説明

隣接チャンネル妨害波検出装置

【課題】 地上波デジタル放送信号のレベルよりも予め定めた値以上のレベルに、隣接妨害波のレベルがあるか否かを検出する。
【解決手段】 希望波である地上デジタル放送信号を含み、さらに希望波の隣接チャンネルの妨害波である妨害波地上デジタル放送信号を含むことがある高周波信号を周波数変換した中間周波信号は、それに含まれる希望波に相当する信号である希望波中間周波信号のレベルがほぼ一定になるように自動利得制御されている。この中間周波信号から、妨害波に相当する信号である妨害波中間周波信号をバンドパスフィルタ46a、46bが抽出する。抽出された前記妨害波中間周波信号のレベルを検波回路48a、48bが検出する。 検出された妨害波中間周波信号のレベルを、希望波中間周波信号のレベルよりも予め定めたレベルだけ大きい値に設定した基準レベルと比較増幅器50a、50bが比較する。 この比較結果をLED54a、54bが表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上波デジタル放送信号に対する隣接チャンネル妨害波を検出する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、隣接妨害波の検出装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものがある。この検出装置は、FM放送受信機に設けられている。FM放送受信機のフロントエンドから出力される中間周波信号を、希望波に対する下側妨害信号を検出する下側隣接妨害検知用の狭帯域フィルタと、希望波に対する上側妨害信号を検出する上側隣接妨害検知用の狭帯域フィルタとに入力して、これらフィルタの出力信号を、これらフィルタごとに設けた整流回路によって整流し、これら整流回路の出力信号を、これら整流回路ごとに設けたコンパレータによって所定の基準電圧と比較している。そして、整流回路の出力信号が基準電圧以上になると、コンパレータの出力がハイレベルとなる。
【0003】
【特許文献1】特開平5−300035号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
隣接妨害は、例えば地上波デジタル放送信号においても発生する。地上波デジタル放送信号が隣接妨害の影響を受けないようにするためには、希望波である地上波デジタル放送信号のレベルよりも予め定めた値以上のレベルを隣接妨害波が持っているか否かを知る必要がある。上記の検出装置では、コンパレータにおいて整流回路の出力信号と比較する基準電圧をどのようにして決定しているかについては何も示されていないので、上記検出装置を単に地上波デジタル放送信号を周波数変換した中間周波信号に適応しても、ある地上波デジタル放送信号のレベルよりも予め定めた値以上のレベルを隣接妨害波が持っているか否かを知ることはできない。特に、希望波である地上波デジタル放送信号のレベルが変化する場合には、そのレベルよりも予め定めた値に基準電圧を設定することが困難である。
【0005】
本発明は、地上波デジタル放送信号のレベルよりも予め定めた値以上のレベルに、隣接妨害波のレベルがあるか否かを検出することができる隣接チャンネル妨害波検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の隣接チャンネル妨害波検出装置は、抽出手段を有している。この抽出手段には、中間周波信号が供給されている。この中間周波信号は、高周波信号を周波数変換したもので、高周波信号は、希望波である地上デジタル放送信号を含み、さらに前記希望波の隣接チャンネルの妨害波、例えば妨害波地上デジタル放送信号を含むことがある。前記の中間周波信号は、それに含まれている前記希望波に相当する信号である希望波中間周波信号のレベルがほぼ一定になるように自動利得制御されている。前記抽出手段は、この中間周波信号から、前記妨害波に相当する信号である妨害波中間周波信号を抽出する。検出手段が、抽出手段によって抽出された前記妨害波中間周波信号のレベルを検出する。この検出手段によって検出された前記妨害波中間周波信号のレベルを、前記希望波中間周波信号のレベルよりも予め定めたレベルだけ大きい値に設定した基準レベルと比較手段が比較する。この比較手段における比較結果を報知手段が報知する。前記自動利得制御には、例えば前記中間周波信号の信号経路中に可変利得調整手段と、この可変利得調整手段の出力側において前記希望波中間周波信号を抽出する希望波中間周波信号抽出手段と、この希望波中間周波信号抽出手段によって抽出された希望波中間周波信号のレベルを検出する検出手段と、この検出レベルに基づいて前記可変利得調整手段の利得を調整するものを使用することができる。前記報知手段としては、視覚的に認識させる表示手段や、聴覚的に認識させる音響手段を使用することができる。
