説明

電力制御システム

【課題】電気の使いすぎによりコントローラから消費電力抑制要求を受けて優先度の低い電気機器が一旦オフされても、消費電力抑制要求を発生させた大きな電力を使う電気機器の使用者は消費電力抑制要求が発生していることを気づかないことがある。
【解決手段】分電盤1の主幹電力を計測するコントローラ3と、電気機器の消費電力を計測するアダプタ5とからなり、前記コントローラ3は宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに優先度が低い第1の前記アダプタ5Aに対し電力抑制を要求し、さらに、以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタ5Bに対しては他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタ5Bは通報手段30を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器使用時に電気機器が消費する電力の検知及び制御を行い、電気の使いすぎによるブレーカ遮断の事態を未然に防いだり、家庭内の消費電力の省エネを促進する電力制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から使用されている電力制御システムの一例を図8に示す。従来の電力制御システムは、分電盤71から分配され商用電源70につながっているコンセント72に接続され、電気機器73のプラグ74を接続するためのアダプタコンセント75を有するアダプタ76とコントローラ77によって構成している。アダプタ76は、アダプタプラグ78とアダプタプラグ78に接続している線路と、この線路に設けているリレー79と、電気機器73が消費している電力を検出する電力検知手段80と、前記リレー79を駆動する通電制御部81と、この通電制御部81を制御するアダプタ制御手段82と、コントローラ77との間で通信を行う通信手段83と、前記線路の末端となっているアダプタコンセント75と、電気機器73の動作状況を電気機器73から入手したり動作段階を電気機器73に指示するためのアダプタ側機器制御情報送受信手段84を備えている。
【0003】
電気機器73は、冷蔵庫、食器洗い乾燥機、洗濯乾燥機、電子レンジ、炊飯器などであるが、このシステムではアダプタ76のアダプタ側機器制御情報送受信手段84と通信する機器側機器制御情報送受信手段85を有したいわゆるネットワーク機能を持つ電気機器である。86はマイクロコンピュータで構成される機器制御手段である。
【0004】
また、コントローラ77は、アダプタ76の通信手段83と通信する通信手段87、コントローラ制御手段88と分電盤71の主幹ブレーカに接続される全ての電気機器が消費している電力を検知する電力検知手段90および91を備えている。アダプタの通信手段83およびコントローラの通信手段87には、電力線搬送通信手段や赤外通信手段や微弱無線通信手段や特定小電力無線通信手段が使用される。
【0005】
92および93はハウスコード設定部である。これは隣家も同じシステムを使っている場合、隣家のシステムのコントローラやアダプタと通信し合わないようにするために一つの家ごとに固有のコードを割り当てるための設定部であり、3ビット程度のディップスイッチが用いられる。
【0006】
94はアダプタの識別コード設定部でありコントローラ77がアダプタを見分けるための識別コードを設定するための識別コード設定部であり、一つの家の中で同じ識別コードを持つアダプタが存在しないように割り当てていく。これも8ビット〜16ビット程度のディップスイッチが用いられる。
【0007】
95はコントローラ77の識別コード設定部である。通常、一つのシステムにコントローラは一つしか用いられないため、コントローラ77のこの識別コード設定部95は省略される場合もある。
【0008】
また、識別コード設定部94は電力を抑制するときのアダプタ間の優先順位を兼ねる場合もある。例えば電力が不足してきた場合、識別コードの若いものから順番に電力を抑制していくなどの優先順位づけが自動的にされる。
【0009】
アダプタ制御手段82やコントローラ制御手段88にはマイクロコンピュータが用いら
れる。アダプタ制御手段82は、通信手段83から電気機器の消費電力抑制の制御信号を受けると、通電制御部81に信号を出しリレー79を動作させ通電を切るものである。
【0010】
ここで電気機器の使い過ぎでブレーカの定格に近づいていたり、あるいは、電気機器の使い過ぎでブレーカの定格を超えると、コントローラ77からアダプタ76に対して消費電力抑制信号が出される。アダプタ76は内部のリレー79を動作させて電気機器73への通電を切る動作に入る。
【0011】
電気機器73の機器制御手段86はマイクロコンピュータで制御されているため、アダプタ76により電源を切断されると、電源が復帰された際に電気機器73の機器制御手段85内のマイクロコンピュータの動作はリセットされ、電源切断前の電気機器の動作状態などを記憶していたRAM内情報が失われてしまい、通電制御前の動作状態に戻せなくなってしまう。
【0012】
このため従来は、コントローラ77が消費電力抑制をアダプタ76に指示する際、アダプタ76にまず機器側機器制御情報送受信手段85およびアダプタ側機器制御情報送受信手段84を通して、電気機器73の機器制御手段86であるマイクロコンピュータから復帰時に必要なRAM内情報を取得するよう指示する。
