説明

部品搭載装置

【課題】多品種・極小ロットの機種の基板に適正な部品を迅速に搭載する部品搭載装置を提供する。
【解決手段】基板25aにはシリアル番号を含む基板情報と、基板上の回路記号とその回路に搭載される部品の規格のデータが対応付けられて記録された部品仕様情報55とからなる2Dコード54aが印刷されている。部品搭載装置1は記録装置38に部品仕様情報55ごとに汎用的な基板データ56と全ての基板に汎用的のフィーダ配置表データ57のデータベースを備えている。部品搭載装置1は、2Dコード54aの基板情報に基づいてデータベースから基板データ56とフィーダ配置表データ57を読み出し、基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び部品仕様情報55とに基づいて製造指示データ(NCプログラム(部品搭載プログラム))58を自動作成し、この製造指示データ58に基づいて部品搭載処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品搭載装置に係わり、更に詳しくは多品種・極小ロットの機種の基板に適正な部品を迅速に搭載する部品搭載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装置本体内に搬入される回路基板(以下、単に基板という)に電子部品(以下、単に部品という)を搭載して基板ユニットを生産する部品搭載装置がある。部品には本来の演算機能に直接係わるデバイスともいわれる例えばIC(integrated circuit)等の部品と、それらのデバイスや各回路の特性を一定に設定するためのチップ部品とも言われるデジタルトリミング用の部品などがある。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平05−198983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いずれにしても、従来の部品搭載装置は、基板ユニットの比較的大量の生産を主眼としていたが、近年になって、多品種・小ロットの需要が多くなっている。特に昨今では、顧客の要望に応えて出荷先や微妙な仕様違いにも対応できる多品種・極小ロットの基板ユニットも生産しなければならない。
【0004】
例えば、回路構成はほぼ同一であるが、用途別に入力又は出力の電力(ボルト、アンペア又はワット)のみが異なるというような基板ユニットの需要も多くなっている。
そのように基板ユニットの品種(機種ともいう)が異なると、基板に搭載される部品の種類も異なるから、基板の機種ごとに部品搭載プログラムを作らなくてはならない。
【0005】
また、部品搭載処理を効率よく行うために、テープフィーダのような部品供給装置の配置換えを行う等の段取り換えも行わなくてはならない。そして出来るだけ迅速に基板ユニットを生産する必要がある。
【0006】
しかし、多品種・極小ロットの基板ユニットの生産となると、生産している時間よりも部品搭載プログラムを作る時間や段取り換えの時間のほうが多くなって極端に生産能率が低下する。
【0007】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、多品種・極小ロットの機種の基板に適正な部品を迅速に搭載する部品搭載装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の部品搭載装置は、基板の機種に応じて品種及び部品仕様情報を取得する品種及び部品仕様情報取得手段と、該品種及び部品仕様情報取得手段により取得された品種に従った基板データを取得する基板データ取得手段と、仕様違いの複数の基板に対処可能なフィーダ配置表データを記憶する記憶手段と、上記部品仕様情報、上記基板データ、及び上記フィーダ配置表データに基づいて、上記基板に上記部品仕様情報の部品を搭載する部品搭載プログラムを作成するプログラム作成手段と、該プログラム作成手段により作成された上記部品搭載プログラムに基づいて上記基板に上記部品の搭載処理を行う部品搭載手段と、を備えて構成される。
【0009】
この部品搭載装置において、例えば、上記基板データ取得手段により取得された上記基板データが現在部品搭載処理を実行中の基板に係わる基板データと同一であるときは、上記部品搭載手段は、直前まで実行中であった部品搭載プログラムに基づき上記基板に上記部品の搭載処理を実行するように構成される。また、例えば、上記基板データ取得手段により取得された上記基板データが直前に部品搭載処理を実行した基板に係わる基板データと異なるときは、上記プログラム作成手段は、上記基板データ取得手段により取得された上記基板データを新たな基板データとして該基板データ、上記部品仕様情報、及び上記フィーダ配置表データとに基づいて、上記基板に上記部品仕様情報の部品を搭載する部品搭載プログラムを作成するように構成される。
【0010】
上記部品仕様情報は、例えば、上記基板の面に付与された二次元コードで記述されていてもよく、また、例えば、上記基板の面に付与された識別子をキーとして検索される部品仕様情報データベースから取得されるようにしてもよく、また、例えば、基板識別情報とともに外部のホスト機器から取得されるようにしてもよい。
【0011】
また、上記プログラム作成手段は、例えば、本体装置がライン最上流の装置であるときは、作成した部品搭載プログラムをライン下流の装置の部品搭載手段にも出力するように構成される。
【0012】
