説明

配管用継手構造

【課題】管部材の使用素材にかかわらず、配管状態の保持の確実性を保持し、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能とする。
【解決手段】チーズ1及びパイプ2を、これらと別部材とする連結管3を介して連結する構造であり、連結管3の回動により連結する構造とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿し込み配管を構成する管部材を継ぐのに用いられる配管用継手構造に関し、詳しくは、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能な配管用継手構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の挿し込み配管における配管用継手構造は、例えば、図5に示すように、一方の管部材100に他方の管部材200を挿し込んで配管する継手構造であり、管部材100の内周面に係合突起101を設け、管部材200の外周面に、軸線方向に隣接するように複数の係合凹部201を周設し、管部材100に管部材200を挿し込んだ状態において、前記係合突起101が係合凹部201に凹凸係合することで、管部材100と管部材200とがその連結状態を保持して配管される。
【0003】
例示した配管用継手構造では、前記隣接する係合凹部201間に、該係合凹部201の形成に伴って環状の凸部202が形成されており、管部材200を挿し込んだ際に、該挿し込み時の力によって、主に係合突起101が変形することで、係合突起101の乗り越え空間が形成され、該乗り越え空間を利用して係合突起101が凸部202を乗り越えて係合凹部201に対して係合するようになっている。
又、前記係合突起101は、挿し込まれる管部材200と対面する面を、係合凹部201の側壁に対して傾斜する傾斜面102とし、該傾斜面102と反対側の面を、係合凹部201の側壁と平行の垂直面103とすることで、管部材100,200相互の挿し込み方向の力に対して変形し易く、管部材100,200相互の引抜き方向の力に対して変形し難くされている。
すなわち、管部材100,200相互の挿し込み動作においては、主に係合突起101が変形して凸部202を乗り越えて係合凹部201に対して係合し、管部材100,200相互の引抜き動作においては、その引抜き方向の力に抗して係合突起101の係合凹部201に対する係合状態が保持されるので、管部材100,200相互の挿し込み配管が可能となり、管部材100,200相互の配管状態を確実に保持することができる。
【0004】
ところで、通常各種配管では、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更が必要になった場合、管部材同士の連結状態を解除して、目的の配管にできる新たな管部材に挿し換える作業が行われる。
しかしながら、前記配管用継手構造では、係合突起101は、引抜き方向の力に抗して変形し難くしているため、管部材100,200相互を引抜くことが困難であるし、無理に引抜けば係合突起101や凸部202が破損する可能性もあることから、管部材を切断して取り除いた上で、新たな管部材を配管している。
【0005】
又、管部材100,200相互の挿し込み配管時に、前記係合突起101が目的の係合凹部201を通り越して、他の係合凹部201に係合してしまうことがある。
しかしながら、この係合状態は、前記したように管部材100,200相互の引抜きを困難なものとしているため、結局、管部材を切断して取り除いた上で、新たな管部材を配管する必要が生じることがあった。
更に、管部材100,200相互の挿し込み配管時において、係合突起101や凸部201が、変形や係合突起101が押付けられる際の力によって破損する虞もある。
【0006】
前記のように切断や破損した管部材は、挿し込み配管に用いられる管部材として使用が不可能な状態であり、管部材として再利用できない単なる廃棄物となってしまう虞がある。
又、係合突起101を容易に変形するようにすれば、管部材100,200相互の挿し込み及び引抜き時の破損の可能性を低減できるが、逆に、配管状態の保持の確実性が低下する虞が生じる。
更に、管部材100,200相互の挿し込み時に、係合突起101や環状凸部202を破損させないように変形させるには、ある程度、弾性を有する合成樹脂材を用いることが考えられるが、衝撃等から破損を防ぐための剛性が必要な配管である場合には、合成樹脂材が使用できないため、剛性が望まれる配管に対して前記配管用継手構造を適用するのが困難であると思われる。
【0007】
