメダル10の払出枚数、特賞回数等から差メダル枚数を算出するようにしてもよい。また、差メダル枚数には、メダル貸出機40から貸し出されたメダル10の枚数を含めるようにするのが望ましい。
【0076】
したがって、本発明は前述した実施形態に限定されることなく特許請求の範囲に記載された技術的思想により定められる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】遊技場での遊技島の配置を説明する図である。
【図2】遊技島Aの斜視図である。
【図3】(a)は、メダルの平面図、(b)は、矢印A−Aに沿って見た断面図である。
【図4】スロットマシンの構成を説明する平面図である。
【図5】遊技島Aの部分断面を示す斜視図である。
【図6】遊技島Aの断面図である。
【図7】メダル計数機の外観を説明する斜視図である。
【図8】第1実施形態例に係る遊技管理システムの概略構成図である。
【図9】遊技機管理情報に含まれる情報の例を示す図面である。
【図10】遊技媒体管理情報に含まれる情報の例を示す図面である。
【図11】スロットマシンと遊技管理装置との間の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】計数機と遊技管理装置との間の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態に係る遊技管理システムの概略構成図である。
【図14】遊技機管理情報に含まれる情報の例を示す図面である。
【図15】スロットマシンと遊技管理装置との間の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】IDタグに記録される交換率情報の例を示す図面である。
【図17】計数機と遊技管理装置との間の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0078】
1 遊技管理システム
10 メダル
11 IDタグ
30 計数機
34 計数機タグリーダライタ
100 スロットマシン
120 補給部リーダライタ
121 投入部リーダライタ
200 遊技管理装置
210 記憶手段
211 遊技機管理情報DB
212 交換率情報DB
220 演算手段
221 交換率検索部
222 遊技媒体集計部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機から払い出される遊技媒体に付随し、前記遊技媒体に固有な識別情報である遊技媒体識別情報を記憶したIDタグと、前記遊技機に対応して設置され、前記IDタグから前記遊技媒体識別情報を読み取る第1の通信装置と、前記IDタグに記憶された前記遊技媒体識別情報を読み取る第2の通信装置と、前記第2の通信装置に接続され、前記遊技媒体を計数する計数機と、前記第1の通信装置および前記計数機に接続され、前記遊技機に対応して前記遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成される遊技管理システムであって、
前記第1の通信装置は、前記遊技媒体が読み取り可能位置を通過する際に、前記IDタグから、前記遊技媒体識別情報を読み取って、当該第1の通信装置が設置された遊技機を識別する遊技機識別情報と合わせて前記遊技管理装置に送信し、
前記遊技管理装置は、前記遊技機に対応する前記交換率を含んで記憶手段に記憶し、前記第1の通信装置から、前記遊技媒体識別情報および前記遊技機識別情報を受信すると、前記記憶手段から、前記遊技機識別情報に対応する前記交換率を検索して、この交換率を、前記遊技媒体識別情報に対応させて前記記憶手段に交換率情報として記憶し、前記計数機から前記遊技媒体識別情報を受信すると、この遊技媒体識別情報に対応する前記交換率を前記交換率情報から検索して、前記計数機に送信し、
前記計数機は、前記遊技媒体を計数する際に、前記第2の通信装置により前記IDタグに記憶された前記遊技媒体識別情報を読み取って前記遊技管理装置に送信し、それに応じて前記遊技管理装置から受信した前記交換率を、計数結果と合わせて出力すること、
を特徴とする遊技管理システム。
【請求項2】
遊技機から払い出される遊技媒体に付随するIDタグと、前記遊技機に対応して設置され、前記IDタグに情報を書き込む第1の通信装置と、前記IDタグに記憶された情報を読み取る第2の通信装置と、前記第2の通信装置に接続され、前記遊技媒体を計数する計数機と、少なくとも前記第1の通信装置が接続され、前記遊技機に対応して前記遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成される遊技管理システムであって、
前記遊技管理装置は、前記遊技機に対応する前記交換率を含んだ情報が記憶手段に記憶され、前記遊技機に対応する前記交換率を前記第1の通信装置に送信し、
前記第1の通信装置は、前記遊技媒体が書き込み可能位置を通過する際に、前記遊技管理装置から受信した前記交換率を含んで交換率情報として前記IDタグに書き込み、
前記計数機は、前記遊技媒体を計数する際に、前記第2の通信装置により前記IDタグに記憶された前記交換率情報を読み取り、計数結果と合わせて、前記遊技媒体の前記交換率を出力すること、
を特徴とする遊技管理システム。
【請求項3】
前記計数機は、
