説明

電子機器

【課題】低コストで、多様性に富んだ接続端子を利用することができるようにする。
【解決手段】電源端子61の外部を覆うレセプタクル91が、リブ101とリブ102により固定されている。レセプタクル71が、リブ111とリブ112により固定されている。リブ111とリブ112は、レセプタクル71の口部のみを固定し、それぞれレセプタクル71との間にクリアランスを有して配置されている。コネクタ部21の電源端子31の中心線131から、LightPeak接続端子32の中心線132までの距離Aに公差が生じた場合、レセプタクル71は、クリアランスに対応する分だけ、図中上下方向に移動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に、低コストで、多様性に富んだ接続端子を利用することができるようにする電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、ノート型パーソナルコンピュータの機能を拡張させるためのユニットとしてドッキングステーションが用いられている。
【0003】
ノート型パーソナルコンピュータにドッキングステーションを接続することにより、例えば、DVD-ROMドライブなどのドライブや、シリアルポート、パラレルポート、USBなどの接続端子、PCIバスなどの拡張スロットを多数接続することができる。
【0004】
また、近年のノート型パーソナルコンピュータなどは、小型化、薄型化が進んでおり、各種の接続端子の配置位置が密接せざるを得ない状況になっている。このため、複数の接続端子をまとめて1つのコネクタとした統合コネクタが提供されている。
【0005】
例えば、電源端子とUSB接続端子をまとめた統合コネクタを用いれば、電源線とUSB接続線とを1本のケーブルで配線することができ、ユーザの利便性を向上させることができるとともに、ノート型パーソナルコンピュータ全体の美観を向上させることもできる。
【0006】
また、近年、パーソナルコンピュータに搭載される接続インタフェースの高速化が図られており、例えば、光ファイバを利用した高速接続インタフェースも提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、光ファイバを利用した接続インタフェースである「LightPeak」の開発が進められている。
【0007】
【特許文献1】特表2008−525922号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、接触不良などの問題を回避するために、統合コネクタを製造する際に、統合コネクタにおける各端子の配置をノート型パーソナルコンピュータにおける各端子の配置と適合させる必要がある。
【0009】
例えば、統合コネクタにおける電源端子の中心からUSB接続端子の中心までの距離を、ノート型パーソナルコンピュータにおける電源端子の中心からUSB接続端子の中心までの距離と合致させる必要がある。
【0010】
しかし、製造コストを考慮すれば、例えば、統合コネクタにおける電源端子の中心からUSB接続端子の中心までの距離に公差が生じることは避けられないと考えられる。
【0011】
例えば、USB接続端子などのように、電気的信号を送受信するための接続端子であれば、統合コネクタにおける接続端子の配置が公差によって微小に変化したとしても、接触不良などの問題が発生する可能性は低い。
【0012】
しかしながら、例えば、「LightPeak」などのように光ファイバを利用した接続端子の場合、光ファイバの先端と接続端子の受光位置とを、より高い精度で密着させないと、適切に通信できない恐れがある。
【0013】
つまり、今後、パーソナルコンピュータなどに搭載される接続端子の仕様がより多様性に富んだものとなるにつれて、従来許容されていた公差であっても、接触不良などの問題が発生する場合があると考えられる。
【0014】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、低コストで、多様性に富んだ接続端子を利用することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一側面は、第1の接続端子と第2の接続端子をまとめて1つのコネクタとして構成した統合コネクタの前記第1の接続端子を接続する第1の接続部と、前記第2の接続端子を接続する第2の接続部とを備え、前記第1の接続部は、筐体に固定された複数のリブに密着して配置され、前記第2の接続部は、前記筐体に固定された別の複数のリブとの間に所定のクリアランスを設けて配置される電子機器である。
【0016】
前記第1の接続部の略中央両側に2つのリブが設けられ、前記第2の接続部の口部の両側に2つのリブが設けられ、前記第2の接続部は、FPCに接着され、前記FPCが前記電子機器の回路基板に接続されているようにすることができる。
【0017】
前記第1の接続端子が電源端子であり、前記第2の接続端子がデータ通信用の接続端子であるようにすることができる。
【0018】
前記第2の接続端子が光ファイバを用いた接続インタフェースの接続端子であるようにすることができる。
【0019】
