説明

配線分岐具

【課題】 多くの感圧部をスキャンすることを可能にする配線分岐具を提供すること。
【解決手段】 X個の端子を持つ一個の第1処理装置接続側端子群1と、前記接続側端子群1の各端子から延設させて成る一個の第1配線群2と、第1配線群2の各配線からX個の部位で引き出した第1分岐配線30を各部位ごとに集合させて成るX個の第1分岐配線群3と、前記第1分岐配線群3の端末に設けたX個の第1センサ接続側端子群4を備えた第1基材Aと、X個の端子を持つ一個の第2処理装置接続側端子群5と、前記接続側端子群5の各端子から延設させて成る一個の第2配線群6と、第2配線群6の各配線をX本に分岐させた第2分岐配線70を一纏めして成るX個の第2分岐配線群7と、前記第2分岐配線群70の端末に設けたX個の第2センサ接続側端子群8を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧力センサ側の端子と解析処理装置(例えばコンピュータ)側の端子とを接続する配線分岐具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シート状の圧力センサは、一般的に、平面状の一方のベースフィルムに行電極を形成すると共にその上面に感圧インクを塗布して成るものと、平面状の他方のベースフィルムに列電極を形成すると共にその上面に感圧インクを塗布して成るものとを、前記行・列電極が交差する態様で張り合わされるようにして構成されている(例えば、特許文献1。)。したがって、この圧力センサは、行・列電極の交差点の全てが感圧部となるので、多点で圧力検知ができるという長所を有している。
【0003】
しかしながら、上記形態の圧力センサは、ほぼ全面に行・列電極が配置されている薄い平板状であるが故に、複雑な形状や曲面を有する物体に装着することができず、このため利用範囲がかなり制限されていた。
【0004】
そこで、わが社では、複雑な形状や曲面を有する物体への装着を可能にするため、図7に示すように、端子90から細い配線部91を延設し且つその延設した配線から感圧部92が左右に枝分かれして成るシート状の圧力センサSを開発した。
【0005】
ところが、上記した平板状の圧力センサの使用が前提となっている図10に示すシステムでは、解析処理装置側の端子群は少数であり、例えば解析処理装置側の端子群が四個である場合にはスキャンできる感圧部は四個のみと非常に少なくなってしまうという新たな問題に直面した。
【特許文献1】特許3338983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明では、複雑な形状や曲面を有する物体への装着が可能な圧力センサであっても、多くの感圧部をスキャンすることを可能にする配線分岐具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(請求項1記載の発明)
この発明の配線分岐具は、X(二以上の自然数)個の端子を有する一個の第1処理装置接続側端子群と、前記第1処理装置接続側端子群の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第1配線群と、第1配線群の各配線からX個の部位で引き出した第1分岐配線を各部位ごとに集合させて成るX個の第1分岐配線群と、前記第1分岐配線群の端末に設けたX個の第1センサ接続側端子群を備えている第1基材と、
X個の端子を有する一個の第2処理装置接続側端子群と、前記第2処理装置接続側端子群の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第2配線群と、第2配線群の各配線をそれぞれX本に分岐させた第2分岐配線を一纏めして成るX個の第2分岐配線群と、前記第2分岐配線群の端末に設けたX個の第2センサ接続側端子群を備えている第2基材と、
第1・第2処理装置接続側端子群相互を近設させて一個の処理装置接続側端子部を、第1・第2センサ接続側端子群相互を近設させてX個のセンサ接続側端子部を、設けてある。
(請求項2記載の発明)
この発明の配線分岐具は、上記請求項1記載の発明に関し、第1基材は、第1配線群の一部及びこれと分離した第1分岐配線群が印刷形成された印刷層と、前記印刷層上に印刷形成され且つ多くのスルーホールを有する絶縁層と、スルーホールを介して第1配線群の一部と第1分岐配線群が接続されるべく絶縁層上に配線群が印刷形成された印刷層とを具備する。
