説明

間欠表示装置及び投射型表示システム

【課題】間欠表示用のシャッタを適切な位置で停止させることができ、投射型表示装置の使用状況に応じて安価にシャッタの有無を切り替えることができる間欠表示装置を提供する。
【解決手段】投射型表示装置により投射された投射光による映像を間欠的に表示可能な間欠表示装置3であって、投射光を周期的に遮蔽するように回転可能なシャッタ5と、シャッタ5を駆動するモータ部7と、シャッタ5の回転位相を検出し、回転位相に応じた極性の信号を出力する回転位相検出部6と、シャッタ5を回転状態から停止させるときに、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ5が投射光を遮蔽しない位置に停止するようにシャッタ5を制御する制御部4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間欠表示装置及び投射型表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームシアター用途や3D表示等、投射型表示装置(プロジェクタ)での動画表示の需要が高まり、その性能に対する要求も高まっている。投射型表示装置の光変調装置として液晶パネル等のホールド型光変調装置を使用する場合、各画素毎に次に書き換えられるまでの立ち上がり期間や残像期間があるため、人間の追跡眼球運動と眼の時間積分効果が作用し、動画において画像ぼけを生じるという問題があった。
【0003】
この画像ぼけを改善するために、各画素の書き換えタイミングにおける立ち上がり期間や残像期間に同期して、その期間の映像を投射型表示装置内部あるいは外部に備えたシャッタ等で遮蔽することにより、形成する画像の表示期間を見かけ上短くして動画像の画質改善を図る間欠表示方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−148712号公報
【特許文献2】特開2006−30493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した間欠表示方法は、一定期間の投射光を遮蔽して画面全体の光量が減り暗くなってしまうため、動画表示性能を必要としない静止画等の表示では不要なものである。このため、使用状況に応じてシャッタの有無を切り替える必要がある。
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2ではシャッタの有無の切り替えが十分に考慮されていない。特に特許文献2では間欠表示が不要な時にはシャッタを含む間欠表示装置全体を移動、あるいは取り外すことを前提とした構成であった。このため、投射型表示装置を天井等の通常手の届かない位置に設置した場合には、シャッタの有無を切り替えることが困難であった。
【0007】
また、シャッタの羽根が投射光を遮蔽しない位置に停止させるようなストッパー等の停止器具を別途設ける方法も考えられるが、その分コストが増大するという問題があった。
【0008】
上記問題点を鑑み、本発明の目的は、間欠表示用のシャッタを適切な位置で停止させることができ、投射型表示装置の使用状況に応じて安価にシャッタの有無を切り替えることができる間欠表示装置及び投射型表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、投射型表示装置(1)により投射された投射光による映像を間欠的に表示可能な間欠表示装置(3)であって、投射光を周期的に遮蔽するように回転可能なシャッタ(5)と、シャッタ(5)を駆動するモータ部(7)と、シャッタ(5)の回転位相を検出し、回転位相に応じた極性の信号を出力する回転位相検出部(6)と、シャッタ(5)を回転状態から停止させるときに、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に停止するようにシャッタ(5)を制御する制御部(4)とを備える間欠表示装置(3)が提供される。
【0010】
本発明の一態様において、制御部(4)が、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に近づくようにシャッタ(5)を駆動する駆動モジュール(101)と、駆動モジュール(101)によりシャッタ(5)を駆動する停止処理時間を測定する処理時間測定モジュール(104)と、停止処理時間が所定の閾値に達したか否かを判定し、停止処理時間が所定の閾値に達したと判定された場合に、シャッタ(5)を停止させる処理時間判定モジュール(105)とを備えていても良い。
【0011】
本発明の一態様において、制御部(4)が、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に近づくようにシャッタ(5)を駆動する駆動モジュール(101)と、遮蔽信号の極性が反転したか否かを判定する反転判定モジュール(201)と、遮蔽信号の極性が反転したと判定された反転回数を計算する反転回数計算モジュール(202)と、反転回数が所定の閾値を超えたか否かを判定し、反転回数が所定の閾値を超えたと判定された場合に、シャッタ(5)を停止させる反転回数判定モジュール(203)とを備えていても良い。
【0012】
本発明の一態様において、制御部(4)が、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に近づくようにシャッタ(5)を駆動する駆動モジュール(101)と、遮蔽信号の極性が反転するまでの極性反転間隔を測定する反転間隔測定モジュール(301)と、極性反転間隔が所定の閾値未満か否かを判定し、極性反転間隔が所定の閾値未満と判定された場合に、シャッタ(5)を停止させる反転間隔判定モジュール(302)とを備えていても良い。
