説明

部品取付用樹脂クリップ及び部品取付構造

【課題】被取付部材と部品のそれぞれに形成された取付穴を容易に合致させることができ、部品を被取付部材に取り付けることができる部品取付用樹脂クリップを提供する。
【解決手段】仮止め部10と、仮止め部10と折曲可能な接続部30で接続された取付部30が、可撓性を有する合成樹脂で一体成型され、仮止め部10は、第1の係止穴11aが形成された基板11と、基板11と離間して対向し、第1の係止穴11aと同軸に第2の係止穴12aが形成された挟持片12と、挟持片12の基端を基板11に接続する接続片13とから構成され、取付部20は、基部21と、基部21から独立に複数形成され、第1の係止穴11a、前記取付穴、及び、第2の係止穴12aに挿通して、第2の係止穴12aに係止される係止片23とから構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被取付部材に部品を取り付けるための樹脂製のクリップ及びこれを用いた部品の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のアンダーカバー等の被取付部材にディフレクター(整流板)等の部品を取り付けるための取付具として、ステープラーやリベットが用いられていた。しかしながら、このような取付具でディフレクターをアンダーカバーに取り付けた構造において、ディフレクターに物が当たると、ディフレクターが強固にアンダーカバーに取り付けられていることから、ディフレクターだけでなく、アンダーカバーも破損してしまう。
【0003】
近年、被取付部材に部品を取り付けるための取付具として、特許文献1に示されるように、複数の係止片が形成された樹脂クリップが用いられるようになってきている。この樹脂クリップを用いた取付構造では、ディフレクター及びアンダーカバーに形成された取付穴に樹脂クリップの係止片を挿通させて係止させることにより、ディフレクターがアンダーカバーに取り付けられる。
このような樹脂クリップを用いた取付構造では、ディフレクターに物が当たったとしても、樹脂製のクリップが破損し、ディフレクター及びアンダーカバーの破損が免れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−111498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示されるような樹脂クリップでは、被取付部材及び部品のそれぞれに形成された取付穴の位置がズレていたとしても、係止片を座屈させずに、これらの取付穴に挿通させることができる構造が開示されている。しかしながら、被取付部材及び部品のそれぞれに形成された取付穴の位置が完全にズレている場合には、これらの取付穴に係止片を挿通させて係止させることができず、被取付部材に部品を取り付けることができない。被取付部材やこれに取り付けられる部品の形状によっては、被取付部材及び部品のそれぞれに形成された取付穴を合致させて、被取付部材と部品の位置合が困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決し、被取付部材と部品のそれぞれに形成された取付穴を容易に合致させることができ、部品を被取付部材に取り付けることができる部品取付用樹脂クリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
被取付部材及び部品に形成された取付穴に挿通して係止し、前記部品を前記被取付部材に取り付ける部品取付用樹脂クリップであって、
仮止め部と、前記仮止め部と折曲可能な接続部で接続された取付部とが、可撓性を有する合成樹脂で一体成型され、
前記仮止め部は、第1の係止穴が形成された基板と、前記基板と離間して対向し、前記第1の係止穴と同軸に第2の係止穴が形成された挟持片と、前記挟持片の基端を前記基板に接続する接続片とから構成され、
前記取付部は、基部と、前記基部から独立に複数形成され、前記第1の係止穴、前記取付穴、及び、前記第2の係止穴に挿通して、前記第2の係止穴に係止される係止片とから構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基部の前記係止片の基端の周囲には、その周縁が斜め下方に向けて延出されたスカート形状のフランジ部が形成されていることを特徴とする。
これにより、係止片が第2の係止穴に係止されると、フランジ部が基板に押し付けられて変形し、係止片に前記フランジ部の反力が付与される。このため、被取付部材と部品は、係止片とフランジ部で圧縮されて挟持され、被取付部材に取り付けられた部品のガタツキを防止することが可能となる。