(請求項3記載の発明)
この発明の配線分岐具は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、第1・第2基材の最外層は、弾性を有する樹脂製フィルム又はプリント基板である。
(請求項4記載の発明)
この発明の配線分岐具は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関し、第1・第2基材相互間には、中間絶縁層を介在させてある。
(請求項5記載の発明)
この発明の配線分岐具は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の発明に関し、第1処理装置接続側端子群が有する端子数と、第2処理装置接続側端子群が有する端子数とは、同一又は相違する数である。
【発明の効果】
【0008】
この発明の配線分岐具によると、複雑な形状や曲面を有する物体への装着が可能な圧力センサであっても、多くの感圧部をスキャンすることが可能になる。
【実施例1】
【0009】
図1はこの発明の実施例1の配線分岐具Dの配線及び端子の斜視図、図2は樹脂フィルムF1上に第1配線群2の各配線20の一部及び第1分岐配線群3を印刷形成した状態の平面図、図3はスルーホールhを有した絶縁層Hの平面図、図4は絶縁層Hのスルーホールhを介して、第1配線群2と第1分岐配線群3とが接続すべく絶縁層H上に印刷形成された第1配線群2の平面図、図5は樹脂フィルムF2上に、一個の第2処理装置接続側端子群5、第2配線群6、第2分岐配線群7及び第2センサ接続側端子群8を印刷形成した状態を示す平面図、図6は第1基材Aと第2基材B相互間に介在せしめられる中間絶縁層Cの平面図を示している。
(この配線分岐具Dの構成について)
この配線分岐具Dは、図1に示すように、第1基材Aと、第2基材Bと、前記第1基材Aと第2基材Bとの間に介在させた中間絶縁層Cとから構成されている。
【0010】
第1基材Aは、図1に示すように、弾性(又は可撓性)を有する樹脂フィルムF1に、四個の端子10を有する一個の第1処理装置接続側端子群1と、前記第1処理装置接続側端子群1の各端子10からそれぞれ配線20を延設させて成る一個の第1配線群2と、前記第1配線群2の各配線20から四個の部位で引き出した第1分岐配線30を各部位ごとに集合させて成る四個の第1分岐配線群3と、前記第1分岐配線群3の端末に設けた四個の第1センサ接続側端子群4(それぞれ四個の端子40を持つ)を備えている。
【0011】
第2基材Bは、図1や図5に示すように、弾性(又は可撓性)を有する樹脂フィルムF2に、四個の端子50を有する一個の第2処理装置接続側端子群5と、前記第2処理装置接続側端子群5の各端子50からそれぞれ配線60を延設させて成る一個の第2配線群6と、第2配線群6の各配線60から分岐した四本の第2分岐配線70を一纏めして成る四個の第2分岐配線群7と、前記第2分岐配線群7の端末に設けた四個の第2センサ接続側端子群8(それぞれ四個の端子80を持つ)を備えている。
【0012】
そして、この配線分岐具Dでは、図1に示すように、第1・第2処理装置接続側端子群1,5相互を近設させて一個の処理装置接続側端子部T1を、第1・第2センサ接続側端子群4,8相互を近設させて四個のセンサ接続側端子部T2を、設けてある。
【0013】
ここで、上記第1基材Aは具体的には、図2に示す如く樹脂フィルムF1上に印刷形成された第1配線群2の各配線20の一部及び第1分岐配線群3と、図3に示す如く多くのスルーホールhを有し且つ第1配線群2の各配線20の一部及び第1分岐配線群3を覆うべく印刷形成された絶縁層Hと、図4に示す如く前記スルーホールhを介して、第1配線群2と第1分岐配線群3とが接続すべく絶縁層H上に印刷形成された第1配線群2とが積層一体化される態様で構成されている。
【0014】
また、第2基材Bは具体的には、図5に示す如く、樹脂フィルムF2上に、四個の第2処理装置接続側端子50、第2配線60、第2分岐配線70及び第2センサ接続側端子80を印刷形成して構成されている。
【0015】
そして、上記第1基材Aと第2基材Bとを、図6に示した中間絶縁層Cを介して張り合わせるようにしてある。
【0016】
次に、この配線分岐具Dを構成する材料は以下の通りである。
「第1基材A,第2基材B」
可撓性を有する各種樹脂等であれば使用できるが、例えばポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が採用できる。なお、厚みは10〜100μmである。
