電子計算機及びプログラム
【課題】表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、そのキャプチャ画像と通常の画像とを視覚的に区別して表示する。
【解決手段】電子計算機に備えられたCPU11は、表示部13の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、このキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する。この加工処理には、キャプチャ画像に表示部13の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含む。この加工処理後のキャプチャ画像を表示部13に表示することで、通常の画像とを視覚的に区別することができる。
【解決手段】電子計算機に備えられたCPU11は、表示部13の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、このキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する。この加工処理には、キャプチャ画像に表示部13の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含む。この加工処理後のキャプチャ画像を表示部13に表示することで、通常の画像とを視覚的に区別することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込む画面キャプチャ機能を有する電子計算機及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、任意に入力された関数式を計算実行し、その計算結果を表示したり、さらに、その入力された関数式をグラフ化して表示することのできる「グラフ関数電卓」と呼ばれる小型の電子計算機が広く実用化されている。
【0003】
この種のグラフ関数電卓には、グラフ関数を学習するための学習支援ツールとして、「e−Activity」と呼ばれる電子教材機能が備えられているものがある。教育現場では、教師が複雑な関数電卓操作を生徒に分かりやすく説明するために、この電子教材機能を利用して操作ガイドを作成することがあり、その操作ガイドとして、全画面をキャプチャした画像が用いられる(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−171384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した電子教材機能において、全画面をキャプチャした画像を操作ガイドとして画面に表示した場合に、キー入力操作で表示されると通常の画像と同じであるため、ユーザが勘違いしてキー入力操作をすることがある。当然の事ながら、キャプチャ画像は画面データを取り込んだだけの固定画像であるため、その画像に対してキー入力操作を行うことはできない。
【0006】
また、画面の背景として、このような全画面をキャプチャした画像が設定されている場合も同様であり、背景だけが表示されているときに通常の画像と区別が付かず、誤ってキー入力操作を行ってしまうことがある。
【0007】
本発明は前記のような点に鑑みなされたもので、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、そのキャプチャ画像と通常の画像とを視覚的に区別して表示することのできる電子計算機及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る電子計算機は、各種データを表示するための表示装置を備えた電子計算機において、前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段と、この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段と、ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2は、請求項1記載の電子計算機において、前記加工処理手段による加工処理として、前記キャプチャ画像に前記表示装置の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、前記キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、前記加工処理手段は、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶されるとき、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、前記加工処理手段は、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶された後、前記表示制御手段によって前記画像記憶手段から読み出されて前記表示装置に表示されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を前記表示装置の画面の背景として設定する背景設定手段とを備え、前記加工処理手段は、前記背景設定手段によって前記キャプチャ画像が前記表示装置の画面の背景として設定されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項6は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付ける電子教材作成手段とを備え、前記加工処理手段は、前記電子教材作成手段によって前記キャプチャ画像が前記電子教材データに貼り付けられるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項7に係るプログラムは、各種データを表示するための表示装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータを、前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段、この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段、ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段、として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、そのキャプチャ画像と通常の画像とを視覚的に区別して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る電子計算機の外観構成を示す正面図である。
【図2】図2は同実施形態における電子計算機の回路構成を示すブロック図である。
【図3】図3は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUの機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される画面取り込みに関する処理動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される画面設定に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行されるグラフ表示に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される電子教材作成に関する処理動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される電子教材実行に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は同実施形態における電子計算機の表示部に通常画像が表示された状態を示す図である。
【図10】図10は同実施形態における電子計算機の表示部に加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【図11】図11は同実施形態における電子計算機の表示部に加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施形態に係る電子計算機の外観構成を示す正面図である。この電子計算機は、「グラフ関数電卓」と呼ばれ、入力された関数式や統計データに対応するグラフを描画表示することができる。
【0019】
この電子計算機10の本体には、本体正面の下端から3分の2程度の範囲でキー入力部12が設けられ、上端から3分の1程度の範囲で表示部13が設けられる。
