説明

電力利用システム

【課題】 売電が抑制されたときでも、発電した電力を有効に利用することを可能にする電力利用システムを提供する。
【解決手段】 直流電力を発生する太陽光発電装置30と、直流電力を蓄える蓄電装置50と、加えられた直流電力を商用電力に変換して出力する変換装置60と、太陽光発電装置30からの直流電力を蓄電装置50または変換装置60に切り替えて出力する切替装置40と、スマートメータ10とを備えている。そして、スマートメータ10は、通常は太陽光発電装置30からの直流電力を変換装置60に加え、商用電源側から屋内側への潮流を検出すると、太陽光発電装置30からの直流電力を蓄電装置50に加える制御を、切替装置40に対して行うスマートメータ10とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅での発電で発生する電力を利用する電力利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自然のエネルギーとして、例えば太陽光を利用して電気を起こすソーラパネルの設置が一般の住宅にも普及している。ソーラパネルを利用した太陽光発電では、昼間の発電が主になる。昼間の電力使用量が少ない家庭では、家庭で使用される電力に比べて、太陽光発電による電力が多くなり、余剰電力が発生する。こうした余剰電力を電力会社が買い取る売電が、家庭での太陽光発電では一般的である。
【0003】
一方で、燃料電池を利用した発電システムには、燃料電池で発生した余剰電力を蓄電し、温水器のヒータに通電するものがある(例えば、特許文献1参照。)。このシステムによれば、売電以外でも余剰電力が利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−266476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、余剰電力の売電の際に、別の太陽光発電装置との連系形態によっては、売電が抑制されることがある。売電の抑制が発生する場合には、次ぎのケースが考えられる。
(a1)商用側の電圧が太陽光発電による電圧より高い
(a2)柱上の1台の変圧器に複数台の太陽光発電装置が連系している
(a3)柱上の変圧器に一般負荷が無く、太陽光発電のみの負荷しかない
売電の抑制が発生し、顧客から抑制解消の依頼があると、電力会社は商用側の電圧測定を実施する。測定の結果、商用電圧が所定電圧以下であり適正であると、電力会社は特に対策を行わない。商用電圧が適正でなければ、電力会社は変圧器の出力電圧を調整するなどの対策をする。また、商用電圧が適正であっても、上記ケース(a2)と(a3)の場合、自宅に専用の変圧器を設置する等の対策を、電力会社と顧客とが検討する。この場合には、太陽光発電装置を所有する顧客の負担が大きくなる、という課題が発生する。
【0006】
この発明の目的は、前記の課題を解決し、売電が抑制されたときでも、発電した電力を有効に利用することを可能にする電力利用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、直流電力を発生する発電装置と、直流電力を蓄える蓄電装置と、加えられた直流電力を商用電力に変換して出力する変換装置と、前記発電装置からの直流電力を前記蓄電装置または前記変換装置に切り替えて出力する切替装置と、通常は前記発電装置からの直流電力を前記変換装置に加え、商用電源側から屋内側への潮流を検出すると、前記発電装置からの直流電力を前記蓄電装置に加える制御を、前記切替装置に対して行う電力量計と、を備えることを特徴とする電力利用システムである。
【0008】
請求項1の発明では、例えば住宅に、直流電力を発生する発電装置と、直流電力を蓄える蓄電装置と、加えられた直流電力を商用電力に変換して出力する変換装置と、発電装置からの直流電力を蓄電装置または変換装置に切り替えて出力する切替装置と、電力量計とを備えている。電力量計は、通常は発電装置からの直流電力を変換装置に加える。そして、電力量計は、商用電源側から屋内側への潮流を検出すると、発電装置からの直流電力を蓄電装置に加える制御を、切替装置に対して行う。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電力利用システムにおいて、前記蓄電装置の直流電力を基に、電気自動車を充電する充電手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電力利用システムにおいて、前記商用電源の停電を検出する監視手段と、前記監視手段が停電を検出すると、前記蓄電装置の直流電力を前記変換装置に出力可能にする切替手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、商用電源側から屋内側への潮流が発生して、売電が抑制されたときでも、発電装置から出力される直流電力を蓄電するので、この電力を有効に利用することを可能にする。
