説明

雪堆積場を利用した雪氷エネルギー利用システム、雪氷ブロック及び雪氷ブロックの製造方法

【課題】井戸水に頼ることなく、また多量の電力を消費することなく散水を行うことができる雪氷エネルギー利用システムを提供する。
【解決手段】除雪あるいは排雪された雪がトラック2等により搬送され、雪堆積場1に堆積される。雪堆積場1に堆積された雪から発生する融雪水は、融雪水槽3に集められ、連通管6を通って上槽4へと流下し、上槽4の融雪水の水位がオーバーフロー管7の開口部にまで達すると、融雪水はオーバーフロー管7を通って下槽5へ流れ込んで貯留される。送水ポンプ11の駆動により、下槽5から送水管8を介して散水器9及び10へと融雪水が送出され、被散水領域12及び13に散水が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、雪堆積場を利用した雪氷エネルギー利用システムに関する。
また、この発明は、雪堆積場で貯蔵される雪氷ブロック及びその製造方法にも関している。
【背景技術】
【0002】
広い領域にわたって芝が張られているゴルフ場等においては、散水のために多量の水が必要となり、通常、散水用の貯水池を設けて水を貯留している。例えば、特許文献1には、貯水池の水を浄化した上でゴルフ場のグリーンに散水する技術が提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平5−317887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この貯水池には、例えば揚水ポンプによって汲み上げられた井戸水が貯留されるが、夏の渇水期になると、井戸水が不足して芝が枯れるといった事態を引き起こしているのが現状である。また、揚水ポンプの稼働のために多量の電力を消費し、多額の電力料を支払わなければならなかった。
【0005】
この発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、井戸水に頼ることなく、また多量の電力を消費することなく散水を行うことができる雪氷エネルギー利用システムを提供することを目的とする。
また、この発明は、このような雪氷エネルギー利用システムで貯蔵することができる雪氷ブロック及びその製造方法を提供することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る雪氷エネルギー利用システムは、雪を堆積する雪堆積場と、雪堆積場で発生する融雪水を貯留する貯水槽と、貯水槽に貯留されている水を送出する送水ポンプと、送水ポンプにより送出された水を散布する散水器とを備えたものである。
【0007】
なお、貯水槽を雪堆積場よりも低所に配置し、雪堆積場で発生した融雪水を貯水槽へ流下させるための融雪水流路を雪堆積場と貯水槽との間に配設することもできる。
また、貯水槽として、雪堆積場から流下した融雪水を受ける上槽と、上槽よりも低所に配置され且つ上槽でオーバーフローした融雪水を貯留するための下槽とを配設し、送水ポンプによって下槽の水を散水器へ送出するように構成してもよい。
雪堆積場で発生する融雪水を利用して所定の領域を冷房する冷房装置をさらに備えることもできる。この場合、冷房装置で使用済みの融雪水は貯水槽に放流される。
また、貯蔵庫を雪堆積場の下部に形成すれば、雪堆積場に堆積された雪の冷熱により貯蔵庫内で雪氷ブロックを低温貯蔵することができる。貯蔵庫内を冷却する冷却装置をさらに備えれば、貯蔵庫を冷凍庫として使用することも可能となる。
【0008】
この発明に係る雪氷ブロックは、雪氷を固めたブロックであって、ほぼ直方体形状を有し、その上面に凸状または凹状に形成された上ガイド部と、下面に形成されると共に上ガイド部とは逆に凹状または凸状の下ガイド部とを備え、下側のブロックの上ガイド部の上に上側のブロックの下ガイド部を重ねて嵌合させることにより複数段に積み上げられるものである。
【0009】
なお、フォークリフトのフォークを差し込むための凹部を雪氷ブロックの底面に形成することもできる。
また、雪氷ブロックの密度は0.7〜0.8であることが好ましい。
【0010】
