説明

録画装置、及び映像情報配信システム

【課題】 録画機能と再生機能とを備える録画装置において、保存している映像情報を、装置の処理能力を低下させることなく端末側に配信できるようにする。
【解決手段】 CPU31はクライアントからのTV放送情報の送信要求をCPU27へ送る。送信要求に対応するTV放送情報をCPU27が出力すると記録媒体29に録画する。TV放送情報を送信を要求したクライアントに送る。クライアントからのTV放送番組の識別情報の送信要求をCPU27へ送る。送信要求に対応する識別情報をCPU27が出力すると送信を要求したクライアントへ送る。クライアントからの識別情報に基づく特定のTV放送情報の送信要求をCPU27へ送る。送信要求に対応するTV放送情報をCPU27が出力すると記録媒体29へ録画する。TV放送情報を送信を要求したクライアントへ送る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1又は2以上の映像情報受信端末と通信可能に接続される録画装置、及び1又は2以上の映像情報受信端末と、上記映像情報受信端末に対して通信可能に接続される録画装置と、を備える映像情報配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディジタルテレビジョン(以下、テレビジョンを「TV」と表記する)放送受信技術において、ユーザが視聴中のTV放送情報、或いは視聴した後のTV放送情報を常に再視聴することができ、且つ該TV放送情報を永久に保存することができるようにすることを目的とした録画システムが提案されている。この録画システムは、放送チューナ、外部入力部、主録画部、及び副録画部を、セットトップボックスに備えるもので、放送チューナ、外部入力部が、無線又は有線により伝送されたTV放送情報を受信し、主録画部が、ユーザからの録画指示に基づいて該TV放送情報を保存する。そして、副録画部は、該TV放送情報を、ユーザが視聴している間、一時的に保存するようになっている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000-261750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記構成の録画システムでは、副録画部に一時的に保存されているTV放送情報の中に、ユーザが永久保存を所望するものがある場合には、該永久保存の対象となったTV放送情報が、副録画部から主録画部に転送され、主録画部において永久保存されることになる。しかし、永久保存されたTV放送情報を、上記録画システムから例えば一般家庭に複数台設置された、ストリーム配信される映像情報が受信可能な端末(以下、「クライアント」という)に対し、一般家庭に布設されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)(以下、「ホームネットワーク」という)を通じて配信するには、以下のような問題が生じる。
即ち、上記録画システムは、単に、受信したTV放送情報を一時的又は永久的に保存する機能、及び保存したTV放送情報をユーザの所望に応じて再生する機能しか備えておらず、録画したTV放送情報を、例えばホームネットワーク等を通じて各クライアントへ配信する情報配信機能は備えていない。そのため、上記構成の録画システムによって、TV放送情報を各クライアントへ配信させようとすると、上記録画システムの処理能力が低下する虞があった。
【0004】
従って本発明の目的は、録画機能と再生機能とを備える録画装置において、保存している映像情報を、装置の処理能力を低下させることなく端末側に配信することができるようにすることにある。
【0005】
また、本発明の別の目的は、録画機能と再生機能とを備える録画装置において、保存している映像情報の中からユーザが所望する映像情報、或いは視聴度合の高い映像情報を効率良く端末側に配信することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に従う録画装置は、1又は2以上の映像情報受信端末と通信可能に接続されるものであって、受信した映像情報源からの映像情報を蓄積するための第1の蓄積部と、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報に含まれる映像情報であって、上記映像情報受信端末へ配信する映像情報を蓄積するための第2の蓄積部と、上記第2の蓄積部に蓄積された映像情報を、上記映像情報受信端末へ配信するための配信部と、を備える。
【0007】
本発明の第1の観点に係る好適な実施形態では、上記映像情報源が、ディジタルTV放送局であり、上記映像情報が、ディジタルTV放送情報であり、そのディジタルTV放送情報が、上記ディジタルTV放送局において暗号化されてから放送されたものである。
【0008】
上記とは別の実施形態では、上記暗号化されたディジタルTV放送情報の暗号化を解除するための暗号解除部と蓄積のためのローカル暗号化部と暗号化解除部を合わせもつ暗号処理部を更に備え、上記暗号解除部によって暗号化が解除された後ローカル暗号化したディジタルTV放送情報が、上記第1の蓄積部に蓄積される。
【0009】
また、上記とは別の実施形態では、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報を表示するための表示部と、上記録画装置のユーザが所望する映像情報を、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから抽出させるための指令信号を生成する指令信号生成部と、上記指令信号生成部からの指令信号に対応する映像情報を、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから抽出して上記表示部に出力する抽出部と、を更に備える。
【0010】
また、上記とは別の実施形態では、上記第1の蓄積部が蓄積する上記ディジタルTV放送情報を復号化するための復号化部を更に備え、上記復号化部によって復号化された後の上記ディジタルTV放送情報が上記表示部に表示される。