また、第1の係止穴はフランジ部で閉塞されることから、第1の係止穴からの水等の異物の進入を防止することが可能となる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記基板の前記挟持片と対向する面には、凹陥形状又は突起形状の位置決め部が形成されていることを特徴とする。
これにより、前記位置決部で基板の部品に対する位置が位置決めされた状態で固定される。このため、第1の係止穴、被取付部材及び部品に形成された取付穴、及び、第2の係止穴が合致した状態を維持させることが可能となる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3に記載の発明において、
前記接続部には、折曲溝が形成されていることを特徴とする。
これにより、作業者が接続部の折り曲げる位置を明確に把握することが可能となる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、
被取付部材及び部品に形成された取付穴に挿通して係止する部品取付用樹脂クリップで、前記部品を前記被取付部材に取り付ける部品取付構造であって、
前記被取付部材及び前記部品には、前記取付穴に隣接する位置に、差し込み穴が形成され、
前記樹脂製クリップは、仮止め部と、前記仮止め部と折曲可能な接続部で接続された取付部とが、可撓性を有する合成樹脂で一体成型され、
前記仮止め部は、第1の係止穴が形成された基板と、前記基板と離間して対向し、前記第1の係止穴と同軸に第2の係止穴が形成された挟持片と、前記挟持片の基端を前記基板に接続する接続片とから構成され、
前記取付部は、基部と、前記基部から独立に複数形成され、前記第1の係止穴、前記取付穴、及び、前記第2の係止穴に挿通して、前記第2の係止穴に係止される係止片とから構成され、
前記挟持片を、前記被取付部材及び前記部品に形成された前記差し込み穴に挿通させることにより、前記被取付部材及び前記部品に形成された前記取付穴、前記第1の係止穴、及び、前記第2の係止穴が合致した状態で、前記被取付部材及び前記部品を前記挟持片及び前記基板で挟持させて仮止めし、
前記接続部を折り曲げ、前記係止片を、前記第1の係止穴、前記第2の係止穴、及び、前記取付穴に挿通させて、前記第2の係止穴に係止させることにより、前記部品を前記被取付部材に取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1の係止穴が形成された基板と、前記基板と離間して対向し、前記第1の係止穴と同軸に第2の係止穴が形成された挟持片と、前記基板と前記挟持片を接続する接続片とから構成された仮止め部を有する。これにより、被取付部材及び部品に形成された前記差し込み穴に、挟持片を差し込み、基板及び挟持片で被取付部材及び部品を挟持させると、被取付部材に形成された係止穴と部品に形成された係止穴が合致し、部品が被取付部材に位置決めされた状態で仮止めされる。このため、容易に、被取付部材と部品のそれぞれに形成された取付穴を合致させることが可能となる。
また、取付穴に挿通して係止することにより前記部品を前記被取付部材に取り付ける取付部と前記仮止め部が接続部で接続されている。これにより、作業者が別々の部品をそれぞれの部品箱から取る必要が無いことから作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態を示す部品取付用樹脂クリップの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す部品取付用樹脂クリップの上面図、側面図、下面図、及び、断面図である。
【図3】被取付部材への部品の取付方法の説明図である。
【図4】抜止部を形成した実施形態の部品取付用樹脂クリップの上面図及び側面図である。
【図5】抜止部材の上面図及び側面図である。
【図6】抜止部材を取り付けた状態の部品取付用樹脂クリップの上面図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(部品取付用樹脂クリップの構造の説明)