このような雪氷ブロックは、型枠の中に雪及び水を容積比で1:1〜1:2の割合で投入し、型枠内の雪及び水を加圧することなく放置して固め、型枠を外すことにより製造することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、雪を雪堆積場に堆積し、雪堆積場で発生する融雪水を貯水槽に貯留して送水ポンプにより散水器へ送出するようにしたので、井戸水に頼ることなく、また多量の電力を消費することなく散水を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に実施の形態1に係る雪氷エネルギー利用システムの構成を示す。所定の敷地に雪堆積場1が区画形成されている。この雪堆積場1は、雪をトラック2等により搬送して堆積するための施設である。雪堆積場1には、断熱構造や屋根、覆いは備えられていないが、堆積された雪が融解する際に発生する融雪水を集めて排水する排水管が底部に形成されると共に融雪水を貯留する融雪水槽3が形成されている。
【0013】
雪堆積場1よりも低所、詳しくは融雪水槽3より低所に上槽4が形成され、さらに上槽4より低所に下槽5が形成されている。雪堆積場1の融雪水槽3と上槽4とは融雪水槽3から上槽4に向かって所定の傾斜角で下るように配設された連通管6で互いに接続され、上槽4の上部と下槽5の上部とは上槽4から下槽5に向かって所定の傾斜角で下るように配設されたオーバーフロー管7で互いに接続されている。
下槽5には送水管8を介して散水器9及び10が接続され、送水管8に送水ポンプ11が連結されている。散水器9及び10は、それぞれゴルフ場のグリーン等の被散水領域12及び13の近傍に配置されている。
【0014】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
まず、トラック2等により雪が雪堆積場1に搬送され、堆積される。雪堆積場1には、屋根も覆いもないので、雪を次々と堆積し、例えばピラミッド形状等の外観を有するような雪山を形成する。トラック2等により搬送される雪としては、除雪あるいは排雪された雪を利用することができる。
【0015】
雪堆積場1に堆積された雪は、断熱構造内に収容されたり、屋根や覆いで覆われることもないので、気温の上昇や日光に晒されることにより徐々に融解を始め、融雪水を発生する。この融雪水は、雪堆積場1の底部に形成された配水管を通り、融雪水槽3に集められる。融雪水槽3には、所定の傾斜角で下る連通管6を介して上槽4が接続されているため、融雪水槽3に集められた融雪水は、連通管6を通って上槽4へと流される。
【0016】
このようにして、雪堆積場1で発生した融雪水が自動的に上槽4に流れ込み、貯留される。融雪水の流入にしたがって上槽4の融雪水の水位が次第に上昇し、上槽4のオーバーフロー管7の開口部にまで達すると、融雪水は下槽5に向かって所定の傾斜角で下るように配設されたオーバーフロー管7を通って下槽5へ流れ込む。したがって、上槽4が融雪水により溢れることが防止される。
以上のようにして、融雪水が上槽4を介して下槽5に貯留される。そして、ゴルフ場のグリーン等の被散水領域12及び13への散水が必要になると、送水ポンプ11が駆動され、下槽5から送水管8を介して散水器9及び10へと融雪水が送出され、散水が行われる。
【0017】
例えば、雪堆積場1の面積を15,000mとし、底辺90m、高さ25mのピラミッド型階段形状の雪山を形成すると、50,000トン程度の雪を堆積することができる。雪堆積場1の設置場所の環境に応じて変化するが、堆積された雪が渇水期の8月初めまで8,000トン程度残留すれば、井戸水の汲み上げを必要とすることなく、ゴルフ場のグリーンへの散水を行うことが可能となる。
上槽4としては、例えば容量1,800トンの貯水池を使用し、下槽5としては、例えば容量4,300トンの貯水池を使用することができる。
また、散水器9及び10としては、汎用のスプリンクラーの使用が可能である。
【0018】
なお、上記の実施の形態1では、融雪水を貯留する貯水槽として、上槽4と下槽5の二つの槽を用いたが、これに限るものではなく、単一の貯水槽でもよいし、あるいは三つ以上の槽を用いてもよい。
