電子文書管理システム
【課題】文書画像に電子署名、タイムスタンプおよびパスワードを付与し、自動的に分類保存する電子文書管理システムを提供する。
【解決手段】電子文書を格納する文書フォルダと、ユーザにより登録された文書管理情報を格納する文書管理データベースとを備え、文書管理情報により電子署名、タイムスタンプ付与等の処理を行い、指定された文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示し、利用者がその文書管理情報名を選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された文書管理情報名と電子文書とを文書管理サーバに送信する画像読取装置とから構成され、電子文書管理サーバは画像読取装置から送信される文書管理情報名で指定される文書管理情報により電子文書を処理し保存する。
【解決手段】電子文書を格納する文書フォルダと、ユーザにより登録された文書管理情報を格納する文書管理データベースとを備え、文書管理情報により電子署名、タイムスタンプ付与等の処理を行い、指定された文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示し、利用者がその文書管理情報名を選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された文書管理情報名と電子文書とを文書管理サーバに送信する画像読取装置とから構成され、電子文書管理サーバは画像読取装置から送信される文書管理情報名で指定される文書管理情報により電子文書を処理し保存する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類・文書の画像情報を読み取り、文書管理サーバに登録する電子文書管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィス等において大量に作成あるいは提供される紙文書の保管スペースを節約すると共に、必要なときに必要な文書を効率よく取り出せるようにするために、電子文書管理システムが開発され、多く利用されるようになっている。このような電子文書管理システムでは、少なくとも文書の画像情報を読み込むスキャナ(イメージスキャナ)と、そのスキャナで読み込んだ電子文書をハードディスク等のストレージに保存し、その保存した電子文書を検索する機能を持つ文書管理サーバと、スキャナによって読み込んだ文書や文書管理サーバで検索した電子文書の画像を表示する端末とからなり、電子文書を保存する際に検索するための文書属性情報を電子文書に付与するのが一般的である。そして、このような文書属性情報を付与する方法の一つとして、紙文書の画像情報をスキャナで読取って保存する際、あらかじめ記入した文書属性抽出シートを紙文書の表紙にして同時に読取らせることにより電子文書に文書名、作成日、作成者、キーワード等の複数の文書属性情報を付与していた。
【0003】
そこで、文書属性抽出シートの画像読取りにおいて、文書属性情報の一つの項目でも読取りミスが発生すれば、電子文書に誤った文書属性情報が付与されるため、あらかじめ文書管理サーバに文書属性情報を入力しておき、文書属性情報に紐付けされた識別子を印刷した識別用書類をあらかじめ用意し、スキャナで紙文書を画像読取りさせる際に併せて上記識別用書類も画像読取りすることで電子文書に文書属性情報を確実に付与する方法が提案されている。(例えば、特許文献1)
【特許文献1】特開2005−122324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術によって紙文書を分類、保存する場合、識別用書類が必要であり、また新規に分類する場合、新たに識別用書類を印刷しなければならない。
【0005】
また、複数利用者による電子文書の登録を想定すると、複数利用者間の電子文書名の重複にも対応しなくてはならない。
【0006】
また、e文書法の施行などにより紙証憑等の電子化が加速する中、電子文書の原本性確保のために電子署名やタイムスタンプを電子文書に付与でき、また登録文書のセキュリティ確保のためにアクセス制限用パスワードを電子文書に設定できることが要望されているが、本人以外の電子証明書の利用を防止でき、かつ電子文書の改竄防止のためスキャン後の電子文書に自動的に電子署名が付与できることが望ましい。
【0007】
また、紙文書をOAファイルに綴じるとき、仕分け名が記載されたインデックスを用いて仕分けすることが一般的に行われているが、電子文書の登録においても同様の手法で仕分けできることが望ましい。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、識別用書類を使用せず、複数利用者による環境で電子文書を自動保存でき、また電子文書に対して電子署名やタイムスタンプあるいはパスワードなどを自動的かつ安全に付与でき、さらに従来のOAファイルを用いたファイリングと同じ手法で文書登録が実現できる電子文書管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、電子文書管理システムを、電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴としたものとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、電子文書管理システムにおいて、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報名が画像読取装置の操作パネルに表示され、利用者は処理内容に対応した文書管理情報名を操作パネルから選択できることにより、識別用の書類を特に用いることなく紙文書の自動分類、保存を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の第1の形態は、電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できるタッチパネルその他の操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された前記電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴とする電子文書管理システムである。
【0012】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報名が画像読取装置の操作パネルに表示され、利用者は処理内容に対応した文書管理情報名を操作パネルから選択できることにより、識別用の書類を特に用いることなく紙文書の自動分類、保存を行うことができる。
【0013】
本発明の実施の第2の形態は、実施の第1の形態の電子文書管理システムにおいて、画像読取装置は、例えばカードリーダを備え、カードから読まれるカード識別情報(ID)により、利用者を識別してその識別情報を前記電子文書管理サーバに送信する機能を有し、また前記電子文書管理サーバは送信された前記カードIDにより前期文書管理DBから前記文書管理情報を選択し、選択された前記文書管理情報の文書管理情報名を前記画像読取装置に送信することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、画像読取装置はカードリーダにより利用者を特定し、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報から特定された利用者に属する文書管理情報名のみを選択して画像読取装置の操作パネルに表示できることにより、利用者間のファイル名の重複等にも対応可能で複数ユーザの利用が可能となる。
【0015】
本発明の実施の第3の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、ファイル名拡張情報を含み、前記電子文書管理サーバが生成するユニークな番号あるいは登録日時をファイル名拡張情報名として、指定される文書名(文書ファイル名)に付加することを特徴とするものである。
【0016】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、あらかじめ指定されたファイル名に文書管理サーバが生成するユニークな連番あるいは登録日時を付加できることにより、文書ファイル名の重複を回避でき、更に利用者が容易に検索できる文書ファイル名を設定できる。
【0017】
本発明の実施の第4の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報にパスワード情報を含み、前記電子文書端末から前記管理情報を印刷させたときにはパスワード情報を非印刷にし、文書管理情報によりパスワードの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバが電子文書にパスワードを設定することを特徴とするものである。
【0018】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的にパスワードを付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書にアクセス制限を設定することができ、また登録画面の印刷はパスワード情報が非表示となるので、パスワードの漏洩を防止できる。
【0019】
本発明の実施の第5の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、電子文書に対する電子署名付与情報を含み、文書管理情報により電子署名の付与が設定されている場合には、前記電子文書管理サーバに格納された電子証明書を前記カードIDに対応する証明書の発行先名によって選択し、電子文書に電子署名を付与することを特徴とするものである。
【0020】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的に電子署名を付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書の非改ざん性保証を実現することができる。また実施の第2の形態に記載のカードにより特定されるカードIDにより電子証明書にアクセスするので、第三者による電子証明書の使用を防止することができる。また電子署名が自動的に付与されることにより、文書の電子化で懸念されるスキャン後のデータ改ざんを防止できる。
【0021】
