説明

除毛(脱毛)のための化合物と方法

本発明は、永久的な毛包不活性化を達成するための、少なくとも1つの有機的な毛包浸透成分と、少なくとも1つの酵素阻害剤を調合した脱毛用の化合物を含み、同様のものを使用する除毛の方法を包括するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、永久除毛(脱毛)の分野に属する。毛乳頭に達し、それを不活性化する効能のある化合物を用いる。この方法により、育毛が抑えられ、あるいは完全に永久的な毛乳頭の不活性化が起こる。
【背景技術】
【0002】
体毛の過剰(男性型多毛)は、多くの要因、主に遺伝子そしてホルモン、あるいはたとえばミノキシジルのような化学物質や薬によって引き起こされる場合がある。(Erkkola R、「男性型多毛」「定義と病因」Ann Med、22(2):99−103(1990))
男性ホルモンテストステロンはホルモンを起因とする男性型多毛において重要な役割を果たしている。逆に、同じホルモンは頭毛には逆の働きをし、アンドロゲン性脱毛症(男性型はげ頭症)を引き起こし、2つの表現型が一般に関連している。この効果は、思春期の前には顕在化せず、主に男性で見られるが、少女にも影響する。現代社会では、男性のセックスアピール以外に、体毛の生物学的な必要性はない。一方女性では、体毛は不快であるとみなされ、滑らかな肌を好む女性に取っては悩みのタネとなっている。男性でさえ、体毛が異常に多い、または、特定の領域(後部、肩)に生えるのは好まれない。こうした毛を取り除く処方は、いまや成長市場となっている。
【0003】
除毛には、非常に長い歴史がある。(スコット他、「脱毛」Cutis46(3)、216−217(1990))古くからいろいろな方法が試みられてきた。毛抜きで抜く、貝殻を使う、軽石、シュガーリング、ワックス、および腐食性物質を使った髪の毛の溶解、毛抜きで抜く、など。こうした方法は、苦痛を伴い、皮膚には危険であった。そのうえ、しばらくすると髪は再生され、永久的な消滅はなかった。 しかし、永久的な除毛を達成するのははるかに難しく、これを可能とする方法が、最近になってようやく発達して来ている。
【0004】
化学的手段による除毛は確立された方法だが、現在利用可能などんな化合物も皮膚の毛乳頭や毛包と呼ばれる髪を再生させる領域に深く浸透しないため、効果はいつも一時的なものである。 したがって、効力は毛幹自体に制限されている(毛乳頭によってすぐに髪は再生される)。
【0005】
これは毛包の構造によるものである。図1。 あらゆる毛包が毛幹と呼ばれる、黒くて、連なった死んだ細胞の円柱を構成し、それは髪軸(ヘアシャフト)と呼ばれている。これは目に見える髪であり、球から皮膚の上に広がっている。
ヘアシャフトのベースでは、毛幹を作り出す、活発に増殖しているケラチノサイトの毛母細胞から成る増殖球がある。それは松かさ状の形成器官で囲まれており、毛乳頭と呼ばれる。この器官は発毛の中心的な役割を果たしている。それは増殖するように発毛を促しながら、化学信号を毛母細胞に送る。同時に、それは、毛周期を決定している。図2。
【0006】
すべての髪は、成長期と呼ばれる増殖期を経る。そして、そのあとで休止期と呼ばれる脱落期を迎え、髪の脱落時の最後には、新しいヘアシャフトを作る為に新しい毛母細胞が皮膚の毛乳頭によって作り出される。(Bowden他、「毛周期の間の人間の髪の特有のケラチンの遺伝子と比較表現の特殊化と染色体局在」(J.Invest Dermatol)、110(2)(158−164(1998))。
【0007】
このサイクルは一生涯続く。毛幹の外部の部分が死細胞で作られているため、少しの情報も増殖球に伝えることができないため、ひげを剃るといったことでは、影響を及ぼされない。髪がむしられるときはいつも、毛母細胞と毛幹全体の損失をもたらすが、毛乳頭はほとんどいつも後に残されている。そうでなければ、毛抜きで抜くことだけでも永久的な効果をもたらすはずである。髪はまるでそれ自身の仕業で落ちたかのように、毛乳頭は髪の生産を再開する。このことから、毛幹に作用するすベての脱毛法が、一時的な効果しかないことが分かる。毛乳頭を不活性化することで、永久的な除毛が可能となる。
【0008】
2つのカテゴリで現在の脱毛法を分類できる:ひとつはヘアシャフト(髪軸)を狙う方法。(例えば、剃る、毛抜きで抜く、など)と、髪の毛乳頭(例えば、電解とレーザー療法)を狙おうとする方法。前者は、実行するのが簡単だが、一時的効果が発揮できるだけである。真皮の深い層にある毛乳頭を狙うのは、はるかに複雑な作業である。そして機械的手段はそれを取り除くことは不可能である。皮膚損傷を引き起こさずにそれを破損するのは、非常に難しい。ごく最近、この器官を効果的に狙うふたつの技術が出てきた。