【0007】
このように構成された隣接チャンネル妨害波検出装置では、自動利得制御が行われているので、希望波中間周波信号のレベルは予め定めた値に制御され、しかもその値は殆ど変化しない既知のレベルである。従って、この既知のレベルに対して予め定めた値だけ大きく基準値を設定することができ、この基準値と妨害波中間周波信号のレベルとを比較することによって、地上デジタル放送信号に対する隣接チャンネル妨害が受信に障害が生じるような値であるか確認することができる。
【0008】
前記抽出手段は、前記希望波の上側隣接チャンネルに相当する上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号を抽出する第1の抽出手段と、前記希望波の下側隣接チャンネルに相当する下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号を抽出する第2の抽出手段とを、含むものとできる。この場合、前記検出手段は、前記上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルを検出する第1の検出手段と、前記下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルを検出する第2の検出手段とを、含んでいる。更に、前記比較手段は、第1の検出手段からの前記上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルと前記基準レベルとを比較する第1の比較手段と、第2の検出手段からの前記下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルと前記基準レベルとを比較する第2の比較手段とを、含んでいる。
【0009】
このように構成すると、上側隣接チャンネル妨害と下側隣接チャンネル妨害の双方が存在する場合でも、いずれか一方だけが存在する場合でも、各隣接チャンネル妨害を確実に検出することができる。
【0010】
これらのような隣接チャンネル妨害波検出装置は、信号処理装置に設けられることがある。この信号処理装置は、前記希望波中間周波信号を増幅する自動利得制御付き増幅手段と、この増幅手段から出力される増幅された前記希望波中間周波信号を他の周波数の信号に変換する周波数変換手段とを、備えている。周波数変換手段は、例えば希望波中間周波信号を、元の希望波地上デジタル放送信号に周波数変換することもできる。この信号処理装置は、異なるチャンネルの希望波地上テレビジョン放送信号ごとに設けることができる。この場合、各信号処理装置ごとに、この隣接チャンネル妨害波検出装置が設けられる。
【0011】
このように信号処理装置ごとに隣接チャンネル妨害波検出装置を設けると、隣接チャンネル妨害を受けている場合、それを信号処理装置の段階で知ることができるので、信号処理装置の段階で隣接チャンネル妨害の影響を除去する対策を取ることができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明によれば、希望波地上波テレビジョン放送信号に対して隣接チャンネル妨害波のレベルが予め定めた以上のレベル差があるか否かを容易に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態の隣接チャンネル妨害波検出装置2は、図1に示すように地上波デジタル放送信号の信号処理装置、例えば共同受信システムのヘッドエンドにおいて使用するチャンネルプロセッサに使用されている。
【0014】
このチャンネルプロセッサは、ダウンコンバータ4を有している。このダウンコンバータ4は、その入力端子4aに供給された複数の高周波信号、例えば異なるチャンネルの複数の地上デジタル放送信号のうち、希望波地上デジタル放送信号を選択し、これよりも低いチャンネルの中間周波信号に周波数変換して、出力端子4bに出力する。希望波地上デジタル放送信号の上側隣接チャンネル及び下側隣接チャンネルの双方または一方にも地上波テレビジョン放送信号、例えば地上波デジタル放送信号が存在することがある。ダウンコンバータ4では、これら上側及び下側隣接チャンネルの地上デジタル放送信号は、フィルタ等によって減衰させることを行っているが、充分に減衰させることができないことがある。この場合、上記中間周波信号には、希望波地上デジタル放送信号を周波数変換した希望中間周波信号の他に、上側及び下側隣接チャンネルの地上デジタル放送信号を周波数変換した妨害波中間周波信号、例えば上側及び下側隣接妨害波中間周波信号が含まれることがある。