本発明の実施の第6の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、電子文書に対するタイムスタンプ付与情報を含み、文書管理情報によりタイムスタンプの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバがタイムスタンプ局にアクセスしてタイムスタンプトークンを取得し、電子文書に時刻証明の情報を付与することを特徴とするものである。
【0022】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的にタイムスタンプを付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書の存在証明を実現することができる。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る電子文書管理システムの構成を示す図である。
【0025】
図1において電子文書管理システム1は、利用者が操作する電子文書端末3および画像読取装置4と、電子文書管理サーバ2とから構成され、それぞれの装置はローカルエリアネットワーク(LAN)6により接続されている。
【0026】
利用者は、文書管理情報を新規登録する場合、電子文書端末3から文書管理情報を入力し、電子文書管理サーバ2に登録する。次に画像読取装置4の集積回路(IC)カードリーダ5にICカードを翳して認証を行った後、登録シート選択を行うと、利用者の登録した文書管理情報名のリストが操作パネル上のタッチパネルに表示される。そして紙文書を画像読取装置4にセットし、画像読取装置4の操作パネルから文書管理情報名を選択した後、スタートボタンを押すと紙文書は電子化され、電子文書と文書管理情報名およびカードIDが電子文書管理サーバ2に送信される。
【0027】
電子文書管理サーバ2は、受信した電子文書に対して、受信したカードIDおよび文書管理情報名から特定される一連の処理を行った後、ツリー状のディレクトリ構成とされた所定の文書フォルダに保存する。
【0028】
このように電子文書管理システム1の処理は、電子文書端末3及び電子文書管理サーバ2による文書管理情報登録処理と、画像読取装置4及び電子文書管理サーバ2による文書登録処理とから構成される。
【0029】
そこで、最初に文書管理情報登録処理の実施例について説明し、次に文書登録処理の実施例について説明する。
【0030】
(文書管理情報登録処理の例)
図2は、電子文書管理システム1における電子文書端末3のブロック図である。
【0031】
図2において、電子文書端末3は、プログラムを実行する中央処理ユニット(CPU)10と、主メモリやワークエリア等として機能するランダムアクセスメモリ(RAM)11と、プログラムおよびデータを記憶するハードディスクドライブ(HDD)12と、LAN6を通してパケット通信を行うNIC(Network Interface Card)13と、利用者がデータを入力するためのキーボード(KB)15およびマウス14と、処理結果を表示するためのビデオアダプター16およびディスプレイ17とから構成される。
【0032】
図3は電子文書端末3において電子文書管理サーバ2へログインするとき、利用者の認証認可を行うためにディスプレイ17に表示される画面である。
【0033】
図3において、利用者のアカウントID(qqgz3wz)とパスワード(********)を入力し、ログインボタン20を押すと、上記アカウントIDとパスワードが電子文書管理サーバ2に送信され、認可されると電子文書管理サーバ2にログインすることができる。
【0034】
図4は文書端末装置3においてログイン後の画面から選択した文書登録シートを開いたときの文書登録管理画面である。本実施例の文書登録シートはフォーム形式のPDF(Portable Document Format)ファイルを用いて実現している。なお、フォームとしてHTML(Hypertext Markup Language)やExcel(商品名)を用いることも可能である。
【0035】
図4の文書登録画面において、入力画面は、データを入力するためのフォームフィールドと呼ばれるテキストボックス、コンボボックスおよびチェックボックスと所定の処理を実行するボタンから構成される。
【0036】
以下、文書管理情報の登録について説明する。
【0037】
登録シート名には、文書登録シートの名前(特許2)を入力し、この名前が画像読取装置4の操作パネル上に文書管理情報名として表示される。
【0038】
文書フォルダ名には、電子文書の保存先のフォルダ名(特許¥文書管理。ここで‘¥’はフォルダのディレクトリ構成におけるパスを表すための区切り記号)を入力し、コンボボックス30で上記フォルダを個人フォルダ内に作成する“個人”、あるいは共有フォルダ内に作成する“共有”のいずれかを選択する。
【0039】
利用者名には、利用者の名前(田中一郎)を入力する。カードIDには、利用者が画像読取装置4で利用する認証用ICカードのID(76345)を入力する。
【0040】
ファイル名には電子文書の保存ファイル名(特許明細)を入力し、コンボボックス31から“なし”、“+連番”、“+日時”の一つを選択する。“+連番”が選択されると、電子文書管理サーバ2に保存される電子文書のファイル名は、入力されたファイル名と電子文書管理サーバ2が生成するユニークな番号が連結されて生成される。また“+日時”が選択されると、電子文書管理サーバ2に保存される電子文書のファイル名は、入力されたファイル名と年月日および時刻が連結されて生成される。
【0041】
文書形式は、コンボボックス32で“PDF”あるいは“テキスト付PDF”から選択する。テキスト付PDFは、紙文書のイメージを文書レイアウト解析後、文字認識を行い、PDF文書のイメージ文字にテキスト文字を透明色で重ねた文書形式で文字検索が可能である。
【0042】
パスワードは、チェックボックス33にチェックを入力することで入力されたパスワード(ZSADEF135)によりPDF文書のアクセス制限を行う。
【0043】
電子署名は、チェックボックス34にチェックを入力することで、PDF文書に電子署名が付与される。
【0044】
タイムスタンプは、チェックボックス35にチェックを入力することで、コンボボックス36で選択されたタイムスタンプ局(LOCAL)からタイムスタンプトークンを取得し、PDF文書に付与される。
【0045】
サーバ登録ボタン37は、上記ボックスから入力されたフォームフィールドの値を電子文書管理サーバ2に送信するためのボタンで、サーバ登録ボタン37が押されると、ボタン操作時の処理を記述したJava(登録商標)Scriptが実行され、フォームフィールド名およびそれらの値と電子文書管理サーバ2側の処理スクリプト名とを文書管理情報登録メッセージとして電子文書管理サーバ2に送信する。ここで、処理スクリプト名は、それによって指示できる処理スクリプトの名前であり、処理スクリプト(単にスクリプトとも呼ぶ)は例えば文書管理情報の登録処理などについて電子文書管理サーバが行うべき指定する処理の手順が記されたデータである。
【0046】
印刷ボタン38は、登録画面を印刷するためのボタンで、印刷ボタン38が押されるとボタン操作時の処理を記述したJava(登録商標)Scriptが実行され画面印刷を行う。なお、他人にパスワードが漏洩するのを防止するため、パスワード情報は印刷されない設定となっている。
【0047】
クリアボタン39は、上記フォームフィールドの値をクリアし、登録画面を初期状態にする。
【0048】
図5は、電子文書管理システム1における文書管理情報登録処理に係る電子文書管理サーバ2の文書管理情報登録処理部のブロック図である。ここで、図5の実線部分が、文書管理情報登録処理に係わる部分である。
【0049】
図5において、文書管理情報登録処理は、電子文書管理サーバ2において、通信プロトコルの処理とメッセージやレスポンスの取り出しおよび送り出しを行うネットワーク制御部40と、電子文書端末3から受信した文書管理情報登録メッセージを処理し、文書管理DB42に文書管理情報を登録する文書管理情報登録部41と、文書フォルダ43との構成により実行される。
【0050】
図6は、図4の文書登録画面におけるサーバ登録ボタン37を押したときに、電子文書管理サーバ2に送信される文書管理情報登録メッセージ(a)と電子文書管理サーバ2から送信される文書管理情報登録レスポンスの情報(b)とを表したものである。
【0051】
図6において、文書管理情報登録メッセージは、文書管理情報の登録処理を行う処理スクリプトと各フォームフィールド名およびそれらの値から構成される。また、文書管理情報登録レスポンスは、登録処理に対する電子文書管理サーバ2からのレスポンスで、同じカードID(76345)と登録シート名(特許2)がすでに文書管理DB42に登録されている場合、“登録シート名が重複”のメッセージが電子文書端末3に送信される。
【0052】
図7は、電子文書管理サーバ2のフォルダおよびファイルの構成図である。
【0053】
図7において、ルートディレクトリ60の下に、文書管理情報の登録処理を行うスクリプト“文書管理.asp”61と、図5の文書管理DB42に対応する文書管理DB62と、図5の文書フォルダ43に対応する文書フォルダ63が配置され、文書フォルダ63の下に図4の文書登録画面で表示される文書登録シート.pdfを含む登録シートフォルダ64と、個人フォルダ65が配置される。そして個人フォルダ65の下に、カードID(76345)をフォルダ名として持つ利用者の文書フォルダ66と共有の文書フォルダ67が配置される。そして利用者の文書フォルダ65あるいは共有の文書フォルダ67の下に、図4の文書登録画面から入力された文書フォルダ名(特許¥文書管理)のパスおよびフォルダが生成される。
【0054】
図8は、図7の文書管理DB62のデータ構造を示す図である。
【0055】
図8において、行方向の5種類の文書管理情報に対し、列方向に文書登録画面から入力された文書管理情報の各フィールド値が記録されている。例えば、図4の文書登録画面で登録された文書管理情報は、行70に示される通り、登録シート名が“特許2”、文書フォルダ名が“特許¥文書管理”、文書フォルダ種別が“個人”、利用者名が“田中一郎”、カードIDが“76345”、ファイル名が“特許明細”、ファイル名拡張が“+連番”、文書形式が“テキスト付PDF”、パスワードが“ZSADEF135”、パスワード付与が“あり”、電子署名付与が“あり”、タイムスタンプ局が“LOCAL”、タイムスタンプ付与が“あり”が、文書管理DB62に記録されている。
