説明

電気光学装置、電気光学装置の駆動方法および電子機器

【課題】表示領域の縁端部付近で表示品位が低下するのを抑える。
【解決手段】仮想線200の内側である表示領域では、表示画素110aがマトリクス状に配列している。仮想線200の外側では、表示領域を囲むように周辺領域が形成されて、ブラックマトリクスで遮光される。周辺領域では、ダミー画素110bが配列している。ダミー画素110bのうち、表示画素110aに隣り合う位置のダミー画素110bを、表示領域の周縁に沿った方向でみて1画素おきに白色および黒色の交互配列するように、画素電極に印加する電圧が規定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示領域の縁端部で発生しやすい表示品位の低下を抑える技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気光学装置、例えば液晶パネルは、一対の素子基板と対向基板とが一定の間隙を保って貼り合わせられるとともに、この間隙に液晶が挟持された構成となっている。素子基板において、対向基板に対向する面には画素電極が画素毎にマトリクス状に配列する一方、対向基板において、素子基板に対向する面には、コモン電極が、すべての画素電極に対向するように設けられている。
このように画素がマトリクス状に配列する液晶パネルでは、表示に寄与する画素が配列する表示領域の光学特性を均一化するために、当該表示領域を囲む周辺領域に、表示に寄与しないダミー画素を設ける技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、表示領域の縁端部付近で光が漏れるような表示上の不具合を防止するために、ダミー画素の画素電極に対し、表示領域の画素電極のうち、当該ダミー画素電極に隣り合う画素電極と同じ電圧を印加する技術も提案されている(特許文献2参照)。
一方、液晶に含まれるイオン性の不純物が表示品位を低下させる点が指摘されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−241778号公報
【特許文献2】特開2010−210734号公報
【特許文献3】特開平4−86812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記技術においても、表示領域の縁端部付近、すなわち表示領域の内側と外側との境界との境界で光が漏れてくるような現象が依然として発生する、という問題のほかに、表示領域の縁端部付近において、イオン性の不純物に起因するとみられる表示品位の低下が目立ち始めた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、表示領域の縁端部付近での表示品位の低下を抑えることが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る電気光学装置にあっては、表示領域と当該表示領域を囲むように配置された遮光領域とを有する素子基板と、前記素子基板に対向して配置される対向基板と、前記素子基板と前記対向基板との間隙に挟持される液晶と、前記表示領域に対応して設けられた画素と前記遮光領域に対応して設けられた画素とを駆動する駆動回路と、前記遮光領域と平面視で重畳する位置に設けられる遮光部とを具備し、前記素子基板は、前記表示領域の画素に対応して設けられる第1画素電極と、前記遮光領域の画素に対応して設けられる第2画素電極と、を有し、前記対向基板は、所定の電圧が印加されるコモン電極を有し、前記駆動回路は、前記第1画素電極に対し、表示画像に応じた電圧を印加し、前記第2画素電極のうち、前記第1画素電極に隣り合う画素電極に対し、前記表示領域の周縁に沿った方向でみて1画素おきに白色電圧および黒色電圧を交互に印加することを特徴とする。
本発明によれば、表示領域の縁端部付近において、光漏れとともに、不純物に起因した表示品位の低下を抑えることが可能になる。
【0006】
本発明において、前記白色電圧および黒色電圧は、相対透過率が10%以下および90%以上となるような電圧であることが好ましい。また、本発明において、前記駆動回路は、前記第2画素電極のうち、前記遮光領域の角部分に対応して設けられた画素電極に対し、前記白色電圧および前記黒色電圧のうち前記液晶に印加される電圧実効値が高い方の電圧を印加する構成が好ましい。この構成によれば表示領域から移動してきた不純物を角部分に移動させて、表示領域に戻りにくくすることができる。
また、前記駆動回路は、前記第2画素電極のうち、前記第1画素電極に隣り合う画素電極に印加する電圧を、前記白色電圧と前記黒色電圧とで所定の時間間隔毎に交互に入れ換える構成としても良い。このように構成すると、白と黒とが時間的および空間的に交互に配列することになる。
くわえて、前記駆動回路は、前記白色電圧または黒色電圧に印加される第2画素電極を、前記表示領域からみて、外側に向かって放射状に揃える構成としても良い。この構成によれば、角部分でなくても表示領域の周縁に移動してきた不純物を、表示領域外側の遮光領域に移動させて、表示領域に戻りにくくすることができる。
一方、前記液晶は、ノーマリーブラックモードである構成が好ましい。ノーマリーブラックモードであれば、黒色電圧として、コモン電極に印加される所定の電圧、または、それに近い電圧を用いることができる。
【0007】
なお、本発明は、電気光学装置のほか、当該電気光学装置の駆動方法、さらには当該電気光学装置を含む電子機器としても概念することが可能である。このような電子機器としては、電気光学装置による光変調画像を拡大投射するプロジェクターが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。
【図2】電気光学装置における液晶パネルの構成を示す図である。
【図3】液晶パネルにおける画素の等価回路を示す図である。
【図4】液晶パネルの表示領域および周辺領域を説明するための図である。
【図5】液晶パネルにおけるブラックマトリクスの形成領域を示す図である。
【図6】液晶パネルの周辺領域におけるダミー画素への印加電圧を示す図である。
【図7】ダミー画素への印加電圧を説明するための図である。
【図8】ダミー画素への印加電圧を説明するための図である。
【図9】画素への駆動波形を示す図である。
【図10】画素への駆動波形を示す図である。
【図11】液晶パネルにおけるダミー画素への印加電圧を示す図である。
【図12】応用例に係る液晶パネルにおけるダミー画素への印加電圧を示す図である。
【図13】応用例に係る液晶パネルにおけるダミー画素への印加電圧を示す図である。
【図14】液晶パネルにおける表示特性を示す図である。
【図15】シミ現象を説明するための図である。
【図16】シミ現象を説明するための図である。
【図17】シミ現象を説明するための図である。
