説明

運転支援装置

【課題】右折事故防止運転支援等の運転支援を適切に実施する。
【解決手段】運転支援装置は、対向車線820における交差点の手前に設定された検知エリアA1における対向車両の存在状況を示す検知エリア内情報及び交差点に設置された信号機400の信号サイクル情報を路側送信機220から受信する受信手段と、対向車線における検知エリアよりも交差点側に停止している対向車両である検知エリア外車両が存在するか否かを、検知エリア内情報及び信号サイクル情報に基づいて判定する判定手段と、判定手段によって検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、自車両が交差点に進入する際に運転支援を所定時間継続して実施する実施手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転支援を行う運転支援装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の運転支援装置として、自車両が交差点に進入する際に、路車間通信により受信した例えば信号機の信号情報や他車両の走行情報などの情報に基づいて運転支援を行うものがある(例えば特許文献1参照)。このような自車両が交差点に進入する際に運転支援を行う運転支援装置として、自車両が交差点で右折する際に、路車間通信により受信した対向車両の存在に関する情報に基づいて、右折しようとする自車両と対向車両との衝突事故を防止するための運転支援(以下「右折事故防止運転支援」と適宜称する)を行うものがある。ここで、対向車両の存在は、典型的には、例えばカメラ等からなるインフラセンサ(即ち、路側検知機)によって検知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−123007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、インフラセンサが検知可能な道路上の検知エリアは一定範囲に限られるため、対向車両の位置によってはインフラセンサが対向車両を検知できないおそれがある。例えば、インフラセンサの検知エリアが対向車線における交差点の停止線の手前側に設定されている場合において、対向車両が停止線を越えて停止しているときには、この対向車両はインフラセンサの検知エリア外に存在するため、この対向車両をインフラセンサによって検知することができない。
【0005】
よって、従来の右折事故防止運転支援を行う運転支援装置によれば、右折しようとする自車両と、インフラセンサによって検知されない対向車両との衝突事故を防止するための運転支援を適切に行うことが困難であるという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば右折事故防止運転支援等の運転支援を適切に実施することが可能な運転支援装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の運転支援装置は上記課題を解決するために、自車両に搭載され、該自車両が交差点に進入する際に自車両と対向車両との接近を抑制するための運転支援を実施する運転支援装置であって、対向車線における前記交差点の手前に設定された検知エリアにおける前記対向車両の存在状況を示す検知エリア内情報及び前記交差点に設置された信号機の信号サイクル情報を路側送信機から受信する受信手段と、前記対向車線における前記検知エリアよりも前記交差点側に停止している前記対向車両である検知エリア外車両が存在するか否かを、前記検知エリア内情報及び前記信号サイクル情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段によって前記検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、前記自車両が前記交差点に進入する際に前記運転支援を所定時間継続して実施する実施手段とを備える。
【0008】
本発明の運転支援装置によれば、その動作時には、自車両が交差点に進入する際、検知エリア内情報及び信号サイクル情報に基づいて、自車両と対向車両(即ち、自車両が走行する車線に隣接する対向車線を自車両とは逆方向に走行する車両であり、自車両とは逆方向から交差点に進入する車両)との接近を抑制するための運転支援(例えば右折事故防止運転支援)が実施される。
【0009】
本発明では特に、受信手段は、対向車線における交差点の手前に設定された検知エリアにおける対向車両の存在状況(例えば車両速度、車両位置など)を示す検知エリア内情報と、交差点に設置された信号機の信号サイクル情報(例えば、現在の信号灯色や、信号灯色が変更されるタイミングなど)とを路側送信機から受信する。ここで、検知エリアにおける対向車両の存在状況は、典型的には、交差点に設置された例えばカメラ等である路側検知機によって検知される。即ち、検知エリアは、典型的には、路側検知機によって対向車両の存在状況を検知可能な、対向車線における所定のエリア(即ち、所定の領域)である。検知エリアは、対向車線における交差点の手前に、典型的には、対向車線の停止線と該停止線から手前側に所定距離だけ離れた位置との間の領域として設定される。
【0010】
