説明

金融取引方法、金融取引システム、金融取引を仲介する第三者機関サーバ、統合キャッシュカード及びそのカードを使用するATM

【課題】口座毎のキャッシュカードを1枚のカードにまとめ、1つの暗証番号で、複数の口座に対するサービスを行う。
【解決手段】利用者各人の情報を1元管理する機関としての第三者機関により管理される第三者機関サーバ100と、利用者の口座がある銀行等の金融機関により管理される金融機関サーバ105、106と、第三者機関規格のATM101とがネットワーク104に接続されて構成されている。利用者が使用する統合キャッシュカードは、複数の口座情報と、全口座に共通の暗証番号とが記録されており、利用者は、第三者機関規格のATM101を使用して、自分が所有する全ての口座に対するサービスを、第三者機関サーバ100を介して受けることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融取引方法、金融取引システム、金融取引を仲介する第三者機関サーバ、統合キャッシュカード及びそのカードを使用するATM(Automated Teller Machine)に係り、特に、複数の金融機関の預金口座を統合して管理、利用することができる金融取引方法、金融取引システム、金融取引を仲介する第三者機関サーバ、統合キャッシュカード及びそのカードを使用するATMに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、金融機関を利用する預金者は、金融機関の口座毎にキャッシュカードを保持し、そのキャッシュカードを利用してそれぞれの金融機関用のATMを使用して、入金、出金、振り込み等のサービスを受けることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、取引する金融機関の口座が増加した場合、預金者は、その都度新たなキャッシュカードを保持しなければならない。そのため、預金者に、口座数分のキャッシュカードを管理するための手間、複数口座に分散されて管理される資産の全体を把握するための手間、複数口座に関わる取り引きをする場合、口座数分の処理を組み合わせる手間等の多くの手間をかけさせている。
【0004】
本発明の目的は、前述したような複数口座を有する利用者の各種の手間を解消することを可能とした複数の金融機関の預金口座を統合して管理、利用することができる金融取引方法、金融取引システム、金融取引を仲介する第三者機関サーバ、統合キャッシュカード及びそのカードを使用するATMを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末を用いる金融取引方法において、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードが前記ATMあるいはカードリーダに挿入されたとき、前記利用者識別コードに対する認証処理を行うことにより、前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供することにより達成される。
【0006】
また、前記目的は、ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末と、第三者機関サーバと、金融機関サーバとが通信回線を介して接続されて構成される金融取引システムにおいて、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末で使用するカードが利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードであり、前記第三者機関サーバは、前記利用者識別コードを持つ前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段とを備えたことにより達成される。
【0007】
また、前記目的は、ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末と金融機関サーバとに接続され、金融取引を仲介する第三者機関サーバにおいて、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末に、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードが挿入されたとき、前記利用者識別コードに対する認証処理を行う手段と、前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段とを備えたことにより達成される。
【0008】
さらに、前記目的は、ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末を用いる金融取引に使用する統合キャッシュカードにおいて、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードが記録されていることにより達成される。
【0009】
また、前記目的は、金融取引に使用するATMにおいて、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードが記録されている統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段を備えたことにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による金融取引方法、金融取引システム、統合キャッシュカード及びそのカードを使用するATMの実施形態を図面により詳細に説明する。
【0011】
本発明は、利用者のそれぞれが所有している金融機関発行のキャッシュカードを1枚のカードに統合し、各人の情報を1元管理する機関を設立し、個人をユニークなIDで管理して、機関の仕様に合わせたATMを利用することにより統合されたカード1枚で、所有している複数の口座から指定した金額の引出し、預け入れ、振込先口座に複数の口座から一括して振込みを行うことができるようにしたものである。
【0012】
図1は本発明の一実施形態による金融取引システムの概念を示す図、図2は第三者機関の管理用DB及び統合キャッシュカード内の管理情報の内容を説明する図である。図1において、100は第三者機関が管理するサーバ(以下、単に第三者機関サーバという)、101は第三者機関規格ATM、102は統合キャッシュカード、103は個人情報管理DB、104はネットワーク、105、106は金融機関が管理するサーバ(以下、単に金融機関サーバという)である。
【0013】
本発明の一実施形態によるシステムは、図1に示すように、利用者各人の情報を一元管理する機関としての第三者機関により管理される第三者機関サーバ100と、利用者の口座のある銀行等の金融機関により管理される金融機関サーバ105、106と、第三者機関規格のATM101とがネットワーク104に接続されて構成されている。このようなシステムにおいて、第三者機関サーバ100は、個人情報管理DB103を備え、ATM101、取引き銀行としての金融機関サーバ105、106との間の通信機能、送受信メッセージ編集機能、個人情報管理DB検索機能、個人情報比較機能を有している。また、金融機関サーバ105、106は、それぞれ、顧客情報管理DBを有し、ネットワーク通信機能と顧客情報管理DBの更新機能とを有している。また、第三者機関規格ATM101は、統合キャッシュカード102を使用して、利用者に各種のサービスを行うことができ、カード所有者認証機能、カード読込み機能、第三者機関サーバとの通信機能、所有口座一覧表示・選択機能、振込先口座履歴表示・選択機能、振込先口座履歴更新機能、及び、カード内情報更新機能を有している。第三者機関規格ATM101で使用する統合キャッシュカード102は、利用者の要求により第三者機関サーバ100から発行される。