【0009】
髪の電気分解療法は、1875年に最初に、チャールズEという医師によって紹介された。
そのテクニックは、細い金属導体を毛幹に挿入し、電流を流す。そして、オーバーヒートするか(熱電解)、苛性化合物の電解により、毛球は破壊される。毛球を狙うので、このテクニックは永久的な除毛を引き起こす。電解の主な欠点は、遅速性(アプリケーション単位で1つの毛包しか治療できない)と、痛みと、傷跡が出来るというリスクである。それにもかかわらず、電気分解治療法は現在でも、世界中で非常に人気がある。
【0010】
永久的な除毛に利用可能な最も現代的な方法は、レーザーの利用である。 (Mandt他、「今日の脱毛」「毛包と臨床の写真 脱毛の生理学」、J.Investig Dermatol Symp Proc、271−274(2005)に10(3))
この技術は、1970年代後半に偶然発見され、以来、一般的に利用される最も人気がある技術とされている。レーザー除毛は、毛がそり落とされた後、ある波長で激しいパルスのレーザー光線を毛の上に当てることにより、効果を発揮する。皮膚に異なった色の毛幹が残るので、それが一層のレーザー光線を吸収する。レーザーの熱を毛乳頭に伝え過熱し、それを破壊する。
【0011】
この方法は、完全ではないが、効果があり、たいていの髪のごわごわ感を減少させる。しかし一方で欠点がある。レーザー機能の原則で、レーザーは白色皮膚の上、すなわち、皮膚と黒い髪の間に、理想的には強い色のコントラストがあるところで効果を発揮する。そうでない場合、例えば薄い髪や色黒のような場合、こうした方法は、あまり効果がなく、皮膚損傷を引き起こすことがある。しばしば炎症を引き起こす。またレーザーは使用する設備のため高価であり、専門店で行われなくてはならない。結果的に、予測できない効果のため、それを「永久的な脱毛」ではなく、「永久的な髪の減少」方法であると捉えるしかなく、広告もそう表示している。
【0012】
PCT出版物WO01/80816は、不要な発毛の永久的除去ための外用薬剤の効果を明らかにしている。だが、その化合物は、水をベースとし、酵素、希釈剤(液体)、活性剤(酵素の)、および酸を含んだものである。酵素は、オキシドレダクターゼ、望ましくはペルオキシダーゼ類である。
【0013】
除毛のための、健康な組織を冒さない方法がほとんどないため、皮膚に簡単に塗布でき、育毛を効果的に抑える永久脱毛製品が求められている。
【発明の開示】
【0014】
毛包の周りの環境は、脂腺からの皮脂と皮膚からの脂肪性の分泌物を含んでおり、ほとんど水を寄せ付けない。そのような環境では、どんな水のベースの処方を以てしても、毛包に浸透することができない。それは水には高い表面張力があるためである。そのうえ、局部環境の疎水性により、皮表を濡らすことができない。したがって、主として取り組むべき課題は、この発明で示した、適度な浸透性を持った化合物を考案することである。
【0015】
本発明は、水のベースの外用化合物とは異なる、永久的な脱毛へのアプローチを提示する。本発明では、まず髪の脱毛(引き抜く)があり、その後に毛包が一時空となった状態で、化合物がそこに入り込むことが可能である、という事実に基づいて考えられている。図3を参照。適切な化合物ならば、浸み込むときに周囲の皮膚にダメージを与えることなく、毛球と毛乳頭に、どんな細胞毒の薬剤も届けることが可能であろう。このように、薬剤が細胞毒性化合物であるとき、毛乳頭は不活性化され、したがって育毛が妨げられる。しかしながら、このアプローチへの障害は、毛包の直径が非常に微小なことである。(30ミクロン)。(Bowden他、「育毛期の人間の髪の特有のケラチンの遺伝子の特定化と染色体局在」J.Invest.Dermatol、110(2)(158−164(1998))。
【0016】
本発明は、脱毛(根こそぎにする除毛)のあと、皮膚に塗布され、空の毛包に浸透する、外用化合物を含む。化合物は、ゲル、ペースト、クリーム、ローション、軟膏状のものに、またはキャリヤー(例えば、スポンジや、綿棒など)の上に載せるものとなる。化合物は毛包の球状領域に達し、永久にそれを不活性化し、永久脱毛を達成する。化合物は、毛包の中で細胞死を引き起こすために、少なくとも1つの有機的な毛包浸透剤と少なくとも1つの酵素阻害剤を含む。
【0017】