【0015】
ダウンコンバータ4の出力端子4bからの中間周波信号は、アップコンバータ6の入力端子8に供給される。入力端子8に供給された中間周波信号は、分岐手段、例えば1分岐器10を介して希望波中間周波信号抽出手段、例えばバンドパスフィルタ12に供給される。このバンドパスフィルタ12は、希望波中間周波信号を抽出する周波数特性を持つものである。従って、バンドパスフィルタ12から、中間周波信号のうち希望波中間周波信号が抽出されて出力される。この希望波中間周波信号は増幅器14によって増幅され、介して希望波中間周波信号抽出手段、例えばSAWフィルタ16aに供給される。SAWフィルタ16aも、希望波中間周波信号を抽出する周波数特性を持ち、バンドパスフィルタ12よりも狭帯域に構成されている。従って、SAWフィルタ16aから、より妨害波を除去した希望波中間周波信号が出力される。SAWフィルタ16aの出力信号は、増幅器18aによって増幅され、さらにSAWフィルタ16aと同一のSAWフィルタ16b、増幅器18aと同様な増幅器18bによってさらに妨害波が除去され、増幅された希望波中間周波信号が出力される。
【0016】
増幅器18bの出力信号は、分岐手段、例えば1分岐器20の分岐端子からレベル検出手段、例えば検波制御回路22に供給される。検波制御回路22は、増幅器18bの出力信号である希望波中間周波信号のレベルを表す出力信号を発生し、これを予め定めたレベルと比較し、その差に対応する出力信号を発生する。この検波制御回路22の出力信号は、入力端子8と1分岐器10との間に設けられた可変利得調整手段、例えば可変減衰器24に供給され、その減衰量が検波制御回路22の出力信号に従って調整される。その結果、1分岐器20の出力側には、自動利得制御された希望波中間周波信号が発生し、その希望波中間周波信号のレベルは、予め定められたレベルとほぼ一致する。
【0017】
1分岐器20の出力側に生じた希望波中間周波信号は、希望波中間周波信号抽出手段、例えばバンドパスフィルタ26aに供給され、さらに周波数変換手段、例えばミキサ28に供給される。ミキサ28には、局部発振回路30から局部発振信号も供給されている。ミキサ28は、希望波中間周波信号の周波数を局部発振信号に基づいて、所定の周波数、例えば元の地上デジタル放送信号と同じ周波数に周波数変換する。このミキサ28の出力信号は、不要信号除去手段、バンドパスフィルタ32aに供給され、周波数変換する際に生じた不要信号が除去された後、増幅器34aによって増幅され、ローパスフィルタ32bを介して利得調整手段、例えば可変減衰器36に供給される。この可変減衰器36は、手動調整手段、例えば可変抵抗器38の操作によってその利得が調整される。そして、この可変減衰器36の出力信号は、増幅器34bによって増幅され、さらに、バンドパスフィルタ32aと同じ周波数特性を持つバンドパスフィルタ26bを介して出力端子40に供給される。このチャンネルプロセッサに供給された元の地上デジタル放送信号は、隣接チャンネルの妨害等の影響が除去された上に、可変減衰器36を設けていることによって、レベルが変動することがなく所望のレベルに調整されて出力される。
【0018】
このようなチャンネルプロセッサにおいて、隣接チャンネル妨害波検出装置2には、自動利得制御された中間周波信号が、1分岐器10から分岐されて、更に増幅器42で増幅されて入力される。この中間周波信号は、一定レベルに自動利得制御された希望波中間周波信号を含む上に、ダウンコンバータ4において充分に減衰されなかった上側及び下側隣接妨害波中間周波信号の双方または一方を含むことがある。
【0019】
この中間周波信号は分配手段、例えば2分配器44によって2分配される。2分配器44からの一方の分配出力は、妨害波中間周波信号抽出手段、例えば上側隣接妨害波抽出手段、具体的にはバンドパスフィルタ46aを有している。このバンドパスフィルタ46aの周波数特性は、上側隣接チャンネルの中間周波信号のみを抽出するように選択された狭帯域のものである。このバンドパスフィルタ46aの出力信号は、抽出された前記妨害波中間周波信号のレベルを検出する検出手段、例えば検波回路48aに供給されている。検波回路48aの出力信号は、上側隣接チャンネルの中間周波信号のレベルを表している。
【0020】
