説明

電気コネクタの嵌合案内部品及びこれを有する電気コネクタ装置

【課題】コネクタ嵌合のための案内を、必要時に追加部品としてコネクタに取り付けられるようにした嵌合案内部品そしてこれを有するコネクタを提供することを課題をする。
【解決手段】回路基板P1に取り付けられたコネクタ10へ、他の回路基板P2に取り付けられた相手コネクタ30を嵌合する際、上記コネクタ10と相手コネクタ30との位置を定めて案内する嵌合案内部品20において、嵌合案内部品20は、上記コネクタに対しての相対位置を定める位置決め部21と、該位置決め部で位置が定められた状態で該コネクタに係止する係止部24Bと、相手コネクタ30に設けられた被案内部34を案内する案内部25,26とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタへ他のコネクタを嵌合させる際、互いを正規の嵌合位置へ案内するコネクタの嵌合案内部品に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタを他のコネクタへ嵌合させる際、両コネクタを正規の嵌合位置へ案内するために嵌合案内部品が用いられることがある。特に、両コネクタが、それぞれ回路基板に取り付けられていると、回路基板同士が平行な状態で両コネクタの嵌合位置を合わせる際、回路基板により視界が遮られて、嵌合に手間取るために、これを回避する目的で、容易に見える大きさで形成され位置付けられている嵌合案内部品がしばしば用いられる。
【0003】
特許文献1は、回路基板同士が平行ではなく直角関係にあり、嵌合位置が比較的見易いが、それでも、嵌合を容易とするように嵌合案内部品としてのガイドピンを設けている。
【0004】
特許文献1では、互いに直角に位置する二つの回路基板のそれぞれに、三つのコネクタが一列に密接して組をなして配置されており、これらの三つのコネクタの組の両側で、一方の回路基板にはコネクタの組の両側面に接してガイドブッシュが取り付けられており、他方の回路基板には、ガイドブッシュに対応する位置にコネクタ嵌合方向高さよりも突出するガイドピンが設けられている。かくして、両コネクタが嵌合されるに先立ち、ガイドブッシュとガイドピンの互いの案内により嵌合可能な正規位置へもたらされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−302535
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、ガイドブッシュは、三つのコネクタの組に対して両側から接面して配置されてはいるものの、該ガイドブッシュは回路基板に取り付けられることによりコネクタに対しての位置が定められているので、回路基板を介している分、コネクタとの間の相対位置が正確とは言えない。又、回路基板への取付けまでの間、ガイドブッシュの位置は不安定であり、最終的な取付位置に誤差をもたらす可能性もある。さらに、一般に回路基板への取付けは精度が高いとは言えず、この点でも誤差を大きくする。
【0007】
コネクタとガイドブッシュを一体成形して、上述した位置を正確にそして取り扱いを簡単化することも考えられ、又、そのようなコネクタも存在しているが、それでは、ガイドブッシュが不要な応用例においても、ガイドブッシュの分だけコネクタが大型化し、周囲のスペースを無駄に使用し、又、コストの増大にもつながる。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑み、正確かつ容易に、コネクタの嵌合位置を定め案内する嵌合案内部品を、コネクタに対して位置出しできるようにした、コネクタの嵌合案内部品、さらには、これを有するコネクタ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、回路基板に取り付けられたコネクタへ、他の回路基板に取り付けられた相手コネクタを嵌合する際、上記コネクタと相手コネクタとの位置を定めて案内する嵌合案内部品に関する。
【0010】
かかる嵌合案内部品において、本発明では、該嵌合案内部品は、上記コネクタに対しての相対位置を定める位置決め部と、該位置決め部で位置が定められた状態で該コネクタに係止する係止部と、相手コネクタ側に設けられた被案内部を案内する案内部とを有することを特徴としている。
【0011】