本発明はまた、脱毛によって毛を取り除き、皮膚に脱毛のための化合物を塗布する方法さらに化合物は少なくともひとつの有機的な毛包浸透成分と、少なくとも一つの毛包内部で細胞死を引き起こす酵素阻害剤で調合され、脱毛を促すのに十分な一定の時間の後、化合物が取り除かれる過程を含む。化合物が塗布される部分は、胸、肩、下腹部、腕、腋、手、脚、爪先、ビキニライン、顔、顎、上唇、まゆ、またはそれの組み合わせである。
【0018】
毛包浸透成分は、空の毛包に浸透させなければならないが、皮膚層には浸透させてはならず、皮表で脂肪酸を溶かし、皮膚表面自体を濡らす。このようにして、毛包への浸透を可能にし、適切な化合物を毛球に届けるのである。毛包浸透成分は、通常、有機酸のエステル、アルコール、アルデヒド、またはケトンのうちの少なくとも一つである。望ましくは、有機酸は、C1−C8の分岐したものか、あるいは直線的な脂肪族の飽和した有機酸であること。より望ましいのは、有機酸は、蟻酸、酢酸(プロパン酸)、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、エナント酸、またはカプリル酸。最も望ましい有機酸は酢酸である。可能であれば、エステルはC3−C6原子を持つもの。より望ましくは、エステルはメチルアセテート、酢酸エチル、メチル・ブチレート、または酢酸ブチルのうちの少なくとも一つである。最も望ましいエステルは酢酸エチルである。アルコールは、C2−C10原子を持つものが望ましい。より望ましいのは、アルコールはエタノール、エチレン・グリコール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールまたはデカノールのうち少なくとも一つ。最も望ましいのは、アルコールはイソプロパノールである。アルデヒドは、C2−C4原子を持つものが望ましい。より望ましいのは、アルデヒドはアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、またはブチルアルデヒドのうちの少なくとも一つである。最も望ましいアルデヒドはアセトアルデヒドである。ケトンは、C3−C6炭素原子があるものが望ましい。より望ましいのは、ケトンはアセトン、ブタノン、ペンタノン、エチルイソプロピルケトン、またはメチルイソブチルケトンのうち少なくとも一つである。ケトン。最も望ましいケトンはアセトンである。
【0019】
毛包浸透成分は、酵素阻害剤が毛包に達するために十分な量で存在していなくてはならない。通常、毛包浸透成分は、化合物の重量比で約50%から約99%の量で存在する。望ましくは、約60%から約95%、より望ましいのは、約70%から95%、最も望ましいのは、約70%あるいは約93%である。
【0020】
通常、酵素阻害剤は毛包の再生を防ぐものである。酵素阻害剤の選択は、その安定性と、毛包浸透成分における溶解度によって、限られる。そのうえ、届けられる量はどうしても微小になるため、酵素阻害剤は適度に強い単位活性のある化合物でなくてはならない。
酵素阻害剤は、少なくとも細胞代謝のある抑制剤、ミトコンドリア機能の抑制剤、蛋白合成阻害剤、RNA合成阻害薬、およびクエン酸回路抑制剤のうちの一つを含む。通常、細胞機能抑制剤には、スタウロスポリン、CCCP、バリノマイシン、ニゲルシン、アンチマイシン、オリゴマイシン、ロテノン、アトラクチロシド、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸塩エステル、またはそれらの塩。塩には、ナトリウムフルオロ酢酸塩とカリウムフルオロ酢酸塩や同類のものが含まれる。フルオロ酢酸は酵素阻害剤で、ミトコンドリアの中のクレブス回路で酵素アコニターゼを阻害する。(アルダス他、「フルオロ酢酸の毒性へのペーハーの効果」、Biochem J.62(4)、605−610(1995))抑制剤は水和か無水物のかたちで存在するであろう。ミトコンドリア機能の抑制剤はアトラクチロシドが望ましい。酵素阻害剤は化合物の重量比で約2%から約50%の量で通常存在する。そして、それが約7%から約10%で存在するのが望ましい。
【0021】
これらの化合物には1つかそれ以上の安定剤、防腐剤、着色剤、抗炎症剤、水、緩衝剤、増粘剤、溶剤、香料、または同様のもの、およびそれらの混合物が含まれるであろう。
【0022】
安定剤には、グリコールステアリン酸塩またはPEG−150ジステアリン酸が含まれるであろう。使用時、安定剤は化合物の重量比で約0.1%から5%で通常存在する。
【0023】