【0013】
本発明の一態様において、制御部(4)が、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に近づくようにシャッタ(5)を駆動する駆動モジュール(101)と、遮蔽信号の極性が反転する毎にモータ部(7)の駆動トルクを変更するトルク変更モジュール(401)と、駆動トルクが所定の閾値未満か否かを判定し、駆動トルクが所定の閾値未満と判定された場合に、シャッタ(5)を停止させるトルク判定モジュール(402)とを備えていても良い。
【0014】
本発明の一態様において、制御部(4)が、シャッタ(5)が停止したときに検出された遮蔽信号の極性を記憶する記憶部(42)と、シャッタ(5)の停止期間中に検出された遮蔽信号の極性が、記憶部(42)に記憶された遮蔽信号の極性と異なるか否かを判定する極性変化判定モジュール(501)とを備え、シャッタ(5)の停止期間中に検出された遮蔽信号の極性が、シャッタ(5)が停止したときに検出された遮蔽信号の極性と異なると判定された場合に、シャッタ(5)の停止処理を再実行しても良い。
【0015】
本発明の一態様において、制御部(4)が、遮蔽信号の極性に基づいてシャッタ(5)の回転数を計算する回転数計算モジュール(102)と、回転数が所定の閾値未満か否かを判定する回転数判定モジュール(103)とを更に備え、回転数が所定の閾値未満と判定されるまで、駆動モジュール(101)がシャッタ(5)の回転を減速させても良い。
【0016】
本発明の他の態様によれば、投射光を投射する投射型表示装置(1)と、投射光による映像を間欠的に表示可能な間欠表示装置(3)であって、投射光を周期的に遮蔽するように回転可能なシャッタ(5)と、シャッタ(5)を駆動するモータ部(7)と、シャッタ(5)の回転位相を検出し、回転位相に応じた極性の信号を出力する回転位相検出部(6)と、シャッタ(5)を回転状態から停止させるときに、遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ(5)が投射光を遮蔽しない位置に停止するようにシャッタ(5)を制御する制御部とを備える間欠表示装置(3)とを備えることを特徴とする投射型表示システムが提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、間欠表示用のシャッタを適切な位置で停止させることができ、投射型表示装置の使用状況に応じて安価にシャッタの有無を切り替えることができる間欠表示装置及び投射型表示システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る投射型表示システムの一例を示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る投射光の輝度の時間応答と遮蔽状態との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るシャッタの透過状態となる停止位置を説明するための概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る制御部の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るシャッタ停止方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る制御部の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るシャッタ停止方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る制御部の一例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るシャッタ停止方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るシャッタ停止方法の割り込み処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る制御部の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係るシャッタ停止方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る制御部の一例を示すブロック図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係るシャッタ停止方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第5の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0020】
また、以下に示す第1〜第5の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0021】
(第1の実施の形態)
本発明の実施の形態に係る投射型表示システムは、図1に示すように、投射型表示装置(プロジェクタ)1及び間欠表示装置(メカニカルシャッタユニット)3を備える。
【0022】