【0056】
次に図9の文書管理情報登録処理フローチャートを用いて、文書管理情報登録処理について説明する。
【0057】
ステップ201で利用者は電子文書端末3のWebブラウザの画面から電子文書管理サーバ2のURL(Uniform Resource Locator)を入力し、電子文書管理サーバ2への接続要求を行う。
【0058】
電子文書管理サーバ2は、接続要求を受けると、ステップ202でログイン画面データを電子文書端末3に送信し、電子文書端末3は、一例として図3に示される認証認可の画面を表示する。ステップ203で利用者が有効なアカウントIDとパスワードを入力し、ログインボタン20を押すと、アカウントIDとパスワードは電子文書管理サーバ2に送信され、ステップ204で認証、認可処理後にログインが許可されると、文書登録シートフォルダ情報が電子文書端末3に送信され、文書登録シートファイル名が表示される。ステップ205で利用者が文書登録シートファイルを選択し開くと、図4の文書登録画面が表示される。ステップ206で各フォームフィールドに入力した後、サーバ登録ボタン37を押すと、図6に示す文書管理情報登録メッセージが電子文書管理サーバ2に送信される。
【0059】
電子文書管理サーバ2は、図6に示す文書管理情報登録メッセージを受信すると指定された処理スクリプトリト(文書管理.asp)を起動し、文書管理情報登録処理を開始する。電子文書管理サーバ2は、ステップ207で受信した文書管理情報登録メッセージの中の“カードID”と“登録シート名”が一致する文書管理情報が文書管理DB62に存在していないかを調べ、もし存在していればステップ209で図6に示す文書管理情報登録レスポンスとして、“登録シート名が重複”のエラーメッセージを電子文書端末3に送信する。ステップ212で電子文書端末3はエラーメッセージを受け取ると、“登録シート名が重複”のエラー表示を行い、利用者に入力内容の修正を促す。一方、存在していなければ、ステップ213で文書管理情報登録メッセージの中の文書フォルダ種別を調べ、“個人”であれば、ステップ214で文書管理情報登録メッセージの中のカードID(76345)と同名のフォルダを図7の個人フォルダ65の下から検索し、同名のフォルダの下に、文書管理情報登録メッセージの文書フォルダ名のパスおよびフォルダ(特許¥文書管理)を生成する。一方、文書フォルダ種別が“共有”であれば、ステップ215で図7に示す共有フォルダ67の下に上記と同様にパスおよびフォルダを生成する。パスおよびフォルダの生成終了後、ステップ216で文書管理情報登録メッセージの情報を文書管理DB62に文書管理情報として登録する。上記登録処理が終了すると、ステップ217で完了メッセージ文書管理情報登録レスポンスとして電子文書端末3に送信する。
【0060】
(文書登録処理の例)
次に文書登録処理の実施例について説明する。
【0061】
図10は、図1の電子文書管理システム1における画像読取装置4のブロック図である。
【0062】
図10において、画像読取装置4は、プログラムを実行するCPU80と、主メモリやワークエリア等として機能するRAM81と、プログラムおよびデータを記憶する不揮発性メモリ82と、イメージ情報を記憶する画像メモリ83とLAN6を通してパケット通信を行うNIC84と、イメージ情報のデータ圧縮処理を行うコーデック(CODEC)85と、CPU80と入出力デバイス間のシリアル通信を行うシリアルインタフェース(I/F)86と、スキャナ89とスキャナ制御部88から構成されるスキャナ部87と、表示パネル及びタッチセンサから構成されるタッチパネル93とキースイッチ92とそれらのデバイスを制御するパネルコントローラ91から構成される操作パネル部90と、非接触型ICカードリーダ94とから構成される。
【0063】
図11は、図10の画像読取装置4における操作パネル部90の外観である。
【0064】
操作パネル101は、タッチパネル93とキースイッチ92から構成されている。スタートボタン102と文書登録ボタン103はキースイッチ92で、タッチパネル108には、スキャンボタン107とシート選択ボタン104と文書登録シート名105が表示され、スクロールボタン106により登録シート名をスクロールすることができる。
【0065】
図12は、画像読取装置4と電子文書管理サーバ2におけるメッセージ及びレスポンスの情報を表したものである。
【0066】
画像読取装置4のシート選択ボタン104とスタートボタン102を押すと、文書管理情報要求メッセージが画像読取装置4から電子文書管理サーバ2に送信される。文書管理情報要求メッセージは、処理コマンド(GetSheetList)と認証カードのカードID(76345)から構成されている。また文書管理情報要求レスポンスは、電子文書管理サーバ2から送信される登録シート名(組織、特許1、特許2)および登録シート数(3)から構成されている。
【0067】
また、画像読取装置4のスキャンボタン107とスタートボタン102を押すと、文書登録メッセージが画像読取装置4から電子文書管理サーバ2に送信される。文書登録メッセージは、処理コマンド(PutDocument)と認証カードのカードID(76345)、登録シート名(特許1)、および文書データ(Doc.tiff)から構成されている。また文書登録レスポンスは、電子文書管理サーバ2から送信される完了メッセージから構成されている。
【0068】
図13は証明書管理DB48(図14)のデータ構造を示す図である。カードIDと電子証明書レポジトリ49に保存されている電子証明書の証明書発行先名が対応し、利用者の所有する認証用カードのカードIDでのみ電子証明書にアクセスすることができる。
【0069】
図14は、電子文書管理システム1における文書登録処理に係る電子文書管理サーバ2の文書登録処理部のブロック図である。ここで、図14の実線部分が、文書登録処理に係わる部分である。
【0070】
図14において、文書登録処理は、電子文書管理サーバ2において、通信プロトコルの処理とメッセージやレスポンスの取り出しおよび送り出しを行うネットワーク制御部40と、文書管理情報要求メッセージのカードIDから文書管理情報を検索して登録シート数および登録シート名を画像読取装置4に送信する処理と、文書登録メッセージのカードID、登録シート名および文書データから、PDF処理部45、文書レイアウト解析&文字認識部46、電子署名処理部47およびタイムスタンプ処理部50を制御して電子文書を生成し、所定の文書フォルダ43に電子文書を保存する処理を行う文書登録処理部44と、TIFF(Tagged Image File Format)で表された文書データからJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式のデータ(JPEGデータと呼ぶ)の抽出とPDFデータの生成およびPDFに操作制限を加えるためのパスワードを設定するPDF処理部45と、JPEGデータの復号処理および復号後の文書イメージから文字領域切り出しおよび文字認識処理を行い、テキストデータとテキスト位置情報をPDF処理部45に送る文書レイアウト解析&文字認識部46と、カードIDから証明書管理DB48に記録された証明書発行先名を検索して証明書発行先名と一致する証明書を電子証明書レポジトリ49から取得し、PDFデータに対して電子署名を行う電子署名処理部47と、指定されたタイムスタンプ局に対してアクセスしてタイムスタンプトークンを取得し、タイムスタンプトークンをPDFデータに埋め込むタイムスタンプ処理部50との構成により実行される。
【0071】
次に図15および図16の文書登録処理フローチャートを用いて、文書登録処理について説明する。
【0072】
ステップ301で利用者が認証用ICカードをICカードリーダ94に翳すと、ICカードは電磁誘導により電力を供給されて動作を開始し、ICカードリーダ94から電磁波により繰り返し送信されているカード・コマンドに反応し、記憶されているカードIDをICカードリーダ94に送信する。
【0073】
そして画像読取装置4は、受信したカードIDをRAM81に一時保存する。ステップ302で上記カードIDは不揮発性メモリ62に保存されているユーザIDと比較され、一致するユーザIDがあれば画像読取装置の操作を許可する。ステップ303で文書登録ボタン103が押されると、文書登録画面がタッチパネル108に表示され、シート選択ボタン104を押した後、スタートボタン102を押すと、RAM81に保存されているカードIDは、文書管理情報要求メッセージの処理コマンド(GetSheetList)のパラメータとして電子文書管理サーバ2に送信される。
【0074】
ステップ304で電子文書管理サーバ2は受信した文書管理情報登録メッセージのカードIDと一致する登録シート名を文書管理DB62から検索し、一致する登録シート数と登録シート名を文書管理情報要求レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0075】
ステップ305で画像読取装置4は、受信した登録シート名をタッチパネル108に表示する。ステップ306で利用者は紙文書を画像読取装置4のスキャナ89にセットし、登録シート名105をタッチパネル108から選択後にスキャンボタン107およびスタートボタン102を押すと、画像読取装置4は文書登録処理を開始する。ステップ307でスキャナ部87によりページ単位でディジタル化された紙文書のディジタル画像データは、シリアルI/F86を通して画像メモリ83に一時的に保存される。コーデック85は画像メモリ83に保存されているディジタル画像データをJPEGフォーマットで圧縮した後、TIFFに変換する。生成されたTIFFの文書データ(Doc.tiff)は、処理コマンド(PutDocument)、カードID(76345)および登録シート名(特許1)とともに文書登録メッセージとして電子文書管理サーバ2に送信される。
【0076】
そしてステップ308で電子文書管理サーバ2の文書登録処理部44は、文書登録メッセージのカードID(76345)および登録シート名(特許1)が一致する文書管理情報を文書管理DB62から取り出し、ステップ309で文書登録メッセージの文書データ(Doc.tiff)をPDF処理部45に転送する。ステップ310でPDF処理部45は、文書データ(Doc.tiff)のページに含まれるJPEGデータを抽出し、JPEGデータをオブジェクトとするPDFデータを生成する。
【0077】