【0013】
この指示に基づいて、機器制御手段86はRAMの予め定められた所定アドレスに記憶されていた電気機器の動作状態などの復帰時に必要なRAM内情報をアダプタ76に送信する。このRAM内情報はアダプタ76によって、コントローラ77に送られコントローラ77で記憶される。コントローラ77は、消費電力抑制終了時に電力復帰の指示と共にアダプタ76にRAM内情報を送信する。アダプタ76はリレー79により電気機器73への通電を再開し、機器制御手段86を動作させた後、RAM内情報を機器側機器制御情報送受信手段85およびアダプタ側機器制御情報送受信手段84を通して送信し、消費電力抑制前の状態に復帰させる。
【0014】
このように従来では、コントローラ77による消費電力抑制開始直前の機器制御手段86の動作再開に必要なRAM内情報を、電力復帰時に機器制御手段86に戻すことで、消費電力抑制指示による電源切断によって失われる電気機器73のマイコンのRAM情報を復帰させ、電気機器73を元の状態から動作を継続させることができるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2001−251760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、前記従来の構成は電力の使いすぎのときに、コントローラからアダプタに対して消費電力抑制要求が出されアダプタは内部のリレーを動作させて電気機器への通電を切るようにしているだけであり、消費電力抑制の事態を引き起こした大電力を消費している電気機器に関しては何の通知も行われないため、大電力を消費している電気機器の使用者はその電気機器を使用したために他の電気機器に消費電力抑制がかけられたということに気づかないでいた。このため大電力を消費している電気機器の使用者は、その電気機器の使用を可能な限り短時間に済ませば省電力になるし、他の電気機器の使用者にも迷惑をかけないで済むということが判らなかった。
【0017】
本発明は上記の従来の課題に鑑み、たとえば、キッチンにてストーブで暖をとりながら
炊事中に、リビングに居る人がリビングのエアコンの暖房温度を上げたため家全体の消費電力が所定値を超えてしまい、コントローラがストーブのアダプタに消費電力抑制要求を出し、ストーブのアダプタがストーブの電源を切ってしまった場合、リビングのエアコンのアダプタにて他の機器に消費電力抑制制御がかかったことをリビングに居る人に報知でき、このため、リビングに居る人はエアコンの電力が使い過ぎであることを認識でき、省エネを図ろうという意識を持たせることができるシステムの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電力制御システムは、分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタとからなり、前記コントローラは宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに優先度が低い第1の前記アダプタに対し消費電力抑制を要求し、さらに、以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対しては他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知する電力制御システムとしている。
【0019】
これにより電力の使い過ぎの発端となった使用者に電力の使い過ぎであることを認識させ、省エネを図ろうという意識を持たせることができるシステムを提供できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電力制御システムは、消費電力抑制要求が出される以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対して、他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をすることで電力の使い過ぎの発端となった使用者に電力の使い過ぎであることを認識させ、省エネ意識を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の電力制御システムのシステム構成図
【図2】電力制御システムのコントローラの構成図
【図3】電力制御システムのストーブ接続するアダプタの構成図
【図4】電力制御システムのエアコンに接続するアダプタの構成図
【図5】電力制御システムの状況通知装置の構成図
【図6】状況通知装置が表示する画面の説明図
【図7】電力制御システムの制御フロー図
【図8】従来の電力制御システムの一例の構成図
【発明を実施するための形態】
【0022】
第1の発明は、分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタとからなり、前記コントローラは宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに優先度が低い第1の前記アダプタに対し電力抑制を要求し、さらに、以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対しては他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知することができる。