「絶縁層」
紫外線硬化レジンにより構成されている。厚みは10〜50μmである。
「配線及び端子」
配線や端子は導電性インクにより構成されている。導電性インクとしては、各種レジン(例えば、ポリエステル樹脂)に銀の粉末を混合して成る銀インクがある。なお、印刷形成された導電インクの厚みは10〜20μmである。
(この配線分岐具Dに接続される圧力センサSについて)
圧力センサSは、図7に示すように、複雑な形状や曲面への装着を可能とするため、端子部90から直線状の配線部91を延設し且つ延設した配線部91から左右にそれぞれ二個(合計四個)の感圧部92が枝分かれした形態を採っている。
【0017】
ここで、この圧力センサSは、図8に示すように、レシーブ電極92a(四個)、配線91a(四本)及び端子90a(四個)を印刷形成すると共に前記レシーブ電極92a上に感圧インク層92a’を印刷形成して成るベースフィルム9aと、印加電極92b(四個)、配線91b(一本を四本に分岐)及び端子90b(一個)を印刷形成すると共に前記印加電極92b上に感圧インク層92b’を印刷形成して成るベースフィルム9bを具備しており、前記レシーブ電極92a側の感圧インク層と印加電極92bの感圧インク層92a’,92b’を除いて絶縁層を介してベースフィルム9a,9b相互を張り合わすようにして構成されている。
【0018】
なお、前記形態よりも更に複雑な形状や曲面への装着を可能とするには、ベースフィルム9a,9bにおける配線部91の形成域を平面視ジグザグ形状とすればよい。
【0019】
次に、この圧力センサSを構成する材料等は以下の通りである。
「ベースフィルム9a,9b」
可撓性を有する各種樹脂等であれば使用できるが、例えばポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が採用できる。なお、厚みは10〜100μmである。
「レシーブ電極92a、印加電極92b、配線91a、配線91b、端子90a、90b」
これらは導電性インクにより構成されている。導電性インクとしては、各種レンジ(例えばポリエステルレジン)に銀の粉末を混合して成る銀インクがある。なお、印刷形成された導電性インクの厚みは10〜20μmである。
「感圧インク層92a’,92b’」
レジンに半導体粒子と導体粒子を含むインクより構成されている。なお、厚みは10〜50μmである。
「絶縁層」
紫外線硬化レジンにより構成されている。厚みは10〜50μmである。
(配線分岐具Dを介した圧力センサS側と解析処理装置PC側との接続について)
配線分岐具Dを介した圧力センサS側と解析処理装置PC側との接続は、図9に示すような態様で行われており、解析処理装置PCによるスキャンにより圧力センサSの感圧部92に作用した力や圧力を電気抵抗値として検出している。
【0020】
図9中、符号Sは圧力センサ、符号KはFPCケーブル、符号C1は中継コネクタ、符号Dは配線分岐具、符号Tは解析処理装置側の端子、符号Cはコネクタ、PCは解析処理装置である。
【0021】
ここで、解析処理装置側の端子手Tは、印加側端子を四個、レシーブ側端子を四個、それぞれ設けてある。
(この配線分岐具Dを使用した場合の感圧部92の数について)
この配線分岐具Dを使用した場合、解析処理装置側の端子T1(四個の端子群10及び四個の端子群50を持つ)だけのものであるにもかかわらず、図9に示すように、圧力センサS側の四個の端子T2(それぞれ四個の端子群40及び四個の端子群80を持つ)にそれぞれ圧力センサSが接続できるものとなり、その結果、4本×4個=16個の感圧部92のスキャンが可能になる。これに対して、この配線分岐具Dを使用しない場合、図10に示すように、1本×4個=4個の感圧部92しかスキャンできない。
(解析処理装置PSによる圧力センサSのスキャンについて)
このシステムでは、図11に示すように、圧力センサSからの出力を読み取らせるための回路を有しており、インターフェイス回路IFを介して解析処理装置PCと接続されている。なお、上記した解析処理装置PC、インターフェイス回路IF及び出力の読み取り回路の基本的動作は公知の特表昭62−502665号に開示されているので、ここでは詳述しない。
【0022】
