電動開閉カーテンレール保護装置
【課題】電動開閉カーテンレールにおいて、全閉状態から全開状態操作したときの反発戻りおよび開閉操作時の誤動作を防止する。
【解決手段】初期設置において、反発戻り距離を回転検出器(ロータリーエンコーダー)にて検出して、この位置をカーテン全開停止位置として制御装置に認識させ、これを初期設定とすることにより、再駆動時からはカーテンの反発戻りがなくカーテンのゆらぎ現象を生じない電動開閉カーテンレールを実現し、また、カーテン開閉動作時に人為で無理にカーテンを引っ張ったとき、掛かるモーターへの過負荷を検知して、制御装置で受けて電磁クラッチを外すことによりカーテン開閉操作制御装置の電子回路を保護する電動開閉カーテンレール保護装置。
【解決手段】初期設置において、反発戻り距離を回転検出器(ロータリーエンコーダー)にて検出して、この位置をカーテン全開停止位置として制御装置に認識させ、これを初期設定とすることにより、再駆動時からはカーテンの反発戻りがなくカーテンのゆらぎ現象を生じない電動開閉カーテンレールを実現し、また、カーテン開閉動作時に人為で無理にカーテンを引っ張ったとき、掛かるモーターへの過負荷を検知して、制御装置で受けて電磁クラッチを外すことによりカーテン開閉操作制御装置の電子回路を保護する電動開閉カーテンレール保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカーテンの厚み・質量からカーテン全開時に受ける反発戻り及び手開閉操作により受ける電動モーターの逆起電力から装置の電子回路を保護する電動開閉カーテンレール保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンレールに、電動モーターでベルトを介して走行するカーテンランナーを設け、カーテンの上部始端を該カーテンランナーに取り付けることにより、カーテンを電動で開閉する電動開閉カーテンレールがあるが、該カーテンレールは、カーテンの全閉位置及び全開位置にリミットスイッチを設けてカーテンランナーが停止されるように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記電動開閉カーテンレールにおいて、取付られるカーテンの厚み・質量等から受けるカーテン全開時の弾性反発戻り移動距離を検出し、該検出位置をカーテンの全開時の停止位置として制御装置に記憶させることにより、回転検知器の作動状態で電磁クラッチの開放及び電動モーターを停止することにより生ずるカーテンの弾性反発戻りがない電動開閉カーテンレールを提供しようとするものである。
【0004】
すなわち、カーテンをカーテンランナーに吊下げた状態で、カーテンの全開位置まで電動モーターの力で移動させたとき、モーターの力でカーテン生地を折り畳むため、折り畳められたカーテン生地が弾性を持ち、その反発力でモーターの停止後、カーテンランナーを閉方向へ移動させてしまが、カーテンの開操作度毎にこのような状態が行われることは、意匠的な観点からも好ましいものではない。
【0005】
また、反発戻り位置を予測して、モーター停止位置より手前にリミットスイッチを設けてカーテンの全開停止位置とすることも考えられるが、部品点数が増加するばかりでなく、カーテンの模様変えをしたときなど、リミット位置の変更を余儀なくされるなど機構的に煩雑となる。
【0006】
更に、電動モーターでカーテンの開閉操作を動作中に、手動で無理やりカーテンを引っ張ったとき、モーターに過負荷が掛かり、逆起電力を発生して制御装置の電子回路を破損したり、モーター内蔵のギア等機構部を破損する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたもので、制御装置にカーテンの弾性反発戻り移動距離検出機能を備えて、自動的に戻り位置をカーテンの全開位置と設定することにより、カーテンが戻ることによるモーター停止後のカーテンのゆらぎなどがなく意匠的観点を向上する電動開閉カーテンレールであり、更にカーテンを無理に引っ張ったときにモーターで発生する正常な回転数よりも早い回転数を検知して、電磁クラッチを切り離す保護装置を制御装置に装置することにより逆起電力による電子回路故障、また物理的外力によるモーター内蔵ギアー等機構部の破損を回避する電動開閉カーテンレール保護装置を提供しようとするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は電動モーターの回転軸に電磁クラッチ及び回転検出器を装置して、かつ電動モーターの正方向回転(カーテン解放操作)あるいは逆方向回転(カーテン閉塞操作)を制御装置で操作してカーテンを開閉するものであるが、カーテンは電動モーターの回転に連動するプーリーにより走行するベルトに設けられたカーテンランナーにその始端を取り付けられ開閉する。カーテンの全開又は全閉操作は制御装置で指示され、かつ、全開から全閉、全閉から全開への停止指令及び操作速度等は回転検出器からの信号を制御装置で受けて、制御装置から電磁クラッチに信号を送ることにより電動モーターの回転が連結・遮断される。カーテンは全閉状態から全開状態に操作したとき、全開停止位置は電動モーターの過負荷停止を回転検出器が検知して、この信号を制御装置が受けて電磁クラッチを開放することにより行われる。
【0009】
このとき、電磁クラッチが開放されると、カーテンランナーはフリーとなることから、圧縮折畳詰められたカーテンは生地の厚み質量により、弾性反発して、吊下げられたカーテンがフリー状態になるまで閉塞方向へ戻る。全開操作の度毎に、この反発戻りが生じることは意匠的な観点からも好ましくない。そこで、この戻り回転を回転検知器で検知して、戻り回転停止動作を制御装置に信号として送り、これを記憶させて、以降カーテン全開操作のときは、戻り停止位置をカーテン全開停止位置とすることにより、反発戻りがなく、ゆらぎのない意匠的観点においても好ましい電動開閉カーテン装置を提供できる。
【0010】
また、電磁クラッチが連結されて、電動モーターが駆動し、カーテンランナーが走行して、カーテンが開放又は閉塞動作中に人為的に無理にカーテンを引っ張った場合、その力が電動モーターに掛かり電動モーターの過負荷で逆起電力を発生する場合があるが、逆起電力が発生すると、制御装置の電子回路を破損したり、また、電動モーター内蔵のギア等機構部を破損したりする虞がある。このような場合、モーターの設定回転数値以上の回転を制御装置で検知して、即時に電磁クラッチを開放すれば、逆起電力よる制御装置の故障を防ぐことができ、かつ、電動モーター内蔵のギア等機構部の破損も防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】カーテンの全閉状態図
【図2】カーテンの全開状態図
【図3】カーテンが電動モーターの力で圧縮折り畳まれた状態の説明図
【図4】カーテンが反発戻りした状態の説明図
【図5】カーテンレール内部図
【図6】制御装置の説明図
【図7】制御装置の説明図
【図8】制御装置構成ブロック図
【図9】カーテン全閉位置登録モード説明図
【図10】カーテン全開位置登録モード説明図
【図11】モーター過負荷保護フローチャート図
【実施例】
【0012】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4は、本発明電動開閉カーテンレール保護装置を備えた電動開閉カーテンレールの制御装置1とカーテンレール2及びカーテン3を設置した状態を示す。カーテン3は吊り下げ具4により、カーテンレール2に吊下げられ、カーテン吊り下げ具4の始動端、換言すればカーテン上部始端にはカーテンランナー5が設けられている。このカーテンランナー5はカーテンレール内を走行するベルト6に結合されている。
【0013】
制御装置1は、図6及び図7で示す電動モーター7、このモーター7の回転軸に取り付けられた電磁クラッチ8、回転検出器9及び制御部10から構成される。回転検出器9は電磁クラッチ8の出力側回転軸11に取り付けられたスリット板12と光センサー13からなり、回転するスリット板12を通過する光の列をパルス信号として捕え、ベルト6の走行距離、速度を検知する。出力側回転軸11の端末はベルト6を走行するプーリー14(図5)に結合されている。
【0014】
