説明

遮光用転写シールの製造方法及び製造装置

【課題】転写シール用重合素材自体の強度が損なわれず、延びや変形等を抑制でき、位置合せの精度に神経を使わなくても、正確な切込作業が行え、位置ズレ等による不良品の発生を防止でき、自動化や量産化に適し、簡単、正確に製造でき、製造スピードも向上し、コストダウン可能で、能率的で、経済的な遮光用転写シールの製造方法を提供する。
【解決手段】転写シール用重合素材を形成し、剥離テープ3がわから部分切込線を連続的に形成し、一方の表面がわの不要部分を除去し、除去後の一方の表面がわに第二ベーステープ4を剥離可能に重合し、第一ベーステープ1がわから部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成させ、他方の表面がわの不要部分を除去し、所望形状の遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう製造する手段を採用した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、携帯電話や、デジタルカメラ等の適宜液晶表示装置等を備えた製品に於いて、額縁状或いはその他の形状に形成されて、液晶表示部分の所定部分に接着される遮光用転写シールの製造方法及び製造装置に係り、遮光用転写シールの製造が、簡単に、且つ正確に行え、その製造スピードも向上でき、能率的で、製品の大幅なコストダウンが可能となり、しかも、構成が簡素で、自動化や量産化に適し、不良品(ゴミの混入、位置ズレ等)の発生を極力低減でき、故障し難く、経済的な遮光用転写シールの製造方法及び製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遮光用転写シールとしては、種々のものが開示されており、例えば、特許文献1に示すような液晶装置用遮光シートがある。
これは、ほぼ矩形の額縁状の第1の接着層と、ほぼ矩形の額縁状の第2の接着層と、前記第1の接着層と前記第2の接着層との間に配置され、前記矩形の少なくとも一辺に沿って配置された遮光層とを具備したものである。
また、このような液晶装置用遮光シートの製造手段としては、例えば、ベース基材に遮光テープを貼り、この遮光テープに紙製セパレーターを貼り、これらに略矩形状の内がわ切込線を適宜間隔で設けると共に、この内がわ切込線内のベース基材及び遮光テープ及び紙製セパレーターを夫々除去する。そして、前記紙製セパレーターを遮光テープから剥離し、このベース基材と遮光テープを表裏から挟むように一対の透明セパレーターを夫々貼りつける。それから、これらに所定の外がわ切込線を適宜間隔で設ける手段を採用していた。しかして、外がわ切込線で囲まれていると共に、所望形状の遮光テープ及びこの遮光テープがわの一方の透明セパレーターを、ベース基材及び他方のセパレーターから剥離できるようにしてある。
【0003】
【特許文献1】特開2002−98945号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、前述の如き従来の液晶装置用遮光シートの製造手段にあっては、内がわ切込線を設けて、不要なベース基材及び遮光テープ及び紙製セパレーターを夫々除去した後、一対の透明セパレーターを夫々貼りつけ、更に、これらに外がわ切込線を設けるため、その製造が面倒で、手間がかかり、能率的に作業を行い難い難点があった。また、二度切込線を設けるようになるため、その位置合せの精度が高くなくてはならないと共に、位置ズレやゴミの混入等によって不良品が発生する虞れが高い難点もあった。ひいては、量産化し難く、自動化するにしても装置の構成が複雑になり、材料の無駄や、経済的な負担が大きく、製品コストも高くなる等の難点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明は、前述の如き難点等を解消すべく創出されたもので、請求項1記載の遮光用転写シールの製造方法にあっては、適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための遮光用転写シールの製造方法であって、転写シールの基材となる遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3を剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材を形成し、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過する際に、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程F等を順次経ることによって製造され、一次切込工程Bでは、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に形成し、一次不要部除去工程Cでは、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去し、二次重合工程Dでは、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープ4を剥離可能に重合せしめ、二次切込工程Eでは、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成させ、二次不要部除去工程Fでは、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去し、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう製造する手段を採用した。
