説明

金属的な多色の虹色外観を有する化粧塗膜を形成するための化粧品組成物、及び人工爪

【課題】
【解決手段】 本発明は、金属的な多色の虹色外観を有する化粧塗膜を形成するための化粧品組成物であって、液相及びPVDアルミニウム顔料を含有し、前記PVDアルミニウム顔料は1cmあたり約5000〜約20000の構造要素を持つ回折構造を有し、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の重量に対して90〜100重量%であり、且つ前記化粧品組成物中に存在する前記PVDアルミニウム顔料は着色レベルで、前記化粧品組成物の総重量に対して1.0〜8.0重量%であることを特徴とする化粧品組成物に関する。本発明は更に人工爪に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属的な多色の虹色外観を有する化粧塗膜を形成するための化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
WO02/03913号は、指の爪を金属的な外観に仕上げるマニキュアを開示している。この先行技術のマニキュア調合物にはPVD顔料が使用されている。このマニキュアでは他の色彩効果、特に多色の虹色は得られない。
【0003】
「SpectraFlair」(登録商標、フレックスプロダクツインコーポレイテッド製、サンタローザ、カリフォルニア、米国)という商品名の顔料が市販されている。これらの顔料の組成及び製造については、バーバラ・パーカー(Barbara Parker)著「Advances in Interference Color」、カラーコスメティックサミット(the Color Cosmetic Summit)モントリオール(2003)会報に記載されている。これらの顔料はPVD法により形成され、アルミニウムコア及びその上に堆積されたMgF2層を有する多層エフェクト(光輝性)顔料である。これら低屈折層上には、格子構造間に一定の空間を有する格子が浮き出ている。可視光の下で観察すると、各エフェクト顔料がプリズム回折効果を示す。従ってその塗膜は虹様効果を示し、エフェクト顔料は基材上に塗布された層内で一様に面平行配向を呈する。
【0004】
更に、いわゆるホログラフィック(holographic)エフェクト顔料は虹色効果を形成できる。「ホログラフィックエフェクト顔料」という語には、エッカルト社(Eckart、フュルス、ドイツ)のいわゆる「ジオメトリック(geometric)顔料」等の様々な構造のエフェクト顔料が含まれる。これら「ジオメトリック顔料」においては、PVD法によってアルミニウムコア上に複数のポリマー層が形成されている。該エフェクト顔料は、層厚が最大で10mmであり、特にその厚い層厚のために化粧品調合物には適していない。
【0005】
前述の格子又はホログラム構造を持つエフェクト顔料は、その幾つかは既に市販されているものの、いずれも比較的厚いという重大な欠点を有する。この欠点は化粧品調合物中での該顔料の使用を厳しく制限する。
【0006】
上記エフェクト顔料の更なる欠点は、比較的大きな粒子、すなわち直径が25μmを超える粒子からなるという点である。
【0007】
SpectraFlair(登録商標)顔料は、例えば、虹色効果及び金属的な外観を示す塗膜を形成するためのマニキュアに使用できる。SpectraFlair(登録商標)顔料の層厚は約1mmと大きく(バーバラ・パーカー(Barbara Parker)、「Advances in Interference Color」、カラーコスメティックサミット(the Color Cosmetic Summit)モントリオール、2003、会報)、また粒子サイズも約25〜35μmと大きいため、塗膜中のこの顔料は均一な金属膜的印象を観察者に与えることはなく、むしろ個々の顔料がグリッタリング(glittering)又はスパークリング(sparkling)効果を示しているとみなされる。
【0008】
しかしながらマニキュア等の化粧品調合物では、このようなグリッタリング又はスパークリング効果はある条件下でのみ望まれるものである。この市場では、殆どの女性が上品なマニキュアを好み、各顔料粒子が融合して滑らかな金属膜を成しているように見えるものが好まれる。
【0009】
更に、マニキュアがあまりに派手であると思われないために、虹色効果をあまり喧伝すべきではない。
【0010】
それ故に、塗付した後に美しい虹色色彩効果及び上品な外観を持つ塗膜を形成できる化粧品調合物が望まれている。
【0011】
また、前述のエフェクト顔料は、被覆力が低いという更なる欠点を有する。以下の2点の理由により被覆力が低下している。
【0012】
一方は、前述のエフェクト顔料はいずれもアルミニウム含量が比較的低いという点である。しかしながら、上記エフェクト顔料中、アルミニウムコアのみが可視光(波長400〜800nm)を反射するため、アルミニウムコアのみが被覆力に寄与する。エフェクト顔料中のアルミニウムコア割合が低いほど、被覆力は低下する。更には、これらの顔料の被覆力が不充分なために、化粧品塗布組成物の単位面積あたりの被覆率が低下する。