また、上記部品搭載手段は、例えば、本体装置がライン最上流から二番目以降の装置であるときは、ライン最上流の装置の上記プログラム作成手段から出力された上記部品搭載プログラムに基づき上記基板に上記部品の搭載処理を実行するように構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多品種・極小ロットの機種の基板に適正な部品を迅速に搭載する部品搭載装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態における部品搭載装置が配置される基板ユニット製造ラインの例を示す図である。同図に示す例では、基板ユニット製造ラインを4ライン示している。また、本来は、ラインの始点には基板供給装置が配置されるが、同図では図示を省略している。
【0015】
同図において、図の斜め右上に示す第1製造ラインには、ラインの始端(図示を省略した基板供給装置に連続するライン下流側になる)から、2台の部品搭載装置1が、製造ラインに直列に連結されており、終端にリフロー炉2が配置されている。
【0016】
部品搭載装置1は、既に述べたように、基板供給装置から自装置内に自動搬入されてくる基板に、自装置に配置されている部品供給装置から取り出した部品を自動的に搭載する装置である。リフロー炉2は、基板上に実装(搭載)された部品を基板上に固定する装置である。
【0017】
次の第2製造ラインでは、初めに1台のディスペンサ3が配置され、次に1台の部品搭載装置1が配置されている。ディスペンサ3は、基板上の部品が搭載される位置にペースト状の半田等を添付又は塗布する装置である。ディスペンサ3は製造される基板ユニットに搭載される部品の形式によって、部品搭載装置1の製造ライン上流側に配置される場合もあり、下流側に配置される場合もある。
【0018】
上記の第1製造ラインの2台の部品搭載装置1は、内部にディスペンス機能が付加されている機種であるため、その上流側、下流側いずれにもディスペンサ3は配置されていない。
【0019】
また、第3製造ラインでは、1台のディスペンス機能付きの部品搭載装置1とリフロー炉2が配置されている。また、第4製造ラインでは、部品搭載装置1、ディスペンサ3、リフロー炉2の順に、それぞれ1台ずつ配置されている。
【0020】
これらの各製造ラインの各装置は、信号線4を介してホスト管理装置5に接続されていて、それぞれホスト管理装置5により稼動状態を管理されている。また、ホスト管理装置5は、各装置に対して生産開始前の段取りやティーチングなどの処理を行なうことも出きるようになっている。
【0021】
図2(a) は、本発明の実施形態における部品搭載装置の外観斜視図であり、同図(b) はその上下の保護カバーを取り除いて内部の構成を模式的に示す斜視図である。
同図(a) に示すように、部品搭載装置1は、天井カバー上の左端部に稼動状態を報知する警報ランプ6を備え、上部保護カバー7の前部には、液晶ディスプレイとタッチ式入力装置からなり外部からの操作により各種の指示を入力することができる操作入力用表示装置8が配設されている。
【0022】
下部の基台9の上には、中央に、固定と可動の1対の平行する基板案内レール11がX軸方向(図の斜め右下から斜め左上方向)に水平に延在して配設されている。これらの基板案内レール11の下部に接して、図には見えないループ状の搬送ベルト(コンベアベルト)が走行可能に配設されている。
【0023】
搬送ベルトは、不図示のベルト駆動モータにより駆動され、X軸方向に走行して、基板をライン上流側から搬入しライン下流側に搬出する。
図2(b) に示すように、基台9の前後には、それぞれ部品供給ステージ12が配設されている。部品供給ステージ12には、特には図示しないがテープ式部品供給装置が多数配置される。
【0024】
基台9の上方には左右(X軸方向)に分かれて、それぞれ2個のY軸固定脚13に両端部を固定され、上記二本の基板案内レール11を跨いで二本のY軸レール14(14a、14b)が配設されている、そして、これら二本のY軸レール14に差し渡され、Y軸方向に摺動自在に支持されてX軸レール15が配置されている。
【0025】
X軸レール15には、1台の作業ヘッド16がX軸レール15に沿ってX軸方向に摺動自在に支持されている。この作業ヘッド16には、図では隠れて見えないが搭載ヘッドが配設されており、その先端に、吸着ノズル17が着脱自在に装着されている。
【0026】
上記の作業ヘッド16は、屈曲自在で内部が空洞な帯状のチェーン体18に保護・収容された複数本の不図示の信号コードを介して装置本体1の基台9内部に配設されている電装部マザーボード上の中央制御部と連結されている。
【0027】
作業ヘッド16は、これらの信号コードを介して中央制御部からは電力及び制御信号を供給され、中央制御部へは基板の位置決め用マーク、部品の搭載位置の情報を示す画像データを送信する。また、基板に付与されている2Dコード又はシリアル番号情報等を読み取って、中央制御部へ送信する。
【0028】
尚、図2(b) では図示を省略しているが、基板案内レール11と部品供給ステージ12との間には、搭載ヘッドの吸着ノズル17に吸着された部品を画像認識するための複数種類の部品認識用カメラや、搭載ヘッドに対して交換自在に装着される複数種類の吸着ノズルを収容したノズルチェンジャーが配置されている。また、基台9の内部には、上述した中央制御部のほかに、特には図示しないが、基板の位置決め装置、基板を2本の基板案内レール11間に固定する基板固定機構等が備えられている。
【0029】
この部品搭載装置1において、二本のY軸レール14a及び14bには、特には図示しないが、Y軸ボールネジユニットが内設されている。これにより、図2(b) に示す作業ヘッド16は、部品供給ステージ12上に配置されるテープ式部品供給装置等の部品供給装置の種類によって、更には基板が大型基板であるか小型基板であるかによって、Y軸ボールネジユニットがY軸レール14a及び14b内をそれぞれY軸方向に移動してその固定位置を部品供給装置の種類や基板の大きさに応じて変更される。
【0030】
このように、本例の部品搭載装置1は、部品供給装置の種類や種々の基板の大きさに対応して部品搭載処理を実行可能な一軸型の低廉な小型の部品搭載装置となっている。