判定手段は、対向車線における検知エリアよりも交差点側に停止している対向車両である検知エリア外車両が存在するか否かを、検知エリア内情報及び信号サイクル情報に基づいて判定する。より具体的には、例えば、判定手段は、検知エリア内情報に含まれる対向車両の車両速度及び該車両速度が検知された車両位置、並びに信号サイクル情報に基づいて、対向車両の車両速度と、対向車両の車両速度が検知された時点から信号機の灯色が赤色になるまでの時間との積が、対向車両の車両速度が検知された車両位置から交差点の端部までの距離よりも大きいか否かを判定することにより、検知エリア外車両が存在するか否かを判定する。ここで、検知エリア外車両は、対向車線における検知エリアよりも交差点側に停止している対向車両であり、典型的には、信号機の灯色が赤色であるのに応じて、検知エリア外である対向車線の停止線よりも交差点側に停止している対向車両である。即ち、検知エリア外車両は、路側検知機によって検知されない状態で、交差点で停止している(つまり、信号機の灯色が赤色から青色に変わるのを待っている)対向車両である。
【0011】
実施手段は、判定手段によって検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、自車両が交差点に進入する際に、例えば自車両の運転者に対して対向車両が存在する旨を報知したり、自車両のエンジンの駆動力やアクセル開度を制限したりするなど、自車両と対向車両との接近を抑制するための運転支援を所定時間継続して実施する。例えば、実施手段は、判定手段によって検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、自車両が右折しようと交差点に進入する際に、自車両と検知エリア外車両とが接近することを抑制するための運転支援を、例えば自車両が交差点に進入する時点(例えば信号機の灯色が赤色から青色に変わった時点)から所定時間継続して実施する。よって、自車両と検知エリア外車両とが接近すること(例えば交差点で右折しようとする自車両と、交差点を直進しようとする検知エリア外車両との接近)を確実に抑制することができる。
【0012】
ここで仮に何らの対策も施さず、検知エリア内に対向車両が存在しているか否かを示す情報に基づいて、例えば右折事故防止運転支援等の運転支援を行う場合には、検知エリア内に対向車両が存在していなければ、検知エリア外車両が存在していたとしても、運転支援が行われないという事態が生じ得る。このため、自車両と検知エリア外車両との接近を抑制することができないおそれがある。
【0013】
しかるに本発明によれば、検知エリア外車両が存在するか否かが判定手段によって判定され、検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、実施手段によって運転支援が所定時間継続して実施されるので、自車両と検知エリア外車両との接近を確実に抑制することができる。
【0014】
以上説明したように、本発明の運転支援装置によれば、自車両が交差点に進入する際に、自車両と対向車両(検知エリア外車両を含む)との接近を抑制するための運転支援を適切に実施することができる。
【0015】
本発明の運転支援装置の一態様では、前記検知エリア内情報には、前記存在状況として、前記検知エリアにおける前記対向車両の車両速度が含まれ、前記判定手段は、前記対向車両の車両速度及び前記信号サイクル情報に基づいて、前記検知エリア外車両が存在するか否かを判定する。
【0016】
この態様によれば、検知エリアにおける対向車両の車両速度(即ち、対向車両が検知エリア内を走行する走行速度、言い換えれば、路側検知機によって検知される対向車両の車両速度)及び信号サイクル情報に基づいて、検知エリア外車両が存在するか否かを判定手段によって的確に判定することができる。
【0017】
上述した、判定手段が、対向車両の車両速度及び信号サイクル情報に基づいて、検知エリア外車両が存在するか否かを判定する態様では、前記判定手段は、前記対向車両の車両速度と、前記対向車両の車両速度が検知された時点から前記信号機の灯色が赤色になるまでの時間との積が、前記対向車両の車両速度が検知された車両位置から前記交差点の端部までの距離よりも大きいか否かを判定することにより、前記検知エリア外車両が存在するか否かを判定してもよい。
【0018】
この態様によれば、判定手段は、対向車両の車両速度と、対向車両の車両速度が検知された時点から信号機の灯色が赤色になるまでの時間との積が、対向車両の車両速度が検知された車両位置から交差点の端部までの距離よりも大きい場合には、検知エリア外車両が存在しないと判定する。また、判定手段は、対向車両の車両速度と、対向車両の車両速度が検知された時点から信号機の灯色が赤色になるまでの時間との積が、対向車両の車両速度が検知された車両位置から交差点の端部までの距離以下である場合には、検知エリア外車両が存在すると判定する。但し、検知エリア内情報に基づいて該対向車両が検知エリアに存在していると判定される場合には、判定手段は、該対向車両が検知エリア外車両であるとは判定しない。
【0019】
よって、判定手段によって、検知エリア外車両が存在するか否かをより一層的確に判定することができる。
【0020】
本発明の運転支援装置の他の態様では、前記検知エリアは、前記信号機の信号サイクルに応じて変更される。
【0021】