【0013】
他方は、上記エフェクト顔料の層厚が大きいため、キャリア媒体中の顔料を好ましく積層することが困難であるという点である。それ故に、例えば層厚10mmのジオメトリック顔料の場合、顔料は十分に配向しないためマニキュアでの使用に全く適していない。優れた視覚的外観を得るためには、優れた配向、特に爪等の基材に対して実質的に面平行の整列が必要とされる。
【0014】
更に金属的外観及び多色の玉虫色光沢(虹色効果)を持つ塗膜を形成するための化粧品組成物に上記エフェクト顔料を使用するには、その製造に高コストで煩雑な工程を経ることとなり、費用効果が悪い。
【0015】
更には、エンボスフィルム(embossed film)を使用することで、高金属的外観と光沢を持つ虹色効果、及び優れた被覆力が得られる。このためには、格子構造を有する金属被覆した合成フィルムを使用する。このようなフィルムは、例えばクルツ社(Kurz GmbH & Co. KG、フュルス、ドイツ)によって製造、市販されている。しかしながら、このフィルムは化粧品調合物には使用できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、塗布時に金属的光沢効果とともに多色の虹色効果を示し、好ましくは結合した金属層の印象を与える化粧品組成物を調製することである。
【0017】
化粧品組成物の、所望する金属的虹色効果に関する単位面積あたりの被覆率はできる限り高くすべきであり、すなわち、化粧品調合物の着色レベル又は顔料含量はできる限り低くすべきである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の目的は、金属的な多色の虹色外観を有する化粧塗膜を形成するための化粧品組成物の調製であって、前記組成物は液相及びPVDアルミニウム顔料を含有し、該PVDアルミニウム顔料は1cmあたり約5000〜約20000の構造要素を持つ回折構造を有し、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の重量に対して90〜100重量%であり、且つ前記化粧品組成物中に存在するPVDアルミニウム顔料は、前記化粧品組成物の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする化粧品組成物の調製により達成される。
【0019】
好ましい応用例は従属項に記載されている。
【0020】
更に、本発明の目的は、請求項27に記載の人工爪の調製により達成される。本発明の範囲において、人工爪とは人工の足の爪も含むと解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
「PVDアルミニウム顔料」という語は、本発明の範囲において、物理気相成長(PVD)法(PVD:physical vapor deposition)で製造したアルミニウム顔料を意味する。PVD法では、非常に滑らかな反射面を持つ非常に薄いアルミニウム顔料が製造できる。アルミニウム顔料を製造するためのPVD法は、例えばEP0826745号により当業者に公知であり、該明細書はこの参照により開示に含まれる。
【0022】
回折構造を有するアルミニウムからアルミニウム顔料を製造する方法については、米国特許第5624076号に記載されている。これらの顔料は、エンボス顔料(embossed pigment)としても知られており、第一層厚が約25〜60nmの非常に薄いアルミニウムのみからなる点で主に有利である。
【0023】
米国特許第5624076号の教示によれば、上記回折構造は1cmあたり5000〜11000の溝を有する。
【0024】
米国特許第5624076号では、格子構造を持つポリマーフィルムをエンボス処理してから、高真空下でアルミニウムをそれに蒸着することで顔料を製造する。その後、PVD法による金属エフェクト顔料の製造において通常行われているように、ポリマーフィルムからアルミニウムを取り外し、得られた金属箔を粉末状とし顔料を得る。米国特許第5624076号にはエンボスアルミニウム顔料の製造方法が記載されており、該明細書はこの参照により開示に含まれる。
【0025】
この方法により、1cmあたり20000もの回折要素を持つ回折構造も製造できる。以下、本発明の範囲において、「エンボスアルミニウム顔料」という語は、回折構造を有するPVDアルミニウム顔料を表すためにも用いられる。
【0026】
回折構造は互いに実質的に平行に配列された複数の溝からなるのが好ましく、すなわち、リッジ部又はピーク部により互いに分離された谷部からなるのが好ましい。アルミニウム顔料には他の回折構造を用いることも当然可能である。例えば、回折構造は互いに同心状に又はらせん状に配列された溝からなる構造であってもよい。観察者に対して望ましい多色の玉虫色又は虹色の視覚的色彩効果を発現するという点が、回折構造の唯一の必須条件である。
【0027】
上記回折構造は反射回折格子として形成するのが好ましい。
【0028】
更に、上記エンボスアルミニウム顔料は意外にも化粧品調合物での使用に理想的であることを見出した。
【0029】
