説明

電動ポンプ

【課題】 放熱性能の高い電動ポンプを提供する。
【解決手段】 電動オイルポンプ1は、モータロータ7とステータ8とを有するモータ9と、モータロータ7に連結されたロータ駆動軸15と、オイル循環経路上に設けられ、ロータ駆動軸15から伝達されたトルクを流体吐出仕事に変換するポンプ6と、モータ9を収容するセンタハウジング10と、センタハウジング10に面して配置され、オイル循環経路と連通する流体収容室52と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、樹脂製のハウジング内にモータを収容した電動ポンプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4042050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術にあっては、モータハウジングが熱伝導率の低い樹脂製であり、コイルの発する熱を外部に放熱しにくいため、減磁によるモータ特性の低下や過熱による故障を招きやすいという問題があった。
本発明の目的とするところは、放熱性能の向上を図ることができる電動ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、モータを収容するハウジングに面して、流体循環経路と連通する流体収容室を設けた。
【発明の効果】
【0006】
よって、放熱性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の電動オイルポンプ1の縦断面図である。
【図2】実施例2の電動オイルポンプ53の縦断面図である。
【図3】実施例3の電動オイルポンプ55の縦断面図である。
【図4】図3のS4-S4断面図である。
【図5】実施例4の電動オイルポンプ57の縦断面図である。
【図6】実施例5の電動オイルポンプ59の縦断面図である。
【図7】実施例6の電動オイルポンプ61のモータ9の横断面図である。
【図8】実施例6の電動オイルポンプ61のポンプ収容穴42の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の電動ポンプを実施するための形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1は、実施例1の電動オイルポンプ1の縦断面図である。
実施例1の電動オイルポンプ1は、アイドルストップ機能を備えた車両の自動変速機用に搭載されるポンプである。この自動変速機はベルト式無段変速機であり、エンジンにより駆動されるメインポンプを別途備えている。そして、アイドルストップ制御によるエンジンの停止時には、メインポンプによる油圧が確保できず、また、ベルト式無段変速機内の摩擦締結要素やプーリからのリーク等によって油圧が低下すると、再発進時に必要な油圧を確保するまでに時間が掛かるため、運転性の低下を招く。そこで、メインポンプとは別に、エンジンの作動状態にかかわらず油圧を吐出可能な電動オイルポンプ1を設け、摩擦締結要素やプーリからのリーク分の油圧を担保することで、エンジン再始動および再発進時の運転性向上を図る。
電動オイルポンプ1は、オイルポンプ部2とインバータ部3とを一体に設けた機電一体型の電動オイルポンプである。
【0009】
まず、オイルポンプ部2の構成を説明する。
オイルポンプ部2は、外歯を有するインナロータ4と内歯を有するアウタロータ5とから構成されるポンプ6と、インナロータ4に接続されたモータロータ7とステータ8とから構成されるモータ9とを有する。
ステータ8は、ステータコア8aに形成された9つのティースにそれぞれコイル8bが巻回されてスロットを形成している。
ポンプ6およびモータ9は、1つのセンタハウジング10に収容される。センタハウジング10は、アルミダイカスト等の樹脂100%材料よりも熱伝導率の高い材料で形成されている。センタハウジング10は、軸方向外側(図1の右側)に向けて両端において開口を有し、一方の開口内周にアウタロータ5を回転可能に収装するポンプ要素収容部11が形成された筒状のポンプ収容部12が形成され、他方の開口内周においてステータ8を固定支持すると共に内部にモータロータ等を収容するモータ収容部13が形成され、さらにモータ収容部13よりも軸方向外側には、自動変速機に取り付けるためのブラケット14が形成されている。
【0010】
センタハウジング10内部には、ロータ駆動軸15を回転可能に支持する円筒状支持部16と、円筒状支持部16をセンタハウジング10の外周と連結すると共にポンプ収容部12とモータ収容部13との間を画成する隔壁を有する。そして、円筒状支持部16の内周でロータ駆動軸15を支持すると共に、モータ収容部13側の端部において、ロータ駆動軸15と円筒状支持部16内周との間をシールするシール部材17が設けられている。