この態様によれば、検知エリアが信号サイクルに応じて動的に変更されるので、対向車両の存在状況を、例えば検知エリアが固定されている場合と比較して、対向車線における広いエリア(即ち、広い領域)で検知することが可能となる(言い換えれば、例えば検知エリアが固定されている場合と比較して、検知エリアを実質的に広げることが可能となる)。よって、検知エリアで検知される対向車両の存在状況に基づいて、運転支援をより適切に実施することが可能となる。
【0022】
上述した、検知エリアが信号機の信号サイクルに応じて変更される態様では、前記検知エリアは、前記信号機の灯色が赤色の場合よりも青色の場合の方が前記交差点から遠い側になるように変更されてもよい。
【0023】
この態様によれば、信号機の灯色が赤色の場合には、検知エリアは、対向車線における交差点の手前に、対向車線の停止線と該停止線から手前側に所定距離だけ離れた位置との間の領域として設定され、信号機の灯色が青色の場合には、検知エリアは、信号機の灯色が赤色の場合における検知エリアよりも交差点から遠い側になるように設定される。よって、信号機の灯色が赤色の場合には、例えば、対向車線の停止線で停止している対向車を例えば路側検知機によって検知することができ、信号機の灯色が青色の場合には、比較的遠くから交差点に向かって走行している対向車両を例えば路側検知機によって検知することができる。よって、例えば、検知エリアが、対向車線における交差点の手前に、対向車線の停止線と該停止線から手前側に所定距離だけ離れた位置との間の領域として固定的に設定される場合と比較して、対向車両が交差点からより遠くに離れた状態で、運転支援を適切に実施することが可能となる。
【0024】
尚、信号機の灯色が黄色の場合には、検知エリアは、信号機の灯色が赤色の場合における検知エリアよりも交差点から遠い側になるように設定されてもよい。また、信号機の灯色が黄色の場合には、検知エリアは、信号機の灯色が青色の場合における検知エリアよりも交差点から近い側になるように設定されてもよい。また、信号機の灯色が赤色の場合における検知エリア、信号機の灯色が黄色の場合における検知エリア、及び信号機の灯色が青色の場合における検知エリアは、互いに部分的に重なるように設定されてもよい。
【0025】
上述した、検知エリアが信号機の信号サイクルに応じて変更される態様では、前記対向車両の存在状況は、前記交差点に設置されたカメラを含む路側検知機によって検知され、前記検知エリアは、前記カメラの撮影角度が変更されることにより変更されてもよい。
【0026】
この態様によれば、検知エリアを、信号機の信号サイクルに応じて容易に且つ確実に変更することができる。よって、容易に且つ確実に、検知エリアを実質的に広げることが可能となる。ここで特に、この態様によれば、路側検知機のカメラ自体の撮影性能を高めることなく(つまり、カメラ自体の撮影性能によって決まる検知エリアを広げることなく)、路側検知機によって対向車両の存在状況を対向車線における比較的広い領域で検知することが可能となるので、実践的に大変有利である。尚、カメラの撮影角度は、典型的には、カメラの撮影方向と、対向車両が走行する道路の路面に垂直な方向とがなす角度である。
【0027】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る運転支援装置が搭載された自車両が、交差点に進入する際の様子を示す模式図である。
【図3】第1実施形態に係る運転支援装置が搭載された自車両が進入する交差点における検知エリア外車両の一例を示す模式図である。
【図4】第1実施形態に係る路側インフラの構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係る運転支援装置の右折事故防止運転支援に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】対向車両の交差点端までの距離Lを示す模式図である。
【図7】信号機の灯色が赤色から青色に変化した際の、交差点を右折しようとする自車両、及び交差点を直進しようとする検知エリア外車両の様子を示す模式図である。
【図8】第2実施形態における車両検知センサの構成を説明するための模式図である。
【図9】第2実施形態における車両検知センサの構成を説明するための模式図である。
【図10】第2実施形態に係る車両検知センサの検知エリアの信号サイクルに応じた変更の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
【0030】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る運転支援装置について、図1から図7を参照して説明する。
【0031】
先ず、本実施形態に係る運転支援装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0032】
図1は、本実施形態に係る運転支援装置の構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る運転支援装置が搭載された自車両が、交差点に進入する際の様子を示す模式図である。
【0033】
図1及び図2において、本実施形態に係る運転支援装置1(図1参照)は、自車両C1(図2参照)に搭載され、自車両C1が交差点に進入する際に右折事故防止運転支援を実施する装置である。ここで、右折事故防止運転支援は、本発明に係る「自車両と対向車両との接近を抑制するための運転支援」の一例であり、自車両C1が交差点で右折する際に、右折しようとする自車両C1と対向車線820を走行する対向車両C2との衝突事故を防止するための運転支援である。右折事故防止運転支援としては、例えば、自車両C1の運転者に対して対向車両C2が存在する旨を知らせる報知や、自車両C1のエンジンの駆動力やアクセル開度を制限する制御などが実施される。
