説明

電子ビーム露光装置

【課題】 BAA電極に高い電圧を印加する必要性をなくして耐電圧性の問題を解決するとともに、駆動速度の高速化を可能にする。
【解決手段】 電子源101から放射された電子ビームEBを加速し、略平行化した後、前記電子ビームをアパーチャ−アレイ121でマルチ電子ビームに分割する手段と、それぞれの前記マルチ電子ビームをON及びOFFするブランキング手段としてのBAA122と、それぞれの前記マルチ電子ビームを収束させる手段としてレンズアレイ124、および、前記マルチ電子ビームを縮小投影する縮小投影系130とを備え、前記BAA122が電子ビームの最終加速電位に対し、中間の電圧領域に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス製造のリソグラフィ工程において用いられるマルチ電子ビーム型の高速電子ビーム露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリデバイス製造の量産段階においては、高い生産性を持つ光ステッパが用いられてきたが、線幅が0.1μm以下の4GDRAM以降のメモリデバイスの生産においては、光露光方式に代わる露光技術の1つとして、解像度が高く、生産性の優れた電子ビーム露光法が期待されている。
【0003】
従来の電子ビーム露光法は、単一ビームのガウシアン方式と可変成形方式が用いられてきた。
【0004】
近年、電子ビーム露光法の生産性を向上させる方法として、デバイス回路の繰り返しパターンをセルマスクとして備えた部分一括転写方式が開発され実用化されている。一方、全くマスクを使わないマスクレス露光装置として、BAA(ブランキング・アパーチャ・アレイ)を用いた電子描画方式が提案されている(非特許文献1、H.Yasuda et,al.,J.Vac.Sci.Technol.B13(6),3813-3820,(1996)及びMuraki,et.al.,J.Vac.Sci.Technol.B18(6),3061-3066,(2000)参照)。これらの電子ビーム露光装置は、単一の電子源から放射した電子ビームのエネルギーを50keVに加速した後、電子ビームを平行化するためのコリメータレンズ、そして、マルチ電子ビームをON/OFFするためのBAA(ビームブランキングアレイ)、並びにマルチビームをウエハ上に照射する縮小投影レンズからなる電子光学系で構成されている。
【特許文献1】特開平09−245708号公報
【非特許文献1】H.Yasuda et,al.,J.Vac.Sci.Technol.B13(6),3813-3820,(1996)
【非特許文献2】Muraki,et.al.,J.Vac.Sci.Technol.B18(6),3061-3066,(2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子ビームの露光エネルギーを50keVとして、マルチビームブランキング方式を構成する場合、BAAに印加する電圧は50keVのマルチビームを遮蔽するための駆動電圧が必要とされるため、BAA電極に高い電圧を印加する必要があった。そのために、BAA電極の耐電圧性の問題、及び駆動速度の高速化等の技術が難しいとされていた。
【0006】
本発明は、BAA電極に高い電圧を印加する必要性をなくして耐電圧性の問題を解決するとともに、駆動速度の高速化を可能にした電子ビーム露光装置を、提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題に対し本発明の解決する手段は、次のとおりである。
(1)電子源から放射された電子ビームを加速し、略平行化した後、前記電子ビームをマルチ電子ビームに分割する手段と、それぞれの前記マルチ電子ビームをON及びOFFするブランキング手段と、それぞれの前記マルチ電子ビームを収束させる手段、および、前記マルチ電子ビームを縮小投影する手段とを備え、前記ブランキング手段が前記マルチ電子ビームの最終加速電位に対し、中間の電圧領域に設けられることを特徴とする電子ビーム露光装置。
(2)前記電子ビーム露光装置において、前記ブランキング手段は、前記最終加速電位に加速された前記マルチ電子ビームを減速させる減速電極と、前記マルチ電子ビームを加速する加速電極と、の間の前記中間の電位領域にあることを特徴とする。
(3)前記(2)に記載の電子ビーム露光装置において、前記加速電極は、前記マルチ電
子ビームを前記最終加速電位に加速することを特徴とする。
(4)前記(2)または(3)に記載の電子ビーム露光装置において、前記加速電極及び前記減速電極の少なくとも1つは、それぞれの前記マルチ電子ビームを収束させる手段を兼ねることを特徴とする。
(5)前記(2)から(4)のいずれかに記載の電子ビーム露光装置において、前記加速電極及び前記減速電極の少なくとも1つは、多段の電極からなることを特徴とする。多段の電極の電源はそれぞれの段の電源に分割してそれぞれの段に最適な電圧が印加されるようにするのが好ましい。
(6)電子ビームを露光対象上に照射して露光する電子ビーム露光装置において、電子ビーム源と、前記電子ビームの照射を制御するブランカーと、前記電子ビームを加速させる加速電圧部と、を備え、前記ブランカーは、前記露光対象上での前記電子ビームの加速電位よりも低い電位の領域に配置されていることを特徴とする電子ビーム露光装置。
