説明

階段用締結具

【課題】
外観に優れており、吹き抜け構造などでの使用に適した階段を構築するための階段用締結具を提供すること。
【解決手段】
螺旋状の凸条12が側周面に形成されている棒状の脚軸11と、脚軸11の上面と踏み板Sの底面との間に挟み込まれるワッシャ21と、踏み板Sを脚軸11に固定するボルト24と、から構成され、脚軸11の凸条12を側桁Bにねじ込んで、脚軸11を側桁Bの上斜面42から鉛直方向に突出させ、この上にワッシャ21を介して踏み板Sを固定する。これによって階段の側面は、鉛直に延びる脚軸11や個々の踏み板Sの端面が露見した独特な外観となり、吹き抜け空間などの美感が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅などに設置される木製の階段において、水平に敷設される踏み板を側桁に固定するための階段用締結具に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の内部に設置される階段の構造は様々存在しているが、住宅などの木造建築では、図7に示すものが広く普及している。この階段は、二列の側桁が階上と階下を結ぶように斜めに架けられており、この二列の側桁を結ぶように踏み板が渡されている。踏み板は、歩幅に応じた距離を空けながら斜方向に並んでおり、荷重によって変形することのないよう、厚目の板材を使用している。そして踏み板は、両側の側桁によって支持されるが、荷重を確実に伝達できるよう、側桁の内側には矩形状の溝が加工されており、この中に踏み板の端部を差し込んでいる。さらに隣接する踏み板の間を塞ぐため、け込み板を取り付ける場合も多い。
【0003】
図7に示す階段は、側桁・踏み板・け込み板のいずれも板状の木材を使用しており、材料が入手しやすく特別な加工も必要としない。しかも階段の傾斜角度や延長を自在に決めることができ、施工性に優れ建築費用の増加も抑制できる。住宅用途では、途中で踊り場や屈曲部を設けることが稀であるため、この構造の階段が圧倒的に普及している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図7のような階段は、機能や信頼性の面で問題はない。しかし階段についても、家具などと同様、外観にも特徴を持たせたいという要望がある。特に玄関付近などに吹き抜け構造を設けて、その空間を貫くように階段を設置する場合、側桁や踏み板などの構成要素が容易に視認できるため、何らかの美的配慮が要求される。ところが図7のような階段は、横から見ると側桁が斜方向に配置されているに過ぎず、外観上の特徴がなく室内の雰囲気が単調になり、美感という点では問題がある。そこで、外観に特徴のある階段が提供できれば、室内の雰囲気が改善され、発注者の満足度向上が期待できる。
【0005】
階段は、踏み板を等間隔で配置することで最低限の機能は発揮できるため、様々なデザインを採り入れることも不可能ではない。しかし依頼毎に基本から設計を行うと、費用の大幅な増加が予想され、また特別な素材を使用した場合や、複雑な曲面加工を施す場合も、納期や費用の面で問題が発生しやすい。このような課題があることから、予算規模が限られている一般の住宅では、独自性のある階段の設置は難しい。なお、住宅向け階段の技術開発例としては、以下のような特許文献が公開されている。
【特許文献1】特開2006−009358号公報
【特許文献2】特開2002−146984号公報
【特許文献3】特開2000−129880号公報
【0006】
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、外観に優れており、吹き抜け構造などでの使用に適した階段を構築するための階段用締結具の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、踏み板を二列の側桁で支持する階段において、側桁と踏み板とを一体化する階段用締結具であり、側桁の上斜面にねじ込まれる棒状の脚軸と、脚軸の上端面と踏み板の底面との間に挟み込まれるワッシャと、踏み板を脚軸に固定するための固定具と、を備え、前記脚軸は、その略下半分の部位に、側桁にねじ込むと共にねじ込みの限度の目安となる螺旋状の凸条を設け、且つ上端面には、前記固定具を螺合するための雌ネジを設けていることを特徴とする階段用締結具である。
【0008】