ステップ311で文書登録処理部44は、前記文書管理情報の文書形式が“テキスト付PDF”に指定されていれば、ステップ312で前記JPEGデータを文書レイアウト解析&文字認識部46に転送する。文書レイアウト解析&文字認識部46は、JPEGデータの復号処理を行い、復号後の文書イメージからレイアウト解析処理により文字領域を切り出して文字認識処理を行った後、文字コードおよび文字位置をPDF処理部45に転送する。PDF処理部45は、前記文字コードを文字位置情報と文字を透明色に設定する情報とともに前記JPEGデータから生成されたPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0078】
一方、文書形式が“PDF”に指定されていれば、上記の文字コードを埋め込む処理はスキップされる。ステップ313で文書登録処理部44は、文書管理情報のパスワード付与が“あり”に指定されていれば、パスワードをPDF処理部45に転送し、ステップ314でPDF処理部45は、パスワードを暗号鍵としてPDFデータの隠蔽すべき部分を暗号化し、パスワードによるPDFデータへのアクセス制限を設ける。
【0079】
一方、文書管理情報のパスワード付与が“なし”に指定されていれば、暗号化の処理はスキップされる。
【0080】
ステップ315で文書登録書処理部44は、文書管理情報の電子署名付与が“あり”に指定されていれば、証明書管理DB48から文書管理情報のカードIDに対応する証明書発行先名を取り出し、電子署名処理部47に転送する。ステップ316で電子署名処理部47は、前記証明書発行先名と一致する電子証明書を電子証明書レポジトリ49から取り出し、電子署名の対象となるPDFデータのハッシュ値を計算し、ハッシュ値を電子証明書の秘密鍵で暗号化した署名値を公開鍵証明書とともにPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0081】
ステップ317で文書登録書処理部44は、文書管理情報のタイムスタンプ付与が“あり”に指定されていれば、PDFデータをタイムスタンプ処理部50に転送する。ステップ318でタイムスタンプ処理部50は、文書管理情報で指定されたタイムスタンプ局に対してタイムスタンプトークン要求メッセージとPDFデータから計算されたハッシュ値を送信し、タイムスタンプ局から送信されたタイムスタンプトークンをPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0082】
ステップ319で文書登録書処理部44は、文書管理情報のファイル名拡張が“+連番”に指定されているとステップ320の処理を行う。一方指定されていない場合には、ステップ322にスキップする。
【0083】
ステップ320で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下のカードIDと同名のフォルダ(例えば図7のフォルダ66“76345”)を選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。
【0084】
そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダ(例えば特許¥文書管理)を選択し、文書管理情報のファイル名(例えば特許明細)と連番から構成されるファイル名を持つ文書ファイルを検索する。検索した結果、上記該当する文書ファイルが見つかれば、選択された文書ファイルに付与された連番の中の最大値に1を加算した連番を求め、上記ファイル名と連番を連結したファイル名を生成する。一方、検索した結果、上記該当する文書ファイルがなければ、連番として初期値(例えば0001)を割り当て、上記ファイル名と初期値を連結したファイル名(例えば特許明細0001)を生成する。
【0085】
次にステップ321で文書登録書処理部44は、上記ファイル名(例えば特許明細0001)にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダ(例えば特許¥文書管理)にPDFデータを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0086】
ステップ322で文書登録書処理部44は、文書管理情報のファイル名拡張が“+日時”に指定されていると、ステップ323の処理を行う。一方指定されていない場合には、ステップ324にスキップする。
【0087】
ステップ323で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下に配置さカードIDと同名のフォルダを選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダ(例えば特許¥文書管理)を選択する。次に文書管理情報のファイル名(例えば特許明細)と、文書管理サーバ2内部のカレンダーおよび時計から取得した年月日と時刻を連結したファイル名(例えば特許明細2006.4.1.16.40)を生成し、上記ファイル名にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダ(例えば特許¥文書管理)にPDFファイルを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0088】
ステップ324で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下のカードIDと同名のフォルダを選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダを選択し、文書管理情報のファイル名にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダにPDFファイルを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。画像読取装置4はステップ326で文書管理サーバ2より完了メッセージを受信すると文書登録処理は終了する。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の電子文書管理システムに対し、その画像読取装置としてデジタル複合機などが利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明に係る電子文書管理システムの構成を示す図
【図2】電子文書端末3のブロック図
【図3】電子文書端末3における利用者の認証認可を行うため画面を示す図
【図4】電子文書端末3における文書登録管理画面を示す図
【図5】電子文書管理サーバ2の文書管理情報登録処理部の部分ブロック図
【図6】電子文書端末3−電子文書管理サーバ2間のメッセージ及びレスポンスを表した図
【図7】電子文書管理サーバ2のフォルダおよびファイルの構成図
【図8】図7のフォルダ構成図における文書管理DB62のデータ構造を示す図
【図9】電子文書端末3と電子文書管理サーバ2とにおける文書管理情報登録処理のフローチャート
【図10】画像読取装置4のブロック図
【図11】画像読取装置4の操作パネルの外観を示す図
【図12】画像読取装置4−電子文書管理サーバ2間のメッセージ及びレスポンスを表した図
【図13】電子文書管理サーバ2の証明書管理DB48のデータ構造を示す図
【図14】電子文書管理サーバ2の文書登録処理部の部分ブロック図
【図15】画像読取装置4と電子文書管理サーバ2とにおける文書登録処理前半のフローチャート
【図16】画像読取装置4と電子文書管理サーバ2とにおける文書登録処理後半のフローチャート
【符号の説明】
【0091】
1 電子文書管理システム
2 電子文書管理サーバ
3 電子文書端末
4 画像読取装置
5 カードリーダ
6 LAN
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類・文書の画像情報を読み取り、文書管理サーバに登録する電子文書管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィス等において大量に作成あるいは提供される紙文書の保管スペースを節約すると共に、必要なときに必要な文書を効率よく取り出せるようにするために、電子文書管理システムが開発され、多く利用されるようになっている。このような電子文書管理システムでは、少なくとも文書の画像情報を読み込むスキャナ(イメージスキャナ)と、そのスキャナで読み込んだ電子文書をハードディスク等のストレージに保存し、その保存した電子文書を検索する機能を持つ文書管理サーバと、スキャナによって読み込んだ文書や文書管理サーバで検索した電子文書の画像を表示する端末とからなり、電子文書を保存する際に検索するための文書属性情報を電子文書に付与するのが一般的である。そして、このような文書属性情報を付与する方法の一つとして、紙文書の画像情報をスキャナで読取って保存する際、あらかじめ記入した文書属性抽出シートを紙文書の表紙にして同時に読取らせることにより電子文書に文書名、作成日、作成者、キーワード等の複数の文書属性情報を付与していた。
【0003】
そこで、文書属性抽出シートの画像読取りにおいて、文書属性情報の一つの項目でも読取りミスが発生すれば、電子文書に誤った文書属性情報が付与されるため、あらかじめ文書管理サーバに文書属性情報を入力しておき、文書属性情報に紐付けされた識別子を印刷した識別用書類をあらかじめ用意し、スキャナで紙文書を画像読取りさせる際に併せて上記識別用書類も画像読取りすることで電子文書に文書属性情報を確実に付与する方法が提案されている。(例えば、特許文献1)
【特許文献1】特開2005−122324号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術によって紙文書を分類、保存する場合、識別用書類が必要であり、また新規に分類する場合、新たに識別用書類を印刷しなければならない。
【0005】
また、複数利用者による電子文書の登録を想定すると、複数利用者間の電子文書名の重複にも対応しなくてはならない。
【0006】
また、e文書法の施行などにより紙証憑等の電子化が加速する中、電子文書の原本性確保のために電子署名やタイムスタンプを電子文書に付与でき、また登録文書のセキュリティ確保のためにアクセス制限用パスワードを電子文書に設定できることが要望されているが、本人以外の電子証明書の利用を防止でき、かつ電子文書の改竄防止のためスキャン後の電子文書に自動的に電子署名が付与できることが望ましい。
【0007】
