説明

隙間用ブラシ

【課題】毛束間の隙間、特に毛束の基端部における毛束間の隙間を塞ぐことにより密閉度を高めるとともに、角度調整機能を備え部品の交換や取付を容易に行える隙間用ブラシを提供する。
【解決手段】多数のブラシ毛を纏めた複数の毛束と、左右方向に連続して伸びるブラシ基部とを備え、各毛束の基端が上記ブラシ基部に固定され、上記ブラシ基部にそって上記毛束が左右方向に配列されてなるブラシ本体と、このブラシ本体を取付箇所に固定するための取付部材とを備え、取付箇所に取り付けて使用することによって、この取付箇所周辺の隙間を埋める隙間用ブラシにおいて、上記取付部材が、上記ブラシ本体の上記ブラシ基部を保持する保持部と、この保持部から先端に延設された隠蔽部とを備え、上記隠蔽部は上記毛束の基端側の前面と後面との少なくとも何れか一方に配位され、上記毛束同士の間の隙間を隠蔽するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、例えば建物用開口部の開閉に使用されるシャッターや扉等に対応可能であり、建物とシャッターや扉等との間の隙間を塞ぐための隙間用ブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物の内外を通じさせるために壁面等に設けられる建物用開口部において、その建物用開口部の開閉に使用されるシャッターや扉等の開口部開閉部材と建物との間には、開閉を円滑に行うための隙間が設けられている。従来よりその隙間を塞ぐ隙間用ブラシの提案が種々なされてきた(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
【0003】
これらのブラシは、毛束が集合したブラシ本体と、このブラシ本体を建物側に固定するための取付部材とが組み合わされたものであって、取付部材が建物に固定され、ブラシ本体の先端側が上記開口部開閉部材に接するように配置されている。これにより、上記の隙間をブラシを用いて塞ぐことができ、建物用開口部の開閉に支障はなく、かつ、小さな虫、埃やちり、有害物等質の異物の侵入を防止することのできるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3068670号公報
【特許文献2】特開2004−156239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の提案においては、毛束の基端側を纏めてブラシ本体の形状を保持するための個所を除き、毛束はむきだしになっている。例えば、特許文献1においては毛束の基端側を狭持する狭持棒体並びにブラシを保持する取付部以外の個所では毛束はむきだしになっている。ところが、毛束間の隙間は空いたままであって、その毛束間の隙間から上記の異物が侵入する可能性があり、そのために開口部開閉部材と建物との間の隙間を完全には塞ぐことができていなかった。特に毛束の基端部においては、毛束が多数のブラシ毛を纏めたものであることから毛束間の間隔が他の部分よりも広くなっており、上記の異物侵入の問題が顕著である。
【0006】
また、隙間用ブラシの取付箇所の状況により、開口部開閉部材と建物との間の隙間を塞ぐためには取付部材自体に角度をもたせた形状とし、各毛束の先端が開口部開閉部材に斜めに接するようにすることが必要な場合がある。例えば特許文献1の図9、特許文献2の図1に示されているように、従来では建物への取付前にあらかじめ取付部材に角度をもたせており、取付後に角度を調整することができなかった。よって、隙間用ブラシの取付箇所が制限されたり開口部開閉部材と建物との間の隙間を完全に塞ぐことができない場合もあった。そしてこれを解消するには、角度毎に異なる取付部材を用意する必要があった。
【0007】
昨今、一般消費者からの食に対する安全要求レベルが高まるなど、より小さな虫等の異物が開口部開閉部材と建物との間の隙間から建物内に侵入してはならないという社会からの要求の中で、従来の提案では前記隙間から前記異物が侵入する可能性があり、前記要求を満たすには上記隙間を塞ぎ密閉度を高めることが急務である。
【0008】
また、従来の提案では部品交換時に隙間用ブラシのすべての構成部品を取付箇所から取り外さなければならなかった。特にブラシは摩耗や異物付着等により交換頻度は高いと想定され、構成部品、より具体的には取付部材を建物側に残したままで交換作業を可能とすることが望まれる。
【0009】
本願発明はこのことに鑑み、毛束間の隙間、特に毛束の基端部における毛束間の隙間を塞ぐことにより密閉度を高めるとともに、角度調整機能を備え部品の交換や取付を容易に行える隙間用ブラシを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本願の請求項1に係る発明は、多数のブラシ毛を纏めた複数の毛束と、左右方向に連続して伸びるブラシ基部とを備え、各毛束の基端が上記ブラシ基部に固定され、上記ブラシ基部にそって上記毛束が左右方向に配列されてなるブラシ本体と、このブラシ本体を取付箇所に固定するための取付部材とを備え、取付箇所に取り付けて使用することによって、この取付箇所周辺の隙間を埋める隙間用ブラシにおいて、上記取付部材が、上記ブラシ本体の上記ブラシ基部を保持する保持部と、この保持部から先端に延設された隠蔽部とを備え、上記隠蔽部は上記毛束の基端側の前面と後面との少なくとも何れか一方に配位され、上記毛束同士の間の隙間を隠蔽するものであることを特徴とする隙間用ブラシを提供する。