エンボスアルミニウム顔料が高度に凝集するのを回避するために、この顔料は有機溶媒を用いた非常に希薄な分散物中で取り扱うことが好ましい。
【0030】
すなわち、本発明は、塗布すると好ましくは外観が均一で虹色を示す金属膜からなる塗膜を形成する化粧品組成物に関する。このような外観を金属的な虹色色彩効果としても記載する。本発明の範囲において、「虹色色彩効果」は、可視光をスペクトルの全ての色に完全に分離する効果を意味するものではなく、むしろ本発明の塗膜を形成した後に観察者が多色の虹色を知覚するような効果を意味する。
【0031】
本発明の範囲において、化粧品組成物とは、液相を有し、本発明に従って使用されるエンボスアルミニウム顔料を含み、実質的に二次元の基材に塗布される様々な化粧品調合物を意味する。好ましくは、このような化粧品製剤は液体メイクアップ用品、液体アイライナー、液体アイシャドウ、ボディローション、香料、リップグロス、及びマニキュアからなる群から選ばれる。
【0032】
好ましい一実施態様においては、化粧品組成物は添加剤及び/又は補助剤、例えば酸化防止剤、染料、紫外線吸収剤、乳化剤、ビタミン、におい物質、薬剤、チキソトロープ剤、及び/又は体質顔料を含んでよい。
【0033】
化粧品組成物はマニキュア又はリップグロス調合物であることが好ましい。
【0034】
本発明の化粧品組成物を二次元の基材に塗布した後、その中に使用されているエンボスアルミニウム顔料は、金属的な、多色の外観又は虹色色彩効果を示す。化粧品組成物それ自体においてこの効果が識別可能である必要はなく、ここではエンボスアルミニウム顔料は化粧品組成物中にランダムに分布したままである。配向、好ましくは基材に対して面平行の配向は、人の又は人工の爪、口唇、目蓋、頬や、他の二次元の体表面等に本発明の化粧品組成物を塗布した後に形成される。エンボスアルミニウム顔料をこのように配向させるためには、上記化粧品組成物は液相を含んでいる必要がある。
【0035】
化粧品組成物を塗布し、エンボスアルミニウム顔料を配向させ、それにより望ましい金属的な多色の虹色効果を持つ塗膜を形成するためには液相が必要であり、液相を含まない化粧品組成物は殆どの場合適当ではない。
【0036】
換言すれば、エンボスアルミニウム顔料を好ましく配向させるためには、化粧品組成物を塗布し溶媒を蒸発させた後にエフェクト顔料が配向できるようにするために、化粧品組成物が十分な含水量を有する必要がある。更に、化粧品組成物を塗布する間に機械的作用を加えることにより、エンボスアルミニウム顔料の配向を改善又は増強することができる。例えば、人の又は人工の爪にブラシを用いてマニキュアを塗布することで行うことができる。リップグロスを口唇に塗布する場合、例えばリップグロス塗布スティックの塗布具又はロールオンボールによって配向が増強される。或いは、ブラシを用いてリップグロスを口唇に塗布することもできる。
【0037】
液相としては、塗布する際に健康に有害な作用を示さない液体成分を用いるのが好ましい。すなわち、有機溶媒はリップグロスには限られた量でしか使用できず、或いは全く使用することができないが、マニキュアにはこのような溶媒を用いてもよい。しかしながら、当業者は有機溶媒、水、オイル、ゲル、これらの適切な混合物等からそれぞれの塗布に適した液相を容易に選択できると考えられる。
【0038】
通常、本発明のマニキュア組成物はこの使用目的において毒性を示さない成分からなり、この組成物は人の又は人工の爪の上に金属的な虹色効果を示す塗膜を形成するのに適している。ここで「毒性を示さない」とは、通常は「EC Directive 76/78」に記載されている材料のような性質を指す。
【0039】
好ましくは、マニキュア組成物は溶媒、少なくとも一つの膜形成成分、及びエンボスアルミニウム顔料を含有し、アルミニウム顔料は1cmあたり約5000〜約20000の構造要素を持つ回折構造を有し、層厚が約20〜約140nm、好ましくは約20〜約100nm、より好ましくは約25〜約80nmであり、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の重量に対して90〜100重量%である。
【0040】
膜形成成分は、硝酸セルロース、又は適切なその無毒性誘導体、例えば酢酸酪酸セルロース等を含むのが好ましい。硝酸セルロースの分子量は、好ましくは56000g/mol以上、より好ましくは112000g/mol以上である。
【0041】
化粧品組成物の製造において、エンボスアルミニウム顔料は有機溶媒分散物の形態で使用するのが好ましい。化粧品組成物に加える分散物の固形分含量は1〜15重量%であってよく、好ましくは3〜10重量%である。エンボスアルミニウム顔料の濃度がより高い場合は、アルミニウム顔料が凝集する恐れがある。
【0042】
マニキュア組成物の溶媒は、塗布に好適に利用可能である溶媒ならば、かなり自由に選択することができる。使用可能な溶媒の例としては、トルエン、酢酸n−プロピル、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、グリコールエーテル、及び酢酸n−ブチルが挙げられる。中でも酢酸エチルがマニキュア組成物の溶媒として好ましい。
