説明

配線基板

【課題】半田と基材との接続強度が高いとともに、半田が破壊されたり半田と電極との電気的接続が不完全になることを抑制できる配線基板を提供すること。
【解決手段】絶縁性を有する板状の基材11と、基材11の一方の表面11Aから基材11の厚さ方向に窪んで形成され、表面11Aに交差する内側面を有する穴11Bと、球状の半田を接続する接続面12Aを有し、穴11Bの底11Dに配置された電極12と、を有し、前記内側面は、接続面12Aの面方向に対して傾斜して形成された第一内側面13と、穴11Bの周方向で第一内側面13と異なる位置に設けられ、穴11Bと表面11Aとの境界に位置する表面側輪郭線11Cのうち、第一内側面13の位置に位置する表面側輪郭線11Cよりも穴11Bの径方向で相対的に外側に表面側輪郭線11Cが位置する第二内側面14と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配線基板に設けられた電極と電子部品に設けられた端子とを電気的に接続するために、電極と端子とに球状の半田(以下「半田ボール」と称する。)を配置し、半田ボールを溶融させて電極と端子とを電気的に接続することが知られている。
【0003】
しかしながら、半田を介して電子部品に接続された配線基板が熱膨張すると、基材と半田ボールとの接触部分において、半田ボールに熱応力が加わる。この熱応力によって、半田ボールが破壊されたり、半田ボールと電極との電気的接続が外れたりすることがある。半田ボールが破壊されたり半田ボールと電極との電気的接続が外れたりすることを抑制するために、半田ボールと基材とが接触しないように、基材の穴の開口端部にテーパー角を付けることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3210881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、基材の穴の開口端部にテーパー角が付けられているために、半田ボールは電極の表面のみに接続されており基材には支持されていない。このため、半田ボールと基材との接続強度が弱いという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、半田と基材との接続強度が高いとともに、半田が破壊されたり半田と電極との電気的接続が不完全になることを抑制できる配線基板を提供することである
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の配線基板は、絶縁性を有する板状の基材と、前記基材の一方の表面から前記基材の厚さ方向に窪んで形成され、前記表面に交差する内側面を有する穴と、球状の半田を接続する接続面を有し、前記穴の底に配置された電極と、を有し、前記内側面は、前記接続面の面方向に対して傾斜して形成された第一内側面と、前記穴の周方向で前記第一内側面と異なる位置に設けられ、前記穴と前記表面との境界に位置する表面側輪郭線のうち、前記第一内側面の位置に位置する前記表面側輪郭線よりも前記穴の径方向で相対的に外側に前記表面側輪郭線が位置する第二内側面と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の配線基板によれば、接続面に半田を接続したときには、第一内側面において半田が支持されるとともに、第二内側面と半田は離間した位置関係にあるので、半田と基材との接続強度が高いとともに、半田が破壊されたり半田と電極との電気的接続が不完全になることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態の配線基板の一部の構成を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’線における断面図、(C)は(A)のB−B’線における断面図である。
【図2】同配線基板の作用を示す図で、(A)は図1(A)のB−B’線における断面図、(B)は図1(A)のA−A’線における断面図である。
【図3】(A)は本発明の第2実施形態の配線基板を示す平面図、(B)は(A)のC−C’線における断面図、(C)は(A)のD−D’線における断面図である。