尚、本発明に関連する先行技術文献のうち、出願人が当該特許出願時に知っているものがないので、本明細書において開示すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、管部材の使用素材にかかわらず、配管状態の保持の確実性を保持し、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能とすることを課題とし、この課題を解決した配管用継手構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明が採用した技術的手段は、挿し込み配管を構成する複数の管部材を連結するのに用いられる配管用継手構造において、該継手構造は、前記管部材相互を該管部材と別部材の連結管を介して連結する連結手段を備えてなり、該連結手段は、前記管部材又は連結管の一方に設けられた係合突起と、他方に設けられた係合凹部との凹凸係合により管部材と連結管との連結状態を保持し、連結管のその軸心を回動中心とする周方向への回動により前記連結状態を解除すると共に、管部材と連結管を相互に軸線に沿って抜き挿し可能状態とするものであることを特徴とする配管用継手構造にしたことである。
【0010】
本発明でいう「管部材」とは、パイプ(直管・曲管を含む)及び各種継手管を含む。
又、前記各種継手管として、例えば、配管角度を変更するためのエルボ(90度・45度・30度等の各種角度のエルボを含む)、主管から分岐配管するために用いられるチーズ(同径チーズ・異径チーズを含む)、主に、配管道中の中途において直管の配管径を大小変更するために用いられるレジューサ(同心レジューサ・偏心レジューサを含む)、更には、略Y字型の三方管や十字管が挙げられる。
すなわち、本発明は、「管部材」と「連結管」とに亘って備えられた「連結手段」により、前記パイプ同士・パイプと継手管・継手管同士を連結して配管する配管用継手構造である。
【0011】
本発明でいう「連結管」は、「管部材」が挿し込まれる形態(「連結管」が「管部材」の外側に位置する形態)及び「管部材」に対して挿し込む形態(「連結管」が「管部材」の内側に位置する形態)を含む。
前記「連結管」を、「管部材」が挿し込まれる形態とした場合、前記「係合突起」又は「係合凹部」は、「連結管」の内周面に設けられ、「連結管」を、「管部材」に対して挿し込む形態とした場合、前記「係合突起」又は「係合凹部」は、「連結管」の外周面に設けられる。
【0012】
又、本発明では、前記「係合突起」又は「係合凹部」は、「管部材」相互を「連結管」で連結する部位の全てに設けた形態、及び「管部材」相互を「連結管」で連結する部位の少なくとも一つに設けた形態を含む。
例えば、「管部材」がチーズである場合、その三方の全部に本発明の配管用継手構造の一部を構成する「係合突起」又は「係合凹部」を設けた形態、及びその三方の内のいずれか一つに、本発明の配管用継手構造の一部を構成する「係合突起」又は「係合凹部」設けて、他の部位には従来の配管用継手構造を設けた形態である。
そして、このような形態は、例示したチーズに限定するものではなく、全ての「管部材」適用される。
【0013】
本発明の配管用継手構造は、挿し込み配管による配管であれば、どのような配管場所・配管目的・配管形態の配管に対してその適用が期待できる。
本発明の配管用継手構造が適用される配管として好ましい配管は、圃場において使用される圃場用暗渠給排水配管である。
この圃場用暗渠給排水配管は、配管道中において管部材(主にパイプ)に給排水用の孔が設けられている構造であって、配管内に水を流して前記孔から圃場へ給水したり、圃場の余分な水を前記孔から配管内に排水したりするのに利用されるものであるため、配管道中の継部分に隙間等が生じたとしても何ら問題が無く、しかも、継部分に対して防水対策を施す必要が無いため、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能にするという点で好ましい配管であると思われる。
又、配管道中の継部分に対して防水対策を施すことによって、水漏れ防止が必要な配管(例えば、上下水用配管)や、配管内に対する防水が必要な配管(例えば、配管内に電線・電話線・通信ケーブル等の各種ケーブルを挿通して該ケーブルを保護するためのケーブル用配管)に対しても、本発明の配管用継手構造の適用が期待できる。
更に、暗渠配管以外の配管(例えば、各種建築物の壁面や屋根等に這わせるような各種配管)に対しても、本発明の配管用継手構造の適用が期待できる。
【0014】