以下に図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施の形態を示す。なお、図2において、(A)は部品取付用樹脂クリップ100の上面図であり、(B)は部品取付用樹脂クリップ100の側面図であり、(C)は部品取付用樹脂クリップ100の下面図である。図1や図2に示されるように、本発明の部品取付用樹脂クリップ100は、仮止め部10、取付部20、接続部30とから構成されている。後述するように、仮止め部10と取付部20は接続部30で接続されている。部品取付用樹脂クリップ100は、可撓性を有する合成樹脂で一体成形されている。なお、可撓性を有する合成樹脂には、ポリプロピレン、熱可塑性エラストマーが含まれる。
【0014】
仮止め部10は、基板11、挟持片12、接続片13とから構成されている。基板11は長方形板状である。挟持片12は、長方形板状である。挟持片12は、基板11と所定寸法離間し対向して配設されている。挟持片12の基端は、接続片13により基板11に接続されている。基板11と挟持片12には、第1の係止穴11aと第2の係止穴12aが同軸に形成されている。基板11の挟持片12と対向する面には、位置決め部11bが形成されている。本実施形態では、位置決め部11bは、溝状に凹陥した形状であり、基板11先端の幅方向に形成されている。挟持片12の先端には、上方に跳ね上がった形状の跳ね上がり部12bが形成され、基板11と挟持片12の先端が拡開した形状となっている。
【0015】
取付部20は、基部21、フランジ部22、係止片23とから構成されている。基部21は、本実施形態では、長方形板状である。係止片23は、基部21の下面から、独立に複数垂下して形成されている。本実施形態では、係止片23は、4本であるが、3本や、5本以上であっても差し支え無い。係止片23は、基部21の下面から垂下して形成された脚部23aと、この脚部23aの先端に形成された係止部23bとから構成されている。脚部23aは、図2の(E)の一点鎖線で示される係止穴11a、12aの内径よりも僅かに小さい仮想円の範囲内にある。各脚部23aは、仮想円の内側に変形可能となっている。係止部23bの先端は、先細り形状となっている。一方で、係止部23bの基端は脚部23aより厚くなっていて、脚部23aの形成方向と直交する係止面23cが形成されている。フランジ部22は、その周縁が斜め下方に向けて延出されたスカート形状であり、基部21の下面の係止片23の外側から形成されている。
【0016】
基板11の基端と、基部21の基端は、接続部30で接続されている。接続部30の幅寸法及び厚さ寸法は、仮止め部10及び取付部20の幅寸法及び厚さ寸法よりも小さくなっている。このため、接続部30が折曲可能となっている。接続部30には、その幅方向に折曲溝30aが形成されている。この折曲溝30aの位置で接続部30を折り曲げると、係止片23が、第1の係止穴11a及び第2の係止穴12aに挿通するようになっている。本実施形態では、接続部30を折曲溝30aで折り曲げると、折曲溝30aが破断して、仮止め部10と取付部20が分離するようになっている。
【0017】
(被取付部材への部品取付方法の説明)
図3を用いて、以下、本発明の部品取付用樹脂クリップ100を用いた、被取付部材への部品取付方法を説明する。図3において、300はアンダーカバー等の被取付部材であり、400は被取付部材に取り付けられるディフレクター等の部品である。なお、図3において、被取付部材300及び部品400は、便宜的に、厚さ方向の断面を視認させている。図3の(A)に示されるように、被取付部材300及び部品400には、長方形状の差し込み穴300a、400aが形成されている。挟持片12及び接続片13の幅寸法は、差し込み穴300a、400aの幅寸法はよりも僅かに小さくなっている。被取付部材300及び部品400の差し込み穴300a、400aに隣接する位置には、円形状の取付穴300b、400bが形成されている。差し込み穴300aと差し込み穴400aの形状は同一である。また、取付穴300bと取付穴400bの内径は同一である。更に、差し込み穴300aと取付穴300bの位置関係と、差し込み穴400aと取付穴400bの位置関係は同一である。部品400の被取付部材300と接触する面と反対側の面には、突起状の位置決め部400cが形成されている。
【0018】