【0034】
図1において、本実施形態に係る運転支援装置1は、自律センサ10、路車間通信機20、車車間通信機30、報知装置40及びECU100を備えている。
【0035】
自律センサ10は、具体的には、ミリ波レーダセンサ、カメラセンサ等であり、自車両の前方を走行する他車両を検出可能に構成されている。
【0036】
路車間通信機20は、自車両C1が走行する道路に設置された路側インフラと通信を行うための通信機であり、路車間通信用アンテナ21を介して路側インフラと通信を行う。より具体的には、路車間通信機20は、路側インフラの一部を構成する路側装置220(図2参照)と通信を行う。路車間通信機20は、交差点に設置された信号機の信号サイクル情報や、図2を参照して後述する検知エリアA1における対向車両の存在状況を示す検知エリア内情報を、路側装置220から受信する。尚、信号サイクル情報には、信号機の現在の灯色や、現在の灯色が変化するまでの時間(例えば、現在の灯色が青色或いは黄色である場合には、灯色が赤色になるまでの時間)などが含まれる。また、検知エリア内情報には、検知エリアA1における対向車両の存在状況として例えば対向車両の車両速度、車両位置、車両台数などを示す情報が含まれる。尚、路車間通信機20は、本発明に係る「受信手段」の一例である。
【0037】
車車間通信機30は、自車両C1の周辺に存在する他車両と通信を行うための通信機であり、車車間通信用アンテナ31を介して他車両と通信を行う。車車間通信機30は、例えば、自車両C1の前方を走行する他車両の位置や速度などの情報をこの他車両から受信する。
【0038】
報知装置40は、具体的には、ディスプレイやスピーカ等であり、自車両C1の運転者に対して各種情報を報知するための報知装置である。報知装置40は、後述するECU100(より具体的には、運転支援実施部120)による制御下で、例えば、右折しようとする自車両C1の運転者に対して、交差点を直進する対向車が存在する旨や、減速或いは停止すべき旨を報知する。
【0039】
ECU100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備えたコンピュータとして構成されており、検知エリア外車両判定部110及び運転支援実施部120を備えている。
【0040】
検知エリア外車両判定部110は、本発明に係る「判定手段」の一例であり、対向車線820(図2参照)における検知エリアA1よりも交差点側に停止している対向車両である検知エリア外車両が存在するか否か(言い換えれば、検知エリアA1よりも交差点側に停止している対向車両が存在するか否か)を、路車間通信機20によって受信された検知エリア内情報及び信号サイクル情報に基づいて判定する。
【0041】
ここで、検知エリア外車両について、図3を参照して説明する。
【0042】
図3は、本実施形態に係る運転支援装置が搭載された自車両が進入する交差点における検知エリア外車両の一例を示す模式図である。尚、図3では、説明の便宜上、図2に示した車両検知センサ210及び路側装置220の図示を省略している。また、図3では、自車両C1が走行する車線810の信号機410、及び対向車両C2が走行する対向車線820の信号機420の各々の灯色は赤色であり、自車両C1が走行する道路に交差する道路に設置された信号機430及び440の各々の灯色は青色である。
【0043】
図3に示すように、検知エリア外車両Coutは、対向車線820における検知エリアA1よりも交差点側に停止している対向車両C2を意味する。検知エリア外車両Coutは、典型的には、信号機420の灯色が赤色に変化した際に、停止線520よりも交差点側に停止した対向車両C2(言い換えれば、停止線520を超えたが交差点を通過していない対向車両C2)である。尚、図3では、自車両C1は、信号機410の灯色が赤色であるのに応じて、停止線510の手前で停止している。
【0044】
尚、検知エリア外車両判定部110による検知エリア外車両が存在するか否かの判定については、後に図5から図7を参照して詳細に説明する。
【0045】
図1において、運転支援実施部120は、本発明に係る「実施手段」の一例であり、路車間通信機20によって受信された信号サイクル情報や検知エリア内情報に基づいて、右折事故防止運転支援を実施する。尚、後に図4から図7を参照して詳細に説明するが、本実施形態では特に、運転支援実施部120は、検知エリア外車両判定部110によって検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、自車両C1が交差点に進入する際に右折事故防止運転支援を所定時間継続して実施する。
【0046】
次に、本実施形態に係る路側インフラの構成について、図2に加えて図4を参照して説明する。
【0047】
図4は、本実施形態に係る路側インフラの構成を示すブロック図である。
【0048】
図2及び図4において、本実施形態に係る路側インフラ200(図4参照)は、車両検知センサ210及び路側装置220を備えている。
【0049】