【0014】
図1に示す本発明の実施形態によるシステムにおいて、第三者機関サーバ100から発行される統合キャッシュカード102を所持する利用者は、統合キャッシュカード102を第三者機関規格ATM101に挿入することにより、ネットワーク104に接続される第三者機関サーバ100を介して金融機関サーバ105、106が提供するサービスを受けることができる。
【0015】
第三者機関サーバ100が持つ管理用DBとしての個人情報管理DB103には、図2(a)に示すように、利用者毎に、個人管理ID201、所有口座銀行数202、銀行コード203、所有口座数204、口座番号205、暗証番号206、連絡手段231、連絡先232、特定日233、固定残高金額234が格納されている。そして、口座番号205、暗証番号206、特定日233、固定残金額234は、その利用者が持つ複数の口座数だけ登録されており、同様に銀行コード203もその利用者が口座を持つ複数の銀行数だけ登録されている。なお、暗証番号206、特定日233、固定残金額234は、口座毎に異なるものであってもよいが、全てに同一のものが格納されている場合もある。また、統合キャッシュカード102内には、管理情報として、図2(b)に示すように個人管理用ID211、所有口座銀行数212、銀行コード213、過去取引履歴数214、取引口座情報215が格納されている。そして銀行コード213は、その利用者が口座を持つ複数の銀行数だけ登録されており、取引履歴情報としての取引口座情報は履歴数分格納されている。
【0016】
図3は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用した処理時に第三者機関規格ATMのディスプレイに表示される画面例を示す図、図4は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用して利用者が所有している複数の口座からそれぞれ小額を引出す場合のデータと現金との流れを説明する図、図5は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して利用者が自分の所有している口座から小額の金額を引出す場合の処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これらについて説明する。なお、図3に示す画面例については、処理動作の説明の中でその都度説明する。
【0017】
まず、図4を参照して複数の口座より引出しを行う場合のデータと現金との流れの概要を説明する。
【0018】
利用者は、第三者機関規格ATM101に自分が所持する統合キャッシュカード102を挿入して引き出しのための処理を行う。その操作により、第三者機関規格ATM101は、個人認証コード、引出し金額、引き出し元口座数、引出し元口座情報の各情報を持つ依頼電文フォーマットを生成し、その依頼電文400を第三者機関サーバ100へ送信する。第三者機関サーバ100は、第三者機関規格ATM101から受信した情報に基づいて引出し元になる口座のある銀行へ引出し金額、引出し元口座情報、暗証番号からなるフォーマットを持つ依頼電文401を送信する。この電文に含まれる引出し金額は、利用者により指示された引出し金額毎の金額であり、総計が利用者の引出し金額として指定した金額である。第三者機関サーバ100は、引出し元口座のある銀行から引出した金額を統合し第三者機関規格ATM101から払い出す。図4には、前述した処理におけるデータの流れを矢印つきの実線で、また、現金の流れを矢印つきの点線で示している。
【0019】
次に、図5に示すフローを参照して、図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して利用者が自分の所有している口座から小額の金額を引出す場合の処理動作を説明する。
【0020】
(1)利用者が第三者機関規格ATM101(以下、単に、ATMという)に第三者機関から発行された統合キャッシュカード102を挿入すると、図3(a)に示すような取引き業務一覧画面301がATM101のディスプレイに表示される。この画面には、「引出し」301−1、「預入れ」301−2、「振込み」301−3、「個別設定」301−4が選択可能に表示される(ステップ501)。
【0021】
(2)利用者は、表示された一覧表示画面301で、「引出し」を選択して暗証番号を入力する。これにより、ATMは、入力された暗証番号とカードに登録されている番号とを比較するカード所有者認証機能により個人認証を行う(ステップ502〜504)。
【0022】
(3)個人認証後、ATMは、カード内情報読み込み機能により、個人管理IDを第三者機関へ送信し、カード所有者が所有している全ての口座情報を取得する(ステップ505、506)。
【0023】
(4)取得したカード所有者の所有している全ての口座情報よりATMへ表示する情報を作成する。カード所有者が予め設定した口座毎の特定日より、引出し処理を行う10日前か否かを確認し、10日前であれば、口座の残高金額とあらかじめ設定した特定日に口座に残しておく金額とを比較し、設定した金額以上の金額が口座に残っているか否かを判定する(ステップ507〜509)。
【0024】
(5)ステップ509の判定で、口座の残金が設定した金額が少なかった場合、ATMの画面上に、残高が不足している旨のメッセージを表示領域に表示するように設定し、残金が残る場合、引出し可能金額に、口座の残金より設定された固定残額を引いた金額を加算する(ステップ510、512)。
【0025】
(6)ステップ508の判定で、引出し処理を行う日が、10日以上までであった場合、引出し可能金額に、口座の残金を加算する。なお、引出し処理を行う日が、10日以上前か、残高が設定した金額以上残っている場合、メッセージの表示は行わない(ステップ511)。
【0026】
(7)前述までの各処理の終了後、カード所有者の全口座の残高を、残高の多い順に並べ替え、図3(b)に示すような並べ替えた口座一覧302−1〜302−3と引出し可能金額302−5とを表示する(ステップ514、515)。
【0027】
(8)また、ATMの画面に、引出し金額を引出し元の口座に指定し、それぞれの口座に指定された金額の合計金額を302−4として表示する(ステップ516、517)。
【0028】
(9)OKボタンが押された後、ATMの画面で設定された金額と口座情報、個人管理IDより電文を作成し、第三者機関へメッセージを送信して引出し処理を行う(ステップ518〜520)。
【0029】
(10)第三者機関からの正常処理のメッセージを受信し、現金、明細書及び統合カードを排出して引出し処理を終了する(ステップ521〜523)。
【0030】
前述において、複数の口座のそれぞれに対して引出し金額を指定せずに、各口座から均等に引出すようにすることもできる。
【0031】
図6は前述したステップ505でATMよりカード所有者の所有している口座の残高金額確認などを第三者機関サーバを介して確認する処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0032】