本発明の一側面においては、第1の接続端子と第2の接続端子をまとめて1つのコネクタとして構成した統合コネクタの前記第1の接続端子を接続する第1の接続部と、前記第2の接続端子を接続する第2の接続部とが設けられ、前記第1の接続部は、筐体に固定された複数のリブに密着して配置され、前記第2の接続部は、前記筐体に固定された別の複数のリブとの間に所定のクリアランスを設けて配置される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、低コストで、多様性に富んだ接続端子を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】統合コネクタの外観の例を示す図である。
【図2】ノート型パーソナルコンピュータに設けられた接続端子の例を示す図である。
【図3】LightPeak接続端子の内部の構成を説明する図である。
【図4】図1の統合コネクタと図2のノート型パーソナルコンピュータとの接続を説明する図である。
【図5】図1の統合コネクタと図2のノート型パーソナルコンピュータとの接続を説明する図である。
【図6】図4と図5のレセプタクルとFPCの外観の例を示す図である。
【図7】図1の統合コネクタと図2のノート型パーソナルコンピュータとの接続の別の例を説明する図である。
【図8】図1の統合コネクタと図2のノート型パーソナルコンピュータとの接続のさらに別のを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
近年のノート型パーソナルコンピュータなどは、小型化、薄型化が進んでおり、各種の接続端子の配置位置が密接せざるを得ない状況になっている。このため、複数の接続端子をまとめて1つのコネクタとした統合コネクタが提供されている。
【0024】
図1は、統合コネクタの外観の例を示す図である。同図に示される統合コネクタ20は、電源端子(DCジャックとも称される)31と、LightPeak接続端子32とをまとめて1つのコネクタとしたコネクタ部21、および電源線とLightPeak接続線とをまとめて1本のケーブルとしたケーブル部22により構成されている。
【0025】
LightPeak接続端子32は、例えば、パーソナルコンピュータなどの接続インタフェースとして用いられるものであって、光ファイバを用いた高速の通信が可能となるように構成されている。この接続インタフェースは、LightPeakと称され、10Gビット/秒以上のデータ伝送速度で、各種の機器を接続できるようにする技術として標準化されるものと想定されている。
【0026】
図1のコネクタ部21は、例えば、パーソナルコンピュータに接続され、ケーブル部22の図示せぬ他方の端部は、例えば、ドッキングステーションに接続される。
【0027】
ドッキングステーションは、例えば、ノート型パーソナルコンピュータの機能を拡張させるためのユニットとされる。ノート型パーソナルコンピュータにドッキングステーションを接続することにより、例えば、DVD-ROMドライブなどのドライブや、シリアルポート、パラレルポート、USBなどの接続端子、PCIバスなどの拡張スロットを多数接続することができる。
【0028】
図2は、ノート型パーソナルコンピュータ50に設けられた接続端子の例を示す図である。この例では、ノート型パーソナルコンピュータの本体部51に、電源端子61と、LightPeak接続端子62が設けられている。なお、ノート型パーソナルコンピュータ50は、図示せぬディスプレイと本体部51とにより構成され、本体部51の図中上側の面にキーボードなどが配置されることとなる。
【0029】
図2の電源端子61には、図1の電源端子31が接続され、図2のLightPeak接続端子62には、図1のLightPeak接続端子32が接続されるようになされている。
【0030】
図3は、LightPeak接続端子62の内部の構成を説明する図である。LightPeak接続端子62は、内部に光ファイバソケット72を有するレセプタクル71により構成される。図3のレセプタクル71の図中右側端部がノート型パーソナルコンピュータ50の本体部51の外部に露出してLightPeak接続端子62とされている。
【0031】
なお、同図においては、便宜上、レセプタクル71と光ファイバソケット72が分離された状態で示されているが、実際には、光ファイバソケット72の外部をレセプタクルが覆う構成となる。つまり、光ファイバソケット72は、レセプタクル71の内部に配置され、レセプタクル71を固定することにより、光ファイバソケット72も固定されるようになされている。
【0032】
光ファイバソケット72には、光ファイバケーブル73が接続される。なお、光ファイバケーブルは、少なくとも2本の光ファイバを有する構成とされる。光ファイバソケットの先端部分から、光ファイバを介して光が発せられる。また、光ファイバソケットの先端部分において受光した光の信号が光ファイバを介して伝送される。
【0033】
すなわち、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における発光点と光ファイバソケット72の受光点を合致させ、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における受光点と光ファイバソケット72の発光点を合致させることで、信号の送受信(データ通信)を適切に行うことができる。
【0034】
光ファイバケーブル73の図中左側の端部には、OEモジュール74が接続されている。OEモジュール74は、光信号を電気信号に変換するモジュールであり、光電変換などを行うようになされている。なお、OEモジュール74は、例えば、レセプタクル71と一体化されて構成されるようにしてもよい。