前記計数結果と前記第2の通信装置が読み取った情報の個数とが一致しない場合、または、前記計数結果に対する前記第2の通信装置が読み取った情報の個数の割合が所定値よりも小さい場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技管理システム。
【請求項4】
前記計数機は、
前記計数機により計数された前記遊技媒体の属する前記交換率を複数種類検出した場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技管理システム。
【請求項5】
前記計数機は、
前記計数機により計数された前記遊技媒体が属する前記交換率が複数種類検出されるとともに、計数された前記遊技媒体が属する最も多くの交換率と同一交換率の遊技媒体の占める割合が、所定値よりも小さい場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技管理システム。
【請求項6】
前記遊技管理装置の前記記憶手段には、前記遊技機ごとに払い出される出玉を管理する出玉管理情報がさらに記憶され、
前記計数機は、前記遊技媒体の計数が終了すると前記計数結果をさらに送信し、
前記遊技管理装置は、前記記憶手段から、受信した前記遊技媒体識別情報に対応する前記遊技機の前記出玉管理情報を検索して、当該出玉管理情報と受信した前記計数結果との関係から前記遊技機における前記遊技媒体の前記交換率の正否を判定すること、
を特徴とする請求項1に記載の遊技管理システム。
【請求項7】
前記第1の通信装置は、当該第1の通信装置が設置された前記遊技機を識別する遊技機識別情報を合わせて前記IDタグに書き込み、
前記遊技管理装置は、前記記憶手段に前記遊技機ごとに払い出される出玉を管理する出玉管理情報をさらに記憶し、
前記計数機は、前記遊技媒体の計数が終了すると、前記計数結果を前記遊技機識別情報と合わせて送信し、
前記遊技管理装置は、前記記憶手段から、受信した前記遊技機識別情報に対応する前記出玉管理情報を検索して、当該出玉管理情報と受信した前記計数結果との関係から前記遊技機における前記遊技媒体の前記交換率の正否を判定すること、
を特徴とする請求項2に記載の遊技管理システム。
【請求項8】
遊技機から払い出される遊技媒体に付随し、前記遊技媒体に固有な識別情報である遊技媒体識別情報を記憶したIDタグと、前記遊技機に対応して設置され、前記IDタグから前記遊技媒体識別情報を読み取る第1の通信装置と、前記IDタグに記憶された前記遊技媒体識別情報を読み取る第2の通信装置と、前記第2の通信装置に接続され、前記遊技媒体を計数する計数機と、前記第1の通信装置および前記計数機に接続され、前記遊技機に対応して前記遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成される遊技管理システムにおける遊技管理方法であって、
前記第1の通信装置が、前記遊技媒体が読み取り可能位置を通過する際に、前記IDタグから、前記遊技媒体識別情報を読み取って、当該第1の通信装置が設置された遊技機を識別する遊技機識別情報と合わせて前記遊技管理装置に送信する手順と、
前記遊技機に対応する前記交換率を含んで記憶手段に記憶した前記遊技管理装置が、前記第1の通信装置から、前記遊技媒体識別情報および前記遊技機識別情報を受信すると、前記記憶手段から、前記遊技機識別情報に対応する前記交換率を検索して、この交換率を、前記遊技媒体識別情報に対応させて前記記憶手段に交換率情報として記憶する手順と、
前記計数機が、前記遊技媒体を計数する際に、前記第2の通信装置により前記IDタグに記憶された前記遊技媒体識別情報を読み取って前記遊技管理装置に送信する手順と、
前記遊技管理装置が、前記計数機から前記遊技媒体識別情報を受信すると、この遊技媒体識別情報に対応する前記交換率を前記交換率情報から検索して、前記計数機に送信する手順と、
前記計数機が、前記遊技管理装置から受信した前記交換率を、計数結果と合わせて出力する手順とを含むこと、
を特徴とする遊技管理方法。
【請求項9】
遊技機から払い出される遊技媒体に付随するIDタグと、前記遊技機に対応して設置され、前記IDタグに情報を書き込む第1の通信装置と、前記IDタグに記憶された情報を読み取る第2の通信装置と、前記第2の通信装置に接続され、前記遊技媒体を計数する計数機と、少なくとも前記第1の通信装置が接続され、前記遊技機に対応して前記遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置とから構成される遊技管理システムにおける遊技管理方法であって、
前記遊技機に対応させて、前記交換率を含んで記憶手段に記憶した前記遊技管理装置が、前記遊技機に対応した前記交換率を含む情報を前記第1の通信装置に送信する手順と、
前記第1の通信装置が、前記遊技媒体が書き込み可能位置を通過する際に、前記IDタグに、前記受信した前記交換率を含む情報を交換率情報として書き込む手順と、
前記計数機が、前記遊技媒体を計数する際に、前記第2の通信装置により前記IDタグに記憶された前記交換率情報を読み取り、計数結果と合わせて、前記遊技媒体の前記交換率を出力する手順とを含むこと、
を特徴とする遊技管理方法。
【請求項10】
前記交換率を出力する手順では、
前記計数結果と前記第2の通信装置が読み取った情報の個数とが一致しない場合、または前記計数結果に対する前記第2の通信装置が読み取った情報の個数の割合が所定値よりも小さい場合に、前記計数機が検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項8または請求項9に記載の遊技管理方法。
