説明

電子楽器

【課題】演奏をより容易にすること。
【解決手段】固定周波数発振回路2は、周波数が固定された固定周波数波を示す固定周波数電気信号を生成する。可変周波数発振回路3は、手12とアンテナとの間の浮遊容量に基づいて周波数が変化する可変周波数波を示す可変周波数電気信号を生成する。周波数差分回路5は、その固定周波数波の周波数とその可変周波数波の周波数との差を周波数とする差分周波数波を示す差分電気信号を生成する。音声発生回路6は、音声波形の周波数がその差分周波数波の周波数より小さくなるように、その音声波形を示す音声電気信号を生成する。音声装置7、8は、その音声波形により示される音声を生成する。このとき、その固定周波数波と可変周波数波との周波数の変動がその音声のピッチに与える影響が小さく、固定周波数発振回路2と可変周波数発振回路3との調整が不要であり、ユーザは、より容易に演奏することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子楽器に関し、特に、手とアンテナとの間の浮遊容量に基づいて変化する音高の楽音を発生する電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
手とアンテナとの間の浮遊容量に基づいて変化する音高の楽音を発生する電子楽器が知られている。その電子楽器としては、テルミンが例示される(たとえば、非特許文献1参照。)。その電子楽器100は、図1に示されているように、固定周波数発振回路102と可変周波数発振回路103と周波数差分回路105と音声増幅装置107とスピーカ108とを備えている。固定周波数発振回路102は、電子楽器100が起動されているときに固定周波数電気信号を生成する。その固定周波数電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。その波は、周波数が一定であり、固定周波数に固定されている。その固定周波数としては、500kHzが例示される。
【0003】
可変周波数発振回路103は、アンテナ111を備えている。可変周波数発振回路103は、電子楽器100が起動されているときに可変周波数電気信号を生成する。その可変周波数電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。その波は、周波数が可変であり、演奏者の手112とアンテナ111との間の浮遊容量に基づいて周波数が変化する。その周波数は、手112とアンテナ111との距離に対して単調に減少し、496.8kHz〜499.9kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0004】
周波数差分回路105は、固定周波数発振回路102により生成される固定周波数電気信号と可変周波数発振回路103により生成される可変周波数電気信号とに基づいて音声電気信号を生成する。その音声電気信号は、電圧が時間とともに変化する波から形成され、音声を示している。その波は、周波数が可変であり、その周波数は、その固定周波数電気信号が示す波の周波数からその可変周波数電気信号が示す波の周波数が減算された差を示し、100Hz〜3200kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0005】
音声増幅装置107は、周波数差分回路105により生成された音声電気信号を増幅することにより、増幅音声電気信号を生成する。その増幅音声電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。スピーカ108は、音声増幅装置107により生成された増幅音声電気信号に基づいて、その音声電気信号が示す音声を生成する。
【0006】
電子楽器100の動作は、ゼロポイント調整と演奏動作とを備えている。
【0007】
そのゼロポイント調整は、電子楽器100を用いて楽曲を演奏する前に、実行される。ユーザは、まず、手112がアンテナ111から十分に離れているときに、その可変周波数電気信号が形成する波の周波数が499.9kHzになるように、かつ、手112がアンテナ111から十分に接近しているときに、その可変周波数電気信号が形成する波の周波数が496.8kHzになるように、可変周波数発振回路103を調整する。
【0008】
その演奏動作は、そのゼロポイント調整が実行された後に、実行される。ユーザは、アンテナ111に手112を翳し、アンテナ111に手112を接近させたり、アンテナ111から手112を遠ざけたりする。このとき、演奏者の手112とアンテナ111との間の浮遊容量は、アンテナ111に手112を接近させたり、アンテナ111から手112を遠ざけたりすることにより、変化し、すなわち、手112とアンテナ111との距離に対して単調に減少する。
【0009】
電子楽器100の可変周波数発振回路103は、496.8kHz〜499.9kHzの範囲のうちのその浮遊容量に対応する周波数の波を示す可変周波数電気信号を生成する。固定周波数発振回路102は、周波数が500kHzで一定である波を示す固定周波数電気信号を生成する。周波数差分回路105は、その固定周波数電気信号が示す波の周波数からその可変周波数電気信号が示す波の周波数が減算された差を周波数とする波を示す音声電気信号を生成する。すなわち、その周波数は、100Hz〜3200kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0010】
音声増幅装置107は、その音声電気信号を増幅することにより、その音声を示す増幅音声電気信号を生成する。スピーカ108は、その増幅音声電気信号をその音声に変換することにより、その音声を生成する。