防腐剤には、エチレン・ジアミン四酢酸(EDTA)、メチルパラベン、ベンゾフェノン−4、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、同様のもの、およびそれらの混合物であろう。使用時、防腐剤は化合物の重量比で、約0.01%から6%、望ましくは約0.05から4%、より望ましくは約0.1%から2%で通常存在する。
【0024】
着色剤は、FD&C Green No.3、Ext.D&C Violet No.2、FD&C Yellow No.5、FD&C Red No.40、およびそれらの混合物。
使用時は、着色剤は化合物の重量比約0.001%から0.1%、望ましくは約0.005%から0.05%で通常存在する。
【0025】
本発明はもうひとつ、本発明の外用化合物を塗布することで、永久に髪を取り除く方法を包含する。ここで言うところの「永久に髪を取り除く」という言葉は、この化合物を1度か数回使用することで、永久脱毛になることを示唆する。
その方法は、まず物理的な手段で毛を取り除き、永久脱毛を引き起こすため外用化合物をその部分に必要充分な時間塗布し、それから皮膚から外用化合物を取り除くものである。脱毛で物理的に髪を取り除くには、引っ張る、ワックス、シュガーリング、毛抜きで抜く、あるいは他の方法などがある。通常、外用化合物は短時間塗布される。およそ1分から10分。望ましくは、1分から5分。しかし10分未満とし、ティッシュなどで軽くたたいて化合物を取り除く。長く放置すると、皮膚に炎症を起こす可能性がある。しかし、熟練した技術者は、時間は、扱われる対象によると判断するであろう。どの部位に塗布するかによって、外用化合物の量も異なるであろう。例えば、100本の髪でカバーされた領域は、10本の髪でカバーされた領域より多くの溶剤を必要とする。
【0026】
具体例を参照して本発明について説明したことで、他の諸具体例が、洗練された思考の形で熟練技術者に対し、明らかになってくるであろう。本発明はさらに永久脱毛のための化合物について説明する以下の例を参照して定義される。熟練した者にとって明らかなことだが、今後、物質と方法の両方における、多くの修正が、本発明の範囲から逸脱せずに試行されていくであろう。
(諸例)
【0027】
例1:
以下の成分を調合し、化合物は準備された。
酢酸(重量の93%)とナトリウムフルオロ酢酸塩(重量の7%)が、化合物を形成するために調合された。
毛(20本)は、皮膚の0.5cm領域から脱毛した。この化合物は1分間皮膚のこの領域に塗布された。その後、軽くその領域をたたき、化合物を取り除いた。
塗布後、2カ月間では、7本の毛が生え戻ったが、毛質は脱毛した元々のものよりも、顕著に弱くなっていた。
【0028】
例2:
以下の成分を調合し、化合物は準備された。
エタノール(重量の60%)、水(重量の20%)、酢酸(重量の10%)、およびナトリウムフルオロ酢酸塩(重量の10%)は、化合物を形成するために調合された。
毛(20本)は、皮膚の10cm領域から脱毛した。
化合物は5分間皮膚のこの領域に塗布された。
その後、軽くその領域をたたき、化合物を取り除いた。
塗布後、4カ月では、毛の約50%が生え戻り、毛質は脱毛した元々のものよりも、顕著に弱くなっていた。化合物が塗布されなかったコントロール部分では、すベての髪が同時期に生え戻った。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】 毛包構造
【図2】 毛周期
【図3】 空の毛包

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物は、少なくとも1つの有機的な毛包浸透物質と少なくとも1つの酵素阻害剤から構成される。
【請求項2】
請求項1に従った化合物。そのなかで、毛包に入り込む有機的な物質は、有機酸、エステル、アルコール、アルデヒド、またはケトンである。
【請求項3】
請求項2に従った化合物。有機酸はC1−C8の、分岐したか直線的な脂肪族の飽和した有機酸である。エステルはC3−C6エステル、アルコールはC2−C10アルコール、アルデヒドはC2−C4アルデヒド、ケトンはC3−C6ケトンである。
【請求項4】
請求項2か3に従った化合物。そのなかで、有機酸は、蟻酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタノン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、またはオクタン酸である。
【請求項5】