(1)前述したステップ505の処理で、ATM101が利用者の本人認証後、所有している口座の情報を取得するために、個人管理IDが第三者機関サーバ100へ送信すると、第三者機関サーバ100は、ATM101から問合せのメッセージを受信し、受信した個人管理IDより個人情報管理DB103を検索し、その個人が所有している口座情報を取得する(ステップ601〜603)。
【0033】
(2)個人情報管理DB103を検索し取得した情報より個人が所有している全口座の口座番号、暗証番号を取得し、該当金融機関へ口座番号とを指定した残高照会の問合せメッセージを送信する(ステップ604〜607)。
【0034】
(3)各金融機関からの問合わせに対する応答メッセージを受信し、ATM101へ送信するためのメッセージを作成し残高照会の依頼のあったATM101へ金融機関からの残高金額を送信する(ステップ608、609)。
【0035】
図7は前述したステップ520で利用者が画面302で指定した金額を指定された口座から指定された金額を引出す処理を第三者機関サーバを介して行う処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0036】
(1)前述のステップ520の処理で、利用者が画面302で指定した内容よりメッセージを作成し個人管理IDを付加しATM101から、第三者機関サーバ100へ送信すると、第三者機関サーバ100は、ATM101から問合せのメッセージを受信し、受信した個人管理IDより個人情報管理DB103を検索し、その個人が所有している口座情報を取得する(ステップ701〜703)。
【0037】
(2)第三者機関サーバ100は、個人情報管理DB103を検索し取得した情報とATM101から受信した各口座よりの引出し金額とを該当金融機関へ引出し処理のメッセージに作成して送信する(ステップ704〜707)。
【0038】
(3)第三者機関サーバ100は、各金融機関からの処理終了メッセージ、残高通知を受信しATM101へ送信するためのメッセージを作成し、残高金額を含むメッセージを引出し依頼のあったATM101へ送信する(ステップ708、709)。
【0039】
図8は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用して利用者が所有している複数の口座のそれぞれに小額を預金する場合のデータと現金との流れを説明する図、図9は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して利用者が自分の所有している口座に小額の金額を預金する場合の処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これらについて説明する。
【0040】
図8に示す第三者機関規格ATMを利用して利用者が所有している複数の口座のそれぞれに小額を預金する場合のデータと現金との流れを説明する図は、基本的に図4の場合と同様であり、異なる点は、現金の流れが図4の場合と逆になる点、ATM101から第三者機関サーバ100への依頼電文が、個人認証コード、預け入れ先口座数、預け入れ先口座情報、預け入れ金額により構成される点、及び、第三者機関サーバ100から銀行への依頼電文が、預け入れ先口座情報、預け入れ金額により構成される点である。
【0041】
次に、図9に示すフローを参照して、図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATM101を使用して利用者が自分の所有している複数の口座へ金額を入金する場合の処理動作を説明する。
【0042】
(1)利用者が第三者機関規格ATM101(以下、単に、ATMという)に第三者機関から発行された統合キャッシュカード102を挿入すると、図3(a)に示すような取引き業務一覧画面301がATM101のディスプレイに表示される。この画面には、「引出し」301−1、「預入れ」301−2、「振込み」301−3、「個別設定」301−4が選択可能に表示される(ステップ901、902)。
【0043】
(2)利用者は、表示された一覧表示画面301で、「預入れ」を選択し、ATM101に現金を投入する(ステップ903、904)。
【0044】
(3)ATM101は、投入された現金を計算し、投入金額をATM101の画面上に表示し、利用者に投入金額を確認してもらい、投入金額が合わない場合、投入された金額を排出し再度、投入してもらう旨を表示する(ステップ905、906、920、921)。
【0045】
(4)ステップ906での確認で、投入金額が正しかった場合、ATM101は、カード内情報読込み機能により個人管理IDを第三者機関へ送信し、第三者機関からの応答メッセージを受信して、カード所有者が所有している全て口座情報の残高を取得する(ステップ907〜909)。
【0046】
(5)取得した口座情報の残高金額を確認し、残高金額の少ない順に並び替え、その順に、図3(c)の口座一覧(預入れ)画面303に示すように一覧表示し、投入された金額を同画面に表示する(ステップ910、911)。
【0047】
(6)利用者は、ATM101の画面上で入金先の口座を選択し、入金金額を指定する。ATM101は、指定された金額を投入金額から差し引いた金額を投入金額の残金部分303−4に表示する(ステップ912〜914)。
【0048】
(7)投入金額の残金が0円になった時点で、OKボタンを押せるように表示し、利用者にOKを選択してもらう(ステップ915、916)。
【0049】
(8)ATM101は、選択された口座情報、口座毎の入金金額、合計金額、個人管理IDより電文を作成し第三者機関へ送信し、各金融機関へ入金処理を行う(ステップ917)。
【0050】
(9)ATM101は、第三者機関からの正常終了処理のメッセージを受信し、ATM101から、統合カード102と明細書とを排出し入金処理を終了する(ステップ918、919)。
【0051】
図10は前述したステップ912、913でATM101上で指定された口座に指定された金額を入金する処理を第三者機関サーバを介して処理する動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0052】
(1)画面303で利用者が「OK」ボタンを押し、ATM101が、選択された預入れ先の口座数、金額、投入金額、個人管理IDを含むメッセージを組立てて、第三者機関サーバ100へ送信すると、第三者機関サーバ100は、ATM101から前述のメッセージを受信し、そのメッセージを解析して、受信したメッセージ内の個人管理IDより個人情報管理DB103を検索し、その個人が所有している口座情報を取得する(ステップ1001、1002)。
【0053】
(2)第三者機関サーバ100は、ATM101より取得した口座番号、預入れ金額を含むメッセージを作成し、そのメッセージを入金する銀行のそれぞれに送信する(ステップ1003〜1005)。
【0054】
(3)全ての銀行から処理終了のメッセージと残高情報とを受信したことを確認し、金融機関からの残高金額を含む受信したメッセージを入金要求のあったATM101へ送信する(ステップ1006、1007)。
【0055】
図11は口座所有者が口座毎に設定した特定日に固定残高が残っているかを第三者機関で確認し、口座の残金が設定した固定残高金額より少ない場合、所有者が指定した方法で残高が少ない旨を通知する処理を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0056】