また、上述した雪堆積場1の規模、上槽4及び下槽5の容量は単に一つの例を挙げたに過ぎず、この発明はこれらの値に限定されるものではない。
【0019】
また、雪堆積場1より低所に上槽4を配置して融雪水槽3に集められた融雪水を連通管6を介して上槽4へ流下させたが、雪堆積場1より低所に上槽4を配置できない場合には、ポンプ等を用いて融雪水槽3から上槽4へ融雪水を送出することもできる。同様に、下槽5を上槽4より低所に配置できない場合にも、ポンプ等を用いて上槽4の融雪水を下槽5に送出することができる。ただし、無駄なエネルギーを消費しないためにも、上槽4は雪堆積場1より低所に、下槽5は上槽4より低所にそれぞれ配置することが好ましい。
【0020】
実施の形態2
図2に実施の形態2に係る雪氷エネルギー利用システムの構成を示す。実施の形態2は、図1に示した実施の形態1の雪氷エネルギー利用システムにおいて、さらにビニールハウス14を設けると共にビニールハウス14に融雪水を供給して冷房を行うための冷房装置15を設置し、雪堆積場1の融雪水槽3と冷房装置15を送水管16で接続すると共に冷房装置15と上槽4を送水管17で接続したものである。
融雪水槽3に集められた融雪水は、2〜4℃という低温状態にあるため、この冷水をビニールハウス14内の冷水管に循環させることにより、冷房を行うことが可能である。
【0021】
夏季にビニールハウス14で冷房が必要になると、冷房装置15が駆動され、雪堆積場1の融雪水槽3に集められた融雪水の一部が送水管16を介して冷房装置15へ送られ、冷房装置15からビニールハウス14内へと送出される。融雪水は、ビニールハウス14内の冷水管を循環することにより、ビニールハウス14内を冷房した後、冷房装置15に戻り、送水管17を介して上槽4に放流される。
【0022】
冷房に利用された融雪水は、冷房装置15から上槽4に送られ、実施の形態1と同様にして散水のために供される。
なお、ビニールハウス14内では、野菜、花卉等の栽培が行われる。また、冷房装置15によってビニールハウス以外の施設の冷房を行うように構成することも可能である。
【0023】
実施の形態3
図3に実施の形態3に係る雪氷エネルギー利用システムの構成を示す。実施の形態3は、図2に示した実施の形態2の雪氷エネルギー利用システムにおいて、雪堆積場1の下部に貯蔵庫18を形成し、この貯蔵庫18内で雪氷ブロックBを低温貯蔵するようにしたものである。
【0024】
雪氷ブロックBは、雪氷を固めて製造したブロックであり、例えば図4に示されるように、ほぼ直方体形状を有している。雪氷ブロックBの上面の中央部には上方に向かって凸状に突出した上ガイド部21が形成され、下面の中央部には上ガイド部21に対応した形状で且つ下方に向かって凹状に窪んだ下ガイド部22が形成されている。また、下面の下ガイド部22の両側部には、フォークリフトのフォークを差し込むための凹部23がそれぞれ形成されている。
【0025】
凹状の下ガイド部22は、凸状の上ガイド部21がちょうど嵌合されるような大きさに形成されており、このため、図5に示されるように、雪氷ブロックBを複数段に積み上げると、下側の雪氷ブロックBの上ガイド部21の上に上側の雪氷ブロックBの下ガイド部22が重なって嵌合することとなる。これにより、滑りやすい雪氷から形成されたブロックBを堅固に重ね合わせることができ、例えば図6に示されるように、多数の雪氷ブロックBを配列及び積み上げて貯蔵庫18内に貯蔵することが可能となる。
貯蔵庫18内では、雪堆積場1に堆積された雪の冷熱により雪氷ブロックBが低温貯蔵される。
【0026】
図5に示されるように、複数の雪氷ブロックBを積み重ねた状態でも、各雪氷ブロックBの凹部23が露出するため、フォークリフトのフォークをこの凹部23に差し込むことにより、各雪氷ブロックBを容易に搬入、搬出することができる。
【0027】
雪氷ブロックBは、例えば、密度0.7〜0.8で重量1〜3トン程度に形成され、冷房の冷熱源として一般家庭、公共施設、卸売市場等で利用される。雪氷ブロックBを利用することにより、大型の雪氷庫を備えなくても、雪氷を用いた冷房が可能となる。必要に応じて貯蔵庫18内から搬出され、トラック2等により搬送すればよい。
【0028】
