説明

過剰流体を除去するための埋込型流体管理装置

感染の危険を回避し、かつ一実施態様では第1の体腔の過剰な脱水を回避すると同時に、流体を第1の体腔から除去し、その流体を第2の体腔に向ける装置。この装置は、第1の体腔と流体連通している近位端及びポンプと流体連通している遠位端を有する取込管、並びにポンプと流体連通している近位端及び第2の体腔と流体連通している遠位端を有する流出管を備える。取込管の遠位端をリザーバに結合することができ、該リザーバは、流体が第1の体腔からリザーバ内に浸入すると膨張し、かつポンプによって加えられる陰圧による流体の除去で収縮するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、引用により全体が本明細書中に組み込まれている、2006年10月31日に出願された米国特許仮出願第60/855,247号の優先権を主張するものである。本出願は、引用により全体が本明細書中に組み込まれている、2007年10月31日に出願された米国特許出願第11/933,247号の優先権も主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、慢性の流体収集に関する病気、例えばうっ血性心不全の治療中に過剰な体液を除去するための医療装置に関する。より詳細には、本発明は、過剰な流体を第1の体腔から第2の体腔に移送するためのポンプ式経膀胱排液装置に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
様々な病状が体液の収集異常を引き起こす。こうした状態の1つがうっ血性心不全(CHF)であり、CHFにより心臓は、他の器官の酸素の必要を事実上満たすことができなくなる。CHFは、心臓への障害を受けた後、例えば心臓のポンピング動作が不全になる心筋梗塞後の成人に発生することが多い。CHFは、心機能が正常に近い状態でも、例えば塩類及び水分の貯留に起因する血液量の増加による、又は頻脈による高需要の状況下で起こることがある。こうした代償性変化が心機能に負荷を与えて、進行性CHFが引き起こされる。
【0004】
発生率、有病率、罹患率、及び死亡率の点では、CHFの疫学的規模は驚くべきものである。米国では、心不全の推定年間費用は600億ドルである。1年あたり約100万件の米国における入院が急性非代償性心不全の一次診断によるものであり、CHF患者の入院治療の推定年間費用は230億ドルである。
【0005】
最近まで、この病気の進行を遅らせる唯一の治療は、利尿薬及び心臓補助装置であった。一般にCHFに関連する流体貯留は、該状態の初期段階では利尿剤で治療されるが、時間の経過につれて身体に利尿剤に対する耐性ができ、患者は流体を貯留し始める。流体及び塩類の制限を課することができるが、こうした処置にもかかわらず、大抵の患者は引き続き流体を貯留し、時間の経過につれて心機能が損なわれ、その結果さらに流体が貯留され、ついには患者が心臓移植を受ける、又は病死することになる。
【0006】
3つの最近の刊行物では、難治性CHFの治療に腹膜透析の使用が検討されている:COSTANZOらの論文「非代償性心不全であり利尿薬に耐性を有する患者の早期限外濾過(Early Ultrafiltration in Patients with Decompensated Heart Failure and Diuretic Resistance)」(J.Am Coll.Cardiol.;46:2047-2051(2005))、HOULBERGらの論文「家庭腹膜排液によって治療が成功した複合先天性心疾患による末期右心不全(Terminal right heart failure due to complex congenital cardiac disease successfully managed by home peritoneal drainage)」(Cardiol.Young;13:568-570(2003))、及びORTIZらの論文「難治性うっ血性心不全の患者の長期自動腹膜透析」(Long-term automated peritoneal dialysis in patients with refractory congestive heart failure)」(Advances in Peritoneal Daialysis)」;19;77-80)(2003))である。これらの刊行物ではそれぞれ患者は標準の腹膜透析を受けており、患者の容態が安定し、又は改善されてさえいる。この治療は、患者が、外部カテーテルの使用、及び感染の大きなリスクを伴う、腹膜透析交換を受けることを必要とする。
【0007】
様々な体器官から過剰な流体を除去するための様々な装置が、例えばBuchwaldらの米国特許第4,610,658号、Newkirkの第4,850,955号、Finchらの第6,132,415号、Rubensteinらの第6,264,625号、及びBurnettの米国特許出願第2005/0273034号に従来技術で開示されている。しかし従来技術の装置では、例えば、体腔から流体を過剰に除去するのを防止するシステムも、植え込まれた流体収集システム内への組織の内殖の蓄積を防止するシステムも提供されておらず、それによってシステムが時間の経過につれて適切に作動しなくなるなど様々な欠点を示している。
【発明の概要】