【図4】(A)は本発明の第3実施形態の配線基板を示す平面図、(B)は(A)のE−E’線における断面図、(C)は(A)のF−F’線における断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態の配線基板を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)のG−G’線における断面図、(C)は(A)のH−H’線における断面図、(D)は(A)のI−I’線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の配線基板について図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態の配線基板の一部の構成を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A’線における断面図、(C)は(A)のB−B’線における断面図である。また、図2は同配線基板の作用を示す図で、(A)は図1(A)のB−B’線における断面図、(B)は図1(A)のA−A’線における断面図である。
【0011】
図1(A)、図1(B)及び図1(C)に示すように、本実施形態の配線基板1は、絶縁性を有する板状の基材11と、半田を接続する接続面12Aを有する電極12とを備えている。本実施形態では、基材11は、多層基板の最上層あるいは最下層を構成している樹脂基材である。
【0012】
基材11は、基材11の一方の表面11Aから基材11の厚さ方向に窪んで形成された穴11Bを有している。また、本実施形態の基材11において、配線基板1の熱膨張率が最大になる方向のうちで表面11Aに沿う成分、すなわち配線基板1が加熱されて熱膨張したときに配線基板1の表面11Aに沿う方向で配線基板1が膨張する膨張量が最大になる方向は、図1(A)でX方向に略一致する方向に向いている。
配線基板1の中心を基準としてみたときに、配線基板1が一様に膨張した場合には、配線基板1の中心から径方向外側に向かって放射状に基材11が相対移動する。このため、配線基板1の前記中心から離れるほど配線基板1の膨張量は大きくなり、また配線基板1の膨張量が最大となる方向は配線基板1の中心から放射状の方向となる。
【0013】
穴11Bには、電極12の接続面12Aに対して傾斜して形成された第一内側面13と、穴11Bの周方向で第一内側面13と異なる位置に設けられた第二内側面14とが形成されている。また、穴11Bの底11Dは円形に形成されている。
【0014】
第一内側面13は、基材11の表面11Aから底11Dへ向かうにしたがって穴11Bの開口面積が小さくなるように傾斜して形成されている。また、第一内側面13は穴11Bの径方向に対向して一対形成され、第一内側面13のそれぞれは、上述のX方向に沿うA−A’線における配線基板1の断面を対称面として面対称な形状に形成されている。
【0015】
本実施形態では、第一内側面13は穴11Bの中心Oを通る上述のA−A’線における配線基板1の断面を対称面として面対称な形状に形成されている。
図1(A)に示すA−A’線における断面で見たときの接続面12Aに対する第一内側面13の傾斜角θ(図1(C)参照)の大きさは、0度以上90度未満になっている。
【0016】
第二内側面14は、第一内側面13の傾斜角θよりも傾斜角が小さく形成されている。 図1(A)に示すB−B’線における断面で見たときの接続面12Aに対する第二内側面14の傾斜角θ(図1(B)参照)の大きさは、0度以上90度未満になっている。
また、第二内側面14は、B−B’における配線基板1の断面を対称面として面対称な形状に形成されている。
【0017】
基材11の表面11Aから穴11Bの底11Dへ向かって穴11Bを見たときに、穴11Bの表面11A側に位置する表面側輪郭線11Cは、第一内側面13と表面11Aとの接触部分における表面側輪郭線11Cよりも第二内側面14と表面11Aとの接触部分における表面輪郭線11Cが相対的に穴11Bの径方向で外側方向に位置している。
【0018】
穴11Bは、第一内側面13と第二内側面14とが穴11Bの周方向で交互に形成されているようになっている。このように、穴11Bは、第一内側面13と第二内側面14とによってテーパー状に形成されている。また、第一内側面13と第二内側面14とはその傾斜角の大きさが互いに異なっており、表面側輪郭線11Cは、第一内側面13と第二内側面14との間に段差を有している。
【0019】
また、傾斜角θと傾斜角θとの間の関係は、0度≦θ<θ<90度を満たすようになっている。また、図1(A)に示すように、第一内側面13と第二内側面14との境目15において、傾斜角θから傾斜角θへの変化は不連続になっている。
【0020】
第一内側面13において、一方の境目15と他方の境目15との間では、いずれの位置でも第一内側面13の傾斜角は傾斜角θになっている。また、第二内側面14において、一方の境目15と他方の境目15との間では、いずれの位置でも第一内側面14の傾斜角は傾斜角θになっている。
【0021】
電極12は、配線基板1に実装される電子部品を電気的に接続するための半田を接続するものである。電極12の材料としては、半田を接続可能な素材、例えば銅や金など、を採用することができる。本実施形態では、電極12の接続面12Aの外周部12Bは基材11によって覆われており、接続面12Aが基材11の穴11Bから外部に露出している。