【0035】
OEモジュール74の図中左側の端部は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ50の回路基板に接続されるようになされている。なお、実際には、OEモジュール74は、FPC(Flexible printed circuits)などを介して回路基板に接続される。
【0036】
図4と図5は、統合コネクタ20とノート型パーソナルコンピュータ50との接続を説明する図である。図4と図5では、便宜上、本体部51の内部が透視できるように表されている。また、図4と図5の例では、OEモジュール74が、レセプタクル71と一体化されて構成されているものとし、レセプタクル71は、FPC81を介してノート型パーソナルコンピュータ50の回路基板に接続されるものとする。
【0037】
図6は、レセプタクル71とFPC81の外観の例を示す図である。FPC81は、例えば、フィルム状の絶縁体(ベースフィルム)の上に接着層を形成し、さらにその上に導体箔を形成した構造とされ、一般的なリジッド基板と比較して薄く構成される。また、FPC81は、小さい力で繰り返し変形させることが可能であり、変形した場合にもその電気的特性を維持するようになされている。
【0038】
図6において、レセプタクル71の裏面がはんだ付けなどによってFPC81に接着されており、FPC81の端部81aがノート型パーソナルコンピュータ50の回路基板に装着されるようになされている。
【0039】
図4に示される状態から、コネクタ部21を図中右側に移動させると、図5に示されるように、統合コネクタ20とノート型パーソナルコンピュータ50(の本体部51)とが接続されることになる。
【0040】
図5に示された状態においては、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における発光点と光ファイバソケット72の受光点が合致し、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における受光点と光ファイバソケット72の発光点が合致するようになされている。
【0041】
ところで、接触不良などの問題を回避するために、統合コネクタ20を製造する際に、コネクタ部21における各接続端子の配置をノート型パーソナルコンピュータ50における各接続端子の配置と適合させる必要がある。
【0042】
例えば、統合コネクタ20における電源端子31の中心からLightPeak接続端子32の中心までの距離を、ノート型パーソナルコンピュータ50における電源端子61の中心からLightPeak接続端子62の中心までの距離と合致させる必要がある。
【0043】
しかし、製造コストを考慮すれば、例えば、統合コネクタ20における電源端子31の中心からLightPeak接続端子32の中心までの距離に公差が生じることは避けられないと考えられる。
【0044】
このため、本技術では、図7に示されるような構造を採用することにより、統合コネクタ20の製造の際の公差に適応できるようになされている。図7は、図4と同様に、統合コネクタ20とノート型パーソナルコンピュータ50との接続を説明する図であり、便宜上、本体部51の内部が透視できるように表されている。
【0045】
図7に示されるように、電源端子61の外部を覆うレセプタクル91が、リブ101とリブ102により固定されている。なお、電源端子61は、レセプタクル91の内部に配置され、レセプタクル91を固定することにより、電源端子61も固定されるようになされている。この例では、リブ101とリブ102は、レセプタクル91の図中中央やや左側の上下両側に配置され、レセプタクル91に密着することで、レセプタクル91を固定している。
【0046】
リブ101とリブ102は、例えば、本体部51に固定されており、レセプタクル91が、リブ101とリブ102によって固定されることにより、電源端子31と電源端子61とが接続される際に、レセプタクル91とともに電源端子61が図中上下方向に動かないようになされている。なお、図示せぬ別のリブにより、レセプタクル91とともに電源端子61が、図中左右方向にも動かないようになされている。
【0047】
また、図7に示されるように、レセプタクル71が、リブ111とリブ112により固定されている。リブ111とリブ112は、例えば、本体部51に固定されている。なお、図示せぬ別のリブにより、レセプタクル71が、図中左右方向にも動かないようになされている。
【0048】
リブ101とリブ102の場合と異なり、リブ111とリブ112は、レセプタクル71の口部(図中右側)のみを固定するようになされている。
【0049】
さらに、リブ101とリブ102の場合と異なり、リブ111とリブ112は、それぞれレセプタクル71との間にクリアランス(隙間)を有して配置されている。
【0050】
このようにすることで、統合コネクタ20における電源端子31の中心からLightPeak接続端子32の中心までの距離に公差が生じた場合であっても、図5に示された場合と同様に、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することが可能となる。
【0051】