【0011】
また、本願の請求項2に係る発明は、上記保持部は、上記ブラシ基部の前面側を保持する前保持部と、上記ブラシ基部の後面側を保持する後保持部とを備え、上記隠蔽部は、上記前保持部から先端方向に延設された前隠蔽部と、上記後保持部から先端方向に延設された後隠蔽部とを備え、上記前隠蔽部は上記毛束の基端側の前面に配位され、上記後隠蔽部は上記毛束の基端側の後面に配位され、上記毛束同士の間の隙間を隠蔽するものであることを特徴とする請求項1記載の隙間用ブラシを提供する。
【0012】
また、本願の請求項3に係る発明は、複数本の上記ブラシ本体が、上記ブラシ基部の端部同士を突き合わせた状態で、左右方向に縦列して配位され、隣合う上記ブラシ基部の突き合わせ端部が、前から後へ向かうに従い、右又は左に傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載の隙間用ブラシを提供する。
【0013】
また、本願の請求項4に係る発明は、上記取付部材は、取付箇所に固定されるレールと、レールに対して着脱可能なホルダとを備え、上記取付部材は、上記の保持部の基端側に延設された被固定部を備え、上記被固定部は前面側に形成されたホルダ対応部と、後面側に形成されたレール対応部とを備え、上記レールが、上記ホルダを着脱可能に支持するホルダ脱着部を備え、さらに上記レールが、後側にブラシ支持部を備え、このブラシ支持部を中心に、上記被固定部のレール対応部が角度調整可能に支持されたものであり、上記被固定部のホルダ対応部が、上記ホルダによって係止位置の変更可能に係止され、このホルダが上記レールに支持されたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の隙間用ブラシを提供する。
【0014】
また、本願の請求項5に係る発明は、上記のホルダは、ホルダの前側がレールの前側に係合し、ホルダの後側がレールの後側に係合しており、前後何れか一方の係合を外すことによって、レールからホルダが外れることを特徴とする請求項4記載の隙間用ブラシを提供する。
【発明の効果】
【0015】
以上、本願の請求項1又は2の発明では、隙間用ブラシにあって、ブラシの毛束間の隙間、特に毛束の基端部における隙間を塞ぐことにより密閉度を高めることができたものである。
本願の請求項3の発明では、上記請求項1又は2の発明の効果に加え、ブラシ本体を長手方向に複数本接続した場合でも、毛束間の間隔を大きくならないようすることができたものである。
本願の請求項4の発明では、上記請求項1〜3の何れかの発明の効果に加え、角度調整機能を備え部品の取付や交換を容易に行える隙間用ブラシを提供することができたものである。特に、隙間用ブラシ全体を建物等の取付箇所に対して取り外しせずとも、ブラシ本体のみを交換できるようにしたものである。また、角度調整機能を備えたことによって、取付箇所との角度が自在に選択できるため、従来のように、角度毎に複数のブラシを用いる必要がなくなったものである。
本願の請求項5の発明では、上記請求項4の発明の効果に加え、ブラシ本体の交換を、ドライバー等の簡単な工具やコイン等を差し込むことのみで行なうことができる隙間用ブラシを提供することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本願発明に係る隙間用ブラシの全体を示す概略縦断面図である。
【図2】ブラシ本体を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はブラシ基部の突き合わせ端部を示す概略平面図である。
【図3】取付部材を示す縦断面図である。
【図4】レール並びにホルダの納まり具合を示す縦断面図である。
【図5】建物用開口部への本例の隙間用ブラシの取り付け状況を示す概略図である。
【図6】建物用開口部への本例の隙間用ブラシの取り付け状況を示す概略図である。
【図7】建物用開口部への本例の隙間用ブラシの取り付け状況を示す概略図である。
【図8】他の実施の形態の一例における隙間用ブラシの全体を示す概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態の一例をとりあげて説明する。なお、本願の各請求項及び明細書の記載における上下前後左右の表現は、相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を特定するものではない。
【0018】
本願発明の隙間用ブラシは図1に示すように、ブラシ本体1並びに取付部材2から構成されている。つまり、基本的な構成は特許文献1及び特許文献2に示されたものと同様である。
【0019】
ブラシ本体1は図2に示すように、前後方向に扁平なものであり、複数の毛束11とブラシ基部12とから構成されている。このブラシ本体1が複数、左右方向に縦列して配位されて隙間用ブラシを構成する。
【0020】