【0022】
以上に説明した構成の、本実施形態の配線基板1の作用について図2を参照して説明する。
図2(A)に示すように、はんだボール100は、電極12の接続面12Aに接触する部分が溶融して接続面12Aに接続されている。このとき、半田ボール100が溶融した半田と基材11とによって電極12は外気と接触しないように覆われる。
接続面12Aに半田ボールを接続するためには、まず、配線基板1の電極12に、球状に形成された半田である半田ボール100Aを載置する。半田ボール100Aは、例えば半田ボール搭載機などによって穴11Bに一部が挿入されて穴11Bの第一内側面13に支持されるように載置されている。配線基板1の穴11Bに半田ボール100Aが載置されたときには、半田ボール100Aの半田は溶融していない。
【0023】
続いて、例えば、半田ボール100Aが搭載された配線基板1に電子部品を位置決めして配置した後に、配線基板1と半田ボール100Aと電子部品とを一括して加熱して半田を溶融させることによって、半田と接続面12Aとを接続する。なお、説明を簡略化するため、配線基板1に実装される電子部品の図示は省略している。
【0024】
図2(A)及び図2(B)に示すように、半田ボール100と第一内側面13とは接触している。また、半田ボール100と第二内側面14とは接触していない。これは、半田の表面張力によって、第一内側面13と第二内側面14との間の段差(図1に示す境目15)において半田の拡がりが抑制されるためである。
【0025】
第一内側面13においては、半田ボール100と第一内側面13とが接触して半田ボール100が穴11Bの側壁に支持されている。第一内側面13の位置は、配線基板1が加熱されて熱膨張するときの膨張量が最大となる図1に示すX方向に直交するY方向に沿うB−B’線に対して交差するように配置されている。このため、配線基板1において、第一内側面13は、配線基板1が熱膨張したときの膨張量が最小となる位置に位置している。その結果、第一内側面13と半田ボール100とが接触していても、配線基板1が熱膨張することによって半田ボール100に加わる熱応力は、半田ボールと基材とが接触している一般的な接続構造においてA−A’線の方向から加わる熱応力よりも小さくなる。
【0026】
一方、配線基板1が加熱されて熱膨張するときの膨張量が最大となるX方向に沿うA−A’線の方向において、半田ボール100と第二内側面14とが接触していないので、熱膨張によって基材11が伸縮しても、第二内側面14と半田ボール100との間にある隙間が逃げとなって第二内側面14から半田ボール100へは熱応力が加わらない。このため、基材11が伸縮しても半田ボール100が変形あるいは破損することが抑制される。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の配線基板1によれば、第一内側面13において半田ボール100が支持されているとともに、第二内側面14と半田ボール100は離間している。このため、半田ボール100の半田と基材11との接続強度が高いとともに配線基板1の基材11が熱膨張したときの熱応力が半田に加わることを抑制できる。
その結果、半田ボール100が破壊されたり、半田ボール100と電極12との電気的接続が不完全になることを抑制できる。
【0028】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の配線基板について図3(A)ないし図3(C)を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、第1実施形態の配線基板1と同様に構成を有する部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図3(A)は本実施形態の配線基板2を示す平面図、図3(B)は図3(A)のC−C’線における断面図、図3(C)は図3(A)のD−D’線における断面図である。配線基板2は、基材11に代えて基材21を備えている点で第1実施形態の配線基板1と構成が異なっている。
【0029】
図3(A)に示すように、基材21は、第1実施形態で説明した電極12において半田を接続するための接続面22Aを外部に露出させるように形成された穴21Bが形成されている。
【0030】
図3(B)及び図3(C)に示すように、基材21の穴21Bには、第1実施形態で説明した第一内側面13に代えて設けられた第一内側面23と、第1実施形態で説明した第二内側面14に代えて設けられた第二内側面24とが形成されている。本実施形態でも第1実施形態の配線基板1と同様に、配線基板2が加熱されて熱膨張したときに配線基板2の表面21Aに沿う方向でその膨張量が最大になる方向に、穴21Bの中心O2を挟んで第二内側面24は対向配置されている。