図3は、上記のように構成される部品搭載装置1のシステム構成を示すブロック図である。同図に示すように、部品搭載装置1のシステムは、CPU20と、このCPU20にバス21で接続されたi/o(入出力)制御ユニット22及び画像処理ユニット23からなる制御部を備えている。また、CPU20にはメモリ24が接続されている。メモリ24は特には図示しないがプログラム領域とデータ領域を備えている。
【0031】
また、i/o制御ユニット22には、基板25の部品搭載位置を照明するための照明装置26や搭載ヘッドの吸着ノズル17(図2(b) 参照)に吸着されている部品27を下から照明するための照明装置28が接続されている。
【0032】
更に、i/o制御ユニット22には、それぞれのアンプ(AMP)を介してX軸モータ29、Y軸モータ31、Z軸モータ32、及びθ軸モータ33が接続されている。X軸モータ29は、X軸レール15を介してX方向に作業ヘッド16を駆動し、Y軸モータ31は、Y軸レール14を介してY方向にX軸レールすなわち作業ヘッド16を駆動する。Z軸モータ32は作業ヘッド16の搭載ヘッドを上下に駆動し、そしてθ軸モータ33は搭載ヘッドすなわち吸着ノズル17を360度回転させる。
【0033】
上記の各アンプには、特には図示しないが、それぞれエンコーダが配設されており、これらのエンコーダにより各モータ(X軸モータ29、Y軸モータ31、Z軸モータ32、θ軸モータ33)の回転に応じたエンコーダ値がi/o制御ユニット22を介してCPU20に入力する。
【0034】
これにより、CPU20は、搭載ヘッドの前後、左右、上下の現在位置、及び回転角を認識することができる。
更に、上記のi/o制御ユニット22には、バキュームユニット34が接続されている。バキュームユニット34はバキュームチューブ35を介して搭載ヘッドの吸着ノズル17に空気的に接続されている。
【0035】
このバキュームチューブ35には空圧センサ36が配設されている。バキュームユニット34は、吸着ノズル17に対しバキュームによって部品27を吸着させ、又はバキューム解除とエアブローとバキュームブレイク(真空破壊)によって吸着を解除させる。
【0036】
このとき、空圧センサ36からバキュームチューブ35内の空気圧データが電気信号としてi/o制御ユニット22を介しCPU20に出力される。これにより、CPU20は、バキュームチューブ35内の空気圧の状態を知って、吸着ノズル17によって部品27を吸着する準備が出来ているか否かを認識することができると共に、吸着された部品27が正常に吸着されているかを認識することができる。
【0037】
更に、上記のi/o制御ユニット22には、位置決め装置、ベルト駆動モータ、基板センサ、異常表示ランプ等が、それぞれのドライバを介して接続されている。位置決め装置は、前述したように部品搭載装置1の基台9内部において基板案内レール11の下方に配置され、装置内に案内されてくる基板25の位置決めを行う。
【0038】
ベルト駆動モータは案内レール11に一体的に配設されている搬送ベルトを循環駆動する。基板センサは基板25の搬入と搬出を検知する。異常表示ランプ6(図2(a) 参照)は部品搭載装置1の動作異常や作業領域内の異物進入等の異常時に点灯又は点滅して異常発生を現場作業者に報知する。また、点滅又は点灯によって部品補充時期の接近したことを警告報知する。
【0039】
また、i/o制御ユニット22には、通信i/oインターフェース37、記録装置38、図2(a) に示した操作入力用表示装置8が接続されている。通信i/oインターフェース37は、例えばティーチング処理などを例えばパーソナルコンピュータ等の他の処理装置で行う場合などに、これらの処理装置と有線又は無線で接続してCPU20との通信が可能であるようにする。
【0040】
記録装置38は、例えばハードデスク、MO、FD、CD−ROM/RW、フラッシュメモリ装置等の各種の記録媒体を装着可能であり、部品搭載装置1の部品搭載処理、部品マスター作成処理、部品搭載ティーチング処理等のプログラムや、部品表データ、CADからのNCデータ、後述する基板データ、自装置のフィーダ配置表データ等のデータベースを保持している。
【0041】
上記のプログラムはCPU20によりメモリ24のプログラム領域にロードされて各部の制御の処理に使用される。また、データもメモリ24のデータ領域に読み出されて、所定の処理がなされ、処理されて更新されたデータは、所定の記録媒体の所定のデータ領域に格納されて保存される。
【0042】
また、画像処理ユニット23には、作業ヘッド16に配設されて照明装置26により照明される基板25の部品搭載位置を撮像する基板搭載位置認識用カメラ39と、照明装置28と一体型の部品認識用カメラ41が接続されている。
【0043】
上述した操作入力用表示装置8は、部品搭載作業の実行時には、画像処理ユニット23が作業ヘッド16側の基板搭載位置認識用カメラ39で撮像した基板25の部品搭載位置の画像や、同じく画像処理ユニット23が本体装置側の部品認識用カメラ41で撮像した部品27の画像を表示画面に表示する。
【0044】
また、操作入力用表示装置8は、ティーチング処理の実行時には、ティーチング画面を表示し、部品マスター作成時には部品マスター作成画面を表示し、段取り作成時又は変更時には搭載データマスターの中の処理に必要な段取り情報を表示する。
【0045】
また、操作入力用表示装置8は、多品種・極小ロット基板への部品搭載処理時には、基板データ、フィーダ配置表、JIT(just in time、ここでは「いよいよというとき」又は「ちょうどよいとき」と言う意味で用いている)で最適化され自動作成された製造指示データ等を表示する。
【0046】