仮に、コネクタ部21をパーソナルコンピュータ50に確実に接続することができないと、例えば、適切に信号の送受信を行うことができなくなる恐れがある。コネクタ部21をパーソナルコンピュータ50に確実に接続することができないと、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における発光点と光ファイバソケット72の受光点、または、コネクタ部21のLightPeak接続端子32における受光点と光ファイバソケット72の発光点が合致しないからである。
【0052】
すなわち、図7に示されるように、コネクタ部21の電源端子31の中心線131を基準とし、LightPeak接続端子32の中心線132までの距離Aに公差が生じた場合、LightPeak接続端子32の中心線132の位置が図中上下方向に動くことになる。この場合、レセプタクル71が図中上下方向に移動することにより、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することができる。
【0053】
上述したように、リブ111とリブ112は、それぞれレセプタクル71との間にクリアランスを有して配置されているので、レセプタクル71は、クリアランスに対応する分だけ、図中上下方向に移動することができるからである。また、図6を参照して上述したように、レセプタクル71は、FPC81に接着されており、FPC81は、小さい力で繰り返し変形させることができるからである。つまり、公差に応じて上述したクリアランスを設けるようにすればよい。
【0054】
例えば、レセプタクル71を、FPC81を介さずに直接回路基板に接着する構成とした場合、レセプタクル71が図中上下方向にほとんど移動できなくなり、距離Aに公差が生じたときは、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することができない可能性がある。また、リブ111とリブ112が、それぞれレセプタクル71との間にクリアランスを有さずに配置される構成とした場合、やはりレセプタクル71が図中上下方向にほとんど移動できなくなり、距離Aに公差が生じたときは、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することができない可能性がある。
【0055】
上述した例では、電源端子31の中心線131を基準とし、LightPeak接続端子32の中心線132までの距離Aに公差が生じた場合について説明した。しかし、例えば、統合コネクタ20を製造する際に、電源端子31の中心線131と、LightPeak接続端子32の中心線132とが平行ではなくなってしまう場合もある。つまり、統合コネクタ20を製造する際に、電源端子31やLightPeak接続端子32の取り付け角度が微小にずれてしまう場合もある。
【0056】
すなわち、図8に示されるように、統合コネクタ20を製造する際に、電源端子31やLightPeak接続端子32の取り付け角度がずれて、中心線131と、中心線132とが平行ではなくなってしまう場合もある。なお、図8の例では、コネクタ部21において、LightPeak接続端子32の取り付け角度がずれて、LightPeak接続端子32が、LightPeak接続端子32に重ねて描画されている図中の点線の四角形で示される位置に取り付けられた場合の例を示している。
【0057】
本技術によれば、統合コネクタ20を製造する際に、電源端子31やLightPeak接続端子32の取り付け角度がずれて、中心線131と、中心線132とが平行ではなくなってしまう場合でも、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することができる。
【0058】
すなわち、図8に示されるように、LightPeak接続端子32の取り付け角度のずれに応じて、レセプタクル71が本体部51の内部で動くようになされている。この例では、レセプタクル71が、レセプタクル71に重ねて描画されている図中の点線の四角形で示される位置に動く例が示されている。
【0059】
図6を参照して上述したように、レセプタクル71は、FPC81に接着されており、FPC81は、小さい力で繰り返し変形させることができるので、レセプタクル71は、電源端子31の中心線131に対して多様な角度を有する位置に動くことができるからである。
【0060】
また、例えば、図8に示されるように、コネクタ部21において、LightPeak接続端子32の取り付け角度がずれていた場合、レセプタクル71は、口部において図中上下方向に大きく動く必要はないものの、口部の反対側(レセプタクル71の図中左側)において図中上下方向に大きく動くことになる。
【0061】
本技術では、上述したように、リブ111とリブ112は、レセプタクル71の口部(図中右側)のみを固定するようになされているので、例えば、LightPeak接続端子32の取り付け角度がずれていた場合でも、レセプタクル71を適切な位置に動かすことができる。
【0062】
また、このように、本体部51の内部でレセプタクル71が動いた場合でも、リブ111とリブ112により、レセプタクル71の口部の動きが固定されるので、本体部51に設けられたLightPeak接続端子62の取り付け穴からレセプタクル71の口部がずれてしまうこともない。
【0063】
このように、本技術によれば、統合コネクタ20の製造の際の公差に適応できるようになされている。
【0064】