(7)前記(6)に記載の電子ビーム露光装置において、前記ブランカーは、開口部と電極対を有し、前記電極対に電圧を印加することで前記開口を通過する前記電子ビームを偏向し、前記電子ビームを前記露光対象上に照射されないようにすることを特徴とする。
(8)複数の電子ビームを露光対象上に照射して露光する電子ビーム露光装置において、電子ビーム源と、複数の開口を有し、電子ビームを複数に分割するアパーチャアレイと、複数の前記電子ビームの照射をそれぞれ制御するブランカーアレイと、前記電子ビームを加速させる加速電圧部と、を備え、前記ブランカーアレイは、前記露光対象上での前記電子ビームの加速電位よりも低い電位の領域に配置されていることを特徴とする電子ビーム露光装置。
(9)前記(6)に記載の電子ビーム露光装置において、前記ブランカーアレイは、複数のブランカーを有し、前記ブランカーは、開口部と電極対を有し、前記電極対に電圧を印加することで前記開口部を通過する前記電子ビームを偏向し、前記電子ビームを前記露光対象上に照射しないようにすることを特徴とする。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載の電子ビーム露光装置を用いて露光対象に露光を行う工程と、露光された前記露光対象を現像する工程と、を具備することを特徴とするデバイス製造方法。
【発明の効果】
【0008】
単一電子源から放射した電子ビームを分割して、マルチ電子ビームを形成し、そのマルチビームをON/OFFするBAA(ブランキング手段)において、本発明は、電子ビームの加速電位の比較的低い領域にBAAを設けたことで、駆動電圧を1/2から1/10程度に下げることが出来るため、従来の10V程度の電極間電圧に対して、1Vから5V程度の低い駆動電圧でBAAを動作させることが出来る。従って、BAAの電極に掛かる電圧が低電圧化することで耐電圧に対して有利となるだけでなく、電極間の電圧に対するクロストークの影響が少なくなることから、BAA電極やその配線構造をより集積化することが出来る。そしてまた、BAAの駆動電圧が下がることから、駆動回路の低コスト化と、高速化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための好ましい形態に係るマルチ電子ビーム駆動機能を備えたマルチ電子ビーム型露光装置の実施例について、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明の実施例1を示す。そして、図1(a)は、本実施例に係る電子ビーム型露光装置を示す構成図である。この電子ビーム型露光装置は、電子銃100、照射系110、マルチビーム形成ユニット120、及び縮小投影系130を備えて構成され、露光対象であるウエハ140が配置されている。電子銃100は、電子ビーム源であるLaB6等の熱電子源101、ウエネルト電極102、アノード電極103の3極型の電子銃で
構成されており、電子源101から放出した電子ビームEBはクロースオーバーを形成しながら50kVに加速されて照射レンズ111に入射する。そこで、電子ビームは略平行化されてマルチビーム形成ユニット120に入射する。
【0011】
マルチビーム形成ユニット120では、単一光源から放出した電子をマルチビームに分割するためのアパーチャアレイ121、電子ビームEBを50kVから25kVに減速するための減速電極20、この減速されたマルチビームをそれぞれ独立に偏向する機能を備えたブランキング手段(ブランカー)を構成するBAA(ビーム・ブランキング・アレイまたはブランカーアレイ)122、この偏向された電子ビームを遮蔽するための遮蔽電極123、更に、この減速電界領域でマルチビームを独立に収束する機能を有するユニポテンシャルレンズからなる収束手段としてのレンズアレイ124がある。
【0012】
そしてまた、減速した電子ビームを露光電子ビームのエネルギーまで加速させるための加速電圧部としての加速電極21が設けてある。電子ビームを加速後は、マルチビームの位置変動を独立に補正する機能を有するマルチ偏向器125が構成され、更に、マルチビーム形成ユニット120を出たマルチビームは下段の縮小投影系130に入射され、レンズ131,132から成るダブレット型のレンズによって、レンズアレイ124で形成されるマルチビームの2次光源像をウエハ140上に投影する。
【0013】
マルチ電子ビームを用いた描画は、縮小投影系130内に備えられた(図に記載なし)偏向器を用いてマルチ電子ビームを同時に走査し、そして、この走査に同期してBAA122がビームをON/OFFすることで任意のパターンが感光剤の塗布されたウエハ140上に露光される。
【0014】
図1(a)の電子ビームの電位を決める各種電源は、電子銃100のバイアス電圧を決める電源201、電子ビームの加速電位を決める電源202、マルチビーム形成ユニット120内の電子ビームの電位を決める減速用電源203、元の電子ビームの電位を戻すための加速用電源204から成っている。
【0015】
図1(b)は、図1(a)の電子源101からウエハ140までの電子ビームの電位の動きを示す図であり、電子源101から発生した電子が、電子銃で最終加速電子に加速された後、マルチビーム形成ユニット120の領域で一旦減速され、その後、縮小投影系130の前で元の電位に加速され、ウエハ140に到達することを示している。