【図18】シミ現象を説明するための図である。
【図19】電気光学装置を適用したプロジェクターの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
この実施形態は、プロジェクターのライトバルブとして用いられる電気光学装置である。なお、以下の図においては、各層、各部材、各領域などを認識可能な大きさとするために、縮尺を異ならせている場合がある。
【0010】
図1は、実施形態に係る電気光学装置の全体的な構成を示すブロック図である。この図に示されるように、電気光学装置1は、制御回路2、メモリー3、D/A変換回路4および液晶パネル100を含んだ構成となっている。
このうち、液晶パネル100には、16行プラス4行の計20行の走査線112が図において行(X)方向に沿って設けられる一方、24列プラス4列の計28列のデータ線114が、列(Y)方向に沿って、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられている。画素110は、20行の走査線112と28列のデータ線114との交差に対応して、それぞれ配列している。したがって、本実施形態では、画素110が縦20行×横28列でマトリクス状に配列することになる。ただし、この配列は、説明の簡略化のためであり、本発明を当該配列に限定する趣旨ではない。
【0011】
画素110のマトリクス配列の詳細については後述するが、外側2周分の画素110は、表示に寄与しないダミー画素である。ただし、ダミー画素は、表示に寄与する表示画素と比較して、電気的な構成についてみれば特別な相違はないので、特記しない限り、区別しないことにする。
また、本実施形態にあっては、走査線112および画素110の行を区別するために、図1において上から順に、a行、b行、1行、2行、…、16行、c行、d行と呼ぶことにし、同様にデータ線114および画素110の列を区別するために、図1において左から順に、a列目、b列目、1列目、2列目、…、24列目、c列目、d列目と呼ぶことにする。
【0012】
液晶パネル100は、マトリクス状に画素110が配列する領域の周辺に走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路140が形成された周辺回路内蔵型となっている。このうち、走査線駆動回路130は、a、b、1、2、…、16、c、d行の走査線112にそれぞれ走査信号Ga、Gb、G1、G2、…、G16、Gc、Gdを供給するものである。詳細には、走査線駆動回路130は、制御回路2から供給される制御信号にしたがって走査線112を順番に選択するとともに、選択した走査線への走査信号をHレベル(VH)の選択電圧とし、それ以外の走査線への走査信号をLレベル(VL)の非選択電圧とする。
【0013】
データ線駆動回路140は、サンプリング信号出力回路142と、データ線114毎に設けられるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスター)144とを有する。
このうち、サンプリング信号出力回路142は、走査線112が選択される毎にa、b、1、2、…、24、c、d列目のデータ線114に対応して、順次排他的にHレベルとなるサンプリング信号Sa、Sb、S1、S2、…、S24、Sc、Sdを出力するものである。
各列に設けられるTFT144は、そのソース電極が信号線146に接続され、そのドレイン電極が列に対応するデータ線114に接続され、そのゲート電極には、列に対応するサンプリング信号が供給される。
【0014】
電気光学装置1には、映像データDaが、図示省略した上位装置から垂直走査信号Vs、水平走査信号Hsおよびドットクロック信号Clkに同期して供給される。この映像データDaは、例えば8ビットのデジタルデータであり、画素110の濃淡(階調値)を最も暗い「0」から最も明るい「255」までの256階調で指定する。
メモリー3は、縦20行×横28列で配列する画素110に対応した記憶領域を有し、格納および読出が並列的に実行可能なデュアルポート型のDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。メモリー3のうち、表示領域に対応する記憶領域には、制御回路2による指示にしたがって、それぞれ表示画素に対応した映像データDaが格納される。一方、メモリー3のうち、表示領域を囲むように配置された周辺領域(後述するブラックマトリクス94により遮光されており、本発明の「遮光領域」に対応する。)のダミー画素に対応する記憶領域には、階調値「0」または「255」のいずれかが後述するようにプリセットされている。
なお、映像データDaが格納されてから、所定の期間(1フレーム以内の期間)経過した後、液晶パネル100における書込走査に応じて映像データDbとして読み出される構成となっている。
【0015】
D/A変換回路4は、読み出された映像データDbを階調値に応じた電圧であって、極性指示信号Polによって指定された極性の電圧のデータ信号Vidに変換するものである。詳細には、D/A変換回路4は、正極性が指示されていれば電圧Vcを基準として高位側電圧に変換する一方、負極性が指示されていれば電圧Vcを基準として低位側電圧に変換し、データ信号Vidとして信号線146に出力する。
なお、電圧Vcは、データ信号の振幅中心電位であり、画素110への書込極性の基準であって、電源電圧VH、VLのほぼ中間電圧である(後述する図10参照)。換言すれば、本実施形態では、データ信号の極性については、電圧Vcよりも高位側を正極性とし、低位側を負極性としている。一方、他の電圧については、後述する液晶素子の保持電圧を除き、電圧VL(=Gnd)を基準とする。
また、データ信号の極性を反転する理由は、画素を交流駆動するためである。本実施形態にあっては、フレーム毎にすべての画素を極性反転させる面反転方式としている。
【0016】
図2(a)は、液晶パネル100の構造を示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)におけるH−h線で破断した断面図である。
これらの図に示されるように、液晶パネル100は、画素電極118が形成された素子基板101と、コモン電極108が設けられた対向基板102とが、スペーサー(図示省略)を含むシール材90によって一定の間隙を保ちつつ互いに電極形成面が対向するように貼り合わせられるとともに、この間隙に例えばVA(Vertical Alignment)型の液晶105を挟持した構造になっている。
【0017】
素子基板101および対向基板102には、それぞれガラスや石英などの光透過性を有する基板が用いられる。素子基板101にあっては、図2(a)においてY方向のサイズが対向基板102よりも長いが、奥側(h側)が揃えられているので、素子基板101の手前側(H側)の一辺が対向基板102から張り出している。この張り出した領域においてX方向に沿って複数の端子107が設けられている。複数の端子107は、FPC(Flexible Printed Circuits)基板に接続されて、制御回路2等からの各種信号などが供給される。