次に、雪氷ブロックBの製造方法について説明する。まず、木製あるいは金属製の型枠を製作し、ベース枠の上に載置された型枠内に雪と水を混合して投入する。このとき、雪と水は容積比で1:1〜1:2の割合で投入することが好ましい。また、ミキサー等で積極的に混合する必要はなく、所定量の雪と水を交互に投入すればよい。
さらに、投入した雪と水を加圧することなく放置する。寒冷地であれば例えば10〜20分放置することにより雪と水が一体になって固まる。その後、型枠を外せばよい。なお、ベース枠は1〜2日後に外すのが好ましい。
これにより、密度0.7〜0.8の雪氷ブロックBが製造される。
型枠を交換するだけで、利用目的に適した大きさ、重量の雪氷ブロックBを製造することができる。
【0029】
実施の形態4
上述した実施の形態1〜3において、図7に示されるように、雪堆積場1の下部に貯蔵庫18を形成し、この貯蔵庫18に冷却装置を接続して貯蔵庫18を冷凍庫として使用することができる。冷却装置としては、水冷式の熱交換器及び空冷式の熱交換器のいずれを備えるものでもよく、図7のように水冷式の熱交換器と空冷式の熱交換器の双方を備えていてもよい。例えば、雪堆積場1の外部に水冷式の熱交換器24と空冷式の熱交換器25をそれぞれ設置し、水冷式の熱交換器24と貯蔵庫18内とを吸気ダクト26及び送風ダクト27で連結すると共にこれら吸気ダクト26及び送風ダクト27をその途中で分岐させて空冷式の熱交換器25を連結する。水冷式の熱交換器24に連結される吸気ダクト26及び送風ダクト27にはそれぞれ切替弁28及び29が配設され、空冷式の熱交換器25に連結される吸気ダクト26及び送風ダクト27にはそれぞれ切替弁30及び31が配設される。さらに、水冷式の熱交換器24と雪堆積場1の融雪水槽3とを送水管32及び戻り管33で接続し、送水管32の途中に取水ポンプ34を配設する。また、貯蔵庫18内に送風ファン35を取り付ける。
【0030】
水冷式の熱交換器24を作動させる際には、対応する切替弁28及び29を開くと共に空冷式の熱交換器25に接続された切替弁30及び31を閉じ、取水ポンプ34と送風ファン35を駆動させる。貯蔵庫18内の空気は、吸気ダクト26を介して熱交換器24に吸引される。また、取水ポンプ34の駆動により融雪水槽3内の融雪水が送水管32を介して熱交換器24に送られ、この融雪水を活用して熱交換器24内で熱交換が行われる。これにより、貯蔵庫18から吸引された空気は低温に冷却された後、送風ダクト27を介して貯蔵庫18まで搬送され、送風ファン35によって貯蔵庫18内に送り込まれる。
このようにして、貯蔵庫18内が低温状態、例えば温度−25℃に維持される。このため、貯蔵庫18内で冷凍食品等の貯蔵物36を冷凍保存することが可能となる。
【0031】
一方、空冷式の熱交換器25を作動させる際には、対応する切替弁30及び31を開くと共に水冷式の熱交換器24に接続された切替弁28及び29を閉じる。この状態で送風ファン35を駆動させると、貯蔵庫18内の空気は、吸気ダクト26を介して熱交換器25に吸引され、熱交換器25内で外気を用いた熱交換が行われる。貯蔵庫18から吸引された空気は熱交換器25内で低温に冷却された後、送風ダクト27を介して貯蔵庫18まで搬送され、送風ファン35によって貯蔵庫18内に送り込まれる。
【0032】
このような水冷式の熱交換器24と空冷式の熱交換器25を使い分けることにより、例えば融雪水槽3内に融雪水が存在する春季から秋季にかけては水冷式の熱交換器24を作動させ、外気が低温となる冬季には空冷式の熱交換器25を作動させることで、周年にわたって効率よく貯蔵庫18を冷凍庫として使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施の形態1に係る雪氷エネルギー利用システムの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】実施の形態2に係る雪氷エネルギー利用システムの全体構成を模式的に示す図である。
【図3】実施の形態3に係る雪氷エネルギー利用システムの全体構成を模式的に示す図である。
【図4】実施の形態3で用いられる雪氷ブロックを示す斜視図である。
【図5】雪氷ブロックを積み重ねた状態を示す斜視図である。
