説明

金属張り積層板の分離方法、及び、分離装置

【課題】 長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板を分離し、取出す際に、表面を傷付けたり、反りが発生することを防止する金属張り積層板の分離方法、及び、それに使用する分離装置を提供する。
【解決手段】 分離方法は、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板1と、成形用プレート5が交互に配置して形成されたブロック体6から金属張り積層板1を分離し、取出す。上記ブロック体6の最上面に積載された第1の金属張り積層板1aを持ち上げ、金属箔2を切断して分離した後に、第2の金属張り積層板1bの切断した金属箔2の端面を上より押し潰す。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板と、成形用プレートを交互に配置して形成されたブロック体から金属張り積層板を分離し、取出す金属張り積層板の分離方法、及び、それに使用する分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板に利用される金属張り積層板の作製は、プリプレグ又は内層材と組合わせたプリプレグからなるプリプレグ体の外層に金属箔を重ねた積層体と、成形プレートとを交互に配置して形成されたブロック体をプレスして、加熱加圧する成形法が採用されている。この成形法として、プレスの熱盤にブロック体を挟んで熱盤からの伝熱により加熱しながら加圧する方法や、特表平8−506289号公報に記載されたような、ブロック体をプレスした状態で金属箔に給電して、抵抗加熱により加熱しながら加圧する方法が行われている。なお、抵抗加熱は、電気抵抗を有する導電体に電流を流し、ジュール効果で発生する熱により加熱する方法である。
【0003】上記抵抗加熱による成形法は、金属箔を熱源として直接に加熱することができるため、一つのブロック体に多数の金属張り積層板を成形しても、それぞれを均一に加熱することができるので、品質のばらつきの少ない金属張り積層板を得ることができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記抵抗加熱による成形法は、例えば、図5に示すように、外層用に一対の長尺の金属箔2、2を形成し、この金属箔2、2にプリプレグ体3を重ねて一組の積層体4を形成すると共に金属箔2、2を複数重に折り返しながら、積層体4と成形用プレート5を交互に配置してブロック体6を作製する。その後、上記成形法は、このブロック体6をプレスすると共に上記金属箔2、2に給電して抵抗加熱による加熱でプリプレグ体3の材料である樹脂を硬化させて金属張り積層板を成形するものである。そして、上記成形法は、金属張り積層板が金属箔2によって一体に連続した状態であるため、成形した後に、連なっている金属箔2を切断してブロック体6から金属張り積層板を、分離する必要がある。
【0005】図4(a)に、ブロック体6から連なっている金属箔2を切断する前の状態を摸式的に示す。金属箔2の切断は、上記ブロック体6の最上面に積載された第1の金属張り積層板1aを、ホイスト等で僅かばかり吊り上げたときに、第1の金属張り積層板1aとこれに下接する成形プレート5aの隙間に金属製ワイヤー等の切断器具11をスライドさせて行っている。なお、図中の矢印は、切断器具11がスライドする方向を示す。
【0006】この切断のときに、上記第1の金属張り積層板1aに連なっている第2の金属張り積層板1bは、連なった金属箔2が持ち上がるのに伴って、その端部が持ち上がった状態で切断されるため、反りを生じる。また、第2の金属張り積層板1bは、図4(b)に示すように成形プレート5aの上側で切断されるため、成形プレート5aの厚みに相当する分、切断した金属箔2の端面にカエリ12を生じる。このカエリ12があると、取出して積載した際に、他の金属張り積層板の表面を傷付ける恐れがあり、また、上下に積載した金属張り積層板のカエリ12が絡み合って、取扱い作業に支障をきたす恐れがある。