【0018】
素子基板101において対向基板102と対向する面には、画素電極118が形成されている。画素電極118は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明性を有する導電性金属を矩形形状にパターニングしたものである。また、素子基板101において、画素電極118が配列する周辺には、データ線駆動回路140のほか、走査線駆動回路130が形成されている。ただし、図2(b)では、走査線駆動回路130やデータ線駆動回路140については図示が省略されている。
一方、対向基板102において、素子基板101と対向する面に設けられたコモン電極108は、ITOなどの透明性を有するベタ状の導電性金属である。
【0019】
対向基板102には、詳細については後述するようにブラックマトリクス94が設けられる。また、シール材90は、対向基板102の内縁に沿って額縁状に形成されるが、液晶105を注入するために、その一部が開口している。このため、液晶105の注入後に、その開口部分が封止材92によって封止されている。さらに、素子基板101の対向面および対向基板102の対向面には、電圧無印加状態において液晶分子を基板面の法線方向に沿って配向させる配向膜がそれぞれ設けられるが、図2(b)では省略している。
【0020】
図3は、画素110の等価回路を示す図である。この図に示されるように、各画素110は、nチャネル型のTFT116と液晶素子120と補助容量125とを含む。各画素110については、上述したように表示に寄与するものであるか否かに拘わらず、電気的にみれば、互いに同一構成である。
ここで、ある行と、ある列とに着目したときに、当該着目行および当該着目列に対応する画素110については、TFT116のゲート電極が着目行の走査線112に接続される一方、そのソース電極が着目列のデータ線114に接続され、そのドレイン電極が画素電極118と補助容量125の一端をなす電極62に接続されている。
コモン電極108は、すべての画素110にわたって共通であり、本実施形態では電圧LCcomに保たれている。
【0021】
上述したように、液晶パネル100は、素子基板101と対向基板102との間隙に液晶105を挟持した構造である。このため、液晶素子120は、素子基板101の対向面に形成された画素電極118と対向基板102の対向面に形成されたコモン電極108とで誘電体たる液晶105を挟持した構成になる。液晶105は、上述したようにVA型であるから、本実施形態にあっては、電圧無印加状態で黒色となるノーマリーブラックモードに設定されている。
また、補助容量125の他端は、容量電極115であり、電圧LCcomが印加された容量配線72に、各画素110にわたって共通接続されている。このため、補助容量125は、画素110毎に液晶素子120に対して並列に接続されている。
【0022】
図4は、本実施形態における画素の配列を説明するための平面図である。この図において四角枠で簡易的に示されているものが画素であり、上述したように縦20行×横28列でマトリクス状に配列している。
このうち、図においてa、b、cおよびd行を除いた1〜20行と、a、b、cおよびd列を除いた1〜24列との交差に対応するものが、表示に寄与する表示画素である。
一方、a、b、cおよびd行と、a、b、cおよびd列との交差に対応するものが、表示に寄与しないダミー画素である。
図において、枠状の仮想線200は、表示に寄与する表示画素が配列する表示領域200aとダミー画素が配列する周辺領域200bとを便宜的に区画するためのものである。
【0023】
なお、表示画素もダミー画素も、電気的な構成についてみれば相違はないので、区別しないときは画素110と表記するが、図4においては区別できるように、表示画素については符号を110aと表記し、ダミー画素については符号を110bと表記している。
また、画素を区別するときに、表示画素110aの画素電極(第1画素電極)については符号を118aと表記し、ダミー画素110bの画素電極(第2画素電極)については符号を118bと表記することにする。
【0024】
図5は、基板を平面視したときに、対向基板102においてブラックマトリクス(遮光部)94が形成される領域を示す図である。
この図に示されるようにブラックマトリクス94は、仮想線200の内側の表示領域200aにあっては、画素同士の隙間を遮光するように格子状に設けられる。一方、ブラックマトリクス94は、仮想線200の外側の周辺領域200bにあっては、全面にわたって設けられる。
【0025】
このような構成において、走査線駆動回路130が、ある走査線112への走査信号をHレベルにすると、当該走査線112にゲート電極が接続されたTFT116がオン状態になって、画素電極118がデータ線114に電気的に接続された状態になる。このため、走査線112がHレベルであるときに、データ線駆動回路140が、階調値に応じた電圧のデータ信号をデータ線114に供給すると、当該データ信号は、オン状態になったTFT116を介して画素電極118に印加される。走査線112がLレベルになると、TFT116はオフ状態になるが、画素電極118に印加された電圧は、液晶素子120の容量性および補助容量125によって保持される。
走査線駆動回路130は、a、b、1、2、…、16、c、d行目の順番で走査線112を選択する一方、データ線駆動回路140が、選択された走査線112に位置する1行分の画素に、データ線114を介してデータ信号を供給することによって、階調値に応じた電圧が液晶素子120に印加・保持される。この動作が1フレーム(1垂直走査期間)毎に繰り返される。
液晶素子120では、画素電極118およびコモン電極108で保持された電圧、すなわち、両電極で生じる電界の強さに応じて液晶105の分子配向状態が変化する。
【0026】
図2(b)において対向基板102の側から入射した光は、コモン電極108、液晶105、画素電極118という経路を辿って、素子基板101の側に出射する。このときに液晶素子120に入射する光量に対して出射する光量の比率、すなわち透過率は、液晶素子120に印加・保持された電圧が高くなるにつれて、大きくなる。このように液晶パネル100では、液晶素子120毎に透過率が変化するので、表示領域に属する1〜16行と1〜24列との交差に対応する液晶素子120が、表示する画像の最小単位である画素として機能することになる。
【0027】