又、前記「係合凹部」の具体的な構成として、例えば、前記係合凹部は、管部材と連結管との連結時に前記係合突起が係合する係合溝部と、管部材と連結管との抜き挿し時に前記係合突起を軸線に沿って案内する案内空間を有してなり、前記係合溝部を、その溝方向が連結管の前記回動方向と同方向となるように形成する一方、前記案内空間を、前記回動方向と直交する方向に沿わせ、且つ前記係合溝部を分断するように形成することにより、これら係合溝部と案内空間とを連結管の回動方向と対面する方向で連通する係合突起の係脱空間を確保している構成が挙げられる。
ここでいう「溝方向」とは、溝の長手方向を意味する。
【0015】
又、現場での配管作業時において、該現場状況に応じて配管の長さや位置を微調整する必要性が生じる場合があるが、このような場合に「管部材」や「連結管」を切断したり、対応する長さのものに交換したりすることなく、現場において配管の長さや位置を微調整可能とするということから、例えば、前記係合溝部が、その幅方向を管部材又は連結管の軸線方向に沿わせて複数配列された形態が好ましい。
ここでいう「幅方向」とは、前記「溝方向」に対して交差する方向を意味する。
【0016】
又、前記「係合凹部」は、「管部材」又は「連結管」のいずれに設けてもよいが、例えば、現場での「管部材」の連結作業や配管の長さや位置の微調整作業を迅速、且つ確実にするには、「連結管」の回動を行い易く、更に「係合凹部(係合溝部・案内空間)」を視覚し易くすることがよいものと思われるため、係合凹部は管部材の外周に設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、係合突起を変形させずに係合凹部に係合させる構造であるため、管部材の使用素材にかかわらず、配管状態の保持の確実性を保持し、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能とした配管用継手構造を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る配管用継手構造を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、管部材の一例であるチーズ1、管部材の一例であるパイプ2、連結管3を用いた配管を分解した状態を示している。
図2は、チーズ1及びパイプ2を、連結管3を介して連結した配管の一部を示している。
本形態の配管用継手構造は、前記チーズ1及びパイプ2を、これらと別部材とする前記連結管3を介して連結する構造であり、前記チーズ1及びパイプ2の外周面に設けられた係合凹部4と、連結管3の内周面に設けられた係合突起5でなる連結手段aを備えてなるものである。
そして、前記係合凹部4と係合突起5との凹凸係合により、チーズ1及びパイプ2と連結管3との連結状態を保持するものであり、又、連結管3のその軸心を回動中心とする周方向への回動により前記連結状態を解除すると共に、チーズ1及びパイプ2と連結管3を相互に軸線に沿って抜き挿し可能状態とするものである。
又、本形態で示す配管構造は、図面上、チーズ1を中心に左右側への配管を主管10とし、上方側への配管を分岐管20としている。
【0020】
前記係合凹部4は、チーズ1及びパイプ2と連結管3との連結時に前記係合突起5が係合する複数(図示では6本)の係合溝部41と、チーズ1及びパイプ2と連結管3との抜き挿し時に前記係合突起5をチーズ1及びパイプ2と連結管3の軸線に沿って案内する複数(図示では2本)の案内空間42を有してなる。
【0021】
前記係合溝部41は、その溝方向を連結管3の前記回動方向と同方向にし、幅方向をチーズ1及びパイプ2の端部付近から軸線方向に沿わせて配列して、隣接する係合溝部41間及びチーズ1及びパイプ2の端部に凸部43が確保されるように形成されている。
前記案内空間42は、チーズ1及びパイプ2の端部から長手方向を前記連結管3の前記回動方向と直交する方向(チーズ1及びパイプ2の軸線方向)に沿わせて、前記各係合溝部41及び凸部43を前記連結管43の回動方向に分断し、且つ底面部42aが前記案内溝部41の底面部41aと同面となるように形成されている。
又、2本の案内空間42は、チーズ1及びパイプ2の径方向で正対する位置に形成されている。
【0022】
この構成により、係合溝部41が2本一組を1列として3列配列した計6本となり、該係合溝部41のいずれかの列の1本毎に、後述する係合突起5の1個毎が対応して係合する。
そして、前記のように係合溝部41及び凸部43と案内空間42を形成したことにより、係合溝部41と案内空間42とを前記連結管3の回動方向と対面する方向で連通する、係合突起5の係脱空間44を確保している。
【0023】