【0031】
第一内側面23の傾斜角θ21と第二内側面24の傾斜角θ22とは、上述の第1実施形態における傾斜角の大小関係と同様に0度≦θ22<θ21<90度を満たすようになっている。
【0032】
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、第一内側面23に接触し、且つ第二内側面24との間には隙間を有するように半田ボール100は電極12に接続される。これにより、上述の第1実施形態の配線基板1と同様に、本実施形態の配線基板2は、半田ボール100の半田と基材21との接続強度が高いとともに配線基板2の基材21が熱膨張したときの熱応力が半田に加わることを抑制できる。
その結果、半田ボール100が破壊されたり、半田ボール100と電極12との電気的接続が不完全になったりすることを抑制できる。
【0033】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の配線基板について図4を参照して説明する。
(A)は本実施形態の配線基板を示す平面図、図4(B)は図4(A)のE−E’線における断面図、図4(C)は図4(A)のF−F’線における断面図である。本実施形態の配線基板3は、基材11に代えて基材31を備えている点で第1実施形態の配線基板1と構成が異なっている。
【0034】
図4(A)に示すように、基材31は、第1実施形態で説明した穴11Bと同様に形成された穴31Bを有している。穴31Bは、第1実施形態で説明した第一内側面13と同様の第一内側面33と、第1実施形態で説明した第二内側面14と形状が異なる第二内側面34とを備えている。
【0035】
図4(B)及び図4(C)に示すように、第二内側面34には、電極12が位置する側において相対的に穴31Bの内側に位置する凸部34Aと、電極12が位置する側と反対側において凸部34Aに対して相対的に穴31Bの外側に位置する凹部34Bと、が形成されている。これにより、第二内側面34には、穴31Bの底31Dから基材31の表面31Aに向かって測った距離が、基材31の表面31Aから穴31Bの底31Dまでの厚さL2よりも短い距離L1となる位置に、電極12の接続面12Aに平行に延びて凸部34Aと凹部34Bとの間に段差を生じさせる段部34Cが形成されている。
【0036】
このため、本実施形態では、穴31Bにおいて基材31の表面31Aに位置する表面側輪郭線31Cは、凹部34Bによる表面輪郭線が、第一内側面33による表面側輪郭線よりも相対的に穴31Bの外側方向に位置する位置関係になっている。
【0037】
第一内側面33の傾斜角θ31の大きさは、例えば第1実施形態で説明した第一内側面13の傾斜角θと同じ大きさに設定することができる。これにより、電極12の接続面12Aに半田ボール100が接続されたときに半田ボール100の半田が接触して半田ボール100が第一内側面33に支持されるようになっている。
【0038】
凸部34Aは、第一内側面33における傾斜角θ31と同じ大きさに設定されており、凸部34Aにおいては第一内側面33と同様に半田ボール100の半田が接触するようになっている。
凹部34Bは、凸部34Aにおける傾斜角θ31よりも小さい傾斜角を有している。なお、凹部34Bにおける傾斜角θ32は、凸部34Aの傾斜角θ31と大きさが等しくてもよく、また凸部34Aの傾斜角θ31の大きさよりも大きくてもよい。
【0039】
第二内側面34は、第1実施形態の第二内側面14と同様に、配線基板3の熱膨張率が最大となる方向のうち配線基板3の表面31Aに平行な方向に、穴31Bの中心O3を挟んで対向配置されている。
【0040】
本実施形態では、第二内側面34において、半田ボール100と基材31の接触面積は第一内側面33と半田ボール100との接触面積よりも小さく、第二内側面34の凹部34Bの位置では、凹部34Bと半田ボール100との間には隙間が開いている。このため、半田ボール100に伝わる熱応力が低減され、これにより、半田ボール100が破壊されたり、半田ボール100と電極12との電気的接続が不完全になったりすることを抑制できる。
【0041】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の配線基板について図5を参照して説明する。図5は、本実施形態の配線基板を示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)のG−G’線における断面図、(C)は(A)のH−H’線における断面図、(D)は(A)のI−I’線における断面図である。
【0042】
