説明

選択的ピークパワーの低減

【解決手段】
本発明は、第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を有する合成信号のピークパワーを低減する技術を提供する。合成信号に基づいて、ピーク低減歪が決定される。ピーク低減歪は合成信号の全体に適用されると合成信号全体の過度のピークが低減されるように構成される。しかしながら、ピーク低減歪の全体を適用する代わりに、ピーク低減歪の選択された部分が合成信号の対応する部分に適用されて合成信号のピークパワーを低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピークパワー低減に関し、特に選択的ピークパワーの低減に関する。
【背景技術】
【0002】
ピーク対平均パワー比率(Peak−to−average Power Ratio:PAPR)は、所定の入力信号を増幅し増幅された出力信号を提供する時、パワー増幅器により供給される平均パワーに対する瞬間的ピークパワーの大きさを表す。PAPRは増幅器の効率に影響を与え、バッテリパワーに依存する携帯コミュニケーションシステムの変わることのない重要な属性となっている。より効率的な増幅器は非効率的な増幅器に較べより少ないエネルギーで所定の信号を一定のレベルへ増幅することができる。一般的に、より低いPAPRは増幅器のより高い効率を可能にする一方、より高いPAPRは増幅器のより低い効率をもたらす。従って、設計者はより低いPAPRをもたらす効率の高いコミュニケーションシステムを組立てるように常日頃努力している。
【0003】
コミュニケーションシステムのPAPRは一般的にはパワー増幅器により増幅される入力信号のファンクションである。入力信号のピーク及び平均の振幅は、入力信号増幅中にパワー増幅器により提供される瞬間的なピーク及び平均パワーに相関している。従って、全体の平均振幅に対して比較的に高い瞬間的ピークの振幅を有する入力信号は高PAPR信号と考えられ、一方全体の平均振幅に対して比較的に低い瞬間的ピークの振幅を有する入力信号は低PAPR信号と考えられる。入力信号のピーク及び平均振幅は通常入力信号がどのように変調されるかに関わっている。
【0004】
モデムコミュニケーションシステムに使われる通常の変調方式は、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple:OFDM)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)及び時分割多重アクセス(Time Division Multiple Access:TDMA)方式を備えた周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA)を備えている。第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project’s:3GPP’s)ロングタームイボリューション(Long Term Evolution:LTE)規格及びWorld Wide Interoperability for Microwave Access(WiMAX:ワイマックス)規格のようなOFDMシステムは、より高いPAPRをもたらすことができる多数の独立変調サブキャリアを採用する。ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)のようなCDMAシステムもスペクトル拡散変調を採用し、OFDMシステムと同様に高PAPRを有すると考えられる。グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)のようなTDMAシステムはコンスタントパワーエンベロープを採用し、従って非常に低いPAPRを有する。GSMについての高度なデータは、エボリューション(EDGE)は非連続エンベロープであり、一般的にPAPRに対しGSMとCDMA/OFDMシステム間に存在する。比較的高いPAPRを有するシステムに対し、関連するPAPRを低減するために増幅の前に変調入力信号のピーク振幅を低減する技術が使われ、その結果、パワー増幅器の効率を増加させることができる。
【0005】
代表的なPAPR低減技術は所定の入力信号を歪ませることであり、単一変調方式に従ってのみ変調され、所定のしきい値を超えるピ−クを効果的に低減する。増幅の前に、所定のしきい値を超える入力信号のピークが取り除かれ、又はクリップされてクリップ信号を形成する。入力信号からクリップ信号が減じられて歪信号を形成し、歪信号はその後処理されて入力信号全体に適用されピーク低減をもたらす。減衰された歪信号を入力信号へ適用することにより所定のしきい値を超えたピークを効果的に望ましい分量だけ低減する。このようなPAPR低減技術は、単一の変調方式のみに従って変調される信号に適用される時、比較的成功することが分かっている。
【0006】