尚、本形態では、2本一組を1列として3列配列した計6本の係合溝部41をチーズ1及びパイプ2の端部付近から軸線方向に沿わせて配列した形態を例示しているが、本発明では、係合溝部41をチーズ1及びパイプ2の周面中途部分に配列した形態を含み、又、係合溝部41の配列数を1列乃至4列以上とした形態も含む(いずれも図示せず)。
又、本形態では、案内空間42を2本とした形態を例示しているが、本発明では、案内空間42を3本以上とした形態も含み、この場合、係合溝部41の一列が3本以上で一組にされる(図示せず)。
【0024】
図中、符号45は、前記連結管3の回動を規制するためのストッパー部である。
前記ストッパー部45は前記係合溝部41に突設され、前記連結管3の回動に伴って、係合突起5が係合溝部41の溝方向への移動時にストッパー部45に当接することにより、連結管3のそれ以上の回動を停止させるものである。
そして、このストッパー部45によって、連結管3の過回動を阻止し、この過回動を阻止することによって、係合突起5の係合溝部41に沿う移動において、係合突起5が係合溝部41を通過して案内空間42に出てしまうことを防ぐことができる。
【0025】
前記係合突起5は、前記連結管3の軸線方向の中央部を境にして対称となる位置に、夫々片側2個ずつ突設されている。
又、前記片側2個の係合突起5は、夫々、連結管3の径方向で正対する位置となるように突設されている。
すなわち、前記係合突起4は、1個の連結管3に計4個設けられ、この1個毎が、連結管3の対応する案内空間42に案内されると共に、対応する係合溝部41に係合することになる。
【0026】
図中、符号51は、チーズ1及びパイプ2の連結管3に対する挿し込み量を規制すると共に、連結管3でチーズ1の挿し込み側とパイプ2の挿し込み側を振り分けるための振り分け突起である。
前記振り分け突起51、連結管3の内周面の軸線方向の中央部に、連結管3の回動方向に沿って周設され、連結管3に対してチーズ1及びパイプ2を挿し込んだときに、この振り分け突起51に当接することにより、チーズ1及びパイプ2のそれ以上の挿し込みが阻止される。
【0027】
尚、本形態では、係合溝部41のいずれかの列の1本毎に、後述する係合突起5の1個毎が対応して係合する形態を例示しているが、本発明では、係合突起5の個数を係合溝部41の列数と同数を限度とする個数にした形態も含む(図示せず)。
この場合、係合突起5は、前記連結管3の軸線方向の中央部を境にして対称となる位置に、夫々片側4個以上ずつ突設され、片側4個以上の係合突起5は、夫々、同数として連結管3の径方向で正対するように振り分けられ、振り分けられた複数の係合突起5は、前記凸部43の幅と同等以上の幅とする空間を空けて前記案内空間42の長手方向に沿って並列させる(図示せず)。
【0028】
以下、本形態の配管用継手構造による配管作業工程を説明する。
先ず、連結管3に対してチーズ1及びパイプ2を挿し込むときに、前記係合突起5を案内空間42に合わせ、目的の係合溝部41の列に対応する部位まで挿し込む。
係合突起5が目的の係合溝部41の列に対応する部位に至ると、係合突起5が前記係脱空間44と連結管3の回動方向で正対し、連結管3の回動により、係合突起5が係脱空間44から前記係合溝部41に移動可能な状態となる。
そして、前記係合突起5の移動可能な状態から連結管3を係合突起5がストッパー部に当接するまで回動させることで、連結管3を介してチーズ1及びパイプ2が連結され配管が終了する。
【0029】
本形態の配管用継手構造によれば、連結管3に対して抵抗なくチーズ1及びパイプ2を挿し込みでき、連結管3の回動により抵抗無く係合突起5を係合溝部41に係合させることができる。
すなわち、チーズ1及びパイプ2の使用素材を、配管場所や配管目的に応じて、合成樹脂材を使用したり、例えば、剛性が高い素材である金属材を使用したりすることができる。
したがって、チーズ1及びパイプ2の使用素材にかかわらず、配管状態の保持の確実性を保持し、既存の配管レイアウト変更及び管部材交換や、現場での配管レイアウト変更に対して容易に対応可能とした配管用継手構造を提供できる。
又、係合突起5が係合する係合溝部41の列を変えることで、現場状況に応じて配管の長さや位置を、チーズ1及びパイプ2を切断したり、対応する長さのものに交換したりすることなく、現場において配管の長さや位置を微調整することができる。
更に、チーズ1及びパイプ2の外周面に係合凹部4を形成され、連結管3の内周面に係合突起5を形成したものであるため、係合突起5が係合する係合凹部4が視覚し易く、しかも、連結管の回動が行い易くなり、現場における連結作業や配管の長さや位置の微調整作業を迅速、且つ確実に行うことができる。
【0030】