【0012】
請求項2の発明によれば、売電が抑制されたときに充電した直流電力を基に、電気自動車を充電することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、停電時には、切替手段が蓄電装置の直流電力を変換装置に出力可能にすることで、売電が抑制されたときに充電した直流電力を基に、停電に対応することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1による電力利用システムを示す構成図である。
【図2】分電盤の一例を示す構成図である。
【図3】切替装置と蓄電装置の一例を示す構成図である。
【図4】変換装置の一例を示す構成図である。
【図5】スマートメータの一例を示す構成図である。
【図6】切替処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態2による切替装置と蓄電装置の一例を示す構成図である。
【図8】実施の形態2による電気の流れを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、この発明の各実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0016】
(実施の形態1)
この実施の形態による電力利用システムを図1に示す。図1の電力利用システムは、スマートメータ10と、分電盤20と、太陽光発電装置30と、切替装置40と、蓄電装置50と、変換装置60とを備えている。スマートメータ10〜変換装置60の各設備は、電気の需要家である顧客の住宅Aに設置されている。なお、図1以下の図では、図面の簡略化のために、売電のための構成を省略しているが、売電用の電力量計はスマートメータ10に対して直列に接続されている。また、この実施の形態では、信号の配線系統を図中の細線で示し、住宅Aでの電力の配線系統を太線で示して、2つを区別している。さらに、住宅Aは、多数の中の代表例を示している。
【0017】
住宅Aでは、配電線101からの電気がスマートメータ10を経て、分電盤20で分岐される。配電線101は商用電源を住宅Aに供給する。なお、商用電源は電力会社から一般家庭などに送られる電力である。分電盤20は、図2に示すように、メインブレーカ21と、発電側ブレーカ22と、分岐ブレーカ23〜23とを備えている。
【0018】
住宅Aに設置されているメインブレーカ21には、スマートメータ10から供給される交流電力により電流が流れ、メインブレーカ21は過電流を検出して遮断する。同様に、発電側ブレーカ22には、太陽光発電装置30を基にした交流電力により電流が流れ、発電側ブレーカ22は過電流を検出して遮断する。メインブレーカ21および発電側ブレーカ22による電流の遮断は、手動による操作も可能である。
【0019】
分電盤20の分岐ブレーカ23〜23は、分岐された電流を住宅Aの各部屋の回路に流す際に、各回路の配電線の漏電を検出して遮断する。各部屋の回路には電気機器接続用のコンセントが取り付けられている。各部屋の回路に流れる電流は、配電線101や太陽光発電装置30からの供給電力によるものであり、住宅Aの例えばテレビジョン101やエアコン102に供給される。つまり、テレビジョン101やエアコン102などには、商用電源側や太陽光発電側からの交流電力が供給される。
【0020】
住宅Aに設置されている太陽光発電装置30は、ソーラパネル31を備えている。ソーラパネル31は、支持具などにより屋根に設置されている。そして、ソーラパネル31は、照射される太陽光で電気を起こして、太陽光発電を行う。ソーラパネル31からの直流電力は、住宅Aの屋根から屋内に向かう配電線を経て、切替装置40に出力される。
【0021】