ところで、ダミー画素110bは、ブラックマトリクス94によって遮光されているので、周辺領域200bの液晶素子120の透過率が変化しても表示領域200aに表示される画像に何ら影響を与えないはずである。しかし、実際には基板法線方向に対し斜め方向から入射した光がダミー画素110bの液晶素子120を透過し、表示画像に少なからず影響を与える。このため、斜め方向の光が観察側で視認されるのを防止するために、すべてのダミー画素110bを透過率最小の黒色にさせる構成が考えられる。
ただし、この構成では、白画素と黒画素とが隣り合ったときに、画素電極同士の電位差によって、基板面に対して平行方向の横電界が発生する。液晶105は、基板面に対して垂直方向の縦電界のみで駆動されるべきであるが、横電界が加わってしまうと、液晶の配向が乱れ(ドメインが発生し)、表示上の不具合となって現れる。近年のように小型化、高精細化が進んで画素電極同士の隙間も狭くなると、横電界の影響は、より顕著に発生する。
このため、ダミー画素110bをすべて黒色にさせる構成では、表示領域の縁端部(外周縁)に位置する表示画素110aが表示画像の関係で白色になったとき、黒画素と白画素とが隣り合うことになるので、表示画像の縁端部に表示上の不具合が現れて、表示品位を低下させてしまう。
【0028】
一方、すべてのダミー画素110bを白色にさせる構成では、表示領域の縁端部に位置する表示画素110aが表示画像の関係で黒色になったときに、黒画素と白画素とが隣り合うことに変わりはないので、表示上の不具合が同様に現れるだけでなく、そもそも斜め方向からの入射光を阻止することができない。
そこで、ダミー画素110bのすべてを、黒色と白色との中間的な灰色にさせる構成が提案された。この構成では、表示領域の縁端部に位置する表示画素110aが白色になっても黒色になっても、横電界の影響を小さくできるとともに、斜め方向からの入射光がダミー画素110bの液晶素子120を透過して視認されてしまうのを、ある程度まで阻止することができるためである。
ここで、ノーマリーブラックモードにおいて、液晶素子120の印加電圧と透過率との関係は、図14に示されるV(電圧)−T(透過率)特性で表される。このとき、液晶素子120に保持される電圧実効値が、V−T特性において傾き最大のP点のVgrとなるような電圧を、ダミー画素110bの画素電極118に印加すれば良いことになる。
なお、図14では、最低透過率を0%に、最高透過率を100%に、それぞれ正規化している。
【0029】
しかしながら、ダミー画素110bのすべてを灰色にさせる構成においては、ドメインとは別の原因による表示の不具合が発生した。詳細には、図15(a)に示されるように、ダミー画素110bのすべてを灰色にさせるとともに、表示領域において、矩形状の白領域と同じく矩形状の黒領域とを縦および横方向のそれぞれにわたって交互に配置させた画像を表示させようとしたときに、図15(b)に示されるように、当該白領域のうち、一部の白領域の左下隅部分が、本来の白色とは異なる暗い色で染まっているかのような表示の不具合が発生した。
なお、この表示の不具合については、ドメインに起因するものと区別するために、便宜的に「シミ」と呼ぶことにする。また、ダミー画素110bは、ブラックマトリクス94で遮光されているために実際には視認することができないが、図15(a)および図15(b)では説明便宜のために、ブラックマトリクス94が存在しないと仮定したときの表示状態を示している。
【0030】
さて、シミは、図15(b)に示されるように、交互に配置する白領域のすべてにおいて発生しているわけではない。そこで、シミが発生する条件を特定するために、白領域に対して、シミの発生部分に近い3つの領域、すなわち左隣に位置する領域、左下に位置する領域、および、下隣に位置する領域について、それぞれ濃度の異なるパターンを表示させて、当該白領域にシミが発生するか否かついて調べた。結果は、図16(a)から図16(d)までに示されるとおりである。
すなわち、白領域に対して、図16(a)に示されるように、左隣領域、左下領域および下隣領域を灰色とした場合、図16(b)に示されるように、左隣領域および左下領域を灰色とし、下隣領域を黒色とした場合、並びに、図16(c)に示されるように、左隣領域を黒色とし、左下領域および下隣領域を灰色とした場合には、それぞれ当該白領域の左下隅部分にシミが発生する。一方、図16(d)に示されるように、白領域に対して左隣領域および下隣領域を黒色としても、左下領域が白色であれば、シミが発生しない。
【0031】
ここで、白領域においてシミの発生する左下隅部分は、素子基板における液晶の配向方向に一致する。
一方、素子基板101と対向基板102との間隙に液晶105を挟持した液晶パネル100においては、液晶105を封入する際に混入したり、液晶105を取り囲んでいるシール材90から溶出したりしたイオン性の不純物が、その後の駆動によって表示領域に凝集することが知られている(特開平4−86812号公報)。
そこで次に、シミの発生原因について、図17および図18を参照して、液晶の動きと不純物の移動とに関連付けて考察してみる。
【0032】
図17(a)は、画素110の配列を素子基板101側から平面視した図であり、図18は、図17におけるQa−Qb線で破断した断面図であって、白表示の画素に対し配向方向に黒表示の画素が配列したときを示す図である。
本実施形態において液晶パネル100は、液晶105としてVA型を用いたノーマリーブラックモードとしているので、図18に示されるように、黒表示の画素110では、画素電極118とコモン電極108との間で生じる電界の大きさがゼロに近くなる。このため、液晶分子105aの長軸は基板面に対して垂直方向に配向する。このとき、液晶分子105aには、素子基板101側の配向膜97および対向基板102側に設けられた配向膜98により、基板面の法線を基準にして若干の傾斜角(プレティルト)が与えられている。
なお、配向膜97、98によってプレティルトを与えている理由は次の通りである。すなわち、電界がゼロに近い状態から電界が強い状態に変化するとき、プレティルトを与えていないと、液晶分子105aが一斉に傾斜しにくくなるが、プレティルトを与えていると、液晶分子105aがプレティルトした状態から基板面の平行方向にむかって一斉に傾斜しやすくなるので、良好な光学応答が期待できるからである。
また、このような配向膜97、98は、例えばシリコン酸化物などの無機物の斜法蒸着によって、複数の微小な柱状構造体を同一方向に傾斜した状態で気相成長させることで形成される。なお、本説明において、液晶の配向方向とは、電界が強くなったときに液晶分子が傾斜する方向を、基板面に投影したときの方向で示したものである。
【0033】
一方、画素電極118とコモン電極108との間で生じる電界が強くなるにつれて、液晶分子105aの長軸は、プレティルトした状態から基板面に平行な方向に向かって徐々に傾斜する。そして、白表示の画素110では、電界が最大になるので、図18において実線で示されるように、液晶分子105aの長軸は、基板面の法線に対して最も傾斜した状態になる。