【0006】
また、請求項2記載の遮光用転写シールの製造方法にあっては、適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための略額縁状の遮光用転写シールの製造方法であって、一次重合工程A、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程Fを連続的に順次経て製造され、一次重合工程Aでは、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープ2の両面に、長尺帯状の第一ベーステープ1と長尺帯状の剥離テープ3を、粘着層2a、2bを介して剥離可能に重合せしめてなる転写シール用重合素材を形成し、この転写シール用重合素材は、第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12を利用して構成された側面略S字状となる加工用搬送路を連続的に通過し、一次切込工程Bでは、第一カッターローラ6によって、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設け、一次不要部除去工程Cでは、剥離ローラ7によって、剥離テープ3と、一次切込線15の内枠切込線内にある不要な遮光テープ2とを除去し、二次重合工程Dでは、重合ローラ8によって、長尺帯状の第二ベーステープ4を、剥離テープ3を除去した後の遮光テープ2の表面に粘着層2bを介して重合せしめ、二次切込工程Eでは、第二カッターローラ9によって、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設け、二次不要部除去工程Fでは、剥離ローラ10によって、一次切込線15の外枠切込線の一部と二次切込線16の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープ1と遮光テープ2を除去し、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう製造する手段を採用した。
【0007】
更に、請求項3記載の遮光用転写シールの製造方法にあっては、前記一次切込線15に於ける外枠切込線の一部には、転写シール用重合素材の搬送方向に対して略直交する方向にあるような切込線が全て含まれるようにする手段を採用した。
【0008】
そして、請求項4記載の遮光用転写シールの製造装置にあっては、適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための遮光用転写シールの製造装置であって、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備え、一次重合手段は、転写シールの基材となる遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3を剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材が設けられるように構成され、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過可能となるよう構成し、一次切込手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に設けられるように構成され、一次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去できるように構成され、二次重合手段は、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープ4を剥離可能に重合せしめられるよう構成され、二次切込手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成できるよう構成され、二次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去できるように構成され、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう構成する手段を採用した。
【0009】
それから、請求項5記載の遮光用転写シールの製造装置にあっては、適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための略額縁状の遮光用転写シールの製造装置であって、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備え、一次重合手段は、重合ローラ5によって構成され、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープ2の両面に、長尺帯状の第一ベーステープ1と長尺帯状の剥離テープ3を、粘着層2a、2bを介して剥離可能に重合した転写シール用重合素材が設けられるように構成され、第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12を利用して側面略S字状となる加工用搬送路を構成すると共に、この加工用搬送路を転写シール用重合素材が連続的に通過可能となるように構成し、一次切込手段は、第一搬送ローラ11と第一カッターローラ6によって構成され、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設けられるように構成され、一次不要部除去手段は、剥離ローラ7によって構成され、剥離テープ3と、一次切込線15の内枠切込線内にある不要な遮