この検波回路48aの出力信号は、比較手段、例えば比較増幅器50aに供給されている。この比較増幅器50aには、基準レベル発生手段、例えば基準レベル発生回路52から基準レベル信号も供給されている。この基準レベル発生回路52には、一端が例えば+Vの電圧を発生する電源回路に接続され、他端が例えば基準電位点に接続された可変抵抗器52aが使用される。この基準レベル発生回路52は、可変抵抗器52aを調整することによって基準レベル信号を変更可能である。基準レベル信号は、希望波中間周波信号のレベル(これは自動利得制御によって予め定められた値に制御されており、既知である。)よりも予め定めたレベルだけ大きい値、例えば+10dBに相当するレベルに設定されている。
【0021】
比較増幅器50aは、検波回路48aの出力信号が基準レベル信号よりも大きいとき、報知手段、例えば表示手段、具体的にはLED54aに、これが点灯するように制御信号を供給する。即ち、LED54aは、上側隣接チャンネル中間周波信号のレベルが、希望波中間周波信号のレベルよりも+10dBよりも大きいときに点灯する。
【0022】
2分配器44の他方の分配出力は、妨害波中間周波信号抽出手段、例えば下側隣接妨害波抽出手段、具体的にはバンドパスフィルタ46bに供給されている。このバンドパスフィルタ46bの周波数特性は、下側隣接チャンネルの中間周波信号のみを抽出するように選択された狭帯域のものである。このバンドパスフィルタ46aの出力信号は、検波回路48aと同様な検波回路48bに供給され、検波回路48bの出力信号は、誤差増幅器50aと同様な誤差増幅器50bに供給されている。誤差増幅器50bには、基準レベル発生回路52からの基準レベル信号が供給されている。この誤差増幅器50bは、検波回路48bの出力信号が基準レベル信号よりも大きいとき、LED54aと同様なLED54bに、これが点灯するように制御信号を供給する。即ち、LED54bは、下側隣接チャンネル中間周波信号のレベルが、希望波中間周波信号のレベルよりも+10dBよりも大きいときに点灯する。
【0023】
図2(a)は、希望波中間周波信号のレベルよりも、上側隣接妨害波中間周波信号及び下側隣接妨害波中間周波信号のレベルが大きいが、そのレベル差Dが10dB以下の場合を示している。この場合には、どちらのLED54a、54bも点灯しない。従って、希望波中間周波信号は、隣接チャンネル妨害の影響を受けていないことが判る。
【0024】
同図(b)は、上側隣接妨害波中間周波信号のレベルが希望波中間周波信号のレベルよりも大きく、その差D1が+10dB以上であり、下側隣接妨害中間周波信号のレベルが希望中間周波信号のレベルよりも小さい場合を示している。この場合には、LED54aが点灯し、希望波中間周波信号が上側隣接チャンネルの妨害を受けていることが判る。
【0025】
同図(c)は、下側隣接妨害波中間周波信号のレベルが希望波中間周波信号のレベルよりも大きく、その差D2が+10dB以上であり、上側隣接妨害中間周波信号のレベルが希望中間周波信号のレベルよりも小さい場合を示している。この場合には、LED54bが点灯し、希望波中間周波信号が上側隣接チャンネルの妨害を受けていることが判る。
【0026】
図示していないが、上側及び下側隣接中間周波信号のレベルが、共に希望波中間周波信号のレベルよりも+10dB以上大きい場合には、LED54a、54bが点灯する。
【0027】
このようにLED54a、54bが点灯するか否かによって、希望波中間周波信号が隣接妨害の影響を受けているか否かが判り、またLED54a、54bのいずれが点灯するか或いは両方が点灯するかによって、上側または下側の隣接妨害を受けているのか双方の隣接妨害を受けているのかが判る。
【0028】
この実施の形態では、隣接妨害中間周波信号を抽出するために、上側隣接中間周波信号の抽出用のバンドパスフィルタ46aと、下側隣接中間周波信号の抽出用のバンドパスフィルタ46bとを、個別に設けている。上側及び下側隣接中間周波信号をそれぞれ個別に検出しているので、妨害がある場合、上側及び下側いずれの隣接チャンネルの妨害であるかを明確に判断することができ、それに対する対処法も容易に判明する。
【0029】
上記の実施の形態では、表示手段として、LED54a、54bを使用したが、これに限ったものではなく、文字や図柄を表示することが可能な表示装置、例えば液晶表示装置や有機EL表示装置を設け、これに上側隣接妨害及び/または下側隣接妨害を受けている旨を表す文字及び/または図柄を表示することもできる。この場合には、表示手段は、上側隣接妨害用と下側隣接妨害用とに個別に設けることもできるし、1台の表示手段に上側隣接妨害及び/または下側隣接妨害を受けている旨の文字及びまたは図柄を表示することもできる。なお、上記の実施の形態では、LED54a、54bを単に点灯させるだけであるが、例えば妨害波と希望波とのレベル差が予め定めた値よりも大きい場合、そのレベル差が大きければ大きいほど、点灯する時の輝度を大きくすることもできる。