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、定期的又は必要に応じて、流体を第1の体腔例えば腹腔又は肺から除去し、その流体を第2の体腔例えば膀胱に移送するための装置及び使用方法に関する。本発明の原理によって構築された装置を使用することによって、感染の危険を回避し、過剰な流体を生成する腔を不必要に脱水することなく、特定の病気の治療に必要な程度に流体の除去を制限することができる。したがって、本発明は利益をもたらすものであり、CHF及び他の病的状態を治療する腹膜透析の欠点を回避し、また対象の体腔から流体を過剰に除去してしまう従来技術の装置の改善をもたらすものである。
【0009】
一実施態様では、本発明による埋込型流体管理装置は、患者の身体の第1の腔と流体連通している近位端及びポンプと流体連通している遠位端を有する取込管を備え、さらにポンプと流体連通している近位端及び患者の身体の第2の腔と流体連通している遠位端を有する流出管を備える。取込管の遠位端はリザーバに結合され、リザーバは、流体がリザーバ内に浸入すると膨張し、かつポンプによってリザーバに加えられる陰圧によりもたらされる流体の除去で収縮するように構成される。
【0010】
リザーバは、第1の腔とリザーバの間の流体連通をもたらす孔を有する外面を有し、かつ様々な形状例えば半球形又は円筒形を有するように製造することができる。取込管を様々な点例えば中心又は横方向でリザーバに結合することができる。
【0011】
リザーバを支持構造で支持することができ、該支持構造は、リザーバに基本フレームを提供することができ、又はリザーバの支持構造が収縮後に反跳し、リザーバの膨張した構成を再び獲得させる材料から作成することができる。したがって、リザーバは、再充填し、かつ腔からの流体の浸入によってゆるやかに膨張させることができ、又は膨張を支持構造の反跳によって促進することができる。流出管から取込管への逆流を、様々な一方向システムで、例えば一方向弁を装置に追加すること、又は一方向ポンプを使用することによって防止することができる。
【0012】
リザーバはその外面の一部に複数の凹部を備えることもでき、該凹部は少なくともいくつかの孔に向かう流体の流れを促進する。こうした凹部の間に広がる表面をその表面内での組織の内植を促す材料で作成し、又は該材料をコーティングして、リザーバを腔に固定することができる。さらに、孔の目詰まり、又は体腔の壁との接触による孔の閉塞を防ぐため、孔の少なくとも一部をリザーバの外面に対して凹んだ位置に配置することができる。
【0013】
リザーバが収縮した状態の場合にポンプの作動を阻止するための脱水防止要素をリザーバに備えて、腔からリザーバに流体を強制的に流すことによって、体腔から流体が過剰に除去されるのを回避することができる。重りをリザーバに配置して、リザーバに、装置の埋込み後に強制的に腔内の所望の位置を獲得させることができる。
【0014】
一実施態様では、リザーバの表面の孔を半透性にして、リザーバ内への浸入を阻止し、かつ流体の幾つかの望ましくない成分を濾過することができる。
【0015】
一実施態様では、装置は、互いに流体連通している第1のリザーバ要素及び第2のリザーバ要素によって形成されたリザーバを備える。第1及び第2のリザーバ要素のそれぞれは、流体を保持し、ポンプが作動すると収縮するように構成される。環状面は、第1の要素を第2の要素に結合し、第1の要素の一部及び第2の要素の一部によって画定された溝様に構成される。環状面内の開口部は、流体のリザーバ内への浸進を可能とする。
【0016】
一実施態様では、第1及び第2の要素がそれぞれ互いに平行の外周を有する膨張可能な円板様に形付けられ、環状面が第1及び第2の要素に対して平行に配置される。凹部が環状面の外面上に放射状に配置され、環状面内の開口部への流体の流れを促進する。こうした凹部は環状面の内面に沿ったリブも画定し、リザーバの一部を強化し、かつ所定の方向に沿ったリザーバの膨張及び収縮に有利に働く。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面は本明細書の一部をなし、様々な形態で実施することができる本発明の例示の実施態様を含むものである。いくつかの例において、本発明の理解を容易にするために、本発明の様々な態様が誇張又は拡大されて示されていることが理解されるべきである。
【0018】
【図1】埋込み排液装置が外部駆動装置に磁気的に結合された、本発明の実施態様を示す図である。
【0019】
【図2A】図1の実施態様の詳細な構成要素を示す図であり、より具体的には埋込み前の流出管を示す図である。
【図2B】図1の実施態様の詳細な構成要素を示す図であり、より具体的には埋込み前の取込管を示す図である。
【図2C】図1の実施態様の詳細な構成要素を示す図であり、より具体的にはポンプを示す図である。
【0020】
【図3】ポンプが取込管及び流出管に取り付けられ、かつ固着システムを含む、本発明の実施態様を示す図である。
【0021】
【図4】取込管と流出管が互いに隣接している、本発明の実施態様を示す図である。
【0022】
【図5】ポンプと外部インターフェースの間の磁気的相互作用が外周的である、ポンプと外部インターフェースの磁気的に結合された実施態様を示す図である。
【0023】
【図6】植え込まれたポンプが充電式であるが、外部インターフェースから直接電力を受けない、本発明の実施態様を示す図である。
【0024】
【図7】植え込まれたポンプが皮下でない位置に配置された、本発明の実施態様を示す図である。
【0025】
【図8A−B】本発明による装置の幾つかの可能な応用例を示す図である。
【0026】