投射型表示装置1は、本体11と、本体11に取り付けた投射レンズ12を有する。本体11には、光源13と、光源13からの光を変調するホールド型の光変調部14が内蔵されている。投射レンズ12は、光変調部14により変調された投射光(映像)を、図示を省略したスクリーンに向かって投射する。
【0023】
間欠表示装置3は、投射型表示装置1から投射される投射光を所定のタイミングで遮蔽することにより、映像を間欠的に表示する。間欠表示装置3は、回転位相検出部6と、投射型表示装置1及び回転位相検出部6からそれぞれ出力された同期信号及び遮蔽信号を受信する制御部4と、制御部4から駆動信号を受信するモータ部7と、モータ部7に一端が連結されたシャフト8と、シャフト8の他端に連結されたシャッタ5を備える。
【0024】
シャッタ5は、投射型表示装置1から投射される投射光の光路上に配置されている。シャッタ5は、投射型表示装置1からの投射光を周期的に遮蔽するように回転可能である。シャッタ5は、遮蔽部(羽根)51と、隣接する遮蔽部51間の透過部52とを有する。隣接する遮蔽部51の間隔は、投射光の上下の幅より大きい。遮蔽部51及び透過部52のサイズ及び数は適宜設定される。
【0025】
回転位相検出部6は、シャッタ5の周内における特定の位置におけるシャッタ5の回転位相(投射光の遮蔽状態)を検出し、回転位相に応じた極性の遮蔽信号を制御部4へ出力する。回転位相検出部6としては、例えば発光素子及び受光素子により構成されるフォトインタラプタ等が使用可能である。
【0026】
制御部4は、投射型表示装置1から出力された、投射している映像の同期信号と、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号を受信し、同期信号と遮蔽信号が一定の位相関係を保ちながら同期するように、シャッタ5を駆動するための駆動信号をモータ部7へ出力する。
【0027】
モータ部7は、制御部4からの駆動信号に応じて、シャフト8を回転駆動させることによりシャッタ5を回転駆動させる。
【0028】
図2に、投射画面のある座標における投射光の輝度の時間応答と、シャッタ5による遮蔽状態との関係の例を示す。ホールド型の光変調部14を使用する場合、各画素毎に次に書き換えられるまでの立ち上がり期間があり、輝度は急峻には変化しきれず、図2のグラフに示すようにやや緩やかに立ち上がる。この立ち上がり期間の緩やかな輝度変化が画像ぼけになってしまうため、これを物理的に遮蔽するのがシャッタ5の役割である。
【0029】
図2に「遮蔽期間」として示すように、立ち上がり期間を完全に遮蔽すると、見かけ上投射された映像は輝度が急峻に変化したように見えるので、画像ぼけがなくなる。一方、遮蔽期間が立ち上がり期間を完全に遮蔽しきれないと、緩やかな輝度変化が見えてしまうため、画像ぼけが出てしまう。従って、シャッタ5による遮蔽期間と投射光の輝度変化のタイミングが完全に一致するように、図1に示した制御部4により制御する。
【0030】
上述したように、輝度変化の多い動画では、画像ぼけをなくすシャッタ5が有効に働くが、一方で輝度変化のない静止画等ではシャッタ5が投射光を遮蔽すると画面全体の光量が失われて暗くなるという問題がある。シャッタ5を物理的に取り外すことなくこの問題を回避するためには、図3に示すように、シャッタ5の遮蔽部51が投射光にかからないような適切な位置で停止すればよい。通常考えられる方法としては、物理的にシャッタ5の動きを止めるストッパーの使用が挙げられるが、その分コストアップにつながる。本発明の第1の実施の形態では、ストッパー等の専用器具を使用せずに、シャッタ5を適切な位置で停止することを特徴としている。
【0031】
図2に示すように、遮蔽信号は投射光を遮蔽している状態で「High」、遮蔽していない状態で「Low」となるとすると、投射光が遮蔽されず100%スクリーンに投射されるには、図3で示した矢印の方向にシャッタ5が回転する場合、投射光の下端部において遮蔽信号がちょうど「High」から「Low」に切り替わる状態で停止すればよい。従って、回転位相検出部6は、投射光下端部におけるシャッタ5の遮蔽状態を検出する。そして、制御部4は、その遮蔽信号が「High」から「Low」に切り替わるタイミングでシャッタ5が停止するように制御する。
【0032】
図1に示した制御部4は、シャッタ5を回転状態から停止させるときに、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ5が投射光を遮蔽しない位置に停止するようにシャッタ5を駆動する駆動信号をモータ部7へ出力する。
【0033】
制御部4は、図4に示すように、中央演算処理装置(CPU)41と、記憶部42を備える。CPU41は、駆動モジュール101、回転数計算モジュール102、回転数判定モジュール103、処理時間測定モジュール104及び処理時間判定モジュール105を論理的に備える。
【0034】
駆動モジュール101は、シャッタ5を停止させるときに、シャッタ5の回転駆動を減速させる駆動信号を出力する。更に、駆動モジュール101は、シャッタ5が減速した後、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性に応じて、シャッタ5が投射光を遮蔽しない位置に近づくようにシャッタ5を駆動するための駆動信号を出力する。
【0035】
回転数計算モジュール102は、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性の変化の時間に基づいて、シャッタ5の回転数を計算する。
【0036】