【0011】
また、上記とは別の実施形態では、現在時刻を検知する現在時刻検知部と、上記現在時刻検知部により検知された現在時刻が、予め分かっている上記録画装置の稼働率の低い時間帯に含まれるかどうか判断する判断部と、を更に備え、上記判断部が、現在時刻が上記時間帯に含まれると判断した場合に、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報を、上記第2の蓄積部へ記録させるようにしている。
【0012】
また、上記とは別の実施形態では、上記第1の蓄積部が蓄積する各ディジタルTV放送情報毎に、上記各映像情報受信端末からアクセスされる回数を計数して、上記各ディジタルTV放送情報の視聴される度合を算定する視聴度合算定部を更に備え、上記視聴度合算定部によって算定された視聴度合の高いディジタルTV放送情報から優先的に上記第1の蓄積部より上記第2の蓄積部へ記録させるようにしている。
【0013】
また、上記とは別の実施形態では、上記映像情報受信端末の何れかから映像情報送信要求が発せられた場合に、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから上記送信要求に対応する映像情報を検索し、上記第2の蓄積部に記録させるようにした検索部を更に備える。
【0014】
更に、上記とは別の実施形態では、上記配信部が、上記第2の蓄積部に蓄積されている映像情報を、上記映像情報の送信要求を発した映像情報受信端末へ配信するようにしている。
【0015】
本発明の第2の観点に従う映像情報配信システムは、1又は2以上の映像情報受信端末と、上記映像情報受信端末に対して通信可能に接続される録画装置と、を備え、上記録画装置が、受信した映像情報源からの映像情報、及びその映像情報に付随する情報を蓄積するための第1の蓄積部と、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報に含まれる映像情報であって、上記映像情報受信端末へ配信する映像情報を蓄積するための第2の蓄積部と、上記第2の蓄積部に蓄積された映像情報を、上記映像情報受信端末へ配信するための配信部と、を有し、上記映像情報受信端末が、上記映像情報受信端末のユーザが所望する映像情報の種類を選択するための種類選択部と、上記種類選択部から出力される種類選択信号を上記録画装置へ送信するための送信部と、を有する。
【0016】
本発明の第2の観点に係る好適な実施形態では、上記録画装置が、その状態を検出する状態検出部を更に備え、上記状態検出部が、上記録画装置のスタンバイ状態、又は未使用状態を検出した場合に、上記送信部から送信された上記種類選択信号により選択される種類に含まれる映像情報を、上記第1の蓄積部から抽出して上記第2の蓄積部へ記録するようにしている。
【0017】
上記とは別の実施形態では、上記第1の蓄積部が蓄積する映像情報の付随情報が、映像情報に係わる識別情報を含み、上記映像情報受信端末が、上記映像情報受信端末のユーザが所望する上記識別情報を選択するための識別情報選択部を更に備え、上記送信部から送信された識別情報選択信号に基づいて、上記第1の蓄積部が蓄積する上記付随情報のうちから上記映像情報受信端末へ配信する付随情報を検索するようにしている。
【0018】
また、上記とは別の実施形態では、上記配信部が、上記第2の蓄積部に蓄積されている映像情報を、上記映像情報の送信要求を発した映像情報受信端末へ配信するようにしている。
【0019】
更に、上記とは別の実施形態では、上記識別情報に基づいて上記何れかの映像情報受信端末から特定の映像情報について送信要求があった場合に、その特定の映像情報が上記第1の蓄積部から上記第2の蓄積部へ記録されるようにしている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、録画機能と再生機能とを備える録画装置において、保存している映像情報を、装置の処理能力を低下させることなく端末側に配信することができるようにすることができる。
【0021】
また、本発明によれば、録画機能と再生機能とを備える録画装置において、保存している映像情報の中からユーザが所望する映像情報、或いは視聴度合の高い映像情報を効率良く端末側に配信することができるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る録画装置を含む映像情報配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【0024】
上記映像情報配信システムは、図1に示すように、録画装置1と、表示装置3と、複数台のクライアント5a、5b、5c(図1では、図示と説明の都合上、符号5a、5b、及び5cを付した3台のみ記載する)と、ホームネットワーク7と、を備える。
【0025】
上記構成において、表示装置3は、主に録画装置1と組み合わせた状態で使用される。表示装置3には、例えば可視画像を表示するための液晶ディスプレイ(LCD)等の表示画面(図示しない)が表示手段として、また、スピーカ(図示しない)が音声出力手段として、夫々内蔵されている。
【0026】
各クライアント(5a、5b、5c)とは、既述のように、ストリーム配信される映像情報が受信可能な端末、即ち、上述した映像情報受信端末のことであり、例えば一般家庭等の適宜な箇所に配置されているものである。各クライアント(5a、5b、5c)には、録画装置1から暗号化された状態で配信されるディジタルTV放送情報の暗号化を解除するための暗号処理機能や、録画装置1から配信されるディジタルTV放送情報を、ユーザが視聴可能なように、アナログTV情報(映像信号)に変換するための復号化機能が備えられている。また、各クライアント(5a、5b、5c)には、ユーザが視聴を所望するTV放送番組を選択することができるTV放送番組選択機能も備えられている。更に、各クライアント(5a、5b、5c)には、上記各機能に加えて、ユーザによって選択されたTV放送番組情報(ユーザがTV放送番組を選択するのに必要なTV放送番組の識別情報)の送信を録画装置1に対して要求する機能も備えられている。
【0027】