制御部10はモーター駆動回路15、電磁クラッチ駆動回路16、回転検出器9からの信号入力回路17、操作信号入力回路18及びマイクロコンピューター19を装置しており、入力信号をマイクロコンピューター19で解析して駆動・停止・補正・保護操作が行われる。
【0015】
以下に実施の動作を図に基づいて説明する。
図1のごとくカーテン3を全閉状態から、図2の全開状態に運転したとき、図3のように電動モーター7の駆動力でカーテン3は、圧縮折畳詰められた状態となるが、この時電磁クラッチ8が開放されて、カーテンランナー5がフリーとなり、折畳詰められたカーテン3は、図4のように圧縮状態がフリーになるまで反発戻りを生じる。このとき、スリット板12は反発戻り距離だけ逆回転する。このスリット板12の逆回転は光センサー13でパルス信号として制御部10の信号入力回路17に送信され、マイクロコンピューター19で解析される。反発戻りの停止した位置、すなわち図4の位置をカーテン3の全開状態の停止位置としてマイクロコンピューター19に記憶させることにより、次回の運転時にはカーテンランナー5は上記反発戻り位置に回転検出器9の作動にて、停止されることからカーテン3は押し畳詰められることがなくなる。
【0016】
また、カーテン3を閉操作運転中に、あるいは開操作運転中に無理に引っ張り、ベルト6、プーリー14を介してモーター7に設定数値より早い回転が外力により掛かったとき、回転検出器9で検出して、この信号を制御部10で受けて電磁クラッチ駆動回路16を介して電磁クラッチ8を瞬時に開放して電動モーター7による起電力の発生を停止する。
【0017】
カーテン3の開閉操作は、リモートコントローラー入力部20からの入力信号を操作信号入力回路18で受けてマイクロコンピューター19の指令でモーター駆動回路15で電動モーター7を正方向あるいは逆方向に回転駆動することにより行われる。
【0018】
カーテン3の全閉位置設定は、図9で示されるように電磁クラッチ8を連結された状態で、モーター7に通電され、モーター7の駆動でカーテン3が全閉して回転検出器9が停止した位置を登録することにより、クラッチ8を開放して、モーター7への通電を止めることにより行われる。
【0019】
カーテン全開位置設定は、図10で示されるように、クラッチ8を連結した状態で、モーター7に通電してモーター7の駆動で行われる。カーテン3が全開位置で停止して、回転検出器9の停止でクラッチ8を開放して、モーター7の通電を止める。クラッチ8の開放でカーテンランナー5がフリーになるとモーター7の力で圧縮折畳されたカーテン3は図4のように弾性反発戻りを生じる。回転検出器9はこの反発戻りを検出して、次後この反発戻り停止位置を全開時の停止位置として登録することにより、全開時モーター7の力でカーテン3は圧縮折り畳められることがない。したがって、次後カーテン3の戻り、ゆらぎはなく開けることができる。
【0020】
また、モーター7の過負荷による逆起電力で制御装置1を保護するには、回転検出器9で設定数値以上の回転速度を検出すると、クラッチ8を開放してカーテン3を即座にフリーとするものである。
【符号の説明】
【0021】
1:制御装置
2:カーテンレール
3:カーテン
4:吊下げ具
5:カーテンランナー
6:ベルト
7:電動モーター
8:電磁クラッチ
9:回転検出器
10:制御部
11:出力側回転軸
12:スリット板
13:光センサー
14:プーリー
15:モーター駆動回路
16:電磁クラッチ駆動回路
17:信号入力回路
18:操作信号入力回路
19:マイクロコンピューター
20:リモートコントローラー入力部
【技術分野】
【0001】