また、紙文書をOAファイルに綴じるとき、仕分け名が記載されたインデックスを用いて仕分けすることが一般的に行われているが、電子文書の登録においても同様の手法で仕分けできることが望ましい。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、識別用書類を使用せず、複数利用者による環境で電子文書を自動保存でき、また電子文書に対して電子署名やタイムスタンプあるいはパスワードなどを自動的かつ安全に付与でき、さらに従来のOAファイルを用いたファイリングと同じ手法で文書登録が実現できる電子文書管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、電子文書管理システムを、電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴としたものとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、電子文書管理システムにおいて、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報名が画像読取装置の操作パネルに表示され、利用者は処理内容に対応した文書管理情報名を操作パネルから選択できることにより、識別用の書類を特に用いることなく紙文書の自動分類、保存を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の第1の形態は、電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できるタッチパネルその他の操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された前記電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴とする電子文書管理システムである。
【0012】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報名が画像読取装置の操作パネルに表示され、利用者は処理内容に対応した文書管理情報名を操作パネルから選択できることにより、識別用の書類を特に用いることなく紙文書の自動分類、保存を行うことができる。
【0013】
本発明の実施の第2の形態は、実施の第1の形態の電子文書管理システムにおいて、画像読取装置は、例えばカードリーダを備え、カードから読まれるカード識別情報(ID)により、利用者を識別してその識別情報を前記電子文書管理サーバに送信する機能を有し、また前記電子文書管理サーバは送信された前記カードIDにより前期文書管理DBから前記文書管理情報を選択し、選択された前記文書管理情報の文書管理情報名を前記画像読取装置に送信することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、画像読取装置はカードリーダにより利用者を特定し、電子文書管理サーバに登録された文書管理情報から特定された利用者に属する文書管理情報名のみを選択して画像読取装置の操作パネルに表示できることにより、利用者間のファイル名の重複等にも対応可能で複数ユーザの利用が可能となる。
【0015】
本発明の実施の第3の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、ファイル名拡張情報を含み、前記電子文書管理サーバが生成するユニークな番号あるいは登録日時をファイル名拡張情報名として、指定される文書名(文書ファイル名)に付加することを特徴とするものである。
【0016】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、あらかじめ指定されたファイル名に文書管理サーバが生成するユニークな連番あるいは登録日時を付加できることにより、文書ファイル名の重複を回避でき、更に利用者が容易に検索できる文書ファイル名を設定できる。
【0017】
本発明の実施の第4の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報にパスワード情報を含み、前記電子文書端末から前記管理情報を印刷させたときにはパスワード情報を非印刷にし、文書管理情報によりパスワードの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバが電子文書にパスワードを設定することを特徴とするものである。
【0018】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的にパスワードを付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書にアクセス制限を設定することができ、また登録画面の印刷はパスワード情報が非表示となるので、パスワードの漏洩を防止できる。
【0019】
本発明の実施の第5の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、電子文書に対する電子署名付与情報を含み、文書管理情報により電子署名の付与が設定されている場合には、前記電子文書管理サーバに格納された電子証明書を前記カードIDに対応する証明書の発行先名によって選択し、電子文書に電子署名を付与することを特徴とするものである。
【0020】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的に電子署名を付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書の非改ざん性保証を実現することができる。また実施の第2の形態に記載のカードにより特定されるカードIDにより電子証明書にアクセスするので、第三者による電子証明書の使用を防止することができる。また電子署名が自動的に付与されることにより、文書の電子化で懸念されるスキャン後のデータ改ざんを防止できる。
【0021】
本発明の実施の第6の形態は、電子文書管理システムにおいて、前記文書管理情報には、電子文書に対するタイムスタンプ付与情報を含み、文書管理情報によりタイムスタンプの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバがタイムスタンプ局にアクセスしてタイムスタンプトークンを取得し、電子文書に時刻証明の情報を付与することを特徴とするものである。
【0022】
このような構成によって、電子文書管理システムにおいて、電子文書に自動的にタイムスタンプを付与できることにより、紙文書の保存時に手間をかけずに電子文書の存在証明を実現することができる。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る電子文書管理システムの構成を示す図である。
【0025】
図1において電子文書管理システム1は、利用者が操作する電子文書端末3および画像読取装置4と、電子文書管理サーバ2とから構成され、それぞれの装置はローカルエリアネットワーク(LAN)6により接続されている。
【0026】
利用者は、文書管理情報を新規登録する場合、電子文書端末3から文書管理情報を入力し、電子文書管理サーバ2に登録する。次に画像読取装置4の集積回路(IC)カードリーダ5にICカードを翳して認証を行った後、登録シート選択を行うと、利用者の登録した文書管理情報名のリストが操作パネル上のタッチパネルに表示される。そして紙文書を画像読取装置4にセットし、画像読取装置4の操作パネルから文書管理情報名を選択した後、スタートボタンを押すと紙文書は電子化され、電子文書と文書管理情報名およびカードIDが電子文書管理サーバ2に送信される。
【0027】
電子文書管理サーバ2は、受信した電子文書に対して、受信したカードIDおよび文書管理情報名から特定される一連の処理を行った後、ツリー状のディレクトリ構成とされた所定の文書フォルダに保存する。
【0028】
このように電子文書管理システム1の処理は、電子文書端末3及び電子文書管理サーバ2による文書管理情報登録処理と、画像読取装置4及び電子文書管理サーバ2による文書登録処理とから構成される。
【0029】
そこで、最初に文書管理情報登録処理の実施例について説明し、次に文書登録処理の実施例について説明する。
【0030】
(文書管理情報登録処理の例)
図2は、電子文書管理システム1における電子文書端末3のブロック図である。
【0031】
図2において、電子文書端末3は、プログラムを実行する中央処理ユニット(CPU)10と、主メモリやワークエリア等として機能するランダムアクセスメモリ(RAM)11と、プログラムおよびデータを記憶するハードディスクドライブ(HDD)12と、LAN6を通してパケット通信を行うNIC(Network Interface Card)13と、利用者がデータを入力するためのキーボード(KB)15およびマウス14と、処理結果を表示するためのビデオアダプター16およびディスプレイ17とから構成される。
【0032】
図3は電子文書端末3において電子文書管理サーバ2へログインするとき、利用者の認証認可を行うためにディスプレイ17に表示される画面である。
【0033】
図3において、利用者のアカウントID(qqgz3wz)とパスワード(********)を入力し、ログインボタン20を押すと、上記アカウントIDとパスワードが電子文書管理サーバ2に送信され、認可されると電子文書管理サーバ2にログインすることができる。
【0034】
図4は文書端末装置3においてログイン後の画面から選択した文書登録シートを開いたときの文書登録管理画面である。本実施例の文書登録シートはフォーム形式のPDF(Portable Document Format)ファイルを用いて実現している。なお、フォームとしてHTML(Hypertext Markup Language)やExcel(商品名)を用いることも可能である。
【0035】
図4の文書登録画面において、入力画面は、データを入力するためのフォームフィールドと呼ばれるテキストボックス、コンボボックスおよびチェックボックスと所定の処理を実行するボタンから構成される。
【0036】
以下、文書管理情報の登録について説明する。
【0037】
登録シート名には、文書登録シートの名前(特許2)を入力し、この名前が画像読取装置4の操作パネル上に文書管理情報名として表示される。
【0038】
文書フォルダ名には、電子文書の保存先のフォルダ名(特許¥文書管理。ここで‘¥’はフォルダのディレクトリ構成におけるパスを表すための区切り記号)を入力し、コンボボックス30で上記フォルダを個人フォルダ内に作成する“個人”、あるいは共有フォルダ内に作成する“共有”のいずれかを選択する。