(1)第三者機関サーバ100は、このプログラムを起動する日付を取得し、第三者機関の個人情報管理DB103を当日の日付より10日後に特定日を指定し、連絡手段を指定している口座を検索して口座情報を取得する。ここでの検索の検索キーは、“連絡手段≠0”AND“特定日”≦“日付+10”である(ステップ1101〜1105)。
【0057】
(2)条件に合致した口座のある全ての金融機関に、口座番号、暗証番号を送信して残高を照会する(ステップ1106)。
【0058】
(3)取得した口座の残高金額と口座毎に設定した残高固定金額とを比較し、残高が少ない場合、指定された連絡手段によりメッセージを送信するために、メッセージを作業域へ格納する処理を全口座に対して処理を行う(ステップ1106〜1111、1115、1116)。
【0059】
(4)連絡手段として、Emailが設定された口座所有者には、個人情報より連絡先として設定したメールアドレスを取得し残金が不足している旨をメッセージとして送信する(ステップ1108、1112)。
【0060】
(5)連絡手段として、Faxが設定された口座所有者には、個人情報より連絡先として設定したFax番号を取得し残金が不足している旨をメッセージとして発信する(ステップ1109、1113)。
【0061】
(6)連絡手段として、郵送を設定した口座所有者には、個人情報より連絡先として設定した住所を取得し残金が不足している旨をメッセージとして郵送する(ステップ1110、1114)。
【0062】
図12はカード所有者が、それぞれの口座に対してローンや公共料金の引き落としなど、引き落としをされる日に必要な金額が口座に残っているように設定する処理を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0063】
(1)利用者が第三者機関規格ATM101(以下、ATMという)に第三者機関から発行された統合キャッシュカード102を挿入すると、図3(a)に示すような取引き業務一覧画面301がATM101のディスプレイに表示される。この画面には、すでに説明したように、「引出し」301−1、「預入れ」301−2、「振込み」301−3、「個別設定」301−4が選択可能に表示される(ステップ1201、1202)。
【0064】
(2)利用者は、表示された一覧表示画面301で、「個別設定」を選択すると共に、暗唱番号を入力する(ステップ1203、1204)。
【0065】
(3)ATM101は、入力された暗証番号とカードに登録されている番号とを比較して個人認証を行い、個人が確定できたら、図3(d)に示す個別設定画面304を表示する(ステップ1205、1206)。
【0066】
(4)利用者は、表示された個別設定画面304の「個別残金設定」304−1を確認してOKボタンを押す(ステップ1207)。
【0067】
(5)ATM101は、カード内情報読込み機能により個人管理IDを取得し、取得した個人管理IDを第三者機関へ送信し、第三者機関からの応答メッセージを受信し、第三者機関の個人情報管理DB103からカード所有者の口座毎に設定されている特定日、固定残高金額を取得して、図3(e)に示す固定残金設定画面305を一覧表示する(ステップ1208〜1210)。
【0068】
(6)利用者は、表示された設定画面305により、各口座毎に特定の日に必要な金額を設定して「設定」ボタンを押す。設定している内容を解除したい場合は、「解除」ボタンを押すことにより、設定した内容がクリアされる。それぞれの情報を設定、解除後OKボタンを押す(ステップ1211、1212)。
【0069】
(7)ATM101は、ステップ1211の処理で設定された内容により、設定依頼の電文を作成し、個人管理IDを付加し第三者機関へ送信し、第三者機関の個人情報管理DB103の更新を依頼する(ステップ1213、1214)。
【0070】
(8)ATM101は、第三者機関からの正常処理終了のメッセージを受信すると、カードを排出して処理を終了する(ステップ1215、1216)。
【0071】
図13は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して、利用者が自分の口座から振込先の銀行へ振込みを行う場合のデータと現金との流れを説明する図であり、次に、図13を参照して、振込みを行う場合のデータと現金との流れの概要を説明する。
【0072】
利用者は、第三者機関規格ATM101に、第三者機関から発行された統合キャッシュカード102を挿入して、振込みのための操作を行うと、その操作により、第三者機関規格ATM101は、個人認証コード、振込金額、振込先口座、通信欄、振込元口座数、振込元口座番号、振込金額の各情報を持つ依頼電文フォーマットを生成して、第三者機関サーバ100に送信する。第三者機関サーバ100は、第三者機関規格ATM101から受信した情報に基づいて、振込元となる口座のある銀行に、引出し金額、振込先口座情報からなるフォーマットを持つ依頼電文を送信する。この電文に含まれる引出し金額は、利用者により指示された振込元口座毎の引出し金額であり、総計が振込先口座に対する振込金額となる。第三者機関サーバ100は、振込元口座のある銀行から引出し金額を統合して、振込先口座情報、振込者氏名、振込金額、通信欄からなるフォーマットを持つ依頼電文を振込先銀行に送信する。図13には、前述した処理におけるデータの流れを矢印付きの実線で、また、現金の流れを矢印付きの点線で示している。
【0073】
図14は図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して、利用者が自分の口座から振込先の銀行へ振込みを行う場合の処理動作を説明するフローチャート、図15は図14での処理時に第三者機関規格ATMのディスプレイに表示される画面例を示す図であり、次に、これについて説明する。
【0074】
(1)利用者が、第三者機関規格ATM(以下、単にATMという)101に第三者機関から発行された統合キャッシュカード102を挿入すると、図3(a)に示すような取引き業務の一覧画面301がATM101のディスプレイに表示される。この画面には、「引出し」301−1、「預け入れ」301−2、「振込み」301−3、「個別設定」301−4が選択可能に表示される(ステップ1401、1402)。
【0075】
(2)利用者は、表示された一覧画面301で、「振込み」を選択して、暗証番号を入力する。これにより、ATMは、入力された暗証番号とカードに登録されている番号とを比較するカード所有者認証機能により個人認証を行う(ステップ1403〜1405)。
【0076】
(3)個人認証の処理後、カード内情報読込み機能により、個人が所有している口座を管理している金融機関の銀行コード213を、所有口座銀行数212だけ統合キャッシュカードから取得し、銀行コード213から銀行名に変換して銀行名を取得する。なお、この処理の詳細は、図16に示すフローにより後述する(ステップ1406)。
【0077】
(4)そして、取得した銀行名を振込み元の口座として、図15(c)に示すように、所有口座一覧1502を表示すると共に、現金での振込みを選択できるように、選択肢に「現金」1502−1を追加して一覧表示する(ステップ1407)。
【0078】