ポンプカバー18は、ポンプ要素の吐出領域と連通する円筒状に延在された吐出ポート19と、ポンプ要素の吸入領域と連通する吸入ポート20と、を有する。吐出ポート19の先端外周には、シールリング21が取り付けられるシールリング溝22が形成されている。また、ポンプカバー18には、周方向三箇所にボルト穴23が形成され、センタハウジング10に形成されたボルト穴24に対し、ボルト25によって締め付け固定される。
【0011】
次に、インバータ部3の構成を説明する。
インバータ部3は、インバータハウジング26と基板27とヒートシンク28とを有する。
インバータハウジング26は、モータ収容部13を閉塞する閉塞面29と、閉塞面29から立設されモータ収容部13の内壁に挿入される円筒状立設部30と、ブラケット14のフランジ面と当接しシール部材31を押圧すると共にボルト32が貫通する貫通穴33を備えたフランジ面34とを有する。これにより、モータ収容部13内は乾燥室として構成され、ポンプ収容部12の内部およびポンプ外周は湿室として構成される。
基板27は、インバータハウジング26の内部に収容され、複数のボルト35により共締めされている。基板27には、パワーMOSFET36が表面実装されると共に、コンデンサ37やインダクタ38が取り付けられている。基板27とヒートシンク28との間であって、パワーMOSFET36と対応する位置には、平板状の放熱シート39が設けられている。
ヒートシンク28は、インバータハウジング26を閉塞するようにインバータハウジング26に取り付けられている。放熱シート39およびヒートシンク28によって、パワーMOSFET36の発する熱を外部へ放熱する放熱経路が形成されている。
インバータ部3は、コネクタ40を経由して図外のバッテリから供給される直流電流をパワーMOSFET36のスイッチングによって交流電流に変換し、モータ9のステータ8へ供給する。
【0012】
実施例1の電動オイルポンプ1は、自動変速機のハウジング41に形成されたポンプ収容穴42に収容されている。ポンプ収容穴42には、図外のコントロールバルブユニットに油圧を供給する吐出流路43と、図外のオイルパン内に開口するオイル吸い込み口と連通する吸入流路44とが開口している。ポンプ収容穴42は、オイルパンよりも高い位置に設けられている。吐出流路43には、ポンプ収容穴42に面して縮径部45が形成され、縮径部45には、ポンプカバー18の吐出ポート19が挿入により嵌合支持されている。吐出流路43とポンプ収容穴42との間はシールリング21によってシールされている。吐出流路43とポンプ要素の吐出領域とは、吐出ポート19に形成された吐出口46を介して連通している。
ポンプ収容穴42は、電動オイルポンプ1のセンタハウジング10が収容された状態で吸入ポート20の吸入口47と連通する小径開口部48と、小径開口部48よりも大径に形成されセンタハウジング10のモータ収容部13の最外径部分と略同一の内径を有する大径開口部49と、大径開口部49のハウジング41外側開口縁に形成されたテーパ面50とを有する。テーパ面50は、モータ収容部13の外周との間でシールリング51を挟持する。
ポンプカバー18およびセンタハウジング10とポンプ収容穴42との間には、流体収容室52が画成されている。流体収容室52は、モータ収容部13と大径開口部49との間まで延在する。流体収容室52には、吸入ポート20の吸入口47が開口し、吸入流路44と流体収容室52を介して連通している。
【0013】
次に、作用を説明する。
[オイルとの熱交換によるコイル冷却作用]
実施例1の電動オイルポンプ1を作動するとき、ステータ8のコイル8bに通電し、磁界を発生させることでモータロータ7を回転させる。このとき、コイル8bは電流が流れることで発熱する。
実施例1の電動オイルポンプ1では、モータ9を収容するセンタハウジング10を、オイル循環経路(流体循環経路)と連通する流体収容室52に面して配置しているため、センタハウジング10を介してコイル8bと流体収容室52内のオイルとが熱交換を行うことで、コイル8bの発する熱をセンタハウジング10の外部へ放熱でき、コイル8bの温度上昇に伴うモータ特性の低下や故障の発生を抑制できる。
自動変速機用のオイルの温度(油温)は、通電時のコイル温度よりも充分に低いため、上記熱交換により、コイル温度を油温レベルに抑えることができる。例えば、通電によりコイル温度が180℃以上まで上昇するのに対し、油温の最高値が120℃程度である場合、性能低下を伴わない120℃以下までコイル温度を下げることができる。
このとき、センタハウジング10は、アルミダイカスト等の熱伝導率の高い材料で形成されているため、樹脂で形成されたハウジングを採用した場合と比較して、放熱性能の向上を図ることができる。