【0023】
第2の発明は、分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタとからなり、宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに前記コントローラは優先度が低い第1の前記アダプタに対し電力抑制を要求し、以前に電気機器の消費電力が増えたことを検知した第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知することができる。
【0024】
第3の発明は、分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタと、宅内の電力使用状態を表示したり各種設定を行う遠隔確認設定手段からなり、宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに前記コントローラは優先度が低い第1の前記アダプタに対し電力抑制を要求し前記遠隔確認設定手段は以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対して他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知することができる。
【0025】
第4の発明は、他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知するのは現在の消費電力が大きい電気機器のアダプタとすることで、消費電力が大きい電気機器の使用者に対して他の電気機器が消費電力抑制されたことを報知することができる。
【0026】
第5の発明は、電気機器が消費電力抑制されている間は定期的に報知手段を駆動することで消費電力が大きい電気機器の使用者に対して他の電気機器が消費電力抑制されたことを報知することができる。
【0027】
第6の発明は、遠隔確認・設定手段はWEBサーバ機能を備えた状況通知装置と、WEBブラウザ機能を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置から構成するため、離れた場所に居る使用者がパーソナルコンピュータやテレビなどを使ってアダプタが電気機器の通電を自動復帰させる設定になっているかどうかを確認できるようになる。
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0029】
(実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における電力制御システムの構成図を示すものである。
【0030】
図1において、本発明の実施の形態では、単相3線式200Vを家庭内に引き込んだ分電盤1の出口側の電源ラインL1とL2をクランパ式の電流センサ2で挟み、コントローラ3にて家庭内で消費する電力を測定する。家庭内で消費する電力を正確に測定するためには、電圧も測定しかつ電圧位相と電流位相も見て力率を算出したり、あるいは、電圧と電流を例えば100Μ秒間隔ごとに測定しては電圧値と電流値を掛け算した結果を交流の1サイクル分足し合わせることで電力値を算出しなければならないが、電流値だけからでも家庭内の消費電力の大小は観測できるため、電流測定だけで電力を推定する方式をとっている。
【0031】
コントローラ3は通常分電盤1の隣に分電盤と同じように壁の上部に取り付けられるので、玄関や勝手口、収納庫、あるいは、洗面所、トイレなどに設置される。
【0032】
分電盤1の出力ラインには、AC200V系としてIHクッキングヒータ4、AC100V系として、L1相にはドライヤー36と、ストーブ7が接続されたアダプタ5A、L2相にはリビングのエアコン8が接続されたアダプタ5Bと、テレビ10が接続されている。
【0033】
また、コントローラ3とアダプタ5A、5B、および状況通知装置9には、第1の通信媒体として無線電波で通信する通信手段(図示なし)が内蔵されていて互いに情報の伝達を行うことができる。
【0034】
特にコントローラ3は総消費電力が多くなりすぎた場合にはアダプタ5Aまたはアダプタ5Bに通電を制限させるための消費電力抑制要求を送り、アダプタに接続されている電気機器を消費電力抑制状態にする。また、その後、総消費電力が減り余裕ができるとアダプタ5Aまたはアダプタ5Bに通電を通常に戻すための消費電力抑制解除を送り、アダプタに接続されている電気機器を通常状態にする。
【0035】
なお、無線電波の通信方式としては、400MHZ帯の周波数を用いた特定小電力無線を使用している。6は第1の通信媒体にて通信する通信手段の無線用のアンテナである。
【0036】
状況通知装置9は、同一システム内の空間で伝送される無線通信データを傍受し各電気機器の情報を収集することができ、内部にはソフトウェアとしてWEBサーバを搭載していて、文字や画像などが表示できるような表示手段は持たないため安価に構築できるユニットである。
【0037】