図4(a) は、図1に示したライン管理装置5の外観構成を示す図であり、同図(b) は、そのシステム構成を示すブロック図である。同図(a) に示すように、ライン管理装置5は、例えばパーソナルコンピュータ等からなり、その本体42には不図示の接続ケーブルを介してディスプレイ43及びキーボード44が接続されている。
【0047】
また、上記のキーボード44には、ポインティングデバイス(マウス)45が接続されている。また、本体42には、プログラムをローディングするための、又は作成データを保管するためのフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM(compact disc read only memory)、フラッシュメモリ、その他各種の記憶媒体が着脱自在に装着される。
【0048】
このライン管理装置5のシステムは、同図(b) に示すように、CPU(central processing unit)46と、このCPU46にバス47を介して接続されたROM(read only memory)48、RAM(Random Access Memory)49、HD(hard disk)51、LANi/o(local area network input/output)制御部52、同図(a) に示すディスプレイ43及びキーボード44、同図(a) には図示を省略したプリンタ53等により構成される。
【0049】
ROM48は、このライン管理装置5の制御プログラムを記憶している。CPU46は、その制御プログラムにより上記各部の動作を制御する。
RAM49は、キーボード44から入力されるデータやCPU46による演算中の中間データ等を一時的に記憶する。
【0050】
HD51は、キーボード44から入力された或は外部の記録媒体から読み込まれた各種のデータ、ファイル、テーブル等を格納しており、CPU46の制御により、それらのデータ、ファイル、テーブル等をRAM49に転送する。
【0051】
LANi/o制御部52には、図1に示した信号線4によるLANを介して基板生産ラインの部品搭載装置1やリフロー炉3等が接続されている。LANi/o制御部52は、CPU46の制御により、上記接続されている各部の入出力を制御する。
【0052】
ディスプレイ43は、CRT(cathode ray tube)表示装置により構成されて、入力されたデータを表示し或はCPU46が行った演算結果を表示する。なお、ディスプレイ43は、LCD(liquid crystal display)表示装置であってもよい。
【0053】
キーボード44は、数字、文字及び各種の指令を入力するための複数の操作キーを備えており、これら操作キーのステータス信号をCPU46に出力する。マウス45は、二次元の移動速度信号を出力してディスプレイ43に表示された画面上の任意の位置を指定する。
【0054】
CPU46は、上記の各部を制御しながら、キーボード44から入力される開始指示に基づいて、LANに接続されている各部、各装置への制御を開始する。また、同じくキーボード44からの入力と所定の記録媒体から読み込んだ部品搭載処理プログラムの部品表とに基づいて部品補充の予告リストを生成し、その予告リストをHD51の所定の記憶領域に格納する。
【0055】
また、CPU46は、部品搭載装置1からの要求に応じて、HD51に格納されている部品仕様情報、基板データ、フィーダ配置表等のデータベースから必要データを読み出して、それらの読み出したデータをLANすなわち図1に示した信号線4を介して部品搭載装置1に送信する。
【実施例1】
【0056】
図5は、上記構成の基板ユニット製造ラインにおいて、第1の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。本例においては、図1の第1製造ラインに示した1ラインに部品搭載装置1が2台ある場合について説明する。
【0057】
なお、JIT最適化及びその結果としての製造指示データの自動作成方法は1ラインに部品搭載装置1が1台のみの場合でも基本的に同一である。また、1ラインに部品搭載装置1が2台のときに1号機(ライン上流側の部品搭載装置1)と2号機(ライン下流側の部品搭載装置1)で同じ種類の基板ユニットを生産すると決まっているわけではない。
【0058】
すなわち、1号機で基板ユニットAを生産し、2号機で基板ユニットBを生産する場合もある。そのような場合は、1号機で生産された基板ユニットAは、2号機を素通りして下流側に排出される。また、2号機での生産に適した基板ユニットBの基板(部品搭載前の基板)は、1号機を素通りして2号機に搬入される。
【0059】
図5に示す基板25(以下、番号を25aとして示す)は、本例において図1に示した基板ユニット製造ラインに流される基板を示している。これらの基板25aには、2Dコード54(以下、番号を54aとして示す)が印刷されている。一般に2Dコードの持つ情報量は大きく、バーコードの十数文字とは比較にならず、規格上の最大情報量は英数字なら4296文字分を記録することができる。
【0060】
本例ではそこまでの情報量を必要としていないので、図5では基板25aの大きさに比べて2Dコード54aを大きく示しているが、実際には2Dコード54aの総サイズは7.625mm□の大きさであり、英数字で311文字分の情報を記録することができるようにしている。
【0061】
そして、この2Dコード54aの中には、基板情報と部品仕様情報55が記録されている。基板情報にはシリアル番号が記録されている。また、部品仕様情報55には、図5に示すように、基板上の回路記号とその回路に搭載される部品の規格のデータが対応付けられて記録されている。
【0062】
本例において、基板25aにプリントされている回路は、全て使用されるわけではない、つまり全ての回路に部品が搭載されるわけではない。上記の部品仕様情報55に記述されている部品のみが、その部品に対応した回路に搭載される。
【0063】