かかる構成の本発明のコネクタの嵌合案内部品は、電子回路に組み込まれたコネクタが相手コネクタとの嵌合のために必要とされるときだけ、該コネクタへ取り付けられる。その場合、該嵌合案内部品は、その位置決め部でコネクタに対し位置が定められた状態で、係止部によって該コネクタへ係止されて外れないようになる。該コネクタの相手コネクタとの嵌合に際しては、先ず、該嵌合案内部品の案内部が相手コネクタ側の被案内部と協働して、両コネクタを嵌合のための位置へ案内して嵌合位置へもたらし、この案内が進行することにより両コネクタは嵌合される。上記コネクタの高さ寸法(嵌合方向での寸法)に係りなく、嵌合案内部品の案内部の高さ寸法を自由に選択して設定でき、したがって、両コネクタが回路基板に取り付けられていても、側方から上記案内部へ相手コネクタの対応せる被案内部を楽に位置づけることができる。
【0012】
本発明において、案内部は、例えば、相手コネクタ側の被案内部として形成されたガイドピンが嵌合されるガイド孔とするとも、あるいは、相手コネクタ側の被案内部として形成されたガイド孔へ嵌合されるガイドピンとすることもできる。
【0013】
本発明において、位置決め部は、コネクタの外周面の少なくとも一部に接面する接面部を有しているようにすることも、あるいは、コネクタの外周面に接面する嵌合孔として形成されているようにすることができる。
【0014】
位置決め部がコネクタの外周面の一部に接面する接面部を有しているときには、複数の嵌合案内部品をコネクタに取り付けることとなるが、それらの間隔はコネクタの大きさに対応できるため、同一嵌合案内部品でも異なる大きさのコネクタに使用することができる。これに対して、位置決め部がコネクタの外周面に接面する嵌合孔として形成されているときには、このような嵌合案内部品は該嵌合孔に適合する外周面をもつコネクタのみにしか使用できないが、嵌合孔がコネクタの外周面全周で位置を定めるので、きわめて位置決めが安定する。
【0015】
本発明において、嵌合孔は、相手コネクタとの当接時に閉状態となるシャッタ部材が該嵌合孔の開口部に設けられているようにすることができる。このようにすることで、相手コネクタとの嵌合時まで嵌合孔をシャッタ部材で覆うことができ、コネクタの防塵に寄与する。
【0016】
本発明において、係止部は、弾性腕部に設けられた係止爪部と被係止部との間の係止のための少なくとも一方を有し、コネクタに設けられた他方と係止するように形成されているようにすることができる。
【0017】
このようにすることで、弾性腕部が弾性変形で突起に係止するので、ワンタッチの取付けが可能となる。
【0018】
上述のような本発明の嵌合案内部品を、回路基板への取付前のコネクタに予め取り付けて保管しておけば、嵌合案内部品付のコネクタ装置とすることができ、コネクタの回路基板への取付時の扱いが簡単となる。
【0019】
請求項1ないし請求項7のうちの一つに記載の嵌合案内部品がコネクタに取り付けられていることを特徴とする電気コネクタ装置として使用できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、嵌合案内部品が回路基板を介さずに直接コネクタに取り付けられるので、コネクタに対する位置が正確となり、取付け作業もきわめて簡単になる。しかも、必要な場合に、選択的にコネクタに取り付けられるので、不要な場合、コネクタは該嵌合案内部品なしに、安価に留まるばかりか、必要空間が小さくなり周囲の電子部品の配置を楽にする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一実施形態の嵌合案内部品とコネクタとを示す斜視図で、(A)は嵌合案内部品とコネクタとの組立前、(B)は組立後である。
【図2】図1(B)のコネクタと相手コネクタとを示す斜視図で、(A)は両者の嵌合前、(B)は嵌合後を示す。
【図3】第二実施形態を示す斜視図で、(A)はその一例、(B)は他の例である。
【図4】第三実施形態を示す斜視図である。
【図5】第四実施形態を示す斜視図で、(A)はシャッタ部材が閉じた状態、(B)は開いた状態を示す。
【図6】第五実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
<第一実施形態>
図1(A), (B)に示される本実施形態では、コネクタ10が回路基板P1に対してすでに取り付けられており、このコネクタ10に嵌合案内部品20が取り付けられるようになっている。
【0024】