さらに、状況通知装置9とテレビ10は、第2の通信媒体である汎用的なLANケーブル11を介して互いに通信するための第2の通信手段(図示なし)を内部に備えている。テレビ10にはWEBブラウザが備えられていて、汎用的なLANケーブルを介して、テレビ10やパーソナルコンピュータ(図示なし)などのWEBクライアント機能を備えた電気機器のWEBブラウザを利用して画面表示により状況通知装置9で収集した情報などを閲覧することができる。
【0038】
つまり状況通知装置9とテレビ10あるいは状況通知装置9とパーソナルコンピュータ(図示なし)は遠隔確認設定手段50となり、コントローラ3やアダプタ5Aまたはアダプタ5Bの各種設定を行ったり、それぞれの動作状況の確認をするための使用者とのインターフェース手段となる。
【0039】
また、状況通知装置9と第2の通信媒体のLANで通信するテレビやパーソナルコンピュータは1台だけとは限らず、いろいろな部屋に置かれたテレビやパーソナルコンピュータが状況通知装置9と通信して家人とのインターフェースをとることができる。
【0040】
なお、汎用的なLANとは、物理的には特に指定するものではなく、HTTPプロトコルで送受信が可能なネットワーク網であれば、何でも良く、また、有線である必要もない。
【0041】
また、12はLANケーブルを分岐分配するためのハブである。テレビ10は、モデム/ルータ13を介して、インターネット14に接続可能である。
【0042】
なお、実際の家庭では、他にも多数の電気機器が接続されるが、説明を簡略化するため上記構成として、以下、説明していく。
【0043】
図2は電力制御システムのコントローラ3のブロック図であり、コントローラ3は、単相3線式200VのL1相に付けられたクランパ式の電流センサ(図1における2A)の信号から電源系統ラインに流れる電流を測定するL1電流検知部15Aと、同様に単相3線式200VのL2相に付けられたクランパ式の電流センサ(図1における2B)の信号から電源系統ラインに流れる電流を測定するL2電流検知部15Bがあり、L1電流検知部15AとL2電流検知部15Bで測定した電流値をもとに電力算出手段16で電力値を算出する。
【0044】
17は第1の通信媒体である無線電波で通信するための通信手段である。制御部18A
は、計測した電力データを演算処理したり、通信手段17で受信した電文を解析したり、制御信号やデータを送信するための送信電文の生成を行う。
【0045】
上限値記憶部19は、L1相とL2相に流れる電流値やこの電流値を元に算出される電力の上限値を記憶する。上限値の設定は、デフォルト値として予め制御部のマイクロコンピュータのプログラムの中に記述しておいても良い。
【0046】
20は電気機器消費電力記憶部であり、アダプタ5A、5Bなどから例えば1分間隔で通信手段17を通じて送られてくる各アダプタに接続されている電気機器の消費電力を受信時刻とともに記憶するものである。
【0047】
21は時計機能部で時刻を刻んでおり、制御部18Aがアダプタ5A、5Bなどから送られてきた各電気機器の消費電力の値を電気機器消費電力記憶部20に記憶するときにこの時計機能部21から時刻を読み取り電力値と一緒に記憶する。あるいは、時計機能部21は制御部18Aの制御により秒単位のカウントを開始したり停止したり、初期化でき、カウント値を制御部18Aが自由に読み出せるように構成したカウンタでも良い。
【0048】
従来例の図8で示したハウスコード設定部93および識別コード設定部95と同様のものが、この実施例のコントローラ3にも必要な場合があるが図示を省略している。
【0049】
図3は、電力制御システムの電気ストーブ7などの電気機器に接続するアダプタ5Aのブロック図である。このアダプタ5Aには、電源プラグ23と、コンセント24が備えられていて、電源プラグ23は、家庭内のコンセントに差し、電気ストーブ7の電力検知手段25はコンセント24に差し込まれている。
【0050】
制御部18Bは、コントローラ3から消費電力抑制要求を受信すると、通電制御部27に信号を出し、リレー22を開成させて電気ストーブ7など電気機器への通電を切断し、逆に、電力に余裕ができてコントローラ3から消費電力抑制解除を受信すると、通電制御部27に信号を出しリレー22を閉成させて電気ストーブ7など電気機器への通電を再開する。
【0051】
電気ストーブ7などアダプタ5Aに接続されている電気機器の消費電力は電力検知手段25によって制御部18Bが常に検知している。この電力検知手段25は電気ストーブ7などの電気機器に供給されている商用電源の電圧と電気ストーブ7などの電気機器に流れている電流を100Μ秒間隔ごとに測定しては電圧値と電流値を掛け算した結果を交流の1サイクル分足し合わせることで電力値を算出している。もちろん電流値だけで電力を推定する方式でもかまわない。
【0052】
28はアダプタに接続された電気機器の運転状態と停止状態を判別する機器動作判定手段であり、電力検知手段25の出力により電気ストーブ7などの電気機器がOFF状態あるいは待機/停止状態なのか、動作/運転状態なのかを判断する。
【0053】