光テープ2とを除去できるように構成され、二次重合手段は、重合ローラ8によって構成され、長尺帯状の第二ベーステープ4を、剥離テープ3を除去した後の遮光テープ2の表面に粘着層2bを介して重合せしめられるよう構成され、二次切込手段は、第二搬送ローラ12と第二カッターローラ9によって構成され、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設けられるよう構成され、二次不要部除去手段は、剥離ローラ10によって構成され、一次切込線15の外枠切込線の一部と二次切込線16の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープ1と遮光テープ2を除去できるように構成され、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう構成する手段を採用した。
【発明の効果】
【0010】
従って、請求項1記載の製造方法によれば、例えば、液晶表示部分の所定部分に接着するための額縁状或いはその他の形状に形成される遮光用転写シールが、簡単に、且つ正確に製造でき、その製造スピードも大幅に向上でき、能率的で、製品の大幅なコストダウンが可能となる。しかも、自動化や量産化に適し、不良品(ゴミの混入、位置ズレ等)の発生を極力低減でき、経済的な遮光用転写シールの製造方法となる。
【0011】
そして、転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過する際に、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程F等を順次経ることによって製造されるので、ゴミの混入等による不良品の発生を大幅に低減できるようになると共に、製造ラインを自動化し易く、能率的な製造方法となる。
【0012】
加えて、一次切込工程Bでは、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に形成し、二次切込工程Eでは、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成させるので、位置合せの精度にそれ程神経を使わなくても、正確な切込作業が行えるようになり、位置ズレ等による不良品の発生を防止できるようになる。
【0013】
特に、一次切込工程Bで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3が重合せしめてあり、二次切込工程Eで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と第二ベーステープ4が重合せしめてあるため、所望の切込線を完成させるまで、転写シール用重合素材自体の強度が損なわれず、転写シール用重合素材の搬送時に於ける延びや変形等をできる限り抑制でき、より正確な切込線が形成できるようになる。
【0014】
また、請求項2記載の製造方法によれば、例えば、液晶表示部分の所定部分に接着するための額縁状に形成される遮光用転写シールが、簡単に、且つ正確に製造でき、その製造スピードも大幅に向上でき、能率的で、製品の大幅なコストダウンが可能となる。しかも、自動化や量産化に適し、不良品(ゴミの混入、位置ズレ等)の発生を極力低減でき、経済的な遮光用転写シールの製造方法となる。
【0015】
そして、一次重合工程A、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程Fを連続的に順次経て製造されるので、ゴミの混入等による不良品の発生を大幅に低減できるようになると共に、製造ラインを自動化し易く、能率的な製造方法となる。
【0016】
加えて、一次切込工程Bでは、第一カッターローラ6によって、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設け、二次切込工程Eでは、第二カッターローラ9によって、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設けるので、位置合せの精度にそれ程神経を使わなくても、正確な切込作業が行えるようになり、位置ズレ等による不良品の発生を防止できるようになる。
【0017】
特に、一次切込工程Bで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3が重合せしめてあり、二次切込工程Eで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と第二ベーステープ4が重合せしめてあるため、所望の切込線を完成させるまで、転写シール用重合素材自体の強度が損なわれず、転写シール用重合素材の搬送時に於ける延びや変形等をできる限り抑制でき、より正確な切込線が形成できるようになる。
【0018】
更に、請求項3記載の製造方法によれば、一次切込線15を形成したときに、内枠切込線と、外枠切込線の一部に於ける転写シール用重合素材の搬送方向に対して略直交する方向にあるような切込線との相対的な位置関係がより正確なものとなり、製造される遮光用転写シールの寸法精度がより高められるようになる。
【0019】
そして、請求項4記載の製造装置によれば、例えば、液晶表示部分の所定部分に接着するための額縁状或いはその他の形状に形成される遮光用転写シールが、簡単に、且つ正確に製造でき、その製造スピードも大幅に向上でき、能率的で、製品の大幅なコストダウンが可能な製造装置となる。しかも、構成が簡素で、故障し難く、自動化や量産化が図り易く、不良品(ゴミの混入、位置ズレ等)の発生を極力低減でき、経済的な遮光用転写シールの製造装置となる。