【請求項11】
前記計数機は、
前記計数機により計数された前記遊技媒体の属する前記交換率を複数種類検出した場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項8または請求項9に記載の遊技管理方法。
【請求項12】
前記計数機は、
前記計数機により計数された前記遊技媒体が属する前記交換率が複数種類検出されるとともに、計数された前記遊技媒体が属する最も多くの交換率と同一交換率の遊技媒体の占める割合が、所定値よりも小さい場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項8または請求項9に記載の遊技管理方法。
【請求項13】
遊技機に対応して、遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置であって、
前記遊技機に対応する前記交換率を含んで記憶手段に記憶し、
前記遊技媒体に付随するIDタグから当該遊技媒体を識別する遊技媒体識別情報を読み取る第1の通信装置から、前記遊技媒体識別情報および前記第1の通信装置が設置された前記遊技機を識別する遊技機識別情報を受信すると、前記記憶手段から、前記遊技機識別情報に対応する前記交換率を検索して、この交換率を、前記遊技媒体識別情報に対応させて前記記憶手段に交換率情報として記憶し、
前記遊技媒体を計数し、前記IDタグから前記遊技媒体識別情報を読み取る第2の通信装置を有する計数機から、前記遊技媒体識別情報を受信すると、この遊技媒体識別情報に対応する前記交換率を前記交換率情報から検索して、前記計数機に送信すること、
を特徴とする遊技管理装置。
【請求項14】
遊技機に対応して、遊技媒体と景品との交換率を管理する遊技管理装置であって、
前記遊技機に対応する前記交換率を含んで記憶手段に記憶し、前記遊技機に対応した前記交換率を含む情報を、前記遊技機から払い出される遊技媒体に付随するIDタグに情報を書き込む通信装置に送信すること、
を特徴とする遊技管理装置。
【請求項15】
前記遊技管理装置は、前記記憶手段に、前記遊技機に対応して、払い出される出玉を管理する出玉管理情報をさらに記憶し、
前記計数機から、前記遊技媒体の計数結果を受信すると、前記記憶手段から、受信した前記遊技媒体識別情報に対応する前記遊技機の前記出玉管理情報を検索して、当該出玉管理情報と受信した前記計数結果との関係から前記遊技機における前記遊技媒体の前記交換率の正否を判定すること、
を特徴とする請求項13に記載の遊技管理装置。
【請求項16】
前記IDタグには、前記通信装置が設置された前記遊技機を識別する遊技機識別情報を合わせて記録され、
前記遊技管理装置は、前記記憶装置に前記遊技機ごとに払い出される出玉を管理する出玉管理情報をさらに記憶し、前記計数機から、前記遊技媒体の計数結果を前記遊技機識別情報と合わせて受信すると、前記記憶手段から、受信した前記遊技機識別情報に対応する前記出玉管理情報を検索して、当該出玉管理情報と受信した前記計数結果との関係から前記遊技機における前記遊技媒体の前記交換率の正否を判定すること、
を特徴とする請求項14に記載の遊技管理装置。
【請求項17】
遊技機から払い出される遊技媒体の個数を計数する計数機であって、
前記遊技媒体に付随するIDタグから、前記遊技媒体と景品との交換率を含む交換率情報を読み取る通信装置を有し、前記遊技媒体の計数結果と合わせて、前記通信装置が読み取った前記交換率情報に含まれる前記交換率を出力すること、
を特徴とする計数機。
【請求項18】
遊技機から払い出される遊技媒体に対応して前記遊技媒体と景品との交換率を記憶した遊技管理装置に接続され、前記遊技媒体の個数を計数する計数機であって、
前記遊技媒体に付随するIDタグから、前記遊技媒体を識別する遊技媒体識別情報を含んで読み取る通信装置を有し、前記遊技媒体の計数結果と合せて、読み取った前記遊技媒体識別情報を送信することで、前記遊技管理装置が検索した前記交換率を受信して、出力すること、
を特徴とする計数機。
【請求項19】
前記計数結果と前記通信装置が読み取った情報の個数とが一致しない場合、または前記計数結果に対する前記通信装置が読み取った情報の個数の割合が所定値よりも小さい場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項17または請求項18に記載の計数機。
【請求項20】
前記計数機により計数された前記遊技媒体の属する前記交換率を複数種類検出した場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項17または請求項18に記載の計数機。
【請求項21】
前記計数機により計数された前記遊技媒体が属する前記交換率が複数種類検出されるとともに、計数された前記遊技媒体が属する最も多くの交換率と同一交換率の遊技媒体の占める割合が、所定値よりも小さい場合に、検出異常を示す情報を出力すること、
を特徴とする請求項17または請求項18に記載の計数機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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