ホームネットワーク7とは、既述のように、一般家庭に布設されたLANのことであり、録画装置1と複数台のクライアント(5a、5b、5c)との間を、通信可能に接続している。
【0028】
録画装置1は、TV放送受信・録画部9と、サーバ部11と、固定操作部13と、リモートコントローラ(リモコン)操作部15と、を含む。TV放送受信・録画部9は、ディジタルTV放送局(図示しない)から放送されるディジタルTV放送電波を受信して、該電波に含まれる情報(即ち、ディジタルTV放送情報)を録画するためのものである。TV放送受信・録画部9は、アンテナ17と、チューナ19と、暗号処理部21と、復号化部23と、第1の記録媒体25と、第1のCPU27と、を備える。サーバ部11は、TV放送受信・録画部9に録画されているディジタルTV放送情報を、ホームネットワーク7を通じて各クライアント(5a、5b、5c)へ配信するためのもので、第2の記録媒体29と、第2のCPU31と、ネットワーク接続部33と、暗号処理部35と、を備える。
【0029】
TV放送受信・録画部9において、アンテナ17は、複数のディジタルTV放送の基地局(中継局)(図示しない)を通じて複数のディジタルTV放送局(図示しない)から暗号化された(スクランブルが掛けられた)状態で放送される電波(即ち、ディジタルTV放送電波)を受信する。そして、受信した上記ディジタルTV放送電波をチューナ19に出力する。チューナ19は、第1のCPU27の制御下で、同調をとることによりアンテナ17が受信した上記各ディジタルTV放送電波のうちから特定の(ディジタルTV)放送局(図示しない)より放送されるディジタルTV放送電波を選択する。そして、該選択したディジタルTV放送電波に含まれる暗号化されたディジタルTV放送情報を、暗号処理部21に出力する。
【0030】
暗号処理部21は、第1のCPU27の制御下で、チューナ19から出力される暗号化されたディジタルTV放送情報の暗号化を解除し、さらに蓄積のためのローカル暗号化して、第1の記録媒体25に出力する。
【0031】
第1の記録媒体25は、第1のCPU27の制御下で、暗号処理部21から出力された(放送時の暗号化が解除されローカル暗号化された後の)ディジタルTV放送情報を録画する。第1の記録媒体25は、また、第1のCPU27の制御下で、第1のCPU27からのディジタルTV放送情報読み出し要求に応じて、録画しているディジタルTV放送情報の中から上記要求に対応するディジタルTV放送情報を、第1のCPU27に出力する。第1の記録媒体25は、また、第1のCPU27の制御下で、(サーバ部11側の)第2のCPU31から第1のCPU27にディジタルTV放送情報複製要求が出力されたとき、録画しているディジタルTV放送情報の中から該複製要求に対応するディジタルTV放送情報を、第1のCPU27、及び第2のCPU31を通じて、(サーバ部11側の)第2の記録媒体29へ出力する。
【0032】
第1の記録媒体25は、更に、第1のCPU27の制御下で、第2のCPU31から第1のCPU27に対して、第1の記録媒体25が録画するディジタルTV放送情報、即ち、TV放送番組の識別情報の読み出し要求が出力されたとき、記録しているTV放送番組の識別情報を、第1のCPU27へ出力する。上記読み出し要求は、ホームネットワーク7、及びネットワーク接続部33を通じて各クライアント(5a、5b、5c)から発せられる識別情報の送信要求が、第2のCPU31に受信されることにより、第2のCPU31から第1のCPU27に出力される。上記識別情報は、第1のCPU27から第2のCPU31へ出力され、そして、第2のCPU31からネットワーク接続部33、及びホ−ムネットワーク7を通じて、上記識別情報の送信要求を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)に送信される。
【0033】
復号化部23は、第1のCPU27の制御下で、第1の記録媒体25、又は第1のCPU27から出力されるディジタルTV放送情報を受けて、該ディジタルTV放送情報をアナログTV放送情報(アナログTV放送信号)に変換(復号化)した後、該アナログTV放送信号を、表示装置3に出力する。即ち、復号化部23は、第1の記録媒体25、又は第1のCPU27から出力されるディジタルTV放送情報に含まれる(ディジタル)音声データを抽出し、該音声データをアナログの音声信号に変換する音声デコード部として機能する。これと共に、復号化部23は、上記ディジタルTV放送情報に含まれる(ディジタル)画像(静止画像、及び動画の双方を含む)データを抽出し、該画像データをアナログの画像信号に変換するビデオデコード部としても機能する。
【0034】
復号化部23から出力されるアナログの音声信号は、表示装置3のスピーカ(図示しない)を通じて音声として外部に出力され、また、復号化部23から出力されるアナログの画像信号は、表示装置3の表示画面(図示しない)上に可視画像として表示される。
第1のCPU27は、固定操作部13、又はリモコン操作部15を通じて入力されたユーザからの選局指令に基づいてチューナ19を制御する。これにより、チューナ19において、アンテナ17が受信したディジタルTV放送電波の中から(ユーザが発した)上記選局指令に対応する(ディジタルTV)放送局(図示しない)からのディジタルTV放送電波が選択される。第1のCPU27は、また、暗号処理部21を制御することにより、暗号処理部21において、チューナ19から出力される(暗号化された)ディジタルTV放送情報の暗号化が解除される。暗号化が解除された後のディジタルTV放送情報は、ローカル暗号化した後、既述のように、第1の記録媒体25に録画される。
【0035】
第1のCPU27は、また、固定操作部13、又はリモコン操作部15を通じて入力された録画装置1側のユーザからのディジタルTV放送情報選択・表示要求に基づいて、第1の記録媒体25から該選択・表示要求に対応するディジタルTV放送情報を検索、抽出する。そして、抽出したディジタルTV放送情報を、暗号処理部21でローカル暗号を解除した後、第1の記録媒体25から復号化部23を通じて、又は復号化部23を通じて直接に表示装置3へ出力する。既述のように、復号化部23からは、アナログの音声信号、及びアナログの画像信号が夫々出力されるが、アナログの音声信号は、表示装置3のスピーカ(図示しない)を通じて音声として外部に出力され、また、アナログの画像信号は、表示装置3の表示画面(図示しない)上に可視画像として表示されることになる。