【0039】
利用者名には、利用者の名前(田中一郎)を入力する。カードIDには、利用者が画像読取装置4で利用する認証用ICカードのID(76345)を入力する。
【0040】
ファイル名には電子文書の保存ファイル名(特許明細)を入力し、コンボボックス31から“なし”、“+連番”、“+日時”の一つを選択する。“+連番”が選択されると、電子文書管理サーバ2に保存される電子文書のファイル名は、入力されたファイル名と電子文書管理サーバ2が生成するユニークな番号が連結されて生成される。また“+日時”が選択されると、電子文書管理サーバ2に保存される電子文書のファイル名は、入力されたファイル名と年月日および時刻が連結されて生成される。
【0041】
文書形式は、コンボボックス32で“PDF”あるいは“テキスト付PDF”から選択する。テキスト付PDFは、紙文書のイメージを文書レイアウト解析後、文字認識を行い、PDF文書のイメージ文字にテキスト文字を透明色で重ねた文書形式で文字検索が可能である。
【0042】
パスワードは、チェックボックス33にチェックを入力することで入力されたパスワード(ZSADEF135)によりPDF文書のアクセス制限を行う。
【0043】
電子署名は、チェックボックス34にチェックを入力することで、PDF文書に電子署名が付与される。
【0044】
タイムスタンプは、チェックボックス35にチェックを入力することで、コンボボックス36で選択されたタイムスタンプ局(LOCAL)からタイムスタンプトークンを取得し、PDF文書に付与される。
【0045】
サーバ登録ボタン37は、上記ボックスから入力されたフォームフィールドの値を電子文書管理サーバ2に送信するためのボタンで、サーバ登録ボタン37が押されると、ボタン操作時の処理を記述したJava(登録商標)Scriptが実行され、フォームフィールド名およびそれらの値と電子文書管理サーバ2側の処理スクリプト名とを文書管理情報登録メッセージとして電子文書管理サーバ2に送信する。ここで、処理スクリプト名は、それによって指示できる処理スクリプトの名前であり、処理スクリプト(単にスクリプトとも呼ぶ)は例えば文書管理情報の登録処理などについて電子文書管理サーバが行うべき指定する処理の手順が記されたデータである。
【0046】
印刷ボタン38は、登録画面を印刷するためのボタンで、印刷ボタン38が押されるとボタン操作時の処理を記述したJava(登録商標)Scriptが実行され画面印刷を行う。なお、他人にパスワードが漏洩するのを防止するため、パスワード情報は印刷されない設定となっている。
【0047】
クリアボタン39は、上記フォームフィールドの値をクリアし、登録画面を初期状態にする。
【0048】
図5は、電子文書管理システム1における文書管理情報登録処理に係る電子文書管理サーバ2の文書管理情報登録処理部のブロック図である。ここで、図5の実線部分が、文書管理情報登録処理に係わる部分である。
【0049】
図5において、文書管理情報登録処理は、電子文書管理サーバ2において、通信プロトコルの処理とメッセージやレスポンスの取り出しおよび送り出しを行うネットワーク制御部40と、電子文書端末3から受信した文書管理情報登録メッセージを処理し、文書管理DB42に文書管理情報を登録する文書管理情報登録部41と、文書フォルダ43との構成により実行される。
【0050】
図6は、図4の文書登録画面におけるサーバ登録ボタン37を押したときに、電子文書管理サーバ2に送信される文書管理情報登録メッセージ(a)と電子文書管理サーバ2から送信される文書管理情報登録レスポンスの情報(b)とを表したものである。
【0051】
図6において、文書管理情報登録メッセージは、文書管理情報の登録処理を行う処理スクリプトと各フォームフィールド名およびそれらの値から構成される。また、文書管理情報登録レスポンスは、登録処理に対する電子文書管理サーバ2からのレスポンスで、同じカードID(76345)と登録シート名(特許2)がすでに文書管理DB42に登録されている場合、“登録シート名が重複”のメッセージが電子文書端末3に送信される。
【0052】
図7は、電子文書管理サーバ2のフォルダおよびファイルの構成図である。
【0053】
図7において、ルートディレクトリ60の下に、文書管理情報の登録処理を行うスクリプト“文書管理.asp”61と、図5の文書管理DB42に対応する文書管理DB62と、図5の文書フォルダ43に対応する文書フォルダ63が配置され、文書フォルダ63の下に図4の文書登録画面で表示される文書登録シート.pdfを含む登録シートフォルダ64と、個人フォルダ65が配置される。そして個人フォルダ65の下に、カードID(76345)をフォルダ名として持つ利用者の文書フォルダ66と共有の文書フォルダ67が配置される。そして利用者の文書フォルダ65あるいは共有の文書フォルダ67の下に、図4の文書登録画面から入力された文書フォルダ名(特許¥文書管理)のパスおよびフォルダが生成される。
【0054】
図8は、図7の文書管理DB62のデータ構造を示す図である。
【0055】
図8において、行方向の5種類の文書管理情報に対し、列方向に文書登録画面から入力された文書管理情報の各フィールド値が記録されている。例えば、図4の文書登録画面で登録された文書管理情報は、行70に示される通り、登録シート名が“特許2”、文書フォルダ名が“特許¥文書管理”、文書フォルダ種別が“個人”、利用者名が“田中一郎”、カードIDが“76345”、ファイル名が“特許明細”、ファイル名拡張が“+連番”、文書形式が“テキスト付PDF”、パスワードが“ZSADEF135”、パスワード付与が“あり”、電子署名付与が“あり”、タイムスタンプ局が“LOCAL”、タイムスタンプ付与が“あり”が、文書管理DB62に記録されている。
【0056】
次に図9の文書管理情報登録処理フローチャートを用いて、文書管理情報登録処理について説明する。
【0057】
ステップ201で利用者は電子文書端末3のWebブラウザの画面から電子文書管理サーバ2のURL(Uniform Resource Locator)を入力し、電子文書管理サーバ2への接続要求を行う。
【0058】
電子文書管理サーバ2は、接続要求を受けると、ステップ202でログイン画面データを電子文書端末3に送信し、電子文書端末3は、一例として図3に示される認証認可の画面を表示する。ステップ203で利用者が有効なアカウントIDとパスワードを入力し、ログインボタン20を押すと、アカウントIDとパスワードは電子文書管理サーバ2に送信され、ステップ204で認証、認可処理後にログインが許可されると、文書登録シートフォルダ情報が電子文書端末3に送信され、文書登録シートファイル名が表示される。ステップ205で利用者が文書登録シートファイルを選択し開くと、図4の文書登録画面が表示される。ステップ206で各フォームフィールドに入力した後、サーバ登録ボタン37を押すと、図6に示す文書管理情報登録メッセージが電子文書管理サーバ2に送信される。
【0059】
電子文書管理サーバ2は、図6に示す文書管理情報登録メッセージを受信すると指定された処理スクリプトリト(文書管理.asp)を起動し、文書管理情報登録処理を開始する。電子文書管理サーバ2は、ステップ207で受信した文書管理情報登録メッセージの中の“カードID”と“登録シート名”が一致する文書管理情報が文書管理DB62に存在していないかを調べ、もし存在していればステップ209で図6に示す文書管理情報登録レスポンスとして、“登録シート名が重複”のエラーメッセージを電子文書端末3に送信する。ステップ212で電子文書端末3はエラーメッセージを受け取ると、“登録シート名が重複”のエラー表示を行い、利用者に入力内容の修正を促す。一方、存在していなければ、ステップ213で文書管理情報登録メッセージの中の文書フォルダ種別を調べ、“個人”であれば、ステップ214で文書管理情報登録メッセージの中のカードID(76345)と同名のフォルダを図7の個人フォルダ65の下から検索し、同名のフォルダの下に、文書管理情報登録メッセージの文書フォルダ名のパスおよびフォルダ(特許¥文書管理)を生成する。一方、文書フォルダ種別が“共有”であれば、ステップ215で図7に示す共有フォルダ67の下に上記と同様にパスおよびフォルダを生成する。パスおよびフォルダの生成終了後、ステップ216で文書管理情報登録メッセージの情報を文書管理DB62に文書管理情報として登録する。上記登録処理が終了すると、ステップ217で完了メッセージ文書管理情報登録レスポンスとして電子文書端末3に送信する。
【0060】
(文書登録処理の例)
次に文書登録処理の実施例について説明する。
【0061】
図10は、図1の電子文書管理システム1における画像読取装置4のブロック図である。
【0062】
図10において、画像読取装置4は、プログラムを実行するCPU80と、主メモリやワークエリア等として機能するRAM81と、プログラムおよびデータを記憶する不揮発性メモリ82と、イメージ情報を記憶する画像メモリ83とLAN6を通してパケット通信を行うNIC84と、イメージ情報のデータ圧縮処理を行うコーデック(CODEC)85と、CPU80と入出力デバイス間のシリアル通信を行うシリアルインタフェース(I/F)86と、スキャナ89とスキャナ制御部88から構成されるスキャナ部87と、表示パネル及びタッチセンサから構成されるタッチパネル93とキースイッチ92とそれらのデバイスを制御するパネルコントローラ91から構成される操作パネル部90と、非接触型ICカードリーダ94とから構成される。
【0063】
図11は、図10の画像読取装置4における操作パネル部90の外観である。
【0064】
操作パネル101は、タッチパネル93とキースイッチ92から構成されている。スタートボタン102と文書登録ボタン103はキースイッチ92で、タッチパネル108には、スキャンボタン107とシート選択ボタン104と文書登録シート名105が表示され、スクロールボタン106により登録シート名をスクロールすることができる。
【0065】
図12は、画像読取装置4と電子文書管理サーバ2におけるメッセージ及びレスポンスの情報を表したものである。
【0066】
画像読取装置4のシート選択ボタン104とスタートボタン102を押すと、文書管理情報要求メッセージが画像読取装置4から電子文書管理サーバ2に送信される。文書管理情報要求メッセージは、処理コマンド(GetSheetList)と認証カードのカードID(76345)から構成されている。また文書管理情報要求レスポンスは、電子文書管理サーバ2から送信される登録シート名(組織、特許1、特許2)および登録シート数(3)から構成されている。