コネクタ10は、そのハウジング11が細長いほぼ直方体の外形をなしている。該ハウジング11は、側壁12Aと端壁12Bからなる周壁12と、該周壁12に囲まれた空間内に島状に形成された中央壁13との間に、相手コネクタの受入れのために周回状に形成された受入凹部14を有している。上記中央壁13の受入凹部14側の面には、信号端子15が配列されており、側壁12Aの受入凹部14側の面にはグランド板16が設けられている。上記信号端子15とグランド板16は、それらの接続部が回路基板P1のそれぞれの対応回路部と半田接続されている、これらは本発明の本旨とするところではないので、これ以上の説明は省略する。
【0025】
上記ハウジング11の側壁12Aの下端側は、回路基板P1との間に間隙を形成するように切り欠かれていて、その下端縁は、後述する嵌合案内部品20の係止爪部が係止するための被係止部12A−1を形成している。
【0026】
上記コネクタ10に取り付けられる嵌合案内部品20は、上記コネクタの周壁12に接面する嵌合孔21がコネクタ10に対する位置決め部として形成された枠状に作られている。該嵌合案内部品20は、コネクタ10の側壁12Aに沿う一対の側壁22と、両側壁22をそれらの両端で直結する柱部23とを有している。
【0027】
上記嵌合孔21はコネクタ10に対する位置決め部として機能し、該嵌合孔21は上記コネクタ10の側壁12Aそして端壁12Bにそれぞれ接面する平坦な接面部22A,23Aと、該接面部22Aの面から没した凹部22Bとを有している。該凹部22Bには、該凹部22Bの底面上部に連結された基部24Aから上方に突出していると共に下方に延びる略板状の弾性腕部24が設けられている。該弾性腕部24の下端には、上記嵌合孔21の内方に向けた係止爪部24Bが係止部として設けられている。該弾性腕部24は自由状態で該係止爪部24Bよりも上方に形成されている平坦面が、上記接面部21Aよりも凹部22B内方に位置しており、上記係止爪部24Bは上記接面部22Aより突出している。該弾性腕部24の基部24Aよりも上方へ突出している部分は押圧解除部24Cとして機能する。かかる弾性腕部24は、嵌合案内部品20が嵌合孔21で上記コネクタ10の周面に上方から嵌合したとき、上記係止爪部24Bがコネクタ10の側壁12Aの外面に圧せられて、上記凹部22Bの内方へ弾性変位して嵌合の進行を可能とする。所定位置まで嵌合すると、上記係止爪部24Bは、ハウジング11の側壁12Aの下端縁である被係止部12A−1を越えて自由状態となり上記凹部22Bの外方へ位置するので該被係止部12A−1と係止して、該嵌合案内部品20の上方への抜けを防止する。この係止の解除に際しては、上記弾性腕部24の上部として形成された上記押圧解除部24Cを嵌合孔21の内方側へ押すと、基部24Aを支点として上記係止爪部24Bが凹部22Bの内方へ弾性変位して、上記係止が解除され、そのまま上方へ引き上げれば、コネクタ10から外れる。なお、嵌合案内部品とハウジングとの係止は、図示の例に限定されず、他の形態であってもよい。
【0028】
柱部23は、側壁22の上面よりも上方へ突出して形成されており、案内部としての案内孔25が上下方向に貫通形成されている。該案内孔25は、上下方向での中間位置で最小径の円筒面部25Aを有し、それよりも上方そして下方では、上方へ向け拡径する上テーパ面部25Bそして下方へ向け拡径する下テーパ面部25Cを有している。上記円筒面部25Aはその内径が、後述の相手コネクタ側の被案内部たるガイドピンの直径に適合する値となっている。かくして、上記案内孔25は、上記上テーパ面部25Bで、容易にガイドピンを導入し、上記円筒面部25Aで正確に半径方向位置を決め、ガイドピンに多少の傾きがあるときには、上テーパ面部25Bと下テーパ面部25Cとで、上記円筒面部25Aを支点として、上記ガイドピンの傾きを許容する。
【0029】
このように形成された嵌合案内部品20は、すでに回路基板P1上に取り付けられているコネクタ10へ、嵌合孔21で嵌合されて取り付けられ、弾性腕部24の係止爪部24Bがコネクタの被係止部12A−1に係止することで抜けが防止される。かくして、コネクタ10と嵌合案内部品20とで、図1(B)のごとくのコネクタ装置が形成される。なお、上記嵌合案内部品20は、コネクタ10が回路基板P1へ取り付けられる前に、予め該コネクタ10に取り付けられて、該コネクタ10と相俟ってコネクタ装置を形成していても良い。
【0030】