【0020】
キー入力部12には、数値・記号キー12a、関数・演算子キー12b、「MENU」キー12c、「SHIFT」キー12d、「Color」キー12e、「Captuer」キー12f、「Graph」キー12g、「切替」キー12h、カーソルキー12i、そしてファンクションキー「F1」〜「F6」等が備えられる。
【0021】
数値・記号キー12aは、数字,記号などの個々のキーを配列した数値・記号の入力用キー群からなる。
【0022】
関数・演算子キー12bは、演算式や関数式を入力する際に操作される各種の関数記号キーや、「+」「−」「×」「÷」「=」などの演算子キーからなる。
【0023】
「MENU」キー12cは、四則計算式や関数計算式等の任意の計算式を入力して演算処理を行わせる演算モード、入力された関数式に対応したグラフの描画処理を行わせるグラフモード、グラフ関数の学習処理を行わせるe−Activityモード、任意のプログラムを入力して対応する計算処理を行わせるプログラムモード等、各種の動作モードの選択設定メニューを表示させる際に操作される。
【0024】
「SHIFT」キー12dは、キー入力部12における各キートップの左上に記述された各種の記号や機能を指定入力する際に該当するキーと合わせて操作される。
【0025】
「Color」キー12eは、入力データやグラフなどに対して任意の色を指定する際に操作される。
【0026】
「Captuer」キー12fは、現在表示中の画面の画像をキャプチャ画像として取り込む際に操作される。
【0027】
「Graph」キー12gは、入力データを元にして任意のグラフを描く際に操作される。
【0028】
「切替」キー12hは、2つのレイヤを有し、レイヤ1の画像とレイヤ2の画像を切り替えて表示可能な表示部13に対し、その切り替え指示を行う際に操作される。
【0029】
カーソルキー(「↑」「↓」「←」「→」)12iは、それぞれ表示されたデータの選択,送り操作や、カーソルCLの移動操作を行なう際等に操作される。
【0030】
ファンクションキー「F1」〜「F6」は、種々の動作モードに応じて表示部13の画面下端に沿って配列表示される各種選択メニューを選択させる際に操作される。
【0031】
また、表示部13には、例えば縦186ドット×横378ドットの表示範囲を有するカラー表示可能な液晶表示装置が用いられている。この表示部13は、レイヤ1の画像とレイヤ2の画像を切り替えて表示したり、合成して表示することが可能な構成を有する。
【0032】
図2は電子計算機10の回路構成を示すブロック図である。
【0033】
電子計算機10は、マイクロコンピュータであるCPU11を備えている。CPU11は、プログラムの起動により回路各部を動作させて、電卓機能や関数グラフ表示機能など、電子計算機10に備えられた各種機能を実行する。このCPU11には、図1に示したキー入力部12、表示部13の他に、記憶装置14、RAM15、カードIF(インタフェース)16、通信制御部18などが接続されている。
【0034】
記憶装置14は、ROMなどのメモリデバイスから構成され、本発明を実現するための表示制御プログラム14aの他、各種データ及びプログラムを記憶している。
【0035】
RAM15は、CPU11の処理動作に必要な各種データを記憶している。このRAM15には、表示部13の画面上に表示するためのデータが展開される表示データ記憶領域15aの他、第1レイヤ画像記憶領域15b、第2レイヤ画像記憶領域15c、キャプチャ画像記憶領域15d、電子教材記憶領域15eが設けられている。
【0036】
第1レイヤ画像記憶領域15bには、表示部13のレイヤ1に表示される画像が記憶される。
【0037】
第2レイヤ画像記憶領域15cには、表示部13のレイヤ2に表示される画像が記憶される。
【0038】
キャプチャ画像記憶領域15dには、キー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fの操作により、現在表示中の画面データがキャプチャ画像として取り込まれて記憶される。
【0039】
電子教材記憶領域15eには、e−Activityモードで使用される学習支援のための電子教材データが記憶される。なお、この電子教材データについては、後に図7および図8を参照して説明する。
【0040】
カードIF16は、外部記録媒体であるメモリカード17に記録されたデータの読み出し/書き込みのための処理を行う。このメモリカード17には、プログラムや画像などのデータが記録される。
【0041】
通信制御部18は、図示せぬUSB(Universal Serial Bus)を介して接続された外部端末との間のデータ通信、あるいは所定の通信回線を介して無線により接続される外部端末との間のデータ通信を行う。
【0042】
図3は電子計算機10に備えられたCPU11が表示制御プログラム14aを実行することにより果たす機能構成を示すブロック図である。
【0043】
CPU11は、表示画面のキャプチャを行う場合において、画面取り込み11a、加工処理部11b、表示制御部11c、背景設定部11d、電子教材作成部11eとして機能する。
【0044】
画面取り込み11aは、表示部13の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込むための制御を行う。
【0045】
加工処理部11bは、画面取り込み11aによって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理するための制御を行う。
【0046】
表示制御部11cは、ユーザ操作に応じて、加工処理部11bによって加工処理されたキャプチャ画像を表示部13に表示するための制御を行う。
【0047】
背景設定部11dは、キャプチャ画像を表示部13の画面の背景として設定するための制御を行う。
【0048】
電子教材作成部11eは、キャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付けるための制御を行う。
【0049】
このような構成において、電子計算機10は画面キャプチャ機能を備えている。これは、現在表示中の画面データをキャプチャ画像として取り込む機能であり、キー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fを操作することで起動される。このキャプチャ画像は、画面の背景として利用したり、学習支援のための電子教材データに貼り付けることができる。しかし、このようなキャプチャ画像が画面上に表示されていると、見た目では、実際にキー入力操作可能な通常の画像との区別が付かないため、ユーザが戸惑うことがある。
【0050】
そこで、本発明では、キャプチャ画像に加工処理を施して、通常の画像と区別可能に表示することを特徴とする。
【0051】
この加工処理として、キャプチャ画像に表示部13の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含む。なお、加工処理後のキャプチャ画像の表示例については後に図9乃至図11を参照して説明する。
【0052】
また、キャプチャ画像の加工処理は、以下のいずれかのタイミングで行うものとする。
・保存時(図4参照)
・表示時(図6,図8参照)
・背景設定時(図5参照)
・電子教材作成時(図7参照)
なお、どのタイミングで加工処理を行うのかは、キー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作によって、表示部13に表示される図示せぬ設定画面において、ユーザが任意に設定できるものとする。
【0053】
以下に、それぞれのタイミングでの処理動作について、フローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の各フローチャートで示される処理は、コンピュータであるCPU11が記憶装置14に記憶された表示制御プログラム14aを読み込むことにより実行されるものである。
【0054】
(a)画面取り込み(キャプチャ画像の保存)
図4は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される画面取り込みに関する処理動作を示すフローチャートである。
【0055】
今、何らかの画像データがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開され、表示部13の画面上に表示されている。この状態で、ユーザがキー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fを押下操作すると(ステップA11のYes)、RAM15の表示データ記憶領域15aに展開されている現在表示中の画面データがCPU11に取り込まれる(ステップA12)。