第1のCPU27は、また、第2のCPU31(サーバ部11側)が、ネットワーク接続部33(サーバ部11側)、及びホームネットワーク7を通じて、何れかのクライアント(5a、5b、5c)から発せられた上記TV放送番組の識別情報の送信要求を受信したことで、第2のCPU31から出力される該識別情報の読み出し要求を入力する。そして、該読み出し要求に対応する上記識別情報を、第1の記録媒体25から読み出すと共に、読み出した上記識別情報を、第2のCPU31へ出力する。上記識別情報は、第2のCPU31から、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて上記識別情報の送信要求を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)へ送信されることになる。
【0036】
第1のCPU27は、更に、第2のCPU31、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて、何れかのクライアント(5a、5b、5c)のユーザから第1の記録媒体25に録画されている特定のディジタルTV放送情報についての送信要求があると、該送信要求を受け付ける。そして、該送信要求に対応するディジタルTV放送情報を、第1の記録媒体25に録画されているディジタルTV放送情報の中から検索、抽出すると共に、抽出したディジタルTV放送情報を、第2のCPU31を通じて第2の記録媒体29(サーバ部11側)へ転送する。
【0037】
サーバ部11において、第2の記録媒体29は、第2のCPU31の制御下で、第1の記録媒体25から出力されるディジタルTV放送情報を、第1のCPU27、及び第2のCPU31を通じて読み込んで、該ディジタルTV放送情報を録画する。第2の記録媒体29は、第2のCPU31の制御下で、第2のCPU31からのディジタルTV放送情報読み出し要求に応じて、録画しているディジタルTV放送情報の中から上記読み出し要求に対応するディジタルTV放送情報を、暗号処理部35を通じてネットワーク接続部33に出力する。
【0038】
暗号処理部35は、第2のCPU31の制御下で、第2の記録媒体29から出力されるディジタルTV放送情報、及び第2のCPU31から出力される上記識別情報を、ローカル暗号化を解除した後、暗号化してネットワーク接続部33へ出力する。
【0039】
ネットワーク接続部33は、第2のCPU31の制御下で、ホームネットワーク7を通じて、(録画装置1の)サーバ部11と各クライアント(5a、5b、5c)とを接続するためのインタフェースとして機能する。ネットワーク接続部33は、第2のCPU31の制御下で、ホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5c)側から発せられる特定のディジタルTV放送情報についての送信要求を受信して、該送信要求を、第2のCPU31へ出力する。ネットワーク接続部33は、また、第2のCPU31の制御下で、ホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5c)側から発せられるTV放送番組の識別情報の送信要求を受信して、該送信要求を、第2のCPU31へ出力する。
【0040】
ネットワーク接続部33は、第2のCPU31の制御下で、暗号処理部35、第2のCPU31、及び第1のCPU27を通じて第1の記録媒体25から出力される暗号化された上記識別情報を、ホームネットワーク7を通じて各クライアント(5a、5b、5c)へ送信する。更に、ネットワーク接続部33は、第2のCPU31の制御下で、暗号処理部35を通じて第2の記録媒体29から出力されたディジタルTV放送情報についても、ホームネットワーク7を通じて各クライアント(5a、5b、5c)へ送信する。
【0041】
第2のCPU31は、ネットワーク接続部33を制御することにより、ホームネットワーク7を通じて、サーバ部11と各クライアント(5a、5b、5c)との間を接続する。これにより、各クライアント(5a、5b、5c)の何れかから発せられた特定のディジタルTV放送情報についての送信要求が、ネットワーク接続部33によって受信されると、第2のCPU31は、該送信要求を第1のCPU27へ転送する。
【0042】
第2のCPU31は、上記送信要求に対応するディジタルTV放送情報が、第1のCPU27を通じて第1の記録媒体25から出力されると、該ディジタルTV放送情報を、第2の記録媒体29に出力して、第2の記録媒体29に録画させる。これと共に、第2のCPU31は、該ディジタルTV放送情報を、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて、上記送信要求を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)に送信する。
【0043】
ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5cの何れか)から発せられたTV放送番組の識別情報の送信要求を受信すると、第2のCPU31は、該送信要求を、第1のCPU27へ転送する。第2のCPU31は、上記送信要求に対応する識別情報が、第1のCPU27を通じて第1の記録媒体25から出力されると、該識別情報を、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて、上記送信要求を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)に送信する。
【0044】
ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5cの何れか)から上記識別情報に基づく特定のディジタルTV放送情報の送信要求が発せられると、第2のCPU31は、該送信要求を第1のCPU27へ転送する。第2のCPU31は、上記送信要求に対応するディジタルTV放送情報が、第1のCPU27を通じて第1の記録媒体25から出力されると、該ディジタルTV放送情報を、第2の記録媒体29へ記録する。これと共に、第2のCPU31は、上記ディジタルTV放送情報を、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて、上記送信要求を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)に送信する。
【0045】
上記構成において、録画装置1側のユーザが、固定操作部13、又はリモコン操作部15を操作して、第1の記録媒体25に録画されているディジタルTV放送情報のうちから視聴を所望するディジタルTV放送情報を選択すると、固定操作部13、又はリモコン操作部15から第1のCPU27に対して選択・表示指令信号が出力される。この選択・表示指令信号を入力すると、第1のCPU27は、第1の記録媒体25に録画されているディジタルTV放送情報のうちから、上記選択・表示指令信号に対応するディジタルTV放送情報を検索・抽出すると共に、抽出したディジタルTV放送情報を、復号化部23へ出力する。
【0046】
復号化部23では、上記ディジタルTV放送情報をアナログTV放送信号に変換して、表示装置3に出力する。上記アナログTV放送信号に含まれるアナログの音声信号については、表示装置3のスピーカ(図示しない)を通じて音声として外部に出力され、また、上記アナログTV放送信号に含まれるアナログの画像信号については、表示装置3の表示画面(図示しない)上に可視画像として表示される。
一方、クライアント(5a、5b、5c)側のユーザが、クライアント(5a、5b、5c)の操作部(図示しない)を操作して、上述した(TV放送番組の)識別情報の送信要求をクライアント(5a、5b、5c)に入力すると、クライアント(5a、5b、5c)の送/受信部(図示しない)は、該送信要求を録画装置1へ送信する。上記送信要求に応じて、録画装置1側から上述した識別情報が送信されてくると、上記送/受信部(図示しない)は上記識別情報を受信し、上記識別情報を、録画装置1の暗号処理部21と同様の機能を有する暗号処理部(図示しない)、及び録画装置1の復号化部23と同様の機能を有する復号化部(図示しない)を通じてクライアント(5a、5b、5c)の表示部(図示しない)に出力する。
【0047】
ユーザが、表示部(図示しない)に表示された上記識別情報を見て、クライアント(5a、5b、5c)の操作部(図示)を操作することにより、特定のディジタルTV放送情報を選択すると、該選択した結果が、ディジタルTV放送情報送信要求として上記送/受信部(図示しない)から録画装置1へ送信される。上記送信要求に応じて、録画装置1側からディジタルTV放送情報が送信されてくると、上記送/受信部(図示しない)は上記ディジタルTV放送情報を受信し、上記ディジタルTV放送情報を、上記暗号処理部(図示しない)、及び上記復号化部(図示しない)を通じてクライアント(5a、5b、5c)の表示部(図示しない)に出力する。
【0048】
上記構成によれば、録画装置1が、TV放送受信・録画部9と、サーバ部11とを備え、TV放送受信・録画部9が、第1の記録媒体25と、第1の記録媒体25を制御する第1のCPU27とを含み、サーバ部11が、第2の記録媒体29と、第2の記録媒体29を制御する第2のCPU31とを含み、第1のCPU27と第2のCPU31とが通信することで、第1の記録媒体25が録画するディジタルTV放送情報を第2の記録媒体29に記録(複製)するようにした。
【0049】
そのため、例えばTV放送受信・録画部9において、第1の記録媒体25から読み出したディジタルTV放送情報を、暗号処理部21で暗号化してからサーバ部11へ転送し、サーバ部11では、暗号処理部35で上記ディジタルTV放送情報の暗号化を解除してから、該暗号化を解除された後のディジタルTV放送情報を、第2の記録媒体29に記録(録画)するような場合と比較して、高速に処理することが可能である。
【0050】
また、録画装置1に録画されているディジタルTV放送情報を、ホームネットワーク7を通じて各クライアント(5a、5b、5c)へ配信するに際しては、サーバ部11に備えられる配信専用の第2の記録媒体29、及び第2のCPU31を使用することとしているので、高ビットレートのディジタルTV放送情報を、無理なく複数送信することができる。
【0051】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、録画装置1からホームネットワーク7を通じた各クライアント(5a、5b、5c)へのディジタルTV放送情報の配信能力を高めることができ、その結果として、複数のディジタルTV放送情報を配信するに際しての総ビットレートを増大させることができる効果がある。
【0052】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る録画装置を含む映像情報配信システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【0053】
本実施形態では、録画装置1のサーバ部11に、現在時刻検知部37と、判断部39と、を更に備えた点、及び各クライアント(5a、5b、5c)に、TV放送情報種類選択部41と、種類選択信号送信部43と、を更に備えた点において、図1で示した本発明の第1の実施形態と構成が相違する。その他の構成については、図1で示したものと同様であるので、図2において、図1で示したものと同一物には同一符号を付して、それらの詳細な説明を省略する。なお、図2では、図示と説明の都合上、クライアント5b、5cについては、TV放送情報種類選択部41、及び種類選択信号送信部43の記載を省略する。
【0054】
