説明

障害物検知装置

【課題】短距離検知から長距離検知が可能な障害物検知装置を提供すること。
【解決手段】超音波を送波及び受波することによって障害物を検知する障害物検知装置100であって、超音波を送波する送波回路25と、超音波を受波する受波回路26と、受波回路26にて受波した受波信号を増幅する増幅回路261a〜261dとを備え、増幅回路261a〜261dは、送波回路25による超音波の送波からの時間の経過に伴い利得を上げるものであり、送波回路25が超音波を送波することによって生じる残響がなくなるタイミングで利得を上げ始めるSTC回路261cとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、障害物検知装置に関するものである。特に、車両のバンパー等に備えられる超音波センサーを用いて、車両近傍の障害物を検知する障害物検知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、障害物を検知する障害物検知装置の一例として特許文献1に示される超音波センサーがあった。
【0003】
特許文献1に示される超音波センサーは、超音波送受波器と、超音波送受波器に所定の周波数にて間欠的に超音波パルス出力する送波信号回路と、送波と次の送波間に超音波送受波器が受波する受波信号を増幅する受波増幅回路を有し、受波増幅回路にて増幅された受波信号を所定のしきい値と比較して物体を検知する受波信号処理回路と、受波信号処理回路からの出力信号を受けて物体の存在の有無を知らせる報知手段とを有する。そして、この超音波センサーにおいては、受波信号処理回路に、送波と次の送波のタイミング間に受波増幅回路の利得を時間の経過に応じて所定のレベル下げるゲイン制御信号回路を設けてなるものでる。
【特許文献1】特開平5−232242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示される障害物検知装置の場合、受波増幅回路の利得を時間の経過に応じて所定のレベル下げているため、長距離検知には適していないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、短距離検知から長距離検知が可能な障害物検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の障害物検知装置は、超音波を送波及び受波することによって障害物を検知する障害物検知装置であって、超音波を送波及び受波する送受波手段と、送受波手段にて受波した受波信号を増幅する増幅手段と、送受波手段による超音波の送波からの時間の経過に伴い増幅手段の利得を上げるものであり、送波手段が超音波を送波することによって生じる残響がなくなるタイミングで利得を上げ始める利得制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0007】
このように、送受波手段による超音波の送波からの時間の経過に伴い増幅手段の利得を上げることによって長距離検知が可能になると共に、超音波を送波することによって生じる残響がなくなるタイミングで利得を上げ始めることによって短距離検知が可能になる。
【0008】
また、請求項2に示すように、送受波手段は、複数の異なる距離に超音波を送波するものであり、利得制御手段は、送受波手段による超音波の送波距離に応じたタイミングで利得を上げ始めるものであり、送波距離が長い場合に比べて短い場合の方が利得を上げ始めるタイミングを早くするようにしてもよい。
【0009】
通常、超音波の送信距離が長い場合に比べて短い場合の方が残響の収束が早いものである。したがって、このように送波距離が長い場合に比べて短い場合の方が利得を上げ始めるタイミングを早くすることによって、適切なタイミングで利得を上げることができる。
【0010】
また、請求項3に示すように、送受波手段は、複数の異なる周波数で超音波を送波するものであり、利得制御手段は、送受波手段による超音波の送波周波数に応じて利得を上げるものであり、周波数が低い場合に比べて高い場合の方が利得を大きくするようにしてもよい。
【0011】