【0043】
マニキュア組成物に使用できる有機溶媒の更なる例としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフランや1,4−ジオキサン等の環状エーテル、エタノール、酢酸イソプロピル、酢酸セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
本発明のマニキュア組成物の溶媒含量は、マニキュア組成物の総重量に対して常に好ましくは50〜90重量%、より好ましくは60〜85重量%、更に好ましくは65〜75重量%である。
【0045】
本発明の好ましい一応用例においては、マニキュア組成物が可塑剤及び/又は分散剤を含有してよい。
【0046】
特に、可塑剤は結合剤を軟化させ、結合剤を機能しやすくする。可塑剤は単独で又は複数組み合わせて使用してよい。可塑剤の例としては、樟脳、ヒマシ油、並びにクエン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フタル酸及び安息香酸のエステルが挙げられる。
【0047】
ここで使用するフタル酸エステルは、好ましくはフタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジアミル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブトキシエチル、又はこれらの混合物である。他の使用可能な可塑剤の例としては、グリセリルトリアセテート、グリセリルトリプロピオネート、グリセリルトリベンゾエート、酒石酸ジブチル、安息香酸ベンジル、リン酸トリフェニル、アセチルリシノール酸ブチル、ステアリン酸ブチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、イソ酪酸酢酸スクロース、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0048】
本発明の他の実施態様においては、使用するエンボスアルミニウム顔料や、他のエフェクト顔料及び/又は着色顔料の分散を改善するために、分散剤を添加してよい。好ましい分散剤の例としては、ベントナイト等のモンモリロナイト粘土、特にステアラルコニウムヘクトライトやステアラルコニウムベントナイトが挙げられる。尿素ポリマーも分散剤として使用してよく、任意にベントナイトと組み合わせて使用してよい。
【0049】
他の添加物として、他のエフェクト顔料、及び/又は、着色顔料及び/又は染料等の着色剤を添加してよい。エフェクト顔料は特に真珠光沢顔料であってよい。しかしながら、虹色色彩効果を低減させないために、これらは約1重量%以下の比較的低い濃度で添加するのが好ましい。
【0050】
本発明の好ましい一応用例においては、着色顔料を添加してよい。着色顔料も上記と同様に、好ましくは約3重量%以下、より好ましくは約1重量%以下の低い濃度で添加する。適当な着色顔料の例としては、TiO2、酸化鉄(赤、黒、黄)、緑色用酸化クロム、ウルトラマリンブルー、及び化粧品産業で使用される典型的なマニキュア顔料が挙げられる。
【0051】
本発明のマニキュア組成物は更にチキソトロープ剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、乳化剤、ビタミン、におい物質、体質顔料、薬剤等の添加物を含有してよい。これら添加物は公知であり、標準的な量を使用する。
【0052】
本発明のマニキュア組成物は、好ましくは無毒性成分からなり、好ましくは格子様エンボスアルミニウムからなるエンボスアルミニウム顔料を含有し、該顔料は1cmあたり5000〜20000の格子構造、好ましくは1cmあたり7000〜15000の回折構造を有し、第一層厚は20〜140nm、好ましくは約20〜約100nm、より好ましくは約30〜約80nmであり、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の総重量に対して90〜100重量%であり、マニキュアの総重量に対する該顔料は着色レベル(濃度)で0.05〜5重量%である。マニキュアの総重量に対する着色レベルは、より好ましくは0.1〜2重量%である。
【0053】
マニキュア組成物は、分子量56000g/mol以上の硝酸セルロース、溶媒、可塑剤、分散剤、及びエンボスアルミニウム顔料等の無毒性成分からなり、該顔料は1cmあたり5000〜20000、好ましくは7000〜15000の回折構造を有し、第一層厚は20〜140nm、好ましくは約20〜約100nm、より好ましくは約30〜約80nmであり、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の総重量に対して90〜100重量%であり、該顔料はマニキュアの総重量に対して0.05〜5重量%の着色レベルで使用されるのが特に好ましい。マニキュアの総重量に対する着色レベルは0.1〜2重量%であることがより好ましい。
【0054】