本発明は、二列の側桁が階上と階下とを結ぶように斜めに架けられており、この側桁によって踏み板が固定される構造の階段に適用される。なお側桁は必ずしも踏み板よりも外側に位置している必要はなく、側桁を中央に寄せておき、踏み板を外側に張り出す形態でもよい。また本発明は、側桁と踏み板のいずれも中実の木材を想定しており、当然ながら集成材などの加工木材でも構わない。側桁については、途中に切り欠きなどがない単純な帯状の板を想定しており、本発明では、傾斜に沿って斜め上方を向く面を上斜面と規定する。また踏み板については、矩形状の中実板であり、脚軸を介して側桁の上に固定されるが、踏み板が側桁に沿って連続的に並んでいる点は、従来と同様である。
【0009】
脚軸は、金属を素材とした棒状のもので、側桁の上斜面から鉛直方向に突出するように埋め込まれ、この上に踏み板を載せる。なお脚軸の長さは、階段の傾斜角度や踏み板の間隔などによって都度決定されるため何らの限定もなく、断面形状についても限定はないが、真円が最適であり、想定される荷重に対して十分な剛性を確保する必要がある。また柱脚の側周面には、半径方向に突出しながら螺旋状に取り巻く凸条を形成しており、この凸条が側桁の中に突き刺さることで、側桁と脚軸とが一体化する。なお凸条は、脚軸の全側周面に形成する訳ではなく、下端側の所定の区間だけに限定され、側桁にねじ込んだ際、凸条が外部に露見しないようにする。また凸条と反対側の上端面には、ボルトを螺合するための雌ネジを形成しておく。
【0010】
ワッシャは、汎用のワッシャと同様、円盤状で中心に丸孔が形成されているものの他、角形のものなど形状は自在であり、脚軸の上面と踏み板の底面との間に挟み込まれる。このワッシャは、脚軸と踏み板との間に作用する圧力を緩和する機能があるため、その直径は脚軸よりも大きくする必要がある。また丸孔は、差し込まれるボルトに対応する直径とする。
【0011】
固定具は、踏み板を脚軸に固定するためのもので、汎用のボルトなどを想定しており、踏み板の上面から脚軸の雌ネジに向けて打ち込まれる。したがって踏み板には、所定の位置にボルトを挿通するための固定孔を加工しておく必要がある。踏み板の上面から雌ネジに向けてボルトを差し込んで双方を螺合することで、踏み板は、ボルトの頭部とワッシャによって挟み込まれて強固に保持され、踏み板に作用する荷重を側桁に伝達する。なお固定具については、汎用のボルト以外にも、ナットと寸切ボルトとの組み合わせなどでもよい。そのほか、ボルトの頭部が踏み板の上面から突出していると、不意に足先を打ち付けるなどの問題が予想されるため、全体を踏み板に埋め込むことが望ましい。
【0012】
このように構成することで、踏み板を側桁から離隔した状態で固定することが可能になり、従来とは外観が大幅に異なる階段を提供することができる。なお踏み板を側桁から離隔させるため、脚軸は十分な長さが確保されており、また安全性や美感の面から、凸条は一切露見しない。
【0013】
また請求項2記載の発明は、踏み板を二列の側桁で支持する階段において、側桁と踏み板とを一体化する階段用締結具であり、側桁の上斜面にねじ込まれる棒状の脚軸と、脚軸の上端面と踏み板の底面との間に挟み込まれるワッシャと、踏み板の底面に形成された保持穴に埋め込まれ且つワッシャに載置される差込片と、差込片を脚軸に固定するための係止ボルトと、踏み板を固定するための釘類と、を備え、前記脚軸は、その略下半分の部位に、側桁にねじ込むと共にねじ込みの限度の目安となる螺旋状の凸条を設け、且つ上端面には、前記係止ボルトを螺合するための雌ネジを設け、前記ワッシャには、前記係止ボルトを挿通するための丸孔と、前記釘類を挿通するための釘孔と、を設け、前記差込片は、有底の筒状に形成され、内部に係止ボルトの頭部を収容可能で、底面の中央には中孔を設けていることを特徴とする階段用締結具である。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様、側桁から突出する脚軸によって踏み板を支持するもので、脚軸の形状は全く同じだが、踏み板の取付方法が請求項1記載の発明とは異なる。具体的には、脚軸の上に載せるワッシャには、丸孔のほか釘孔が形成されており、この釘孔から踏み板に向けて釘類を打ち込む構造になっている。したがって釘孔は、脚軸によって塞がれることのない外縁部に形成されており、また信頼性を確保するため一個のワッシャについて複数個が形成されている。ここで使用する釘類は、最も単純な平頭釘を始めとして、各種ネジ釘など、状況に応じて自在に選択できる。