【0056】
CPU11に取り込まれた画像データは、例えば「No.1」などのデータ名が付されて(ステップA13)、RAM15のキャプチャ画像記憶領域15dにキャプチャ画像として保存される(ステップA15)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、通常の画像と視覚的に区別するための加工処理が施される(ステップA14)。
【0057】
(b)背景設定
図5は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される画面設定に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0058】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「画面設定」を選択すると(ステップB11のYes)、図示せぬセットアップ画面が表示部13に表示される(ステップB12)。
【0059】
このセットアップ画面には、画面設定に関する各種項目が設けられており、その中で「グラフ背景」の項目を設定すると(ステップB13のYes)、グラフ表示時に背景として用いられる画像データが選択され(ステップB14)、その画像データがRAM15の第2レイヤレイヤ画像記憶領域15cに保存される(ステップB16)。このとき、上述したキャプチャ画像が背景として選択されたとすると、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップB15)。
【0060】
(c)グラフ表示(キャプチャ画像の表示2)
図6は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行されるグラフ表示に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0061】
今、RAM15の第2レイヤ画像記憶領域15cに背景として用いられる画像データが既に記憶されているものとする。
【0062】
ユーザがキー入力部12に設けられた「Graph」キー12gの操作によりグラフモードを設定した後(ステップC11のYes)、数値・記号キー12a、関数・演算子キー12bを操作して任意の関数式を入力する(ステップC12)。これにより、入力された関数式に従ってグラフデータが生成され(ステップC13)、その生成されたグラフデータがRAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに書き込まれる(ステップC14)。
【0063】
ここで、表示対象とするレイヤを表わすフラグをnとすると、まず、n=0が設定される(ステップC15)。そして、RAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに記憶されたグラフデータと第2レイヤ画像記憶領域15cに記憶された画像データ(背景画像)とが合成されてRAM15の表示データ記憶領域15aに展開され(ステップC16)、その合成画像が表示部13の画面上に表示される(ステップC17)。
【0064】
すなわち、n=0のときは、第2レイヤの画像データが背景として画面全体に表示され、その上に第1レイヤのグラフデータが重ね表示されることになる。この状態で、ユーザによりキー入力部12に設けられた「切替」キー12hが操作されると(ステップC18のYes)、フラグnの値に応じて、以下のような表示対象とするレイヤが切り替えられる(ステップC19)。
【0065】
すなわち、「切替」キー12hが操作されたときに、n=0であった場合には、第2レイヤが表示対象となり、RAM15の第2レイヤ画像記憶領域15cに記憶された画像データ(背景画像)のみがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップC21)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップC20)。
【0066】
表示後、n=1にセットされて、ステップC18に戻る。そして、n=1で、「切替」キー12hが操作された場合には、第1レイヤが表示対象となり、RAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに記憶されたグラフデータのみがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップC23)。このグラフデータはキー操作可能なリアルなデータであるため、加工処理は行われない。
【0067】
表示後、n=2にセットされて、ステップC18に戻る。そして、n=2で、「切替」キー12hが操作された場合にはステップC15に戻り、再び、背景画像とグラフデータとが合成されて表示部13の画面上に表示される(ステップC16,C17)。
【0068】
(d)電子教材作成
次に、電子教材データにキャプチャ画像を利用する場合を想定して説明する。
【0069】
この電子計算機10には、グラフ関数を学習するための学習支援ツールとして「e−Activity」と呼ばれる電子教材機能が備えられている。この電子教材機能は、教師が教材を作成するためのものであるが、複雑な関数電卓操作を生徒に分かりやすく説明するために、教師が操作ガイドを作成するためにも用いられる。その操作ガイドとして、全画面をキャップした画像が利用され、そのキャプチャ画像が電子教材データに貼り付けられて生徒に提供される。
【0070】
図7は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される電子教材作成に関する処理動作を示すフローチャートである。
【0071】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「電子教材作成」を選択すると(ステップD11のYes)、図示せぬ電子教材作成用入力画面が表示部13に表示される(ステップD12)。
【0072】
この電子教材作成用入力画面において、任意のテキストあるいは画像を入力できる。テキスト入力であれば(ステップD13のYes)、数値・記号キー12aの操作により、電子教材データの文字・記号列が入力される(ステップD14)。
【0073】
一方、画像入力であれば(ステップD15のYes)、学習対象とする関数グラフなどを表示した画面のキャプチャ画像が選択されて(ステップD16)、その画像データが電子教材データに貼り付けられる(ステップD18)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップD17)。
【0074】
テキストあるいは画像の入力後、保存が指示されると(ステップD19のYes)、その入力されたテキストあるいは画像を含む電子教材データに名前が付けられて、RAM15の電子教材記憶領域15eに保存される(ステップD20)。
【0075】
(e)電子教材実行(キャプチャ画像の表示2)
図8は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される電子教材実行に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0076】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「電子教材実行」を選択すると(ステップE11のYes)、電子教材データのファイルが選択され、RAM15の電子教材記憶領域15eから該当する電子教材データが読み出される(ステップE12)。
【0077】
ここで、読み出された電子教材データに画像データが貼り付けられていた場合に(ステップE13のYes)、その画像データがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップE15)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップE14)。
【0078】
一方、画像データでなければ(ステップE13のNo)、その電子教材データの文字・記号列がRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップE16)。
【0079】
以後、カーソルキー12iによるスクロール操作に従って、次のデータが順次読み出されて(ステップE17,E18,E19)、前記同様に画像データは加工処理後に表示されることになる。
【0080】
次に、キャプチャ画像の加工処理について説明する。