本発明はカーテンの厚み・質量からカーテン全開時に受ける反発戻り及び手開閉操作により受ける電動モーターの逆起電力から装置の電子回路を保護する電動開閉カーテンレール保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンレールに、電動モーターでベルトを介して走行するカーテンランナーを設け、カーテンの上部始端を該カーテンランナーに取り付けることにより、カーテンを電動で開閉する電動開閉カーテンレールがあるが、該カーテンレールは、カーテンの全閉位置及び全開位置にリミットスイッチを設けてカーテンランナーが停止されるように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記電動開閉カーテンレールにおいて、取付られるカーテンの厚み・質量等から受けるカーテン全開時の弾性反発戻り移動距離を検出し、該検出位置をカーテンの全開時の停止位置として制御装置に記憶させることにより、回転検知器の作動状態で電磁クラッチの開放及び電動モーターを停止することにより生ずるカーテンの弾性反発戻りがない電動開閉カーテンレールを提供しようとするものである。
【0004】
すなわち、カーテンをカーテンランナーに吊下げた状態で、カーテンの全開位置まで電動モーターの力で移動させたとき、モーターの力でカーテン生地を折り畳むため、折り畳められたカーテン生地が弾性を持ち、その反発力でモーターの停止後、カーテンランナーを閉方向へ移動させてしまが、カーテンの開操作度毎にこのような状態が行われることは、意匠的な観点からも好ましいものではない。
【0005】
また、反発戻り位置を予測して、モーター停止位置より手前にリミットスイッチを設けてカーテンの全開停止位置とすることも考えられるが、部品点数が増加するばかりでなく、カーテンの模様変えをしたときなど、リミット位置の変更を余儀なくされるなど機構的に煩雑となる。
【0006】
更に、電動モーターでカーテンの開閉操作を動作中に、手動で無理やりカーテンを引っ張ったとき、モーターに過負荷が掛かり、逆起電力を発生して制御装置の電子回路を破損したり、モーター内蔵のギア等機構部を破損する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたもので、制御装置にカーテンの弾性反発戻り移動距離検出機能を備えて、自動的に戻り位置をカーテンの全開位置と設定することにより、カーテンが戻ることによるモーター停止後のカーテンのゆらぎなどがなく意匠的観点を向上する電動開閉カーテンレールであり、更にカーテンを無理に引っ張ったときにモーターで発生する正常な回転数よりも早い回転数を検知して、電磁クラッチを切り離す保護装置を制御装置に装置することにより逆起電力による電子回路故障、また物理的外力によるモーター内蔵ギアー等機構部の破損を回避する電動開閉カーテンレール保護装置を提供しようとするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は電動モーターの回転軸に電磁クラッチ及び回転検出器を装置して、かつ電動モーターの正方向回転(カーテン解放操作)あるいは逆方向回転(カーテン閉塞操作)を制御装置で操作してカーテンを開閉するものであるが、カーテンは電動モーターの回転に連動するプーリーにより走行するベルトに設けられたカーテンランナーにその始端を取り付けられ開閉する。カーテンの全開又は全閉操作は制御装置で指示され、かつ、全開から全閉、全閉から全開への停止指令及び操作速度等は回転検出器からの信号を制御装置で受けて、制御装置から電磁クラッチに信号を送ることにより電動モーターの回転が連結・遮断される。カーテンは全閉状態から全開状態に操作したとき、全開停止位置は電動モーターの過負荷停止を回転検出器が検知して、この信号を制御装置が受けて電磁クラッチを開放することにより行われる。
【0009】
このとき、電磁クラッチが開放されると、カーテンランナーはフリーとなることから、圧縮折畳詰められたカーテンは生地の厚み質量により、弾性反発して、吊下げられたカーテンがフリー状態になるまで閉塞方向へ戻る。全開操作の度毎に、この反発戻りが生じることは意匠的な観点からも好ましくない。そこで、この戻り回転を回転検知器で検知して、戻り回転停止動作を制御装置に信号として送り、これを記憶させて、以降カーテン全開操作のときは、戻り停止位置をカーテン全開停止位置とすることにより、反発戻りがなく、ゆらぎのない意匠的観点においても好ましい電動開閉カーテン装置を提供できる。
【0010】