【0015】
差込片は、踏み板を固定する機能と、ワッシャを脚軸に一体化する機能を兼ね備えた筒形のもので、ワッシャの上に載置され、その下端面だけが塞がれている。また係止ボルトは、差込片からワッシャを貫いて脚軸の雌ネジに螺合するもので、差込片とワッシャを脚軸に一体化する。差込片は、内部に係止ボルトの頭部を収容できる大きさで、しかも下端面の中央には、係止ボルトのネジ部を通過させるため、中孔が形成されている。
【0016】
保持穴は、差込片を埋め込むため、踏み板の底面に加工されている穴だが、踏み板の表面には貫通していない。ただし保持穴の深さは、差込片の長さより大きくしておき、踏み板を取り付けた際、その底面がワッシャに接触するようにする。これによって踏み板に作用する垂直荷重は、ワッシャを介して脚軸に伝達していき、また保持穴に差込片が噛み合っているため、踏み板が水平方向に移動することもない。さらにワッシャの釘孔から踏み板に向けて釘類を打ち込むことで、踏み板は脚軸と完全に一体化する。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明による階段用締結具は、側桁の上斜面から鉛直方向に突出する脚軸を介して踏み板を固定するもので、踏み板が側桁の上方に離隔した特有の外観になる。したがって本発明品を用いて組み立てた階段を吹き抜け空間などに設置すると、金属光沢を有する脚軸や連続的に並ぶ踏み板が容易に視認でき、周囲に特有の美感を付与することになり、多くの人の注目を集め、独自性の高い建物を期待する発注者の要望に応えることができる。しかも本発明は、脚軸と側桁との交差角度を変えるだけで、あらゆる傾斜に対応でき、汎用性が高く費用の増加も抑制できる。また脚軸と踏み板との間にワッシャを挟んでいることから、踏み板に過度な圧力が作用することもなく、信頼性にも優れている。
【0018】
請求項2記載の発明による階段用締結具は、請求項1記載の発明と同様な効果があるほか、ワッシャの下側から踏み板に向けて釘類を打ち込んでいるため、踏み板の表面に孔などの加工が一切不要であり、踏み板上面の美感が一段と向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、請求項1記載の発明による階段用締結具の使用状態を示す斜視図である。側桁Bは階上と階下とを結ぶ帯状の木材であり、その断面は上下に長い矩形状であるため、垂直方向に対する剛性は高く、両端が梁(図示は省略)などの構造材によって支持されている。なお側桁Bは本来、踏み板Sの左右両側に配置されているが、図では片側の一部区間だけを抽出して描いている。また踏み板Sは、幅方向に長い板材であり、階段の傾斜に沿って連続的に配置されるが、図中ではその一つだけを描いている。
【0020】
脚軸11は、金属製の丸棒を素材としており、その表面はメッキによって独特の金属光沢を有している。脚軸11の上半分は単純な円断面だが、下半分の側周面には、半径方向に突出する凸条12が螺旋状に形成されており、木材の中にねじ込むことができる。また脚軸11の上端近くには、側周面を部分的に削った切欠面13が対向するように形成され、この切欠面13にスパナなどの工具を掛けることで、脚軸11に回転を与えることができる。さらに脚軸11の上端面には、ボルトなどを螺合するための雌ネジ14が形成されている。
【0021】
脚軸11は、凸条12全体を側桁Bの中に埋め込むことで固定されるが、そのため側桁Bの上斜面42には、所定の位置に下穴41を加工しておく必要がある。この下穴41の直径は、脚軸11の直径と同等として、凸条12だけが側桁Bの中に突き刺さるようにする。これによって、脚軸11の下端面を下穴41の入口に押し付けた後、切欠面13に工具を掛けて回転を与えると、凸条12の先端が側桁Bの中に突き刺さり、その後、凸条12全体が側桁Bの中に埋没する。その結果、凸条12の全体が木質繊維と接触するため、双方に強大な摩擦が作用する。したがって側桁Bに経年変形などが生じた場合でも、脚軸11は強固に支持され、踏み板Sの安定性が損なわれることはない。なお脚軸11は、側桁Bの上斜面42に対して直角に突出している訳ではなく、図のように鉛直方向に突出している。そのため下穴41は、上斜面42に対して所定の交角を有するように加工する必要がある。