また、報知手段の一例として表示手段を使用したが、これに限ったものではなく、例えばブザー等の音響手段を使用することもできる。上記の実施の形態では、上側及び下側隣接妨害波抽出手段としてバンドパスフィルタ46a、46bを使用したが、これに限ったものではなく、例えばSAWフィルタを使用することもできる。上記の実施の形態では、妨害波となる上側及び/または下側隣接チャンネルも地上デジタル放送信号としたが、地上アナログテレビジョン放送信号の場合もある。この場合、基準レベル発生回路52からの基準レベル信号は、地上アナログテレビジョン放送信号に応じた適切なものに選択する。なお、上記の実施の形態では、基準レベル信号は、希望中間周波信号のレベルよりも予め定めたレベルだけ大きい値、例えば+10dBに相当するレベルに設定したが、他の値に設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の1実施形態の隣接チャンネル妨害波検出装置を実施したチャンネルプロセッサのブロック図である。
【図2】図1の隣接チャンネル妨害波検出装置における希望波中間周波信号と上側及び下側隣接妨害波中間周波信号との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
2 隣接チャンネル妨害波検出装置
46a 46b バンドパスフィルタ(抽出手段)
48a 48b 検波回路(検出手段)
50a 50b 比較増幅器(比較手段)
54a 54b LED(表示手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
希望波である地上デジタル放送信号を含み、さらに前記希望波の隣接チャンネルの妨害波を含むことがある高周波信号を周波数変換した中間周波信号であって、それに含まれる前記希望波に相当する信号である希望波中間周波信号のレベルがほぼ一定になるように自動利得制御されたものから、前記妨害波に相当する信号である妨害波中間周波信号を抽出する抽出手段と、
抽出された前記妨害波中間周波信号のレベルを検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された前記妨害波中間周波信号のレベルを、前記希望波中間周波信号のレベルよりも予め定めたレベルだけ大きい値に設定した基準レベルと比較する比較手段と、
この比較手段における比較結果を報知する報知手段とを、
有する隣接チャンネル妨害波検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の隣接チャンネル妨害波検出装置において、
前記報知手段が表示手段である隣接チャンネル妨害波検出装置。
【請求項3】
請求項1記載の隣接チャンネル妨害波検出装置において、
前記抽出手段は、前記希望波の上側隣接チャンネルに相当する上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号を抽出する第1の抽出手段と、前記希望波の下側隣接チャンネルに相当する下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号を抽出する第2の抽出手段とを、含み、
前記検出手段は、前記上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルを検出する第1の検出手段と、前記下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルを検出する第2の検出手段とを、含み
前記比較手段は、第1の検出手段からの前記上側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルと前記基準レベルとを比較する第1の比較手段と、第2の検出手段からの前記下側隣接チャンネル妨害波中間周波信号のレベルと前記基準レベルとを比較する第2の比較手段とを、含む
隣接チャンネル妨害波検出装置。
【請求項4】
前記希望波中間周波信号を増幅する自動利得制御付き増幅手段と、この増幅手段から出力される増幅された前記希望波中間周波信号を他の周波数の信号に変換する周波数変換手段とを、備えた信号処理装置に設けられている、請求項1、2または3記載の隣接チャンネル妨害波検出装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−287857(P2006−287857A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108598(P2005−108598)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】