図5(A)ないし図5(D)に示すように、本実施形態の配線基板4は、第1実施形態の配線基板1の穴11Bと同様の穴41Bが形成されており、穴41Bの側壁には、第一内側面13と同様の第一内側面43と第二内側面14と同様の第二内側面44とが形成されている。本実施形態においても、第一内側面43の傾斜角θ41は、第二内側面44の傾斜角θ43よりも大きく、また、θ43<θ41<90°を満たすようになっている。
【0043】
本実施形態では、第1実施形態の配線基板1と異なり、第一内側面43と第二内側面44との境目には、表面側輪郭線41Cが滑らかな曲線形状となるように、穴41Bの周方向に穴41Bの側壁の傾斜角が連続的に変化した湾曲面45が形成されている。
【0044】
すなわち、第一内側面43と第二内側面44との間の湾曲面45の傾斜角θ42は、第一内側面43の傾斜角θ41よりも小さく、かつ第二内側面44の傾斜角θ43よりも大きく形成され、θ43<θ42<θ41を満たすようになっている。
【0045】
このように構成された配線基板4では、第一内側面43と第二内側面44とが湾曲面45によって滑らかに繋がっているので、第一内側面43と第二内側面44との間の段差には角がない。このため、本実施形態の配線基板4では、配線基板4が熱膨張しても、基材41が熱膨張したときの熱応力が局所的に半田ボールに加わることを抑制できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態で説明した基材の穴に設けられた第一内側面及び第二内側面は、半田ボールを搭載するすべての穴に対して形成してもよいし、これらの穴の一部に対して形成してもよい。
また、上述の実施形態に示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1、2、3、4 配線基板
11、21、31、41 基材
12 電極
13、23、33、43 第一内側面
14、24、34、44 第二内側面
45 湾曲面
O、O2、O3、O4 中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性を有する板状の基材と、
前記基材の一方の表面から前記基材の厚さ方向に窪んで形成され、前記表面に交差する内側面を有する穴と、
球状の半田を接続する接続面を有し、前記穴の底に配置された電極と、
を有し、
前記内側面は、
前記接続面の面方向に対して傾斜して形成された第一内側面と、
前記穴の周方向で前記第一内側面と異なる位置に設けられ、前記穴と前記表面との境界に位置する表面側輪郭線のうち、前記第一内側面の位置に位置する前記表面側輪郭線よりも前記穴の径方向で相対的に外側に前記表面側輪郭線が位置する第二内側面と、
を有することを特徴とする配線基板。
【請求項2】
前記第二内側面は、前記接続面の面方向に対して前記第一内側面よりも傾斜角が小さく形成されたことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記第二内側面は、
前記底側において相対的に前記穴の内側に位置する凸部と、
前記表面側において前記凸部に対して相対的に前記穴の外側に位置する凹部と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
【請求項4】
前記第二内側面は、前記穴の中心を挟んで対向配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項の記載の配線基板。
【請求項5】
前記第二内側面は、前記基材が熱膨張するときの前記基材の伸びが最大になる方向に並べて配置されていることを特徴とする請求項4に記載の配線基板。
【請求項6】
前記基材における前記穴の前記底の近傍において、前記第二内側面と前記接続面とのなす角は鋭角になるように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の配線基板。
【請求項7】
前記第一内側面は、前記表面から前記底へ向かうにしたがって前記穴の開口面積が小さくなるように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線基板。
【請求項8】
前記基材は有機高分子を含む樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線基板。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−100827(P2011−100827A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253986(P2009−253986)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】