請求項2−4のいずれかに従った化合物。そのなかで、アルコールは、エタノール、エチレン・グリコール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールまたはデカノールである。
【請求項6】
請求項2−4のいずれかに従った化合物。そのなかで、エステルは、メチルアセテート、酢酸エチル、メチル・ブチレート、または酢酸ブチルである。
【請求項7】
請求項2−4のいずれかに従った化合物。そのなかで、アルデヒドは、アセトアルデヒドか、プロピオンアルデヒド、またはブチルアルデヒドのうちの少なくともどれかひとつである。
【請求項8】
請求項2−4のいずれかに従った化合物。そのなかで、ケトンは、アセトン、ブタノン、ペンタノン、エチルイソプロピルケトン、またはメチルイソブチルケトンである。
【請求項9】
請求項1−8のいずれかに従った化合物。毛包に浸透する有機的な物質が、酢酸、酢酸エチル、イソプロパノール、アセトアルデヒドまたはアセトンである。
【請求項10】
請求項1−9のいずれかに従った化合物。そのなかで、化合物の重量に従い、毛包に浸透する物質が約50%から約99%の量で存在する。
【請求項11】
請求項1−10のいずれかに従った化合物。そのなかで、酵素阻害剤は、細胞代謝の抑制剤、ミトコンドリア作用の抑制剤、蛋白合成阻害剤、RNA合成阻害薬、またはクエン酸回路の抑制剤である。
【請求項12】
請求項1−11のいずれかに従った化合物。そのなかで、酵素阻害剤が細胞代謝の抑制剤です。
【請求項13】
請求項1−12のいずれかに従った化合物。そのなかで細胞代謝の抑制剤がスタウロスポリン、CCCP、バリノマイシン、ニゲリシン、アンチマイシン、オリゴマイシン、ロテノン、アトラクチロシド、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸塩エステル、またはそれらの塩である。
【請求項14】
請求項1−13のいずれかに従った化合物。そのなかで、ミトコンドリア作用の抑制剤がアトラクチロシドです。
【請求項15】
請求項1−14のいずれかに従った化合物。そのなかで、化合物の重量に従い、酵素阻害剤が約2%から約50%の量で存在する。
【請求項16】
除毛の方法が構成するのは、除毛による脱毛。脱毛を起こすことができるくらいの時間、除毛のための化合物をアプリケーション部に塗布する。その化合物には、少なくとも1つの有機的な毛包に浸透する物質と少なくとも1つの酵素阻害剤が含まれる。そして、塗布領域から化合物を取り除く。
【請求項17】
請求項16に従った除毛のための方法。毛包に浸透する有機的な物質は、C1−C8の、分岐したかまたは直線的な脂肪族の飽和した有機酸である。エステルはC3−C6エステル、アルコールはC2−C10アルコール、アルデヒドはC2−C4アルデヒド、ケトンはC3−C6ケトンである。
【請求項18】
請求項16か17のいずれかに従った除毛のための方法。毛包に浸透する有機的な物質は、酢酸、酢酸エチル、イソプロパノール、アセトアルデヒドまたはアセトンである。
【請求項19】
請求項16−18のいずれかに従った除毛のための方法。そのなかで、酵素阻害剤は、細胞代謝の抑制剤、ミトコンドリア作用の抑制剤、蛋白合成阻害剤、RNA合成阻害薬、またはクエン酸回路の抑制剤である。
【請求項20】
請求項16−19のいずれかに従った方法。そこでは、酵素阻害剤は、スタウロスポリン、CCCP、バリノマイシン、ニゲリシン、アンチマイシン、オリゴマイシン、ロテノン、アトラクチロシド、フルオロ酢酸、フルオロ酢酸塩エステル、またはそれらの塩です。
【請求項21】
請求項16−20のいずれかに従った方法。そこでは、除毛液を浸透させるのに十分な時間は、1〜10分。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−520852(P2010−520852A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537720(P2009−537720)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004556
【国際公開番号】WO2008/117122
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(509141213)
【住所又は居所原語表記】49 Eliot Bank,Forest Hill,London,SE23 3XE,U.K
【Fターム(参考)】