図3の(A)に示されるように、被取付部材300に部品400を重ね合わせて、差し込み穴300aと差し込み穴400a、取付穴300bと取付穴400bを一致させる。次に、図3の(B)に示されるように、差し込み穴300a、400aに、挟持片12を差し込み、基板11及び挟持片12で、被取付部材300及び部品400を挟持させる。なお、挟持片12の先端には跳ね上がり部12bが形成され、基板11と挟持片12の先端が拡開した形状となっているので、挟持片12を差し込み穴300a、400aに差し込みやすくなっている。挟持片12を差し込み穴300a、400aの奥まで差し込むと、位置決め部400cが位置決め部11bに係合する。挟持片12を差し込み穴300a、400aの奥まで差し込み、接続片13が差し込み穴300a、400aの周縁に当接している状態では、係止穴11a、12a及び取付穴300b、400bが同軸に合致している。この状態では、位置決め部400cが位置決め部11b係合していることから、部品400の被取付部材300に対する前後方向の位置がズレず、また、接続片13が差し込み穴300a、400aに挿通して当接していることから、部品400の被取付部材300に対する幅方向の位置がズレず、係止穴11a、12a及び取付穴300b、400bが同軸に合致した状態で、部品400が被取付部材300に位置決めされて仮止めされる。
【0019】
次に、接続部30を折曲溝30aで折り曲げて、係止片23を第1の係止穴11a、取付穴300b、400b、及び、第2の係止穴12aに挿通させる。この際に、折曲溝30aが破断する。係止部23bが第2の係止穴12aを通過すると、各係止部23bが拡開し、係止片23が第2の係止穴12aに係止され、部品400が被取付部材300に取り付けられる。この状態では、フランジ部22は基板11に押し付けられて変形し、係止片23にフランジ部22の反力が付与される。このため、挟持片13と基板11で挟持された被取付部材300と部品400は、係止片23の係止面23cとフランジ部22で圧縮されて挟持され、被取付部材300に取り付けられた部品400のガタツキが防止される。なお、係止穴11aはフランジ部22で閉塞され、差し込み穴400aは基板11で閉塞されている。
【0020】
このように、本発明では、差し込み穴300a、400aに、挟持片12を差し込み、接続部30を折曲溝30aで折り曲げて、係止片23を第1の係止穴11a、取付穴300b、400b、及び、第2の係止穴12aに挿通させるという簡単な作業で、部品400を被取付部材300に仮止めさせつつ取り付けることができる。
なお、被取付部材300がアンダーカバーであり、被取付部材300がディフレクターである場合には、取付時に折曲溝30aが破断するので、車両の走行中に、接続部30の折曲部分に異物が引っかからない。また、フランジ部22が第1の係止穴11aを閉塞しているので、アンダーカバーである被取付部材300内部に雨水等の異物が進入しない。
【0021】
本発明では、仮止め部10と取付部20が接続部30で接続されているので、作業者が別々の部品をそれぞれの部品箱から取る必要が無いことから作業性が良く、また、接続部30に折曲溝30aが形成されていることから、作業者が接続部30の折り曲げる位置を明確に把握することができる。
【0022】
(抜止部を形成した実施形態)
図4に、抜止部を形成した実施形態の部品取付用樹脂クリップ200について、以上説明した部品取付用樹脂クリップ100と異なる点について説明する。部品取付用樹脂クリップ200は、挟持片12の第2の係止穴12a上に、抜止部12cを形成した実施形態である。図に示される実施形態では、係止片23が4つ形成されているので、抜止部12cは、隣接する係止片23間に挿通する十文字形状となっている。このように、抜止部12cは、複数の係止片23により形成される空間に対応した形状となっている。このため、係止片23の係止部23bを第2の係止穴12aに係止させた状態では、抜止部12cにより係止部23bの第2の係止穴12a内側への移動が規制され、係止部23bの第2の係止穴12aからの抜けが防止される。
【0023】
(抜止部材の説明)
図5に示されるように、複数の係止片23により形成される空間に対応した形状の抜止部材500を、係止部23bを第2の係止穴12aに係止させた後に、係止片23の間に差し込み(図6の状態)、係止部23bの第2の係止穴12aからの抜けを防止しても差し支え無い。
【0024】
(総括)
なお、フランジ部22をゴムスポンジで、別体又は2色混合成形により形成し、フランジ部の当接部分の防水性能を向上させても差し支え無い。
また、基板11、挟持片12、接続片13に、コ字形状に折り曲げられた金属板をインサート成形することにより、仮止め部10の強度を上げても差し支え無い。
更に、第1の係止穴11a及び第2の係止穴12aの下端部の周縁を、テーパー形状として、係止片23の第1の係止穴11a及び第2の係止穴12aへの挿通を容易にしても差し支え無い。
【0025】
本実施形態では、位置決め部11bは溝状であるが、位置決め部11bは、これに限定されず、例えば、丸や四角状に凹陥した形状や、突起形状であっても差し支え無い。この場合には、位置決め部400cは、位置決め部11bと係合するように、位置決め部11bに対応した形状となっている。