【0067】
また、画像読取装置4のスキャンボタン107とスタートボタン102を押すと、文書登録メッセージが画像読取装置4から電子文書管理サーバ2に送信される。文書登録メッセージは、処理コマンド(PutDocument)と認証カードのカードID(76345)、登録シート名(特許1)、および文書データ(Doc.tiff)から構成されている。また文書登録レスポンスは、電子文書管理サーバ2から送信される完了メッセージから構成されている。
【0068】
図13は証明書管理DB48(図14)のデータ構造を示す図である。カードIDと電子証明書レポジトリ49に保存されている電子証明書の証明書発行先名が対応し、利用者の所有する認証用カードのカードIDでのみ電子証明書にアクセスすることができる。
【0069】
図14は、電子文書管理システム1における文書登録処理に係る電子文書管理サーバ2の文書登録処理部のブロック図である。ここで、図14の実線部分が、文書登録処理に係わる部分である。
【0070】
図14において、文書登録処理は、電子文書管理サーバ2において、通信プロトコルの処理とメッセージやレスポンスの取り出しおよび送り出しを行うネットワーク制御部40と、文書管理情報要求メッセージのカードIDから文書管理情報を検索して登録シート数および登録シート名を画像読取装置4に送信する処理と、文書登録メッセージのカードID、登録シート名および文書データから、PDF処理部45、文書レイアウト解析&文字認識部46、電子署名処理部47およびタイムスタンプ処理部50を制御して電子文書を生成し、所定の文書フォルダ43に電子文書を保存する処理を行う文書登録処理部44と、TIFF(Tagged Image File Format)で表された文書データからJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式のデータ(JPEGデータと呼ぶ)の抽出とPDFデータの生成およびPDFに操作制限を加えるためのパスワードを設定するPDF処理部45と、JPEGデータの復号処理および復号後の文書イメージから文字領域切り出しおよび文字認識処理を行い、テキストデータとテキスト位置情報をPDF処理部45に送る文書レイアウト解析&文字認識部46と、カードIDから証明書管理DB48に記録された証明書発行先名を検索して証明書発行先名と一致する証明書を電子証明書レポジトリ49から取得し、PDFデータに対して電子署名を行う電子署名処理部47と、指定されたタイムスタンプ局に対してアクセスしてタイムスタンプトークンを取得し、タイムスタンプトークンをPDFデータに埋め込むタイムスタンプ処理部50との構成により実行される。
【0071】
次に図15および図16の文書登録処理フローチャートを用いて、文書登録処理について説明する。
【0072】
ステップ301で利用者が認証用ICカードをICカードリーダ94に翳すと、ICカードは電磁誘導により電力を供給されて動作を開始し、ICカードリーダ94から電磁波により繰り返し送信されているカード・コマンドに反応し、記憶されているカードIDをICカードリーダ94に送信する。
【0073】
そして画像読取装置4は、受信したカードIDをRAM81に一時保存する。ステップ302で上記カードIDは不揮発性メモリ62に保存されているユーザIDと比較され、一致するユーザIDがあれば画像読取装置の操作を許可する。ステップ303で文書登録ボタン103が押されると、文書登録画面がタッチパネル108に表示され、シート選択ボタン104を押した後、スタートボタン102を押すと、RAM81に保存されているカードIDは、文書管理情報要求メッセージの処理コマンド(GetSheetList)のパラメータとして電子文書管理サーバ2に送信される。
【0074】
ステップ304で電子文書管理サーバ2は受信した文書管理情報登録メッセージのカードIDと一致する登録シート名を文書管理DB62から検索し、一致する登録シート数と登録シート名を文書管理情報要求レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0075】
ステップ305で画像読取装置4は、受信した登録シート名をタッチパネル108に表示する。ステップ306で利用者は紙文書を画像読取装置4のスキャナ89にセットし、登録シート名105をタッチパネル108から選択後にスキャンボタン107およびスタートボタン102を押すと、画像読取装置4は文書登録処理を開始する。ステップ307でスキャナ部87によりページ単位でディジタル化された紙文書のディジタル画像データは、シリアルI/F86を通して画像メモリ83に一時的に保存される。コーデック85は画像メモリ83に保存されているディジタル画像データをJPEGフォーマットで圧縮した後、TIFFに変換する。生成されたTIFFの文書データ(Doc.tiff)は、処理コマンド(PutDocument)、カードID(76345)および登録シート名(特許1)とともに文書登録メッセージとして電子文書管理サーバ2に送信される。
【0076】
そしてステップ308で電子文書管理サーバ2の文書登録処理部44は、文書登録メッセージのカードID(76345)および登録シート名(特許1)が一致する文書管理情報を文書管理DB62から取り出し、ステップ309で文書登録メッセージの文書データ(Doc.tiff)をPDF処理部45に転送する。ステップ310でPDF処理部45は、文書データ(Doc.tiff)のページに含まれるJPEGデータを抽出し、JPEGデータをオブジェクトとするPDFデータを生成する。
【0077】
ステップ311で文書登録処理部44は、前記文書管理情報の文書形式が“テキスト付PDF”に指定されていれば、ステップ312で前記JPEGデータを文書レイアウト解析&文字認識部46に転送する。文書レイアウト解析&文字認識部46は、JPEGデータの復号処理を行い、復号後の文書イメージからレイアウト解析処理により文字領域を切り出して文字認識処理を行った後、文字コードおよび文字位置をPDF処理部45に転送する。PDF処理部45は、前記文字コードを文字位置情報と文字を透明色に設定する情報とともに前記JPEGデータから生成されたPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0078】
一方、文書形式が“PDF”に指定されていれば、上記の文字コードを埋め込む処理はスキップされる。ステップ313で文書登録処理部44は、文書管理情報のパスワード付与が“あり”に指定されていれば、パスワードをPDF処理部45に転送し、ステップ314でPDF処理部45は、パスワードを暗号鍵としてPDFデータの隠蔽すべき部分を暗号化し、パスワードによるPDFデータへのアクセス制限を設ける。
【0079】
一方、文書管理情報のパスワード付与が“なし”に指定されていれば、暗号化の処理はスキップされる。
【0080】
ステップ315で文書登録書処理部44は、文書管理情報の電子署名付与が“あり”に指定されていれば、証明書管理DB48から文書管理情報のカードIDに対応する証明書発行先名を取り出し、電子署名処理部47に転送する。ステップ316で電子署名処理部47は、前記証明書発行先名と一致する電子証明書を電子証明書レポジトリ49から取り出し、電子署名の対象となるPDFデータのハッシュ値を計算し、ハッシュ値を電子証明書の秘密鍵で暗号化した署名値を公開鍵証明書とともにPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0081】
ステップ317で文書登録書処理部44は、文書管理情報のタイムスタンプ付与が“あり”に指定されていれば、PDFデータをタイムスタンプ処理部50に転送する。ステップ318でタイムスタンプ処理部50は、文書管理情報で指定されたタイムスタンプ局に対してタイムスタンプトークン要求メッセージとPDFデータから計算されたハッシュ値を送信し、タイムスタンプ局から送信されたタイムスタンプトークンをPDFデータに埋め込む処理を行う。
【0082】
ステップ319で文書登録書処理部44は、文書管理情報のファイル名拡張が“+連番”に指定されているとステップ320の処理を行う。一方指定されていない場合には、ステップ322にスキップする。
【0083】
ステップ320で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下のカードIDと同名のフォルダ(例えば図7のフォルダ66“76345”)を選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。
【0084】
そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダ(例えば特許¥文書管理)を選択し、文書管理情報のファイル名(例えば特許明細)と連番から構成されるファイル名を持つ文書ファイルを検索する。検索した結果、上記該当する文書ファイルが見つかれば、選択された文書ファイルに付与された連番の中の最大値に1を加算した連番を求め、上記ファイル名と連番を連結したファイル名を生成する。一方、検索した結果、上記該当する文書ファイルがなければ、連番として初期値(例えば0001)を割り当て、上記ファイル名と初期値を連結したファイル名(例えば特許明細0001)を生成する。
【0085】
次にステップ321で文書登録書処理部44は、上記ファイル名(例えば特許明細0001)にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダ(例えば特許¥文書管理)にPDFデータを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0086】
ステップ322で文書登録書処理部44は、文書管理情報のファイル名拡張が“+日時”に指定されていると、ステップ323の処理を行う。一方指定されていない場合には、ステップ324にスキップする。
【0087】