切替装置40は、ソーラパネル31からの直流電力を、蓄電装置50と変換装置60とのどちらかに切り替えて出力する。このために、切替装置40は、図3に示すように、マグネットスイッチ(電磁開閉器)41を備えている。つまり、この実施の形態では、切替装置40がマグネットスイッチ41である。マグネットスイッチ41は、スマートメータ10の制御で切り替え動作を行う。マグネットスイッチ41は、通常、太陽光発電装置30からの直流電力を変換装置60に出力する。この状態のときに、スマートメータ10から切替信号を受け取ると、マグネットスイッチ41は、接続を切り替えて、太陽光発電装置30からの直流電力を蓄電装置50に出力する。
【0022】
蓄電装置50は、直流電力を蓄電し、蓄電した直流電力を電気自動車201に出力する装置である。このために、蓄電装置50(図3)は、蓄電池51と、スイッチ52と、DC/DCコンバータ53とを備えている。蓄電池51は、切替装置40からの直流電力を蓄電する。DC/DCコンバータ53は、手動でオン・オフするスイッチ52を介在して、蓄電池51側に接続されている。DC/DCコンバータ53は、蓄電池51の直流電力で動作し、この直流電力を、電気自動車201に必要とする電圧の直流電力に変換する。DC/DCコンバータ53の出力側には、電気自動車201に接続可能な接続部(図示を省略)が取り付けられている。この接続部に電気自動車201が接続されて、スイッチ52が操作されると、DC/DCコンバータ53は、変換した直流電力を電気自動車201に出力する。これにより、電気自動車201が充電される。
【0023】
変換装置60は、蓄電装置50からの直流電力を受けて変換動作を行い、この直流電力を交流電力に変換する。このために、変換装置60は、図4に示すように、リレー61、63と、DC/ACインバータ62とを備えている。DC/ACインバータ62は、切替装置40を経て来る蓄電装置50からの直流電力を、周波数と電圧が商用電源と同じである交流電力に変換する。また、DC/ACインバータ62は、スマートメータ10から開放信号を受け取ると、変換動作を停止する。
【0024】
変換装置60のリレー63は、DC/ACインバータ62の入力側、つまり、DC/ACインバータ62と切替装置40との間に設けられている。また、リレー61は、DC/ACインバータ62の出力側、つまり、DC/ACインバータ62と分電盤20との間に設けられている。通常、リレー61、63は接点を閉じた状態にある。つまり、蓄電装置50からの直流電力がDC/ACインバータ62に加えられ、DC/ACインバータ62からの交流電力が分電盤20に加えられている状態が通常である。また、リレー61、63は、スマートメータ10から開放信号を受け取ると、接点を開放する。これにより、変換装置60は交流電力の出力を停止する。
【0025】
スマートメータ10は、配電線101から住宅Aに供給される電力量を計量する電力量計であり、かつ、各種機能を持つ電力量計である。この実施の形態によるスマートメータ10を図5に示す。このスマートメータ10は、検出部11と計量部12と監視制御部13とを備えている。検出部11は、計測用の変圧器や変流器(いずれも図示を省略)などを備え、商用電源の電圧と、住宅Aに流れる電流とを検出する。検出部11は、電圧と電流の検出値を監視制御部13に送る。
【0026】
スマートメータ10の計量部12は、配電線101から分電盤20に向かって流れる交流電力の使用量を計量する。計量部12は、電力使用量の計量結果を監視制御部13に送る。
【0027】
スマートメータ10の監視制御部13は、計量部12からの計量結果を記録して住宅Aでの電力使用量を算出することで、電力量計として機能する。また、監視制御部13は、検出部11からの電圧および電流の検出値を基に、変換装置60から分電盤20を経て流れて来る潮流つまり逆潮流の有無を調べて、潮流の方向を検出する。監視制御部13は、商用電源側から屋内の分電盤20に向かう潮流の方向(以下、「屋内方向」という)を検出すると、切替処理を行う。この切替処理の一例を図6に示す。監視制御部13は、切替処理を開始すると、変換装置60に開放信号を出力する(ステップS1)。これにより、変換装置60は変換動作を停止する。ステップS1が終了すると、監視制御部13は、切替信号を切替装置40に出力する(ステップS2)。これにより、切替装置40は、太陽光発電装置30からの直流電力を蓄電装置50に出力する。
【0028】
この後、監視制御部13は時間の経過を調べる(ステップS3)。時間の経過が所定時間を過ぎると(ステップS4)、監視制御部13は、切替信号の出力を停止し(ステップS5)、開放信号の出力を停止する(ステップS6)。これにより、再度、太陽光発電装置30からの直流電力が分電盤20に出力されることになる。