【0081】
図9は通常画像が表示された状態を示す図である。図10および図11は加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【0082】
図9に示すように、表示部13に通常画像21が表示されている状態では、画面上部の所定の位置に電池残量を示す電池マーク22が表示されている。この通常画像21は、キー入力操作可能な画像であり、ユーザがキー入力部12を操作することで適宜更新される。
【0083】
これに対し、キャプチャ画像23は上述した画面キャプチャ機能によって取り込まれた固定画像であり、キー入力操作はできない。このキャプチャ画像23を通常画像21と区別するため、上述したタイミング(図4のA14,図5のB15,図6のC20,図7のD17,図8のE14)にて、図10または図11に示すような加工処理がキャプチャ画像23に対して施される。
【0084】
図10は、キャプチャ画像23に画面枠24を追加した例である。図11は、キャプチャ画像23から電池マーク22を消去し、さらに、画面の所定の位置にメッセージ35を追加した例である。このような表示形態により、ユーザは現在表示されている画像がキャプチャ画像23であることを容易に判断することができ、通常画像21と見間違えてキー入力操作することはない。
【0085】
なお、図11の例では、電池マーク22を消去したが、キー入力操作や演算に関係しない情報であれば、電池マーク22以外のものを消去することでも良い。
【0086】
以上のように本実施形態によれば、キャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と区別して表示できるので、ユーザはキャプチャ画像が表示されていることを視覚的に把握でき、誤った操作を行うことがなくなる。
【0087】
また、キャプチャ画像を通常画像と区別表示するための加工処理として、画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報(枠や文字列、アイコン等)を付加、あるいは、キー入力操作に関係しない情報(電池マーク等)を削除することで、画像に対して大幅な加工を行わずに、キャプチャ画像であることを知らしめことができる。
【0088】
また、図4に示したように、キャプチャ画像の保存時に区別表示のための加工処理を行えば、キャプチャ画像を表示する度に加工処理を行う必要がなくなるので、CPU11の処理負担を軽減できると共に素早く表示できるといったメリットがある。
【0089】
また、図6および図8に示したように、キャプチャ画像の表示時に区別表示のための加工処理を行えば、キャプチャ画像をオリジナルの状態つまり画面取り込み時の状態でそのまま保持することができる。
【0090】
また、図5に示したように、背景のセットアップで通常画像と異なるレイヤにキャプチャ画像を設定する際に区別表示のための加工処理を行えば、レイヤの切替え表示をスムーズにでき、背景だけが表示されたときにはキャプチャ画像であることを知らしめることができる。
【0091】
また、図7に示したように、電子教材データにキャプチャ画像を貼り付ける際に区別表示のための加工処理を行えば、その電子教材データを生徒が使うときに、画面上に表示された画像がキャプチャ画像であることを知らしめることができる。
【0092】
なお、カラー表示可能な電子計算機10の特性を活かして、キャプチャ画像に対して、赤色等の目立つ色で画面枠を追加すれば、表示されたときにキャプチャ画像であることをより確実に知らしめることができる。
【0093】
また、前記実施形態において記載した電子計算機10による各動作手法、すなわち、図4乃至8の各フローチャートで示した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フレシキプルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に記録して配布することができる。そして、電子計算機10のコンピュータ(CPU11)は、この記憶媒体に記録されたプログラムを読み込みことで、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0094】
また、前記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)を介して伝送させることができる。そして、電子計算機10のコンピュータ(CPU11)は、このプログラムを通信ネットワークに接続された通信装置(通信制御部18)にて受信することにより、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0095】
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0096】
10…電子計算機、
11…CPU、
11a…画面取り込み部、
11b…加工処理部、
11c…表示制御部、
11d…背景設定部、
11e…電子教材作成部、
12…キー入力部、
12a…数値・記号キー、
12b…関数・演算子キー、
12c…「MENU」キー、
12d…「SHIFT」キー、
12e…「Color」キー、
12f…「Captuer」キー
12g…「Graph」キー、
12h…「切替」キー、
12i…カーソルキー、
F1〜F6…ファンクションキー、
13…表示部、
14…メモリ、
14a…表示制御プログラム、
15…RAM、
15a…表示データ記憶領域、
15b…第1レイヤ画像記憶領域、
15c…第2レイヤ画像記憶領域、
15d…キャプチャ画像記憶領域、
15e…電子教材記憶領域、
16…カードIF、
17…メモリカード、
18…通信制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込む画面キャプチャ機能を有する電子計算機及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、任意に入力された関数式を計算実行し、その計算結果を表示したり、さらに、その入力された関数式をグラフ化して表示することのできる「グラフ関数電卓」と呼ばれる小型の電子計算機が広く実用化されている。
【0003】
この種のグラフ関数電卓には、グラフ関数を学習するための学習支援ツールとして、「e−Activity」と呼ばれる電子教材機能が備えられているものがある。教育現場では、教師が複雑な関数電卓操作を生徒に分かりやすく説明するために、この電子教材機能を利用して操作ガイドを作成することがあり、その操作ガイドとして、全画面をキャプチャした画像が用いられる(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−171384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した電子教材機能において、全画面をキャプチャした画像を操作ガイドとして画面に表示した場合に、キー入力操作で表示されると通常の画像と同じであるため、ユーザが勘違いしてキー入力操作をすることがある。当然の事ながら、キャプチャ画像は画面データを取り込んだだけの固定画像であるため、その画像に対してキー入力操作を行うことはできない。
【0006】
また、画面の背景として、このような全画面をキャプチャした画像が設定されている場合も同様であり、背景だけが表示されているときに通常の画像と区別が付かず、誤ってキー入力操作を行ってしまうことがある。
【0007】