【0014】
[低油温時のモータ負荷軽減作用]
実施例1の電動オイルポンプ1では、ポンプ6の吸入口47を流体収容室52に開口させ、流体収容室52をポンプ6の吸入流路44に連通させた。よって、ポンプ駆動時、オイルパン内に貯留されたオイルは、吸入流路44から一旦流体収容室52を通過して吸入口47へと移動し、吸入口47からポンプ要素の吸入領域へと吸入される。
ここで、オイル温度が低い低油温環境下(エンジンの始動時や始動直後、または暖機運転終了前)では、常温環境下と比較してオイル粘度が高くなり、モータ9を高トルク(高電流)で回転させる必要があり、コイル8bの発熱量が大きくなる。
これに対し、実施例1では、ポンプ吸入過程でオイルとコイル8bとの熱交換が行われるため、ポンプ6は熱交換によって温められたオイルを吸入できる。よって、モータ負荷が小さくなるため、低トルク(低電流)での駆動が可能となり、コイル8bの発熱量および電動オイルポンプ1の消費電力を低減できる。
【0015】
次に、効果を説明する。
実施例1の電動オイルポンプ1にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 電動オイルポンプ1は、モータロータ7とステータ8とを有するモータ9と、モータロータ7に連結されたロータ駆動軸15と、オイル循環経路上に設けられ、ロータ駆動軸15から伝達されたトルクを流体吐出仕事に変換するポンプ6と、モータ9を収容するセンタハウジング10と、センタハウジング10に面して配置され、オイル循環経路と連通する流体収容室52と、を備える。
よって、コイル8bと流体収容室52内のオイルとが熱交換を行うことで、コイル8bの発する熱をセンタハウジング10の外部へ放熱でき、コイル8bの温度上昇に伴うモータ特性の低下や故障の発生を抑制できる。
【0016】
(2) ポンプ6の吸入口47を、流体収容室52に開口させ、流体収容室52を、ポンプ6の吸入流路44に連通させた。
よって、低油温環境下において、コイル8bとの熱交換により温められたオイルを吸入できるため、モータ負荷を軽減でき、コイル8bの発熱量および電動オイルポンプ1の消費電力を低減できる。
【0017】
〔実施例2〕
図2は、実施例2の電動オイルポンプ53の縦断面図である。なお、他の実施例と共通する部位は、同一呼称、同一の符号で表す。
図2に示すように、実施例2の電動オイルポンプ53は、吸入流路54の流体収容室52に対する軸方向の連通位置を、モータ9のポンプ軸方向位置に配置した点で実施例1と異なる。
また、実施例2では、ポンプ収容穴42を大径開口部49とテーパ面50とから構成している。
ポンプ駆動時、オイルパン内に貯留されたオイルは、吸入流路54から一旦流体収容室52を通過して吸入口47へと移動し、吸入口47からポンプ要素の吸入領域へと吸入される。
このため、ポンプ駆動時、オイルパン内に貯留されたオイルは、センタハウジング10のモータ収容部13の周囲を通過してから吸入口47へと移動し、ポンプ要素の吸入領域へと吸入される。つまり、モータ収容部13の外周のオイルを常時流動させることにより、オイルパンで冷やされた低温のオイルをコイル8bとの熱交換に利用できるため、熱交換による放熱性能の向上を図ることができる。
【0018】
次に、効果を説明する。
実施例2の電動オイルポンプ53にあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下の効果を奏する。
(3) 吸入流路54の流体収容室52に対する軸方向の連通位置を、モータ9の軸方向位置に配置した。
よって、モータ収容部13の外周のオイルを常時流動させることができ、オイルパンで冷やされた低温のオイルをコイル8bとの熱交換に利用できるため、熱交換による放熱効果の向上を図ることができる。
【0019】
〔実施例3〕
図3は実施例3の電動オイルポンプ55の縦断面図、図4は図3のS4-S4断面図である。なお、他の実施例と共通する部位は、同一呼称、同一の符号で表す。
図3,4に示すように、実施例3の電動オイルポンプ55は、センタハウジング10のポンプ収容部12からモータ収容部13にかけて軸方向に延びるリブ(凸条)56を、周方向に等ピッチで18個設けた点で実施例1と異なる。
また、実施例3では、ポンプ収容穴42を大径開口部49と平面シール70とから構成している。
このため、センタハウジング10の外周を円形状とした場合と比較して、伝熱面の表面積を大きくすることができるため、オイルとコイル8bとの熱交換効率を高めることができる。
また、リブ56を軸方向に延設したため、モータ収容部13の外周に効率良くオイルをまわすことができる。
【0020】
次に、効果を説明する。