【0020】
そして、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備えているので、ゴミの混入等による不良品の発生を大幅に低減できるようになると共に、製造ラインを自動化し易く、能率的な製造方法となる。
【0021】
加えて、一次切込手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に設けられるように構成され、二次切込手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成できるよう構成されるので、位置合せの精度にそれ程神経を使わなくても、正確な切込が行える装置となり、位置ズレ等による不良品の発生を防止できる装置となる。
【0022】
特に、一次切込工程Bで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3が重合してあり、二次切込工程Eで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と第二ベーステープ4が重合してあるため、所望の切込線を完成させるまで、転写シール用重合素材自体の強度が損なわれず、転写シール用重合素材の搬送時に於ける延びや変形等をできる限り抑制でき、より正確な切込線が形成できる装置となる。
【0023】
それから、請求項5記載の製造装置によれば、例えば、液晶表示部分の所定部分に接着するための額縁状或いはその他の形状に形成される遮光用転写シールが、簡単に、且つ正確に製造でき、その製造スピードも大幅に向上でき、能率的で、製品の大幅なコストダウンが可能な製造装置となる。しかも、構成が簡素で、故障し難く、自動化や量産化が図り易く、不良品(ゴミの混入、位置ズレ等)の発生を極力低減でき、経済的な遮光用転写シールの製造装置となる。
【0024】
そして、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備えているので、ゴミの混入等による不良品の発生を大幅に低減できるようになると共に、製造ラインを自動化し易く、能率的な製造方法となる。
【0025】
加えて、一次切込手段は、第一搬送ローラ11と第一カッターローラ6によって構成され、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設けられるように構成され、二次切込手段は、第二搬送ローラ12と第二カッターローラ9によって構成され、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設けられるよう構成されるので、位置合せの精度にそれ程神経を使わなくても、正確な切込が行える装置となり、位置ズレ等による不良品の発生を防止できる装置となる。
【0026】
特に、一次切込工程Bで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3が重合してあり、二次切込工程Eで転写シール用重合素材に部分切込線を形成する時には、遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と第二ベーステープ4が重合してあるため、所望の切込線を完成させるまで、転写シール用重合素材自体の強度が損なわれず、転写シール用重合素材の搬送時に於ける延びや変形等をできる限り抑制でき、より正確な切込線が形成できる装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を図示例に基づいて説明すると、次の通りである。
本発明は、例えば、携帯電話や、デジタルカメラ等の適宜液晶表示装置等を備えた製品に於いて、液晶表示部分の所定部分に接着するための遮光用転写シールを、能率的に且つ経済的に製造できるように工夫した製造方法と製造装置である。
先ず、本発明の製造方法は、転写シールの基材となる遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3を剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材を形成し、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過する際に、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程F等を順次経ることによって製造される方法である。
そして、一次切込工程Bでは、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に形成する。
また、一次不要部除去工程Cでは、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去する。
更に、二次重合工程Dでは、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープ4を剥離可能に重合せしめる。
次に、二次切込工程Eでは、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成させる。
それから、二次不要部除去工程Fでは、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去して、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう製造する。
【0028】
また、本発明の製造装置は、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備えたものである。
