説明

配線基板の製造方法及び配線基板

【課題】導電パターンを有する配線基板の製造方法及び配線基板に関し、薄型化及びアライメントの精度向上を図る。
【解決手段】樹脂層と、その一面側が樹脂層から露出する導電パターン303,304とを備えた配線基板であって、樹脂層の一面側と導電パターン304の露出面は支持部材301の粗化面301Bが転写されることにより粗化面とされており、導電パターン303の露出面は平滑化された支持部材301の非粗化面301Aが転写されることにより非粗化面とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配線基板の製造方法及び配線基板に係り、特に電極パッドとアライメントマークを有する配線基板の製造方法及び配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体チップなどの実装部品を実装するための配線基板(電子部品)は、様々な形状・構造のものが提案されている。近年は、半導体チップの薄型化・小型化に伴い、半導体チップが実装される配線基板も薄型化・小型化の要求が著しくなっている。
【0003】
例えば、上記の配線基板を薄型化して形成する方法としては、いわゆるビルドアップ法が知られている。ビルドアップ法とは、例えばエポキシ系の樹脂材料よりなるビルドアップ層(ビルドアップ樹脂)をコア基板上に積層することで、配線の層間絶縁層を形成し、配線基板を製造する方法である。
【0004】
例えば、上記のコア基板は、プリプレグ材料などよりなり、配線基板の製造工程において、硬化される前の柔らかいビルドアップ層を支持し、また、ビルドアップ層の硬化に伴う反りを抑制する。しかし、上記のビルドアップ法において、さらに配線基板を薄型化しようとすると、配線基板のベースとなるコア基板の厚さが問題となる。
【0005】
そこで、ビルドアップ法においてさらに配線基板を薄型化するために、配線基板(ビルドアップ層)を支持する支持板上にビルドアップ法にて配線基板を形成した後、当該支持板を除去する方法が提案されていた(例えば特許文献1,2参照)。
【0006】
しかし、例えば金属材料よりなる支持板と、樹脂材料よりなるビルドアップ層との密着力は強くなく、何らかの密着力向上のための対策が必要である。その一例として、金属の表面を粗化して樹脂との密着力を向上させる方法が検討されている。
【特許文献1】特開2005−005742号公報
【特許文献2】特開2006−186321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、支持板を粗化処理すると、粗化処理された表面状態がそのまま配線基板の表面に転写されてしまう。例えば、配線基板側の支持板に接する表面に、アライメント(位置決め)に用いられるアライメントマークが形成されていると、アライメントマークの表面が粗化されてしまう。従って、配線基板の位置決めにおいてアライメントマークの認識が困難となり、加工精度の信頼性が低下してしまう懸念が生じていた。
【0008】
そこで、本発明では、上記の問題を解決した新規で有用な配線基板の製造方法を提供することを統括的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、本発明の第1の観点からは、支持板の表面を粗化する第1の工程と、該支持板の表面にマスクパターンを形成し、該マスクパターンから露出する該支持板の表面を平滑化する第2の工程と、前記支持板に接するように、該支持板上に複数の導電パターンを形成する工程を含む第3の工程と、前記複数の導電パターンを覆うとともに、前記支持板に接するように樹脂層を形成する第4の工程と、前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一部に接続される別の導電パターンを形成する第5の工程と、前記支持板を除去する第6の工程とを有し、前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一部は、平滑化された前記支持板表面に形成されることにより平滑面とされることを特徴とする配線基板の製造方法により解決することができる。
【0010】
また上記の課題は、本発明の第2の観点からは、樹脂層と、その一面側が前記樹脂層から露出する導電パターンとを備えた配線基板であって、前記樹脂層の一面側と前記導電パターンの一部の露出面は、支持部材の粗化面が転写されることにより粗化面とされており、前記導電パターンの他の露出面は平滑化された前記支持部材の非粗化面が転写されることにより非粗化面とされてなる配線基板により解決することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、薄型化が可能となるとともにアライメントの精度が良好となる配線基板の製造方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
まず、従来の配線基板(電子部品)の製造方法の概略を図1に示す。図1を参照するに、従来は、例えばCuなどの金属材料よりなる支持板11上に、アライメントマーク(導電パターン)13と樹脂層12を形成した後、支持板11をエッチングするなどして除去して配線基板を形成していた。このため、支持板によって配線基板を製造する工程における樹脂層の反りなどを抑制しながら、製造される配線基板を薄型化することが可能となる。なお、本図では、電極パッドや配線構造などの構造体は図示を省略している。
【0013】