29、30は報知手段であり本実施例では発光ダイオードで構成しており、29は接続されている電気機器(図3ではストーブ7)がコントローラ3からの消費電力抑制要求により通電を切られているときに点灯する被電力抑制中報知であり緑色を連続点灯させる。使用者が電気ストーブ7を使い始めた直後にコントローラが電力の使い過ぎを検知した場合、コントローラ3は他の優先度の低い電気機器のアダプタ(図示していない)に消費電力抑制を要求するが、同時にコントローラ3は電気ストーブ7のアダプタに対して電気ストーブ7の使用により他の電気機器が消費電力抑制されたことを通知する。30はコントローラ3から電気ストーブ7の使用により他の電気機器が消費電力抑制されたという通知
を受けて点灯する報知手段であり、赤色を点滅させる。
【0054】
従来例の図8で示したハウスコード設定部92および識別コード設定部94と同様のものが、この実施例のアダプタ5Aにも必要な場合があるが図示を省略している。
【0055】
図4は、電力制御システムのエアコン8などの電気機器に接続するアダプタ5Bのブロック図である。このアダプタ5Bは運転の開始・停止や、設定値、運転モードの変更などを赤外線リモコンから制御可能なタイプの電気機器に接続されるものである。一方、先に説明した、アダプタ5Aはトースタ、ジャーポットあるいはストーブなどリモコンがなく使用者が直接スイッチをONOFFするタイプの電気機器に接続されるものである。
【0056】
図4においてリモコン送信部31は、赤外線発光ダイオードからリモコン信号を送信するものであり、エアコン8の冷房や暖房などの運転モードや温度、風量等の制御信号をリモコン信号として送信する。
【0057】
リモコン受信部32は、リモコン信号を受信するものであり、エアコン8に付属するリモコンを操作して送信されたリモコン信号を傍受して、リモコン信号データを記憶する。消費電力抑制状態を解除するときは、この記憶したリモコン信号データをリモコン送信部31からリモコン信号としてエアコン8に送信する。
【0058】
このアダプタ5Bに接続されているエアコン8の消費電力はアダプタ5Aと同様に電力検知手段25によって制御部18Cが常に検知している。また、機器動作判定手段28もアダプタ5Aと同様に接続されたエアコン8の運転中か停止状態かを判別する。
【0059】
また、アダプタ5Bはリモコン受信部32が備わっているため、使用者がエアコンのリモコンで操作した赤外線リモコン信号をリモコン受信部32で受信することでもエアコン8の動作を把握することもできる。
【0060】
制御部18Cは、コントローラ3から消費電力抑制要求や使用可能電力の情報を受信して消費電力抑制が必要な場合に、エアコン8にリモコン送信部31から消費電力抑制するためのリモコン信号を出力する。具体的には、運転モードを例えば「暖房」から「送風」に変更する。「送風」にする利点としては、エアコン8のコンプレッサを停止するため、エアコン8の消費電力を数十ワット程度に削減できることと、ユーザーがエアコン8の室内機を見ても送風で風が出ていることがわかるため、エアコン8を停止したと勘違いすることもないもないため、エアコン8の付け忘れを防止できる。
【0061】
また、アダプタ5Bには、アダプタ5Aと同様に電源プラグ23と、コンセント24が備えられていて、電源プラグ23は、家庭内のコンセントに差し、エアコン8の電力検知手段25はコンセント24に差し込むことによって、電力検知手段25によってエアコン8の消費電力を把握することができる。
【0062】
また、エアコン8自身に第1の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段を内蔵すれば、通信機能付きエアコンとなりアダプタ5Bは不要となる。
【0063】
図4のアダプタ5Bの通報手段29、通報手段30もアダプタ5Aと同様に本実施例では発光ダイオードで構成しており、29は接続されているエアコン8がコントローラ3からの消費電力抑制要求により通電を切られているときに点灯する被電力抑制中報知であり緑色を連続点灯させる。
【0064】
使用者がエアコン8の暖房の設定温度を高く変更した直後にコントローラが電力の使い過ぎを検知した場合、コントローラ3は他の優先度の低い電気機器のアダプタ(例えば電気ストーブ7のアダプタ5A)に消費電力抑制を要求するが、同時にコントローラ3はエアコン8のアダプタ5Bに対してエアコン8の設定温度変更により他の電気機器が消費電力抑制されたことを通知する。30はコントローラ3からエアコン8の設定温度変更により他の電気機器が消費電力抑制されたという通知を受けて点灯する報知手段であり、赤色を点滅させる。
【0065】
また、第1の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段をIHクッキングヒータ4に内蔵すれば、通信機能付きIHクッキングヒータ(電気機器)となりコントローラ3や他の電気機器と情報をやり取りすることができるようになり、湯沸し中に電力が不足した場合に、自動的に湯沸しの火力を落として電力を他の機器にまわすということも可能になる。
【0066】
従来例の図8で示したハウスコード設定部92および識別コード設定部94と同様のものが、この実施例のアダプタ5Bにも必要な場合があるが図示を省略している。
【0067】
図5は状況通知装置9のブロック図である。33は状況通知装置9の制御部であるが基本的にはパーソナルコンピュータと同等の機能を有するものである。コントローラ3やアダプタ5Aまたはアダプタ5Bとは第1の通信手段17にて情報をやりとりする。
【0068】