通常、超音波の周波数が低い場合に比べて高い場合の方が減衰量が大きいものである。したがって、このように周波数が低い場合に比べて高い場合の方が利得を大きくすることによって、周波数に適した利得とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。本実施の形態においては、本発明の障害物検知装置を車両に搭載した例を採用して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態における障害物検知装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明の実施の形態におけるECUの概略構成を示すブロック図である。図3は、本発明の実施の形態におけるセンサーの概略構成を示すブロック図である。図4は、本発明の実施の形態における受波回路の概略構成を示す回路図である。図5は、本発明の実施の形態における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態における障害物検知装置100は、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)10と複数のセンサー20a〜20cなどを備える。また、ECU10と複数のセンサー20a〜20cとは通信線を介して接続される。そして、ECU10と複数のセンサー20a〜20cとは、例えば、通信フレームの送受信により通信を行う。なお、本実施の形態においては、複数のセンサー20a〜20cは、ECU10に対してデイジーチェーン型接続されている例を採用して説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、ECU10に対して、各センサー20a〜20cが直接接続されたスター型接続を用いても本発明の目的は達成できるものである。
【0015】
まず、ECU10に関して説明する。ECU10は、図2に示すように、ECU側ロジック回路11(以下、単に、ロジック回路11と称する)、発振回路12、通信回路13、センサー用電源回路14、表示回路15、ブザー回路16などを備える。
【0016】
ロジック回路11は、発振回路12からのクロックに基づいて動作するものである。また、ロジック回路11は、シフト信号や車速情報などに応じて、通信回路13を介してセンサー20a〜20cに各種の通信フレーム(センサー各種設定指示、送受波指示、検知情報要求などを含む)を送信すると共に、センサー20a〜20cが測定した検知時間(超音波の送波から受波までの時間)を含む検知結果フレーム(検知時間情報)を受信して障害物の位置と距離を把握する。なお、シフト信号や車速情報は、図示しない車速センサーとシフトポジションセンサーなどの外部のセンサーから入力されるものである。
【0017】
さらに、ロジック回路11は、図示しない不揮発性メモリを備えており、この不揮発性メモリには、センサー20a〜20cの各々の搭載位置に応じたID、超音波の送信周波数等(以下、パラメータとも称する)が書き込まれている。そして、ロジック回路11は、電源が投入されると、例えば、ロジック回路11に近い順から順次、センサー20a〜20cの各々に対して上記パラメータを設定するためのパラメータ設定フレームを送信し、パラメータが正常に設定されたセンサーからパラメータ設定完了フレームを受信するパラメータ設定処理(初期設定処理)を実行する。なお、パラメータ設定フレームには、後ほど説明するコンパレータ262の閾値、STC増幅回路261cのゲインなども含むようにしてもよい。
【0018】
このように、ロジック回路11への電源投入後、パラメータ設定処理を実行するので、パラメータが正常に設定されたセンサーを作動可能にすることができる。また、ロジック回路11は、センサー20a〜20cに対して電源供給を行なうために、センサー用電源回路14にオン命令を指示する。
【0019】
表示回路15は、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置と接続されるものである。この表示回路15は、ロジック回路11からの表示指示信号に応じて、ロジック回路11が把握した障害物の位置を表示装置にリアルタイムに表示する。また、ブザー回路16は、例えばスピーカーなどの音響出力装置(報知装置)と接続されるものである。このブザー回路16は、ロジック回路11からの報知指示信号に応じて、ロジック回路11が把握した障害物の距離の長短に応じたブザー(報知)を音響出力装置から出力する。
【0020】
次に、センサー20a〜20cに関して説明する。センサー20a〜20cは、車両前方や後方のバンパー等に搭載される超音波センサーであり、車両の前方や後方に存在する障害物を検知するために用いられる。なお、センサー20a〜20cは、互いに同等の構成を有するものであるためセンサー20aのみに関して説明する。また、本実施の形態においては、3つのセンサー30a〜30cのみを記載しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
センサー20aは、図3に示すように、センサー側ロジック回路21(以下、単に、ロジック回路21と称する)、発振回路22、通信回路23、フィルタ回路24、送波回路25、受波回路26、マイク27などを備える。
【0022】