回転数判定モジュール103は、記憶部42から所定の閾値αを読み出して、回転数計算モジュール102により計算されたシャッタ5の回転数が所定の閾値α未満か否かを判定する。
【0037】
処理時間測定モジュール104は、回転数判定モジュール103により回転数が所定の閾値α未満と判定され、駆動モジュール101がシャッタ5の減速後の停止処理を開始してからの時間(以下、「停止処理時間」という。)を測定(カウント)するタイマとして機能する。
【0038】
処理時間判定モジュール105は、記憶部42から所定の閾値βを読み出して、処理時間測定モジュール104により測定された停止処理時間が所定の閾値βに達したか否かを判定し、停止処理時間が所定の閾値βに達したと判定された場合に、シャッタ5を停止させるための駆動信号をモータ部7へ出力するか、又はシャッタ5を回転駆動するための駆動信号の出力を停止する。
【0039】
記憶部42は、回転数判定モジュール103により読み出される回転数の閾値α、及び処理時間測定モジュール104により読み出される停止処理時間の閾値β等を記憶する。記憶部42としては、例えばメモリ、磁気ディスク又は光ディスク等が採用可能である。
【0040】
次に、本発明の第1の実施の形態に係るシャッタ5の停止方法の一例を、図5のフローチャートを参照しながら説明する。なお、例えば制御部4が、投射型表示装置1から停止処理開始のための信号を受信することでこの停止処理が開始する。
【0041】
(イ)まず、ステップS101で、シャッタ5を回転状態から停止するため、ブレーキング処理を行う。ブレーキング処理では、駆動モジュール101が、シャッタ5の回転を減速させる駆動信号をモータ部7へ出力し、シャッタ5の回転数を落とす。ステップS102で、回転数計算モジュール102が、回転位相検出部6により出力される遮蔽信号に基づいてシャッタ5の回転数を計算する。更に、回転数判定モジュール103が、回転数計算モジュール102により計算されたシャッタ5の回転数が所定の閾値α未満か否かを判定する。所定の閾値α以上と判定された場合はステップS101に戻り、ブレーキング処理を継続する。一方、ステップS102でシャッタ5の回転数が所定の閾値α未満と判定された場合、ステップS103に進む。
【0042】
(ロ)ステップS103で、処理時間測定モジュール104が、停止処理時間の測定(カウント)を開始する。ステップS104で、回転位相検出部6が、シャッタ5の回転位相(透過光の遮蔽状態)を検出し、回転位相に応じた遮蔽信号を出力する。駆動モジュール101が、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が「High」又は「Low」のいずれであるか判定する。「High」と判定された場合は、投射光を遮蔽している状態であるため、ステップS105で、駆動モジュール101が、正転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。一方、ステップS104で「Low」と判定された場合は、投射光を透過している状態であるため、ステップS106で、駆動モジュール101が、逆転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。このように、遮蔽信号の極性に応じて正転又は逆転の駆動信号を出力することで、シャッタ5は回転位相検出部6により出力される遮蔽信号の極性がちょうど切り替わる位置に徐々に近づいていく。
【0043】
(ハ)ステップS107で、処理時間判定モジュール105が、処理時間測定モジュール104により測定された停止処理時間が所定の閾値βを越えたか否かを判定する。所定の閾値βを超えたと判定された場合、シャッタ5は所望の位置制御がなされたと判断し、ステップS108で、処理時間判定モジュール105がシャッタ5を停止させる駆動完全停止処理を行う。
【0044】
駆動完全停止処理とは、DCモータを使用する場合についてより具体的に説明すると、駆動モジュール101からの駆動出力を停止し、モータあるいはモータドライバICにON/OFF制御端子がある場合はそれをOFFにするか、または、モータあるいはモータドライバICへの電源供給を停止して、モータを完全に駆動出来ない状態にする処理である。DCモータ以外の場合にあってもDCモータの上記処理と同様の処理となる。
【0045】
本発明の第1の実施の形態に係る投射型表示システムによれば、ブレーキング処理の回転数の閾値αと、ステップS105及びS106で設定される駆動出力と、ステップS107での判定に使用するタイマカウントの閾値βの値を適切な値に設定することで、シャッタ5の停止位置制御を十分な精度で行うことができる。よって、静止画を表示するような間欠表示が不要な場合には、専用の停止器具を設けずとも、シャッタ5の遮蔽部51が投射光にかからない位置に停止させることができる。結果として、投射型表示装置1の使用状況に応じてシャッタ5の有無を安価に切り替えることができる。
【0046】