【0011】
このような動作によれば、ユーザは、手112をアンテナ111から所定の距離に配置することにより、電子楽器100に所望の音高の楽音を生成させることができる。このため、ユーザは、アンテナ111に手112を接近させたり、アンテナ111から手112を遠ざけたりすることにより、電子楽器100を用いて所望の楽曲を演奏することができる。
【0012】
固定周波数発振回路102の発振周波数が500kHz程度であるときに、電子楽器100に生成させる音声の周波数を仮に100Hzとすると、音声周波数は、発振周波数の0.02%(100/500000)に相当する。このため、電子楽器100は、固定周波数発振回路102または可変周波数発振回路103の発振周波数が0.02%程度変動すると、その音声を電子楽器100から生成することができなくなることがある。これらの発振器は、周波数を決定する要素(多くの場合はコイルのインダクタンスやコンデンサのキャパシタンス、その他電源部や発振回路各部)の安定性が高くないと、初期のチューニングが難しく、また、演奏中も安定した演奏が難しくなる。より容易に演奏することができる電子楽器が望まれ、より安価に作製される電子楽器が望まれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】テルミンの作動原理、[online]、[平成23年4月8日検索]、インターネット<URL:http://www.asahi−net.or.jp/〜uu9m−hrt/thereminn/thereminn2.htm>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の課題は、より容易に演奏することができる電子楽器を提供することにある。
本発明の他の課題は、より安価に作製される電子楽器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
以下に、発明を実施するための形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0016】
本発明による電子楽器(1)は、固定周波数発振回路(2)と可変周波数発振回路(3)と周波数差分回路(5)と音声発生回路(6)(21)と音声装置(7、8)とを備えている。固定周波数発振回路(2)は、周波数が固定された固定周波数波を示す固定周波数電気信号を生成する。可変周波数発振回路(3)は、移動体(12)とアンテナ(11)との間の浮遊容量に基づいて周波数が変化する可変周波数波を示す可変周波数電気信号を生成する。周波数差分回路(5)は、その固定周波数波の周波数とその可変周波数波の周波数との差を周波数とする差分周波数波を示す差分電気信号を生成する。音声発生回路(6)(21)は、音声波形の基本波の周波数がその差分周波数波の基本波の周波数より小さくなるように、その音声波形を示す音声電気信号をその差分電気信号に基づいて生成する。音声装置(7、8)は、その音声波形により示される音声をその音声電気信号に基づいて生成する。
【0017】
固定周波数発振回路(2)は、CR発振回路から形成されている。可変周波数発振回路(3)は、そのCR発振回路と異なる他のCR発振回路から形成される。
【0018】
音声発生回路(21)は、その差分周波数波の基本波の周波数に対応する電流から形成される電気信号を生成する変換回路(22、23)と、その電気信号に基づいてその音声電気信号を生成する音声生成回路(24、25)とを備えている。
【0019】
音声発生回路(6)(21)は、その差分電気信号を分周することにより分周電気信号を生成する周波数低減回路(14)(22、23、24)と、その分周電気信号に基づいてその音声電気信号を生成する音声調整回路(15)(25)とを備えている。
【発明の効果】
【0020】
本発明による電子楽器は、その固定周波数波の周波数とその可変周波数波の周波数との変動がその音声のピッチに与える影響が小さく、その固定周波数発振回路と可変周波数発振回路との調整が不要であり、ユーザによる演奏をより容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、公知の電子楽器を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明による電子楽器を示すブロック図である。
【図3】図3は、他の音声発生回路を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照して、本発明による電子楽器の実施の形態を記載する。その電子楽器1は、図2に示されているように、固定周波数発振回路2と可変周波数発振回路3と周波数差分回路5と音声発生回路6と音声増幅装置7とスピーカ8とを備えている。固定周波数発振回路2は、電子楽器1が起動されているときに固定周波数電気信号を生成する。その固定周波数電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。その波は、周波数が一定であり、固定周波数に固定されている。その固定周波数としては、500kHzが例示される。
【0023】
可変周波数発振回路3は、アンテナ11を備えている。可変周波数発振回路3は、電子楽器1が起動されているときに可変周波数電気信号を生成する。その可変周波数電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。その波は、周波数が可変であり、演奏者の手12とアンテナ11との間の浮遊容量に基づいて周波数が変化する。その周波数は、手12とアンテナ11との距離に対して単調に減少し、397.6kHz〜487.2kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。すなわち、可変周波数発振回路3は、手12がアンテナ11から十分に離れているときに、その周波数がその範囲の最大値を示すように、かつ、手12がアンテナ11から十分に接近しているときに、その周波数がその範囲の最小値を示すように、作製されている。