ロジック回路21は、発振回路22からのクロックに基づいて動作するものである。また、ロジック回路21は、通信回路23を介して受信したECU10からの各種の通信フレーム(センサー各種設定指示、送受波指示、検知情報要求などを含む)に応じて、送波回路25に対して送信パルス信号を出力したり、受波回路26(送受波手段)に対してゲイン(利得)設定、閾値設定などをしたりすると共に、受波回路26からの受波信号波形を受信し、検知時間情報を算出して、通信回路23を介してECU10に検知結果フレーム(検知時間情報)を送信する。なお、送波回路25(送受波手段)は、フィルタ回路24を介して電源供給される。
【0023】
なお、センサー20aは、ECU10から送信されたパラメータを含むパラメータ設定フレームを受信し、この受信したパラメータを記憶する。そして、記憶したパラメータに含まれる送信周波数をマイク27が送波する超音波の周波数として設定する。また、パラメータ設定フレームにコンパレータ262の閾値、STC増幅回路261cのゲインを含む場合、センサー20aは、パラメータ設定フレームに基づいて、コンパレータ262の閾値、STC増幅回路261cのゲインを設定する。ゲインの設定に関しては後ほど詳しく説明する。このように、本実施例のセンサー20aは、パラメータを設定することで作動可能となる。
【0024】
マイク27(送受波手段)は、車両前方や後方のバンパー等に固定されるもので、送波回路25からの指示に応じて超音波を送波すると共に超音波を受波する。マイク27は、図示しない振動子を有しており、この振動子を超音波振動させることにより、送波となる超音波を発生させたり、超音波を受波したときに振動子が振動することに基づいて受波の検知を行なったりするものである。なお、マイク27の構造や動作原理などに関しては周知のものであるためここでは詳細についての説明を省略する。
【0025】
ここで、本発明の特徴部分の一部である増幅回路を備える受波回路26に関して説明する。受波回路26は、図4に示すように、マイク27にて受波した受波信号を増幅する複数の増幅回路(増幅手段)261a,261b,261c,261d、及びコンパレータ262などを備える。
【0026】
コンパレータ262は、比較手段として機能するもので、マイク2で受波して、増幅回路261a,261b,261c,261dにて増幅した信号をしきい値と大小比較し、その比較結果に応じた信号レベルの出力を発生させるものである。つまり、マイク27の受波した信号を増幅した信号がしきい値よりも低ければ障害物が存在しないことを示すローレベル、大きければ障害物が存在することを示すハイレベルが出力されるようになっている。このハイレベルの信号が出力されたタイミングが送波の反射波を受波したタイミングと考えられる。したがって、ロジック回路21は、コンパレータ262のハイレベルが入力されると、送波回路25から超音波を送波してからハイレベルが入力されるまでの経過時間と超音波の速度とに基づいて車両から障害物までの距離を測定して検知時間情報を算出する。
【0027】
また、複数の増幅回路のうち261cは、マイク27による超音波の送波からの時間の経過(送波距離)に伴いゲイン(利得)を上げるSTC(sensitivity time control)増幅回路である。なお、STC増幅回路261cの時間とゲインとの関係は、距離(時間)と減衰率とを考慮して予め設定しておく。このSTC増幅回路261cにおける時間とゲインとの関係をSTCカーブとも称する。STCカーブは、ECU10がパラメータ設定フレームに含ませてセンサー20aに設定するようにしてもよいし、予めセンサー20aが記憶しておき、ECU10からの指示で適宜選択するようにしてもよい。
【0028】
また、マイク27は、超音波を送波すると、振動子の機械的な慣性振動が継続する。つまり残響が生じる。そして、マイク27は、超音波の送波及び受波を兼用しているため、この残響がある間は障害物検出ができないので短距離検知ができないという問題があった。そこで、本実施の形態における障害物検知装置100は、超音波の送波による残響がなくなるタイミングでSTC増幅回路261cのゲインを上げ始める。
【0029】
なお、超音波の送波による残響が生じる送波からの経過時間は、ある程度把握することができる。したがって、予めロジック回路21のメモリに、STC増幅回路261cのゲインを上げ始めるタイミング(超音波の送波からの経過時間)を記憶しておく。そして、ロジック回路21が記憶内容に基づいてSTC増幅回路261cに対して指示信号を出力することによって、STC増幅回路261cはゲインを上げ始める。
【0030】
従って、本実施の形態における障害物検知装置100の受波回路26では、図5に示すように、残響の影響がなくなるタイミングから所定のSTCカーブに基づいて時間の経過に伴いゲインを上げていく。このように、マイク27による超音波の送波からの時間の経過に伴いSTC増幅回路261cのゲインを上げることによって長距離検知が可能になると共に、超音波を送波することによって生じる残響がなくなるタイミングでゲインを上げ始めることによって短距離検知が可能になる。換言すると、本実施の形態における障害物検知装置100は、車両の近くの障害物から遠くの障害物まで検知可能となる。