なお、図5に示した一連の手順は、図5と等価なアルゴリズムのプログラムにより、図1に示した投射型表示システムを制御して実行出来る。このプログラムは、例えば記憶部42に記憶させればよい。また、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体を記憶部42に読み込ませることにより、本発明の実施の形態の一連の手順を実行することができる。ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばコンピュータのメモリ、磁気ディスク、光ディスク等のプログラムを記録することができるような媒体等を意味する。具体的には、メモリカード、CD−ROM等が「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る投射型表示システムは、図6に示すように、制御部4のCPU41が、駆動モジュール101、回転数計算モジュール102及び回転数判定モジュール103の他に、反転判定モジュール201、反転回数計算モジュール202及び反転回数判定モジュール203を備える点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
【0048】
反転判定モジュール201は、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が反転したか否かを判定する。
【0049】
反転回数計算モジュール202は、反転判定モジュール201により遮蔽信号の極性が反転したと判定された回数(以下、「反転回数」という。)を計算(カウント)するタイマとして機能する。
【0050】
反転回数判定モジュール203は、所定の閾値βを記憶部42から読み出して、反転回数計算モジュール202により計算された反転回数が所定の閾値βを超えたか否かを判定し、反転回数が所定の閾値βを超えたと判定された場合に、シャッタ5を停止させる。
【0051】
本発明の第2の実施の形態に係る投射型表示システムの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0052】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るシャッタ5の停止方法の一例を、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0053】
(イ)まず、図5で示したステップS101及びS102の手順と同様に、ステップS201及びS202でブレーキング処理を行う。シャッタ5の回転数が所定の閾値α未満になった場合、ステップS203に進む。
【0054】
(ロ)ステップS203で、反転回数計算モジュール202が計算(カウント)していた反転回数をクリアする。ステップS204で、駆動モジュール101が、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が「High」又は「Low」のいずれであるかを判定する。「High」と判定された場合、投射光を遮蔽している状態であるため、ステップS205で、駆動モジュール101が、正転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。「Low」と判定された場合、投射光を透過している状態であるため、ステップS206で、駆動モジュール101が、逆転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。
【0055】
(ハ)ステップS207及びS208のそれぞれで、反転判定モジュール201が、前回の遮蔽状態が今回と反転したか(異なるか)否かを判定する。反転したと判定された場合はそれぞれステップS209及びS210で、反転回数計算モジュール202が、カウントしている反転回数に1ずつ加算する。ステップS211で、反転回数判定モジュール203が、反転回数計算モジュール202により計算された反転回数が所定の閾値βを超えたか否か判定する。閾値βを超えたと判定された場合、シャッタ5は所望の位置制御がなされたと判断し、ステップS212で、駆動完全停止処理を行う。
【0056】
本発明の第2の実施の形態に係る投影型表示システムによれば、ブレーキング処理の回転数の閾値αと、ステップS205及びS206でそれぞれ設定される駆動出力と、ステップS211での判定に使用する反転回数計算モジュール202の閾値βの値を適切な値に設定することで、シャッタ5の停止位置制御を十分な精度で行うことができる。
【0057】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る投射型表示システムは、図8に示すように、制御部4のCPU41が、駆動モジュール101、回転数計算モジュール102及び回転数判定モジュール103の他に、反転間隔測定モジュール301及び反転間隔判定モジュール302を備える点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
【0058】
反転間隔測定モジュール301は、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が反転するまでの間隔(以下、「極性反転間隔」という。)を測定する。
【0059】
反転間隔判定モジュール302は、記憶部42から所定の閾値βを読み出して、反転間隔測定モジュール301により測定した極性反転間隔が所定の閾値β未満か否かを判定し、極性反転間隔が所定の閾値β未満と判定された場合に、シャッタ5を停止させる。
【0060】
本発明の第3の実施の形態に係る投射型表示システムの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0061】
次に、本発明の第3の実施の形態に係るシャッタ5の停止方法の一例を、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0062】
(イ)まず、図5で示したステップS101及びS102の手順と同様に、ステップS301、S302でブレーキング処理を行う。シャッタ5の回転数が所定の閾値α未満になった場合ステップS303に進む。