本発明は前記のような点に鑑みなされたもので、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、そのキャプチャ画像と通常の画像とを視覚的に区別して表示することのできる電子計算機及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る電子計算機は、各種データを表示するための表示装置を備えた電子計算機において、前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段と、この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段と、ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2は、請求項1記載の電子計算機において、前記加工処理手段による加工処理として、前記キャプチャ画像に前記表示装置の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、前記キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、前記加工処理手段は、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶されるとき、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、前記加工処理手段は、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶された後、前記表示制御手段によって前記画像記憶手段から読み出されて前記表示装置に表示されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項5は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を前記表示装置の画面の背景として設定する背景設定手段とを備え、前記加工処理手段は、前記背景設定手段によって前記キャプチャ画像が前記表示装置の画面の背景として設定されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項6は、請求項1または2記載の電子計算機において、前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付ける電子教材作成手段とを備え、前記加工処理手段は、前記電子教材作成手段によって前記キャプチャ画像が前記電子教材データに貼り付けられるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項7に係るプログラムは、各種データを表示するための表示装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記コンピュータを、前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段、この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段、ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段、として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、表示画面の画像をキャプチャ画像として取り込んだ際に、そのキャプチャ画像と通常の画像とを視覚的に区別して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る電子計算機の外観構成を示す正面図である。
【図2】図2は同実施形態における電子計算機の回路構成を示すブロック図である。
【図3】図3は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUの機能構成を示すブロック図である。
【図4】図4は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される画面取り込みに関する処理動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される画面設定に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行されるグラフ表示に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図7】図7は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される電子教材作成に関する処理動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は同実施形態における電子計算機に備えられたCPUによって実行される電子教材実行に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は同実施形態における電子計算機の表示部に通常画像が表示された状態を示す図である。
【図10】図10は同実施形態における電子計算機の表示部に加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【図11】図11は同実施形態における電子計算機の表示部に加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施形態に係る電子計算機の外観構成を示す正面図である。この電子計算機は、「グラフ関数電卓」と呼ばれ、入力された関数式や統計データに対応するグラフを描画表示することができる。
【0019】
この電子計算機10の本体には、本体正面の下端から3分の2程度の範囲でキー入力部12が設けられ、上端から3分の1程度の範囲で表示部13が設けられる。
【0020】
キー入力部12には、数値・記号キー12a、関数・演算子キー12b、「MENU」キー12c、「SHIFT」キー12d、「Color」キー12e、「Captuer」キー12f、「Graph」キー12g、「切替」キー12h、カーソルキー12i、そしてファンクションキー「F1」〜「F6」等が備えられる。
【0021】
数値・記号キー12aは、数字,記号などの個々のキーを配列した数値・記号の入力用キー群からなる。
【0022】
関数・演算子キー12bは、演算式や関数式を入力する際に操作される各種の関数記号キーや、「+」「−」「×」「÷」「=」などの演算子キーからなる。
【0023】
「MENU」キー12cは、四則計算式や関数計算式等の任意の計算式を入力して演算処理を行わせる演算モード、入力された関数式に対応したグラフの描画処理を行わせるグラフモード、グラフ関数の学習処理を行わせるe−Activityモード、任意のプログラムを入力して対応する計算処理を行わせるプログラムモード等、各種の動作モードの選択設定メニューを表示させる際に操作される。
【0024】
「SHIFT」キー12dは、キー入力部12における各キートップの左上に記述された各種の記号や機能を指定入力する際に該当するキーと合わせて操作される。
【0025】
「Color」キー12eは、入力データやグラフなどに対して任意の色を指定する際に操作される。
【0026】
「Captuer」キー12fは、現在表示中の画面の画像をキャプチャ画像として取り込む際に操作される。
【0027】
「Graph」キー12gは、入力データを元にして任意のグラフを描く際に操作される。
【0028】
「切替」キー12hは、2つのレイヤを有し、レイヤ1の画像とレイヤ2の画像を切り替えて表示可能な表示部13に対し、その切り替え指示を行う際に操作される。
【0029】
カーソルキー(「↑」「↓」「←」「→」)12iは、それぞれ表示されたデータの選択,送り操作や、カーソルCLの移動操作を行なう際等に操作される。
【0030】
ファンクションキー「F1」〜「F6」は、種々の動作モードに応じて表示部13の画面下端に沿って配列表示される各種選択メニューを選択させる際に操作される。
【0031】
また、表示部13には、例えば縦186ドット×横378ドットの表示範囲を有するカラー表示可能な液晶表示装置が用いられている。この表示部13は、レイヤ1の画像とレイヤ2の画像を切り替えて表示したり、合成して表示することが可能な構成を有する。
【0032】
図2は電子計算機10の回路構成を示すブロック図である。
【0033】
電子計算機10は、マイクロコンピュータであるCPU11を備えている。CPU11は、プログラムの起動により回路各部を動作させて、電卓機能や関数グラフ表示機能など、電子計算機10に備えられた各種機能を実行する。このCPU11には、図1に示したキー入力部12、表示部13の他に、記憶装置14、RAM15、カードIF(インタフェース)16、通信制御部18などが接続されている。
【0034】
記憶装置14は、ROMなどのメモリデバイスから構成され、本発明を実現するための表示制御プログラム14aの他、各種データ及びプログラムを記憶している。
【0035】
RAM15は、CPU11の処理動作に必要な各種データを記憶している。このRAM15には、表示部13の画面上に表示するためのデータが展開される表示データ記憶領域15aの他、第1レイヤ画像記憶領域15b、第2レイヤ画像記憶領域15c、キャプチャ画像記憶領域15d、電子教材記憶領域15eが設けられている。
【0036】
第1レイヤ画像記憶領域15bには、表示部13のレイヤ1に表示される画像が記憶される。
【0037】
第2レイヤ画像記憶領域15cには、表示部13のレイヤ2に表示される画像が記憶される。
【0038】
キャプチャ画像記憶領域15dには、キー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fの操作により、現在表示中の画面データがキャプチャ画像として取り込まれて記憶される。