【0022】
ワッシャ21は、汎用品と同様の円盤状であり、脚軸11の上端面と踏み板Sの底面との間に介在しており、踏み板Sに作用する圧力を緩和する機能を有している。したがってその直径は脚軸11よりも大きく、また踏み板Sからの荷重で変形することもない。さらに中心の丸孔22は、ボルト24のネジ部を円滑に通過できる程度の直径としている。そして固定具として用いるボルト24は、踏み板Sとワッシャ21を貫通して雌ネジ14に螺合することで、踏み板Sを固定する機能を有しているが、もしボルト24の頭部が、踏み板Sから突出した状態だと、足を取られて転倒などの恐れがある。そこで図のように、皿ボルトを用いるなどの対策を講じて、踏み板Sの上面を平坦にすることが好ましい。なお踏み板Sには、ボルト24を挿通するための固定孔43が、所定の位置に加工してある。
【0023】
図2は、図1に示す階段用締結具を用いて踏み板Sを固定した状態を示しており、図2(A)は斜視図で、図2(B)はA−A断面図である。脚軸11は、凸条12全体が側桁Bの中に埋没しており、凹凸のない上半分だけが露見している。そのため、脚軸11に手などが触れた場合でも極めて安全であり、美感にも優れている。また踏み板Sは、ワッシャ21を介して支持されているため、安定性が高い。さらにボルト24は、皿ボルトを使用しており、全体が踏み板Sの内部に埋没しており、安全性や美感に優れている。なお本図も、一枚の踏み板Sの片側だけを抽出して描いているが、実際には、側桁Bは踏み板Sの両側に配置され、踏み板Sも連続的に配置されているが、側桁Bから突出する脚軸11を介して踏み板Sを固定する構造は、全て同一であり、踏み板Sは、側桁Bの上に浮いた状態になる。
【0024】
図3は、請求項2記載の発明による階段用締結具の使用状態を示す斜視図である。側桁Bの上斜面42に脚軸11をねじ込んでいる点は図1と同様で、脚11の形状も同一である。ただし踏み板Sの取り付け構造が図1とは異なっており、脚軸11と踏み板Sの間に差込片27が介在している。差込片27を載せるワッシャ21については、図1よりも直径が大きく、その外周寄りに二個の釘孔23が形成されている。この釘孔23から踏み板Sの底面に向けて、平頭釘やネジ釘などの釘類30を打ち込むことで、踏み板Sを脚軸11に一体化している。また差込片27は、下端面だけが閉じた円筒状であり、係止ボルト29によって脚軸11やワッシャ21と一体化する。係止ボルト29は、頭部が差込片27の内部に収容され、ネジ部だけが中孔28から下方に突出しており、丸孔22を経て雌ネジ14に螺合する。
【0025】
差込片27を受け入れるため、踏み板Sの底面には、所定の位置に保持穴44が形成されている。この保持穴44の直径は差込片27の直径と同等だが、保持穴44の深さは差込片27の高さよりも大きくして、差込片27の全体が保持穴44の中に埋没できるようにする。したがって踏み板Sを差込片27に載せると、踏み板Sの底面がワッシャ21で支持され、さらに保持穴44に差込片27が嵌まり込むことで、水平方向の移動も拘束される。そしてワッシャ21の釘孔23から踏み板Sに向けて釘類30を打ち込むことで、踏み板Sが完全に固定される。
【0026】
図4は、図3に示す階段用締結具を用いて踏み板Sを固定した状態を示しており、図4(A)は斜視図で、図4(B)はB−B断面図である。この構造では、踏み板Sの上面に一切の加工が不要であり、階段を上り下りする際、最も目に付く踏み板Sの美感が一段と向上する。また踏み板Sの底面についても、脚軸11との間にワッシャ21が介在しているに過ぎず、何らの違和感もないほか、保持穴44の中に差込片27が入り込んでいるため、信頼性が一段と向上する。
【0027】
図5は、図1に類似する階段用締結具を示しており、図5(A)はその使用状態を示す斜視図で、図5(B)は組み立て後の縦断面図である。図1では固定具としてボルト24を使用しているが、ここでは固定具として埋没ナット25と寸切ボルト26を使用している。埋没ナット25は、上面に六角の溝が形成されており、底部にはネジが形成されている。このネジに寸切ボルト26を差し込んで完全に締め上げると、埋没ナット25と寸切ボルト26が一体化して、これを踏み板Sの上面から差し込んで、脚軸11の雌ネジ14に螺合させると、埋没ナット25とワッシャ21によって踏み板Sを挟み込んで固定できる。