毛束11は、軟質プラスチック製の線材にて形成された多数のブラシ毛111を纏めたものである。なお、ブラシ毛111の素材は柔軟性や耐久性、耐候性を備えていれば、獣毛等他の素材を用いて形成することも可能である。
【0021】
ブラシ基部12は硬質プラスチック製の部材で、左右方向に連続して伸びるものであり、その断面形状は基端側から先端側に向かい上すぼまりの台形状である。ただし、ブラシ基部12の断面形状はこれに限られるものではなく、長方形状や湾曲面を有する形状であっても良い。
【0022】
上記各毛束11の基端はブラシ基部12を上下に貫通してブラシ基部12上端から突出している。これにより、ブラシ基部12上に毛束11が左右方向に配列されている。また、ブラシ基部12には前後方向に二列の毛束11が配列されており、毛束11の一方の列と他方の列は互い違いになっている。これにより、毛束11を前後方向に二列同位置に配列するのに比べ、毛束11同士の間の隙間を小さくすることができる。なお、毛束11の長さは図5〜図7に示すように、隙間用ブラシを取り付けた際にシャッター板51又は床面57に当接できるよう設定される。シャッター板51の表面には凹凸の起伏が存在するが、その起伏に対しても当接できる長さが必要である。
【0023】
取付部材2は可動部材21、レール22並びにホルダ23から構成されている。
【0024】
レール22は、図3に示すように断面形状が「コ」の字状の形状を有しており、ホルダ脱着部22aとブラシ支持部22bとを備えている。本例では、レール22はアルミニウム合金にて形成されているが、鉄や他の金属、プラスチックなどの金属以外の素材を用いて形成することも可能である。
【0025】
ホルダ脱着部22aは、図4に示すように建物側固定部22ai、レール22の断面の中心に対し前方に位置する前ホルダ脱着部22aj、同後方に位置する後ホルダ脱着部22akを備えている。
【0026】
建物側固定部22aiは長方形板状体で、建物の壁面等の取付箇所に接する。本例における建物側固定部22aiには、ネジSを貫通させて固定するための固定用穴22ai1が用意されている。ただし、図6(B)や図7に示すように、レール22を「コ」の字形状以外の形状とし、レール22のいずれかの部分に固定用穴22ai1を設けても良い。
【0027】
前ホルダ脱着部22ajは建物側固定部22aiの長辺に沿って、建物側固定部22aiに対して垂直方向(図4における上方)に突出するように設けられた長方形板状体で、先端にはホルダ23が上に抜けないようホルダ23と係合するための押さえ部22aj1が「コ」の字形状の内側を向くように前ホルダ脱着部22ajから突出して設けられている。上記係合時において、ホルダ23の前レール脱着部23biが、この押さえ部22aj1の図4における下面に接する。
【0028】
後ホルダ脱着部22akは建物側固定部22aiの長辺に沿って、建物側固定部22aiに対して図4における上方に突出するように設けられている。この突出は、建物側固定部22aiに対する垂直方向を基準として基端側から先端側へ向かうにつれ若干、「コ」の字形状の内側に傾斜して設けられた長方形板状体である。この後ホルダ脱着部22akの先端の方が、上記の前ホルダ脱着部22ajの先端よりも図4における上方に位置している。
【0029】
後ホルダ脱着部22akの先端には円弧状断面を有するブラシ支持部22bを備え、ここが後述の可動部材21における支点部213b1と接して可動部材21が動く際の支点となる。また、ブラシ支持部22bの下にホルダ23が上に抜けないようホルダ23と係合するための押さえ部22ak1が「コ」の字形状の内側に用意されている。上記係合時において、ホルダ23の後レール脱着部23bjが、この押さえ部22ak1の図4における下面に接する。
【0030】
ホルダ23は、断面形状がギリシア文字の「λ」の形状を有し、上記のレール22に嵌まり込む。ホルダ23はプラスチック製で、より具体的には可動部材21と共にAS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)にて形成されているが、耐衝撃性、耐久性、耐候性、摺動性を備えている素材であれば、他種のプラスチックやアルミニウム合金や他の金属等、種々の素材を用いて形成することも可能である。ただし、後述するレール22からのホルダ23の着脱の容易性の観点から、レール22とホルダ23を共に金属(アルミニウム合金等)を用いるのは好ましくない(ただし、図5〜図7に示すようなレール22とホルダ23を一体とした場合は除く)。
【0031】
図4に示すように、レール22の断面の中心に対して後方に位置し断面半円弧形状を有する可動部材対応部23a、この可動部材対応部23aの途中から分岐して前方に延びる前レール脱着部23bi、可動部材対応部23aの図4における下端部分23a2から突出する後レール脱着部23bjを備えている。可動部材対応部23aは、レール22にホルダ23が係合した際に、上記半円弧の中心がブラシ支持部22bにほぼ一致するような位置に設けられる。また、可動部材対応部23aと後レール脱着部23bjとの間は板厚が薄く(溝状に)形成されており、板厚が等しい場合に比べ、両者間の位置関係を変形するための外力を小さくできる。よって、後レール脱着部23bjの係合部23bj1をレール22の押さえ部22ak1に係合させたり、この係合を解除することが比較的容易にできる。