そして、一次重合手段は、転写シールの基材となる遮光テープ2の両面に、第一ベーステープ1と剥離テープ3を剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材が設けられるように構成され、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過可能となるよう構成されている。
また、一次切込手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープ3がわから所定の部分切込線を連続的に設けられるように構成されている。
更に、一次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去できるように構成されている。
次に、二次重合手段は、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープ4を剥離可能に重合せしめられるよう構成されている。
それから、二次切込手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープ1がわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープ2に所望の切込線を完成できるよう構成されている。
加えて、二次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去できるように構成され、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるよう構成されている。
【実施例】
【0029】
そして、本発明の一実施例である略額縁状の遮光用転写シールの製造方法についてより具体的に説明する。
前記一次重合工程Aでは、例えば、一対の重合ローラ5によって、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープ2の両面に、長尺帯状の第一ベーステープ1と長尺帯状の剥離テープ3を、粘着層2a、2bを介して剥離可能に重合せしめてなる転写シール用重合素材を形成する。
このとき、剥離テープ3は、遮光テープ2の一方の表面に粘着層2aを介して重合され、第一ベーステープ1は、遮光テープ2の他方の表面に粘着層2bを介して重合される。尚、粘着層2a、2bは、遮光テープ2の両面に予め形成しておくようにする(或いは、どちらか一方の粘着層2a、2bを遮光テープ2に形成したものであっても良い。)。
【0030】
そして、転写シール用重合素材は、例えば、比較的大径となると共に、比較的接近した状態に配される第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12を利用して構成された側面略S字状となる加工用搬送路を、連続的に通過するように構成してある。
【0031】
前記一次切込工程Bでは、例えば、所望形状に配されたカッター等が植設された第一カッターローラ6と第一搬送ローラ11によって、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設ける。
このとき、一次切込線15に於ける外枠切込線の一部は、転写シール用重合素材の搬送方向に対して略直交する方向にあるような切込線が全て含まれるようにしてある。すなわち、転写シール用重合素材の搬送方向に対して略直交する方向にあるような切込線相互の間隔や、内枠切込線との相対的な間隔が、かなりの高精度で一定となるように配慮してある。
【0032】
前記一次不要部除去工程Cでは、例えば、適宜吸着手段或いは適宜粘着手段等を備えた剥離ローラ7によって、剥離テープ3と、一次切込線15の内枠切込線内にある不要な遮光テープ2とを除去する。
【0033】
前記二次重合工程Dでは、例えば、重合ローラ8と第一搬送ローラ11によって、長尺帯状の第二ベーステープ4を、剥離テープ3を除去した後の遮光テープ2の一方の表面に粘着層2bを介して重合せしめる。
尚、このとき、剥離ローラ7と重合ローラ8の間隔は、できる限り短い方が良い。すなわち、剥離テープ3を除去した後の遮光テープ2の一方の表面にゴミや埃等が付着し難くなる。
【0034】
前記二次切込工程Eでは、例えば、所望形状に配されたカッター等が植設された第二カッターローラ9と第二搬送ローラ12によって、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設ける。
このとき、二次切込線16に於ける外枠切込線の残部は、転写シール用重合素材の搬送方向に沿うような方向にある切込線が含まれるようにしてある。
しかも、外枠切込線の残部に於いて、搬送方向に沿うような方向にある切込線は、所定寸法より多少長めに形成され、一次切込線15に対して僅かに搬送方向でズレが生じても十分対応できるようにしてある。尚、搬送方向に対して直交する方向でのズレは、転写シール用重合素材が略長尺帯状であり、その左右側縁部分が基準となることからも、生じ難いものとなっている。
【0035】
二次不要部除去工程Fでは、例えば、適宜吸着手段或いは適宜粘着手段等を備えた剥離ローラ10によって、一次切込線15の外枠切込線の一部と二次切込線16の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープ1と遮光テープ2を除去して、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列される。
【0036】