【0028】
図6は、本発明による階段用締結具を用いた階段の形状例を示す斜視図である。側桁Bは、やや中央寄りに配置されており、また個々の踏み板Sは、側桁Bの上斜面42から鉛直方向に突出する金属製の脚軸11だけで支持されており、従来にはない外観となっている。なお実際には手すり31なども必要だが、これらの付属物については、最適な物を都度選択することになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】請求項1記載の発明による階段用締結具の使用状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す階段用締結具を用いて踏み板を固定した状態を示しており、(A)は斜視図で、(B)はA−A断面図である。
【図3】請求項2記載の発明による階段用締結具の使用状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示す階段用締結具を用いて踏み板を固定した状態を示しており、(A)は斜視図で、(B)はB−B断面図である。
【図5】図1に類似する階段用締結具を示しており、(A)はその使用状態を示す斜視図で、(B)は組み立て後の縦断面図である。
【図6】本発明による階段用締結具を用いた階段の形状例を示す斜視図である。
【図7】住宅などで使用されている一般的な階段の構造例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0030】
11 脚軸
12 凸条
13 切欠面
14 雌ネジ
21 ワッシャ
22 丸孔
23 釘孔
24 ボルト(固定具)
25 埋没ナット(固定具)
26 寸切ボルト(固定具)
27 差込片
28 中孔
29 係止ボルト
30 釘類
31 手すり
41 下穴
42 上斜面
43 固定孔
44 保持穴
B 側桁
S 踏み板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏み板(S)を二列の側桁(B)で支持する階段において、側桁(B)と踏み板(S)とを一体化する階段用締結具であり、
側桁(B)の上斜面(42)にねじ込まれる棒状の脚軸(11)と、
脚軸(11)の上端面と踏み板(S)の底面との間に挟み込まれるワッシャ(21)と、
踏み板(S)を脚軸(11)に固定するための固定具(24又は25と26)と、
を備え、
前記脚軸(11)は、その略下半分の部位に、側桁(B)にねじ込むと共にねじ込みの限度の目安となる螺旋状の凸条(12)を設け、且つ上端面には、前記固定具(24又は25と26)を螺合するための雌ネジ(14)を設けていることを特徴とする階段用締結具。
【請求項2】
踏み板(S)を二列の側桁(B)で支持する階段において、側桁(B)と踏み板(S)とを一体化する階段用締結具であり、
側桁(B)の上斜面(42)にねじ込まれる棒状の脚軸(11)と、
脚軸(11)の上端面と踏み板(S)の底面との間に挟み込まれるワッシャ(21)と、
踏み板(S)の底面に形成された保持穴(44)に埋め込まれ且つワッシャ(21)に載置される差込片(27)と、
差込片(27)を脚軸(11)に固定するための係止ボルト(29)と、
踏み板(S)を固定するための釘類(30)と、
を備え、
前記脚軸(11)は、その略下半分の部位に、側桁(B)にねじ込むと共にねじ込みの限度の目安となる螺旋状の凸条(12)を設け、且つ上端面には、前記係止ボルト(29)を螺合するための雌ネジ(14)を設け、
前記ワッシャ(21)には、前記係止ボルト(29)を挿通するための丸孔(22)と、前記釘類(30)を挿通するための釘孔(23)と、を設け、
前記差込片(27)は、有底の筒状に形成され、内部に係止ボルト(29)の頭部を収容可能で、底面の中央には中孔(28)を設けていることを特徴とする階段用締結具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−24452(P2009−24452A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−191016(P2007−191016)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(501138161)
【Fターム(参考)】