34は第2の通信媒体である汎用的なLANケーブル11を介して互いに通信するための第2の通信手段である。35は相手の端末(パーソナルコンピュータやWEB対応テレビなど)の画面に表示するためのWEBサーバ情報を持つWEBサーバ機能部である。
【0069】
従来例の図8で示したハウスコード設定部93および識別コード設定部95と同様のものが、この実施例の状況通知装置9にも必要な場合があるが図示を省略している。
【0070】
電気機器消費電力記憶部20はコントローラ3に用いているものと同じであり、アダプタ5A、5Bなどから例えば1分間隔で通信手段17を通じて送られてくる各アダプタに接続されている電気機器の消費電力を受信時刻とともに記憶するものであり、時計機能部21もコントローラ3に用いているものと同じであり、制御部33がアダプタ5A、5Bなどから送られてきた各電気機器の消費電力の値を電気機器消費電力記憶部20に記憶するときにこの時計機能部21から時刻を読み取り電力値といっしよに記憶する。
【0071】
この制御部33がアダプタ5A、5Bなどから送られてきた各電気機器の消費電力の値を電気機器消費電力記憶部20に記憶する動作は、コントローラ3か状況通知装置9のどちらか一方で行えば良いため、コントローラ3に電気機器消費電力記憶部20と時計機能部21があれば状況通知装置9には不要であるし、逆に状況通知装置9に電気機器消費電力記憶部20と時計機能部21があればコントローラ3には電気機器消費電力記憶部20と時計機能部21は不要である。
【0072】
次に動作について適時、図6の状況通知装置9がテレビに表示する画面の説明図、および、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図1のテレビ10はリビングに、電気ストーブ7はキッチンに設置され、この家の家族の一人が洗面所でドライヤー36を使っており、リビングのエアコン8は暖房運転しているものとする。通常、状況通知装置9は、第2の通信手段からデータを送信することで、WEBクライアント機能を備えたリビングのテレビ10に、図6(A)のように家全体の消費電力として、その日の朝からの時間変化を示すグラフ画面を表示させている。
【0073】
そして、例えばこの家の主婦がキッチンで炊事中で電気ストーブ7を使っており、別途、リビングでは他の家人がエアコン8の暖房運転をしていたとする。ここで、リビングの他の家人がエアコン8の暖房の設定温度をより高い温度に変更した場合、アダプタ5Bは電力検知手段25あるいは機器動作判定手段28の出力によりエアコン8の消費電力が増加したことを検知して(図7のステップS101)、コントローラ3に消費電力が増えたことを通知する(ステップS102)。
【0074】
ステップS101ではエアコンの消費電力が増加したかどうかを判断し、ステップS102でエアコンの消費電力が増加したことを通知しているが、ステップS101ではリモコン受信部32で使用者が設定温度を変更したかどうかを検知して、ステップS102ではエアコンの設定温度が変更されたことをコントローラ3に通知するようにしても良い。
【0075】
コントローラ3はエアコン8の消費電力が増加したという通知をアダプタ5Bから受けるとコントローラ3の時計機能部21の時刻(TIME_A)を読み出し、電気機器消費電力記憶部20に読み出した時刻とともに電気ストーブ7の消費電力値を記憶する(ステップS103)。さらに、コントローラ3は常にこの家の総消費電力を監視しており、総消費電力が5KWを超えたかどうかを判断している(ステップS104)が、この家全体の消費電力が許容量(例えば5KW)を超えてしまったとする。
【0076】
このときコントローラ3は分電盤のブレーカ遮断を防ぐためにコントローラ3から消費電力抑制の制御が可能な装置の中で電力使用の優先順位が低いものから順に消費電力抑制をかけにいこうとする。通常はストーブやエアコンの優先順位を低くし、出来上がりに支障をきたす恐れのある調理関係の電気機器は優先順位を上げている。さらに、電気ストーブ7はエアコン8よりも優先度が低かったとする。
【0077】
するとコントローラ3は電気ストーブ7が使われているかどうか判断し(ステップS105)、電気ストーブ7が使われていなければエアコン8の消費電力を少なくするためにエアコン8のアダプタ5Bに消費電力抑制要求を出す(ステップS106)。アダプタ5Bはエアコン8の消費電力を抑制するために運転モードを「暖房」から「送風」に変更する。この運転モードの変更はアダプタ5Bのリモコン送信部31を用いてエアコン8にリモコン信号を送信することで行う(ステップS107)。
【0078】
電気ストーブ7が使われていれば電気ストーブ7をOFFするために電気ストーブ7のアダプタ5Aに電気ストーブ7の消費電力を抑制させる消費電力抑制要求を出す(ステップS108)。アダプタ5Aはコントローラ3からの消費電力抑制要求を受けてアダプタ5Aのリレー22を開成させ電気ストーブ7への通電を切る(ステップS109)。
【0079】
さらにコントローラ3はコントローラ3の時計機能部21の時刻(TIME_B)を読み出し(ステップS110)、先に電気機器消費電力記憶部20に記憶した時刻(TIME_A)と時刻(TIME_B)の差を算出し、この時刻(TIME_A)と時刻(TIME_B)の時間差の値により、総消費電力が上限値記憶部19の値よりも大きくなったのがエアコン8の消費電力が増えた直後かどうかを調べる(ステップS111)。