【0032】
可動部材対応部23aは、後述する可動部材21のホルダ対応部213aと係合するための凹溝23a1が上記半円弧形状の内側に、円弧に沿う方向において等間隔で設けられている。この凹溝23a1は、断面形状が半円形の溝とされている。凹溝23a1の形状及び間隔は、後述する可動部材21に設けられた凸条213a3と、可動部材21の回動を許しつつ嵌まるような対応関係をもって形成されている。なお、各凹溝23a1〜23a1の周方向の間隔は、ブラシ支持部22bの上記円弧状断面における中心から各凹溝23a1〜23a1の上記半円形断面における中心を結んだ隣り合う仮想の線同士の間の角度αが15度となるようにされている。なお、この角度αは適宜設計変更可能である。
【0033】
また、ホルダ23のレール22に対する係合時には、可動部材対応部23aの図4における下端部分23a2が、レール22の建物側固定部22aiに接する。そして、後レール脱着部23bjの図4における上端部分である係合部23bj1が、レール22の押さえ部22ak1に接する。これによって、ホルダ23の後レール脱着部23bjがレール22の後ホルダ脱着部22akに係合している。
【0034】
そして上記係合時には、前レール脱着部23biの図4における下端部分23bi1が、レール22の建物側固定部22aiに接する。そして、前レール脱着部23biの図4における前方に突出した側部23bi2が前ホルダ脱着部22ajの押さえ部22aj1に接する。これによって、ホルダ23の前レール脱着部23biがレール22の前ホルダ脱着部22ajに係合している。
【0035】
また、前レール脱着部23biには、上記係合時においてレール22の前ホルダ脱着部22ajとの間に隙間ができるように、角切欠部23bi3が設けられている。図4に示すように、前レール脱着部23biとレール22の前ホルダ脱着部22ajの押さえ部22aj1との間にできる隙間にマイナスドライバー等の工具で先端がくさび形状のもののほかコイン等の先端が平たい形状のものを差し込むと、上記係合を容易に外すことができる。これにより、レール22を建物の壁面等の取付箇所に固定したままでホルダ23を取り外すことができ、簡便に構成部品の交換が可能となる。マイナスドライバー等の工具やコイン等の上記係合を外す用具は、例えば上記用具がてこの原理で支点となる押さえ部22aj1と作用点となる角切欠部23bi3のそれぞれと当接することができるものや、上記隙間に上記用具を挟み込み係合を引き離すことができるものであればよい。ただし、本願発明は上記に説明したレール22とホルダ23とを別体に形成した構造に限定されるものではなく、例えば、レール22並びにホルダ23を図5〜図7に示すように一体化して形成してもよい。
【0036】
可動部材21はプラスチック製で、図3に示すようにブラシ基部12を保持する保持部211と保持部211から先端に延設された隠蔽部212、そして保持部211の基端側に延設された被固定部213を備えている。
【0037】
保持部211はブラシ基部12の前面側を保持する前保持部211aとブラシ基部12の後面側を保持する後保持部211bとを備えている。本例では、前保持部211aと後保持部211bとが前後に対向して設けられている。前保持部211aの基端側と先端側の内側並びに後保持部211bの基端側と先端側の内側にそれぞれブラシを支持するための、左右方向に延びる突起が設けられている。前保持部211aの基端側の突起が前基端側突起211at1、前保持部211aの先端側の突起が前先端側突起211at2、後保持部211bの基端側の突起が後基端側突起211bt1、後保持部211bの先端側突起が後先端側突起211bt2である。前基端側突起211at1と後基端側突起211bt1、前先端側突起211at2と後先端側突起211bt2がそれぞれ前後に対となっている。前基端側突起211at1と後基端側突起211bt1がブラシ基部12の基端部を支持し、前先端側突起211at2と後先端側突起211bt2がブラシ基部12の先端部を支持する。これによりブラシ本体1が可動部材21に保持される。
【0038】
隠蔽部212は前保持部211aから先端に延設された前隠蔽部212aと後保持部211bから先端に延設された後隠蔽部212bを備えている。この隠蔽部212は、ブラシ本体1が可動部材21に保持された状態で、ブラシ本体1における毛束11の基端側の前後面を覆うことにより毛束11同士の間の隙間を隠蔽する。このように隠蔽部212を設けたことにより、毛束11間の隙間から異物が侵入することを防ぎ、開口部開閉部材と建物との間の隙間を有効に塞いで密閉度を高めることができる。
【0039】
被固定部213は、前面側に形成されたホルダ対応部213aと後面側に形成されたレール対応部213bとを備えている。ホルダ対応部213aとレール対応部213bは基端で一体となっている。両者の境目部分は板厚が薄く(溝状に)形成されており、これにより弾性を発揮できるため、後述のように角度調整の際に可動部材21の回動を容易にできる。
【0040】