次に、相手コネクタ30は、図2(A)に示されるごとく、他の回路基板P2に取り付けられている。該相手コネクタ30のハウジング31は、上記コネクタ10の受入凹部14に嵌入する嵌入部32を有していて、該嵌入部32には、上記コネクタ10の信号端子15に接続される信号端子(図示せず)と該コネクタ10のグランド板16に接続されるグランド板33とが設けられている。この相手コネクタ30の両端部の近くで、該相手コネクタ30側の被案内部として、上記コネクタ10のための嵌合案内部品20の案内孔25に対応する位置に、回路基板P2にガイドピン34が設けられている。該ガイドピン34は、上記回路基板P2の裏面側(図2(A)では上面側)でナットP2−1により該回路基板P2に取り付けられていて、コネクタ10の方向へ延びている。該ガイドピン34の先端はテーパ部34Aをなしていて、該ガイドピン34の長さは、相手コネクタ30が上記コネクタ10と嵌合した際に、上記テーパ部34Aが上記嵌合案内部品20の案内孔25の下テーパ面部25Cの位置にまで達するように設定されている。
【0031】
このように、他の回路基板P2に取り付けられた相手コネクタ30は、次の要領で、上記一方の回路基板P1に取り付けられたコネクタ10に嵌合接続される。
【0032】
先ず、操作者は、上記他の回路基板P2を手で持ち、コネクタ10に取り付けられている嵌合案内部品20の案内孔25に対して上記ガイドピン34が上方に位置するようにする。このとき、一方の回路基板P1と他方の回路基板P2とは平行となっているが、案内孔25が形成されている柱部23はコネクタ10よりも高くなっており、又、ガイドピン34は相手コネクタ30よりも大きく突出しているので、二つの回路基板P1,P2の間から上記柱部23とガイドピン34は、容易に目視できる。
【0033】
かかる状態で、上記他の回路基板P2をそのまま降下させる。ガイドピン34の先端はテーパ状で先細りとなっており、案内孔25の上テーパ面部25Bは、図1(A)のごとく、上方に向け拡径されているので、ガイドピン34は多少位置がずれていても容易に上記上テーパ面部25B内へ導入される。さらに上記他の回路基板P2を降下させると、上記ガイドピン34は案内孔25の円筒面部25Aにまで達するので、この時点でガイドピン34は正規の半径方向位置にもたらされ、コネクタ30はコネクタ10に対して嵌合可能位置にくる。かくして、そのまま、他の回路基板P2を介してコネクタ30をコネクタ10へ圧すると、両コネクタ10,30が難なく嵌合する(図2(B)参照)。
【0034】
本実施形態において、ガイドピン34が正規状態から若干傾いている場合もある。しかし、上記案内孔25は、図1(A)のごとく、円筒面部25Aの上下に上テーパ面部25Bと下テーパ面部25Cを有しているので、上記円筒面部25Aを支点として、上記ガイドピン34の傾きは許容された状態で、コネクタ10,30の嵌合が可能となる。
【0035】
<第二実施形態>
第一実施形態では、嵌合案内部品はコネクタを全周で囲むように形成された一部品であったが、図3に示す第二実施形態では、二つに分割されている点に特徴がある。
【0036】
一方の嵌合案内部品20は、位置決め部として、コネクタ10の一端側に位置して該コネクタ10の半分近くの部分にしか接面部を有していない。しかし、この位置決め部として、一端側でのコネクタ10の端壁12Bと、両方の側壁12Aに対してその長さの半分近くの部分とに接面しているので、コネクタ10に対して、嵌合案内部品20はどの方向でも正規位置を確保して取り付けられることとなる。かかる嵌合案内部品20をコネクタ10の両端側にそれぞれ取り付けることにより、二つの嵌合案内部品20の案内孔25は、相手コネクタ側の二つのガイドピンに対して、十分に正規位置にもたらされる。本実施形態によれば、図3(A),(B)のごとく、端子の数だけが相違して、周壁12の両端部における形状が同じである異なるコネクタに対して、同じ嵌合案内部品20を使用することができる点で有利である。
【0037】
<第三実施形態>
嵌合案内部品20の案内部としての案内孔25の位置は、コネクタ10の端壁12Bの端面に隣接していなくとも、図4のごとく、側壁12Aの端部に隣接していてもよい。図4のごとく、二つの案内孔25はコネクタ10に対して対角線上に位置している。こうすることにより、回路基板上で端壁12Bの端面側に空間に余裕がないとき、あるいは、コネクタ10の端子数がさほど多くなく短いコネクタであっても案内孔25同士間の距離を大きく確保して位置の安定を図りたいときに有利となる。この実施形態の場合でも、コネクタ10の両端部に位置するように、嵌合案内部品を二つに分割して異種の端子数のコネクタに対して共通して使用できる形態としてもよい。
【0038】
<第四実施形態>