【図9A−D】ドーム形リザーバがその表面を覆う孔を有する、膨張したリザーバカテーテルの実施態様を示す図である。
【0027】
【図10A−C】リザーバがその表面を覆う孔を有する、膨張したリザーバカテーテルの様々な実施態様を示す図である。
【0028】
【図11A−D】ドーム形リザーバがその表面を覆う孔を有する、膨張したリザーバカテーテルの他の実施態様を示す図である。
【0029】
【図12A−B】リザーバが凹んだ位置に孔を含む、本発明の実施態様を示す図である。
【0030】
【図13】本発明の一実施態様によるリザーバの底面を示す斜視図である。
【0031】
【図14】脱水防止要素をさらに備える、図13のリザーバを示す断面図である。
【0032】
【図15A−C】半透性微細孔を有するドームリザーバの様々な作動位置を示す図である。
【0033】
【図16A】上部要素、及び下部要素、並びにその間の環状面によって画定されたリザーバを有する膨張したリザーバカテーテルの一実施態様を示す図であり、より詳細には、斜視図である。
【図16B】上部要素、及び下部要素、並びにその間の環状面によって画定されたリザーバを有する膨張したリザーバカテーテルの一実施態様を示す図であり、より詳細には、こうした実施態様を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(発明の実施態様の詳細な説明)
本発明の実施態様の詳細な説明を本明細書に記載する。しかし、本発明を様々な形態で実施することができることが理解されるべきである。したがって、本明細書に開示した具体的な詳細は限定的ではなく、むしろ本発明を任意の詳細なシステム、構造、又は方法で実際に使用する方法を当業者に教示するための代表的な基礎であると解釈されたい。
【0035】
本発明は体腔から流体を除去するための装置及び関連する方法に関する。流体の過剰な排出を、以下に記載するように構築されたリザーバに取込管を結合することによって防止することができる。
【0036】
図1は過剰な流体を身体部位から除去するための装置20の第1の実施態様を示す図である。装置20は、例えば肺と胸壁の間の腔から過剰な流体を除去するのに使用することができる。胸膜腔と呼ばれるこの領域に蓄積された流体は、CHF、肺感染症、腎臓病、肺塞栓症、癌、及び肝硬変など様々な疾患又は障害をもたらし得る。CHFの最も重症なものである肺水腫は、左心室が血液を有効に送り出すことができないため、肺毛細血管から間質及び肺の肺胞に漏れることによって、肺液の増加を引き起こす。
【0037】
図1で示した実施態様では、過剰な流体が取込管22によって身体部位から取り込まれ、及び取り除かれ、該取込管22は閉塞を防ぐために少なくとも部分的に穿孔された固体壁又は壁を有することができる。本発明の代替実施態様は、取込管22の近位端24に取込スクリーンを備える。取込管22は、一般に、限定ではないが、カテーテル、チャネル、装置内の管腔、ホース、パイプ、ダクト、動脈、又は血管などの流体輸送用導管からなる。
【0038】
取込管22は流体をポンプ26に導き、該ポンプ26は流体を取込管22から流出管8に移送し、第2の身体部位内に、例えば膀胱28内に移送する。この実施態様の好ましい変形態様では、流出管28が膀胱アンカー32で膀胱30に結合され、該膀胱アンカー32は流出管28を膀胱30に固定して、膀胱の収縮中に外れるのを阻止する。膀胱アンカー32を、様々な方法、例えば単純なピッグテールカテーテル要素、1以上のフランジ、アンカー32の外面上のねじ山、ステープル、縫合糸、接着化合物、組織間腔の細胞増殖を促進する多孔性固体、及び/又は1以上のバーブで膀胱30に固定することができる。
【0039】
ポンプ26は電気機械力又は好ましくは磁気結合によって動力を供給しかつ作動させることができ、皮膚34下に皮下腔36内又は腹壁38の筋系内のいずれかで配置される。ポンプ36は好ましくは蠕動ポンプであるが、歯車ポンプ、タービンポンプ、インペラポンプ、半径流ポンプ、渦巻きポンプ、ピストンポンプ、又は任意の他のポンプ形式でもよい。ポンプ26は、好ましくは生体適合性材料からなる筺体、シュラウド、又はケーシング40で包囲され、好ましくは確実に一方向に動作するように構成され、本発明の実施態様の一変形態様では、弁(図示せず)を備えて、取込管22から流出管28に確実に一方向に動作させることができる。
【0040】
筺体40は、ポンプ26を作動させる1以上の磁石42を含む、磁気的に結合された駆動装置を包囲する。制御モジュール44は、1以上の外部磁石46又は電磁場を駆動することによって、埋込み磁石42に磁場を発生させる。制御モジュール44内で磁石46を回転させることによって、磁石42が移動され、その運動力が駆動装置46を通して伝達され、ポンプ26が作動される。図1は、制御モジュール44をモータ及びリンケージを有するものとして示しているが、ポンプ磁石42を回転させる任意の磁気力を与えるシステムを使用して、ポンプ26を作動させることができる。別法として、磁気結合を使用せずに、埋込み電池(図示せず)を作動させることによってポンプ26に電気機械的に動力を与え、外部で監視することができる。センサ48及び50は、制御ユニット44及び埋込みポンプ26のインターフェースに組み込まれ、ユーザが確実にポンプ26と駆動装置46を係合させて動力を伝達することができるようにする。こうしたセンサ48及び50はまた、作動中にポンプ26からの情報を駆動装置44に転送して、圧力、及び/又は流れ、及び/又は対象の他のパラメータを監視する。磁石を使用して、ポンプ26の作動中に生成される回転力に対抗することによって、ポンプ26を固定することもできる。