ホルダ対応部213aは、基端側において断面半円弧状の形状とされた角度調節部213a1と、この角度調節部213a1から先端に延設され、上記前保持部211aの基端に接続された長方形板状体であるストッパー部213a2を備えている。
【0041】
角度調節部213a1における、上記半円弧形状の外側には、上記ホルダ23の可動部材対応部23aと係合するための凸条213a3が設けられている。凸条213a3は上記円弧に沿う方向において等間隔に設けられている。この凸条213a3は、断面形状が半円形とされている。凸条213a3の形状及び間隔は、上記ホルダ23の可動部材対応部23aに設けられた凹溝23a1と、可動部材21の回動を許しつつ嵌まるような対応関係をもって形成されている。
【0042】
レール対応部213bは、断面形状が「く」の字状の形状を有し、上記ホルダ対応部213aの円弧とこのレール対応部213bの「く」の字の曲がり方向が同じとされている。被固定部213は、レール22の後ホルダ脱着部22akとホルダ23の可動部材対応部23aとの間の空間に位置させられるため、上記のように、曲がり方向を同じにしておいた方が、各部材を組み合わせた状態でコンパクトにできるという利点がある。
【0043】
レール対応部213bの「く」の字における屈曲部分が支点部213b1である。この支点部213b1は断面形状が円弧状とされている。このレール対応部213bとレール22のブラシ支持部22bとが接することで、ブラシ支持部22bを支点として可動部材21をホルダ23に対して回動させることができる。この支点部213b1とレール22のブラシ支持部22bとは同一曲率に形成されている。よって両者の当たりがよくスムーズに回動させることができる。
【0044】
本例での可動部材21の回動領域は、ホルダ23における可動部材対応部23aの先端部23a3と可動部材21のストッパー部213a2とが当接した位置を上限とし、レール22の後ホルダ脱着部22akの後端面と可動部材21のレール対応部213bのうち支点部213b1よりも先端側の部分とが当接した位置を下限とした領域である。その領域内で可動部材21が回動する。
【0045】
なお、可動部材21のホルダ対応部213aはレール22に嵌め込まれたホルダ23の可動部材対応部23aに係合することで、レール22とホルダ23とによって押さえられて圧縮される。これにより、可動部材21の保持部211並びに隠蔽部212の前後の開きが押さえられる。
【0046】
ブラシ基部12は可動部材21の前保持部211a並びに後保持部211bで保持される。この際、前隠蔽部212aはブラシ基部12に固定された毛束11の基端側の前面に配位され、後隠蔽部212bは毛束11の基端側の後面に配位される。このように毛束11の基端側を隠蔽部212で覆うことにより、毛束11同士の間の隙間を隠蔽することができる。
【0047】
上記のように、装着完了時(隠蔽部212の前後の開きが押さえられた状態)で、前隠蔽部212aと後隠蔽部212bの間隔は、ブラシの毛束11の前後幅(前列前面と後列後面との間の長さ)と略等しいか、これよりも大きく設定して、隠蔽部212の先端が毛束11に接するか、間隔が開く程度に設定することができる。さらに、この間隔を、ブラシの毛束11の前後幅(前列前面と後列後面との間の長さ)よりも小さく設定することも望ましい。これにより、隠蔽部212が毛束11を前後方向に押圧し、毛束11が左右方向に広がることで、毛束11と毛束11との間の目が詰まるように間隔を狭めることができる。また、上記のように隠蔽部212は毛束11の基端側の前面、後面ともに配位されているが、毛束11間の隙間を塞ぐという作用を発揮するためには、毛束11の基端側の前面、後面との少なくともいずれか一方に配位されていればよく、また、前後面で異なる形状でもよい。また、本例の隠蔽部212は基端側から先端側に向かうにつれ内側方向に湾曲しているが、そうすることにより、隠蔽部212と毛束11の隙間を限りなく少なくすることができ、さらに見栄えの良いデザインとできる。
【0048】
上記のように、複数本のブラシ本体1はブラシ基部12の端部同士を突き合わせた状態で左右方向に縦列して配位されている。図2に示すように、ブラシ基部12の突き合わせ端部12a、12bは前から後ろへ向かうに従い、右または左に傾斜した平面とされている。これにより上記突き合わせ端部12a、12bにおいて毛束11を前後方向にラップさせることができる。もしも上記突き合わせ端部12a、12bがブラシ基部12の延びる方向に対して垂直面であると、ブラシ基部12同士に隙間ができた場合、そのまま毛束11同士にも隙間が生じてしまうという問題がある。これに対して本例では、上記のように毛束11を前後方向にラップさせることができるため、ブラシ基部12同士に隙間ができたとしても、毛束11同士の間に生じると想定される隙間をできるだけ排除することができる。
【0049】
なお、本例の上記突き合わせ端部12a、12bと毛束11との位置関係は、毛束11の前後各列において左右方向に並ぶ毛束11間の距離につき、突き合わせ端部12a、12bを隔てた毛束11間の距離と突き合わせ端部12a、12b以外にある毛束11間との距離が等しくなるように設定されている。なお、それ以外に設定されていても良いが、毛束11間の隙間を排除する観点からは、突き合わせ端部12a、12bを隔てた毛束11間の距離の方を、突き合わせ端部12a、12b以外にある毛束11間の距離よりも小さくすることが望ましい。