例えば、USB接続端子などのように、電気的信号を送受信するための接続端子であれば、統合コネクタにおける接続端子の配置が公差によって微小に変化したとしても、接触不良などの問題が発生する可能性は低い。
【0065】
しかしながら、例えば、「LightPeak」などのように光ファイバを利用した接続端子の場合、光ファイバの先端と接続端子の受光位置とを、より高い精度で密着させないと、適切に通信できない恐れがある。
【0066】
つまり、今後、パーソナルコンピュータに搭載される接続端子の仕様がより多様性に富んだものとなるにつれて、従来許容されていた公差であっても、接触不良などの問題が発生する場合があると考えられる。
【0067】
本技術を用いれば、上述したように、統合コネクタ20における電源端子31の中心からLightPeak接続端子32の中心までの距離に公差が生じた場合であっても、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することが可能となる。また、本技術によれば、統合コネクタ20を製造する際に、電源端子31やLightPeak接続端子32の取り付け角度がずれて、中心線131と、中心線132とが平行ではなくなってしまう場合でも、コネクタ部21をノート型パーソナルコンピュータ50に確実に接続することができる。
【0068】
従って、本技術によれば、例えば、ノート型パーソナルコンピュータと、ドッキングステーションとの統合コネクタによる高速接続を低コストで実現することが可能となる。
【0069】
以上においては、電源端子61とLightPeak接続端子62がノート型パーソナルコンピュータ50に取り付けられている場合の例について説明したが、本技術を適用した電源端子とLightPeak接続端子がノート型パーソナルコンピュータ以外の機器に取り付けられるようにしても構わない。例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機などの電子機器に本技術を適用した電源端子とLightPeak接続端子が取り付けられるようにしてもよい。
【0070】
また、以上においては、電源端子31と、LightPeak接続端子32とをまとめて1つのコネクタとしたコネクタ部21、および電源線とLightPeak接続線とをまとめて1本のケーブルとしたケーブル部22により構成される統合コネクタ20を接続するための構成について説明した。しかしながら、本技術を適用可能な統合コネクタの種類はこれに限られるものではない。
【0071】
例えば、LightPeak接続端子以外の光ファイバを用いたインタフェースにおいても本発明を適用することが可能である。あるいはまた、光ファイバを用いたインタフェース以外のインタフェースにおいても、勿論、本技術を適用することが可能である。
【0072】
さらに、以上においては、電源端子とデータ通信用端子(例えば、LightPeak接続端子)とを1つにまとめた統合コネクタの例について説明したが、例えば、2つの異なる種類のデータ通信用端子とを1つにまとめた統合コネクタであっても、本技術を適用することが可能である。
【0073】
すなわち、本技術によれば、低コストで多様性に富んだ接続端子を利用することができるのである。
【0074】
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0075】
20 統合コネクタ 21 コネクタ部, 22 ケーブル部, 31 電源端子, 32 LightPeak接続端子, 50 ノート型パーソナルコンピュータ 51 本体部, 61 電源端子, 62 LightPeak接続端子, 71 レセプタクル, 81 FPC, 91 レセプタクル, 101 リブ, 102 リブ, 111 リブ, 112 リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接続端子と第2の接続端子をまとめて1つのコネクタとして構成した統合コネクタの前記第1の接続端子を接続する第1の接続部と、
前記第2の接続端子を接続する第2の接続部とを備え、
前記第1の接続部は、筐体に固定された複数のリブに密着して配置され、
前記第2の接続部は、前記筐体に固定された別の複数のリブとの間に所定のクリアランスを設けて配置される
電子機器。
【請求項2】
前記第1の接続部の略中央両側に2つのリブが設けられ、
前記第2の接続部の口部の両側に2つのリブが設けられ、
前記第2の接続部は、FPCに接着され、
前記FPCが前記電子機器の回路基板に接続されている
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の接続端子が電源端子であり、
前記第2の接続端子がデータ通信用の接続端子である
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2の接続端子が光ファイバを用いた接続インタフェースの接続端子である
請求項3に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−159940(P2012−159940A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18010(P2011−18010)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】