また、2台の部品搭載装置1の記録装置38には、それぞれ予め基板データ56とフィーダ配置表データ57のデータベースが格納されており、CPU20は、必要に応じてデータベースから、それらのデータをメモリ24に読み出して、JIT最適化に用いる。
【0064】
図5に示す基板データ56は、2Dコード54aの基板情報で示される基板25aの仕様に対応する基板データを示している。なお、基板25aの仕様が同一でも基板の機種が同一である必要はない。
【0065】
つまり、基板25aの仕様は同じでも、機種が異なれば、搭載される部品の種類も異なってくるので、2Dコード54aの部品仕様情報55も異なってくる。
また、基板データ56には、X座標、Y座標、θ座標、回路記号、部品規格のデータがそれぞれ対応付けられて記述されている。つまり基板データ56には、基板上の全ての回路記号に、その回路上に搭載される部品のX座標、Y座標、θ座標が記述されている。
【0066】
ただし、機種が変わっても変動しない固定の部品規格は実際の名称で記述されているが、機種によって入れ替わる部品規格に対応す各データ欄には、真正のX座標、Y座標、θ座標、回路記号が記述されているのに対して、部品規格欄には擬似の部品規格が記述される。
【0067】
これは、基板データ56を用いて基板25aのティーチングを行う際には、全ての回路記号に対してティーチングを行わなければならないから、真正のX座標、Y座標、θ座標、回路記号を記述する必要があるのに対し、基板5aが有る意味での汎用基板つまり一定範囲の複数種類の機種をカバーする基板であるため、固定の部品以外では同じ回路でも規格の異なる部品が搭載される可能性があり、具体的な実際の部品名(部品規格)を記述することが出来ないからである。
【0068】
図5の基板データ56に示す例では、下2行に示す部品規格500001、800001は固定の部品の規格名称であり、上3行の部品規格は擬似名称である。
また、2台の部品搭載装置1の記録装置38には、2台の部品搭載装置1で生産し得る基板ユニットの仕様の種類数に対応する数だけの、それぞれ内容の異なる上記のような基板データ56が予め格納されている。
【0069】
そして、図5に示すフィーダ配置表データ57は、2台の部品搭載装置1ごと、及びそれらのステージ(部品供給ステージ12)ごとの、フィーダ(テープフィーダ、つまりテープ式部品供給装置)の配置を示している。
【0070】
フィーダ配置表データ57は、通常の部品搭載装置のフィーダ配置表のように基板の種類ごとに1対1に対応しているような基板毎に依存するものではなく、この1ラインで生産可能な複数の仕様違いの基板に対応するように予め用意されたものである。
【0071】
通常1つのステージには、50〜70個のフィーダが配置可能であり、前(F)のステージと後(R)のステージを合わせると、最大70×140個のフィーダを配置することができる。つまり140種類の部品を搭載することができる。
【0072】
また、2台の部品搭載装置2で全く別の部品テープを装着したフィーダを配置すれば、基板に搭載する部品の組み合わせの選択肢が広がるので、仕様違いの多種類の基板に対処することが可能である。
【0073】
部品搭載装置1のCPU20は、2Dコード54aから読み出した基板情報に基づいてデータベースから基板データ56を読み出し、更にフィーダ配置表データ57を読み出して、これらの基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び部品仕様情報55とに基づいて、JIT最適化を行って、その結果として図5に示す製造指示データ(基板ごとに異なるNCプログラム(部品搭載プログラム))58を自動作成する。
【0074】
図6は、上記本例おけるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
図6において、先ず基板の搬入が開始されると、CPU20は、部品仕様情報と基板情報が記述されている2Dコードを読み取る(S1)。
【0075】
この処理では、先ず、装置本体内に搬入されて二本の基板案内レール11間に位置決めされている基板25aの2Dコード54aの位置に作業ヘッド16を移動させる。
そして、2Dコード54aを照明装置26で照らし出し、その2Dコード54aを基板搭載位置認識用カメラ39で読み取る。この読み取った2Dコード54aには、基板の機種(基板名)を示す基板情報の他に図5に示したような部品仕様情報55が記述されている。
【0076】
CPU20は、2Dコード54aから読み取った基板情報に基づいて、その基板情報に対応する基板データ56を、記録装置38のデータベースから読み出す。
次に、CPU20は、上記基板情報に基づいて記録装置38のデータベースから読み出した基板データ56が、メモリ24の所定の記憶領域に格納されている基板データ56と一致するか否かを判別する(S2)。
【0077】
そして、双方のデータが同じであれば(S2が同じ)、その場合は、次に、この装置(部品搭載装置1)が1号機(ライン最上流に配置されている装置)であるか否かを判断する(S4)。
【0078】
この処理は、本発明のJIT適正化は1号機以外で行う必要がないので、不要な処理を避けるための判別処理である。
また、上記処理S2の判別で、双方のデータが異なるときは(S2が違う)、正しい基板データ56を読み込んでから(S3)、上記の処理S4に進む。
【0079】
上記処理S2の判別で、双方のデータが異なるときは、いま2Dコード54aを読み込んだ基板25aの機種が、直前に部品搭載処理を終了した基板25aの機種と異なることになる。
【0080】
しつがって、上記正しい基板データ56を読み込む処理では、いま2Dコード54aから読み込んだ基板情報に基づいて記録装置38のデータベースから基板データ56を読み出し、この読み出した基板データ56を正しいデータとして、メモリ24の所定の記憶領域に格納する処理である。