しかし、上記の製造方法においては、例えば金属材料よりなる支持板11と、樹脂層12の密着性を良好とするために、支持板11の表面を粗化処理して表面粗さを大きくする場合があった。この場合、支持板11上の表面粗さが樹脂層12やアライメントマーク13など、配線基板側に転写されることになる。
【0014】
例えば、アライメントマーク13の表面が粗化されて、表面粗さが大きい状態となると、アライメントマーク13の認識が困難となる問題が生じてしまう。例えば、支持板11を除去した後に、電極パッド(本図では図示省略)上に半田な どの接続部が形成される場合には、アライメントマークの認識が困難となると、配線基板の加工精度に問題が生じてしまう。
【0015】
そこで、本発明では、以下に説明するように、支持板の、アライメントマークが接する領域と、樹脂層が接する領域の表面粗さが異なるようにしている。このため、樹脂層と支持板の密着力を確保しつつ、かつ、アライメントマークの表面粗さを小さくしてアライメントマークの認識が容易となるようにしていることが特徴である。
【0016】
図2は、本発明による配線基板(電子部品)の製造方法の概略を示した図である。ただし、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図2を参照するに、本図に示す場合、例えばCuよりなる支持板11の、配線基板に接する表面に、それぞれ表面粗さが異なる第1の領域(非粗化面)11Aと第2の領域(粗化面)11Bが形成されていることが特徴である。
【0017】
例えば、第1の領域11Aは、通常の一般的な金属板(Cu板)の表面仕上げ程度の表面粗さ(Ra)であり、第2の領域11Bに比べて表面粗さが小さく、表面粗さを示すRaは100nm以下である。一方で、第2の領域11Bは、粗化処理されて形成されており、第1の領域100Aに比べて表面粗さが大きく、表面粗さを示すRaは、200nm〜600nm程度である。
【0018】
このため、平滑な第1の領域11Aの表面状態がアライメントマーク(導電パターン)13にそのまま転写されることになり、アライメントマーク13の表面粗さは小さくなる。従って、支持板11を除去した後のアライメントマークの認識が容易となり、アライメントの精度が良好となる効果を奏する。
【0019】
また、表面粗さが大きい、いわゆる粗化面である第2の領域11Bと、第2の領域11Bに接する樹脂層12との密着性が良好となり、配線基板の製造工程における樹脂層12の剥がれを抑制することができる。
【0020】
また、上記の図2では、図示を省略しているが、アライメントマークと同一平面上には、電極パッド(導電パターン)が形成され、当該電極パッドに接続されるビアプラグやパターン配線などの導電パターンが形成された後、支持板11がエッチングにより除去される。また、アライメントマークと電極パッドは兼用してもよく、電極パッドを用いてアライメントを行ってもよい。
【0021】
このようにして、薄型化が容易であって、かつ、アライメントの精度が良好である配線基板(電子部品)を製造することができる。
【0022】
また、支持板11に、表面粗さが異なる複数の領域を形成する場合には、例えば、1)支持板表面にアライメントマークまたは電極パッドなどの導電パターンを形成した後、当該導電パターンをマスクにして支持板表面を粗化処理する方法(第1の方法)と、支持板表面の全体を粗化処理した後、当該表面を覆うマスクパターンを形成し、当該マスクパターンから露出する粗化処理した面を、平滑化処理する方法(第2の方法)がある。
【0023】
次に、上記の第1の方法と第2の方法による配線基板の製造方法のさらに具体的な例について、以下の実施例1,実施例2において順に説明する。
【実施例1】
【0024】
図3A〜図3Iは、本発明の実施例1による配線基板(電子部品)の製造方法を、手順を追って説明する図である。ただし、以下の図中では、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の実施例、図について同じ)。
【0025】
まず、図3Aに示す工程において、例えば電解メッキ法により形成されるCu箔よりなる支持板101上に、レジストを用いたフォトリソグラフィ法により、開口部102A、102Bを有するマスクパターン102を形成する。なお、支持板101Aの表面は、一般的な金属板の表面状態とされており、Raが100nm以下の非粗化面(第1の領域)101Aとされている。上記の支持板は、金属箔(Cu箔)に限定されず、例えば、通常の金属板より構成してもよい。
【0026】
次に、図3Bに示す工程において、開口部102A、102Bから露出する支持板101の表面(第1の領域101A)に接するように、アライメントマーク(導電パターン)103、電極パッド(導電パターン)104をそれぞれ形成する。すなわち、上記のアライメントマーク103と電極パッド104は、支持板101上の、表面粗さが小さい第1の領域(非粗化面)101Aに形成される。
【0027】
また、例えばアライメントマーク103と電極パッド104は、同一平面上に形成され、また、同様の工程、方法によって形成される。例えば、アライメントマーク103,電極パッド104は、導電材料よりなる支持板101を給電経路(電極)として、電解メッキ法により、形成される。また、アライメントマーク103や電極パッド104などの導電パターンは、例えば、Au層とNi層の積層構造(Au層が支持板101側)で構成されるが、これに限定されず、例えばAu層とNi層とCu層(Au層が支持板101側)や、またはAu層とCu層の積層構造(Au層が支持板101側)で構成するなど、様々な構造で構成することができる。
【0028】