【0041】
装置20の幾つかの構成要素が図2A〜2Cに詳細に示されている。より具体的には、図2Aは、挿入套管針52内に配置された流出管28、並びに膀胱アンカー32及び取外し可能取付け可能なポート54を示し、好ましくは管の埋込み後にポンプ26上の挿入ポート56と相互作用するように設計される。図2Bは、取外し可能取付け可能なポート56を有する挿入套管針17内の流入排液管22を示す。図2Cは管材が取り外された埋込型ポンプ26を示す。ポンプ26は、ポンプの使用中に生成される回転力に抵抗するためのアンカー58を有するものとして示されている。例えば、ポンプ筺体40を、バーブ付き挿入ピン58、及び/又は繊維内殖を促進するように設計された材料で体腔の壁に固定して、ポンプ26が筋38又は腹壁62の皮下腔36に固定されるようにすることができる。装置20の代替変形態様は、他の固定機構、例えば筺体40の外面上のねじ山、ステープル、縫合糸、接着化合物、組織間腔の細胞増殖を促進する多孔性固体、及び/又は皮下腔36及び/又は腹壁62の筋38内に挿入されるように設計された1以上のピンを備える。
【0042】
ポンプ26の代替実施態様は、管22及び28が製造中に持続的にポンプ26に取り付けられ、独立して配置されないようにする設計を含む。一実施態様では、構成要素が別個に提供され、個々に配置されて、管22及び28が先ず単一の切開部を通って患者の身体内に挿入され、次いでポンプ26が管22と28の両方に取り付けられ、埋込み部位にしっかりと配置される。
【0043】
図3は、管22及び28がポンプ26のポート54及び56でポンプ26に取り付けられた図2のポンプ26、並びに管22及び28を示している。また取込管22の近位端及び流出管28の遠位端にある任意選択の圧力/化学センサ64及び66も示されている。こうしたセンサ64及び66は、流体の流れを制御するための正及び負のフィードバックを制御機構44に提供する。
【0044】
図4は、装置68が共通の管内に配置された取込管22及び流出管28を有する、本発明の他の実施態様を示す図である。この構成は、共通の壁を共有する身体部位例えば腹腔及び膀胱30に特に適しており、単一の二重内腔管の挿入を可能にする。また、過剰挿入防止用フランジ70も示されており、これを利用して、単一の穿刺部が配置される場合に、取込管22の膀胱10への挿入を防止できる。
【0045】
図5は、過剰な流体を除去するための装置内で使用される磁気結合機構が外周的相互作用を可能にする、本発明の実施態様を示す図である。ポンプ磁石42は、外部駆動磁石46の内径の内側で、かつ同一平面内に位置し、それによって挿入部位上の皮膚34への過剰な圧力が防止される。図5には、動力を駆動装置の磁石保持アーム74に伝達する駆動軸72が示されている。この設計では、アンカー60、センサ48、50、並びに上記のポンプ及び管材の他の機能を使用することもできる。
【0046】
図6及び7は、装置76が非磁気的に動力を受けるポンプを有する、本発明の実施態様を示す図である。埋込みポンプは、電池又は他の埋込み可能な動力源に代わって動力を受け、情報及び/又は作動信号を転送する電波又は電磁信号発生器78及び受信機80を使用して外部インターフェース44と通信する。ポンプ226を、ポンプ226が制御モジュール44と通信することができる限り、皮下又は埋込みに適した任意の他の部位(例えば図7で示した腹腔内)に配置することができる。ポンプ26は、センサ64及び66を通って内部に存在してもよい。この実施態様では、医師が、望ましくない状況で制御モジュール44に介入し、ポンプ26の動作を阻止することができることが望ましい。本発明の実施態様の一変形態様では、センサ64及び66が負のフィードバックを行うと同時に、患者は自分の判断で制御モジュール44を使用して、ポンプ26を作動させ続けることができる。この装置は、例えば毎日の排液用に、又は膀胱30が一定の圧力を超えた場合に排液しないように容易にプログラミングすることができる。ポンプ26を、特定の状況下、例えば腹膜圧センサ64が一定の閾値を超えた圧力を検出した場合に作動されるようにプログラミングすることもできる。
【0047】
本発明による装置は、様々な体腔、例えば、CHFの治療中に図8Aで示した腹腔から、及び図8Bで示した胸腔から流体を収集することができる。これらの図は、膀胱アンカー32、流出管28、ポンプ26、取込管22、及び腹膜84と胸膜86の排液部位用排液ポートを示す。本発明の任意の特徴をこれらの用途のいずれにおいても使用することができることは留意することが重要である。
【0048】
本発明による装置の筺体、シュラウド、又はケーシング40は多くの形状をとることができ、該装置を任意の多様な材料で製造することができるが、唯一の必要条件は生体適合性であることである。装置は、体腔間の感染の広がりを防ぐ抗感染成分又はコーティングを含有することもできる。こうした抗感染成分又はコーティングには、限定ではないが、静菌性材料、殺菌性材料、1以上の抗生物質ディスペンサ、抗生物質溶出材料、飛沫同伴放射性同位元素(entrained radioisotope)、加熱要素、生体活性プラスチック、上皮化促進表面、及び細菌付着防止コーティングが含まれる。別法として、本発明による装置は、目詰まり防止成分又はコーティング、例えば能動超音波成分、上皮化促進表面、酵素溶出材料、化学薬品溶出表面、及びタンパク質化合物の付着を防止するコーティングを含有することができる。