実施例3の電動オイルポンプ55にあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(4) センタハウジング10の外周部にリブ56を設けた。
よって、伝熱面の表面積を大きくして熱交換効率を高めることができ、放熱性能の向上を図ることができる。
(5) リブの延在方向を軸方向とした。
よって、モータ収容部13の外周に効率良くオイルをまわすことができ、放熱性能の向上を図ることができる。
【0021】
〔実施例4〕
図5は、実施例4の電動オイルポンプ57の縦断面図である。なお、他の実施例と共通する部位は、同一呼称、同一の符号で表す。
図5に示すように、実施例4の電動オイルポンプ57は、センタハウジング10におけるモータ収容部13の内部であって、ステータ8よりも径方向外側の位置に、ポンプ要素の吸入領域と連通する流路58を設けた点で実施例1と異なる。流路58は、ステータ8に対して径方向に重なる位置に配置され、モータ収容部13の全周に亘って設けられている。
また、実施例4では、ポンプ収容穴42を大径開口部49と平面シール70とから構成している。
実施例4では、モータ収容部13の外周部にオイル循環経路と連通する流路58を設けたため、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換によって放熱性能の向上を図ることができる。
また、流路58をステータ8に対して径方向に重なる位置に配置したため、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換効率を高めることができる。
さらに、流路58を、センタハウジング10の全周に亘って設けたため、コイル8bの全周に亘って流路58内のオイルとの熱交換を行うことができ、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換効率を高めることができる。
【0022】
次に、効果を説明する。
実施例4の電動オイルポンプ57にあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下の列挙する効果を奏する。
(6) センタハウジング10の外周部に、オイル循環経路と連通する流路58を設けた。
よって、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換によって放熱性能の向上を図ることができる。
(7) 流路58をステータ8に対して径方向に重なる位置に配置した。
よって、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換効率を高めることができる。
(8) 流路58を、センタハウジング10の全周に亘って設けた。
よって、コイル8bの全周に亘って流路58内のオイルとの熱交換を行うことができ、流路58内のオイルとコイル8bとの熱交換効率を高めることができる。
【0023】
〔実施例5〕
図6は、実施例5の電動オイルポンプ59の縦断面図である。なお、他の実施例と共通する部位は、同一呼称、同一の符号で表す。
図6に示すように、実施例5の電動オイルポンプ59は、ポンプ6の吸入口60を、センタハウジング10のモータ収容部13の外周に設け、流路58と連通させた点で実施例4と異なる。ポンプカバー18には、吐出ポート19のみが設けられている。
また、実施例5では、ポンプ収容穴42を大径開口部49と平面シール70とから構成している。
ポンプ駆動時、オイルパン内に貯留されたオイルは、流路58を通過してからポンプ要素の吸入領域へと吸入される。つまり、流路58のオイルを常時流動させることにより、オイルパンで冷やされた低温のオイルをコイル8bとの熱交換に利用できるため、熱交換による放熱性能の向上を図ることができる。
【0024】
次に、効果を説明する。
実施例5の電動オイルポンプ59にあっては、実施例1の効果(1)、実施例4の効果(6)〜(8)に加え、以下の効果を奏する。
(9) ポンプ6の吸入口60を、ポンプハウジング10の外周に設け、流路58を、吸入口60と連通させた。
よって、流路58のオイルを常時流動させることができ、オイルパンで冷やされた低温のオイルをコイル8bとの熱交換に利用できるため、熱交換による放熱性能の向上を図ることができる。
【0025】
〔実施例6〕
図7は、実施例6の電動オイルポンプ61のモータ9の横断面図である。なお、他の実施例と共通する部位は、同一呼称、同一の符号で表す。
図7に示すように、実施例6の電動オイルポンプ61は、吸入流路62の流体収容室52に対する軸方向の連通位置を、吸入ポート20の吸入口47よりも高い位置に配置した点で実施例2と異なる。