また、電磁クラッチが連結されて、電動モーターが駆動し、カーテンランナーが走行して、カーテンが開放又は閉塞動作中に人為的に無理にカーテンを引っ張った場合、その力が電動モーターに掛かり電動モーターの過負荷で逆起電力を発生する場合があるが、逆起電力が発生すると、制御装置の電子回路を破損したり、また、電動モーター内蔵のギア等機構部を破損したりする虞がある。このような場合、モーターの設定回転数値以上の回転を制御装置で検知して、即時に電磁クラッチを開放すれば、逆起電力よる制御装置の故障を防ぐことができ、かつ、電動モーター内蔵のギア等機構部の破損も防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】カーテンの全閉状態図
【図2】カーテンの全開状態図
【図3】カーテンが電動モーターの力で圧縮折り畳まれた状態の説明図
【図4】カーテンが反発戻りした状態の説明図
【図5】カーテンレール内部図
【図6】制御装置の説明図
【図7】制御装置の説明図
【図8】制御装置構成ブロック図
【図9】カーテン全閉位置登録モード説明図
【図10】カーテン全開位置登録モード説明図
【図11】モーター過負荷保護フローチャート図
【実施例】
【0012】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4は、本発明電動開閉カーテンレール保護装置を備えた電動開閉カーテンレールの制御装置1とカーテンレール2及びカーテン3を設置した状態を示す。カーテン3は吊り下げ具4により、カーテンレール2に吊下げられ、カーテン吊り下げ具4の始動端、換言すればカーテン上部始端にはカーテンランナー5が設けられている。このカーテンランナー5はカーテンレール内を走行するベルト6に結合されている。
【0013】
制御装置1は、図6及び図7で示す電動モーター7、このモーター7の回転軸に取り付けられた電磁クラッチ8、回転検出器9及び制御部10から構成される。回転検出器9は電磁クラッチ8の出力側回転軸11に取り付けられたスリット板12と光センサー13からなり、回転するスリット板12を通過する光の列をパルス信号として捕え、ベルト6の走行距離、速度を検知する。出力側回転軸11の端末はベルト6を走行するプーリー14(図5)に結合されている。
【0014】
制御部10はモーター駆動回路15、電磁クラッチ駆動回路16、回転検出器9からの信号入力回路17、操作信号入力回路18及びマイクロコンピューター19を装置しており、入力信号をマイクロコンピューター19で解析して駆動・停止・補正・保護操作が行われる。
【0015】
以下に実施の動作を図に基づいて説明する。
図1のごとくカーテン3を全閉状態から、図2の全開状態に運転したとき、図3のように電動モーター7の駆動力でカーテン3は、圧縮折畳詰められた状態となるが、この時電磁クラッチ8が開放されて、カーテンランナー5がフリーとなり、折畳詰められたカーテン3は、図4のように圧縮状態がフリーになるまで反発戻りを生じる。このとき、スリット板12は反発戻り距離だけ逆回転する。このスリット板12の逆回転は光センサー13でパルス信号として制御部10の信号入力回路17に送信され、マイクロコンピューター19で解析される。反発戻りの停止した位置、すなわち図4の位置をカーテン3の全開状態の停止位置としてマイクロコンピューター19に記憶させることにより、次回の運転時にはカーテンランナー5は上記反発戻り位置に回転検出器9の作動にて、停止されることからカーテン3は押し畳詰められることがなくなる。
【0016】
また、カーテン3を閉操作運転中に、あるいは開操作運転中に無理に引っ張り、ベルト6、プーリー14を介してモーター7に設定数値より早い回転が外力により掛かったとき、回転検出器9で検出して、この信号を制御部10で受けて電磁クラッチ駆動回路16を介して電磁クラッチ8を瞬時に開放して電動モーター7による起電力の発生を停止する。
【0017】
カーテン3の開閉操作は、リモートコントローラー入力部20からの入力信号を操作信号入力回路18で受けてマイクロコンピューター19の指令でモーター駆動回路15で電動モーター7を正方向あるいは逆方向に回転駆動することにより行われる。
【0018】
カーテン3の全閉位置設定は、図9で示されるように電磁クラッチ8を連結された状態で、モーター7に通電され、モーター7の駆動でカーテン3が全閉して回転検出器9が停止した位置を登録することにより、クラッチ8を開放して、モーター7への通電を止めることにより行われる。