【0024】
周波数差分回路5は、固定周波数発振回路2により生成される固定周波数電気信号と可変周波数発振回路3により生成される可変周波数電気信号とに基づいて差分周波数電気信号を生成する。その差分周波数電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成されている。その波は、周波数が可変であり、その周波数は、その固定周波数電気信号が示す波の周波数からその可変周波数電気信号が示す波の周波数が減算された差を示し、すなわち、3.2kHz〜102.4kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0025】
音声発生回路6は、周波数差分回路5により生成された差分周波数電気信号に基づいて音声電気信号を生成する。すなわち、音声発生回路6は、分周器14と音声調整回路15とを備えている。分周器14は、その差分周波数電気信号を32分周することにより、分周電気信号を生成する。すなわち、その分周電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する疑似正弦波から形成されている。その疑似正弦波は、周波数が可変であり、その周波数は、その差分周波数電気信号が示す波の周波数を32で除算した商を示し、すなわち、100Hz〜3200Hzの範囲のうちの1つの周波数を示している。音声調整回路15は、分周器14により生成された分周電気信号を波形整形することにより、その音声電気信号を生成する。その音声電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成され、その疑似正弦波と異なる他の波形から形成される音声を示している。その音声のピッチは、可変であり、その分周電気信号が示す疑似正弦波の周波数に等しい。
【0026】
音声増幅装置7は、音声調整回路15により生成された音声電気信号を増幅することにより、増幅音声電気信号を生成する。その増幅音声電気信号は、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成され、その音声電気信号が示す音声を示している。スピーカ8は、音声増幅装置7により生成された増幅音声電気信号をその音声に変換する。
【0027】
ユーザは、電子楽器1を用いて楽曲を演奏するときに、電子楽器1を起動させた後に、アンテナ11に手12を翳し、アンテナ11に手12を接近させたり、アンテナ11から手12を遠ざけたりする。このとき、演奏者の手12とアンテナ11との間の浮遊容量は、アンテナ11に手12を接近させたり、アンテナ11から手12を遠ざけたりすることにより、変化し、すなわち、手12とアンテナ11との距離に対して単調に減少する。
【0028】
電子楽器1の可変周波数発振回路3は、397.6kHz〜487.2kHzの範囲のうちのその浮遊容量に対応する周波数の波を示す可変周波数電気信号を生成する。固定周波数発振回路2は、周波数が500kHzで一定である波を示す固定周波数電気信号を生成する。周波数差分回路5は、その固定周波数電気信号が示す波の周波数からその可変周波数電気信号が示す波の周波数が減算された差を周波数とする波を示す差分周波数電気信号を生成する。すなわち、その周波数は、3.2kHz〜102.4kHzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0029】
分周器14は、その差分周波数電気信号を32分周することにより、疑似正弦波を示す分周電気信号を生成する。すなわち、その疑似正弦波の周波数は、その差分周波数電気信号が示す波の周波数を32で除算した商に一致し、すなわち、100Hz〜3200Hzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0030】
音声調整回路15は、その分周電気信号を波形整形することにより、疑似正弦波と異なる他の波形から形成される音声を示す音声電気信号を生成する。その音声のピッチは、可変であり、その分周電気信号が示す疑似正弦波の周波数に等しく、すなわち、100Hz〜3200Hzの範囲のうちの1つの周波数を示している。
【0031】
音声増幅装置7は、その音声電気信号を増幅することにより、その音声を示す増幅音声電気信号を生成する。スピーカ8は、その増幅音声電気信号をその音声に変換することにより、その音声を生成する。
【0032】
このような動作によれば、ユーザは、手12をアンテナ11から所定の距離に配置することにより、電子楽器1に所望の音高の楽音を生成させることができる。このため、ユーザは、アンテナ11に手12を接近させたり、アンテナ11から手12を遠ざけたりすることにより、電子楽器1を用いて所望の楽曲を演奏することができる。
【0033】
さらに、電子楽器1は、図1に示されている公知の電子楽器100に比較して、固定周波数発振回路2または可変周波数発振回路3の発振周波数の変動が、電子楽器1により生成される音声のピッチに与える影響がより小さい。たとえば、図1示されている電子楽器100は、固定周波数発振回路102または可変周波数発振回路103の発振周波数が0.02%程度変動すると、電子楽器100から所望の音高の楽音を生成することができなくなることがある。対して、電子楽器1は、固定周波数発振回路2または可変周波数発振回路3の発振周波数が0.02%程度変動しても、電子楽器1から所望の音高の楽音を生成することができる。