(5)利用者は、ステップ1407で表示された所有口座一覧1502から振込み元を選択する。ATMは、図15(b)に示すような、選択された振込元、現金に金額を設定する振込金額指定画面を表示するので、利用者は、それぞれに、振込み金額を設定する(ステップ1408〜1410)。
【0079】
(6)利用者が自分で入力した振込み元毎の振込み金額を確認して、図15(b)に示す画面例の「OK」ボタンを押すと、ATMは、指定された口座に指定された金額が残っているかを第三者機関サーバを介して確認する。なお、この処理の詳細については、図17、図18に示すフローにより後述する(ステップ1411)。
【0080】
(7)ステップ1411での第三者機関サーバを介しての確認の結果、口座に指定された金額が残っていたか否かを判定し、残高が不足している口座があった場合、ステップ1407からの処理に戻って、その旨をディスプレイに表示し、再度、所有口座一覧1502を表示して金融機関を選択してもらう(ステップ1412)。
【0081】
(8)ステップ1412での判定で、口座に指定された金額が残っていた場合、図15(d)に示すような、振込先の口座を選択する画面1504を表示する。この画面には、過去に振込みを行ったことのある口座履歴(MAX 10件)からの選択のための「以前振り込んだ口座より選択」1504−1と、新たに振込先を指定する「新たな振込先口座を指定」1504−2とが表示され、利用者は、これらの何れかを選択する(ステップ1413)。
【0082】
(9)ステップ1413で、「以前振り込んだ口座より選択」1504−1が選択された場合、ATMは、統合キャッシュカード内に記録されている過去に取引のあった口座情報214、215を読み込み、これらの口座情報を、図15(e)に示すような振込先一覧1505を表示し、利用者に、この一覧から振込先口座を選択させる(ステップ1414、1415)。
【0083】
(10)ステップ1413で、「新たな振込先口座を指定」1504−2が選択された場合、振込先の銀行名、口座番号の入力画面を表示し、利用者に、通常の振込み先指定の要領で、金融機関の選択、支店、口座番号等の入力を行ってもらう(ステップ1416、1417)。
【0084】
(11)ATMは、ステップ1415またはステップ1417の処理で特定された振込先の口座へ、第三者機関サーバを経由して振込みを行う送金処理を実行する。なお、この処理の詳細については、図19、図20に示すフローにより後述する(ステップ1418)。
【0085】
(12)ステップ1418の処理終了後、ATMは、振込先に指定された口座情報を振込先口座履歴更新機能によりカードに履歴情報として記録し、カードを排出して処理を終了する(ステップ1419、1420)。
【0086】
図16は前述したステップ1406での統合キャッシュカードから銀行コード213を読み出して銀行名に変換して表示する処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0087】
(1)まず、統合キャッシュカード内に登録されている銀行数を取得し、取得した銀行数分だけの以下の処理の繰り返しを行うことを設定して、銀行数分の処理が済んだか否かを判定し、済んでいれば、ステップ1407の処理に移行する(ステップ1601、1602)。
【0088】
(2)ステップ1602の判定で、銀行数分の処理が済んでいなかった場合、カードから銀行コードを1つ取得し、その銀行コードを銀行名に変換する(ステップ1603、1604)。銀行名は、ATM内に設けられるテーブルに登録されており、この銀行名の追加、削除、変更は、第三者機関サーバを介して自動的に行われる。
【0089】
(3)ステップ1604の処理で変換された銀行名を、表示領域に格納して、ステップ1602の処理に移行して、もしあれば、次の銀行コードの読み出しを続ける(ステップ1605)。
【0090】
図17は前述したステップ1411で、ATM101が指定された口座に指定された金額が残っているかを第三者機関サーバを介して確認する処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0091】
(1)利用者が振込金額指定画面で「OK」ボタンを押すと、振込元の銀行毎に指定された金額の合計金額を計算し合計金額の欄に表示する(ステップ1701、1702)。
【0092】
(2)また、指定された金額がそれぞれの口座にあるか確認するために、画面1502で選択された振込元の金融機関数、金融機関毎の金額、銀行コード、個人認証ID211を含むメッセージを組み立てて、そのメッセージを第三者機関サーバ100へ送信する(ステップ1703、1704)。
【0093】
(3)ATM101は、第三者機関サーバからの返答のメッセージを待ち、その返答のメッセージを受信し、受信したメッセージを解析して、ステップ1412の処理に移行する(ステップ1705)。
【0094】
図18は前述のステップ1704での指定された金額がそれぞれの口座にあるか確認するためのATM101からのメッセージを受信した第三者機関サーバが、各金融機関サーバに問い合わせる処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0095】
(1)第三者機関サーバ100は、ATM101より問い合わせのメッセージを受信して、受信したメッセージを解析し、受信したメッセージ内の個人認証IDより個人情報管理DBを検索し、その個人が所有している口座情報を取得する(ステップ1801、1802)。
【0096】
(2)問い合わせ先の銀行数分以下の処理の繰り返しを行うことを設定して、銀行数分だけの以下の処理が済んだか否かを判定し、済んでいれば、ステップ1806の処理に移行する(ステップ1803)。
【0097】
(3)ステップ1802で取得した個人の口座情報から口座番号、暗証番号を取得し、取得した情報とATMのメッセージで指定された金額とを指定し、その口座のある金融機関に対する残高確認のメッセージを作成して、そのメッセージを金融機関サーバに送信し、ステップ1803に戻って、次の金融機関に対するメッセージの作成を続ける(ステップ1804、1805)。
【0098】
(4)指定された全ての金融機関に対して残高確認のメッセージをを送信した後、それらの金融機関サーバから受信を待ち、金融機関サーバからの応答のメッセージを受信した後、残高照会の依頼のあったATM101へ送信するメッセージを作成し、金融機関サーバからの情報をATM101に送信する(ステップ1806、1807)。
【0099】
図19は前述したステップ1418でのATM101から指定された振込み先口座へ送金を行う処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0100】
(1)ステップ1415で選択された、あるいは、ステップ1417で入力された振込み先の口座番号により、振込み先が決定された後、選択された振込み元の金融機関、金額1503−1、1503−2、振込先口座情報、振込み合計金額1503−3、個人認証ID211を組み立てて、送金依頼のメッセージを作成する(ステップ1901)。
【0101】
(2)ATMは、ステップ1901で作成した送金依頼のメッセージを第三者機関サーバに送信し、第三者機関サーバからの処理結果のメッセージの受信を待ち、これを受信した後、ステップ1419の処理に移行する(ステップ1902、1903)。
【0102】