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板を分離し、取出す際に、表面を傷付けたり、反りが発生することを防止する金属張り積層板の分離方法、及び、それに使用する分離装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の金属張り積層板の分離方法は、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板と、成形用プレートを交互に配置して形成されたブロック体から金属張り積層板を分離し、取出す金属張り積層板の分離方法において、上記ブロック体の最上面に積載された第1の金属張り積層板を持ち上げると共に、連ねている第1の金属張り積層板と第2の金属張り積層板間の金属箔を切断して第1の金属張り積層板を分離した後に、第2の金属張り積層板の切断した金属箔の端面を上より押し潰すことを特徴とする。上記によって、切断した際に生じた金属箔のカエリを押し潰してなくすると共に、第2の金属張り積層板の端辺に生じた反りを修正することができるものである。
【0009】請求項2記載の金属張り積層板の分離方法は、請求項1記載の金属張り積層板の分離方法において、上記金属張り積層板の切断した金属箔の端面を押し潰す工程が、ブロック体より金属張り積層板を持ち上げる前に行うことを特徴とする。
【0010】請求項3記載の金属張り積層板の分離方法は、請求項2記載の金属張り積層板の分離方法において、上記第1の金属張り積層板をホイストで持ち上げた際に、これに連なった第2の金属張り積層板の切断する側の端辺下側を保持片で保持した状態で上記金属箔を切断することを特徴とする。上記によって、第2の金属張り積層板の端辺が切断の振動で揺れたりすることを防止して、円滑な切断ができるようにするものである。
【0011】請求項4記載の金属張り積層板の分離方法は、請求項1乃至請求項3いずれか記載の金属張り積層板の分離方法において、上記連なっている金属箔を切断する方法が、金属製のワイヤーをスライドさせて行うことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の金属張り積層板の分離方法は、請求項1乃至請求項4いずれか記載の金属張り積層板の分離方法において、上記取出した金属張り積層板を積載する際に、切断した金属箔の端面を上下で千鳥状に積載することを特徴とする。
【0013】請求項6記載の金属張り積層板の分離方法は、請求項1乃至請求項5いずれか記載の金属張り積層板の分離方法において、上記金属張り積層板が、2枚の長尺を一対とした金属箔の間にプリプレグ体を挟んだ積層体をプレスし、上記金属箔に給電して抵抗加熱による加熱で成形したものであることを特徴とする。
【0014】請求項7記載の金属張り積層板の分離装置は、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板と、成形用プレートを交互に配置して形成されたブロック体から金属張り積層板を分離し、取出す金属張り積層板の分離装置において、上記ブロック体の最上面に積載された第1の金属張り積層板を持ち上げるホイストと、連なっている金属箔を切断する切断手段と、第1の金属張り積層板に連なっていた第2の金属張り積層板の切断した金属箔の端面を上より押し潰す手段を備えたことを特徴とする。上記によって、切断した際に生じた金属箔のカエリを押し潰すことができると共に、第2の金属張り積層板の端辺に生じた反りを修正することができるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図に基づいて説明する。図1はブロック体から金属張り積層板を分離している第1の状態を説明した概略正面図、図2R>2はその概略平面図、図3は第2の状態を説明した概略正面図、図4は金属箔を切断する前と後の状態を模式的に説明した概略図、図5は成形する際の状態を説明した概略図、図6は金属張り積層板の断面図、図7は取出した金属張り積層板の積載状態を示す正面図である。
【0016】図5及び図6に示す如く、本発明の対象となる金属張り積層板1は、長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった状態で成形されたものである。上記金属張り積層板1としては、連なった金属箔2に給電して、抵抗加熱により加熱しながら成形したものが挙げられる。上記金属張り積層板1は、プリプレグ体3とその外層に金属箔2を重ねた積層体4を加熱して、そのプリプレグ体3の材料である樹脂が硬化して絶縁層3aを形成したものである。上記プリプレグ体3は、プリプレグのみでも、内層材と組合わせたプリプレグでもよい。上記プリプレグは、ガラス織物あるいは不織物等の基材にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させ、この樹脂をBステージ状態に半硬化させたものである。また、上記金属箔2は、銅箔等が挙げられる。