【0081】
これにより、前にメモリ24に格納されていた基板データ56が、新しく読み込まれた基板25aの2Dコード54aに示されている基板情報に対応する基板データ56に入れ替わる。
【0082】
そして上記処理S4の判別で、この装置(部品搭載装置1)が1号機であるときは(S4がはい)、続いて、この仕様の製造指示データが存在するか否かを判別する(S5)。 この処理は、上記取得された部品仕様情報55に対応する図5に示した製造指示データ58が既に作成されてメモリ24に格納されているか否かを判別する処理であり、同じJIT最適化を二重に行う無駄を避けるために行われる判別処理である。
【0083】
そして、取得された部品仕様情報55に対応する製造指示データ58がメモリ24に格納されていれば(S5がはい)、続いて更に、フィーダ配置が正しいか否かを判別する(S6)。
【0084】
この処理は、取得された部品仕様情報55に対応する製造指示データ58が既に存在する場合でも、そのフィーダ配置が、現在選択されているフィーダ配置リストと異なる場合もあるからであり、そのためにフィーダ配置を再チェックする処理である。
【0085】
そして、再チェックされたフィーダ配置が正しいときは(S6がはい)、その正しいことが確認された製造指示データ58に従って実装する(S8)。すなわち、基板25aに対する部品の搭載処理を実行する。
【0086】
なお、上記処理S5の判別で、取得された部品仕様情報55に対応する製造指示データ58がメモリ24に無かったとき(S5がいいえ)、又はS6の判別で、再チェックされたフィーダ配置が正しくないときは、JIT最適化を行ってから(S7)、上記の処理S8の処理に進む。
【0087】
このJIT最適化では、CPU20は、2Dコード54aから読み出した部品仕様情報55に示される回路記号に基づいて、基板データ56の当該回路記号に対応する擬似名称の部品規格を部品仕様情報55に記述されている部品規格に書き換える。
【0088】
そして、書き換えた部品規格と、元から有った代表的な部品規格との合計5個(実際には5個と限らず沢山の部品があるが)の部品規格に対応する、装置、ステージ、フィーダの3つのデータをフィーダ配置表データ57から読み出して、これらのデータを合体させてデータの適正化を行う。
【0089】
尚、最上流の部品搭載装置1は、自装置がどの生産ラインに所属しているか、その生産ラインには何台の部品搭載装置が配置されているか、それぞれの部品搭載装置のステージには、フィーダがどのように配置されているかを、フィーダ配置表データ57によって認識している。
【0090】
したがって、自装置で部品搭載を完成できない基板に対しては、下流の装置で搭載処理を完成させるように搭載プログラム(製造指示データ58)を作成する。これにより、図5に示した製造指示データ58が自動的に作成される。
【0091】
図5に示す製造指示データ58の例では、装置欄の記述でも判るように、装置番号が1から5まで記述されており、1号機から5号機までの5台の部品搭載装置で、当該基板25aの部品搭載処理が完成することになる。
【0092】
このように、搭載処理を実行しながらの、すなわちJITでのデータ最適化によって、図5に示す製造指示データ58が自動的に作成される。
尚、特には図示しないが、部品搭載装置には、図2(b) に示したような1軸型(作業ヘッドが1個のみ)のものだけでなく、二軸型、あるいは4軸型もある。
【0093】
その場合は、上述した1号機、2号機、・・・の区分は、最上流側の部品搭載装置の最上流側の基板に部品搭載を行う作業ヘッドが1号機が行うJIT最適化の処理を受け持つことになる。また、この場合、各軸は個々の搭載プログラムで処理を行うように設定されている必要がある。以上のことは以下に述べる実施例2又は3の場合も同様である。
【実施例2】
【0094】
図7は、本発明の実施形態における基板ユニット製造ラインにおいて第2の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。
【0095】
この図7に示す部品仕様情報55、基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び製造指示データ58のデータ構成は、図5に示した部品仕様情報55、基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び製造指示データ58のデータ構成と同一である。
【0096】
すなわち、この第2の実施形態では、基板情報と部品仕様情報55の取得方法が第1の実施形態の場合と異なるのみであるので、JIT適正化に用いられる諸データと、その適正化の結果として生成される製造指示データについては、図5と全く同一のものを使用して説明することにする。
【0097】
本例においては、基板25(以下、番号を25bとして示す)に付与されている2Dコード54(以下、番号を54bとして示す)には、シリアル番号のみが記述されている。部品搭載装置1のCPU20は、2Dコード54bから読み出したシリアル番号をホスト管理装置5に問い合わせる。
【0098】
ホスト管理装置5のHD51には、各シリアル番号と基板情報と部品仕様情報55とを対応付けた一覧表データがデータベースとして予め格納されている。
上記のシリアル番号と基板情報との対応付けは、生産計画が例えば機種Aの基板ユニットがa枚、機種Bの基板ユニットb枚、・・・というように計画されていたものとすれば、シリアル番号が番号a以前であれば機種Aの基板ユニットを生産中であり、シリアル番号が番号aを超えた直後から機種Bの生産が始まることになる。そして、シリアル番号が番号a+bを超えた直後から機種Bの生産が始まる。
【0099】
部品搭載装置1のCPU20から問い合わせを受けたホスト管理装置5のCPU46は、問い合わせを受けたシリアル番号に対応する基板情報と部品仕様情報55をデータベースから読み出して、その基板情報と部品仕様情報55を部品搭載装置1のCPU20に通知する。