車両検知センサ210は、具体的には、交差点に設置されたカメラセンサ等であり、対向車線820の停止線520の手前に(即ち、停止線520に対して対向車両C2の進行方向側とは反対側に)位置する検知エリアA1における対向車両C2の存在状況を検知可能に構成されている。尚、車両検知センサ210は、本発明に係る「路側検知機」の一例である。車両検知センサ210は、対向車両の存在状況として、対向車両の車両速度、車両位置、車両台数などを検知可能に構成されている。車両検知センサ210は、検知エリアA1に対向車両が複数台存在する場合には、対向車両の存在状況として、これら複数台の対向車両の各々の車両位置及び該車両位置における車両速度を検知することが可能に構成されている。
【0050】
路側装置220は、交差点に設置された信号機400(即ち、信号機410、420、430及び440)の信号サイクル情報や、車両検知センサ210によって検知された対向車両C2の存在状況を示す検知エリア内情報を含む各種情報を、路車間通信用アンテナ221を介して路車間通信機20(図1参照)に送信する情報送信装置である。
【0051】
次に、本実施形態に係る運転支援装置の右折事故防止運転支援に係る処理について、図2に加えて図5から図7を参照して説明する。
【0052】
図5は、本実施形態に係る運転支援装置の右折事故防止運転支援に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【0053】
以下では、図2において、自車両C1が交差点に向かって進行中に、交差点に設置された信号機410の灯色が黄色から赤色に変化するのに応じて、自車両C1が交差点の停止線510付近で一時停止し、その後、信号機410の灯色が赤色から青色に変化するのに応じて自車両C1が交差点を右折しようとする場合における本実施形態に係る運転支援装置の右折事故防止運転支援を説明する。尚、図2では、自車両C1が走行する車線810の信号機410、及び対向車両C2が走行する対向車線820の信号機420の各々の灯色は黄色であり、自車両C1が走行する道路に交差する道路に設置された信号機430及び440の各々の灯色は赤色である。
【0054】
図2及び図5において、自車両C1が交差点に向かって進行中に、路側インフラ(具体的には、路側装置220)から信号サイクル情報及び検知エリア内情報を路車間通信機20(図1参照)によって受信する(ステップS10)。
【0055】
ここで、信号サイクル情報には、上述したように、現在の灯色が変化するまでの時間(例えば、現在の灯色が青色或いは黄色である場合には、灯色が赤色になるまでの時間Tr)が含まれている。尚、図2に示した例では、自車両C1が向かう交差点の信号機410及び420の現在の灯色は、黄色であり、自車両C1は、灯色が赤色になるまでの時間Trを路側装置220から受信する。
【0056】
また、検知エリア内情報には、上述したように、検知エリアA1における対向車両C2の存在状況(例えば対向車両C2の車両速度V、車両位置Pなど)を示す情報が含まれている。
【0057】
自車両C1は、信号機410の現在の灯色が黄色から赤色に変化するのに応じて、停止線510付近で一時停止する。
【0058】
次に、対向車両C2の車両速度V(以下「対向車両速度V」と適宜称する)と、信号機410及び420の灯色が赤色になるまでの時間Tr(以下「赤になるまでの時間Tr」と適宜称する)との積が対向車両C2の交差点端までの距離L以下であるか否かが検知エリア外車両判定部110によって判定される(ステップS20)。即ち、検知エリア外車両判定部110は、以下の式(1)が成立するか否かを信号サイクル情報及び検知エリア内情報に基づいて判定する。
【0059】
(対向車両速度V)×(赤になるまでの時間Tr)≦(対向車両の交差点端までの距離L) ・・・式(1)
図6は、対向車両C2の交差点端までの距離Lを示す模式図である。尚、図6では、自車両C1が走行する車線810の信号機410、及び対向車両C2が走行する対向車線820の信号機420の各々の灯色は黄色であり、自車両C1が走行する道路に交差する道路に設置された信号機430及び440の各々の灯色は赤色である。
【0060】
図6に示すように、対向車両C2の交差点端までの距離Lは、対向車両速度Vが検知された時点における対向車両C2の車両位置Pから交差点端Qまでの距離である。
【0061】
即ち、ステップS20に係る処理では、検知エリア外車両判定部110は、対向車両C2の車両速度Vと、この車両速度Vが検知された時点から信号機420の灯色が赤色になるまでの時間Trとの積が、この車両速度Vが検知された車両位置Pから交差点端Qまでの距離L以下であるか否かを判定する。尚、距離Lは、路側装置220から受信される停止線520の位置及び車両位置Pに基づいて算出することができる。
【0062】
対向車両速度Vと赤になるまでの時間Trとの積が交差点端までの距離L以下でない(即ち、対向車両速度Vと赤になるまでの時間Trとの積が交差点端までの距離Lよりも大きい)と判定された場合には(ステップS20:No)、対向車両C2は交差点を通過したと検知エリア外車両判定部110によって判定される(ステップS30)。即ち、この場合には(ステップS20:No)、検知エリア外車両判定部110は、対向車両C2が交差点を通過しており、検知エリア外車両が存在しないと判定する。言い換えれば、検知エリア外車両判定部110は、信号機420の灯色が赤色になった時点では対向車両C2が交差点端Qを超えており、交差点を通過したと判定する。
【0063】