【0063】
(ロ)ステップS303で、反転間隔測定モジュール301が、極性反転間隔を測定する割り込み処理を開始する。この測定は以降のルーチンとは独立して並列で処理され、極性反転間隔は随時更新される。割り込み処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップS309で、反転間隔測定モジュール301が、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が反転した場合、前回の割り込みで測定を開始していた極性反転間隔の測定を終了する。ステップS310で、測定された極性反転間隔が記憶部42に記憶される。ステップS311で、反転間隔測定モジュール301が、新たに極性反転間隔の測定を開始する。遮蔽信号の極性反転をトリガに随時割り込みが発生し、上記の処理を行うことで常に極性反転間隔を最新のものに更新しておく。
【0064】
(ハ)図9に示したステップS304で、駆動モジュール101が、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性を判定する。「High」の場合は投射光を遮蔽している状態なので、ステップS305で、駆動モジュール101が、正転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。「Low」の場合は投射光を透過している状態なので、ステップS306で、駆動モジュール101が、逆転でシャッタ5が回転するように駆動信号を出力する。このように、遮蔽信号の極性に応じて正転又は逆転の駆動信号を出力することで、シャッタ5は回転位相検出部6における遮蔽信号がちょうど切り替わる位置に徐々に近づいていき、シャッタ5の動きは所定の停止位置に向かって収束していくので、遮蔽信号の極性反転間隔は段々小さくなっていく。
【0065】
(ニ)ステップS307で、反転間隔判定モジュール302が、記憶部42から最新の極性反転間隔を読み出して、極性反転間隔が所定の閾値β未満か否かを判定する。所定の閾値β未満になった場合、シャッタ5は所望の位置制御がなされたと判定し、ステップS308で、極性反転間隔測定割り込みの終了を含む駆動完全停止処理を行う。
【0066】
本発明の第3の実施の形態に係る投影型表示システムによれば、ブレーキング処理の回転数の閾値αと、ステップS305及びS306で設定される駆動出力と、ステップS307での判定に使用する遮蔽信号の極性反転間隔の閾値βの値を適切な値に設定することで、シャッタ5の停止位置制御を十分な精度で行うことができる。
【0067】
(第4の実施の形態)
本発明の第1〜第3の実施の形態において、システムによっては、固定の駆動トルクでは位置制御が完全に収束しきれない可能性がある。そこで、本発明の第4の実施の形態において、シャッタ5の停止処理中に駆動トルクを変動させる一例を説明する。
【0068】
本発明の第4の実施の形態に係る投射型表示システムは、図11に示すように、制御部4のCPU41が、駆動モジュール101、回転数計算モジュール102及び回転数判定モジュール103の他に、トルク変更モジュール401及びトルク判定モジュール402を備える点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
【0069】
トルク変更モジュール401は、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が反転する毎にモータ部7の駆動トルクを変更する。
【0070】
トルク判定モジュール402は、モータ部7の駆動トルクが所定の閾値β未満か否かを判定し、駆動トルクが所定の閾値β未満と判定された場合に、シャッタ5を停止させる。
【0071】
本発明の第4の実施の形態に係る投射型表示システムの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0072】
次に、本発明の第4の実施の形態に係るシャッタ5の停止方法の一例を、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0073】
(イ)まず、図5で示したステップS101及びS102の手順と同様に、ステップS401及びS402でブレーキング処理を行う。シャッタ5の回転数が所定の閾値α未満になった場合ステップS403に進む。
【0074】
(ロ)ステップS403で、駆動モジュール101が、回転位相検出部6から出力された遮蔽信号の極性が「High」又は「Low」のいずれであるか判定する。「High」と判定された場合はステップS404で、反転判定モジュール201が、前回の遮蔽状態が今回と反転したか否かを判定する。反転した場合はそれぞれステップS406それぞれで、トルク変更モジュール401が、モータの駆動トルクを減じる処理を行う。
【0075】
(ハ)その後、ステップS403で遮蔽信号が「High」と判定されていた場合はステップS408で、駆動モジュール101が、正転方向の駆動信号を出力する。一方、ステップS403で遮蔽信号が「Low」と判定されていた場合はステップS409で、駆動モジュール101が、逆転方向の駆動信号を出力する。ステップS406、S407で駆動トルクの設定が変更された場合はこの時点で反映される。遮蔽信号が反転する毎に駆動トルクは徐々に小さくなっていくため、シャッタ5は動きを緩めながら目標の位置に向かって停止動作をする。この処理により、停止処理におけるシャッタ5動作の収束が容易になる。