【0034】
ところで、画素電極118への電圧は選択期間に印加され、液晶素子120においては、画素電極118とコモン電極108との間の電位差に応じた電界が生じるが、その後の非選択期間では、TFT116のオフリークなどによって当該電界は徐々に弱くなる。このため、液晶素子120において画素電極118とコモン電極108との間に生じる電界は、選択期間で大きく変化し、非選択期間で徐々に低下する、という動作の繰り返しになる。
液晶分子105aは、選択期間の電圧印加によって実線で示されるように傾斜するが、非選択期間におけるリークなどによって、破線で示されるように、基板面の垂直方向に戻るように動く。このとき、液晶分子105aが選択期間の電圧印加によって傾斜する速度は、図において回転する矢印の大きさで示されるように、非選択期間における戻りの速度よりも大きい。このため、液晶分子105aは、選択期間の電圧印加によって基板面の平行方向に向かって速い速度で傾斜し、その後、基板面の垂直方向に向かって遅い速度で戻るような揺動を繰り返す、と考えられる。
なお、実際には、電界の強弱に応じて液晶分子が瞬時に応答する訳ではなく、ある程度の時間差をもって揺動していると思われる。
【0035】
さて、白画素では、配向膜97、98(基板同士)の中間に存在する液晶分子は、その重心を中心に揺動するので、不純物を横方向に移動させる力は、図において左方向と右方向とが互いに相殺し合う。このため、不純物は、移動しない。
これに対し、配向膜97、98との界面付近に存在する液晶分子は、その一端が配向膜のアンカリングによって固定された状態になるので、傾斜に際し、その他端が大きく振られる。このため、観察側の素子基板101付近では、QaからQbに向かう方向、すなわち配向方向に向かう流動が生じて、不純物を図において左方向に移動させる。
なお、対向基板側では逆に、QbからQaに向かう方向になるので、パネル全体としてみれば、不純物を移動させる力は、相殺し合ってゼロである。
【0036】
一方、黒画素では、選択期間の電圧印加による電界の大きさはゼロに近いので、液晶分子105aは、基板面の垂直方向に対してプレティルトした状態であり、非選択期間におけるオフリークが生じていても、ほとんど戻らない。このため、黒画素では、図18に示されるように、液晶分子105aは、ほぼ直立状態を保ったまま、ほとんど揺動しない。
したがって、白画素によって移動させられた不純物は、黒画素によって、その移動が阻止される形となる。ここで、図17(b)に示されるように、白画素に対して、配向方向の下流側三箇所、すなわち左隣、左下および下隣の画素が黒画素であると、白画素によって移動させられた不純物は、黒画素による液晶分子の直立により行き場を失って、白画素、特に左下隅部分に滞留する。この滞留した不純物が、白画素における透過率を低下させて、シミとして視認される、と考えられる。
図16(a)、図16(b)および図16(c)に示されるように、白画素に対して、配向方向の下流側三箇所が黒画素ではなく、灰画素であっても、当該白画素においてシミが発生する。このため、灰画素においても、液晶分子の揺動が小さく、白画素によって移動させられた不純物を阻止する働きを持つ、と考えられる。
【0037】
一方、図16(d)に示されるように、白領域に対して配向方向の下流側の三箇所のうち、左隣および下隣が黒領域であっても、左下が白領域であれば、シミが発生しない。これは、図17(c)に示されるように、上流側の白画素によって移動させられた不純物が、下流側の左下の画素に流れて滞留しにくいため、と考えられる。
【0038】
また、コモン電極108に印加する電圧LCcomは、表示画素110aにおけるTFT116のプッシュダウンや光リークを考慮して、液晶105に直流成分が印加されないように、交流駆動の振幅中心である電圧Vcに対して若干低位となるように設定されている(図10参照)。換言すれば、電圧LCcomは、表示領域200aを基準にして最適化されている。
一方、ダミー画素110bは、ブラックマトリクス94によって遮光されているので、TFT116の光リークの程度が、表示領域200aと異なる。このため、表示領域200aを基準にして最適化された電圧LCcomは、周辺領域200bにおいては逆に、液晶105に直流成分が印加される要因になっている。このため、イオン性の不純物による影響は、周辺領域200b付近で問題になりやすい。
【0039】
さて、シミの発生原因が、白画素によって移動させられた不純物が配向方向の下流側三箇所の黒画素または灰画素で堰き止められて多数滞留するためであれば、ダミー画素110bのすべてを、不純物を逃がすことができる白画素とすれば良いことになる。ただし、ダミー画素110bのすべてを白画素とするのは、上述したように横電界によるドメインを発生させてしまうことになる。また、ダミー画素110bのすべてを灰画素としても、二つの表示画素110aと、これらの二つの表示画素110aに対して縦または横方向で隣り合う二つのダミー画素110bとの2×2画素が、図16(a)、図16(b)または図16(c)に示した条件を満たしたときに、シミが発生してしまう。
そこで、本実施形態では、表示画素110aが、いかなる表示状態になってもシミが発生しないようにするため、図6に示されるように、イオン性の不純物が問題になりやすい周辺領域200bにおいて、ダミー画素110bとして白画素および黒画素を1画素おきに配置させる構成とした。
【0040】
詳細には、まず、周辺領域200bのうち、四隅の角部分201に含まれるダミー画素110bを白画素とする。
次に、仮想線200の外側で表示画素110aと隣り合うダミー画素(第1周)について、次のように白画素および黒画素を配列させる。すなわち、仮想線200の外側で隣り合うダミー画素110bのうち、四隅の角部分201に含まれるb行b列、b行c列、c行b列およびc行c列のダミー画素110bを白画素の起点として、表示領域の縦または横の中心線に向かって黒画素、白画素を交互に配列させる。表示領域の行数または列数が、本実施形態のように4の倍数であれば、図6に示されるように、ダミー画素110bとしての二個の白画素が中心線を挟んで位置することになる。
また、このような配列の仕方において、表示領域の行数または列数が奇数であれば、表示領域の縦または横の中心線が黒画素または白画素となり、黒画素が2個連続することはない(図示省略)。
ただし、このように配列の仕方では、表示領域の行数または列数が、偶数であって4の倍数でなければ、図7に示されるようにダミー画素110bとしての二個の黒画素が縦または横の中心線を挟んで位置してしまう。このとき、例えば表示領域の14行12行列の表示画素110aが白色であり、右隣の14行11列の表示画素110aが黒色であると、14行12行列の表示画素110aにおいてシミが発生してしまう。