このように対向車両C2が交差点を通過したと検知エリア外車両判定部110によって判定された場合には、信号機410及び420の灯色が赤色から青色に変化するのに応じて自車両C1が右折するときに、対向車両C2に対する右折事故防止運転支援は実施されない。つまり、この場合には、交差点を直進する対向車両C2が存在する可能性が殆ど或いは全くないので、右折事故防止運転支援を実施する必要がなく、右折事故防止運転支援を無駄に実施してしまうことを回避することができる。
【0064】
一方、対向車両速度Vと赤になるまでの時間Trとの積が交差点端までの距離L以下であると判定された場合には(ステップS20:Yes)、対向車両C2は交差点を通過していないと検知エリア外車両判定部110によって判定される(ステップS40)。即ち、検知エリア外車両判定部110は、信号機420の灯色が赤色になった時点では対向車両C2が交差点端Qを超えておらず交差点端Qよりも手前側に存在すると判定する。
【0065】
続いて、路側インフラから対向車両C2の存在通知がないか否かが検知エリア外車両判定部110によって判定される(ステップS50)。即ち、検知エリア外車両判定部110は、路側装置220から受信した検知エリア内情報に基づいて検知エリアA1内に対向車両C2が存在するか否かを判定する。つまり、検知エリア外車両判定部110は、検知エリアA1内に対向車両C2が存在すると判定した場合には、ステップS40に係る処理において交差点端Qよりも手前側に存在すると判定した対向車両C2は検知エリアA1内で停止していると判定し、一方、検知エリアA1内に対向車両C2が存在しないと判定した場合には、ステップS40に係る処理において交差点端Qよりも手前側に存在すると判定した対向車両C2は検知エリアA1よりも交差点側に検知エリア外車両Cout(図3参照)として停止していると判定する。
【0066】
路側インフラから対向車両C2の存在通知がないと判定された場合には(ステップS50:Yes)、信号機410及び420の灯色が青色になった後に、所定時間だけ右折事故防止運転支援が運転支援実施部120によって実施される(ステップS60)。即ち、運転支援実施部120は、所定時間だけ、右折事故防止運転支援として、例えば、検知エリア外車両Coutとして停止していた対向車両C2が交差点を直進する旨や対向車両C2(即ち、検知エリア外車両Cout)との衝突を回避するために減速或いは停止すべき旨を自車両C1の運転者に対して報知する。これにより、右折しようとする自車両C1と、検知エリア外車両Coutとして停止していた対向車両C2とが接近することを抑制することができ、自車両C1と対向車両C2との衝突を防止することができる。尚、所定時間は、信号機420の灯色が赤色から青色に変化してから、検知エリア外車両Coutとして停止していた対向車両C2が交差点を通過するまでの時間として想定される時間に応じて設定することができ、例えば5秒程度に設定すればよい。
【0067】
図7は、信号機の灯色が赤色から青色に変化した際の、交差点を右折しようとする自車両、及び交差点を直進しようとする検知エリア外車両の様子を示す模式図である。
【0068】
図7に示すように、信号機410及び420の灯色が赤色から青色に変化した際、交差点を右折しようとする自車両C1と、交差点を直進しようとする検知エリア外車両Coutとが接近し、場合によっては、自車両C1と検知エリア外車両Coutとが衝突してしまうおそれがある。ここで仮に何らの対策も施さず、検知エリアA1内に対向車両C2が存在しているか否かを示す情報に基づいて、通常の右折事故防止運転支援を行う場合には、検知エリアA1内に対向車両C2が存在していなければ、検知エリア外車両Coutが存在していたとしても、運転支援が行われないという事態が生じ得る。このため、自車両C1と検知エリア外車両Coutとの接近を抑制することができないおそれがある。
【0069】
しかるに本実施形態に係る運転支援装置1によれば、検知エリア外車両Coutが存在するか否かが検知エリア外車両判定部110によって判定され、検知エリア外車両Coutが存在すると判定された場合には(ステップS50:Yes、図5参照)、運転支援実施部120によって右折事故防止運転支援が所定時間継続して実施される(ステップS60、図5参照)ので、自車両C1と検知エリア外車両Coutとの接近を確実に抑制することができる。
【0070】
図5において、路側インフラから対向車両C2の存在通知があると判定された場合には(ステップS50:No)、信号機410及び420の灯色が青色になった後に、通常の右折事故防止運転支援が運転支援実施部120によって実施される(ステップS70)。即ち、運転支援実施部120は、通常の右折事故防止運転支援として、検知エリアA1に停止していた対向車両C2が交差点を直進する旨や対向車両C2との衝突を回避するために減速或いは停止すべき旨を自車両C1の運転者に対して報知する。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る運転支援装置によれば、右折事故防止運転支援を適切に実施することができる。ここで特に、本実施形態に係る運転支援装置によれば、右折しようとする自車両C1と、検知エリア外車両Coutとして停止していた対向車両C2との衝突を防止することができる。
【0072】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る運転支援装置について、図8から図10を参照して説明する。