【0076】
(ニ)そうして、ステップS410で、トルク判定モジュール402が、モータ駆動トルクが所定の閾値β未満か否かを判定する。所定の閾値β未満であると判定した場合、シャッタ5は所望の位置制御がなされたと判断し、ステップS411で、トルク判定モジュール402が、駆動完全停止処理を行う。
【0077】
本発明の第4の実施の形態に係る投射型表示システムによれば、ブレーキング処理の回転数の閾値αと、ステップS406及びS407での駆動トルクの減少幅と、ステップS410での判定に使用する駆動トルクの閾値βの値を適切な値に設定することで、シャッタ5の停止位置制御を十分な精度で行うことができる。
【0078】
(第5の実施の形態)
本発明の第1〜第4の実施の形態において、シャッタ5専用の停止器具を設けないため、シャッタ5を所望の位置で停止した後に、外部から何らかの力が加わり、シャッタ5が所定の位置から動く可能性がある。本発明の第5の実施の形態では、シャッタ5が所定の位置から動いた場合に、再び所望の停止位置に戻す処理を説明する。
【0079】
本発明の第5の実施の形態に係る投射型表示システムは、図13に示すように、制御部4のCPU41が、極性変化判定モジュール501を更に備える点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
【0080】
極性変化判定モジュール501は、シャッタ5の停止期間中に検出された遮蔽信号の極性が、シャッタ5が停止したときの遮蔽信号の極性と異なるか否かを判定する。記憶部42は、シャッタ5が停止したときに検出された遮蔽信号の極性を記憶する。シャッタ5の停止期間中に検出された遮蔽信号の極性が、記憶部42に記憶された遮蔽信号の極性と異なると極性変化判定モジュール501により判定された場合に、シャッタ5の停止処理を再実行する。
【0081】
本発明の第5の実施の形態に係る投射型表示システムの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0082】
次に、本発明の第5の実施の形態に係るシャッタ5の停止方法の一例を、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
【0083】
(イ)図5に示したステップS101〜S108の手順によりシャッタ5が所望の位置で停止した後、ステップS501で、その時の遮蔽信号の極性を記憶装置に記憶しておく。
【0084】
(ロ)ステップS502で、極性変化判定モジュール501が、回転位相検出部6により出力された遮蔽信号の極性を常時監視(ポーリング)して、シャッタ5が停止したときに出力された遮蔽信号の極性と変化したか否かを判定する。極性が変化した場合はシャッタ5が動いたと判断し、ステップS503で駆動完全停止を解除する。
【0085】
(ハ)その後、図5に示したステップS101〜S108のシャッタ5の停止処理を行えば、再度シャッタ5を所望の位置で停止することができる。
【0086】
本発明の実施の形態に係る投射型表示システムによれば、シャッタ5を停止した後に、外部から何らかの力が加わり、シャッタ5が所定の位置から動いた場合でも、再び適切な停止位置に戻すことができる。
【0087】
なお、図5に示したステップS101〜S108の手順の代わりに、図7に示したステップS201〜S212の手順、図9に示したステップS301〜S308の手順、又は図12に示したステップS401〜S411の手順を実行しても良い。
【0088】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第5の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0089】
例えば、シャッタ5の遮蔽部51を抑える程度の安価で簡単なストッパーを設けておいて、停止位置制御が終了した後にその位置から動き出さないようにストッパーでシャッタ5を止めておくことも可能である。
【0090】
また、図1に示した間欠表示装置3は、投射型表示装置1に着脱可能に取り付けられていても良い。また、間欠表示装置3の構成部品の全部又は一部を投射型表示装置1に内蔵することも可能である。また、投射型表示装置1が、間欠表示装置3を備える構成であっても良い。
【0091】
また、第1〜第5の実施の形態のそれぞれで説明したCPU51の各モジュールを互いに適宜組み合わせて使用可能である。
【0092】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明の間欠表示装置及び投射型表示システムは、動画性能の向上と静止画表示時の明るさ確保を両立することができるため、ホームシアターやプレゼンテーションで利用されるプロジェクタ等に利用可能である。
【符号の説明】
【0094】
1…投射型表示装置(プロジェクタ)
3…間欠表示装置(メカニカルシャッタ)
4…制御部
5…シャッタ
6…回転位相検出部
7…モータ部
8…シャフト
11…本体
12…投射レンズ
13…光源
14…光変調部
41…中央演算処理装置(CPU)
42…記憶部
51…遮蔽部
52…透過部
101…駆動モジュール
102…回転数計算モジュール
103…回転数判定モジュール
104…処理時間測定モジュール
105…処理時間判定モジュール
201…反転判定モジュール
202…反転回数計算モジュール
203…反転回数判定モジュール
301…反転間隔測定モジュール
302…反転間隔判定モジュール