化粧品組成物中に存在するエンボスアルミニウム顔料は、意外にも単位面積あたりの被覆率が非常に高く、すなわち顕著な被覆力を有することを見出した。このエンボスアルミニウム顔料を含有する塗布組成物は、非常に高い被覆力を示す。それ故に、該エンボスアルミニウム顔料は、非常に低い着色レベルで本発明の化粧品組成物中に好適に使用できる。化粧品組成物中のエンボスアルミニウム顔料の量は、化粧品組成物の総重量に対して0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%である。
【0055】
エンボスアルミニウム顔料の好ましい第一層厚は約20〜140nmであり、厚さが約200〜1000nmである湿式粉砕等の従来法により製造したアルミニウム顔料とは、この点で大きく異なっている。層厚が小さいことにより、エンボスアルミニウム顔料はフレキシブルなため基材に完全に適合し、すなわち基材に密着する。
【0056】
ここで、第一層厚とはアルミニウムの実際の層厚を指す。本発明の塗布組成物に用いるエンボス顔料において、この層厚は好ましくは20〜140nm、より好ましくは20〜100nm、更に好ましくは20〜80nmである。第一層厚は最も好ましくは25〜75nm又は30〜65nmである。
【0057】
他方、エンボスアルミニウム顔料の両面のピーク部間の距離を第二層厚とする。
【0058】
図1にエンボスPVDアルミニウム顔料のSEM像を示す。図1では、50000倍の倍率でエンボスPVDアルミニウム顔料の回折構造が識別できる。図1は、本明細書における第一層厚及び第二層厚の意味をより明確に示している。第一層厚は、アルミニウム顔料の上面及び下面に位置する二点間のアルミニウム顔料の実際の厚みである。図1中のその二点とは、アルミニウム顔料の上部のPaR1及び下部のPa1である。第二層厚は、それぞれ顔料の上下面のピーク部に沿って引いた白線の間の空間に対応する顔料の厚みである。
【0059】
本発明の塗布組成物のエフェクト顔料の第二層厚は好ましくは150〜400nm、より好ましくは175〜350nm、非常に好ましくは200〜300nm、最も好ましくは220〜280nmである。
【0060】
原理上、エンボスアルミニウム顔料は、互いに関連した二つの末端位置、具体的には「ピーク部−谷部」整列又は「ピーク部−ピーク部」整列とみなすことができる。
【0061】
図2に、「ピーク部−谷部」整列及び「ピーク部−ピーク部」整列の意味をそれぞれ概略的に示す。
【0062】
「ピーク部−谷部」整列においては、エンボスアルミニウム顔料間の空間は非常に小さい。この整列では、エンボスアルミニウム顔料間の接触面は非常に大きく、その結果、顔料間の引力も非常に大きいと見られる。
【0063】
「ピーク部−ピーク部」整列においては、アルミニウム顔料間の空間は最大となり、その結果、接触面或いは接触点が最小となる。エンボスアルミニウム顔料はこのように整列すると、凝集の恐れが大幅に低減される。
【0064】
本発明において、上記化粧品組成物、好ましくはマニキュア又はリップグロスの凝集傾向は意外にも低いか或いは全く無いことを見出した。
【0065】
当業者は、Metalure(登録商標)(エッカルト製、フュルス、ドイツ)等のエンボス加工していない滑らかなPVDアルミニウム顔料でそうであったように、高粘度媒体中で上記アルミニウム顔料が凝集すると予想するだろう。
【0066】
上記化粧品組成物中のエンボスアルミニウム顔料は、それ自身を主に「ピーク部−ピーク部」整列へと配列させると考えられる。「ピーク部−ピーク部」整列において、エンボスアルミニウム顔料間には、十分な流体相、例えば、水、有機溶媒、オイル、ワックス等、及び/又は分散剤が存在し、望ましくない凝集効果を更に弱める。更に、ピーク部の線が互いに平行ではなく交差して整列するようエンボスアルミニウム顔料を配列させることで、アルミニウム顔料の積層が妨げられ、その結果凝集も低減すると考えられる。
【0067】
この「ピーク部−ピーク部」整列を形成することによって、エンボスアルミニウム顔料の含有量に関係なく一様に高粘度の化粧品組成物を調製することが可能になると推測できる。エンボス構造、すなわち回折構造が、顔料の凝集を低減すると見られる。その結果、安定な化粧品組成物、特に後述するマニキュア組成物及びリップグロス組成物の処方が可能となる。
【0068】
リップグロスは、口唇を湿った魅惑的な外観とする目的で使用される。リップグロス組成物は、様々な種類の、最も広い意味でのオイル及びワックスを含有する。オイル成分は組成物に一定の流体粘度を付与し、一方ワックスは融点を上昇させ、物理的安定性を与える。リップグロスは高い光沢を有し、口唇上で広がり過ぎない性質を持つべきである。更に、口唇の端に着色顔料は滲み出ないべきである。また、心地よい皮膚感覚が得られることが望ましい。これは、顔料、特に血小板状顔料は、組成物中で凝集してはいけないということを意味する。
【0069】