図11に示したスイッチSWと抵抗Rは、感圧部92の抵抗値の模式図として表現したものであり、感圧部92に圧力が加わったときにはスイッチSWが閉状態となって印加側・レシーブ側電極92b,92a相互間の抵抗値が無限大(高抵抗)から数Ω(低抵抗)二切り替わるものとしている。
(1) 先ず、上記した圧力センサSからの出力情報を読み取るときは、図10に示す如く前記読み取り回路と印加側・レシーブ側電極92b,92aとを中継コネクタC1を介して接続状態にする。
(2) ここで、インターフェイス回路IFからのクロック信号「H」によって印加電圧(−V)は、増幅器103(この増幅器103の入力側は抵抗102により接地電位に保たれている)を介して印加側電極92bに印加される。
(3) 印加側電極92bへの電圧の印加から次のクロック信号「H」による印加側電極92bへの電圧の印加までの間に、列カウンター107からの出力によりマルチプレクサ106のスイッチが切り替わり、レシーブ側電極92aが順にスキャンされる。
(4) ここで、感圧部92に圧力が加わると、スイッチSWが閉状態になると共に圧力に応じた低抵抗が減少変化してレシーブ側電極92aに順に電流が流れ、それぞれの列の抵抗104及び増幅器105で反転増幅される。反転増幅された出力電圧は列のマルチプレクサ106により順次、レジスタ108に送られデジタル信号としてインターフェース回路IFに送られる。
(5) なお、この実施例ではインターフェイス回路IFに送られてきた情報は、パーソナル解析処理装置IFにより読み取られ、ディスプレイ上に感圧部92に加わった圧力に対応した数値が表示されるようになっている。
(他の実施形態について)
(1) この配線分岐部Dの構成は、上記実施例を含むものであり、X(二以上の自然数)個の端子を有する一個の第1処理装置接続側端子群1と、前記第1処理装置接続側端子群1の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第1配線群2と、第1配線群2の各配線からX個の部位で引き出した第1分岐配線30を各部位ごとに集合させて成るX個の第1分岐配線群3と、前記第1分岐配線群3の端末に設けたX個の第1センサ接続側端子群4を備えている第1基材Aと、X(二以上の自然数)個の端子を有する一個の第2処理装置接続側端子群5と、前記第2処理装置接続側端子群5の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第2配線群6と、第2配線群6の各配線をそれぞれX本に分岐させた第2分岐配線70を一纏めして成るX個の第2分岐配線群7と、前記第2分岐配線群70の端末に設けたX個の第2センサ接続側端子群8を備えている第2基材Bと、第1・第2処理装置接続側端子群1,5相互を近設させて一個の処理装置接続側端子部T1を、第1・第2センサ接続側端子群4,8相互を近設させてX個のセンサ接続側端子部T2を、設けてある。
【0023】
上記した構成において、Xは二以上の自然数であればいくつに設定してもよい。例えば、X=十四とすれば、一個の処理装置接続側端子部T1に対して、十四個のセンサ接続側端子部T2(各センサ接続側端子部T2は十四個のセンサ接続側端子を有する)を構成させることができる。したがって、上記した解析処理装置側の端子を使用すると、14×14=196個の感圧部92で力や圧力の測定ができることになる。
【0024】
更に、第1基材AのX(二以上の自然数)と、第2基材BのX(二以上の自然数)との数を同一ではなく、相違する数とすることも可能である。例えば、第1基材AのXを3個(a1,a2,a3)とし第2基材のXを2個(b1,b2)とした場合、(a1,b1),(a1,b2),(a2,b1),(a2,b2),(a3,b1),(a3,b2)である3×2=6個の感圧部92で力や圧力の測定ができる。同様の考えで、第1基材AのXを12個、第2基材BのXを14とした場合、12×14=168個の感圧部92で力や圧力の測定ができることになる。なお、配線が交差するような場合、交差する配線相互間に絶縁層を形成するとよい。
(2) 上記した実施例では、第1・第2基材の最外層を、弾性を有する樹脂フィルムで構成させたが、これに限定されることなく、プリント基板であってもよい。このように第1・第2基材に第1・第2基材をプリント基板で構成させた場合は、通常のエッチングで配線等を形成することができる。また、第1・第2基材の最外層は、印刷が可能であれば絶縁コート4を施した金属板であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施例1の配線分岐具の配線及び端子の斜視図。