よって、実施例6の電動オイルポンプ61では、図8に示すように、吸入口47が油面高さよりも低い位置となるため、常に吸入ポート20に流体が存在することで、オイルポンプ部2からの流体抜けを防止できる。この結果、ポンプ再起動時の油膜切れを防止でき、信頼性の向上を図ることができる。
【0026】
(他の実施例)
以上、本発明の電動ポンプを実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例の構成に限定されるものではない。
実施例では、モータとポンプを1つのハウジングに収容する例を示したが、ハウジングは別体のものをボルト締結等により一体化する構成としてもよい。
実施例では、ポンプとモータを1つのハウジングに収容する例を示したが、ポンプとモータのハウジングは、流体収容室に対してシール性を確保できる構造であれば、別体としてもよい。
実施例では、流体収容室をポンプの吸入流路と連通させる例を示したが、ポンプの吐出流路を連通させる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0027】
1,53,55,57,59,61 電動オイルポンプ(電動ポンプ)
6 ポンプ
7 モータロータ(ロータ)
8 ステータ
8b コイル
9 モータ
10 センタハウジング(ハウジング)
15 ロータ駆動軸(駆動軸)
44,54,62 吸入流路
47,60 吸入口
52 流体収容室
56 リブ(凸条)
58 流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータとステータとを有するモータと、
前記ロータに連結された駆動軸と、
流体循環経路上に設けられ、前記駆動軸から伝達されたトルクを流体吐出仕事に変換するポンプと、
前記モータを収容するハウジングと、
前記ハウジングに面して配置され、前記流体循環経路と連通する流体収容室と、
を備えたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
請求項1に記載の電動ポンプにおいて、
前記ポンプの吸入口を、前記流体収容室に開口させ、
前記流体収容室を、前記ポンプの吸入流路に連通させたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項3】
請求項2に記載の電動ポンプにおいて、
前記吸入流路の前記流体収容室に対するポンプ軸方向の連通位置を、前記モータのポンプ軸方向位置に配置したことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の電動ポンプにおいて、
前記ハウジングの外周部に凸条を設けたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項5】
請求項4に記載の電動ポンプにおいて、
前記凸条の延在方向を、ポンプ軸方向としたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項6】
請求項1に記載の電動ポンプにおいて、
前記ハウジングの外周部に、前記流体循環経路と連通する流路を設けたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項7】
請求項6に記載の電動ポンプにおいて、
前記流路を前記ステータに対してポンプ径方向に重なる位置に配置したことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の電動ポンプにおいて、
前記流路を、前記ハウジングの全周に亘って設けたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項9】
請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の電動ポンプにおいて、
前記ポンプの吸入口を、前記流体収容室に開口させ、
前記流体収容室を、前記ポンプの吸入流路に連通させたことを特徴とする電動ポンプ。
【請求項10】
請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の電動ポンプにおいて、
前記ポンプの吸入口を、前記ハウジングの外周に設け、
前記流路を、前記吸入口と連通させたことを特徴とする電動ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−92126(P2013−92126A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235270(P2011−235270)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】