【0017】上記金属張り積層板1の成形は、外層用に一対の長尺の金属箔2、2を形成し、この金属箔2、2にプリプレグ体3を重ねて一組の積層体4を形成すると共に金属箔2、2を複数重に折り返しながら、積層体4と成形用プレート5を交互に配置してブロック体6を作製し、このブロック体6をプレスすると共に上記金属箔2、2に給電する。上記成形プレート5は、アルミニウム板の表面に絶縁被覆を形成する等によって構成される電気絶縁性の板が挙げられる。また、上記成形プレート5の寸法は、成形の際に金属箔2、2間で短絡しないように、幅方向が金属箔2より長め、長さ方向がプリプレグ体3より長めに形成してある。
【0018】本発明の分離方法は、成形後に、金属張り積層板1が金属箔2によって一体に連続した状態となている上記ブロック体6から金属張り積層板1を分離し、取出すものである。
【0019】上記分離方法を実施するのに用いる分離装置の一例を説明する。図1及び図2に示す如く、分離装置は、金属張り積層板1を持ち上げるホイスト20を備える。上記ホイスト20は、シリンダにより上下に昇降する複数のダクト22、及びその先端に吸引機能を有する吸引筒21、及び、これらダクト22を取り付けたアーム23を備えている。上記ダクト22は、基端にブロア(図示せず)を連接しており、ブロアを稼動して吸引筒21の先端面で吸着することができる。また、上記ホイスト20は、アーム23を昇降させる昇降シリンダ27を備えている。上記昇降シリンダ27は、可逆的に昇降できるものであり、上記昇降シリンダ27を下降することにより、ダクト22の先端に設けた吸引筒21が金属張り積層板1に接近し、吸着し、また、上記昇降シリンダ27を上昇することで、金属張り積層板1を持ち上げることができる。このホイスト20は、昇降シリンダ27で主たる上昇及び下降を行い、ダクト22を昇降させることで微調整を行うことができる。
【0020】上記分離装置は、上記アーム23の両端に、シリンダ25により上下に昇降する押え板24、24を備える。上記押え板24は、上記ブロック体6で金属箔2が連なっている側の上方に配置され、それぞれが下降及び上昇を個々に可動することができるものである。上記押え板24は、金属箔2の略幅方向にわたって平坦な板状の下面を形成しているものである。
【0021】上記分離装置は、連なっている金属箔2を切断する切断器具11として金属製ワイヤー13を備えている。上記分離装置は、載置されたブロック体6の両側にガイドレール14、14を備え、このガイドレール14、14上を移動する一対のワイヤー支持具15、15間に金属製ワイヤー13を張っている。上記分離装置は、ブロック体6より最上面に積載された第1の金属張り積層板1aをホイスト20でわずかに持ち上げて、第1の金属張り積層板1aと成形プレート5の隙間に、上記金属製ワイヤー13を挿入し、この金属製ワイヤー13をスライドさせて、連なった金属箔2を切断する構造となっている。
【0022】上記分離装置は、第1の金属張り積層板1aの分離が円滑にいくように、治具をとして、成形プレート押え片31、成形プレート保持片32を備える。上記成形プレート押え片31は、第1の金属張り積層板1aを持ち上げた際に、成形プレート5が動かないように押さえつけるものである。上記成形プレート保持片32は、第1の金属張り積層板1aをホイストで持ち上げた際に、これに連なった第2の金属張り積層板1bの切断する側の端辺がわずかばかり持ち上がるので、この端辺下側に挿入し、第2の金属張り積層板1bを保持するものである。上記治具は、ガイドレール14側に設置されて、基端を軸として水平方向に90度回転可能なものであり、使用の際にガイドレール14側からブロック体6に先端を突き出して、成形プレート5を押さえたり、第2の金属張り積層板1bの端辺下側に挿入されて用いられ、未使用の際はガイドレール14とブロック体6との隙間に収納されるようになっている。