【0100】
図8は、上記第2の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
図8において、先ず基板の搬入が開始されると、CPU20は、基板25bの2Dコードからシリアル番号を読み取る(S101)。
【0101】
このように本例では、装置本体内に位置決めされている基板25bの2Dコード54bから作業ヘッド16が読み取るのは、シリアル番号である。
上述したように部品搭載装置1のCPU20は、2Dコード54bから読み出したシリアル番号に基づいて、そのシリアル番号に対応する必要情報をホスト管理装置5に問い合わせる。
【0102】
ホスト管理装置5のCPU46は、問い合わせを受けたシリアル番号に対応する基板情報と部品仕様情報55をデータベースから読み出して、その基板情報と部品仕様情報55を部品搭載装置1のCPU20に通知する。これにより、基板情報と部品仕様情報55が取得される(S102)。
【0103】
以下、図8に示す処理S103〜S109の処理は、図6に示した処理S2〜S8の処理とそれぞれ同一である。
このように、基板情報と部品仕様情報55は、基板の2Dコードに持たせるのでなく、ホスト管理装置5に持たせるようにしておくと、基板の2Dコードはシリアル番号の記録だけでよいので、2Dコードの表示をより簡単な表示にすることができる。
【実施例3】
【0104】
図9は、本発明の実施形態における基板ユニット製造ラインにおいて第3の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。
【0105】
尚、図9に示す部品仕様情報55、基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び製造指示データ58のデータ構成は、図5又は図7に示した部品仕様情報55、基板データ56、フィーダ配置表データ57、及び製造指示データ58のデータ構成と同一である。
【0106】
すなわち、この第3の実施形態では、基板情報と部品仕様情報55の取得方法が第1又は第2の実施形態の場合と異なるのみであるので、JIT適正化に用いられる諸データと、その適正化の結果として生成される製造指示データについては、図5と全く同一のものを使用して説明することにする。
【0107】
本例においては、基板25(以下、番号を25cとして示す)に付与されている2Dコード54(以下、番号を54cとして示す)は、第1又は第2の実施形態の場合のように基板25cに初めから付与されていたものではなく、部品搭載装置1によって付与されるようにしている。
【0108】
図10は、上記第3の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
図10において、先ず基板の搬入が開始されると、部品搭載装置1のCPU20は、搬入された基盤25cに対する必要情報をホスト管理装置5に問い合わせる。
【0109】
ホスト管理装置5は、CPU46に内蔵のカウンタの計数値を読み出して、現在基板ユニットの生産がどこまで進行しているかを認識し、カウンタの計数値を「1」インクリメントをした値を次のシリアル番号とする。
【0110】
そして、このシリアル番号にリンクする基板情報と部品仕様情報55をデータベースから読み出して、そのシリアル番号と基板情報と部品仕様情報55をを部品搭載装置1のCPU20に通知する。これにより、シリアル番号と基板情報と部品仕様情報55が取得される(S201)。
【0111】
部品搭載装置1は、特には図示しないが、作業ヘッド16に、簡単な印刷装置を備えている。部品搭載装置1は、ホスト管理装置5から取得した3つの情報の中のシリアル番号を2Dコード54cに変換し、この2Dコード54cを、印刷装置によって、基板25cの所定の位置に印刷する(S202)。
【0112】
以下、図10に示す処理S203〜S209の処理は、図6に示した処理S2〜S8の処理とそれぞれ同一である。
このように、シリアル番号のみの2Dコードを部品搭載装置で基板に印刷するようにしてもよい。また、印刷ではなく、シリアル番号を印刷した裏糊付きのラベルを、テープ状の剥離紙上に連続して配置し、このラベルを番号昇順に、但しホスト管理装置5から取得したシリアル番号と比較確認しながら、基板の所定位置に貼付するようにしてもよい。
【0113】
このように、本発明の部品搭載装置によれば、汎用的な基板データとフィーダ配置表データを備え、シリアル番号と部品仕様情報を取得するだけで、その部品仕様情報に対応する部品搭載プログラムを自動的に作成して、当該シリアル番号の基板に部品搭載処理を実行するので、多品種・極小ロットの機種の基板に対しても適正な部品を迅速に搭載する部品搭載装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施形態における部品搭載装置が配置される基板ユニット製造ラインの例を示す図である。
【図2】(a) は本発明の実施形態における部品搭載装置の外観斜視図、(b) はその上下の保護カバーを取り除いて内部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】部品搭載装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】(a) はライン管理装置の外観構成を示す図、(b) はそのシステム構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態における基板ユニット製造ラインにおいて第1の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。