401…トルク変更モジュール
402…トルク判定モジュール
501…極性変化判定モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投射型表示装置により投射された投射光による映像を間欠的に表示可能な間欠表示装置であって、
前記投射光を周期的に遮蔽するように回転可能なシャッタと、
前記シャッタを駆動するモータ部と、
前記シャッタの回転位相を検出し、回転位相に応じた極性の信号を出力する回転位相検出部と、
前記シャッタを回転状態から停止させるときに、前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に停止するように前記シャッタを制御する制御部
とを備えることを特徴とする間欠表示装置。
【請求項2】
前記制御部が、
前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に近づくように前記シャッタを駆動する駆動モジュールと、
前記駆動モジュールにより前記シャッタを駆動する停止処理時間を測定する処理時間測定モジュールと、
前記停止処理時間が所定の閾値に達したか否かを判定し、前記停止処理時間が所定の閾値に達したと判定された場合に、前記シャッタを停止させる処理時間判定モジュール
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の間欠表示装置。
【請求項3】
前記制御部が、
前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に近づくように前記シャッタを駆動する駆動モジュールと、
前記遮蔽信号の極性が反転したか否かを判定する反転判定モジュールと、
前記遮蔽信号の極性が反転したと判定された反転回数を計算する反転回数計算モジュールと、
前記反転回数が所定の閾値を超えたか否かを判定し、前記反転回数が所定の閾値を超えたと判定された場合に、前記シャッタを停止させる反転回数判定モジュール
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の間欠表示装置。
【請求項4】
前記制御部が、
前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に近づくように前記シャッタを駆動する駆動モジュールと、
前記遮蔽信号の極性が反転するまでの極性反転間隔を測定する反転間隔測定モジュールと、
前記極性反転間隔が所定の閾値未満か否かを判定し、前記極性反転間隔が所定の閾値未満と判定された場合に、前記シャッタを停止させる反転間隔判定モジュール
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の間欠表示装置。
【請求項5】
前記制御部が、
前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に近づくように前記シャッタを駆動する駆動モジュールと、
前記遮蔽信号の極性が反転する毎に前記モータ部の駆動トルクを変更するトルク変更モジュールと、
前記駆動トルクが所定の閾値未満か否かを判定し、前記駆動トルクが所定の閾値未満と判定された場合に、前記シャッタを停止させるトルク判定モジュール
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の間欠表示装置。
【請求項6】
前記制御部が、
前記シャッタが停止したときに検出された前記遮蔽信号の極性を記憶する記憶部と、
前記シャッタの停止期間中に検出された前記遮蔽信号の極性が、前記記憶部に記憶された前記遮蔽信号の極性と異なるか否かを判定する極性変化判定モジュールとを備え、
前記シャッタの停止期間中に検出された前記遮蔽信号の極性が、前記シャッタが停止したときに検出された前記遮蔽信号の極性と異なると判定された場合に、前記シャッタの停止処理を再実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の間欠表示装置。
【請求項7】
前記制御部が、
前記遮蔽信号の極性に基づいて前記シャッタの回転数を計算する回転数計算モジュールと、
前記回転数が所定の閾値未満か否かを判定する回転数判定モジュール
とを更に備え、
前記回転数が所定の閾値未満と判定されるまで、前記駆動モジュールが前記シャッタの回転を減速させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の間欠表示装置。
【請求項8】
投射光を投射する投射型表示装置と、
前記投射光による映像を間欠的に表示可能な間欠表示装置であって、前記投射光を周期的に遮蔽するように回転可能なシャッタと、前記シャッタを駆動するモータ部と、前記シャッタの回転位相を検出し、回転位相に応じた極性の信号を出力する回転位相検出部と、前記シャッタを回転状態から停止させるときに、前記遮蔽信号の極性に応じて、前記シャッタが投射光を遮蔽しない位置に停止するように前記シャッタを制御する制御部とを備える間欠表示装置
とを備えることを特徴とする投射型表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−177867(P2012−177867A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−41873(P2011−41873)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】