【0023】また、上記分離装置は、昇降シリンダ27が天井に設置されたレール(図示せず)に付設されており、昇降シリンダ27を前後方向に可逆的に移動することができる。そして、上記分離装置は、吸引筒21で吸着した金属張り積層板1を、昇降シリンダ27を前後方向に移動することにより、ブロック体6から取出しすことができる。また、同様に吸引筒21で成形プレート5を吸着すれば、この吸着した成形プレート5をブロック体6から取出すことができる。なお、図中の符号26は、成形を終了したブロック体6を搬入する搬入台26である。
【0024】次いで、上記分離装置を用いた分離方法について説明する。上記分離方法は、図1に示すように、先ずホイスト20の昇降シリンダ27が下降してダクト22の先端に設けた吸引筒21、21で上記ブロック体6の最上面に積載された第1の金属張り積層板1aを吸着する。次に、昇降シリンダ27がわずかばかり上昇し、第1の金属張り積層板1aをわずかばかり持ち上げる。第1の金属張り積層板1aが持ち上がるのに伴って、これに連なった第2の金属張り積層板1bの端辺も持ち上がり、この第2の金属張り積層板1bの端辺下側に成形プレート保持片32aが挿入される。また、第2の金属張り積層板1bに上接している成形プレート5aの上端で端辺が持ち上がった側と反対側に位置する個所を、成形プレート押え片31、31で左右から動かないように押さえる。そして、上記第1の金属張り積層板1aと成形プレート5aの隙間に、上記金属製ワイヤー13が挿入され、この金属製ワイヤー13をスライドさせて、連なった金属箔2を切断する。
【0025】このとき、図4に示すように、上記第1の金属張り積層板1aに連なっている第2の金属張り積層板1bは、連なった金属箔2が持ち上がるのに伴って、その端部が持ち上がった状態で、金属製ワイヤーである切断具11がスライドして切断される。そのため、第2の金属張り積層板1bは、端辺に反りを生じる。また、第2の金属張り積層板1bは、図4(b)に示すようにに成形プレート5aの上側で切断されるため、成形プレート5aの厚みに相当する分、切断した金属箔2の端面にカエリ12を生じる。
【0026】その後、ホイスト20で持ち上げた第1の金属張り積層板1aは、搬送され、金属張り積層板1専用の台車に積載される。次いで、第2の金属張り積層板1bに上接している成形プレート5aが、ホイスト20で持ち上げられて取出され、成形プレート5専用のところに保管される。このようにして、ブロック体6の最上面に上記第2の金属張り積層板1bが配置される。上記分解方法は、最上面に上記第2の金属張り積層板1bが配置された状態で、図3に示すように、分解装置に具備した押え板24、24のうち、金属箔2を切断した側の押え板24aを下降して、第2の金属張り積層板1bの切断した金属箔2の端面を、第2の金属張り積層板1bに下接した成形プレート5との間で挟むようにして、上から押し潰す。上記分解方法は、押え板24aで切断した金属箔2の端面を押し潰すことで、切断の際に生じた金属箔2のカエリ12をなくし、また、第2の金属張り積層板1bの端辺に生じた反りを修正することができる。その後、上記分解方法は、上記押え板24aが上昇すると共に、ホイスト20の昇降シリンダ24が下降してダクト22の先端に設けた吸引筒21、21で第2の金属張り積層板1bを吸着する。
【0027】上記分解方法は、上記工程を順次繰返すことによって、ブロック体6から金属張り積層板1を分離し、取出すことができる。上記分解方法で分離された金属張り積層板1は、端辺のカエリ12が押し潰されているので、取出して積載した際に、他の金属張り積層板1の表面を傷付けたりすることがない。また、上記分解方法で分離された金属張り積層板1は、反りを修正したものとなっている。
【0028】本発明の分解方法の実施の形態は、上記に限定されるものではない。第2の金属張り積層板1bの切断した金属箔2の端面を押し潰す工程は、ブロック体6から分離した後に、平滑な台に静置して押し潰し、その後金属張り積層板1専用の台車に積載してもよい。
【0029】さらに、上記分解方法では、取出した金属張り積層板1を積載する際に、図7に示すように切断した金属箔2の端面7を上下で千鳥状に積載することが好ましい。積載を千鳥状にすると、上下の金属張り積層板1、1の端面7、7が離れているので、この積載体8から金属張り積層板1を再度取出す際に、より円滑に剥離することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の金属張り積層板の分離方法は、切断した金属箔のカエリを押し潰してなくすると共に、第2の金属張り積層板の端辺に生じた反りを修正することができる。その結果、金属張り積層板1は、端辺のカエリが押し潰されているので、取出して積載した際に、他の金属張り積層板の表面を傷付けたりすることがない。また、上記分解方法で分離された金属張り積層板は、反りを修正したものとなっている。