しかしながら、今日特定のコミュニケーションシステムは、同時に異なる変調方式を用いて信号処理することが必要とされる。CDMA及びTDMA方式に依存する第2世代(2G/2.5G)及び第3世代(3G)ネットワークからOFDM方式に依存する第4世代(4G)ネットワークへの進化に伴い、コミュニケーションシステムはCDMA及びOFDM方式の組合せ、TDMA及びOFDM方式の組合せ、あるいはおそらくはCDMA,TDMA,及びOFDM方式の組合せを同時にサポートすることがしばしば必要となる。残念ながら、異なる変調方式から異なる信号が合成されると、合成入力信号に関連してPAPRが大幅に増加する。対応するPAPR低減技術が、個々の信号の合成の前に異なる信号のそれぞれに適用されたとしても、合成入力信号はなお望ましくないPAPRを有する。このことは、OFDM信号がTDMA又はCDMA信号と合成される時に特に顕著である。さらに、そのような合成信号に既存のPAPR技術を適用しても効果が無いことが分かった。何故ならば、合成信号の異なるタイプの信号は異なるPAPR技術を必要としたり、あるタイプの信号は他のタイプの信号が必要とするPAPR技術を許容しないからである。
【0007】
従って、異なる変調方式を使って生成された2以上の信号を備える合成信号に関するPAPRを低減するために、有効かつ効率の良い技術が求められている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を有する合成信号のピークパワーを低減する技術を提供する。合成信号に基づいて、ピーク低減歪が決定される。ピーク低減歪は、合成信号全体に適用された場合、合成信号全体を通して過度なピークが低減されるように構成される。しかしながら、ピーク低減歪の全体を適用する代わりに、ピーク低減歪の選択された部分を合成信号の対応する部分に適用して合成信号のピークパワーを低減する。
【0009】
一の実施形態において、合成信号の第1の信号が第1の周波数帯域に存在し、第2の信号が第2の周波数帯域に存在する。第1の周波数帯域は、第2の周波数帯域から離れている。合成信号に対するピーク低減歪は、合成信号全体の所定のしきい値を超えるピークに基づいて生成される従って、ピーク低減歪は少なくとも第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域内のスペクトル成分を有している。第1の周波数帯域内のスペクトル成分は、ピーク低減歪から選択され、ピーク低減歪の選択された部分を表す。ピーク低減歪の選択された部分は、第1周波数帯域内の合成信号に適用され、所定のしきい値を超える合成信号のこれらのピークを効果的に低減する。ピーク低減歪の第2周波数帯域内のスペクトル成分が第2の周波数帯域の合成信号に適用されなければ、あるいはせいぜい最小限にしか適用されなければ、第2信号はせいぜい最小限にしか影響を受けない。
【0010】
当業者であれば、添付の図面に関する以下の好ましい実施形態の詳細な記載を読むならば、本発明の範囲を理解し、その追加の特徴を理解するであろう。
【0011】
本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本発明のいくつかの特徴を説明し、その記載とともに本発明の原理を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一の実施形態に係る通信装置の送信経路を表すブロック図である。
【図2】本発明の一の実施形態に係る代表的なピークパワー低減ファンクションを表すブロック図である。
【図3A】本発明の一の実施形態に係る合成入力信号のスペクトルである。
【図3B】本発明の一の実施形態に係るピーク信号のスペクトルである。
【図3C】本発明の一の実施形態に係る歪選択フィルタの伝達ファンクションである。
【図3D】本発明の一の実施形態に係る選択的歪信号のスペクトルである。
【図4】本発明の一の実施形態に係る、LTE信号及びGSM信号を備える合成入力信号に対する合成入力信号及び合成出力信号間の差及び合成入力信号のスペクトル密度を説明するグラフである。
【図5】本発明の一の実施形態に係る、CDMA信号及びLTE信号を備える合成入力信号に対し合成入力信号及び合成出力信号間の差及び合成入力信号のスペクトル密度を説明するグラフである。
【図6】本発明の一の実施形態に係る合成入力信号及び合成出力信号の両方のタイムドメインレスポンスである。
【図7】本発明の他の実施形態に係る通信装置に対する送信経路の一部のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
以下に説明する実施形態は、当業者が本発明を実施するのに必要な情報を開示し、本発明を実施するためのベストモードを示すものである。添付の図面を参照し以下の説明を読むならば、当業者は本発明のコンセプトを理解し、ここに特別に述べられていないコンセプトの応用を認識するであろう。これらのコンセプト及び応用は開示の範囲及び添付の請求範囲に含まれることは理解されるべきである。
【0023】
本発明は第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を有する合成信号のピークパワーを低減する技術を提供する。合成信号に基づいて、ピーク低減歪が決定される。ピーク低減歪は、合成信号の全体に適用されると、合成信号全体の過度のピークが低減するように構成されている。ピーク低減歪の全体を適用する代わりに、ピーク低減歪の選択された部分を合成信号の対応する部分に適用して合成信号のピークパワーを低減する。