図2において、録画装置1側では、現在時刻検知部37は、現在時刻を検知して該検知結果を判断部39に通知する。判断部39は、現在時刻検知部37から通知された現在時刻が、予め分かっている上記録画装置1の稼働率の低い時間帯に含まれるかどうか判断する。そして、現在時刻が上記稼働率の低い時間帯に含まれると判断した場合には、判断部39は、第2のCPU31、及び第1のCPU27を通じて、第1の記録媒体25が録画しているディジタルTV放送情報を、第2の記録媒体29へ記録させる。
【0055】
一方、各クライアント(5a、5b、5c)側では、TV放送情報種類選択部41が、ユーザの操作により(各クライアント(5a、5b、5c)の)操作部(図示しない)からTV放送情報の種類(ジャンル)を選択するための種類選択指令が出力されると、該指令に基づき、種類選択指令を種類選択信号送信部43へ出力する。この種類選択信号は、種類選択信号送信部43からホームネットワーク7、及びネットワーク接続部33を通じて第2のCPU31へ送信される。第2のCPU31は、上記種類選択信号を受信すると、第2の記録媒体29から上記種類選択信号に対応するディジタルTV放送情報を読み出し、該ディジタルTV放送情報を、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じて上記種類選択信号を発したクライアント(5a、5b、5cの何れか)へ送信する。
【0056】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る録画装置1におけるディジタルTV放送情報の録画動作時の稼働率、録画されたディジタルTV放送情報の転送動作時の稼動率、及び録画されたディジタルTV放送情報の配信時の稼動率を夫々示す図である。
【0057】
図3において、図3(a)は、TV放送受信・録画部9における稼働率を、図3(b)は、サーバ部11における稼働率を、夫々示す。
【0058】
図3(a)において、縦軸は、TV放送受信・録画部9としての稼動率を、横軸は時間を示す。時間帯45は、アンテナ17、及びチューナ19を通じて受信したディジタルTV放送情報を第1の記録媒体25に録画しているときの状態を、また、時間帯47、49は、第1の記録媒体25に録画されているディジタルTV放送情報を第2の記録媒体29に転送し、録画しているときの状態を、夫々示す。
【0059】
時間帯45では、時間tで録画動作を開始し、時間tで稼働率が上昇し、時間tで録画動作を終了する。時間帯47と時間帯49との間の時間帯(時間t〜時間t)においては、TV放送受信・録画部9は、駆動を停止している。
【0060】
次に、図3(b)においても、縦軸は、サーバ部11としての稼動率を、横軸は時間を示す。図3(b)において、上述した時間帯47と時間帯49との間の時間帯51(即ち、時間t〜時間t)では、時間帯47(即ち、時間t〜時間t)で第2の記録媒体29に録画されたディジタルTV放送情報が、第2のCPU31によって、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5c)側へ配信される。第2のCPU31によるディジタルTV放送情報の配信動作、即ち、サーバ部11としての動作は、時間tで開始し、時間tで終了する。配信動作の稼働率、即ち、サーバ部11としての稼働率は、時間tで低下する。上記配信動作が終了する時間tでは、再び、上記録画動作が開始される。
本実施形態によれば、予めクライアント(5a、5b、5c)側のユーザから特定の種類(ジャンル)のディジタル放送情報について送信要求があった場合には、時間帯47、49のような、録画装置1の稼働率の低い(稼働率『0』)時間帯になったときに、上記特定の種類(ジャンル)のディジタル放送情報を第1の記録媒体25から第2の記録媒体29へ自動的に転送するようにすることができる。
【0061】
なお、図2で示した録画装置1に、録画装置1の状態を検出する状態検出部(図示しない)を更に備え、該状態検出部(図示しない)が、録画装置1のスタンバイ状態、又は未使用状態を検出した場合に、クライアント(5a、5b、5cの何れか)から送信された種類選択信号により選択される種類中のディジタルTV放送情報を、第1の記録媒体25から第2の記録媒体29へ録画するようにしても良い。
【0062】
また、図2で示した録画装置1に、第1の記録媒体25が録画する各ディジタルTV放送情報毎に、各クライアント(5a、5b、5c)からアクセスされる回数をカウントして、各ディジタルTV放送情報の視聴される度合を算定する視聴度合算定部(図示しない)を更に備え、該視聴度合算定部(図示しない)によって算定された視聴度合の高いディジタルTV放送情報から優先的に第1の記録媒体25より第2の記録媒体29へ録画させるようにしても良い。
【0063】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、各クライアント(5a、5b、5c)からのアクセスに高い確率で応じ得るディジタルTV放送情報を、予め第2の記録媒体29に用意しておくことができるので、各クライアント(5a、5b、5c)のユーザは、比較的短時間で、所望のディジタルTV放送情報の視聴を開始することが可能である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る変形例において、各クライアント(5a、5b、5c)の表示部(図示しない)に表示されるディジタルTV放送情報(TV放送番組)に係わる再生選択画面(以下、「再生選択画面」と表記する)の一例を示す図である。
【0064】
図4において、再生選択画面53は、ドラマ及びスポーツ番組についてはA局(TV局)から放送されたものが、また、映画についてはB局(TV局)から放送されたものが、更に、ドキュメンタリ番組についてはC局(TV局)から放送されたものが、夫々録画装置1によって録画されたものであることを示している。
【0065】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る変形例において、第1の記録媒体25からのディジタルTV放送情報の読み出し時間、該ディジタルTV放送情報の第2の記録媒体29への書き込み時間、及び第2の記録媒体29からのディジタルTV放送情報の読み出し時間を夫々示すタイミングチャートである。