【0050】
また、突き合わせ端部12a、12bの形状は、例えば円弧状等、ブラシ基部12の端部同士の突き合わせ時に隙間が生じずに当接できる形状であれば傾斜した平面以外でも可能である。また、本例では上記突き合わせ端部12a、12bが基端−先端方向に対して平行な平面だが、それ以外の形状でもよい。
【0051】
図1〜図3に示すように、レール22及びホルダ23と可動部材21とが組み合わされたことにより、レール22のブラシ支持部22bを支点として被固定部213のレール対応部213b(より詳しくは支点部213b1)が支持され、被固定部213のホルダ対応部213aがホルダ23の可動部材対応部23aによって位置変更可能に係止される。このようにして可動部材21及びブラシ本体1の角度調整が可能となる。可動部材21の凸条213a3とホルダ23の凹溝23a1とにより係止位置が決まる。本例での係止位置は、可動部材21の凸条213a3とホルダ23の凹溝23a1との1係止あたり(角α=15度)に設定され、角度調整可能範囲はブラシ支持部22bを中心として75度(6係止分)である。なお上記のように、被固定部213のホルダ対応部213aとレール対応部213bの境目部分は板厚が薄く(溝状に)形成されており、これにより弾性を発揮できるため、上記角度調整の際における凸条213a3と凹溝23a1との係止の移り変わりがスムーズにでき、可動部材21の回動を容易にできる。
【0052】
本例では、可動部材21に凸条213a3が設けられ、ホルダ23に凹溝23a1が設けられているが、これとは逆に可動部材21に凹溝が設けられ、ホルダ23に凸条が設けられたものであっても良い。そのほか、取付部材21とホルダ22の素材のうち少なくとも一方をゴム等の摩擦係数の大きな素材に変更し(表面コーティングであっても良い)、摩擦により係止位置を変更させることによりフリーストップで角度調整をすることも可能である。
【0053】
上記のように角度調整を可能としたことにより、隙間用ブラシのブラシ本体1に自由に角度をつけられるため、取付箇所の制限を受けないという点で有利である。例えば、隙間用ブラシの建物用開口部への取付時、図5の上側に示したように、ブラシ本体1に角度をつけず寝かせた状態では、レール22が取り付けられた建物側の取付面とブラシ本体1の伸びる方向とを平行にできる。また、図5の下側に示したように、ブラシ本体1に角度をつけた状態では、レール22が取り付けられた建物側の取付面とブラシ本体1の伸びる方向とに角度を付けることができ、例えばブラシ本体1の先端を床面57に接するようにできる。
【0054】
建物用開口部の開閉に使用するシャッターに本例の隙間用ブラシを取り付けることについて、以下説明する。
【0055】
一般的なシャッターの構造としては、図5〜図7に示すように開口部の開閉をするためのものであり、短冊状の金属板が複数組み合わされたシャッター板51、開口部の閉鎖時にシャッター板51の左右端部を支えるガイドレール52及び中柱53(必要に応じて設置)、開放時にシャッター板51を開口部の上方に収納するケース、シャッター板51を駆動させる機構等で構成されているが、シャッターの構造は公知であるため詳しい説明は省略する。
【0056】
本例では、上記のケース下に設けられたシャッター板51の出入り口であるまぐさ部54、上記のガイドレール52、中柱53、シャッター板51が床面57と接する座板部55並びに上記のガイドレールが埋め込まれている建物の壁56に隙間用ブラシが取り付けられている。また、本例ではシャッター板51の開口部よりも外側に隙間用ブラシが取り付けられているが、逆に内側に取り付けてもかまわない。
【0057】
まず、図5に示す場合の取付方法を説明する。この図示した例では、レール22とホルダ23とが一体化して形成されたレール22xを使用している。シャッター板51の出入り口である外側(図示左方)のまぐさ部54に対し建物側固定部22xaが当接するようネジSで取り付ける。レール22xが取り付けられたまぐさ部54の表面とブラシの伸びる方向が平行になるように、可動部材21、レール22xによる角度調整機能を用いて可動部材21の角度を調整する。これにより、シャッター板51に対しブラシ本体1の毛束11の先端を垂直に当接させることにより、シャッター板51とまぐさ部54との間の隙間を塞ぐことができる。
【0058】
また、シャッター下方の座板部55の外側に、上記と同様、レール22xの取付側固定部22xaを座板部55に対し建物側固定部22xaが当接するよう取り付ける。そして、可動部材21、レール22xによる角度調整機能を用いてシャッター閉鎖時にブラシ本体1の毛束11の先端を床面57に当接させるよう可動部材21の角度を調節する。これにより、座板部55と床面57との間の隙間を塞ぐことができる。
【0059】