【0024】
一の実施形態において、第1の信号が第1の周波数帯域に存在し、第2の信号が合成信号の第2の周波数帯域に存在する。第1の周波数帯域は、第2の周波数帯域から離れている。合成信号に対するピーク低減歪は、合成信号全体の所定のしきい値を超えるピークに基づいて生成される。従って、ピーク低減歪は、少なくとも第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域内のスペクトル成分を有している。第1の周波数帯域内のスペクトル成分は、ピーク低減歪から選択され、ピーク低減歪の選択された部分を表す。ピーク低減歪の選択された部分は、第1周波数帯域内の合成信号に適用され、所定のしきい値を超える合成信号のこれらのピークを効果的に低減する。ピーク低減歪の第2周波数帯域内のスペクトル成分が第2の周波数帯域の合成信号に適用されなければ、あるいはせいぜい最小限にしか適用されなければ、第2信号はせいぜい最小限にしか影響を受けない。
【0025】
大抵の場合、合成信号は一方の信号が他方の信号に較べてピーク低減歪の印加をより良く許容する。従って、ピーク低減歪の印加をより良く許容できる信号を伴う周波数帯域にピーク低減歪を選択的に適用し、ピーク低減歪の印加を許容できないほどの信号を伴う周波数帯域にはピーク低減歪を適用しないことが望ましい。上記実施形態において、第1信号が第2信号よりもピーク低減歪の受取りをより良く許容する。従って、ピーク低減歪の対応する部分は、第1信号が存在する第1周波数帯域に選択的に適用され、対応するピーク低減歪は第2信号が存在する第2周波数帯域にはほとんどあるいは全く適用されない。
【0026】
例えば、GSMに基づくTDMA及びLTEに基づくOFDM通信規格の両方を採用するコミュニケーションシステムにおいて、GSMのTDMA信号は、LTEのOFDM信号に較べてピーク低減歪の許容度が低いと一般的に考えられている。従って、ピーク低減歪は選択的にLTE周波数帯域のOFDM信号に適用され、ピーク低減歪はGSM周波数帯域のTDMA信号にはほとんどあるいは全く適用されない。LTE通信規格に基づくCDMA及びOFDMの両方を採用するコミュニケーションシステムにおいて、LTEのOFDM信号はCDMA信号に較べてピーク低減歪の許容度は一般的に低いと考えられている。従って、ピーク低減歪は選択的にCDMA周波数帯域のCDMA信号に適用され、ピーク低減歪はLTE周波数帯域のOFDM信号にはほとんどあるいは全く適用されない。あるいは、主として対応するピーク低減歪を所定の周波数帯域の所定の信号に適用する代わりに、対応するピーク低減歪の異なるレベルを各周波数帯域の異なる信号に適用してもよい。
【0027】
図1を参照すると、本発明の一の実施形態に係る通信装置10の送信経路が示されている。通信装置10は異なる変調方式をサポートして異なる変調方式からの信号を結合して合成信号を形成でき、合成信号はピークパワーを低減するように処理され、適当なRF周波数へアップコンバートされ、増幅され、所望の方法で送信される。適当なベースバンド回路により第1変調ファンクション12及び第2変調ファンクション14が設けられ、第1変調ファンクション12は第1変調方式に従いデータ変調可能であり、第2変調ファンクション14は第2変調方式に従いデータ変調が可能であると想定する。変調方式のどのような組み合わせを設けることも可能だが、説明のために、第1変調ファンクション12はGSM信号Gに基づくTDMAを提供し、及び第2変調ファンクション14はOFDM基づくLTE信号Lを提供するとする。GSM信号G及びLTE信号Lは周波数領域にグラフ状に表示される。GSM信号G及びLTE信号Lは最初はデジタル信号であり、異なるサンプリングレートが提供されると想定する。好ましくは、GSM信号G及びLTE信号Lはともに合成入力信号を表すのに十分な共通のサンプリングレートへそれぞれのアップサンプリングファンクション16,18によってアップサンプルされ、合成入力信号はGSM信号GとLTE信号Lとを合成することにより創出される。この例では、GSM信号に基づくTDMAはピーク低減歪の許容度がOFDMに基づくLTE信号より低いと想定すると、一旦合成入力信号が生成されると、ピーク低減歪はLTE周波数帯域のOFDM信号へ選択的に適用され、一方、GSM周波数帯域のTDMA信号へはピーク低減歪はほとんど適用されないか、全く適用されない。
【0028】
GSM信号G及びLTE信号Lを合成する前に、個々の信号は互いに望ましい位置に調整される。要求はされないが、ピーク低減歪を受取る信号は0Hz(もしくはベースバンド)の周りに対称となるように配置されるのが好ましい。歪を受取らない信号は0Hzに対してあるいはピーク低減歪を受取る信号に対してどの位置に置かれても良い。そのような調整が必要な場合、GSM信号Gは調整ファンクション20により調整され、LTE信号Lは調整ファンクション22により調整される。
【0029】
合成入力信号は送信される前にラジオ周波数信号へアップコンバートされるため、合成入力信号内のGSM及びLTE信G,L間の周波数間隔は好ましくはラジオ周波数信号の第1信号及び第2信号間に必要とされる周波数間隔に相当する。従って、GSM及びLTE信号G,Lは、ラジオ周波数信号において必要とされる周波数間隔で周波数が分離する位置に調整される。この例では、想定される望ましい周波数間隔はfspである。GSM信号Gが0Hzの周りに位置すると,次いでLTE信号はfspの周りに位置するように調整される。