ステップ323で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下に配置さカードIDと同名のフォルダを選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダ(例えば特許¥文書管理)を選択する。次に文書管理情報のファイル名(例えば特許明細)と、文書管理サーバ2内部のカレンダーおよび時計から取得した年月日と時刻を連結したファイル名(例えば特許明細2006.4.1.16.40)を生成し、上記ファイル名にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダ(例えば特許¥文書管理)にPDFファイルを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。
【0088】
ステップ324で文書登録書処理部44は、文書フォルダ種別が“個人”の場合には、個人フォルダ65の下のカードIDと同名のフォルダを選択し、文書フォルダ種別が“共有”の場合には、共有フォルダ67を選択する。そして選択された上記フォルダの下から文書フォルダ名で指定されたパスおよびフォルダを選択し、文書管理情報のファイル名にファイル拡張子名pdfを付加して上記フォルダにPDFファイルを保存する。保存が完了すると、ステップ325で完了メッセージを文書登録レスポンスとして画像読取装置4に送信する。画像読取装置4はステップ326で文書管理サーバ2より完了メッセージを受信すると文書登録処理は終了する。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の電子文書管理システムに対し、その画像読取装置としてデジタル複合機などが利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明に係る電子文書管理システムの構成を示す図
【図2】電子文書端末3のブロック図
【図3】電子文書端末3における利用者の認証認可を行うため画面を示す図
【図4】電子文書端末3における文書登録管理画面を示す図
【図5】電子文書管理サーバ2の文書管理情報登録処理部の部分ブロック図
【図6】電子文書端末3−電子文書管理サーバ2間のメッセージ及びレスポンスを表した図
【図7】電子文書管理サーバ2のフォルダおよびファイルの構成図
【図8】図7のフォルダ構成図における文書管理DB62のデータ構造を示す図
【図9】電子文書端末3と電子文書管理サーバ2とにおける文書管理情報登録処理のフローチャート
【図10】画像読取装置4のブロック図
【図11】画像読取装置4の操作パネルの外観を示す図
【図12】画像読取装置4−電子文書管理サーバ2間のメッセージ及びレスポンスを表した図
【図13】電子文書管理サーバ2の証明書管理DB48のデータ構造を示す図
【図14】電子文書管理サーバ2の文書登録処理部の部分ブロック図
【図15】画像読取装置4と電子文書管理サーバ2とにおける文書登録処理前半のフローチャート
【図16】画像読取装置4と電子文書管理サーバ2とにおける文書登録処理後半のフローチャート
【符号の説明】
【0091】
1 電子文書管理システム
2 電子文書管理サーバ
3 電子文書端末
4 画像読取装置
5 カードリーダ
6 LAN
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された前記電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、
前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴とする電子文書管理システム。
【請求項2】
前記画像読取装置は利用者を識別してその識別情報を前記電子文書管理サーバに送信する機能を有し、また前記電子文書管理サーバは送信された前記識別情報により前期文書管理DBから前記文書管理情報を選択し、選択された前記文書管理情報の文書管理情報名を前記画像読取装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項3】
前記文書管理情報には、ファイル名拡張情報を含み、前記電子文書管理サーバが生成するユニークな番号あるいは登録日時をファイル名拡張情報として、指定される文書名に付加することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項4】
前記文書管理情報には、パスワード情報を含み、前記電子文書端末から前記管理情報を印刷させたときにはパスワード情報を非印刷にし、文書管理情報によりパスワードの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバが電子文書にパスワードを設定することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項5】
前記文書管理情報には、電子文書に対する電子署名付与情報を含み、文書管理情報により電子署名の付与が設定されている場合には、前記電子文書管理サーバに格納された電子証明書を前記識別情報に対応する証明書の発行先名によって選択し、電子文書に電子署名を付与することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項6】
前記文書管理情報には、電子文書に対するタイムスタンプ付与情報を含み、文書管理情報によりタイムスタンプの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバがタイムスタンプ局にアクセスしてタイムスタンプトークンを入手し、電子文書に時刻証明の情報を付与することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項7】
文書管理情報を文書管理データベースに登録する登録ステップと、
紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換する読込みステップと、
登録された文書管理情報名を操作パネルに表示する表示ステップと、
前記表示ステップにおいて表示された文書管理情報名を利用者に操作パネルから指示させ選択させる選択ステップと、
前記選択ステップにおいて利用者により選択された前記文書管理情報名と、前記変換ステップにおいて変換された前記電子文書とを対応付けする対応ステップと、
前記対応ステップにおいて対応付けされた前記電子文書を前記文書管理情報名で指定される前記文書管理情報により処理し又は文書フォルダに保存する処理ステップとを有したことを特徴とする電子文書管理方法。
【請求項1】
電子文書を格納するディレクトリ構成の文書フォルダと、文書管理情報を格納する文書管理データベース(DB)とを備えて、前記電子文書について、前記文書管理情報により指定された処理を行い、指定された前記文書フォルダへの保存を行うことができる電子文書管理サーバと、紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換するスキャナ部と、前記電子文書管理サーバから送信された文書管理情報名を表示しかつ利用者がその文書管理情報名を指示して選択できる操作パネル部とを備えて、利用者により選択された前記文書管理情報名と変換された前記電子文書とを前記文書管理サーバに送信する画像読取装置とが含まれて構成され、
前記電子文書管理サーバは前記画像読取装置から送信された前記文書管理情報名で指示される前記文書管理情報により前記電子文書を処理し、保存することを特徴とする電子文書管理システム。
【請求項2】
前記画像読取装置は利用者を識別してその識別情報を前記電子文書管理サーバに送信する機能を有し、また前記電子文書管理サーバは送信された前記識別情報により前期文書管理DBから前記文書管理情報を選択し、選択された前記文書管理情報の文書管理情報名を前記画像読取装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項3】
前記文書管理情報には、ファイル名拡張情報を含み、前記電子文書管理サーバが生成するユニークな番号あるいは登録日時をファイル名拡張情報として、指定される文書名に付加することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項4】
前記文書管理情報には、パスワード情報を含み、前記電子文書端末から前記管理情報を印刷させたときにはパスワード情報を非印刷にし、文書管理情報によりパスワードの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバが電子文書にパスワードを設定することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項5】
前記文書管理情報には、電子文書に対する電子署名付与情報を含み、文書管理情報により電子署名の付与が設定されている場合には、前記電子文書管理サーバに格納された電子証明書を前記識別情報に対応する証明書の発行先名によって選択し、電子文書に電子署名を付与することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項6】
前記文書管理情報には、電子文書に対するタイムスタンプ付与情報を含み、文書管理情報によりタイムスタンプの付与が設定されている場合には、電子文書管理サーバがタイムスタンプ局にアクセスしてタイムスタンプトークンを入手し、電子文書に時刻証明の情報を付与することを特徴とする請求項1に記載の電子文書管理システム。
【請求項7】
文書管理情報を文書管理データベースに登録する登録ステップと、
紙文書の画像情報を光学的に読み込み電子文書に変換する読込みステップと、
登録された文書管理情報名を操作パネルに表示する表示ステップと、
前記表示ステップにおいて表示された文書管理情報名を利用者に操作パネルから指示させ選択させる選択ステップと、
前記選択ステップにおいて利用者により選択された前記文書管理情報名と、前記変換ステップにおいて変換された前記電子文書とを対応付けする対応ステップと、
前記対応ステップにおいて対応付けされた前記電子文書を前記文書管理情報名で指定される前記文書管理情報により処理し又は文書フォルダに保存する処理ステップとを有したことを特徴とする電子文書管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−293642(P2007−293642A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121478(P2006−121478)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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