次に、図3Cに示す工程において、支持板101上のマスクパターン102を除去する。ここで、マスクパターン102を除去した後に、例えば、蟻酸などの有機酸を含む薬液によるウェット処理を行い、支持板101の表面を粗化して、第1の領域101Aのうち、アライメントマーク103と電極パッド104(導電パターン)により覆われていない領域を粗化面(第2の領域)101Bとする。すなわち、アライメントマーク103と電極パッド104とよりなる導電パターンをマスクにしたウェット処理により、支持板101の表面(第2の領域)101Bを粗化する。この場合、第2の領域101Bの表面粗さRaは、200nm〜600nm(例えば400nm)とされることが好ましい。
【0029】
次に、図3Dに示す工程において、アライメントマーク103と電極パッド104を覆うとともに、支持板101の粗化面(第2の領域)101Bに接するように、例えばエポキシ系の樹脂材料を主成分とする樹脂層(ビルドアップ層)105を形成する。さらに、樹脂層105に、例えばレーザにより、電極パッド104に到達するビアホール105Aを形成する。
【0030】
次に、図3Eに示す工程において、まず、Cuの無電解メッキ法によって、樹脂層105の表面にシード層(図示せず)を形成した後、当該シード層上にレジストパターン(図示せず)を形成する。さらに、上記のシード層を給電経路とするCuの電解メッキ法により、ビアホールを埋設するビアプラグと当該ビアプラグに接続されるパターン配線よりなる導電パターン(別の導電パターン)106を形成する。導電パターン106の形成後にレジストパターンを剥離し、レジストパターンの剥離によって露出したシード層をエッチングにより除去する。
【0031】
次に、図3Fに示す工程において、図3D〜図3Eで先に説明した工程を繰り返して、樹脂層105上に、樹脂層105に相当する樹脂層107,109を順に積層し、導電パターン106に相当する導電パターン108,110を形成する。
【0032】
さらに、樹脂層109上に、導電パターン110の一部が露出する開口部111Aを有する、ソルダーレジストよりなる絶縁層111を形成する。
【0033】
次に、図3Gに示す工程において、Cuよりなる支持板101を、例えば薬液を用いたウェットエッチングにより除去する。このようにして、配線基板(電子部品)100を形成することができる。
【0034】
上記の配線基板100においては、アライメントマーク(導電パターン)103が、支持板101の非粗化面である第1の領域101Aに接するように形成されるため、アライメントマーク103の表面が平滑であり、例えば電極パッド104上に半田などの接続部を形成する場合のアライメントの精度が良好となる効果を奏する。また、樹脂層105は、支持板101の粗化面である第2の領域101Bに接するように形成されるため、支持板101と樹脂層105の密着力が良好となり、配線基板の製造工程において樹脂層の剥離が抑制されて信頼性の高い配線基板の製造が可能となる。また、アライメントマークと電極パッドとを、別途独立に形成してもよいが、複数形成される電極パッドうちの少なくとも一部をアライメントマークとして用いる(すなわち電極パッドとアライメントマークを兼用する)ようにしてもよい。
【0035】
また、上記の配線基板100に、以下に示すように接続部を形成して、半導体チップなどの実装部品を実装してもよい。
【0036】
例えば、図3Hに示すように、アライメントマーク103を用いてアライメントを行って、例えば印刷法または半田ボールの振り込みと、当該半田のリフローによって、電極パッド104上に、半田よりなる接続部112を形成する。
【0037】
さらに、図3Iに示す工程において、接続部112に接続されるように、例えば半導体チップよりなる実装部品113を実装し、実装部品113と樹脂層105の間をアンダーフィルと呼ばれる樹脂材料114で埋設してもよい。
【0038】
また、実装部品113は、絶縁層111の開口部111Aから露出する導電パターン110に接続されるように実装してもよい。
【実施例2】
【0039】
また、図4A〜図4Eは、本発明の実施例2による配線基板(電子部品)の製造方法を、手順を追って説明する図である。
【0040】
まず、図4Aに示す工程において、例えばCuなどの金属材料よりなる支持板201の表面を、例えば、蟻酸などの有機酸を含む薬液によるウェット処理を行い、粗化面(第2の領域)201Bを形成する。この場合、第2の領域201Bの表面粗さRaは、200nm〜600nm(例えば400nm)とされることが好ましい。
【0041】
次に、図4Bに示す工程において、支持板201の第2の領域201B上に、開口部202A、202Bを有するマスクパターン202を形成する。
【0042】
次に、図4Cに示す工程において、上記のマスクパターン202の開口部202A,202Bから露出する第2の領域201Bを、例えば過硫酸ナトリウムを含む薬液のウェット処理により平滑化し、非粗化面(第1の領域201A)とする。例えば、第1の領域201Aの表面粗さRaは、100nm以下とされることが好ましい。
【0043】
次に、図4Dに示す工程において、開口部202A、202Bから露出する支持板201の表面(第1の領域201A)に接するように、アライメントマーク203、電極パッド204をそれぞれ形成する。すなわち、上記のアライメントマーク203と電極パッド204は、支持板201上の、表面粗さが小さい第1の領域(非粗化面)201Aに形成される。例えばアライメントマーク203と電極パッド204は、実施例1に記載したアライメントマーク103と電極パッド104と同様にして形成することができる。
【0044】
次に、図4Eに示す工程において、支持板201上のマスクパターン202を除去する。
【0045】