【0029】
ステップS6が終了すると、監視制御部13は潮流を調べる(ステップS7)。潮流が屋内方向であれば(ステップS8)、監視制御部13は処理をステップS1に戻す。一方、ステップS8で、潮流が分電盤20から商用電源側に向かう方向(以下、「屋外方向」という)であれば、つまり、売電が行われていれば、監視制御部13は切替処理を終了する。
【0030】
このように、切替処理により、監視制御部13は、商用電源側や太陽光発電側からの交流電力を屋内の各回路に供給するか、太陽光発電側からの直流電力を蓄電装置50に供給するかの切り替えを、潮流の方向を基にして行う。
【0031】
次に、この実施の形態による電力利用システムの作用を説明する。通常、スマートメータ10は、変換装置60に対する開放信号の出力を停止しているので、切替装置40は、太陽光発電装置30からの直流電力を変換装置60に出力する。また、スマートメータ10は、切替装置40に対する切替信号の出力を停止しているので、変換装置60は、変換動作を行うことにより、切替装置40からの直流電力を、商用電源と同じ交流電力に変換する。そして、変換装置60は、生成した交流電力を分電盤20に出力する。この状態のときに、太陽光発電装置30が起こす電力量が、住宅Aの各電気機器で使用される電力量に比べて大きければ、潮流は屋外方向となり、売電が行われる。
【0032】
ところで、太陽光発電装置30が起こす電力量が、住宅Aの各電気機器で使用される電力量に比べて小さくなると、潮流が屋内方向に変化する。つまり、売電が抑制される。スマートメータ10は、方向が変化した潮流を検出すると、切替処理を行う。これにより、変換装置60は変換動作を止め、切替装置40は太陽光発電装置30からの出力を蓄電装置50に加える。この結果、売電が抑制されると、蓄電装置50は、太陽光発電で生じた直流電力を蓄電する。
【0033】
こうした状態のときに、潮流が屋外方向に変化すると、スマートメータ10は、切替処理により、この潮流の変化を検出する。この結果、切替装置40は、太陽光発電装置30からの出力を変換装置60に加え、変換装置60は太陽光発電による直流電力を商用電源と同じ交流電力に変換する。そして、変換装置60は、生成した交流電力を分電盤20に出力する。これにより、売電が再び行われることになる。
【0034】
ところで、電気自動車201を充電しようとするときには、顧客は、電気自動車201をDC/DCコンバータ53側の接続部に接続し、スイッチ52をオンにする。これにより、DC/DCコンバータ53が変換動作を行う。つまり、蓄電装置50が蓄電した直流電力は、蓄電装置50のDC/DCコンバータ53により、電気自動車201に必要とする電圧の直流電力に変換される。これにより、電気自動車201は太陽光発電で生じた電力で充電される。
【0035】
この実施の形態によれば、住宅Aでの潮流が変化して売電が抑制されたときでも、太陽光発電で生じた直流電力を蓄電装置50に蓄電することができる。さらに、蓄電装置50に蓄電された直流電力を、電気自動車201に充電することができる。
【0036】
(実施の形態2)
先の実施の形態1では、蓄電装置50に蓄電された直流電力を、電気自動車201に充電したが、この実施の形態では、この直流電力を次のようにして利用する。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
【0037】
この実施の形態では、図7に示すように、切替装置40がマグネットスイッチ41と切替スイッチ42とを備えている。切替スイッチ42は手動式で切り替えられ、マグネットスイッチ41と蓄電装置50との間に設けられている。切替スイッチ42は、マグネットスイッチ41の出力である、太陽光発電の直流電力を、蓄電装置50に出力するか、変換装置60に出力するかを切り替える。通常、切替スイッチ42は、マグネットスイッチ41からの直流電力を蓄電装置50に出力する。そして、住宅Aの顧客が手動によって切替スイッチ42を切り替えると、切替スイッチ42は、マグネットスイッチ41からの直流電力を切替装置40に出力する。
【0038】
また、この実施の形態では、スマートメータ10が配電線101側つまり商用電源の停電を検出する。そして、スマートメータ10は、停電を検出すると、切替装置40のマグネットスイッチ41に対して切替信号を送る。
【0039】
次に、この実施の形態による電力利用システムの作用について説明する。配電線101からの商用電源が正常であるときは、実施の形態1の作用と同様であるので、この状態での作用の説明を省略する。