【0049】
本発明の装置は、最小限の侵襲的配置が可能になるように設計されており、腹部超音波など非侵襲的放射線写真撮像ツールを配置中に使用することができる。膀胱30を充満させ、超音波を使用してこの腔を位置決めすることによって、流出管28を小さい切開部及び単純な穿刺部を通して配置することができる。取込管22も管材の皮下トンネリング及び超音波による案内を使用して同様の方法で配置することができる。一実施態様では、管材が配置された後、取込管22及び流出管28がポート54、56、及び58でポンプ26に取り付けられ、ポンプ26が埋込み部位(例えば皮下腔12)内に配置され、その後に創傷部が閉鎖され、治癒可能になされる。
【0050】
上記の埋込型流体管理装置は、身体部位(例えば胸腔)をポンピングによる乾燥から保護するように構成された流体リザーバを備えることができ、該ポンピングによる乾燥はそれ自体望ましくなく、その腔が過剰に長期間、乾燥したままになることを引き起こし得る。
【0051】
図9A〜9Dは、埋込型流体管理装置と共に使用するための膨張したリザーバカテーテルを示す図であり、該装置は(図9Aに見られる)リザーバ90を備え、該リザーバ90は、流体の取込みによって膨張可能であり、図9B〜9Cで示したように、ポンプ26の作動によって折りたたみ可能(又は収縮可能)である。収縮後、リザーバ90は次いで図9Dにみられるように、充填されるまでゆるやかに膨張し、ポンプ26がそれから再作動されて、リザーバ90の内容物がカテーテル94(通常は取込管22と同じ管)を通して再び空にされる。ポンプ26の作動は、設定された時刻表、又は1以上の多様な検出可能なパラメータによって開始でき、リザーバ90が膨張した時を検出する空間センサ、リザーバ90の膨張及び折りたたみを検出する圧力センサ、並びにリザーバ90内又はその周囲の流体及び/又は組織の存在の有無を感知することができる電気的検出器を含む。ポンプ26の作動を外部信号によって開始することもでき、該信号は、患者の体重を検出することができ、かつ測定した体重に基づいてポンプ26を作動或いは非作動化することができるスケールなどの、手動又は自動の通信装置によって提供される信号を含む。患者の体重を決定することによって、急激な変化を流体重量の増加として解釈することができ、次いでポンプ26を作動して流体を除去することができる。
【0052】
リザーバ90のこの実施態様は、折りたたまれた構成で患者の身体に挿入され、次いで腹壁又は他の体腔に対してぴったり引き寄せられるように設計される。埋込型流体管理装置の上記その他の実施態様を、(痂皮形成を妨げる)親水性コーティング、ポリエチレングリコール系コーティング、アルブミンコーティング、又は他のタンパク質系コーティングなどの生体適合性コーティングで内部及び外部をコーティングすることもできる。上記その他の装置の実施態様では、リザーバ90を10mmHg未満、20mmHg未満、50mmHg未満、100mmHg未満、又は200mmHg未満の圧力で圧縮することができる。リザーバ90の圧縮に要する真空を最小限に抑えることによって、腹壁14又は周囲組織に伝えられる真空が最も安全な最も低い範囲に維持される。
【0053】
リザーバ90は、支持構造110、例えばニチノール(ニッケル-チタン合金)又は他の形状記憶材料から製造された支持構造を備えることができ、かつリザーバ90の外面の少なくとも一部に配置されて、対象の流体が流入し、リザーバ90を充填することができるようにする孔92を有する。支持構造110は、リザーバ90の均一な膨張及び収縮、並びにリザーバ90が配置された体腔に対するリザーバ90の均一な圧力をもたらすのみならず、一実施態様では、リザーバ90が収縮後に膨張した構成に戻りやすくする反跳作用ももたらし得る。この反跳作用は、リザーバ90に向かい、進入する吸い込みを生じ、その結果、望ましくない流体の体腔からの除去が促進される。
【0054】
図で示した実施態様では、リザーバ90は、半球形を有しており、これは一般的には、ドーム形部分及び本質的に平坦な部分を含む。排液ポート96を、様々な位置に、例えば図9A〜9Dで示したように本質的に平坦な部分の中心部分内に配置することができ、ポンプ26からリザーバ90内への逆流を防ぐための弁98を備えることもできる。別法として、又は弁98に追加して、一方向ポンプを使用して逆流を防止することができる。
【0055】
図10A〜10Cは、リザーバ90を備える膨張した管状リザーバカテーテル88を示す図であり、該リザーバ90はポンプ26の作動によって収縮される。この実施態様では、リザーバ90は、その長手方向軸に沿って圧縮又は膨張することができる全般的に円筒形を有する。図9A〜9Dで示した半球形の実施態様と同様に、リザーバ90は収縮後、再び充填されるまでゆるやかに膨張し、次いでポンプ26を再作動して、その内容物を再び空にすることができる。ポンプ26の作動を、設定された時刻表、又は1以上の多様な検出可能なパラメータによって開始することができ、リザーバが膨張した時を検出する空間センサ、リザーバの膨張及び折りたたみを検出する圧力センサ、並びにリザーバ内又はその周囲の流体及び/又は組織の存在の有無を感知することができる電気的検出器を含む。ポンプ26の作動を外部信号によって開始することもでき、手で作動させる通信装置、又は患者の体重を検出することができ、かつ患者の体重に基づいてポンプを作動或いは非作動化することができるスケールなどの自動通信装置を含む。患者の体重を決定することによって、急激な変化を流体重量の増加として解釈することができ、次いでポンプ26を作動して流体を除去することができる。このリザーバ90の実施態様は、対象の体腔内に挿入されるように設計されており、カテーテル88の先端部に重りを備えて、リザーバ90が排液すべき腔の最下部に確実に保持されることを確実にすることができる。