【0066】
図5において、図5(a)は、第1のCPU27が第1の記録媒体25からディジタルTV放送情報を読み出す時間を、図5(b)は、第2のCPU31が上記読み出されたディジタルTV放送情報を第2の記録媒体29へ書き込む時間を、図5(c)は、第2のCPU31が第2の記録媒体29からディジタルTV放送情報を読み出す時間を、夫々示している。
【0067】
時間tにおいて、第1のCPU27による第1の記録媒体25からのディジタルTV放送情報の読み出しと、第2のCPU31による上記ディジタルTV放送情報の第2の記録媒体29への書き込みとが同時に開始される。しかし、第2のCPU31による第2の記録媒体29からのディジタルTV放送情報の読み出しについては、時間tより少し後の時間tから開始される。第1の記録媒体25からのディジタルTV放送情報の読み出しと、上記ディジタルTV放送情報の第2の記録媒体29への書き込みとは、時間tで同時に終了する。しかし、第2の記録媒体29からのディジタルTV放送情報の読み出しについては、時間tよりかなり後の時間tまで継続される。
【0068】
本変形例においては、第1の記録媒体25に録画されているディジタルTV放送情報の識別情報、即ち、TV放送番組の番組情報が、第1のCPU27、第2のCPU31、暗号処理部35、ネットワーク接続部33、及びホームネットワーク7を通じてクライアント(5a、5b、5cの何れか)へ送信される。そして、例えばクライアント5aのユーザが、その表示部(図示しない)に表示されている再生選択画面53(図4で示した)から『映画』を選択したとすると、該TV放送番組の送信要求が、該クライアント5aからホームネットワーク7、及びネットワーク接続部33を通じて第1のCPU27へ送信され、図5で示すように、上記送信要求に対応するディジタルTV放送情報の読み出しが時間tで開始されると共に、直ちに該ディジタルTV放送情報の第2の記録媒体29への書き込みが開始される。
【0069】
そして、時間tよりも少し後の時間tで、第2の記録媒体29へ書き込み中のディジタルTV放送情報に対する、その先頭からの読み出しを開始すると共に、該読み出したディジタルTV放送情報のクライアント5aへの送信を開始する。
図5で示した、第1の記録媒体25からディジタルTV放送情報を読み出す時間、及び第2の記録媒体29へ該読み出したディジタルTV放送情報を書き込む時間は、該録画されているディジタルTV放送情報の通常の再生時に比較して転送レートを高めることができる。そのため、上記読み出しに要する時間、及び上記書き込みに要する時間を、該ディジタルTV放送情報の各クライアント5a、5b、5cへの配信に際して該ディジタルTV放送情報を第2の記録媒体29から読み出すのに要する時間よりも短くすることができる。
【0070】
本変形例によれば、予め第1の記録媒体25が録画する全部のディジタルTV放送情報を第2の記録媒体29に録画しておかなくても、クライアント(5a、5b、5c)より送信要求があってから、さほど間を置かずに、クライアント(5a、5b、5c)側のユーザの所望するディジタルTV放送情報を、クライアント(5a、5b、5c)へ送信することが可能である。
【0071】
以上、本発明の好適な実施形態、及びその変形例を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態や変形例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る録画装置を含む映像情報配信システムの全体構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る録画装置を含む映像情報配信システムの全体構成を示す機能ブロック図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る録画装置におけるディジタルTV放送情報の録画動作時の稼働率、録画されたディジタルTV放送情報の転送動作時の稼動率、及び録画されたディジタルTV放送情報の配信時の稼動率を夫々示す図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る変形例において、各クライアントの表示部に表示されるディジタルTV放送情報(TV放送番組)に係わる再生選択画面の一例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る変形例において、第1の記録媒体からのディジタルTV放送情報の読み出し時間、該ディジタルTV放送情報の第2の記録媒体への書き込み時間、及び第2の記録媒体からのディジタルTV放送情報の読み出し時間を夫々示すタイミングチャート。
【符号の説明】
【0073】
1 録画装置
3 表示装置
5a、5b、5c クライアント(ストリーム配信される映像情報が受信可能な端末(映像情報受信端末))
7 ホームネットワーク(一般家庭に布設されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク))
9 TV放送受信・録画部
11 サーバ部
13 固定操作部
15 リモートコントローラ(リモコン)操作部
17 アンテナ
19 チューナ
21、35 暗号処理部
23 復号化部
25 第1の記録媒体
27 第1のCPU
29 第2の記録媒体
31 第2のCPU
33 ネットワーク接続部
37 現在時刻検知部
39 判断部
41 TV放送情報種類選択部
43 種類選択信号送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は2以上の映像情報受信端末と通信可能に接続される録画装置であって、
受信した映像情報源からの映像情報を蓄積するための第1の蓄積部と、
前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報に含まれる映像情報であって、前記映像情報受信端末へ配信する映像情報を蓄積するための第2の蓄積部と、
前記第2の蓄積部に蓄積された映像情報を、前記映像情報受信端末へ配信するための配信部と、