【0040】
住宅Aでは商用電源が停電すると、スマートメータ10は、停電を検出し、切替装置40のマグネットスイッチ41に対して切替信号を送る。これにより、停電時には、図8の矢印A1に示すように、太陽光発電による直流電力を蓄電装置50が蓄電する。こうした状態の場合に、住宅Aの顧客が蓄電装置50を利用するとき、顧客は分電盤20のメインブレーカ21を手動で開き、スマートメータ10と分岐ブレーカ23〜23との間を遮断する。さらに、顧客が切替装置40の切替スイッチ42を手動で切り替えると(切替スイッチ42の破線で図示)、蓄電装置50が変換装置60に接続され、矢印A2に示すように、蓄電装置50に蓄電されている直流電力が変換装置60に出力される。これにより、蓄電装置50の直流電力を基にした交流電力が、変換装置60から分電盤20に出力され、さらに、分電盤20の分岐ブレーカ23〜23によって、各部屋の回路に送られる。
【0041】
停電が解消すると、住宅Aの顧客は切替装置40の切替スイッチ42を切り替え、分電盤20のメインブレーカ21を閉じる。この後、スマートメータ10は切替処理を行い、潮流の方向を基にして、実施の形態1と同様に切替装置40と変換装置60とを制御する。
【0042】
この実施の形態によれば、停電時には、蓄電装置50の直流電力を交流電力に変換して、住宅Aの各部屋に供給するので、蓄電装置50の直流電力を有効に活用することができる。
【0043】
なお、この実施の形態では、停電時に蓄電装置50の直流電力を利用したが、例えば、夜間に住宅Aでの使用電力量が少ないときに、顧客が上記の切り替えを行って、蓄電装置50の直流電力を基にした交流電力を、売電するようにしてもよい。
【0044】
(実施の形態3)
先の各実施の形態では、スマートメータ10の監視制御部13は、検出部11からの電圧および電流の検出値を基に逆潮流の有無を調べて、潮流の方向を検出した。これに対して、この実施の形態では、潮流の方向を検出する機能を変換装置60が持つ。変換装置60は、潮流の方向の検出結果をスマートメータ10に送る。そして、スマートメータ10は、潮流の方向を基にして切替処理を行う。
【0045】
この実施の形態によれば、変換装置60が潮流の方向を検出する機能を持つので、スマートメータ10の処理を軽減することを可能にする。
【産業上の利用可能性】
【0046】
この発明は、太陽光発電に限らずガスや風などのエネルギーを利用する、各種の発電方式にも利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 スマートメータ(電力量計および監視手段)
20 分電盤
30 太陽光発電装置
40 切替装置
41 マグネットスイッチ
42 切替スイッチ(切替手段)
50 蓄電装置
51 蓄電池
52 スイッチ(充電手段)
53 DC/DCコンバータ(充電手段)
60 変換装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力を発生する発電装置と、
直流電力を蓄える蓄電装置と、
加えられた直流電力を商用電力に変換して出力する変換装置と、
前記発電装置からの直流電力を前記蓄電装置または前記変換装置に切り替えて出力する切替装置と、
通常は前記発電装置からの直流電力を前記変換装置に加え、商用電源側から屋内側への潮流を検出すると、前記発電装置からの直流電力を前記蓄電装置に加える制御を、前記切替装置に対して行う電力量計と、
を備えることを特徴とする電力利用システム。
【請求項2】
前記蓄電装置の直流電力を基に、電気自動車を充電する充電手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の電力利用システム。
【請求項3】
前記商用電源の停電を検出する監視手段と、
前記監視手段が停電を検出すると、前記蓄電装置の直流電力を前記変換装置に出力可能にする切替手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電力利用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−147524(P2012−147524A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2105(P2011−2105)
【出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】