【0073】
図8及び図9は、第2実施形態における車両検知センサの構成を説明するための模式図である。尚、図8及び図9において、図1から図7を参照して上述した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。また、図8及び図9では、説明の便宜上、図2及び図4を参照して上述した路側装置220の図示を省略している。
【0074】
第2実施形態は、車両検知センサ210の検知エリアA1が信号機400の信号サイクルに応じて変更される点で、上述した第1実施形態と異なり、その他の点については、上述した第1実施形態と概ね同様である。以下では、第2実施形態が第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0075】
図8は、対向車両C2が走行する対向車線820の信号機420の灯色が赤色である場合における車両検知センサ210のカメラ角度θr及び検知エリアA1rを示しており、図9は、対向車両C2が走行する対向車線820の信号機420の灯色が青色である場合における車両検知センサ210のカメラ角度θb及び検知エリアA1bを示している。
【0076】
図8及び図9に示すように、本実施形態では特に、車両検知センサ210の検知エリアA1は、信号機420の信号サイクルに応じて変更される。具体的には、車両検知センサ210は、信号機420の信号サイクル情報に基づいて、カメラ角度θを変更することにより、検知エリアA1を変更する。ここで、カメラ角度θは、本発明に係る「カメラの撮影角度」の一例であり、車両検知センサ210が有するカメラの撮影方向と、路面に垂直な方向とがなす角度である。図8及び図9に示すように、信号機420の灯色が青色である場合におけるカメラ角度θb(図9参照)は、信号機420の灯色が赤色である場合におけるカメラ角度θr(図8参照)よりも大きく(θr<θb)、信号機420の灯色が青色である場合における検知エリアA1b(図9参照)は、信号機420の灯色が赤色である場合における検知エリアA1r(図8参照)よりも交差点から遠い側に位置する。
【0077】
図10は、本実施形態に係る車両検知センサの検知エリアの信号サイクルに応じた変更の流れを示すフローチャートである。
【0078】
図10において、先ず、車両検知センサ210が信号機420の信号サイクルを把握する(ステップS110)。即ち、車両検知センサ210は、信号機420の信号サイクル情報を路側装置220から取得する。
【0079】
次に、信号機420の現在の灯色が赤色であるか否かが車両検知センサ210によって判定される(ステップS120)。即ち、車両検知センサ210は、信号機420の信号サイクル情報に基づいて、信号機410の現在の灯色が赤色であるか否かを判定する。
【0080】
信号機420の現在の灯色が赤色であると判定された場合には(ステップS120:Yes)、検知エリアの先端が停止線520付近となるように、車両検知センサ210のカメラ角度θが変更される(ステップS130)。即ち、この場合には(ステップS120:Yes)、車両検知センサ210は、カメラ角度θを、図8を参照して上述したカメラ角度θrとなるように変更或いは設定する。これにより、車両検知センサ210の検知エリアA1は、図8を参照して上述した検知エリアA1rに変更或いは設定される。図8に示すように、検知エリアA1rの先端は停止線520付近に位置する。
【0081】
一方、信号機420の現在の灯色が赤色でない(即ち、信号機420の現在の灯色が青色或いは黄色である)と判定された場合には(ステップS120:No)、検知エリアの先端が停止線520から所定距離だけ後方側になるように、車両検知センサ210のカメラ角度θが変更される(ステップS140)。即ち、信号機420の現在の灯色が青色或いは黄色であると判定された場合には、車両検知センサ210は、カメラ角度θを、図9を参照して上述したカメラ角度θbとなるように変更或いは設定する。これにより、車両検知センサ210の検知エリアA1は、図9を参照して上述した検知エリアA1bに変更或いは設定される。図8及び図9に示すように、検知エリアA1bは、検知エリアA1rよりも先端が停止線520から所定距離だけ後方側に位置する。尚、信号機420の現在の灯色が青色である場合における検知エリアと、信号機420の現在の灯色が黄色である場合における検知エリアとが互いに異なるように、カメラ角度θが変更されてもよい。例えば、信号機420の現在の灯色が青色である場合における検知エリアが、信号機420の現在の灯色が黄色である場合における検知エリアよりもその先端が停止線520の後方側に位置するように、カメラ角度θが変更されてもよい。
【0082】
本実施形態によれば、上述したように車両検知センサ210の検知エリアA1が信号機420の信号サイクルに応じて動的に変更されるので、信号機420の灯色が赤色の場合には、例えば、対向車線820の停止線520で停止している対向車C2を車両検知センサ210によって検知することができ、信号機420の灯色が青色の場合には、比較的遠くから交差点に向かって走行している対向車両C2を車両検知センサ210によって検知することができる。よって、例えば、車両検知センサ210の検知エリアA1が固定的に設定される場合と比較して、対向車両C2が交差点からより遠くに離れた状態で、運転支援を適切に実施することが可能となる。