【0031】
なお、このSTC増幅回路261cにおける時間とゲインとの関係を示すSTCカーブ及び立ち上げタイミングは、常に一定でなくてもよい。
【0032】
例えば、変形例1では、超音波の送信距離に応じてSTCカーブの立ち上げタイミングを変更する例を示す。図6は、本発明の変形例1における障害物検知装置の処理動作を示すフローチャートである。図7は、本発明の変形例1における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【0033】
なお、変形例1における障害物検知装置(ECU10、センサー20a〜20c)の構成は、上述の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ただし、変形例1においては、複数のセンサーは、コーナ用センサー(近距離センサー)とバック用センサー(長距離センサー)とを含むものである。そして、センサー20a,bをコーナ用センサーとし、センサー20cをバック用センサーとして説明する。つまり、変形例1におけるセンサー20a〜20cは、複数の異なる距離に超音波を送波するものである。
【0034】
図6を用いて変形例1における障害物検知装置100(ECU10、センサー20a〜20c)における処理動作を説明する。図6に示すフローチャートは、例えば、IGオンなどによってスタートしてIGオフなどで終了するものである。なお、車両のシフトポジションがR、D、2、Lのいずれかであって車速が、例えば10km/h以下の場合にスタートするようにしてもよい。
【0035】
まず、ステップS10では、ECU10(ロジック回路11)は、IGオンで複数のセンサー20a〜20cに対してIDなどのパラメータ設定処理をする際に各センサー20a〜20cがコーナ用かバック用かを判定する。そして、コーナ用と判定した場合はステップS11へ進み、バック用と判定した場合はステップS13へ進む。
【0036】
ステップS11では、ECU10(ロジック回路11)は、コーナ用と判定したセンサー20a,bに対してコーナ用STC設定指示を行なう。そして、ステップS12では、センサー20a,b(自身のロジック回路21)は、ECU10(ロジック回路11)から指示されたコーナ用STCカーブを自身のSTC増幅回路261cに設定する。つまり、ECU10(ロジック回路11)は、コーナ用(近距離用)のSTCカーブをセンサー20a,bに設定する。
【0037】
ステップS13では、ECU10(ロジック回路11)は、バック用と判定したセンサー20cに対してバック用STC設定指示を行なう。そして、ステップS14では、センサー20c(自身のロジック回路21)は、ECU10(ロジック回路11)から指示されたバック用STCカーブを自身のSTC増幅回路261cに設定する。
つまり、ECU10(ロジック回路11)は、バック用(長距離用)のSTCカーブをセンサー20cに設定する。
【0038】
このコーナ用STCカーブとバック用STCカーブとは、図7に示すように、ゲインを上げ始めるタイミングが異なる。換言すると、ゲインの立ち上げタイミングが異なる。通常、超音波の送信距離が長い場合に比べて短い場合の方が残響の収束が早いものである。そこで、バック用STCカーブ(バック用センサー20cの設定)に比べてコーナ用STCカーブ(コーナ用センサー20a,bの設定)の方が利得を上げ始めるタイミングを早くする。換言すると、送波距離が長い場合に比べて短い場合の方がゲインを上げ始めるタイミングが早い。
【0039】
そして、ステップS15では、ECU10(ロジック回路11)は、通信回路13を介してセンサー20a〜20cに通信フレーム(送受波指示)を送信する。ステップS16では、通信回路23を介して送受波指示を受信したセンサー20a〜20c(ロジック回路21)は、超音波の送波を行なうと共に、設定したSTCカーブに応じて受波した超音波を増幅して検知時間情報を算出する。
【0040】
そして、ステップS17では、センサー20a〜20c(ロジック回路21)は、通信回路23を介してECU10(ロジック回路11)に算出した検知時間情報を送信する。
ステップS18では、通信回路13を介して検知時間情報を受信したECU10(ロジック回路11)は、検知時間を認識する。なお、ステップS15〜ステップS18は、繰り返し実行されるものである。
【0041】
そして、ステップS19では、ECU10(ロジック回路11)は、表示回路15に表示指示信号を送信したり、ブザー回路に報知指示信号を送信したりすることによって、検知時間(車両と障害物との距離)に対応した報知音・表示で報知する。