次に、図6に示す場合の取付方法を説明する。この例では、上記の例と同じレール22xと、上記の例と同じくレール22とホルダ23とが一体化して形成されたものであるが、上記の例とは形状が異なるレール22yとを使用している。このレール22yには、下記のように後ホルダ脱着部22yakよりもさらに後方に延設された建物側固定部22yaが設けられている。
【0060】
ここで、シャッター板51を支えるガイドレール52には、図6(A)に示すように、建物の壁56に埋め込まれた埋込型と、図6(B)に示すように、建物の壁56から露出した露出型が存在する。埋込型の場合は、ガイドレール52が埋め込まれた外側の壁56にレール22xの取付側固定部22xaを壁56に対し建物側固定部22xaが当接するよう取り付ける。一方、露出型の場合は、外側のガイドレール52にレール22yの取付側固定部22yaをガイドレール52に対し建物側固定部22yaが当接するよう取り付ける。そして、可動部材21、レール22xもしくはレール22yによる角度調整機能を用いてシャッター閉鎖時にブラシ本体1の毛束11をシャッター板51に当接させるよう可動部材21の角度を調節する。これにより、シャッター板51とガイドレール52との間の隙間を塞ぐことができる。
【0061】
最後に、図7に示す場合の取付方法を説明する。本例では、上記の例と同じく建物側固定部22yaが形成されたレール22yを使用している。幅広の開口部に設けられるシャッターには、開口部両端側に設けられるガイドレール52の他に、複数のシャッター板51の間に設けられる中柱53が利用される。この場合では、中柱53の外側に隙間用ブラシのレール22yの取付側固定部22yaを中柱53に対し建物側固定部22yaが当接するよう取り付ける。可動部材21、レール22yによる角度調整機能を用いてシャッター閉鎖時にブラシ本体1の毛束11をシャッター板51に当接させるよう可動部材21の角度を調節する。これにより、シャッター板51と中柱53との間の隙間を塞ぐことができる。
【0062】
上記のように、本願発明に係る実施例としては建物用開口部に隙間用ブラシを取り付けたことについて説明したが、建物以外の開口部(例えば船舶やトラックの開口部等)にも適用可能である。また、本願の隙間用ブラシは、上下左右や斜めなど、建物への取付位置を自由に選択して取り付けることができる。
【0063】
次に、改良例としてより望ましい実施の形態の一例について説明する(図8参照)。
【0064】
レール22に備えられた前ホルダ脱着部22ajの先端には、係合支点部22aj2がある。この係合支点部22aj2は、ドライバー等やコイン等を取り外し用具として用いてレール22とホルダ23の係合を外す際の支点となる。また、前ホルダ脱着部22ajの「コ」の字形状の内側面22aj3は、その断面形状が外側に向けて凹むように湾曲しており、上記取り外し用具をレール22とホルダ23に誘導しやすくなっている。上記内側面22aj3はこれに限られるものではなく、上記係合を外すのに支障がなければ、例えば上記湾曲形状の先端側と基端側を結ぶ直線形状等どのような形状であってもよい。
【0065】
後ホルダ脱着部22akには、当接部22ak2が設けられている。この当接部22ak2は「コ」の字形状の外側に、左右方向に突出するように設けられたもので、この例では長方形板状体をなす。この、当接部22ak2は、可動部材21(より詳しくは、可動部材21のレール対応部213bのうち支点部213b1よりも先端側の部分)と当接することにより、可動部材21の回動領域を制限する。この当接部22ak2の端面は可動部材21のレール対応部213bのうち支点部213b1よりも先端側の部分と当接しやすいよう、後ホルダ脱着部22akの先端側から基端側へ向かい角度が付いている。この当接部22ak2の端面と可動部材21との当接位置が、可動部材21の回動領域の下限となる。本例での角度調整可能範囲はブラシ支持部22bを中心として45度(4係止分)である。これは、前述の実施の形態の一例よりも回動領域が狭くなるが、レール22に嵌め込まれたホルダ23と可動部材21との係合が確実に実施できる回動領域に留めることで、強度や耐久性を向上させることができる。
【0066】
また、後ホルダ脱着部22akに設けられた押さえ部22ak1が「コ」の字形状の内側に向かって肉厚になっており、ホルダ23が上に抜けないようホルダ23との係合を強化している。
【0067】
さらに、ホルダ23に備えられた前レール脱着部23biは、レール22とホルダ23との係合をより容易に外しやすくするために形状を変更している。詳しくは、前レール脱着部23biの図8における下端部分23bi1がレール22の建物側固定部22aiに接し、前レール脱着部23biの図8における前方に突出した側部23bi2が前ホルダ脱着部22ajに接することにより、ホルダ23の前レール脱着部23biがレール22の前ホルダ脱着部22ajに係合している。
【0068】
また、前レール脱着部23biにおいて前レール脱着部23biの前方に突出した側部23bi2より先端側には係合作用部23bi4が備えられ、上記係合作用部23bi4にはすべり止めの凹凸が形成されている。上記レール22とホルダ23との係合を外す際に、上記係合作用部23bi4に上記取り外し用具の先端を当接させ、支点となる係合支点部22aj2に上記用具の基端側を当接させ、てこの原理を用いてより容易に外すことができる。このとき、上記係合作用部23bi4に形成された凹凸により、上記係合を外す際に上記用具のすべりを防止する。