【0016】
図6に示す様に、BAA122は、電極対をなす偏向電極122−1と、電極配線を備えた支持基板122−2で構成されている。電子ビームに対する偏向感度(偏向角α)は、BAA122の偏向電極122−1の長さ2L、電子ビームが通過する開口部を形成する偏向電極間隔G,偏向電極間の電圧V、電子ビームEBの電位Voとすると 偏向角α=L・V/(G・Vo)で決まることから、マルチビーム形成ユニット120に設けられたBAA122の偏向感度は、減速電極20でマルチ電子ビームの電位を50kVから5kV〜25kVに下げることでその偏向感度を2〜10倍にすることができる。このことは、従来の方式において、BAA122の駆動電圧が10Vの場合、本方式を採用することで1〜5Vの低い電圧でマルチ電子ビームを駆動することが出来る。
【0017】
ここで採用する減速電極20、及び加速電極21は、図4(a)に示す様に電子ビームEBの減速および加速によってマルチ電子ビームの軌道に変化が生じない様に平行平板の電極から成っており、その電極にそれぞれ対応する減速電源203、及び加速電源204の電圧を印加している。図4(b)は減速電極20と加速電極21を多段構造にしてマルチビームを加・減速する際に生ずる電子ビームの位置変動を小さくしていることを示す。また、減速電極20、及び加速電極21は、この多段構造電極構造により、減速電源を段別の電源205,206に分割し、また、加速電源を段別の電源207,208に分割してそれぞれの段に最適な電圧が印加される構造としている。
【実施例2】
【0018】
次に、本発明の実施例2について図2を用いて説明する。図2(a)は、前記図1(a)と同様の構成になっているが、電子銃100を出た電子ビームは、一度に最終加速電位まで加速しないで、一旦、5kVから25kVの中間電位の領域を設け、その領域にマルチビーム形成ユニット120を設置している。このことにより、低電位領域に置かれたBAA122をマルチ電子ビームが通過することになり、BAA電極の偏向感度を2から10倍向上させることが出来る。電子ビームを最終的な露光エネルギーの電位である50kVへ加速する加速手段は、加速電極23を用いて、加速電源204で電圧を印加して行っている。この図2(a)に対する電子ビームの電位図を図2(b)に示す。
【実施例3】
【0019】
図3は、前記実施例2に係る図2の変形例として本発明の実施例3を示したものである。電子銃100から出た電子は実施例2と同様に中間的な電位に一旦加速される。そして、この領域にBAA122を設けることにより、BAA電極に印加する駆動電圧の低減を実施しているが、ここでは、電子ビームの中間電位から露光ビームの電位に加速する加速領域を使って、加速形のバイポテンシャル型の作用を利用するためにレンズアレイ22を設けている。これにより、実施例1、2で示したユニポテンシャル型のレンズアレイとして単独に設ける必要が無くなることから、電子銃101からウエハ140までのカラムの全長を短くすることが出来る。図3(b)は図3(a)の電子ビームの電子源101からウエハ140までの各位置の電位状態を示したものである。
【0020】
図5は、本実施例に係る加速電極型のレンズアレイの一例を示したものであり、前述の加速電極では平行平板電極を用いて均一性の高い平行電場を形成したのに対して、この加速型のレンズアレイは、電極22−1と22−2で構成されている。電極22−1には電極22−2との対向面に溝22−3が設けてあり、そこで形成される電界分布22−4により、それぞれのマルチ電子ビームに対して収束作用を持たせることが出来る。
【0021】
ここでは、加速電極がマルチ電子ビームのレンズアレイ機能を兼ねるものとしたが、減速電極を利用してその減速電極が同様のレンズアレイ機能を兼ねるものにすることもできる。
【実施例4】
【0022】
次に、本発明の実施例4として、上記実施例1〜3のいずれかに係る露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図7は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(EBデータ変換)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。
【0023】
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記露光制御データが入力された露光装置とウエハを用い、リソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
【0024】
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着
によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをレジスト処理ステップ後のウエハに焼付け露光する露光ステップ、露光ステップで露光したウエハを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】(a)は本発明の実施例1に係る電子ビーム露光装置の電子光学系の構成図であり、(b)は実施例1に係る電子ビームの電位ポテンシャルを示す図である。