【0039】
電子教材記憶領域15eには、e−Activityモードで使用される学習支援のための電子教材データが記憶される。なお、この電子教材データについては、後に図7および図8を参照して説明する。
【0040】
カードIF16は、外部記録媒体であるメモリカード17に記録されたデータの読み出し/書き込みのための処理を行う。このメモリカード17には、プログラムや画像などのデータが記録される。
【0041】
通信制御部18は、図示せぬUSB(Universal Serial Bus)を介して接続された外部端末との間のデータ通信、あるいは所定の通信回線を介して無線により接続される外部端末との間のデータ通信を行う。
【0042】
図3は電子計算機10に備えられたCPU11が表示制御プログラム14aを実行することにより果たす機能構成を示すブロック図である。
【0043】
CPU11は、表示画面のキャプチャを行う場合において、画面取り込み11a、加工処理部11b、表示制御部11c、背景設定部11d、電子教材作成部11eとして機能する。
【0044】
画面取り込み11aは、表示部13の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込むための制御を行う。
【0045】
加工処理部11bは、画面取り込み11aによって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理するための制御を行う。
【0046】
表示制御部11cは、ユーザ操作に応じて、加工処理部11bによって加工処理されたキャプチャ画像を表示部13に表示するための制御を行う。
【0047】
背景設定部11dは、キャプチャ画像を表示部13の画面の背景として設定するための制御を行う。
【0048】
電子教材作成部11eは、キャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付けるための制御を行う。
【0049】
このような構成において、電子計算機10は画面キャプチャ機能を備えている。これは、現在表示中の画面データをキャプチャ画像として取り込む機能であり、キー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fを操作することで起動される。このキャプチャ画像は、画面の背景として利用したり、学習支援のための電子教材データに貼り付けることができる。しかし、このようなキャプチャ画像が画面上に表示されていると、見た目では、実際にキー入力操作可能な通常の画像との区別が付かないため、ユーザが戸惑うことがある。
【0050】
そこで、本発明では、キャプチャ画像に加工処理を施して、通常の画像と区別可能に表示することを特徴とする。
【0051】
この加工処理として、キャプチャ画像に表示部13の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含む。なお、加工処理後のキャプチャ画像の表示例については後に図9乃至図11を参照して説明する。
【0052】
また、キャプチャ画像の加工処理は、以下のいずれかのタイミングで行うものとする。
・保存時(図4参照)
・表示時(図6,図8参照)
・背景設定時(図5参照)
・電子教材作成時(図7参照)
なお、どのタイミングで加工処理を行うのかは、キー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作によって、表示部13に表示される図示せぬ設定画面において、ユーザが任意に設定できるものとする。
【0053】
以下に、それぞれのタイミングでの処理動作について、フローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の各フローチャートで示される処理は、コンピュータであるCPU11が記憶装置14に記憶された表示制御プログラム14aを読み込むことにより実行されるものである。
【0054】
(a)画面取り込み(キャプチャ画像の保存)
図4は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される画面取り込みに関する処理動作を示すフローチャートである。
【0055】
今、何らかの画像データがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開され、表示部13の画面上に表示されている。この状態で、ユーザがキー入力部12に設けられた「Captuer」キー12fを押下操作すると(ステップA11のYes)、RAM15の表示データ記憶領域15aに展開されている現在表示中の画面データがCPU11に取り込まれる(ステップA12)。
【0056】
CPU11に取り込まれた画像データは、例えば「No.1」などのデータ名が付されて(ステップA13)、RAM15のキャプチャ画像記憶領域15dにキャプチャ画像として保存される(ステップA15)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、通常の画像と視覚的に区別するための加工処理が施される(ステップA14)。
【0057】
(b)背景設定
図5は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される画面設定に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0058】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「画面設定」を選択すると(ステップB11のYes)、図示せぬセットアップ画面が表示部13に表示される(ステップB12)。
【0059】
このセットアップ画面には、画面設定に関する各種項目が設けられており、その中で「グラフ背景」の項目を設定すると(ステップB13のYes)、グラフ表示時に背景として用いられる画像データが選択され(ステップB14)、その画像データがRAM15の第2レイヤレイヤ画像記憶領域15cに保存される(ステップB16)。このとき、上述したキャプチャ画像が背景として選択されたとすると、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップB15)。
【0060】
(c)グラフ表示(キャプチャ画像の表示2)
図6は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行されるグラフ表示に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0061】
今、RAM15の第2レイヤ画像記憶領域15cに背景として用いられる画像データが既に記憶されているものとする。
【0062】
ユーザがキー入力部12に設けられた「Graph」キー12gの操作によりグラフモードを設定した後(ステップC11のYes)、数値・記号キー12a、関数・演算子キー12bを操作して任意の関数式を入力する(ステップC12)。これにより、入力された関数式に従ってグラフデータが生成され(ステップC13)、その生成されたグラフデータがRAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに書き込まれる(ステップC14)。
【0063】
ここで、表示対象とするレイヤを表わすフラグをnとすると、まず、n=0が設定される(ステップC15)。そして、RAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに記憶されたグラフデータと第2レイヤ画像記憶領域15cに記憶された画像データ(背景画像)とが合成されてRAM15の表示データ記憶領域15aに展開され(ステップC16)、その合成画像が表示部13の画面上に表示される(ステップC17)。
【0064】
すなわち、n=0のときは、第2レイヤの画像データが背景として画面全体に表示され、その上に第1レイヤのグラフデータが重ね表示されることになる。この状態で、ユーザによりキー入力部12に設けられた「切替」キー12hが操作されると(ステップC18のYes)、フラグnの値に応じて、以下のような表示対象とするレイヤが切り替えられる(ステップC19)。
【0065】
すなわち、「切替」キー12hが操作されたときに、n=0であった場合には、第2レイヤが表示対象となり、RAM15の第2レイヤ画像記憶領域15cに記憶された画像データ(背景画像)のみがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップC21)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップC20)。