【0083】
図10において、ステップS130或いはS140に係る処理の後には、信号機420の現在の灯色の変更が車両検知センサ210によって把握され(ステップS150)、再び、上述したステップS120に係る処理が行われる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両検知センサ210の検知エリアA1が信号機420の信号サイクルに応じて動的に変更されるので、対向車両C2の存在状況を、例えば検知エリアA1が固定されている場合と比較して、対向車線820における広いエリアで検知することが可能となる(言い換えれば、例えば検知エリアA1が固定されている場合と比較して、検知エリアを実質的に広げることが可能となる)。よって、車両検知センサ210によって検知される対向車両C2の存在状況に基づいて、運転支援をより適切に実施することが可能となる。
【0085】
本実施形態では特に、上述したように、車両検知センサ210の検知エリアA1は、車両検知センサ210のカメラ角度θが変更されることにより変更される。よって、検知エリアA1を、信号機420の信号サイクルに応じて容易に且つ確実に変更することができる。従って、容易に且つ確実に、検知エリアA1を実質的に広げることが可能となる。ここで特に、本実施形態によれば、車両検知センサ210のカメラ自体の撮影性能を高めることなく(つまり、カメラ自体の撮影性能によって決まる検知エリアA1を広げることなく)、車両検知センサ210によって対向車両C2の存在状況を対向車線820における比較的広い領域で検知することが可能となるので、実践的に大変有利である。
【0086】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う運転支援装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0087】
1…運転支援装置、10…自律センサ、20…路車間通信機、21…路車間通信用アンテナ、30…車車間通信機、31…車車間通信用アンテナ、40…報知装置、100…ECU、110…検知エリア外車両判定部、120…運転支援実施部、200…路側インフラ、210…車両検知センサ、220…路側装置、400、410、420、430、440…信号機、510、520…停止線、A1…検知エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に搭載され、該自車両が交差点に進入する際に自車両と対向車両との接近を抑制するための運転支援を実施する運転支援装置であって、
対向車線における前記交差点の手前に設定された検知エリアにおける前記対向車両の存在状況を示す検知エリア内情報及び前記交差点に設置された信号機の信号サイクル情報を路側送信機から受信する受信手段と、
前記対向車線における前記検知エリアよりも前記交差点側に停止している前記対向車両である検知エリア外車両が存在するか否かを、前記検知エリア内情報及び前記信号サイクル情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記検知エリア外車両が存在すると判定された場合には、前記自車両が前記交差点に進入する際に前記運転支援を所定時間継続して実施する実施手段と
を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記検知エリア内情報には、前記存在状況として、前記検知エリアにおける前記対向車両の車両速度が含まれ、
前記判定手段は、前記対向車両の車両速度及び前記信号サイクル情報に基づいて、前記検知エリア外車両が存在するか否かを判定する
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記対向車両の車両速度と、前記対向車両の車両速度が検知された時点から前記信号機の灯色が赤色になるまでの時間との積が、前記対向車両の車両速度が検知された車両位置から前記交差点の端部までの距離よりも大きいか否かを判定することにより、前記検知エリア外車両が存在するか否かを判定する請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記検知エリアは、前記信号機の信号サイクルに応じて変更される請求項1から3のいずれか一項に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記検知エリアは、前記信号機の灯色が赤色の場合よりも青色の場合の方が前記交差点から遠い側になるように変更される請求項4に記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記対向車両の存在状況は、前記交差点に設置されたカメラを含む路側検知機によって検知され、
前記検知エリアは、前記カメラの撮影角度が変更されることにより変更される
請求項4又は5に記載の運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−123736(P2011−123736A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281746(P2009−281746)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】