後は、実施例1の図3D以降の工程と同様の工程を実施することで、実施例1に示した樹脂層105,107,109、絶縁層111,導電パターン106,108,110、さらに、必要に応じて接続部112を形成して実装部品を実装することで、配線基板(電子部品)を製造することができる。
【0046】
本実施例においても、実施例1の場合と同様の効果を奏し、アライメントマーク203の表面が平滑であり、アライメントの精度が良好となるとともに、支持板201に接して形成される樹脂層の剥離が抑制される効果を奏する。
【実施例3】
【0047】
また、上記の実施例1、実施例2では、アライメントマークと電極パッドがともに非粗化面に対応して形成されたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、アライメントマークと電極パッドのうち、少なくともアライメントマークが非粗化面に対応して形成されればよく、以下に示すように電極パッドが粗化面に対応して形成されてもよい。
【0048】
図5A〜図5Kは、本発明の実施例3による配線基板(電子部品)の製造方法を示す図である。
【0049】
まず、図5Aに示す工程において、例えばCuなどの金属材料よりなる支持板301の表面を、例えば、蟻酸などの有機酸を含む薬液によるウェット処理を行い、粗化面(第2の領域)301Bを形成する。この場合、第2の領域301Bの表面粗さRaは、200nm〜600nm(例えば400nm)とされることが好ましい。
【0050】
次に、図5Bに示す工程において、支持板301の第2の領域301B上に、開口部302Aを有するマスクパターン302を形成する。
【0051】
次に、図5Cに示す工程において、上記のマスクパターン302の開口部302Aから露出する第2の領域301Bを、例えば過硫酸ナトリウムを含む薬液のウェット処理により平滑化し、非粗化面(第1の領域301A)とする。例えば、第1の領域301Aの表面粗さRaは、100nm以下とされることが好ましい。
【0052】
次に、図5Dに示す工程において、マスクパターン302を除去する。
【0053】
次に、図5Eに示す工程において、支持板301上に、開口部320A、320Bを有するマスクパターン320を形成する。この場合、開口部320Aからは第1の領域(非粗化面)301Aが、開口部320Bからは第2の領域301B(粗化面)が露出するようにする。すなわち、開口部320Aは、図5Cの工程で形成した開口部302Aに対応して形成される。
【0054】
次に、図5Fに示す工程において、開口部320A、320Bから露出する支持板301の表面に接するように、アライメントマーク303、電極パッド304をそれぞれ形成する。すなわち、上記のアライメントマーク303は、支持板301上の、表面粗さが小さい第1の領域(非粗化面)301Aに、電極パッド304は表面粗さが大きい第2の領域301Bに形成される。例えばアライメントマーク303と電極パッド304は、実施例1に記載したアライメントマーク103と電極パッド104と同様にして形成することができる。
【0055】
次に、図5Gに示す工程において、支持板301上のマスクパターン320を除去する。
【0056】
後は、実施例1の図3D以降の工程と同様の工程を実施することで、実施例1に示した樹脂層105,107,109、絶縁層111,導電パターン106,108,110、さらに、必要に応じて接続部112を形成して実装部品を実装することで、配線基板(電子部品)を製造することができる。
【0057】
本実施例においても、実施例1の場合と同様の効果を奏し、アライメントマーク303の表面が平滑であり、アライメントの精度が良好となるとともに、支持板301に接して形成される樹脂層の剥離が抑制される効果を奏する。
【0058】
また、本実施例に示すように、電極パッドは必ずしもアライメントマークと同等の表面粗さである必要はなく、樹脂層と同程度の表面粗さであってもよい。
【0059】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、薄型化が可能となるとともにアライメントの精度が良好となる配線基板の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】従来の電子部品の製造方法の概略図である。
【図2】本発明による電子部品の製造方法の概略図である。
【図3A】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その1)である。
【図3B】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その2)である。
【図3C】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その3)である。
【図3D】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その4)である。
【図3E】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その5)である。
【図3F】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その6)である。
【図3G】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その7)である。
【図3H】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その8)である。