【図2】(a)は本発明の実施例2に係る電子ビーム露光装置の電子光学系の構成図であり、(b)は実施例2に係る電子ビームの電位ポテンシャルを示す図である。
【図3】(a)は本発明の実施例3に係る電子ビーム露光装置の電子光学系の構成図であり、(b)は実施例3に係る電子ビームの電位ポテンシャルを示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る加減速電極の構成図であって、(a)は減速・加速電極の基本構成を示し、(b)は多段構成の減速・加速電極構成を示す。
【図5】本発明の実施例に係る加速電極を用いたレンズアレイを示す図である。
【図6】本発明の実施例に係るBAA偏向の概念図である。
【図7】半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。
【符号の説明】
【0026】
20:減速電極、21:加速電極、22:バイポテンシャル型レンズアレイ、22−1,22−2:電極、22−3:溝、22−4:電界分布、100:電子銃、101:電子源、102:ウエネルト電極、103:アノード電極、110:照射系、120:マルチビーム形成ユニット、121:アパーチャ−アレイ、122:BAA、122−1:偏向電極、122−2:支持基板、123:遮蔽電極、124:レンズアレイ、125:マルチ偏向器、130:縮小投影系、131,132:レンズ、140:ウエハ、201,202,203,204:電源、EB:電子ビーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子源から放射された電子ビームを加速し、略平行化した後、前記電子ビームをマルチ電子ビームに分割する手段と、それぞれの前記マルチ電子ビームをON及びOFFするブランキング手段と、それぞれの前記マルチ電子ビームを収束させる手段、および、前記マルチ電子ビームを縮小投影する手段とを備え、前記ブランキング手段が前記マルチ電子ビームの最終加速電位に対し、中間の電圧領域に設けられることを特徴とする電子ビーム露光装置。
【請求項2】
前記ブランキング手段は、前記最終加速電位に加速された前記マルチ電子ビームを減速させる減速電極と、前記マルチ電子ビームを加速する加速電極と、の間の前記中間の電位領域にあることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
【請求項3】
前記加速電極は、前記マルチ電子ビームを前記最終加速電位に加速することを特徴とする請求項2に記載の電子ビーム露光装置。
【請求項4】
前記加速電極及び前記減速電極の少なくとも1つは、それぞれの前記マルチ電子ビームを収束させる手段を兼ねることを特徴とする請求項2または3に記載の電子ビーム露光装置。
【請求項5】
前記加速電極及び前記減速電極の少なくとも1つは、多段の電極からなることを特徴とする請求項2から4のいずれか1つに記載の電子ビーム露光装置。
【請求項6】
電子ビームを露光対象上に照射して露光する電子ビーム露光装置において、
電子ビーム源と、
前記電子ビームの照射を制御するブランカーと、
前記電子ビームを加速させる加速電圧部と、を備え、
前記ブランカーは、前記露光対象上での前記電子ビームの加速電位よりも低い電位の領域に配置されていることを特徴とする電子ビーム露光装置。
【請求項7】
前記ブランカーは、開口部と電極対を有し、前記電極対に電圧を印加することで前記開口部を通過する前記電子ビームを偏向し、前記電子ビームを前記露光対象上に照射されないようにすることを特徴とする請求項6に記載の電子ビーム露光装置。
【請求項8】
複数の電子ビームを露光対象上に照射して露光する電子ビーム露光装置において、
電子ビーム源と、
複数の開口を有し、電子ビームを複数に分割するアパーチャアレイと、
複数の前記電子ビームの照射をそれぞれ制御するブランカーアレイと、
前記電子ビームを加速させる加速電圧部と、を備え、
前記ブランカーアレイは、前記露光対象上での前記電子ビームの加速電位よりも低い電位の領域に配置されていることを特徴とする電子ビーム露光装置。
【請求項9】
前記ブランカーアレイは、複数のブランカーを有し、
前記ブランカーは、開口部と電極対を有し、前記電極対に電圧を印加することで前記開口部を通過する前記電子ビームを偏向し、前記電子ビームを前記露光対象上に照射しないようにすることを特徴とする請求項6に記載の電子ビーム露光装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の電子ビーム露光装置を用いて露光対象に露光を行う工程と、露光された前記露光対象を現像する工程と、を具備することを特徴とするデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−13386(P2006−13386A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−192090(P2004−192090)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】