【0030】
一旦GSM及びLTE信号G,Lが適当な位置に調整されると、個々の信号は適当な合成回路24を通して合成され合成入力信号を提供する。特に、合成入力信号はLTE信号L及びGSM信号Gを備え、LTE信号は0Hzを中心位置とし、GSM信号は周波数fspを中心位置とする。従って、合成入力信号は効果的なコンポジット信号であり、LTE信号L及びGSM信号Gは望ましい周波数間隔(fsp)で分離される。合成入力信号は、以下に詳細に記載するように、ピークパワー低減ファンクション26により処理され、合成出力信号を提供する。合成出力信号はRFアップコンバージョンファンクション28により適当なラジオ周波数にアップコンバートされ、1以上のアンテナ32を介して送信される前にパワー増幅器(PA)30により増幅される。特に、第1変調ファンクション12及び第2変調ファンクション14,アップサンプリングファンクション16,18,調整ファンクション20,22,合成ファンクション24及びピークパワー低減ファンクション26は信号処理ファンクションと考えられ、図1に表わされる信号処理回路の中に設けられる。RFアップコンバージョンファンクション28は、処理回路にサポートされてもよいし、図1に示される分離されたアップコンバージョン回路に設けられてもよい。
【0031】
一の実施形態において、ピークパワー低減ファンクション26は、合成入力信号の選択された信号のみが歪を受取って合成入力信号に関連するピークパワーを低減するように構成されている。好ましくは、選択された1つの又は複数の信号に適用される歪は、合成入力信号全体に基づいて生成されたピーク低減歪から取り出される。従って、合成入力信号のピーク低減歪は、歪を受取る信号が存在する周波数帯域の内側、外側の両方のスペクトル成分を有する。上記の例を継続すると、図2に示されるように、ピーク低減歪はGSM信号G及びLTE信号Lを備える合成入力信号Aから生成され、LTE信号Lの周波数帯域に対応するピーク低減歪の選択された部分が合成入力信号のLTE信号Lの周波数帯域に適用される。
【0032】
図示のように、合成入力信号Aを表示する時間領域は、規定の閾値,Pthを超えるあるピークを備えている。クリップファンクション34は、合成入力信号Aを受取り、規定の閾値Pthを超えるいかなるピークもクリップ若しくは除去して、クリップ信号Bを提供するように構成されている。合成入力信号Aは、クリップファンクション34が合成入力信号Aを処理してクリップ信号Bを提供する時間量に相当する遅延を提供する遅延ファンクション36A通過してもよい。遅延された合成入力信号A及びクリップ信号Bは時間調整されて合成ファンクション38に提供され、そこで合成入力信号Aからクリップ信号Bが減算もしくは除去されてピーク信号Cを提供する。ピーク信号Cは、効果的に規定の閾値Pthを超える合成入力信号Aのピークを備える信号となる。ピーク信号Cは、合成出力信号に適用されてGSM信号G及びLTE信号Lを備える合成入力信号全体の規定の閾値Pthを超えるピークを効果的に低減する、ピーク低減歪全体を表している。
【0033】
しかしながら、上述のように、GSM信号Gに基づくTDMAは、OFDMベースのLTE信号Lよりもピーク低減歪の受取りの許容度が小さい。従って、歪選択フィルタ40は、LTE信号Lが合成入力信号内で存在する周波数帯域に相当するスペクトル成分にするパス帯域を提供する伝達ファンクションを有している。換言すると、歪選択フィルタ40はLTE信号Lを含む周波数帯域に存在するピーク低減歪の部分を通過させ、歪選択フィルタ40を通過するスペクトル成分はピーク低減歪の選択された部分を表している。ピーク低減歪の選択された部分は、選択的歪信号の中に設けられる。ピーク信号Cから選択された歪信号を生成する時に歪選択フィルタ40によって加わる遅延に従って、合成入力信号Aと選択的歪信号が合成ファンクション44に到達する時に時間調整されるように合成入力信号Aを更に遅延させるために別の遅延ファンクション42が設けられてもよい。選択的歪信号は合成入力信号Aから減算され、ピーク低減歪の選択された部分をLTE信号Lが存在する周波数帯域へ効果的に適用する。その結果もたらされる合成出力信号Dは合成入力信号のピークが低減されたバージョンを表し、ピーク低減歪が選択的にLTE信号Lに適用される一方、ピーク低減歪はGSM信号Gへはほとんど適用されないか全く適用されない。特に、歪選択フィルタ40は、選択的歪信号が合成入力信号Aに適用される時にもたらされるピーク低減の程度を望ましくコントロールするために、ピーク低減歪の選択された部分を効果的に減衰又は増大させることができる。好ましくは、ピーク低減処理は反復して実行される。
【0034】