【0056】
図11A〜11Dは、図11A〜11Dで示したように、排液ポート98がリザーバ90の縁部に近接するように位置し、リザーバ90のドーム部分がリザーバ90の本質的に平坦な部分と接触する以外は、図9の実施態様と同様の本発明の一実施態様を示す図である。孔92は通常、リザーバ90の外面全体上に配置されるが、この実施態様の様々な変形態様では、孔92をリザーバ90の選択した領域内にのみ配置することができる。カテーテル94の先端部に重りを備えて、リザーバ90が排液すべき腔の最下部に確実に保持されることを確実にすることもできる。
【0057】
図12A〜12Bは、リザーバ90がポンプ26の作動によって膨張した構成(図12A)から折りたたまれた構成(図12B)に折りたたみ可能な、リザーバカテーテル88の他の実施態様を示す図である。ポンプ26によって加えられる陰圧による収縮後、リザーバ90は再び充填されるまでゆるやかに膨張し、その後ポンプ90を再び作動させて、リザーバ90の内容物を空にすることができる。ポンプ26の作動を、設定された時刻表、又は1以上の多様な検出可能なパラメータによって開始することができ、リザーバ90が膨張した時を検出する空間センサ、リザーバ90の膨張及び折りたたみを検出する圧力センサ、並びにリザーバ90内又はその周囲の流体及び/又は組織の存在の有無を感知する電気的検出器を含む。ポンプ26の作動を外部信号によって開始することもでき、手で作動させる通信装置、又は患者の体重を検出することができ、かつ患者の体重に基づいてポンプ26を作動或いは非作動化することができるスケールなど自動通信装置を含む。患者の体重を決定することによって、急激な変化を流体重量の増加として解釈することができ、次いでポンプ26を作動して流体を除去することができる。
【0058】
図12A〜12Bの実施態様は、リザーバ90が折りたたまれた構成で患者の身体に挿入され、次いで腹壁62又は他の体腔に対してぴったり引き寄せられるように構成される。リザーバ90は、周囲の腸及び/又は組織と接触しないリザーバ90の領域内のみにある孔92を使用することができる。装置を腹壁62にぴったり引き寄せることによって、チャネル又はフルート100を使用して、周囲の腸/組織がチャネル又はフルート100が通じている孔92を閉塞しないようにすることができると同時に、また腹壁62がチャネル又はフルート100を塞がないようにすることができる。リザーバ90を支持構造110で支持することもでき、該支持構造110は、様々な生体適合性材料、例えばニチノール形状記憶材料から製造することができ、上記のように、リザーバ90の膨張中に付加物(additional)を提供することができる。
【0059】
図12A〜12Bで示した実施態様の幾つかの特徴を次に図13を参照して記載する。より具体的には、図13は図12A〜12Bで示した装置の底面の斜視図であり、該底面は通常腹壁62と接触し、チャネル又はフルート100を含む。こうしたチャネル又はフルート100は、保護された孔92に向かう流体の流れを促進させ、網又は腸間膜が孔92と接触することができないようにして、腹壁62に接して保持される。チャネル又はフルート100及び/又はリザーバ90から通じる出口管材104の間の領域102は、Dacron又はePTFEなどの材料、或いは組織の内植を促進する多孔性材料でコーティングすることができ、それによってリザーバ90が腹壁62に対して、又はリザーバ90が植え込まれる腔の壁に対して定位置にしっかり固定される。この構成で、装置を取り囲む腸及び他の組織が装置と腹壁62の間を進みにくくすると同時に、流体は特別に設計された保護チャネル又はフルート100を通って容易に進むことができる。
【0060】
図14は、リザーバ90の断面図、より具体的には、この実施態様に備えられた脱水防止機能を示す図である。この実施態様では、脱水防止要素106の存在は、ポンプ26又はポンプ26に結合された他のセンサ48が、リザーバが圧縮された時を検出することをもたらす。ポンプ26の次の作動時にリザーバ90がまだ折りたたまれた状態の場合、ポンピングを中止して、体腔の脱水を防止することができる。なぜならリザーバ90を十分に再充填するには体腔が乾燥しすぎてしまう可能性があるからである。脱水要素196はまた、排液すべき腔の壁にポンプ90に提供される負のフィードバックを超えて過剰な真空が加えられるのを防止し、このようにして流れ及び真空の適用が特定の閾値に到達した後にのみ開始される。
【0061】
図14は、凹んだ孔92が壁62にあまりきつく接触して配置されないように、装置を腹壁62に引き寄せるように構成された過剰挿入防止支持構造108も示す。
【0062】
図15A〜15Dは、ドーム形構成を有し、かつ半透性微細孔(図示せず)も有するリザーバ90の一実施態様を示す図である。こうした半透性孔を図15A〜15Dで示したリザーバの特別な形状を超える様々な形状及び構成のリザーバに使用することができ、かつ排液される流体から成分を選択的に保持及び除去するために、リザーバ90の表面の少なくとも一部上でより大きく完全な排液孔を置換することができる。半透性微細孔をリザーバ90に、コーティング加工又は材料の選択によって導入することができる。リザーバ90の折りたたみ及び可能な反跳は、半透性隔壁を通過することができる化合物のみがリザーバ90内に流れるようにさせる選択的反跳機能によってもたらされる陰圧によって、本明細書に記載した他の実施態様と同様に作動する。真空がリザーバ90の出口に加えられた後、又はリザーバ90自体が陽圧を受けた(すなわち圧縮)後、リザーバ90は折りたたまれ、リザーバ90内の流体がカテーテル94内に押し出され、その後、リザーバ90のコンプライアンスによって再び流体の流入が促される。