【0080】
例えば時刻(TIME_A)と時刻(TIME_B)の差が5分以内のときは直後とし、リビングの家人がエアコン8の設定温度を高くしたためにエアコン8の消費電力が増え、そのために電力の使い過ぎになり総消費電力が5KW超えたと判断し、コントローラ3はエアコン8のアダプタ5Bに対してエアコン8の使用により他の電気機器が消費電力抑制されたことを通知する(ステップS112)。
【0081】
エアコン8のアダプタ5Bはコントローラ3から他の電気機器が消費電力抑制されたと
いう通知を受けるとアダプタ5Bの通報手段30を赤色に点滅させる(ステップS113)。
【0082】
ステップS111で時刻(TIME_A)と時刻(TIME_B)の差が5分を超える場合は、総消費電力が上限値記憶部19の値よりも大きくなったのがエアコン8の消費電力が増えた直後ではなかったと判断する。
【0083】
状況通知装置9もコントローラ3からアダプタ5Aへの消費電力抑制要求の信号を傍受しており、この消費電力抑制要求の信号を検知してテレビ10に表示する画像を図6(B)のように切り替え電気ストーブ7が一時停止していることを使用者に通知する(図6(B)のメッセージ枠42)。
【0084】
このように消費電力抑制要求が出される以前に電気機器の消費電力が増えたことを通知をしてきたアダプタに対して、他の電気機器が消費電力抑制されたことを通知することで電力の使い過ぎの発端となった使用者に電力の使い過ぎであることを認識させ、省エネ意識を持たせることができる。
【0085】
本実施例ではコントローラ3がエアコン8の消費電力が増えた時間(あるいは設定温度が使用者によって変更された時間)と、総消費電力が5KWを超えた時間とを比較し、5分以内の差であればストーブに消費電力抑制がかけられたことをエアコン8のアダプタ5Bに通知していたが、エアコン8のアダプタ5Bがエアコン8の消費電力が増えた時間(あるいは設定温度が使用者によって変更された時間)を記憶し、さらにコントローラ3が電気ストーブ7に消費電力抑制を要求したことを傍受して時間差を求め、5分以内の差であればエアコン8のアダプタ5Bが自主的に通報手段30を赤色に点滅させるようにしても良い。
【0086】
さらに、遠隔確認設定手段50の状況通知装置9がコントローラ3とアダプタ5A及びアダプタ5B間の通信を傍受し、状況通知装置9がエアコン8の消費電力が増えた時間(あるいは設定温度が使用者によって変更された時間)と、総消費電力が5KWを超えた時間とを比較し、5分以内の差であればストーブに消費電力抑制がかけられたことを状況通知装置9からエアコン8のアダプタ5Bに通知するようにしても良い。この場合、コントローラ3と同様に状況通知装置9に電気機器消費電力記憶部20を持たせることで容易に実現できる。
【0087】
また、本実施例ではエアコン8の消費電力が増えた時間(あるいは設定温度が使用者によって変更された時間)と総消費電力が5KWを超えた時間とを比較し、5分以内の差かどうかを調べるという方法をとることで、総消費電力が5KWを超える以前の最も近い時期に電力が増えた電気機器に他の電気機器が消費電力抑制されたことを通知するようにしたが、最も多くの電力を消費している電気機器のアダプタに通知するようにしても良い。
【0088】
このようにすれば最も多くの電力を消費している電気機器の使用者に電力の使い過ぎであることを認識させ、省エネ意識を持たせることができる。
【0089】
また、電気機器が消費電力抑制されている間は定期的に報知手段を駆動するようにすれば電力の使いすぎの使用者にさらに効果的に省エネ意識を持たせることができる。
【0090】
また、エアコン8自身に第1の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段と通報手段29および通報手段30を内蔵すればアダプタ5Bは不要となり、コントローラ3から消費電力抑制要求を受けて暖房運転の設定温度を低い温度に変更したときには被電力抑制中報知として通報手段29を点
灯させ、コントローラ3からエアコン8の設定温度変更により他の電気機器が消費電力抑制されたという通知を受けた場合は通報手段30を点滅させるということがアダプタ無しでできる。
【0091】
また、同様にIHクッキングヒータ4自身に第1の通信媒体を介して他の電気機器と通信するための通信手段および自己の消費電力を測定する電力算出手段と通報手段29および通報手段30を内蔵すれば、コントローラ3をはじめ他の機器と連携ができるようになり、たとえばコントローラ3から消費電力抑制要求を受けた場合はIHのバーナの火力を下げ被電力抑制中報知として通報手段29を点灯させ、コントローラ3からIHの使用により他の電気機器が消費電力抑制されたという通知を受けた場合は通報手段30を点滅させるということができるようになる。
【0092】
また、本実施例のように家の中の電力の使用状況をテレビ10で見るときはテレビ10にてWEBブラウザが起動されている必要はある。テレビ10にて状況通知装置9からのメッセージ画面を見るためには、あらかじめ状況通知装置9の第2の通信媒体上でのIPアドレスを状況通知装置9に設定し、さらにテレビ10のWEBブラウザにも状況通知装置9のIPアドレスを登録しておく必要がある。この状況通知装置9の第2の通信媒体上でのIPアドレスは工場出荷時にデフォルト値として「192.168.1.80」などの値が記憶されておりこの値で問題なければこのまま使用し、他のLANにつながる電気機器とIPアドレスが同じであれば後述する手順でIPアドレスを変更できる。