【0066】
表示後、n=1にセットされて、ステップC18に戻る。そして、n=1で、「切替」キー12hが操作された場合には、第1レイヤが表示対象となり、RAM15の第1レイヤ画像記憶領域15bに記憶されたグラフデータのみがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップC23)。このグラフデータはキー操作可能なリアルなデータであるため、加工処理は行われない。
【0067】
表示後、n=2にセットされて、ステップC18に戻る。そして、n=2で、「切替」キー12hが操作された場合にはステップC15に戻り、再び、背景画像とグラフデータとが合成されて表示部13の画面上に表示される(ステップC16,C17)。
【0068】
(d)電子教材作成
次に、電子教材データにキャプチャ画像を利用する場合を想定して説明する。
【0069】
この電子計算機10には、グラフ関数を学習するための学習支援ツールとして「e−Activity」と呼ばれる電子教材機能が備えられている。この電子教材機能は、教師が教材を作成するためのものであるが、複雑な関数電卓操作を生徒に分かりやすく説明するために、教師が操作ガイドを作成するためにも用いられる。その操作ガイドとして、全画面をキャップした画像が利用され、そのキャプチャ画像が電子教材データに貼り付けられて生徒に提供される。
【0070】
図7は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される電子教材作成に関する処理動作を示すフローチャートである。
【0071】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「電子教材作成」を選択すると(ステップD11のYes)、図示せぬ電子教材作成用入力画面が表示部13に表示される(ステップD12)。
【0072】
この電子教材作成用入力画面において、任意のテキストあるいは画像を入力できる。テキスト入力であれば(ステップD13のYes)、数値・記号キー12aの操作により、電子教材データの文字・記号列が入力される(ステップD14)。
【0073】
一方、画像入力であれば(ステップD15のYes)、学習対象とする関数グラフなどを表示した画面のキャプチャ画像が選択されて(ステップD16)、その画像データが電子教材データに貼り付けられる(ステップD18)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップD17)。
【0074】
テキストあるいは画像の入力後、保存が指示されると(ステップD19のYes)、その入力されたテキストあるいは画像を含む電子教材データに名前が付けられて、RAM15の電子教材記憶領域15eに保存される(ステップD20)。
【0075】
(e)電子教材実行(キャプチャ画像の表示2)
図8は電子計算機10に備えられたCPU11によって実行される電子教材実行に関わる処理動作を示すフローチャートである。
【0076】
ユーザがキー入力部12に設けられた「MENU」キー12cの操作により「電子教材実行」を選択すると(ステップE11のYes)、電子教材データのファイルが選択され、RAM15の電子教材記憶領域15eから該当する電子教材データが読み出される(ステップE12)。
【0077】
ここで、読み出された電子教材データに画像データが貼り付けられていた場合に(ステップE13のYes)、その画像データがRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップE15)。このとき、予めキャプチャ画像の加工モードが設定されている場合に、当該画像データに対し、上述した加工処理が施される(ステップE14)。
【0078】
一方、画像データでなければ(ステップE13のNo)、その電子教材データの文字・記号列がRAM15の表示データ記憶領域15aに展開されて、表示部13の画面上に表示される(ステップE16)。
【0079】
以後、カーソルキー12iによるスクロール操作に従って、次のデータが順次読み出されて(ステップE17,E18,E19)、前記同様に画像データは加工処理後に表示されることになる。
【0080】
次に、キャプチャ画像の加工処理について説明する。
【0081】
図9は通常画像が表示された状態を示す図である。図10および図11は加工処理後のキャプチャ画像が表示された状態を示す図である。
【0082】
図9に示すように、表示部13に通常画像21が表示されている状態では、画面上部の所定の位置に電池残量を示す電池マーク22が表示されている。この通常画像21は、キー入力操作可能な画像であり、ユーザがキー入力部12を操作することで適宜更新される。
【0083】
これに対し、キャプチャ画像23は上述した画面キャプチャ機能によって取り込まれた固定画像であり、キー入力操作はできない。このキャプチャ画像23を通常画像21と区別するため、上述したタイミング(図4のA14,図5のB15,図6のC20,図7のD17,図8のE14)にて、図10または図11に示すような加工処理がキャプチャ画像23に対して施される。
【0084】
図10は、キャプチャ画像23に画面枠24を追加した例である。図11は、キャプチャ画像23から電池マーク22を消去し、さらに、画面の所定の位置にメッセージ35を追加した例である。このような表示形態により、ユーザは現在表示されている画像がキャプチャ画像23であることを容易に判断することができ、通常画像21と見間違えてキー入力操作することはない。
【0085】
なお、図11の例では、電池マーク22を消去したが、キー入力操作や演算に関係しない情報であれば、電池マーク22以外のものを消去することでも良い。
【0086】
以上のように本実施形態によれば、キャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と区別して表示できるので、ユーザはキャプチャ画像が表示されていることを視覚的に把握でき、誤った操作を行うことがなくなる。
【0087】
また、キャプチャ画像を通常画像と区別表示するための加工処理として、画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報(枠や文字列、アイコン等)を付加、あるいは、キー入力操作に関係しない情報(電池マーク等)を削除することで、画像に対して大幅な加工を行わずに、キャプチャ画像であることを知らしめことができる。
【0088】
また、図4に示したように、キャプチャ画像の保存時に区別表示のための加工処理を行えば、キャプチャ画像を表示する度に加工処理を行う必要がなくなるので、CPU11の処理負担を軽減できると共に素早く表示できるといったメリットがある。
【0089】
また、図6および図8に示したように、キャプチャ画像の表示時に区別表示のための加工処理を行えば、キャプチャ画像をオリジナルの状態つまり画面取り込み時の状態でそのまま保持することができる。
【0090】
また、図5に示したように、背景のセットアップで通常画像と異なるレイヤにキャプチャ画像を設定する際に区別表示のための加工処理を行えば、レイヤの切替え表示をスムーズにでき、背景だけが表示されたときにはキャプチャ画像であることを知らしめることができる。
【0091】
また、図7に示したように、電子教材データにキャプチャ画像を貼り付ける際に区別表示のための加工処理を行えば、その電子教材データを生徒が使うときに、画面上に表示された画像がキャプチャ画像であることを知らしめることができる。
【0092】
なお、カラー表示可能な電子計算機10の特性を活かして、キャプチャ画像に対して、赤色等の目立つ色で画面枠を追加すれば、表示されたときにキャプチャ画像であることをより確実に知らしめることができる。
【0093】
また、前記実施形態において記載した電子計算機10による各動作手法、すなわち、図4乃至8の各フローチャートで示した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フレシキプルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に記録して配布することができる。そして、電子計算機10のコンピュータ(CPU11)は、この記憶媒体に記録されたプログラムを読み込みことで、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0094】