【0063】
上記で論じたように、流体のリザーバ90内への浸入を、支持構造110の反跳作用によってさらに促進することができ、該支持構造110は、様々な可能な材料の中からニチノールで作成してもよく、この流体除去過程を必要なだけ繰り返して、対象の化合物を対象の体腔から除去及び/又は保持することができる。形状記憶構造110の反跳によって、一定の力を繰り返し加えて選択的な透過を引き起こすと同時に、リザーバを空にする短期間の流出により任意の潜在的に埋込可能な装置で使用可能なデューティサイクルを生成することができる。こうした流出によって流体を有効に排液することができ、そうでなければ、例えば組織が孔内に急速に引き寄せられた場合に、周囲の組織から安全に排液されないであろう。
【0064】
図16A〜16Bは、過剰な流体を体腔から排液するためのリザーバシステムの1以上の実施態様を示す図である。先ず図16Aを参照すると、リザーバ112は、上部リザーバ要素114及び下部リザーバ要素116を備え、図で示した実施態様では、それぞれ図16A〜16BでZ軸として示された比較的短い軸に沿って長手方向に膨張可能な円板様の形状である。当業者には理解されるように、この実施態様の様々な変形態様では、3以上のリザーバ要素を備えることができ、リザーバ要素は様々な形状を有し、かつ異なる軸に沿って膨張することができる。
【0065】
図16Bの断面図は、上部リザーバ要素114と下部リザーバ要素116が環状面118に沿って隣接し、該環状面118が上部リザーバ要素114と下部リザーバ要素116の間の接合領域に沿って延びて溝を形成し、環状面118に沿って切削されスロットとして成形された1つ以上の環状開口部又は入口120を備えることを示す。環状入口120は、浸入した流体をリザーバ112内に排液できるようにし、上記の実施態様と同様に、Z軸に沿って長手方向に拡張かつ収縮するように構成される。この実施態様で提供される利点の1つは、入口120と体腔の壁の間の接触が防止されることであり、その中にリザーバ112が配置される。
【0066】
各リザーバ要素114及び116は、それらの外面に沿って放射状に刻まれ、かつそれらの内面に沿って放射状に延びるリブ124を逆に画定する陥凹によって画定された溝又はフルート122を有することができる。当業者には理解されるように、溝又はフルート122は、環状面118及び入口120に向かう流体の流れを促進し、同時に(溝又はフルート122の陥凹によって形成された)リブ124は環状面118に沿った内部補強材として働き、環状入口120によって生じる環状面118の弱化にもかかわらずリザーバ112が基本構成を維持し、かつベローズ様のZ軸に沿って膨張かつ収縮することができるようにする。
【0067】
図で示した実施態様では、入口120は、対の溝又はフルート122の間に対称に配置されると同時に、リブ124は、リザーバ要素114からリザーバ要素116まで連続して延びる。当業者には理解されるように、様々な構成の溝又はフルート122、及び逆にリブ124、並びに入口120が可能であり、全てのこうした代替構成が本発明の範囲に包含される。
【0068】
カテーテル126はリザーバ112に流体的に結合されて、特にポンプ26(図示せず)の作動時に、リザーバ112に含まれる流体を取り除く。カテーテル126は、リザーバ112の底面の中心位置でリザーバ112に結合されているところが図で示されているが、当業者には理解されるように、カテーテル126を異なる他の位置、例えば図11A〜11Dで示した実施態様と同様に側面位置でリザーバ112に流体的に結合してもよい。さらに、各リザーバ要素114及び116は様々な形状を有することができ、例えば図10で示した実施態様のような円筒形を有することができ、様々な位置で一方が他方に連結されてもよい。
【0069】
この装置は主にヒトの患者に使用されることが企図されているが、本発明は、他の哺乳類種、例えばウマ科、ウシ科、イヌ科、及びネコ科の種に獣医学的に使用されることも企図されている。
【0070】
本発明を上記の実施態様と併せて本明細書に記載したが、本発明の範囲は上記の特定の形態に限定されるものではなく、逆に、本発明は、こうした変更態様、修正態様、及び等価のものを本発明の範囲内に包含するものである。さらに、本発明の範囲は当業者には明らかであり得る他の実施態様を完全に包含し、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋込型流体管理装置であって、
患者の身体の第1の腔と流体連通している近位端及びポンプと流体連通している遠位端を有する取込管と、
該ポンプと流体連通している近位端及び該患者の身体の第2の腔と流体連通している遠位端を有する流出管とを備え、
該取込管の遠位端が、該第1の体腔からリザーバ内に浸入すると膨張し、かつ該ポンプによる該流体の該リザーバからの除去で収縮するように構成されたリザーバに結合される、前記埋込型流体管理装置。
【請求項2】