図3A〜3Dを参照すれば、合成入力信号Aのスペクトルの周波数領域(図3A)、ピーク信号Cのスペクトル(図3B)、歪選択フィルタ40の伝達ファンクション(図3C)、及び選択的歪信号のスペクトル(図3D)がそれぞれ示されている。図3Aにおいて、合成入力信号Aのスペクトルは0Hzの周りに位置するLTE帯域のLTE信号Lに対応するスペクトル成分を備え、周波数fspの周りに位置するGSM帯域のGSM信号Gのスペクトル成分を備えている。特に、LTE及びGSM帯域はベースバンド又はその近傍の帯域を表し、信号G,Lのいずれ一方、又は合成出力信号Dが送信のためにアップコンバートされる最終のRF周波数を表わさない。図示のように、規定の閾値Pth,を超える合成入力信号Aのピークを表すピーク信号Cは、合成入力信号A全体のピーク低減歪を表している。従って、ピーク信号Cのスペクトルは、図3Bに示されるように、LTE及びGSMの両方の帯域、並びにこれらの帯域の間や回りのスペクトル成分を備えている。スペクトル成分はその大部分がクリップ信号Bの生成に関連するノイズである。
【0035】
図3Cには、歪選択フィルタ40の代表的な伝達ファンクションが示されている。この例では,伝達ファンクションの通過帯域はLTE帯域に相当し、この帯域はLTE信号Lが存在する帯域であり、ピーク低減歪を合成入力信号Aに適用されることができる帯域である。ピーク信号Cがピーク低減歪全体を備える時、それは図3Cの伝達ファンクションを使って歪選択フィルタ40によりフィルタにかけられる。図3Dに示されるように、選択的歪信号はスペクトルで生成される。特に、選択的歪信号のスペクトルは歪選択フィルタ40により許容されたピーク信号Cのスペクトル成分のみを備え、従って、LTE帯域内に含まれる。LTE帯域の外側の残りのスペクトル成分は、この例では、ブロックされるか、又は選択的歪信号が合成入力信号Aに適用される時GSM帯域内の残留するスペクトル成分がGSM信号Gに重大な影響を及ぼさない程度まで少なくとも実質的に減衰される。従って、ピーク低減歪は合成入力信号の望ましい周波数帯域内に選択的に適用される。
【0036】
図4及び5は、合成入力信号と、合成入力信号とピーク低減した合成出力信号間の差のパワースペクトル密度を周波数に対してデシベル(dB)でプロットしたグラフを示す。図4において、合成出力信号はLTE信号L及びGSM信号Gを備え、LTE信号Lの帯域は0Hzを中心に位置し、GSM信号Gの帯域は5MHzを中心に位置している。GSM信号Gの帯域に示された8つのキャリア位置は2つのGSMキャリアの時間平均を示し、そのそれぞれが、4つの異なる周波数の上にホップする周波数である。特に、合成される入力信号と出力信号間の差は合成入力信号に適用される選択的歪信号に相当する。明確に図示されるように、LTE帯域内に存在するピーク低減歪のスペクトル成分のみ合成入力信号に適用される。LTE帯域以外のスペクトル成分のほとんどまたは全てが合成入力信号に適用されず、従って、合成出力信号のGSM帯域内のGSM信号Gは、選択的にLTE帯域に適用されるピーク低減歪によって影響を受けることなく信号全体のピークが低減される。
【0037】
図5において、合成出力信号はCDMA信号及びLTE信号Lを備え、CDMA信号の帯域は、0Hzを中心に位置し、LTE信号Lの帯域は5MHzを中心に位置している。特に、合成される入力信号と出力信号間の差は合成入力信号に適用される選択的歪信号に相当する。明確に図示されるように、CDMA帯域内に存在するピーク低減歪のスペクトル成分のみが合成入力信号に適用される。CDMA帯域以外のスペクトル成分のほとんどまたは全てが合成入力信号に適用されず、従って、合成出力信号のLTE帯域内のLTE信号Lは、選択的にCDMA帯域に適用されるピーク低減歪によって影響を受けることなく信号全体のピークが低減される。
【0038】
図6は時間領域内のいくつかのサンプルについて合成入力信号と合成出力信号との差を表すグラフであり、合成入力信号は図5に示すようにCDMA信号とLTE信号Lを備える。特に、グラフはそれぞれの合成入力信号、出力信号のサンプルの振幅を示す。サンプルはその二乗平均平方根(RMS)値に正規化される。選択されたクリップ閾値Pth,及び合成入力信号の平均パワーレベルも示されている。平均パワーレベルは合成入力信号のRMS値である。明確に示すように、本発明により提供される選択的ピークパワー低減はピークパワーレベルを顕著に低減する。
【0039】
上記の実施形態では合成信号に2つの異なる変調信号を設け、選択的にピークパワー低減を2つの信号内の1つに適用することに焦点を当てたが、本発明のコンセプトを他の実施形態へ拡張することができる。例えば、合成信号は3つ以上の異なる信号を備えてもよく、選択されたピーク低減歪は、各信号の1つ以上のいずれかに選択的に適用されてもよい。さらに、本発明のピークパワー低減技術は、合成入力信号を形成するために合成される前に個々の信号に適用される他の従来のピークパワー低減技術と組み合わせることしてもよい。
【0040】
図7に示すように、合成信号は2つの異なるGSM信号G及び,LTE信号Lを備えてもよい。GSM信号Gは異なる周波数帯域に設けられてもよく、LTE信号Lは、GSM信号Gに割り当てられた周波数帯域からは分離するさらに別の周波数帯域に設けられてもよい。GSM信号Gと合成される前に、LTE信号LはLTE信号Lに特有のピークパワー低減技術を適用することとしてもよい。さらに、LTE及びGSM信号L,Gが図示されているが、これらの様々の信号は、異なる変調方式を採用するいかなるタイプの信号を表わしても良く、所定の変調方式内の異なる信号を表わしても良い。
【0041】