図20は前述したステップ1902でATMから送金依頼のメッセージを受信した場合の第三者機関サーバでの指定された振込み先口座へ送金を行う処理動作を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0103】
(1)第三者機関サーバは、ATMから送金依頼のメッセージを受信すると、そのメッセージを解析し、個人管理IDを用いて個人情報管理DB103から個人情報を取得する(ステップ2001、2002)。
【0104】
(2)第三者機関サーバは、ステップ2002で取得した個人情報とATMからのメッセージ内の情報とにより、振込み先口座情報、振込み者氏名、振込み金額を含むメッセージを組み立てて振込先金融機関サーバ110へ送信する(ステップ2003、2004)。
【0105】
(3)振込み元として指定された口座より指定された金額を引き落とすため、銀行数分だけの以下の処理の繰り返しを行うことを設定して、銀行数分の処理が済んだか否かを判定し、済んでいれば、ステップ2008の処理に移行する(ステップ2005)。
【0106】
(4)指定された振込み元の口座情報、暗証番号、引き落とし金額を含む振込み元金融機関から第三者機関への引落しの依頼メッセージを作成し、このメッセージを振込み元金融機関サーバに送信し、ステップ2005の処理に戻って、次の振込み元に対するメッセージ作成の処理を続ける(ステップ2006、2007)。
【0107】
(5)全ての振込み元金融機関サーバへの引落しの依頼メッセージの送信後、振込先金融機関サーバ110、振込み元金融機関サーバからの処理結果の応答のメッセージを受信し、その結果をATMに送信する(ステップ2008)。
【0108】
前述したように本発明の実施形態は、入金、引出し、振込み等の金融機関がサービスする全てのサービスに対応することができる。また、前述した本発明の実施形態は、統合キャッシュカードと、第三者機関規格ATMとを使用してサービスを受けるとして説明したが、本発明は、第三者機関規格ATMに代わって、利用者が持つPC等のインターネット接続端末に統合キャッシュカードを扱うことができるカードリーダを接続し、インターネット接続端末から第三者機関サーバに接続してサービスを受けるようにすることもできる。
【0109】
また、前述した本発明の実施形態による各処理は、処理プログラムとして構成することができ、この処理プログラムは、HD、DAT、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM等の記録媒体にによる提供や、ネットワークによる提供が可能である。
【0110】
前述した本発明の実施形態によれば、口座毎に個人が所有していたカードを1枚の統合キャッシュカードにまとめることができ、利用者は、複数の金融機関の預金口座を統合して管理、利用することができる。また、利用者は、1つの暗証番号だけで複数の金融機関のサービスを利用することができるため、口座毎の暗証番号を覚えておく必要がなく、統合キャッシュカードの暗証番号のみを覚えておけばよい。さらに、振込みを行うために所有している金融機関まで足を運ぶ必要がなく、第三者機関規格ATMを備えた最寄の金融機関等でサービスを受けることができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、口座毎のキャッシュカードを1枚にまとめることができ、管理が簡単になり、また、口座毎の暗証番号を覚えておく必要がなくなるので、利用者に対する利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による金融取引システムの概念を示す図である。
【図2】第三者機関の管理用DB及び統合キャッシュカード内の管理情報の内容を説明する図である。
【図3】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用した処理時に第三者機関規格ATMのディスプレイに表示される画面例を示す図である。
【図4】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用して利用者が所有している複数の口座からそれぞれ小額を引出す場合のデータと現金との流れを説明する図である。
【図5】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して利用者が自分の所有している口座から小額の金額を引出す場合の処理動作を説明するフローチャートである。
【図6】図5のステップ505でATMよりカード所有者の所有している口座の残高金額確認等を第三者機関サーバを介して確認する処理動作を説明するフローチャートである。
【図7】図5のステップ520で利用者が画面で指定した金額を指定された口座から指定された金額を引出す処理を第三者機関サーバを介して行う処理動作を説明するフローチャートである。
【図8】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを利用して利用者が所有している複数の口座のそれぞれに小額を預金する場合のデータと現金との流れを説明する図である。
【図9】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して利用者が自分の所有している口座に小額の金額を預金する場合の処理動作を説明するフローチャートである。
【図10】図9のステップ912、913でATM上で指定された口座に指定された金額を入金する処理を第三者機関サーバを介して処理する動作を説明するフローチャートである。
【図11】口座所有者が口座毎に設定した特定日に固定残高が残っているかを第三者機関で確認し、口座の残金が設定した固定残高金額より少ない場合、所有者が指定した方法で残高が少ない旨を通知する処理を説明するフローチャートである。
【図12】カード所有者が、それぞれの口座に対してローンや公共料金の引き落としなど、引き落としをされる日に必要な金額が口座に残っているように設定する処理を説明するフローチャートである。
【図13】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して、利用者が自分の口座から振込先の銀行へ振込みを行う場合のデータと現金との流れを説明する図である。
【図14】図1に示したシステムにおける第三者機関規格ATMを使用して、利用者が自分の口座から振込先の銀行へ振込みを行う場合の処理動作を説明するフローチャートである。
【図15】図14での処理時に第三者機関規格ATMのディスプレイに表示される画面例を示す図である。
【図16】図14のステップ1406での統合キャッシュカードから銀行コードを読み出して銀行名に変換して表示する処理動作を説明するフローチャートである。
【図17】図14のステップ1411で、ATMが指定された口座に指定された金額が残っているかを第三者機関を介して確認する処理動作を説明するフローチャートである。
【図18】図17のステップ1704での指定された金額がそれぞれの口座にあるか確認するためのATMからのメッセージを受信した第三者機関サーバが、各金融機関サーバに問い合わせる処理動作を説明するフローチャートである。
【図19】図14のステップ1418でのATMから指定された振込み先口座へ送金を行う処理動作を説明するフローチャートである。
【図20】図19のステップ1902でATMから送金依頼のメッセージを受信した場合の第三者機関サーバでの指定された振込み先口座へ送金を行う処理動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