【図6】第1の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における基板ユニット製造ラインにおいて第2の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。
【図8】第2の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における基板ユニット製造ラインにおいて第3の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として自動作成される製造指示データについて説明する図である。
【図10】第3の実施形態として実施されるJIT最適化及びその結果として製造指示データが自動作成される処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
1 部品搭載装置
2 リフロー炉
3 ディスペンサ
4 信号線
5 ホスト管理装置
6 警報ランプ
7 上部保護カバー
8 操作入力用表示装置
9 基台
11 基板案内レール
12 部品供給ステージ
13 Y軸固定脚
14(14a、14b) Y軸レール
15 X軸レール
16 作業ヘッド
17 吸着ノズル
18 チェーン体
20 CPU
21 バス
22 i/o制御ユニット
23 画像処理ユニット
24 メモリ
25(25a、25b、25c) 基板
26 照明装置
27 部品
28 照明装置
29 X軸モータ
31 Y軸モータ
32 Z軸モータ
33 θ軸モータ
34 バキュームユニット
35 バキュームチューブ
36 空圧センサ
37 通信i/oインターフェース
38 記録装置
39 基板搭載位置認識用カメラ
41 部品認識用カメラ
42 本体
43 ディスプレイ
44 キーボード
45 ポインティングデバイス(マウス)
46 CPU(central processing unit)
47 バス
48 ROM(read only memory)
49 RAM(Random Access Memory)
51 HD(hard disk)
52 LANi/o(local area network input/output)制御部
53 プリンタ
54a、54b 2Dコード
55 部品仕様情報
56 基板データ
57 フィーダ配置表データ
58 製造指示データ(NCプログラム(部品搭載プログラム))

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の機種に応じて品種と部品仕様情報を取得する品種及び部品仕様情報取得手段と、
該品種及び部品仕様情報取得手段により取得された品種に従った基板データを取得する基板データ取得手段と、
仕様違いの複数の基板に対処可能なフィーダ配置表データを記憶する記憶手段と、
前記部品仕様情報、前記基板データ、及び前記フィーダ配置表データとに基づいて、前記基板に前記部品仕様情報の部品を搭載する部品搭載プログラムを作成するプログラム作成手段と、
該プログラム作成手段により作成された前記部品搭載プログラムに基づいて前記基板に前記部品の搭載処理を行う部品搭載手段と、
を備えたことを特徴とする部品搭載装置。
【請求項2】
前記基板データ取得手段により取得された前記基板データが現在部品搭載処理を実行中の基板に係わる基板データと同一であるときは、
前記部品搭載手段は、直前まで実行中であった部品搭載プログラムに基づき前記基板に前記部品の搭載処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項3】
前記基板データ取得手段により取得された前記基板データが直前に部品搭載処理を実行した基板に係わる基板データと異なるときは、
前記プログラム作成手段は、前記基板データ取得手段により取得された前記基板データを新たな基板データとして該基板データと前記部品仕様情報と前記フィーダ配置表データとに基づいて、前記基板に前記部品仕様情報の部品を搭載する部品搭載プログラムを作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項4】
前記品種及び部品仕様情報は、前記基板の面に付与された二次元コードで記述されている、ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項5】
前記品種及び部品仕様情報は、前記基板の面に付与された識別子をキーとして検索される部品仕様情報データベースから取得される、ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項6】
前記品種及び部品仕様情報は、基板識別情報とともに外部のホスト機器から取得される、ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項7】
前記プログラム作成手段は、本体装置がライン最上流の装置であるときは、作成した部品搭載プログラムをライン下流の装置の部品搭載手段にも出力する、ことを特徴とする請求項1記載の部品搭載装置。
【請求項8】
前記部品搭載手段は、本体装置がライン最上流から二番目以降の装置であるときは、ライン最上流の装置の前記プログラム作成手段から出力された前記部品搭載プログラムに基づき前記基板に前記部品の搭載処理を実行する、ことを特徴とする請求項7記載の部品搭載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−281121(P2007−281121A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−103905(P2006−103905)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000178022)山形カシオ株式会社 (65)
【Fターム(参考)】