【0034】
このため、電子楽器1は、既述の電子楽器100で必要であるゼロポイント調整が不要であり、ユーザは、電子楽器1をより容易に演奏することができる。電子楽器1は、さらに、固定周波数発振回路2と可変周波数発振回路3とに水晶発振器と異なる低安定度の発振器を採用することができる。その発振器としては、LC発振器、CR発振回路が例示される。電子楽器1は、固定周波数発振回路2と可変周波数発振回路3としてその発振器が採用されたときに、より安価に作製されることができる。
【0035】
なお、本発明による電子楽器は、既述の実施の形態における音声発生回路6が他の音声発生回路に置換されることもできる。その音声発生回路21は、図3に示されているように、F−V変換回路22とV−I変換回路23とI−F変換回路24と音声生成回路25とを備えている。
【0036】
F−V変換回路22は、その差分周波数電気信号をF−V変換することにより、電圧が時間とともに変化する波から形成されている第1電気信号を生成する。その電圧は、その差分周波数電気信号が示す波の周波数に対応し、その差分周波数電気信号が示す波の周波数に関して単調に増加する。
【0037】
V−I変換回路23は、その第1電気信号をV−I変換することにより、電流が時間とともに変化する波から形成されている第2電気信号を生成する。その電流は、その第1電気信号が示す電圧に対応し、その第1電気信号が示す電圧に関して単調に増加する。
【0038】
I−F変換回路24は、その第2電気信号をI−F変換することにより、周波数が時間とともに変化する波から形成されている第3電気信号を生成する。その周波数は、その第2電気信号が示す電流に対応し、その第2電気信号が示す電流に関して単調に増加する。I−F変換回路24としては、リングオシレータが例示される。
【0039】
音声生成回路25は、その第3電気信号をクロック信号とするデジタル波形発生器により、電圧が時間とともに周期的に変化する波から形成される音声電気信号を生成する。その音声のピッチは、可変であり、その第3電気信号が示す波の周波数よりも低い。その音声としては、楽器により生成される楽音、動物の鳴き声、言葉、効果音が例示される。その楽器としては、オルガン、バイオリンが例示される。その動物としては、猫、カエルが例示される。
【0040】
音声発生回路21が適用された電子楽器は、既述の実施の形態における電子楽器1と同様にして、演奏をより容易にすることができる。
【0041】
I−F変換回路24と音声生成回路25とが集積された音声発生ICが知られている。このような音声発生ICは、量産され、比較的安価に市場販売されている。音声発生回路21が適用された電子楽器は、このような音声発生ICが適用されることができ、比較的安価に作製されることができる。
【0042】
なお、電子楽器1は、分周器14が他の周波数低減回路に置換されることができる。その周波数低減回路は、その差分周波数電気信号が示す波の周波数を32で除算した商に等しい周波数の波を示す分周電気信号を生成する。その周波数低減回路としては、F−V変換回路22とV−I変換回路23とI−F変換回路24との集合が例示される。このような周波数低減回路が適用された電子楽器は、既述の実施の形態における電子楽器1と同様にして、演奏をより容易にすることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 :電子楽器
2 :固定周波数発振回路
3 :可変周波数発振回路
5 :周波数差分回路
6 :音声発生回路
7 :音声増幅装置
8 :スピーカ
11:アンテナ
12:手
14:分周器
15:音声調整回路
21:音声発生回路
22:F−V変換回路
23:V−I変換回路
24:I−F変換回路
25:音声生成回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数が固定された固定周波数波を示す固定周波数電気信号を生成する固定周波数発振回路と、
移動体とアンテナとの間の浮遊容量に基づいて周波数が変化する可変周波数波を示す可変周波数電気信号を生成する可変周波数発振回路と、
前記固定周波数波の周波数と前記可変周波数波の周波数との差を周波数とする差分周波数波を示す差分電気信号を生成する周波数差分回路と、
音声波形を示す音声電気信号を前記差分電気信号に基づいて生成する音声発生回路と、
前記音声波形により示される音声を前記音声電気信号に基づいて生成する音声装置とを具備し、
前記音声波形の基本波の周波数は、前記差分周波数波の基本波の周波数より小さい
電子楽器。
【請求項2】
請求項1において、
前記固定周波数発振回路は、CR発振回路から形成され、
前記可変周波数発振回路は、前記CR発振回路と異なる他のCR発振回路から形成される
電子楽器。
【請求項3】
請求項1〜請求項2のいずれかにおいて、
前記音声発生回路は、
前記差分周波数波の基本波の周波数に対応する電流から形成される電気信号を生成する変換回路と、
前記電気信号に基づいて前記音声電気信号を生成する音声生成回路とを備える
電子楽器。
【請求項4】
請求項1〜請求項2のいずれかにおいて、
前記音声発生回路は、
前記差分電気信号を分周することにより分周電気信号を生成する周波数低減回路と、
前記分周電気信号に基づいて前記音声電気信号を生成する音声調整回路とを備える
電子楽器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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