嵌合案内部品には、相手コネクタの案内以外に他の機能をも備えさせることが可能である。例えば、図5のごとく、嵌合案内部品20の上部開口にシャッタ部材27を取り付けることができ、このシャッタ部材27が相手コネクタの嵌合までの不使用期間に、コネクタ10への塵埃の進入を防止できる。
【0039】
上記、シャッタ部材27は、図5(A)に見られるように、例えば、二つの部材28を有していて、コネクタ不使用時には、互いにばね(図示せず)によって当接して嵌合案内部品20の上部開口を閉じていて、相手コネクタに設けられた押圧部(図示せず)によって、上記二つの部材28は互いの当接縁部に形成されたテーパ縁28Aが離間方向に押し拡げられ(相手コネクタ省略状態の図5(B)参照)両者間で相手コネクタがコネクタ10へ嵌合される。この相手コネクタが抜出されると、二つの部材28はばねの力により再び当接して上記上部開口を閉じる。
【0040】
<第五実施形態>
図1ないし図5に示した実施形態の嵌合案内部品は、その案内部が案内孔として形成されていて、相手コネクタ側のガイドピンを受け入れるようになっていたが、この案内孔とガイドピンは入れ替えて設けてもよい。
【0041】
図6に示される実施形態では、嵌合案内部品20は案内部として両端部にガイドピン26を有している。ガイドピン26自体は、図2に示された相手コネクタ30のガイドピン34と同じでよい。したがって、相手コネクタ30側の対応被案内部は図1そして図2における嵌合案内部品20の案内孔25と同じ形態でよい。
【符号の説明】
【0042】
10 コネクタ 26 案内部(ガイドピン)
20 嵌合案内部品 27 シャッタ部材
21 位置決め部(嵌合孔) 30 相手コネクタ
24B 係止部(係止爪部) 34 被案内部(ガイドピン)
24 弾性腕部 P1 回路基板
25 案内部(案内孔) P2 他の回路基板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板に取り付けられたコネクタへ、他の回路基板に取り付けられた相手コネクタを嵌合する際、上記コネクタと相手コネクタとの位置を定めて案内する案内部品において、案内部品は、上記コネクタに対しての相対位置を定める位置決め部と、該位置決め部で位置が定められた状態で該コネクタに係止する係止部と、相手コネクタ側に設けられた被案内部を案内する案内部とを有することを特徴とするコネクタの嵌合案内部品。
【請求項2】
案内部は、被案内部として形成されたガイドピンが嵌合されるガイド孔であることとする請求項1に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項3】
案内部は、被案内部として形成されたガイド孔へ嵌合されるガイドピンであることとする請求項1に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項4】
位置決め部は、コネクタの外周面の少なくとも一部に接面する接面部を有していることとする請求項1に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項5】
位置決め部は、コネクタの外周面に接面する嵌合孔として形成されていることとする請求項1又は請求項4に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項6】
嵌合孔は、相手コネクタとの当接時に閉状態となるシャッタ部材が該嵌合孔の開口部に設けられていることとする請求項5に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項7】
係止部は、弾性腕部に設けられた係止爪部と被係止部との間の係止のための少なくとも一方を有し、コネクタに設けられた他方と係止するように形成されていることとする請求項1に記載のコネクタの嵌合案内部品。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のうちの一つに記載の嵌合案内部品がコネクタに取り付けられていることを特徴とする電気コネクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−129459(P2011−129459A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289049(P2009−289049)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(390005049)ヒロセ電機株式会社 (383)
【Fターム(参考)】