【図3I】実施例1による電子部品の製造方法を示す図(その9)である。
【図4A】実施例2による電子部品の製造方法を示す図(その1)である。
【図4B】実施例2による電子部品の製造方法を示す図(その2)である。
【図4C】実施例2による電子部品の製造方法を示す図(その3)である。
【図4D】実施例2による電子部品の製造方法を示す図(その4)である。
【図4E】実施例2による電子部品の製造方法を示す図(その5)である。
【図5A】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その1)である。
【図5B】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その2)である。
【図5C】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その3)である。
【図5D】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その4)である。
【図5E】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その5)である。
【図5F】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その6)である。
【図5G】実施例3による電子部品の製造方法を示す図(その7)である。
【符号の説明】
【0062】
100 電子部品
101,201,301 支持板
101A,201A,301A 第1の領域(非粗化面)
101B,201B,301B 第2の領域(粗化面)
102,202,302,320 マスクパターン
103,203,303 アライメントマーク
104,204,304 電極パッド
105,107,109 樹脂層
106,108,110 導電パターン
111 絶縁層
112 接続部
113 実装部品
114 アンダーフィル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持板の表面を粗化する第1の工程と、
該支持板の表面にマスクパターンを形成し、該マスクパターンから露出する該支持板の表面を平滑化する第2の工程と、
前記支持板に接するように、該支持板上に複数の導電パターンを形成する工程を含む第3の工程と、
前記複数の導電パターンを覆うとともに、前記支持板に接するように樹脂層を形成する第4の工程と、
前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一部に接続される別の導電パターンを形成する第5の工程と、
前記支持板を除去する第6の工程とを有し、
前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一部は、平滑化された前記支持板表面に形成されることにより平滑面とされることを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記導電パターンは、アライメントマークと電極パッドを含む請求項1記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記第3の工程は、
前記マスクパターンを除去する工程と、
前記平滑化された前記支持板の表面を含む、前記導電パターンの所定形成位置に開口部を有したレジストを形成する工程と、
前記レジストを介して、前記支持板に接するように、該支持板上に複数の導電パターンを形成する工程と、
前記導電パターンの形成後、前記レジストを除去する工程とを有する請求項1または2記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記支持板の前記平滑化された表面に形成される前記導電パターンは、前記アライメントマークである請求項2または3記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記複数の導電パターンは、前記支持板を給電経路とする電解メッキにより形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項6】
樹脂層と、その一面側が前記樹脂層から露出する導電パターンとを備えた配線基板であって、
前記樹脂層の一面側と前記導電パターンの一部の露出面は、支持部材の粗化面が転写されることにより粗化面とされており、
前記導電パターンの他の露出面は平滑化された前記支持部材の非粗化面が転写されることにより非粗化面とされてなる配線基板。
【請求項7】
前記導電パターンは、アライメントマークと電極パッドを含む請求項6記載の配線基板。
【請求項8】
前記支持部材の粗化面が転写されることにより粗化面とさた前記導電パターンの露出面を前記電極バッドとし、
前記支持部材の非粗化面が転写されることにより非粗化面とされた前記導電パターンの露出面を前記アライメントマークとした請求項7記載の配線基板。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【公開番号】特開2009−33183(P2009−33183A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223614(P2008−223614)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【分割の表示】特願2007−101465(P2007−101465)の分割
【原出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】