を備える録画装置。
【請求項2】
請求項1記載の録画装置において、
前記映像情報源が、ディジタルTV放送局であり、前記映像情報が、ディジタルTV放送情報であり、該ディジタルTV放送情報が、前記ディジタルTV放送局において暗号化されてから放送されたものである録画装置。
【請求項3】
請求項2記載の録画装置において、
前記暗号化されたディジタルTV放送情報の暗号化を解除するための暗号解除部とローカル暗号化するローカル暗号化部を更に備え、
前記暗号解除部によって暗号化が解除された後ローカル暗号化したディジタルTV放送情報が、前記第1の蓄積部に蓄積される録画装置。
【請求項4】
請求項1記載の録画装置において、
前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報を表示するための表示部と、
前記録画装置のユーザが所望する映像情報を、前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから抽出させるための指令信号を生成する指令信号生成部と、
前記指令信号生成部からの指令信号に対応する映像情報を、前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから抽出して前記表示部に出力する抽出部と、
を更に備える録画装置。
【請求項5】
請求項4記載の録画装置において、
前記第1の蓄積部が蓄積する前記ディジタルTV放送情報のローカル暗号化を解除するローカル暗号化解除部と復号化するための復号化部を更に備え、
前記復号化部によって復号化された後の前記ディジタルTV放送情報が前記表示部に表示される録画装置。
【請求項6】
請求項1記載の録画装置において、
現在時刻を検知する現在時刻検知部と、
前記現在時刻検知部により検知された現在時刻が、予め分かっている前記録画装置の稼働率の低い時間帯に含まれるかどうか判断する判断部と、
を更に備え、
前記判断部が、現在時刻が前記時間帯に含まれると判断した場合に、前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報を、前記第2の蓄積部へ記録させるようにした録画装置。
【請求項7】
請求項1記載の録画装置において、
前記第1の蓄積部が蓄積する各ディジタルTV放送情報毎に、前記各映像情報受信端末からアクセスされる回数を計数して、前記各ディジタルTV放送情報の視聴される度合を算定する視聴度合算定部を更に備え、
前記視聴度合算定部によって算定された視聴度合の高いディジタルTV放送情報から優先的に前記第1の蓄積部より前記第2の蓄積部へ記録させるようにした録画装置。
【請求項8】
請求項1記載の録画装置において、
前記映像情報受信端末の何れかから映像情報送信要求が発せられた場合に、前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報のうちから前記送信要求に対応する映像情報を検索し、前記第2の蓄積部に記録させるようにした検索部を更に備える録画装置。
【請求項9】
請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の録画装置において、
前記配信部が、前記第2の蓄積部に蓄積されている映像情報を、前記映像情報の送信要求を発した映像情報受信端末へ配信するようにした録画装置。
【請求項10】
1又は2以上の映像情報受信端末と、前記映像情報受信端末に対して通信可能に接続される録画装置と、を備え、
前記録画装置が、
受信した映像情報源からの映像情報、及び該映像情報に付随する情報を蓄積するための第1の蓄積部と、
前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報に含まれる映像情報であって、前記映像情報受信端末へ配信する映像情報を蓄積するための第2の蓄積部と、
前記第2の蓄積部に蓄積された映像情報を、前記映像情報受信端末へ配信するための配信部と、
を有し、
前記映像情報受信端末が、
前記映像情報受信端末のユーザが所望する映像情報の種類を選択するための種類選択部と、
前記種類選択部から出力される種類選択信号を前記録画装置へ送信するための送信部と、
を有する映像情報配信システム。
【請求項11】
請求項10記載の映像情報配信システムにおいて、
前記録画装置が、
その状態を検出する状態検出部を更に備え、
前記状態検出部が、前記録画装置のスタンバイ状態、又は未使用状態を検出した場合に、前記送信部から送信された前記種類選択信号により選択される種類に含まれる映像情報を、前記第1の蓄積部から抽出して前記第2の蓄積部へ記録するようにした映像情報配信システム。
【請求項12】
請求項10記載の映像情報配信システムにおいて、
前記第1の蓄積部が蓄積する映像情報の付随情報が、映像情報に係わる識別情報を含み、
前記映像情報受信端末が、前記映像情報受信端末のユーザが所望する前記識別情報を選択するための識別情報選択部を更に備え、
前記送信部から送信された識別情報選択信号に基づいて、前記第1の蓄積部が蓄積する前記付随情報のうちから前記映像情報受信端末へ配信する付随情報を検索するようにした映像情報配信システム。
【請求項13】
請求項10記載の映像情報配信システムにおいて、
前記配信部が、前記第2の蓄積部に蓄積されている映像情報を、前記映像情報の送信要求を発した映像情報受信端末へ配信するようにした映像情報配信システム。
【請求項14】
請求項10記載の映像情報配信システムにおいて、
前記識別情報に基づいて前記何れかの映像情報受信端末から特定の映像情報について送信要求があった場合に、該特定の映像情報が前記第1の蓄積部から前記第2の蓄積部へ記録されるようにした映像情報配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−19900(P2006−19900A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193873(P2004−193873)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】