【0093】
また、コントローラあるいはアダプタの筐体に液晶表示素子をつければ、電気機器に消費電力抑制がかけられたことや、その場合の電気機器の運転時間情報をコントローラあるいはアダプタで表示し使用者に通知することもできる。
【0094】
また、本実施の形態では、第1の通信媒体として配線が不要な特定小電力の無線通信でデータの送受信を行ったが、電灯線通信や有線接続であっても構わない。
【0095】
なお、本実施の形態はいずれも電力制御システムの手段の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるためのプログラムとしても同様の構成でできるものである。
【0096】
なお、本実施の形態で説明した手段・部は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報電気機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上のように、本発明にかかる電力制御システムは、電気機器使用時に電気機器が消費する電力の検知及び制御を行い、電気の使いすぎによるブレーカ遮断の事態を未然に防いだり、電力の省エネを促進するシステムに活用できる。
【符号の説明】
【0098】
1、71 分電盤
2A、2B 電流センサ
3、77 コントローラ
4 IHクッキングヒータ
5A、5B、76 アダプタ
6 アンテナ
7 電気ストーブ
8 エアコン
9 状況通知装置
10 テレビ
11 LANケーブル
14 インターネット
15A L1電流検知部
15B L2電流検知部
17 通信手段
18A、18B、18C、33 制御部
19 上限値記憶部
20 電気機器消費電力記憶部
22 リレー
25、80、90、91 電力検知手段
27 通電制御部
28 機器動作判定手段
29、30 通報手段
31 リモコン送信部
32 リモコン受信部
34 第2の通信手段
35 WEBサーバ機能部
51 自動復帰可否設定部
52 切り替えスイッチ
55 通電再開指示スイッチ
84 アダプタ側機器制御情報送受信手段
85 機器側機器制御情報送受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタとからなり、前記コントローラは宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに優先度が低い第1の前記アダプタに対し消費電力抑制を要求し、さらに、以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対しては他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知する電力制御システム。
【請求項2】
分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタとからなり、宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに前記コントローラは優先度が低い第1の前記アダプタに対し消費電力抑制を要求し、以前に電気機器の消費電力が増えたことを検知した第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知する電力制御システム。
【請求項3】
分電盤の主幹電力を計測するコントローラと、電気機器の消費電力を計測するアダプタと、
宅内の電力使用状態を表示したり各種設定を行う遠隔確認設定手段からなり、宅内の消費電力が予め決められた値よりも大きくなったときに前記コントローラは優先度が低い第1の前記アダプタに対し消費電力抑制を要求し前記遠隔確認設定手段は以前に電気機器の消費電力が増えたことを示す第1の通知をしてきた第2の前記アダプタに対して他の電気機器が消費電力抑制されたことを示す第2の通知をし、第2の前記アダプタは報知手段を駆動して他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知する電力制御システム。
【請求項4】
他の電気機器が消費電力抑制されたことを使用者に報知するのは現在の消費電力が大きい電気機器のアダプタとする請求項1乃至請求項3に記載の電力制御システム。
【請求項5】
電気機器が消費電力抑制されている間は定期的に報知手段を駆動する請求項1乃至請求項4に記載の電力制御システム。
【請求項6】
遠隔確認設定手段はWEBサーバ機能を備えた状況通知装置と、WEBブラウザ機能を備えたパーソナルコンピュータまたはテレビなどの表示装置からなる請求項1乃至請求項5に記載の電力制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−250621(P2011−250621A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−122554(P2010−122554)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】