尚、二次不要部除去工程Fの剥離ローラ10は、図示例では第二搬送ローラ12から離れた位置に配してあるが、第二搬送ローラ12に接近した位置に配しても良い。
ところで、第一ベーステープ1と遮光テープ2と剥離テープ3は、その幅が同じに設定され、第二ベーステープ4が稍幅広に設定されているが、全て同じ幅に設定しても良い。
また、一次重合工程A、一次切込工程B、一次不要部除去工程C、二次重合工程D、二次切込工程E、二次不要部除去工程Fは、例えば、クリーンルーム内に設置されて、ゴミや埃等が遮光用転写シール内に入らないようにしてある。また、遮光用転写シールを適宜部材に接着するときもクリーンルーム内で作業が行われる。
【0037】
また、本発明の一実施例である略額縁状の遮光用転写シールの製造装置についてより具体的に説明する。
前記一次重合手段は、例えば、一対の重合ローラ5によって構成され、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープ2の両面に、長尺帯状の第一ベーステープ1と長尺帯状の剥離テープ3を、粘着層2a、2bを介して剥離可能に重合した長尺帯状の転写シール用重合素材が設けられるように構成されている。
【0038】
そして、第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12を利用して側面略S字状となる加工用搬送路が構成され、この加工用搬送路を転写シール用重合素材が連続的に通過可能となるように構成してある。すなわち、転写シール用重合素材が第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12に部分的に巻き付いて側面略S字状となって通過するように構成されており、転写シール用重合素材と第一搬送ローラ11、第二搬送ローラ12との間でスリップが生じ難くしてあり、転写シール用重合素材の搬送スピードを上げても位置ズレ等の狂いが生じ難くなるように構成されている。
しかも、第一搬送ローラ11と第二搬送ローラ12は、例えば、適宜歯車や歯付ベルト等によって同期回転できるように構成されている。加えて、第一カッターローラ6や第二カッターローラ9も同期回転できるように構成することで、転写シール用重合素材に対して正確な切込が行えるようにしてある。更に、第一カッターローラ6や第二カッターローラ9が、第一搬送ローラ11、第二搬送ローラ12に対して同期回転するように構成しても良い。
【0039】
前記一次切込手段は、例えば、所望形状のカッターがその外表面に周設されている第一カッターローラ6と第一搬送ローラ11によって構成され、転写シール用重合素材の剥離テープ3がわから、剥離テープ3、遮光テープ2に及ぶ内枠切込線と、剥離テープ3、遮光テープ2、第一ベーステープ1に及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線15を適宜間隔で連続的に設けられるように構成されている。
【0040】
前記一次不要部除去手段は、例えば、適宜吸着手段或いは適宜粘着手段等を備えた剥離ローラ7によって構成され、剥離テープ3と、一次切込線15の内枠切込線内にある不要な遮光テープ2とを確実に且つスムーズに除去できるように構成されている。
【0041】
前記二次重合手段は、例えば、重合ローラ8と第一搬送ローラ11によって構成され、長尺帯状の第二ベーステープ4を、剥離テープ3を除去した後の遮光テープ2の表面に粘着層2bを介して重合せしめられるよう構成されている。
【0042】
前記二次切込手段は、例えば、所望形状のカッターがその外表面に周設されている第二カッターローラ9と第二搬送ローラ12によって構成され、第一ベーステープ1がわから、第一ベーステープ1、遮光テープ2に及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線16を適宜間隔で連続的に設けられるよう構成されている。
【0043】
前記二次不要部除去手段は、例えば、適宜吸着手段或いは適宜粘着手段等を備えた剥離ローラ10によって構成され、一次切込線15の外枠切込線の一部と二次切込線16の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープ1と遮光テープ2を確実に且つスムーズに除去できるように構成されている。
そして、所望形状に形成された遮光テープ2及び第一ベーステープ1が、第二ベーステープ4の表面に剥離可能に複数配列できるようになる。
【0044】
尚、第二ベーステープ4、剥離テープ3の外枠切込線は、四角形状でも良いし、図示例のように一辺の一部を摘み片として突出させたような形状としても良い。
【0045】
また、前記内がわ切込線11は、セパレーター4及び遮光テープ3を切断するように形成してある。しかも、外がわ切込線10の内がわに配されるような四角形状を呈している。
【0046】