このため、表示領域の行数が、偶数であって4の倍数でなければ、四隅のうち、上端側または下端側のうち一方を交互配列の起点とするとともに、他方に向かって黒画素、白画素を交互に配列させる。同様に、表示領域の列数が、偶数であって4の倍数でなければ、四隅のうち、左端側または右端側のうち一方を交互配列の起点とし、他方に向かって黒画素、白画素を交互に配列させる。図8は、表示領域の行数が14行であって、列数が22列の場合に、白画素の起点として左上端のb行b列、および、右下端のc行c列とした例である。
【0041】
このようにして、仮想線200の外側で隣り合う第1周のダミー画素110bの配列を規定した後、残りのダミー画素110bについても、次のように白画素および黒画素を規定する。すなわち、第1周のダミー画素110bに対して外側で隣り合う第2周については、横または縦で隣り合う第1周のダミー画素110bと同色とする。
なお、本実施形態では、仮想線200の外側に位置するダミー画素110bが、第1周および第2周のみであるが、第3周以降設ける場合においても同様とする。また、ダミー画素110bには第1周があれば良く、第2周以降については任意である。
【0042】
本実施形態において、表示画素110aおよびダミー画素110bについては、メモリー3の記憶領域に格納された階調値に応じた状態になる。したがって、ダミー画素を図6に示した状態にするためには、白色にするダミー画素110bについては階調値「255」を、黒色にするダミー画素110bについては階調値「0」を、それぞれプリセットすれば良いことになる。
このため、図6は、ダミー画素110bの配列を示すと同時に、メモリー3にプリセットされる階調値を示すことにもなっている。
【0043】
次に、上述した電気光学装置1の動作について説明する。まず、メモリー3への格納動作について説明する。
映像データDaは、垂直走査信号Vsおよび水平走査信号Hsに同期して上位装置から供給される。詳細には、1行1列〜1行24列、2行1列〜2行24列、3行1列〜3行24列、…、16行1列〜16行24列という順番で、ドットクロック信号Clkによって画素毎に供給される。
メモリー3は、図6に示されるように、周辺領域を含む縦20行×横28列で配列する画素110に対応した記憶領域を有する。
制御回路2は、上位装置から供給された映像データDaを、メモリー3のうち、表示画素110aに対応する領域に順番に格納させる。
一方、メモリー3のうち、ダミー画素110bに対応する領域には、図6に示したように白画素に対応する階調値「255」または黒画素に対応する階調値「0」が、上述したように規定された配列でプリセットされている。
【0044】
制御回路2は、あるフレーム1行1列から16行24列までの画素に対応する映像データDaをメモリー3に格納すると、次フレームの映像データDaが上位装置から供給開始されるまでに、制御回路2は、メモリー3から映像データDbの順次読み出しを開始させる。なお、映像データDaの格納先は、表示画素110aに対応する記憶領域のみであったが、映像データDbの読出元は、表示画素110aに対応する記憶領域のみならず、ダミー画素110bに対応する記憶領域も含まれる。
このため、映像データDbは、a、b、1、2、…、16、c、d行目という順番で読み出される。さらに各行については、a、b、1、2、…、24、c、d列目という順番で、画素毎に読み出される。
なお、映像データDaの供給によって規定されるフレーム(供給系)と、映像データDbの読出によって規定されるフレーム(パネル系)とは、厳密には同一ではなく、映像データDaの供給を規定するフレームに対して、映像データDbの読出を規定するフレームが遅延した関係になる。ただし、期間長そのものは、いずれも16.7ミリ秒で共通である(垂直走査周波数が60Hzの場合)。
【0045】
制御回路2は、読み出している映像データDbの行に対応する走査線112を選択するように、走査線駆動回路130を指示する。
【0046】
図9は、走査線駆動回路130によって出力される走査信号Ga、Gb、G1、G2、…、G16、Gc、Gdの波形を示す図であり、水平走査期間(H)ずつ順次遅延して排他的にHレベルになる。
また、図において、走査信号のHレベルは電圧VHであり、Lレベルが電圧VLである。本実施形態において、Lレベルに相当する電圧VLは、上述したように実際には接地電位Gndであって電圧ゼロであり、電圧基準となっている。
本実施形態では面反転方式としているので、極性指示信号Polの論理レベルは1フレーム毎に反転している。ここで、極性指示信号PolがHレベルであって正極性書込が指定されている期間を、便宜的にnフレームと呼び、極性指示信号PolがLレベルであって負極性書込が指定されている期間を、便宜的に(n+1)フレームと呼ぶことにする。
なお、走査信号を一般化して説明するために、行を特定しない場合の走査信号をGiと表記することにする。
【0047】
また、制御回路2は、読み出している映像データDbの列に対応するサンプリング信号を出力するように、サンプリング信号出力回路142に指示する。
【0048】
図10は、サンプリング信号出力回路142によって出力されるサンプリング信号Sa、Sb、S1、S2、…、S23、S24、Sc、Sd等の波形を示す図であり、ある走査信号Giが、Hレベルとなる水平走査期間(H)にわたって、1画素分の映像データDbが読み出される期間毎に順次遅延して排他的にHレベルになる。
【0049】
さて、メモリー3からは、パネル系のフレームの初めにおいて、a行目に位置する1行分の映像データDbが、a、b、1、2、…、24、c、d列という順番で読み出される。ここで、a行目は、すべてダミー画素110bであるので、メモリー3から読み出される映像データDbは、階調値「255」の白レベル、または、階調値「0」の黒レベルのいずれかである。当該フレームが、極性指定信号Polによって正極性が指定されたnフレームであった場合、映像データDbは、D/A変換回路4によって、白レベルであれば電圧Vw(+)のデータ信号Vidに変換され、黒レベルであれば電圧Vb(+)のデータ信号Vidに変換されて、信号線146に出力される。
【0050】
a行a列の映像データDbがメモリー3から読み出されると、当該映像データDbはデータ信号Vidに変換されて、信号線146に出力される。このとき、サンプリング信号出力回路142は、サンプリング信号SaをHレベルにして、a列に対応するTFT144をオンさせる。これにより、信号線146に供給されたa行a列のデータ信号Vidは、a列のデータ線114にサンプリングされる。