リップグロス組成物に使用する典型的なワックスとしては、カルナバワックス、カンデリラワックス、オゾケライト、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、C18−C36脂肪酸のグリセリンエステル等の合成ワックス、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラノリン、及び蜜ろうが挙げられる。特に、オゾケライト及び蜜ろうは安定性を与えるワックスであり、またラノリンは製造工程中に組成物に均質性を付与するよう作用し、心地よい皮膚感覚を与える。
【0070】
適当なオイルの例としては、ヒマシ油、菜種油、ラノリン油、シリコーン油、ポリブチレン、鉱油、オレイルアルコール、イソセチルアルコール、及びミリスチン酸イソプロピルやオレイン酸デシル等のエステル類、並びにこれらの混合物が挙げられる。中でも、染料を溶解し、心地よい皮膚感覚を与えるヒマシ油が好ましい。
【0071】
金属効果を示すリップグロス組成物はありふれた物ではない。一般に口唇は微細な割れ目のある粗い構造を有する。平面状アルミニウム顔料のような金属顔料を塗布すると、このような構造が強調される傾向があり、最終的には灰色の魅力に欠ける外観となる。
【0072】
しかしながら、本発明のリップグロス組成物を用いると、驚くべきことに金属的な外観とともに興味深い虹色色彩効果が得られる。該組成物の光沢は高く、個々の成分は分離しない。従って、観察者にとって口唇上の塗膜は実質的に結合したフィルムのように見える。
【0073】
リップグロス組成物中のエンボス顔料の着色レベルは、組成物の総重量に対して、好ましくは0.2〜2.0重量%、より好ましくは0.3〜1.0重量%である。
【0074】
エンボスアルミニウム顔料は希薄な有機溶媒懸濁液として存在する。この溶媒は、好ましくはリップスティックに適した溶媒である。エンボスアルミニウム顔料は、ブチルグリコール中に1〜15重量%の濃度、好ましくは3〜10重量%の濃度で存在するのが好ましい。望ましい最終濃度は化粧品組成物の総重量に対して約0.05〜約5重量%であり、化粧品組成物の製造過程で他の成分を加えていくとこのような濃度が得られる。
【0075】
好ましい一実施態様においては、リップグロス組成物は更に着色顔料及び/又は染料等の着色剤を含有する。着色顔料をエンボスアルミニウム顔料と混合することで、視覚上魅力的な効果が得られる。リップスティックで使用できる全ての着色顔料を、この目的で用いることができる。
【0076】
エンボスアルミニウム顔料は、金属光沢と虹スペクトルの玉虫状色彩を形成する。この色彩効果は特に直射日光下で見られる。エンボスアルミニウム顔料が薄いこと、並びに形状因子、即ち、第二層厚に対する長さの比が通常60〜120の範囲内にあるために、塗布したリップグロス中で個々の粒子がはっきりと見えることなく、虹色色彩効果が明確に視認でき、従ってスパークリング効果は示されない。これにより、リップグロスは滑らかな多色虹色光沢のある優雅な外観を示す。
【0077】
第一層厚を基にすると、形状因子は好ましくは150〜1000の範囲であり、一方エンボスアルミニウム顔料のサイズは実質的に20μm以下であることが好ましい。
【0078】
混合すると、着色顔料及びエフェクト顔料は効果的に互いに補完し合う。適当な濃度では、いずれの顔料も他方の顔料の効果を損なうことは無い。この種のリップグロスは銀色のように見えることはなく、虹色色彩効果を持つ金属色を示す。
【0079】
主として、着色顔料は化粧品組成物の総重量に対して0.5〜5.0重量%、好ましくは1〜2.5重量%の濃度で使用される。この範囲内で、着色顔料は、エンボスアルミニウム顔料の効果を損なうことなくその色彩効果を十分に発揮する。
【0080】
更に、香料、酸化防止剤、光安定化剤、保存剤等の添加物を本発明のリップグロス組成物中に存在させてもよい。これら添加物は公知の標準的な物質である。
【実施例】
【0081】
I.マニキュア組成物
【0082】
【表1】

【0083】
調製
まず、ステアラルコニウムベントナイトを酢酸ブチル中に分散し、2:1のイソプロパノール/H2O混合物(ステアラルコニウムベントナイトに対し30重量%)で活性化した。続いてエンボスアルミニウム顔料以外の全ての成分を加え、十分に混合した。最後に、エンボスアルミニウム顔料を5重量%酢酸エチル分散物の形態で加え、均一な分散物が得られるまで撹拌により最小限の剪断作用を加えた。最終生成物のマニキュア組成物中の酢酸エチルは主にこの分散物に由来する。
【0084】
【表2】

【0085】
調製
実施例1と同様である。
【0086】
【表3】

【0087】
調製
METALURE(登録商標)を10%酢酸エチル分散物の形態で加えたこと以外は実施例1と同様である。
【0088】
例1〜3の組成物の比較及び評価
例1〜3の組成物を人工爪に塗布した際の光学的外観
本発明の実施例1:わずかな虹色効果を持つ光沢のある銀色、「液体金属」に類似の結合した金属的塗膜。
比較例2:顕著な虹色効果を持つ強い銀色光沢、個々の粒子は視認できる(「スパークリング」効果)。
比較例3:虹色効果の無い銀色光沢、「液体金属」に類似の結合した金属的塗膜。
【0089】
本発明の実施例1及び比較例2の化粧品組成物は、いずれも人工爪に塗布後に顕著な銀色光沢を示し、同程度の被覆力を有していた。様々なアルミニウム顔料濃度の組成物をドクターナイフを用いて塗布した場合も、同様の評価が得られる。