【図2】前記配線分岐具を構成する樹脂フィルム上に第1配線群の各配線一部及び第1分岐配線群を印刷形成した状態を示す平面図。
【図3】前記配線分岐具を構成するスルーホールを有した絶縁層の平面図。
【図4】前記絶縁層上に、スルーホールを介して、第1配線群の各配線の一部と第1分岐配線群とを接続すべく印刷形成された配線群の平面図。
【図5】前記配線分岐具を構成する樹脂フィルム上に、一個の第2処理装置接続側端子、第2配線、第2分岐配線及び第2センサ接続側端子を印刷形成した状態を示す平面図。
【図6】第1基材と第2基材相互間に介在せしめられる中間絶縁層の平面図。
【図7】圧力センサの平面図。
【図8】前記圧力センサの分解斜視図。
【図9】解析処理装置側の端子と配線分岐具と圧力センサの接続関係を示す平面図。
【図10】前記配線分岐具を介さない場合の圧力センサと解析処理装置側との接続状態を示す概念図。
【図11】前記圧力センサからの出力を解析処理装置により読み取らせるためのシステムの説明図。
【符号の説明】
【0026】
D 配線分岐具
A 第1基材
B 第2基材
C 中間絶縁層
H 絶縁層
h スルーホール
T1 処理装置接続側端子部
T2 センサ接続側端子部
F1 樹脂フィルム
F2 樹脂フィルム
1 第1処理装置接続側端子群
2 第1配線群
3 第1分岐配線群
4 第1センサ接続側端子群
5 第2処理装置接続側端子群 8 第2センサ接続側端子群
10 端子
20 配線
30 第1分岐配線
40 端子
50 端子
60 第2配線
70 第2分岐配線
80 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X(二以上の自然数)個の端子を有する一個の第1処理装置接続側端子群と、前記第1処理装置接続側端子群の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第1配線群と、第1配線群の各配線からX個の部位で引き出した第1分岐配線を各部位ごとに集合させて成るX個の第1分岐配線群と、前記第1分岐配線群の端末に設けたX個の第1センサ接続側端子群を備えている第1基材と、
X個の端子を有する一個の第2処理装置接続側端子群と、前記第2処理装置接続側端子群の各端子からそれぞれ延設させて成る一個の第2配線群と、第2配線群の各配線をそれぞれX本に分岐させた第2分岐配線を一纏めして成るX個の第2分岐配線群と、前記第2分岐配線群の端末に設けたX個の第2センサ接続側端子群を備えている第2基材と、
第1・第2処理装置接続側端子群相互を近設させて一個の処理装置接続側端子部を、第1・第2センサ接続側端子群相互を近設させてX個のセンサ接続側端子部を、設けてあることを特徴とする配線分岐具。
【請求項2】
第1基材は、第1配線群の一部及びこれと分離した第1分岐配線群が印刷形成された印刷層と、前記印刷層上に印刷形成され且つ多くのスルーホールを有する絶縁層と、スルーホールを介して第1配線群の一部と第1分岐配線群が接続されるべく絶縁層上に配線群が印刷形成された印刷層とを具備することを特徴とする請求項1記載の配線分岐具。
【請求項3】
第1・第2基材の最外層は、弾性を有する樹脂製フィルム又はプリント基板であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の配線分岐具。
【請求項4】
第1・第2基材相互間には、中間絶縁層を介在させてあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の配線分岐具。
【請求項5】
第1処理装置接続側端子群が有する端子数と、第2処理装置接続側端子群が有する端子数とは、同一又は相違する数であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の配線分岐具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−32922(P2006−32922A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172041(P2005−172041)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【出願人】(000111085)ニッタ株式会社 (588)
【Fターム(参考)】