【0019】
カーテン全開位置設定は、図10で示されるように、クラッチ8を連結した状態で、モーター7に通電してモーター7の駆動で行われる。カーテン3が全開位置で停止して、回転検出器9の停止でクラッチ8を開放して、モーター7の通電を止める。クラッチ8の開放でカーテンランナー5がフリーになるとモーター7の力で圧縮折畳されたカーテン3は図4のように弾性反発戻りを生じる。回転検出器9はこの反発戻りを検出して、次後この反発戻り停止位置を全開時の停止位置として登録することにより、全開時モーター7の力でカーテン3は圧縮折り畳められることがない。したがって、次後カーテン3の戻り、ゆらぎはなく開けることができる。
【0020】
また、モーター7の過負荷による逆起電力で制御装置1を保護するには、回転検出器9で設定数値以上の回転速度を検出すると、クラッチ8を開放してカーテン3を即座にフリーとするものである。
【符号の説明】
【0021】
1:制御装置
2:カーテンレール
3:カーテン
4:吊下げ具
5:カーテンランナー
6:ベルト
7:電動モーター
8:電磁クラッチ
9:回転検出器
10:制御部
11:出力側回転軸
12:スリット板
13:光センサー
14:プーリー
15:モーター駆動回路
16:電磁クラッチ駆動回路
17:信号入力回路
18:操作信号入力回路
19:マイクロコンピューター
20:リモートコントローラー入力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテンの吊下げ始端に設けたカーテンランナーを、電動モーターでベルトを介して走行することによりカーテンを開閉する電動開閉カーテンレールにおいて、モーターの回転軸に電磁クラッチ及び回転検出器を装置するとともに、回転検出器からの信号を受けて作動する制御装置に、初期動作時にモーター駆動でカーテン全開位置から反発戻り位置を検知する検出回路を設けることにより、再カーテン全開時には反発戻り位置がカーテン全開位置となるようにしたことを特徴とする電動開閉カーテンレール保護装置。
【請求項2】
電動モーターに過負荷が掛かったとき制御装置で検知して、電磁クラッチを開放することにより、電動モーターの過負荷による逆起電力から電子回路を保護することを特徴とする請求項1記載の電動開閉カーテンレール保護装置。
【請求項1】
カーテンの吊下げ始端に設けたカーテンランナーを、電動モーターでベルトを介して走行することによりカーテンを開閉する電動開閉カーテンレールにおいて、モーターの回転軸に電磁クラッチ及び回転検出器を装置するとともに、回転検出器からの信号を受けて作動する制御装置に、初期動作時にモーター駆動でカーテン全開位置から反発戻り位置を検知する検出回路を設けることにより、再カーテン全開時には反発戻り位置がカーテン全開位置となるようにしたことを特徴とする電動開閉カーテンレール保護装置。
【請求項2】
電動モーターに過負荷が掛かったとき制御装置で検知して、電磁クラッチを開放することにより、電動モーターの過負荷による逆起電力から電子回路を保護することを特徴とする請求項1記載の電動開閉カーテンレール保護装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−167119(P2010−167119A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12797(P2009−12797)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【出願人】(302067534)山陽電気工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【出願人】(302067534)山陽電気工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
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