前記リザーバが外面を備え、該外面の少なくとも一部には配置された孔を有し、該孔が前記第1の腔から該リザーバへの前記流体の浸入をもたらす、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項3】
前記孔の少なくとも一部が、前記外面に対して凹んだ位置に配置される、請求項2記載の埋込型流体管理装置。
【請求項4】
前記リザーバの外面の少なくとも一部に配置された複数の凹部をさらに備え、該凹部が、前記流体の前記第1の体腔から前記孔の少なくとも一部に向かう流れを促進する、請求項2記載の埋込型流体管理装置。
【請求項5】
前記凹部の間の前記外面の少なくとも一部が、該表面内での組織の内植を助ける材料又はコーティングを含む、請求項4記載の埋込型流体管理装置。
【請求項6】
前記孔が、前記流体の所定の成分が前記リザーバ内に浸入するのを阻止するように構成される、請求項2記載の埋込型流体管理装置。
【請求項7】
前記リザーバが本質的に半球形状を有する、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項8】
前記取込管が、前記半球形状の本質的に平坦な部分から延びる、請求項7記載の埋込型流体管理装置。
【請求項9】
前記取込管が、前記半球形状の本質的に湾曲した部分と該半球形状の本質的に平坦な部分を連結する表面から延びる、請求項7記載の埋込型流体管理装置。
【請求項10】
前記リザーバが本質的に円筒形状を有する、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項11】
前記リザーバが、前記本質的に円筒形状の長手方向軸に沿って膨張し収縮するように構成される、請求項6記載の埋込型流体管理装置。
【請求項12】
前記リザーバが支持構造を備える、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項13】
前記支持構造が、収縮後に前記リザーバの反跳をもたらし、該反跳が前記流体の除去後に該リザーバの膨張を促進する、請求項12記載の埋込型流体管理装置。
【請求項14】
前記流出管から前記取込管への逆流を阻止する手段をさらに備える、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項15】
前記リザーバが収縮した状態の場合に、該リザーバが、前記ポンプの作動を阻止する脱水防止要素を備える、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項16】
前記リザーバが、前記装置の埋込み後に該リザーバを前記第1の腔内の所望の位置に配置させる重りを備える、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項17】
前記ポンプの作動が、前記リザーバ内、前記リザーバ付近、又は前記患者の身体の外部に配置されたセンサによって開始される、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項18】
前記ポンプの作動を、前記患者の身体の外部にあり、かつ該ポンプと無線で通信するように構成された装置によって開始又は停止することができる、請求項1記載の埋込型流体管理装置。
【請求項19】
請求項1の埋込型流体管理装置であって、
前記リザーバが、互いに流体連通している第1のリザーバ要素及び第2のリザーバ要素を備え、
該第1及び第2のリザーバ要素のそれぞれが、流体を含み、かつ前記ポンプが作動すると収縮するように構成され、
環状面が該第1の要素を該第2の要素に結合し、該環状面が該第1の要素の一部及び該第2の要素の一部によって画定された溝様に構成され、
該環状面内の開口部が、該流体の該リザーバへの浸入を可能にする、前記埋込型流体管理装置。
【請求項20】
前記第1及び第2の要素が、それぞれ互いに平行の外周を有する膨張可能な円板様に形付けられ、かつ前記環状面が該第1及び第2の要素に対して平行に配置される、請求項19記載の埋込型流体管理装置。
【請求項21】
前記環状面が該環状面の外面上に放射状に配置された凹部を備え、かつ該凹部が前記流体の流れを前記開口部に向ける、請求項20記載の埋込型流体管理装置。
【請求項22】
前記凹部が、前記第1の要素の一部及び前記第2の要素の一部上に対称に配置される、請求項21記載の埋込型流体管理装置。
【請求項23】
前記開口部のそれぞれが、前記凹部の対の間の前記環状面上に配置される、請求項22記載の埋込型流体管理装置。
【請求項24】
前記凹部が前記環状面の内面上のリブを画定し、該リブが前記リザーバの所定の膨張及び収縮の方向に有利に働く、請求項23記載の埋込型流体管理装置。
【請求項25】
前記リブが前記第1の要素と前記第2の要素の間に連続的に延びる、請求項23記載の埋込型流体管理装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【公表番号】特表2010−527247(P2010−527247A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−535457(P2009−535457)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/083261
【国際公開番号】WO2008/055248
【国際公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(509123932)
【Fターム(参考)】