100 第3者機関
101 第3者機関規格のATM
102 第3者機関規格のATMで使用できる統合カード
103 第3者機関所有 個人情報管理DB
104 第3者機関、ATM、各金融機関が接続されているネットワーク網
105、106 ネットワーク網104に接続されている金融機関
110 ネットワーク網104に接続されている振込先の金融機関
111 ネットワーク網104に接続されている振込み元に指定された金融機関1
112 ネットワーク網104に接続されている振込み元に指定された金融機関2
120 第3者機関規格のATMから第3者機関へ振り込み処理を依頼する電文
121 第3者機関から振込先金融機関へ振り込み処理を行う電文
122 振込み元金融機関から第3者機関へ引出し処理を行う電文
201 第3者機関管理用DBの個人管理ID
202 第3者機関管理用DBの特定の個人が所有している口座の銀行の種類数
203 第3者機関管理用DBの特定の個人が所有している口座の銀行の銀行コード
204 第3者機関管理用DBの特定の個人が特定の銀行に所有している口座数
205 第3者機関管理用DBの特定の個人が特定の銀行に所有している口座の口座番号
206 第3者機関管理用DBの特定の個人が特定の銀行に所有している口座の暗証番号
231 カード所有者への残高金額不足時の連絡手段コード
232 カード所有者への残高金額不足時の連絡先
233 残高金額の照会処理を行う口座後毎の特定日
234 残高金額の照会処理を行う口座後毎の固定残高金額
211 統合カードに格納されている個人管理ID
212 統合カードに格納されている個人が所有している口座の銀行の種類数
213 統合カードに格納されている個人が所有している口座の銀行の銀行コード
214 統合カードに格納されている過去に振込みを行った口座情報数
215 統合カードに格納されている過去に振込みを行った口座情報(日付、銀行名など)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末を用いる金融取引方法において、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードが前記ATMあるいはカードリーダに挿入されたとき、前記利用者識別コードに対する認証処理を行うことにより、前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供することを特徴とする金融取引方法。
【請求項2】
前記認証処理の終了後、前記ATMあるいはカードリーダに挿入された統合キャッシュカードに記録された口座識別コードにより識別される複数の口座の一覧を、前記ATMあるいはインターネット接続端末の表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の金融取引方法。
【請求項3】
前記口座識別コードにより識別される複数の口座の任意の組合せに対する口座サービスを統合して提供することを特徴とする請求項1または2記載の金融取引方法。
【請求項4】
ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末と、第三者機関サーバと、金融機関サーバとが通信回線を介して接続されて構成される金融取引システムにおいて、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末で使用するカードが利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードであり、前記第三者機関サーバは、前記利用者識別コードに対する認証処理を行う手段と、前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段とを備えたことを特徴とする金融取引システム。
【請求項5】
前記第三者機関サーバは、前記認証処理の終了後、前記ATMあるいはカードリーダに挿入された統合キャッシュカードに記録された口座識別コードにより識別される複数の口座の一覧を、前記ATMあるいはインターネット接続端末の表示部に表示させる手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の金融取引システム。
【請求項6】
前記第三者機関サーバは、前記口座識別コードにより識別される複数の口座の任意の組合せに対する口座サービスを統合して提供する手段を備えることを特徴とする請求項4または5記載の金融取引システム。
【請求項7】
前記第三者機関サーバは、預金者の所有している口座を一元管理する口座情報DBと、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末からのメッセージを受信し、口座情報DBを検索して、その結果を編集して返送する手段とを備えることを特徴とする請求項4、5または6記載の金融取引システム。
【請求項8】
前記第三者機関サーバは、預金者の所有している口座を一元管理する口座情報DBと、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末からのメッセージを受信し、口座情報DBを検索して、預金者が所有している口座を管理している金融機関サーバとの間でメッセージを送受信し、金融機関との間のサービス業務を行う手段と、その結果を前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末に返送する手段とを備えることを特徴とする請求項4ないし7のうちいずれか1記載の金融取引システム。
【請求項9】
前記第三者機関サーバは、前記サービス業務として、振込みの業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれから小額の引出しを指定し、それらの合計額を振込先口座へ一括して振込む手段を備えることを特徴とする請求項8記載の金融取引システム。
【請求項10】
前記第三者機関サーバは、前記サービス業務として、引出しの業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれに対して、引出し金額を指定し、それらの合計額を引出すことを特徴とする請求項8記載の金融取引システム。
【請求項11】
前記第三者機関サーバは、前記サービス業務として、預入れの業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれに対して、預入れ金額を指定し、複数の口座に入金することを特徴とする請求項8記載の金融取引システム。
【請求項12】
前記第三者機関サーバは、利用者が所有している口座毎に、毎月、特定の日に残しておきたい金額を設定し、特定の日の10日前に利用者が所有している口座の残高を確認し、設定した金額より残高が少ない場合、予め登録しておいた連絡手段により残高不足を通知する手段を備えることを特徴とする請求項8記載の金融取引システム。
【請求項13】
前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末は、振込みの業務を行った際、過去に振り込み業務を行った振込先口座の履歴を統合キャッシュカードから読み込んで一覧表示する手段と、最後に振込みを行った振込み先口座情報を統合カードの履歴に追加して履歴を更新する手段を備えることを特徴とする請求項8記載の金融取引システム。
【請求項14】
ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末と金融機関サーバとに接続され、金融取引を仲介する第三者機関サーバにおいて、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末に、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードを記録した統合キャッシュカードが挿入されたとき、前記利用者識別コードに対する認証処理を行う手段と、前記統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段とを備えたことを特徴とする金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項15】
前記認証処理の終了後、前記ATMあるいはカードリーダに挿入された統合キャッシュカードに記録された口座識別コードにより識別される複数の口座の一覧を、前記ATMあるいはインターネット接続端末の表示部に表示させる手段を備えたことを特徴とする請求項14記載の金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項16】
前記口座識別コードにより識別される複数の口座の任意の組合せに対する口座サービスを統合して提供する手段を備えることを特徴とする請求項14または15記載の金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項17】
預金者の所有している口座を一元管理する口座情報DBと、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末からのメッセージを受信し、口座情報DBを検索して、その結果を編集して返送する手段とを備えることを特徴とする請求項14、15または16記載の金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項18】
預金者の所有している口座を一元管理する口座情報DBと、前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末からのメッセージを受信し、口座情報DBを検索して、預金者が所有している口座を管理している金融機関サーバとの間でメッセージを送受信し、金融機関との間のサービス業務を行う手段と、その結果を前記ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末に返送する手段とを備えることを特徴とする請求項14ないし17のうちいずれか1記載の金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項19】
前記サービス業務として、振込みの業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれから小額の引出しを指定し、それらの合計額を振込先口座へ一括して振込む手段を備えることを特徴とする請求項18記載の金融取引を仲介する第三者機関サーバ。
【請求項20】
ATMあるいはカードリーダ付きのインターネット接続端末を用いる金融取引に使用する統合キャッシュカードにおいて、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードが記録されていることを特徴とする統合キャッシュカード。
【請求項21】
過去に振り込み業務を行った振込先口座の履歴が、更新して記録されることを特徴とする請求項20記載の統合キャッシュカード。
【請求項22】
金融取引に使用するATMにおいて、利用者が取り引きする1以上の口座識別コード及び1つの利用者識別コードが記録されている統合キャッシュカードに記録された口座に対するサービスを提供する手段を備えたことを特徴とするATM。
【請求項23】
前記統合キャッシュカードの口座識別コードにより識別される複数の口座の一覧を表示部に表示する手段を備えることを特徴とする請求項22記載のATM。
【請求項24】
前記口座識別コードにより識別される複数の口座の任意の組合せに対する口座サービスを統合して提供する手段を備えることを特徴とする請求項22または23記載のATM。
【請求項25】
振込みの業務を行った際、過去に振り込み業務を行った振込先口座の履歴を統合キャッシュカードから読み込んで一覧表示する手段と、最後に振込みを行った振込み先口座情報を統合カードの履歴に追加して履歴を更新する手段を備えることを特徴とする請求項22、23または24記載のATM。
【請求項26】
利用者が所有している口座からの引出し業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれから引出し額を指定しそれらの合計金額を一括して引出す手段を備えることを特徴とする請求項22、23または24記載のATM。
【請求項27】
利用者が所有している口座からの引出し業務を行う際、預金者が所有している複数の口座のそれぞれから均等に金額を引出す手段を備えることを特徴とする請求項22、23または24記載のATM。
【請求項28】
利用者が所有している口座からの引出し業務を行う際、口座所有者が所有している複数の口座の一覧を、残高金額が多い順に表示する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。
【請求項29】
利用者が所有している口座毎に、毎月、公共料金やローン等が自動引き落としされる日に残しておきたい金額を設定することにより、現金を引出す際に、前記設定した金額より残金が少なくならないように引出す金額を制御する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。
【請求項30】
利用者が所有している口座毎に、毎月、特定の日に残しておきたい金額を設定し、利用者が所有している口座から現金を引出す際に、特定日の10日前に前記設定金額より少ない場合、その旨を通知する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。
【請求項31】
利用者が所有している口座へ預け入れ業務を行う際、預金者が所有している複数の口座に金額と口座とを指定し、それぞれの口座に一括して入金する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。
【請求項32】
利用者が所有している口座へ預け入れ業務を行う際、預金者が所有している複数の口座の一覧を、残高金額が少ない順に表示する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。
【請求項33】
利用者が所有している口座毎に、毎月、特定の日に残しておきたい金額を設定し、利用者が所有している口座へ預け入れを行う際に、特定日の10日前に前記設定金額より少ない場合、その旨を通知する手段を備えることを特徴とする22、23または24記載のATM。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2004−86840(P2004−86840A)
【公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−344070(P2002−344070)
【出願日】平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】