【0042】
このように送波距離が長い場合に比べて短い場合の方がゲインを上げ始めるタイミングを早くすることによって、適切なタイミングでゲインを上げることができる。
【0043】
また、変形例2では、超音波の送受波周波数に応じてSTCカーブ(時間とゲインとの関係)を変更する例を示す。図8は、本発明の変形例2における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【0044】
なお、変形例2における障害物検知装置(ECU10、センサー20a〜20c)の構成は、上述の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ただし、変形例2においては、複数のセンサー20a〜20cは、複数の異なる周波数で超音波を送受波するものである。
【0045】
通常、超音波の周波数が低い場合に比べて高い場合の方が減衰量が大きいものである。そこで、図8に示すように、周波数が低い場合に比べて高い場合の方がゲインを大きくする。このようにすることによって、周波数に適したゲインとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態における障害物検知装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるECUの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるセンサーの概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態における受波回路の概略構成を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の形態における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【図6】本発明の変形例1における障害物検知装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の変形例1における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【図8】本発明の変形例2における障害物検知装置の利得変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0047】
10 ECU、11 ロジック回路、12 発振回路、13 通信回路、14 センサー用電源回路、15 表示回路、16 ブザー回路、20a〜20c センサー、21 ロジック回路、22 発振回路、23 通信回路、24 フィルタ回路、25 送波回路、26 受波回路、27 マイク、261a 増幅回路、261b 増幅回路、261c STC増幅回路、261d 増幅回路、262 コンパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送波及び受波することによって障害物を検知する障害物検知装置であって、
超音波を送波及び受波する送受波手段と、
前記送受波手段にて受波した受波信号を増幅する増幅手段と、
前記送受波手段による超音波の送波からの時間の経過に伴い前記増幅手段の利得を上げるものであり、前記送波手段が超音波を送波することによって生じる残響がなくなるタイミングで利得を上げ始める利得制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の障害物検知装置。
【請求項2】
前記送受波手段は、複数の異なる距離に超音波を送波するものであり、前記利得制御手段は、前記送受波手段による超音波の送波距離に応じたタイミングで利得を上げ始めるものであり、送波距離が長い場合に比べて短い場合の方が利得を上げ始めるタイミングが早いことを特徴とする請求項1に記載の障害物検知装置。
【請求項3】
前記送受波手段は、複数の異なる周波数で超音波を送波するものであり、前記利得制御手段は、前記送受波手段による超音波の送波周波数に応じて利得を上げるものであり、周波数が低い場合に比べて高い場合の方が利得を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の障害物検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−78323(P2010−78323A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243460(P2008−243460)
【出願日】平成20年9月23日(2008.9.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】