また、本実施形態では、位置決め部11bは凹陥形状であり、位置決め部400cは突起状であるが、位置決め部11bを突起状とし、位置決部400cを位置決め部11bと係合する凹陥形状としても差し支え無い。
【0026】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う部品取付用樹脂クリップ及び部品取付構造もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【符号の説明】
【0027】
10 仮止め部
11 基板
11a 第1の係止穴
11b 位置決め部
12 挟持片
12a 第2の係止穴
12b 跳ね上がり部
13 接続片
20 取付部
21 基部
22 フランジ部
23 係止片
30 接続部
100 部品取付用樹脂クリップ
200 抜止部を形成した実施形態の部品取付用樹脂クリップ
300 被取付部材
400 部品
500 抜止部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部材及び部品に形成された取付穴に挿通して係止し、前記部品を前記被取付部材に取り付ける部品取付用樹脂クリップであって、
仮止め部と、前記仮止め部と折曲可能な接続部で接続された取付部とが、可撓性を有する合成樹脂で一体成型され、
前記仮止め部は、第1の係止穴が形成された基板と、前記基板と離間して対向し、前記第1の係止穴と同軸に第2の係止穴が形成された挟持片と、前記挟持片の基端を前記基板に接続する接続片とから構成され、
前記取付部は、基部と、前記基部から独立に複数形成され、前記第1の係止穴、前記取付穴、及び、前記第2の係止穴に挿通して、前記第2の係止穴に係止される係止片とから構成されていることを特徴とする部品取付用樹脂クリップ。
【請求項2】
前記基部の前記係止片の基端の周囲には、その周縁が斜め方向に延出されたスカート形状のフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の部品取付用樹脂クリップ。
【請求項3】
前記基板の前記挟持片と対向する面には、凹陥形状又は突起形状の位置決め部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部品取付用樹脂クリップ。
【請求項4】
前記接続部には、折曲溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の部品取付用樹脂クリップ。
【請求項5】
被取付部材及び部品に形成された取付穴に挿通して係止する部品取付用樹脂クリップで、前記部品を前記被取付部材に取り付ける部品取付構造であって、
前記被取付部材及び前記部品には、前記取付穴に隣接する位置に、差し込み穴が形成され、
前記樹脂製クリップは、仮止め部と、前記仮止め部と折曲可能な接続部で接続された取付部とが、可撓性を有する合成樹脂で一体成型され、
前記仮止め部は、第1の係止穴が形成された基板と、前記基板と離間して対向し、前記第1の係止穴と同軸に第2の係止穴が形成された挟持片と、前記挟持片の基端を前記基板に接続する接続片とから構成され、
前記取付部は、基部と、前記基部から独立に複数形成され、前記第1の係止穴、前記取付穴、及び、前記第2の係止穴に挿通して、前記第2の係止穴に係止される係止片とから構成され、
前記挟持片を、前記被取付部材及び前記部品に形成された前記差し込み穴に挿通させることにより、前記被取付部材及び前記部品に形成された前記取付穴、前記第1の係止穴、及び、前記第2の係止穴が合致した状態で、前記被取付部材及び前記部品を前記挟持片及び前記基板で挟持させて仮止めし、
前記接続部を折り曲げ、前記係止片を、前記第1の係止穴、前記第2の係止穴、及び、前記取付穴に挿通させて、前記第2の係止穴に係止させることにより、前記部品を前記被取付部材に取り付けることを特徴とする部品取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−189123(P2012−189123A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52357(P2011−52357)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(390038069)株式会社青山製作所 (27)
【Fターム(参考)】