この例では、第1変調ファンクション12が第1のGSM信号Gを提供し、GSM信号はアップサンプリングファンクション16によって共通のサンプリングレートへアップサンプルされる。アップサンプリング後、第1GSM信号は調整ファンクション20によって第1周波数帯域に調整される。同様に、第3変調ファンクション46は第2GSM信号を提供し、必要な場合第2GSM信号はアップサンプリングファンクション48によって共通のサンプリングレートへアップサンプルされる。第2GSM信号は、その後調整ファンクション50によって第2周波数帯域に調整される。第1及び第2GSM信号Gがそれぞれ第1及び第2周波数帯域に調整されると、第1及び第2周波数帯域、第1及び第2GSM信号Gは合成回路52で合成され、合成回路24へ送られる。
【0042】
一方、第2変調ファンクション14はLTE信号Lを提供し、LTE信号は変調特有ピークパワー低減ファンクション54によって特定のピーク低減技術が適用される。変調に特有のピークパワー低減技術は、所定のしきい値Pthを超えるピーク及びその周辺で処理される信号を非線形に歪ませることによりピークの振幅を低減する信号歪技術を備える。別の方法として、当業者に知られているコーディング又はスクランブリング技術が、信号又は信号によって提供される情報を、処理される信号がより低いピーク対平均パワー比率に関連するように処理するために用いられてもよい。代表的なピークパワー低減技術は、振幅フィルタリングとクリッピング、コーディング、部分送信シーケンス、選択マッピング、インターリ−ビング、トーンリザベーション、アクティブコンスティレーションイクステンション、又はトーンインジェクションを備えてもよい。事例は、IEEE Wireless Communications, April 2005, Volume 12, Issue 2の、Seung Hee Han等による“An Overview of Peak−to−Average Power Ratio Reduction Techniques For Multicarrier Transmission, For Multicarrier Transmission,”に開示されており,その全体は参照することにより本出願に組み込まれる。他の代表的なピークパワー低減技術は、2008年10月3日に出願された米国特許出願番号12/245,047、2008年10月3日に出願された国際特許出願番号PCT/CA2008/001757、2007年6月21日に公開された米国公開特許番号2007/0140101、2006年3月14日に発行された米国特許7,013,161、2004年2月3日に発行された米国特許6,687,511、及び2001年5月22日に発行された米国特許6,236,864が参照され、その開示の全体は参照されることにより本出願に組み込まれる。
【0043】
ピークパワーが低減されたLTE信号は、その後アップサンプリングファンクション18によって共通サンプリングレートへアップサンプルされ、調整ファンクション22によって第3周波数帯域へ調整される。調整されピークパワーが低減されたLTE信号Lは、合成入力信号を提供するために、その後第1及び第2GSM信号を備える信号と合成ファンクション24で合成されてもよい。合成入力信号はピークパワー低減ファンクション26へ供給され、それは上述したようにピークパワー歪を選択的に合成入力信号の第3周波数帯域へ適用する。従って、合成入力信号全体に基づいて生成されたピークパワー歪は、選択的に第3周波数帯域のLTE信号Lに適用され、その一方で、ピークパワー歪は第1及び第2周波数帯域の第1及び第2GSM信号Gへはほとんど又は全く適用されない。この時、LTE信号Lは異なる位置でピークパワー低減処理をされている。好ましくは、LTE信号Lに適用されるピークパワー低減の程度は、変調特有ピークパワー低減ファンクション54とピークパワー低減ファンクション26とにより分担される。LTE信号Lに利用される歪の全体量を想定すれば、歪量は変調特有ピークパワー低減ファンクション54とピークパワー低減ファンクション26間で区分され、並はずれたピークパワー低減パフォーマンスを達成する。LTE信号を処理する代表的な実施形態では、変調特有ピークパワー低減ファンクション54は、“垂直周波数分割多元通信ネットワークの適応ピーク対平均パワー比率の方法とシステム”のようなシンボルベースのアルゴリズムを使う。これは、2007年6月21日に公開された米国公開特許番号2007/0140101に開示され、その全体は参照することにより本願に組み込まれる。
【0044】
又、GSM及びLTE信号G,Lは具体的に図示されているが、異なる変調ファンクション12,46,14は異なる変調方式を使用してもよく、所定の変調方式内で異なる信号を設けてもよい。例えば、第1変調ファンクション12及び第3変調ファンクション46はLTE信号Lを提供してもよく、一方第3変調ファンクション24はCDMA信号を提供してもよい。その中で、変調特有ピークパワー低減ファンクション54はピークパワー低減技術を個々のCDMA信号に適用し、ピークパワー低減ファンクション26はCDMA信号の周波数帯域内の選択的ピークパワー低減技術を合成入力信号へ提供する。
【0045】