【図6】多数の雪氷ブロック配列及び積み上げた状態を示す斜視図である。
【図7】実施の形態4に係る雪氷エネルギー利用システムの要部を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 雪堆積場、2 トラック、3 融雪水槽、4 上槽、5 下槽、6 連通管、7 オーバーフロー管、8 送水管、9,10 散水器、11 送水ポンプ、12,13 被散水領域、14 ビニールハウス、15 冷房装置、16,17 送水管、18 貯蔵庫、21 上ガイド部、22 下ガイド部、23 凹部、24 水冷式の熱交換器、25 空冷式の熱交換器、26 吸気ダクト、27 送風ダクト、28〜31 切替弁、32 送水管、33 戻り管、34 取水ポンプ、35 送風ファン、36 貯蔵物、B 雪氷ブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雪を堆積する雪堆積場と、
前記雪堆積場で発生する融雪水を貯留する貯水槽と、
前記貯水槽に貯留されている水を送出する送水ポンプと、
前記送水ポンプにより送出された水を散布する散水器と
を備えたことを特徴とする雪氷エネルギー利用システム。
【請求項2】
前記貯水槽は前記雪堆積場よりも低所に配置され、
前記雪堆積場と前記貯水槽との間に配設されると共に前記雪堆積場で発生した融雪水を前記貯水槽へ流下させる融雪水流路を備えた請求項1に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項3】
前記貯水槽は、前記雪堆積場から流下した融雪水を受ける上槽と、前記上槽よりも低所に配置され且つ前記上槽でオーバーフローした融雪水を貯留するための下槽とを有し、前記送水ポンプは前記下槽の水を前記散水器へ送出する請求項2に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項4】
前記雪堆積場で発生する融雪水を利用して所定の領域を冷房する冷房装置をさらに備え、前記冷房装置で使用済みの融雪水を前記貯水槽に放流する請求項1〜3のいずれか一項に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項5】
前記雪堆積場の下部に形成される貯蔵庫をさらに備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項6】
前記雪堆積場に堆積された雪の冷熱により前記貯蔵庫内で雪氷ブロックを低温貯蔵する請求項5に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項7】
前記貯蔵庫内を冷却する冷却装置をさらに備え、
前記貯蔵庫を冷凍庫として使用する請求項5に記載の雪氷エネルギー利用システム。
【請求項8】
雪氷を固めたブロックであって、
ほぼ直方体形状を有し、その上面に凸状または凹状に形成された上ガイド部と、下面に形成されると共に上ガイド部とは逆に凹状または凸状の下ガイド部とを備え、
下側のブロックの上ガイド部の上に上側のブロックの下ガイド部を重ねて嵌合させることにより複数段に積み上げられることを特徴とする雪氷ブロック。
【請求項9】
フォークリフトのフォークを差し込むための凹部が底面に形成された請求項8に記載の雪氷ブロック。
【請求項10】
密度0.7〜0.8である請求項8または9に記載の雪氷ブロック。
【請求項11】
型枠の中に雪及び水を容積比で1:1〜1:2の割合で投入し、
型枠内の雪及び水を加圧することなく放置して固め、
型枠を外す
ことにより請求項8〜10のいずれか一項に記載の雪氷ブロックを製造することを特徴とする雪氷ブロックの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−34287(P2006−34287A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−179244(P2005−179244)
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【出願人】(504239504)国策建設株式会社 (5)
【Fターム(参考)】