【0090】
本発明の実施例1の組成物は、比較例2の組成物と比較して1/20の量のアルミニウム顔料しか必要とせず、これによりエンボスアルミニウム顔料が非常に優れた被覆力を有することが分かる。本発明の化粧品組成物は、その製造にアルミニウム顔料を非常に少量しか用いないため、低コストで製造できる。
【0091】
II.リップグロス組成物
【0092】
【表4】

【0093】
上記の本発明の実施例4の組成物の最初の6成分を、低い剪断速度で作動させたミキサーで混合した。続いてこの混合物を80〜84℃に加熱し、エンボスアルミニウム顔料を10%プロピレングリコール懸濁液の形態で均一な組成物が得られるまで加えた。次いで溶解した混合物を3ローラーミルに通し、再加熱し、所定の型に注ぎ、常温まで冷却した。
【0094】
本発明の実施例4と同様の方法により、以下の本発明の実施例5及び比較例6〜9の組成物を調製した。
【0095】
【表5】

【0096】
【表6】

【0097】
【表7】

【0098】
【表8】

【0099】
【表9】

【0100】
例4〜9の組成物の比較及び評価
比較及び評価の結果を表1にまとめる。
【0101】
【表10】

【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】エンボスPVDアルミニウム顔料のSEM像。
【図2】「ピーク部−谷部」整列及び「ピーク部−ピーク部」整列の意味をそれぞれ概略的に示したもの。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属的な多色の虹色外観を有する化粧塗膜を形成するための化粧品組成物であって、液相及びPVDアルミニウム顔料を含有し、前記PVDアルミニウム顔料は1cmあたり約5000〜約20000の構造要素を持つ回折構造を有し、金属アルミニウム含量はアルミニウム顔料の重量に対して90〜100重量%であり、且つ前記化粧品組成物中に存在する前記PVDアルミニウム顔料は着色レベルで、前記化粧品組成物の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする化粧品組成物。
【請求項2】
前記アルミニウム顔料が1cmあたり約7000〜約15000の構造要素を持つことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記化粧品組成物が更に一種以上の膜形成成分を含有するマニキュアであることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記化粧品組成物が更に一種以上のワックスを含有するリップグロス組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記膜形成成分が硝酸セルロースを含むことを特徴とする請求項3に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記膜形成成分が、分子量が56000g/mol、好ましくは112000g/molを超える硝酸セルロースを含むことを特徴とする請求項3又は5に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記膜形成成分が、分子量が好ましくは83000g/molを超える酢酸酪酸セルロースを含むことを特徴とする請求項3、5、及び6のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記液相が有機溶媒であり、好ましくはトルエン、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、エタノール、グリコールエーテル、酢酸n−ブチル、メチルプロポーソルアセテート(methyl proposol acetate)、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項3、5、6、及び7のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項9】
前記化粧品組成物が更に可塑剤及び/又は分散剤を含有することを特徴とする請求項3、5、6、7、及び8のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項10】
前記化粧品組成物が可塑剤として少なくともフタル酸ジブチルを含有し、共にイソ酪酸酢酸スクロースを任意に含有することを特徴とする請求項3、5、6、7、8、及び9のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項11】
前記化粧品組成物が分散剤としてベントナイト及び/又は尿素ポリマーを含有することを特徴とする請求項9又は10に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