【0031】本発明の金属張り積層板の分離装置は、切断した金属箔に生じたカエリを押し潰すことができると共に、第2の金属張り積層板の端辺に生じた反りを修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を実施している一例を示し、ブロック体から金属張り積層板を分離している第1の状態を説明した概略正面図である。
【図2】同上の概略平面図である。
【図3】同上の第2の状態を説明した概略正面図である。
【図4】(a)、(b)は金属箔を切断する前と後の状態を模式的に説明した概略図である。
【図5】成形する際の状態を説明した概略図である。
【図6】金属張り積層板の断面図である。
【図7】取出した金属張り積層板の積載状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 金属張り積層板
2 金属箔
5、5a 成形プレート
6 ブロック体
12 カエリ
13 金属製ワイヤー
20 ホイスト
21 吸引筒
24 押え板
27 昇降シリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板と、成形用プレートを交互に配置して形成されたブロック体から金属張り積層板を分離し、取出す金属張り積層板の分離方法において、上記ブロック体の最上面に積載された第1の金属張り積層板を持ち上げると共に、連ねている第1の金属張り積層板と第2の金属張り積層板間の金属箔を切断して第1の金属張り積層板を分離した後に、第2の金属張り積層板の切断した金属箔の端面を上より押し潰すことを特徴とする金属張り積層板の分離方法。
【請求項2】 上記金属張り積層板の切断した金属箔の端面を押し潰す工程が、ブロック体より金属張り積層板を持ち上げる前に行うことを特徴とする請求項1記載の金属張り積層板の分離方法。
【請求項3】 上記第1の金属張り積層板をホイストで持ち上げた際に、これに連なった第2の金属張り積層板の切断する側の端辺下側を保持片で保持した状態で上記金属箔を切断することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属張り積層板の分離方法。
【請求項4】 上記連なっている金属箔を切断する方法が、金属製のワイヤーをスライドさせて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載の金属張り積層板の分離方法。
【請求項5】 上記取出した金属張り積層板を積載する際に、切断した金属箔の端面を上下で千鳥状に積載することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載の金属張り積層板の分離方法。
【請求項6】 上記金属張り積層板が、2枚の長尺を一対とした金属箔の間にプリプレグ体を挟んだ積層体をプレスし、上記金属箔に給電して抵抗加熱による加熱で成形したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか記載の金属張り積層板の分離方法。
【請求項7】 長尺の金属箔が複数重に折り返して連なった金属張り積層板と、成形用プレートを交互に配置して形成されたブロック体から金属張り積層板を分離し、取出す金属張り積層板の分離装置において、上記ブロック体の最上面に積載された第1の金属張り積層板を持ち上げるホイストと、連なっている金属箔を切断する切断手段と、第1の金属張り積層板に連なっていた第2の金属張り積層板の切断した金属箔の端面を上より押し潰す手段を備えたことを特徴とする金属張り積層板の分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−103516(P2002−103516A)
【公開日】平成14年4月9日(2002.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−293550(P2000−293550)
【出願日】平成12年9月27日(2000.9.27)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】