本形態の配管用継手構造の使用例として、例えば、現場において配管のレイアウト変更が生じ、主管10の径より分岐管20の径を小径に変更するような場合には、図示する同径のチーズ1から異径チーズに交換することもできるが、より簡単に分岐管20の径を小径に変更するには、図4に示すような、レジューサ6を使用することが好ましい。
図示するレジューサ6は、一方側をチーズ1と同径とし、他方側を目的とする分岐管を構成するパイプ2aと同径とした偏心レジューサである。
本形態のレジューサ6は、チーズ1側とパイプ2a側の外周面に、前記で例示した形態と同様形態の係合凹部4が形成されている。
そして、内周面に、前記で例示した形態と同様形態の係合突起5を備え、前記レジューサ6とチーズ1、レジューサ6とパイプ2aの径に対応する夫々の連結管3,3aを用いて、チーズ1,レジューサ6,パイプ2aを連結して分岐管20を配管する。
尚、チーズ1・連結管3・係合凹部4・係合突起5の具体的構成は、図1乃至図3で例示した構成と同様であるので、本形態では、図4に同符号を付すことにより説明を省略する。
【0031】
このとき、連結管3に対してチーズ1とレジューサ6を挿し込んで連結管3を回動させ、連結管3aに対してレジューサ6とパイプ2aを挿し込んで連結管3aを回動させることにより連結するので、レジューサ6の配置側の面(大径側と小径側が同面となる面)を下向きにした状態で動かすことなく配管できる。
したがって、レジューサ6を用いて主管10の径より分岐管20の径を小径に変更する場合に、レジューサ6を正確な状態で配置した配管作業を容易に行うことができる。
【0032】
尚、本発明は、例示した実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る配管用継手構造を適用した配管の一部を分解した状態を示し、一部を切欠して示す平面図。
【図2】本発明に係る配管用継手構造を適用した配管の一部を示し、一部を切欠して示す平面図。
【図3】図2の(3)‐(3)線拡大断面図。
【図4】本発明に係る配管用継手構造を適用した配管の使用例を示す側面図。
【図5】従来の配管継手構造を適用した配管の要部を示す断面図。
【符号の説明】
【0034】
1:チーズ(管部材)
2:パイプ(管部材)
2a:パイプ(管部材)
3:連結管
3a:連結管
a:連結手段
4:係合凹部
5:係合突起
6:レジューサ(管部材)
41:係合溝部
42:案内空間
44:係脱空間
10:主管
20:分岐管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿し込み配管を構成する複数の管部材を連結するのに用いられる配管用継手構造において、
該継手構造は、前記管部材相互を該管部材と別部材の連結管を介して連結する連結手段を備えてなり、
該連結手段は、前記管部材又は連結管の一方に設けられた係合突起と、他方に設けられた係合凹部との凹凸係合により管部材と連結管との連結状態を保持し、連結管のその軸心を回動中心とする周方向への回動により前記連結状態を解除すると共に、管部材と連結管を相互に軸線に沿って抜き挿し可能状態とするものであることを特徴とする配管用継手構造。
【請求項2】
前記係合凹部は、管部材と連結管との連結時に前記係合突起が係合する係合溝部と、管部材と連結管との抜き挿し時に前記係合突起を軸線に沿って案内する案内空間を有してなり、
前記係合溝部を、その溝方向が連結管の前記回動方向と同方向となるように形成する一方、前記案内空間を、前記回動方向と直交する方向に沿わせ、且つ前記係合溝部を分断するように形成することにより、これら係合溝部と案内空間とを連結管の回動方向と対面する方向で連通する係合突起の係脱空間を確保していることを特徴とする請求項1に記載の配管用継手構造。
【請求項3】
前記係合溝部が、その幅方向を管部材又は連結管の軸線方向に沿わせて複数配列されていることを特徴とする請求項2に記載の配管用継手構造。
【請求項4】
前記係合凹部が管部材の外周に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか1項に記載の配管用継手構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−291900(P2008−291900A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−137084(P2007−137084)
【出願日】平成19年5月23日(2007.5.23)
【出願人】(591128187)東洋化工株式会社 (4)
【出願人】(390034795)鳥居化成株式会社 (10)
【Fターム(参考)】