当業者は本発明の好ましい実施形態に対する改良や、変更を理解するであろう。全てのそのような改良や変更は、本願に開示されたコンセプト及び以下に記載する特許請求範囲に含まれると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を生成し、
合成入力信号を形成するために、前記合成入力信号の第1周波数帯域に存在する第1信号と、前記第1周波数帯域とは異なる前記合成入力信号の第2周波数帯域に存在する第2信号とを合成し、
前記合成入力信号に基づいてピーク低減歪を生成し、
前記第1周波数帯域に対応する前記ピーク低減歪の部分を前記ピーク低減歪の選択された部分として選択し、
低減されたピーク対平均比率を備える合成出力信号を提供するために、前記ピーク低減歪の前記選択された部分を前記合成入力信号の前記第1周波数帯域に適用する、
信号に関連したピークパワーを低減する方法。
【請求項2】
前記ピーク低減歪の前記選択された部分が前記合成入力信号に適用される時、ピーク低減歪の少なくとも他の部分は前記合成入力信号に適用されない請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ピーク低減歪は少なくとも前記第1周波数帯域及び前記第2周波数帯域内にスペクトル成分を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ピーク低減歪の生成は規定の閾値を超える前記合成入力信号内のピークを表すピーク信号の生成を含み、前記ピーク低減歪の部分の選択は前記ピーク信号をフィルタリングして前記ピーク低減歪の前記選択された部分を取得することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ピーク信号の生成は、
クリップ信号を提供するために前記規定の閾値を超える前記合成入力信号内のピークを前記合成入力信号から除去し、
前記ピーク信号を提供するために前記合成入力信号から前記クリップ信号を減算する、
ことを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2周波数帯域に対応する前記ピーク低減歪の部分は前記合成信号の前記第2周波数帯域には効果的に適用されない請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ピーク低減歪の前記選択された部分のみが前記合成入力信号に効果的に適用され、前記第1周波数帯域の外側の領域に相当するピーク低減歪の他の部分が前記合成入力信号に適用されない請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1変調タイプは、周波数分割多重接続(FDMA),直交周波数分割多重接続(OFDM),コード分割多重接続(CDMA)及び時分割多重(TDMA)のうちの1つであり、前記第2変調タイプは、周波数分割多重接続(FDMA),直交周波数分割多重接続(OFDM),コード分割多重接続(CDMA)及び時分割多重(TDMA)のうちの他の1つである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1変調タイプはOFDMであり、前記第2変調タイプはTDMAである請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1変調タイプはCDMAであり、前記第2変調タイプはOFDMである請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1信号は合成入力信号のゼロ(0)ヘルツの周りに位置する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記合成出力信号をラジオ周波数信号へアップコンバートし、送信のためにラジオ周波数信号を増幅することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1信号が前記第2信号と合成されて前記合成入力信号を形成する前にピークパワー低減処理を前記第1信号へ適用することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1信号が前記第2信号に合成されて前記合成入力信号を形成する前に前記第1信号と前記第2信号を共通サンプリング周波数へアップサンプリングする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
送信のために合成出力信号をラジオ周波数信号へアップコンバートするように構成されたアップコンバージョン回路と、
前記アップコンバージョン回路に関連した信号処理回路を備え、
前記信号処理回路は、
第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を生成し、
合成入力信号を形成するために、前記合成入力信号の第1周波数帯域に存在する第1信号と、前記第1周波数帯域とは異なる前記合成入力信号の第2周波数帯域に存在する第2信号とを合成し、
前記合成入力信号に基づいてピーク低減歪を生成し、
前記第1周波数帯域に対応する前記ピーク低減歪の部分を前記ピーク低減歪の選択された部分として選択し、