また、前記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(公衆回線)を介して伝送させることができる。そして、電子計算機10のコンピュータ(CPU11)は、このプログラムを通信ネットワークに接続された通信装置(通信制御部18)にて受信することにより、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0095】
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0096】
10…電子計算機、
11…CPU、
11a…画面取り込み部、
11b…加工処理部、
11c…表示制御部、
11d…背景設定部、
11e…電子教材作成部、
12…キー入力部、
12a…数値・記号キー、
12b…関数・演算子キー、
12c…「MENU」キー、
12d…「SHIFT」キー、
12e…「Color」キー、
12f…「Captuer」キー
12g…「Graph」キー、
12h…「切替」キー、
12i…カーソルキー、
F1〜F6…ファンクションキー、
13…表示部、
14…メモリ、
14a…表示制御プログラム、
15…RAM、
15a…表示データ記憶領域、
15b…第1レイヤ画像記憶領域、
15c…第2レイヤ画像記憶領域、
15d…キャプチャ画像記憶領域、
15e…電子教材記憶領域、
16…カードIF、
17…メモリカード、
18…通信制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種データを表示するための表示装置を備えた電子計算機において、
前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段と、
この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段と、
ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段と
を具備したことを特徴とする電子計算機。
【請求項2】
前記加工処理手段による加工処理として、前記キャプチャ画像に前記表示装置の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、前記キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含むことを特徴とする請求項1記載の電子計算機。
【請求項3】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、
前記加工処理手段は、
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶されるとき、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項4】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、
前記加工処理手段は、
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶された後、前記表示制御手段によって前記画像記憶手段から読み出されて前記表示装置に表示されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項5】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を前記表示装置の画面の背景として設定する背景設定手段とを備え、
前記加工処理手段は、
前記背景設定手段によって前記キャプチャ画像が前記表示装置の画面の背景として設定されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項6】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付ける電子教材作成手段とを備え、
前記加工処理手段は、
前記電子教材作成手段によって前記キャプチャ画像が前記電子教材データに貼り付けられるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項7】
各種データを表示するための表示装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段、
この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段、
ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段、
として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【請求項1】
各種データを表示するための表示装置を備えた電子計算機において、
前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段と、
この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段と、
ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段と
を具備したことを特徴とする電子計算機。
【請求項2】
前記加工処理手段による加工処理として、前記キャプチャ画像に前記表示装置の画面から取り込んだ画像であることを明示するための情報を付加するか、あるいは、前記キャプチャ画像からキー入力操作に関係しない情報を削除することを含むことを特徴とする請求項1記載の電子計算機。
【請求項3】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、
前記加工処理手段は、
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶されるとき、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項4】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段を備え、
前記加工処理手段は、
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像が前記画像記憶手段に記憶された後、前記表示制御手段によって前記画像記憶手段から読み出されて前記表示装置に表示されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項5】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を前記表示装置の画面の背景として設定する背景設定手段とを備え、
前記加工処理手段は、
前記背景設定手段によって前記キャプチャ画像が前記表示装置の画面の背景として設定されるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項6】
前記画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像を記憶する画像記憶手段と、
この画像記憶手段に記憶されたキャプチャ画像を学習支援のための電子教材データに貼り付ける電子教材作成手段とを備え、
前記加工処理手段は、
前記電子教材作成手段によって前記キャプチャ画像が前記電子教材データに貼り付けられるときに、当該キャプチャ画像に対して加工処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の電子計算機。
【請求項7】
各種データを表示するための表示装置を制御するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記表示装置の画面に表示されている画像をキャプチャ画像として取り込む画面取り込み手段、
この画面取り込み手段によって得られたキャプチャ画像をキー入力操作可能な通常の画像と視覚的に区別可能な表示形態に加工処理する加工処理手段、
ユーザ操作に応じて、前記加工処理手段によって加工処理されたキャプチャ画像を前記表示装置に表示する表示制御手段、
として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−210150(P2011−210150A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79298(P2010−79298)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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