以降同様にして、a行目であって、b、1、2、…、23、24、c、d列の映像データDbがメモリー3から読み出されてデータ信号Vidとして信号線146に出力されるのに合わせて、サンプリング信号出力回路142が、サンプリング信号Sb、S1、S2、…、S23、S24、Sc、Sdを順にHレベルにする。これによって、各列のTFT144が順にオンして、a行b列、a行1列、a行2列、…、a行24列、a行c列、a行d列のデータ信号Vidがb、1、2、…、23、24、c、d列目のデータ線114に、それぞれサンプリングされる。
一方、メモリー3から、a行目に位置する1行分の映像データDbが読み出されている期間において、走査線駆動回路130は、走査信号GaをHレベルにさせて、a行に位置するダミー画素110bにおけるTFT116をオンさせる。このため、各列のデータ線114にサンプリングされたデータ信号Vidは、a行目のダミー画素110bにおける画素電極118bにそれぞれ印加される。
これにより、a行目のダミー画素110bは、図3に示されるようにメモリー3にプリセットされた階調値に応じて、白状態または黒状態になる。ただし、a行目は、ブラックマトリクス94によって遮光されているので、直接視認されることはない。
【0051】
次に、メモリー3からは、b行目に位置する1行分の映像データDbが、同様にa、b、1、2、…、23、24、c、d列という順番で読み出され、データ信号Vi dに変換されて、a、b、1、2、…、23、24、c、d列目のデータ線114に、それぞれサンプリングされる。メモリー3から、b行目の映像データDbが読み出されている期間において、走査線駆動回路130は、走査信号GbをHレベルにさせる。このため、各列のデータ線114にサンプリングされたデータ信号Vidは、b行目のダミー画素110bにおける画素電極118bにそれぞれ印加される。
これにより、b行目のダミー画素110bは、a行目と同様に、メモリー3にプリセットされた階調値に応じて白状態または黒状態になるが、ブラックマトリクス94によって遮光されているので、直接視認されることはない。
【0052】
続いて、メモリー3からは、1行目に位置する1行分の映像データDbが、同様にa、b、1、2、…、23、24、c、d列という順番で読み出され、データ信号Vidに変換されて、a、b、1、2、…、23、24、c、d列目のデータ線114に、それぞれサンプリングされる。
メモリー3から、1行目の映像データDbが読み出されている期間において、走査線駆動回路130は、走査信号G1をHレベルにさせる。このため、各列のデータ線114にサンプリングされたデータ信号Vidは、1行目の画素110における画素電極118にそれぞれ印加される。
ここで、1行目のうち、a列およびb列は、階調値「0」の黒レベルがプリセットされたダミー画素110bであるので、黒状態になる。
一方、1行目のうち、1列から24列までは、表示画素110aであるので、それぞれ映像データDaで指定された階調値に対応した透過率になる。
なお、1行目のうち、c列およびd列は、階調値「0」の黒レベルがプリセットされたダミー画素110bであるので、黒状態になる。
【0053】
以降、2行目から16行目まで同様な動作が繰り返される。
なお、a、b、cおよびd列のダミー画素110bは、2行目において白状態であり、3行目において黒状態になり、以降白画素および黒画素が交互に反転して、8行目において白状態になる。ダミー画素110bは、9行目において再度、白状態になり、以降黒画素および白画素が交互に反転して、16行目において黒状態になる。
【0054】
次にメモリー3からは、c行目に位置する1行分の映像データDbが、同様な列の順番で読み出されて、データ信号Vidに変換される。c行目は、すべてダミー画素110bであるので、メモリー3から読み出される映像データDbで指定される階調値「255」に応じた白状態、または、階調値「0」に応じた黒状態になる。
d行目についても同様である。
【0055】
ここで、正極性書込が指定されるnフレームにおいて、走査信号GiがHレベルとなるときに、データ信号Vidは、例えば図10において(a)、(b)、(c)のいずれかに示されるような波形になる。すなわち、a、b、c、d行目の選択期間において、データ信号Vidは、図10(a)に示されるように、サンプリング信号の出力にしたがって、白色に相当する電圧Vw(+)、または、黒色に相当する電圧Vb(+)になる。
また、1、3、5、7、10、12、14、16行目の選択期間において、データ信号Vidは、図10(b)に示される通りとなる。すなわち、a、b、cおよびd列のダミー画素110bに対応したデータ信号Vidは、黒色に相当する電圧Vb(+)になり、1〜24列の表示画素110aに対応したデータ信号Vidは、図において上方向の矢印で示されるように、黒色に相当する電圧Vb(+)から白色に相当する電圧Vw(+)までの範囲であって、指定される階調値が高く(明るく)なるにつれて電圧Vcよりも高位側の正極性電圧になる。
一方、2、4、6、8、9、11、13、15行目の選択期間において、データ信号Vidは、図10(c)に示される通りとなる。すなわち、a、b、cおよびd列のダミー画素110bに対応したデータ信号Vidは、白色に相当する電圧Vb(+)になり、1〜24列の表示画素110aに対応したデータ信号Vidは、階調に応じた正極性電圧になる。
【0056】
次の(n+1)フレームでは、極性指定信号PolがLレベルになって書込極性が負極性に指定される以外、同様な動作となる。なお、負極性書込が指定される(n+1)フレームにおいてデータ信号Vidは、図10(d)、(e)、(f)のいずれかに示されるような波形になる。すなわち、a、b、c、d行目の選択期間では、図10(d)に示されるように、データ信号Vidは、白色に相当する電圧Vw(-)、または、黒色に相当する電圧Vb(-)になる。
また、1、3、5、7、10、12、14、16行目の選択期間では、図10(e)に示されるように、a、b、cおよびd列のダミー画素110bに対応したデータ信号Vidが黒色に相当する電圧Vb(-)になり、1〜24列の表示画素110aに対応したデータ信号Vidが、図において下方向の矢印で示されるように、黒色に相当する電圧Vb(-)から白色に相当する電圧Vw(-)までの範囲であって、指定される階調値が高く(明るく)なるにつれて、電圧Vcよりも低位側の負極性電圧になる。
一方、2、4、6、8、9、11、13、15行目の選択期間では、図10(f)に示されるように、a、b、cおよびd列のダミー画素110bに対応したデータ信号Vidが白色に相当する電圧Vb(-)になり、1〜24列の表示画素110aに対応したデータ信号Vidが階調に応じた負極性電圧になる。
【0057】
制御回路2、メモリー3、D/A変換回路4、走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路140が表示画素110aの画素電極118aや、ダミー画素110bの画素電極118bに所定の電圧を印加する駆動回路として機能することになる。
【0058】