低減されたピーク対平均パワー比率を備える合成出力信号を提供するために、前記ピーク低減歪の前記選択された部分を前記合成入力信号の前記第1周波数帯域に適用する、
ように構成されたコミュニケーションシステム。
【請求項16】
前記ピーク低減歪の前記選択された部分が前記合成入力信号に適用される時、ピーク低減歪の少なくとも他の部分は前記合成入力信号に適用されない請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項17】
前記ピーク低減歪は少なくとも前記第1周波数帯域及び前記第2周波数帯域内にスペクトル成分を有する請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項18】
前記ピーク低減歪を生成するために、前記信号処理回路は更に規定の閾値を超える前記合成入力信号内のピークを表すピーク信号の生成するように構成され、
前記ピーク低減歪の部分を選択するために、前記信号処理回路は更にフィルタリングして前記ピーク低減歪の前記選択された部分を取得するように構成されている、
請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項19】
前記ピーク信号を生成するために、更に前記信号処理回路は、
クリップ信号を提供するために前記規定の閾値を超える前記合成入力信号内のピークを前記合成入力信号から除去し、
前記ピーク信号を提供するために前記合成入力信号から前記クリップ信号を減算する、
ように構成されている請求項18記載のコミュニケーションシステム。
【請求項20】
前記第2周波数帯域に対応するピーク低減歪の部分は前記合成信号の前記第2周波数帯域には効果的に適用されない請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項21】
前記ピーク低減歪の前記選択された部分のみが前記合成入力信号に効果的に適用され、前記第1周波数帯域の外側の領域に相当するピーク低減歪の他の部分が前記合成入力信号に適用されない請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項22】
前記第1変調タイプは、周波数分割多重接続(FDMA),直交周波数分割多重接続(OFDM),コード分割多重接続(CDMA)及び時分割多重(TDMA)のうちの1つであり、前記第2変調タイプは、周波数分割多重接続(FDMA),直交周波数分割多重接続(OFDM),コード分割多重接続(CDMA)及び時分割多重(TDMA)のうちの他の1つである請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項23】
前記第1変調タイプはOFDMであり、前記第2変調タイプはTDMAである請求項22記載のコミュニケーションシステム。
【請求項24】
前記第1変調タイプはCDMAであり、前記第2変調タイプはOFDMである請求項22記載のコミュニケーションシステム。
【請求項25】
前記第1信号は、前記合成入力信号のゼロ(0)ヘルツの周りに位置する請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項26】
前記信号処理回路は更に、前記第1信号が前記第2信号と合成されて前記合成入力信号を形成する前にピークパワー低減処理を第1信号へ適用することをさらに含むように構成されている請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項27】
前記信号処理回路は更に、第1信号が第2信号に合成されて前記合成入力信号を形成する前に前記第1信号と前記第2信号を共通サンプリング周波数へアップサンプリングするように構成されている請求項15記載のコミュニケーションシステム。
【請求項28】
第1変調タイプの第1信号及び第2変調タイプの第2信号を生成し、
合成入力信号を形成するために、前記合成入力信号の第1周波数帯域に存在する前記第1信号と、前記第1周波数帯域とは異なる合成入力信号の第2周波数帯域に存在する前記第2信号とを合成し、
前記合成入力信号に基づいてピーク低減歪を生成し、
前記第1周波数帯域に対応するピーク低減歪の第1部分及び前記第2周波数帯域に対応するピーク低減歪の第2部分を選択し、
合成出力信号を提供するために前記ピーク低減歪の第1部分を前記合成入力信号の前記第1周波数帯域内に適用し、前記ピーク低減歪の第2部分を前記合成入力信号の前記第2周波数帯域内に適用する、
ことを含む信号に関連したピークパワーを低減する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−515456(P2012−515456A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541625(P2011−541625)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【国際出願番号】PCT/IB2009/007649
【国際公開番号】WO2010/070406
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(501449218)ノーテル ネットワークス リミテッド (30)
【Fターム(参考)】