ところで、転写シール用重合素材の具体的構成、具体的搬送方向、第一ベーステープ1の具体的構成、形状、寸法、材質、遮光テープ2の具体的構成、形状、寸法、材質、剥離テープ3の具体的構成、形状、寸法、材質、第二ベーステープ4の具体的構成、形状、寸法、材質、粘着層2a、2bの具体的構成、形状、寸法、材質、重合ローラ5の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、第一カッターローラ6の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、剥離ローラ7の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、重合ローラ8の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、第二カッターローラ9の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、剥離ローラ10の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、第一搬送ローラ11の具体的構成、形状、寸法、材質、第二搬送ローラ12の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、一次切込線15の具体的構成、形状、寸法、二次切込線16の具体的構成、形状、寸法、一次重合工程Aの具体的構成、一次切込工程Bの具体的構成、一次不要部除去工程Cの具体的構成、二次重合工程Dの具体的構成、二次切込工程Eの具体的構成、二次不要部除去工程Fの具体的構成等は、図示例のもの等に限定されることなく適宜自由に設定、変更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の遮光用転写シールの製造装置を例示する概略図である。
【図2】転写シール用の一次重合素材を例示する分解斜視図である。
【図3】一次重合工程で重合された一次重合素材を例示する部分縦断側面図である。
【図4】一次切込工程で一次切込線が設けられた一次重合素材を例示するもので、(イ)は部分縦断側面図で、(ロ)は部分底面図である。
【図5】一次不要部除去工程で分離された一次重合素材を例示するもので、(イ)は部分縦断側面図で、(ロ)は部分底面図である。
【図6】二次重合工程で二次ベーステーブが重合された状態の転写シール用の二次重合素材を例示するもので、(イ)は部分縦断側面図で、(ロ)は部分底面図である。
【図7】二次切込工程で二次切込線が設けられた二次重合素材を例示するもので、(イ)は部分縦断側面図で、(ロ)は部分平面図である。
【図8】二次不要部除去工程で分離された状態の二次重合素材を例示するもので、(イ)は部分縦断側面図で、(ロ)は部分平面図である。
【図9】第二ベーステープ上に製造された複数の遮光用転写シールが配置されている状態を例示する部分平面図である。
【図10】本発明の遮光用転写シールの製造方法を例示するブロック図である。
【符号の説明】
【0048】
1 第一ベーステープ
2 遮光テープ
2a 粘着層
2b 粘着層
3 剥離テープ
4 第二ベーステープ
5 重合ローラ
6 第一カッターローラ
7 剥離ローラ
8 重合ローラ
9 第二カッターローラ
10 剥離ローラ
11 第一搬送ローラ
12 第二搬送ローラ
15 一次切込線
16 二次切込線
A 一次重合工程
B 一次切込工程
C 一次不要部除去工程
D 二次重合工程
E 二次切込工程
F 二次不要部除去工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための遮光用転写シールの製造方法であって、転写シールの基材となる遮光テープの両面に、第一ベーステープと剥離テープを剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材を形成し、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過する際に、一次切込工程、一次不要部除去工程、二次重合工程、二次切込工程、二次不要部除去工程等を順次経ることによって製造され、一次切込工程では、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープがわから所定の部分切込線を連続的に形成し、一次不要部除去工程では、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去し、二次重合工程では、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープを剥離可能に重合せしめ、二次切込工程では、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープがわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープに所望の切込線を完成させ、二次不要部除去工程では、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去し、所望形状に形成された遮光テープ及び第一ベーステープが、第二ベーステープの表面に剥離可能に複数配列できるよう製造することを特徴とした遮光用転写シールの製造方法。
【請求項2】
適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための略額縁状の遮光用転写シールの製造方法であって、一次重合工程、一次切込工程、一次不要部除去工程、二次重合工程、二次切込工程、二次不要部除去工程を連続的に順次経て製造され、一次重合工程では、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープの両面に、長尺帯状の第一ベーステープと長尺帯状の剥離テープを、粘着層を介して剥離可能に重合せしめてなる転写シール用重合素材を形成し、この転写シール用重合素材は、第一搬送ローラと第二搬送ローラを利用して構成された側面略S字状となる加工用搬送路を連続的に通過し、一次切込工程では、第一カッターローラによって、転写シール用重合素材の剥離テープがわから、剥離テープ、遮光テープに及ぶ内枠切込線と、剥離テープ、遮光テープ、第一ベーステープに及