前記アルミニウム顔料が0.1〜2.0重量%の着色レベルで存在することを特徴とする請求項3、5、6、7、8、9、10、及び11のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記化粧品組成物が更に一種以上の着色剤を含有することを特徴とする請求項3、5、6、7、8、9、10、11、及び12のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記着色剤が着色顔料及び/又は染料であることを特徴とする請求項13に記載の化粧品組成物。
【請求項15】
前記回折構造が反射回折格子からなることを特徴とする請求項3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項16】
前記PVDアルミニウム顔料の層厚が約20〜約140nm、好ましくは約20〜約100nmであることを特徴とする請求項3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、及び15のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項17】
前記液相が更にオイル及び/又はゲルを含有することを特徴とする請求項4に記載の化粧品組成物。
【請求項18】
前記化粧品組成物が酸化防止剤、着色剤、乳化剤、ビタミン、香料、及び/又は賦形剤等の添加物を含有することを特徴とする請求項4又は17に記載の化粧品組成物。
【請求項19】
前記オイルがヒマシ油、菜種油、ラノリン油、シリコーン油、ポリブチレン、鉱油、オレイルアルコール、イソセチルアルコール、及びミリスチン酸イソプロピルやオレイン酸デシル等のエステル類、並びにこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項17又は18に記載の化粧品組成物。
【請求項20】
前記ワックスがカルナバワックス、カンデリラワックス、オゾケライト、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、C18−C36脂肪酸のグリセリンエステル等の合成ワックス、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラノリン、蜜ろう、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項4、17、18、及び19のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項21】
前記化粧品組成物が更に一種以上の着色剤を含有することを特徴とする請求項4、17、18、19、及び20のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項22】
前記着色剤が着色顔料及び/又は染料であることを特徴とする請求項21に記載の化粧品組成物。
【請求項23】
前記化粧品組成物が更に香料、酸化防止剤、光安定化剤、保存剤等の添加物を一種以上含有することを特徴とする請求項4、17、18、19、20、21、及び22のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項24】
前記アルミニウム顔料が、前記化粧品組成物の総重量に対して0.2〜2.0重量%の着色レベルで存在することを特徴とする請求項4、17、18、19、20、21、22、及び23のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項25】
前記回折構造が反射回折格子からなることを特徴とする請求項4、17、18、19、20、21、22、23、及び24のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項26】
前記PVDアルミニウム顔料の層厚が約20〜約140nm、好ましくは約20〜約100nmであることを特徴とする請求項4、17、18、19、20、21、22、23、24、及び25のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項27】
請求項3、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、及び15のいずれかに記載の化粧品組成物で被覆されていることを特徴とする人工爪。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−513893(P2007−513893A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543357(P2006−543357)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/DE2004/002703
【国際公開番号】WO2005/055965
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(502099902)エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (48)
【Fターム(参考)】