【0069】
可動部材21の保持部211に備えられた前保持部211aの基端側と先端側の中間部の内側並びに後保持部211bの基端側と先端側の中間部の内側に、ブラシを支持するための左右方向に延びる断面半円形の突起が設けられている。前保持部211aの中間部の突起が前中間部突起211at3、後保持部211bの中間部の突起が後中間部突起211bt3である。前中間部突起211at3と後中間部突起211bt3は前後に対となっており、両者がブラシ基部12の中間部を支持する。前基端側突起211at1と後基端側突起211bt1、前先端側突起211at2と後先端側突起211bt2、前中間部突起211at3と後中間部突起211bt3のそれぞれがブラシ基部12を支持することによりブラシ本体1が可動部材21に保持されるが、必ずしも前保持部211a並びに後保持部211bに前中間部突起211at3と後中間部突起211bt3を設ける必要はない。
【符号の説明】
【0070】
1 ブラシ本体
11 毛束
111 ブラシ毛
12 ブラシ基部
12a 突き合わせ端部(ブラシ基部)
12b 突き合わせ端部(ブラシ基部)
2 取付部材
21 可動部材
211 保持部
211a 前保持部
211at1 前基端側突起
211at2 前先端側突起
211at3 前中間部突起
211b 後保持部
211bt1 後基端側突起
211bt2 後先端側突起
211bt3 後中間部突起
212 隠蔽部
212a 前隠蔽部
212b 後隠蔽部
213 被固定部
213a ホルダ対応部
213b レール対応部
22 レール
22a ホルダ脱着部
22ai 建物側固定部
22aj 前ホルダ脱着部
22ak 後ホルダ脱着部
22b ブラシ支持部
23 ホルダ
23a 可動部材対応部
23bi 前レール脱着部
23bj 後レール脱着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数のブラシ毛を纏めた複数の毛束と、左右方向に連続して伸びるブラシ基部とを備え、各毛束の基端が上記ブラシ基部に固定され、上記ブラシ基部にそって上記毛束が左右方向に配列されてなるブラシ本体と、
このブラシ本体を取付箇所に固定するための取付部材とを備え、
取付箇所に取り付けて使用することによって、この取付箇所周辺の隙間を埋める隙間用ブラシにおいて、
上記取付部材が、上記ブラシ本体の上記ブラシ基部を保持する保持部と、この保持部から先端に延設された隠蔽部とを備え、
上記隠蔽部は上記毛束の基端側の前面と後面との少なくとも何れか一方に配位され、上記毛束同士の間の隙間を隠蔽するものであることを特徴とする隙間用ブラシ。
【請求項2】
上記保持部は、上記ブラシ基部の前面側を保持する前保持部と、上記ブラシ基部の後面側を保持する後保持部とを備え、
上記隠蔽部は、上記前保持部から先端方向に延設された前隠蔽部と、上記後保持部から先端方向に延設された後隠蔽部とを備え、
上記前隠蔽部は上記毛束の基端側の前面に配位され、上記後隠蔽部は上記毛束の基端側の後面に配位され、上記毛束同士の間の隙間を隠蔽するものであることを特徴とする請求項1記載の隙間用ブラシ。
【請求項3】
複数本の上記ブラシ本体が、上記ブラシ基部の端部同士を突き合わせた状態で、左右方向に縦列して配位され、
隣合う上記ブラシ基部の突き合わせ端部が、前から後へ向かうに従い、右又は左に傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記載の隙間用ブラシ。
【請求項4】
上記取付部材は、取付箇所に固定されるレールと、レールに対して着脱可能なホルダとを備え、
上記取付部材は、上記の保持部の基端側に延設された被固定部を備え、
上記被固定部は前面側に形成されたホルダ対応部と、後面側に形成されたレール対応部とを備え、
上記レールが、上記ホルダを着脱可能に支持するホルダ脱着部を備え、さらに上記レールが、後側にブラシ支持部を備え、
このブラシ支持部を中心に、上記被固定部のレール対応部が角度調整可能に支持されたものであり、
上記被固定部のホルダ対応部が、上記ホルダによって係止位置の変更可能に係止され、このホルダが上記レールに支持されたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の隙間用ブラシ。
【請求項5】
上記のホルダは、ホルダの前側がレールの前側に係合し、ホルダの後側がレールの後側に係合しており、前後何れか一方の係合を外すことによって、レールからホルダが外れることを特徴とする請求項4記載の隙間用ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−122379(P2011−122379A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281852(P2009−281852)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(300060403)株式会社バーテック (1)
【Fターム(参考)】