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線を適宜間隔で連続的に設け、一次不要部除去工程では、剥離ローラによって、剥離テープと、一次切込線の内枠切込線内にある不要な遮光テープとを除去し、二次重合工程では、重合ローラによって、長尺帯状の第二ベーステープを、剥離テープを除去した後の遮光テープの表面に粘着層を介して重合せしめ、二次切込工程では、第二カッターローラによって、第一ベーステープがわから、第一ベーステープ、遮光テープに及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線を適宜間隔で連続的に設け、二次不要部除去工程では、剥離ローラによって、一次切込線の外枠切込線の一部と二次切込線の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープと遮光テープを除去し、所望形状に形成された遮光テープ及び第一ベーステープが、第二ベーステープの表面に剥離可能に複数配列できるよう製造することを特徴とした遮光用転写シールの製造方法。
【請求項3】
前記一次切込線に於ける外枠切込線の一部には、転写シール用重合素材の搬送方向に対して略直交する方向にあるような切込線が全て含まれるようにすることを特徴とした請求項2記載の遮光用転写シールの製造方法。
【請求項4】
適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための遮光用転写シールの製造装置であって、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備え、一次重合手段は、転写シールの基材となる遮光テープの両面に、第一ベーステープと剥離テープを剥離可能に重合せしめた所定の転写シール用重合素材が設けられるように構成され、この転写シール用重合素材が所定の加工用搬送路を連続的に通過可能となるよう構成し、一次切込手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわとなる剥離テープがわから所定の部分切込線を連続的に設けられるように構成され、一次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の一方の表面がわの不要部分を除去できるように構成され、二次重合手段は、不要部分を除去した後の転写シール用重合素材の一方の表面がわに、第二ベーステープを剥離可能に重合せしめられるよう構成され、二次切込手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわとなる第一ベーステープがわから所定の部分切込線を連続的に形成して、遮光テープに所望の切込線を完成できるよう構成され、二次不要部除去手段は、転写シール用重合素材の他方の表面がわの不要部分を除去できるように構成され、所望形状に形成された遮光テープ及び第一ベーステープが、第二ベーステープの表面に剥離可能に複数配列できるよう構成したことを特徴とする遮光用転写シールの製造装置。
【請求項5】
適宜液晶表示装置等の所定部分に接着するための略額縁状の遮光用転写シールの製造装置であって、一次重合手段、一次切込手段、一次不要部除去手段、二次重合手段、二次切込手段、二次不要部除去手段を備え、一次重合手段は、重合ローラによって構成され、転写シールの基材となる長尺帯状の遮光テープの両面に、長尺帯状の第一ベーステープと長尺帯状の剥離テープを、粘着層を介して剥離可能に重合した転写シール用重合素材が設けられるように構成され、第一搬送ローラと第二搬送ローラを利用して側面略S字状となる加工用搬送路を構成すると共に、この加工用搬送路を転写シール用重合素材が連続的に通過可能となるように構成し、一次切込手段は、第一搬送ローラと第一カッターローラによって構成され、転写シール用重合素材の剥離テープがわから、剥離テープ、遮光テープに及ぶ内枠切込線と、剥離テープ、遮光テープ、第一ベーステープに及ぶ外枠切込線の一部とからなる一次切込線を適宜間隔で連続的に設けられるように構成され、一次不要部除去手段は、剥離ローラによって構成され、剥離テープと、一次切込線の内枠切込線内にある不要な遮光テープとを除去できるように構成され、二次重合手段は、重合ローラによって構成され、長尺帯状の第二ベーステープを、剥離テープを除去した後の遮光テープの表面に粘着層を介して重合せしめられるよう構成され、二次切込手段は、第二搬送ローラと第二カッターローラによって構成され、第一ベーステープがわから、第一ベーステープ、遮光テープに及ぶ外枠切込線の残部からなる二次切込線を適宜間隔で連続的に設けられるよう構成され、二次不要部除去手段は、剥離ローラによって構成され、一次切込線の外枠切込線の一部と二次切込線の外枠切込線の残部とで囲繞された部分以外の不要な第一ベーステープと遮光テープを除去できるように構成され、所望形状に形成された遮光テープ及び第一ベーステープが、第二ベーステープの表面に剥離可能に複数配列できるよう構成したことを特徴とする遮光用転写シールの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−52256(P2006−52256A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−233333(P2004−233333)
【出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【出願人】(591134465)株式会社サンパック (6)
【出願人】(598172000)株式会社イトウ機械 (2)
【Fターム(参考)】