本実施形態では、表示領域200aに隣り合うダミー画素110bを白画素および黒画素の交互配列にして駆動しているので、表示領域200aの縁端部付近においては、シミの発生パターン(図17(b)参照)になるのが回避されている。このため、本実施形態によれば、表示領域200aの縁端部付近でのシミの発生を抑えることできる。
【0059】
特に、本実施形態では、周辺領域200bの角部分201の4箇所において、それぞれ2×2の計4つのダミー画素110bを白画素としている。このため、表示領域200aの四隅において滞留する傾向があった不純物を、角部分201において白画素としたダミー画素110bへと追いやるとともに、当該不純物が表示領域200aに戻りにくくなっている。
また、表示領域200aに隣り合う第1周のダミー画素110bを白画素および黒画素の交互配列するとともに、第1周に対して縦または横方向に隣り合う第2周のダミー画素110bについても、隣り合う第1周のダミー画素と同色にしている。このため、周辺領域200bにおける白画素および黒画素は、表示領域200aからみて、外側に向かって放射状に拡がっているので、表示領域200aの縁端部においても、白画素によって不純物が黒画素との境界に沿って外側に移動するとともに、戻りにくくなっている。
したがって、このような駆動が、ある程度の時間にわたって継続したとき、表示領域200aに内在していた不純物が周辺領域200bへと追いやられることになる。このため、表示領域200aにおいてシミの発生パターンになっても、滞留する不純物が減少しているので、シミとして視認されるのを抑えることが可能になる。
【0060】
なお、本実施形態では、表示領域200aに隣り合うダミー画素110bが白画素および黒画素の交互配列になるが、表示画像の縁端部は、人為的でない限り、黒画素および白画素の交互配列になることはほとんどないと考えられる。このため、表示領域200aと周辺領域200bとの境界において、横電界が発生する箇所が連続しにくいで、ドメインの発生による表示品位の低下が目立ってしまう、という状況は避けられる。
【0061】
本発明は、上述した実施形態に限られず、次のような応用・変形が可能である。
例えば、実施形態では、ダミー画素110bに対して、白画素と黒画素とを固定的に配列させたが、時間によって切り換える構成としても良い。
なお、ダミー画素110bに対して白画素と黒画素とを切り換える構成とする場合、単純には適用できない場合がある。例えば、図6に示した配列において、周辺領域200bの角部分201を除いて、白画素と黒画素とを入れ換えると、図11に示されるような配列になり、二個の黒画素が縦または横の中心線を挟んで配列してしまう。このとき、例えば表示領域の14行12行列の表示画素110aが白色であり、右隣の14行11列の表示画素110aが黒色であると、14行12行列の表示画素110aにおいてシミが発生してしまうのは上述した通りである。
したがって、この場合には、図12に示す配列と図13に示す配列とを交互に切り換える構成とすれば良い。詳細には、図12に示される配列を正極性と負極性とでそれぞれ駆動した後、図13に示される配列を同様に正極性と負極性とでそれぞれ駆動すれば良い。
このようにダミー画素110bに対して白画素と黒画素とを切り換える構成にすれば、白と黒とが時間的および空間的に交互に配列するので、交互配列の状態が視認されにくくなるほか、さらに表示領域200aの縁端部で横電界が発生する箇所が連続しにくくなるとも考えられる。
【0062】
また、実施形態においてダミー画素110bについては、階調値「255」に対応する白色電圧を画素電極118bに印加して液晶素子120の透過率を最大に、または、階調値「0」に対応する黒色電圧を画素電極118bに印加して、液晶素子120の透過率を最低としたが、本発明は、これに限られない。
ここで、第1周のダミー画素110bを、白色と黒色との交互に配列させる最大の理由は、表示領域における表示画素との間で図17(b)に示した発生パターンになるのを回避するためである。
このとき、白画素に求められる機能は、配向膜近傍で不純物を移動させる流動を発生させることにあり、また、黒画素に求められる機能は、主に白画素で防げない漏れ光を防ぐこと、白画素で移動させられた不純物を阻止する堰になって、表示領域200aの外側に導くこと、および、表示領域200aの縁端部で表示画素110aが黒色で連続しても、不純物を移動させる白色のダミー画素110bを不連続にして横電界の影響を離散的にさせることにある。
【0063】
したがって、このような機能が確保されれば、必ずしも透過率最大または透過率最小とさせる必要はない。
そこでまず、ダミー画素110bにおいて白画素の機能を実行させることについて検討する。ノーマリーブラックモードであれば、図14に示されるように、相対透過率a(0≦a≦100)が90%以上となるような電圧が液晶素子120に印加・保持されて交流駆動されれば、液晶分子が十分に揺動し、これによって不純物を移動させるような流動を発生させることが期待できる。ここで、相対透過率が90%であるときに液晶素子120に保持される電圧実効値をVth1とする。このとき、ダミー画素110bにおいて白色に相当する機能を実行させるためには、液晶素子120に保持される電圧実効値がVth1以上となるような電圧(白色電圧)を、当該ダミー画素110bの画素電極118bに正極性および負極性でそれぞれ印加すれば良いことになる。
次に、ダミー画素110bにおいて黒画素の機能を実行させることについて検討する。白画素で移動させられた不純物を阻止する堰とさせる機能だけを考えれば、図16(a)、図16(b)および図16(c)での考察から、液晶素子120に保持される電圧実効値をVgrとして、灰色とすることでも実現できる。また、ダミー画素110bを灰色にすれば、横電界の影響を離散的にさせることもできると考えられる。
しかしながら、ダミー画素110bにおける黒画素で重要なのは、白画素では防げない漏れ光を防ぐ機能にある。このため、図14に示されるように、相対透過率が10%以下となるような電圧が液晶素子120に印加・保持されて交流駆動されれば、漏れ光を防ぐことができると考えられる。ここで、相対透過率が10%であるときに液晶素子120に保持される電圧実効値をVth2とする。このとき、ダミー画素110bにおいて黒色に相当する機能を実行させるためには、液晶素子120に保持される電圧実効値がVth2以下となるような電圧(黒色電圧)を、当該ダミー画素110bの画素電極118bに正極性および負極性でそれぞれ印加すれば良いことになる。
【0064】
また、液晶素子120は、透過型に限られず、反射型であっても良い。さらに、液晶素子120は、ノーマリーブラックモードに限られず、電圧無印加時において液晶素子120が白状態となるノーマリーホワイトモードとしても良い。
なお、ノーマリーホワイトモードでは、黒画素において不純物の移動が発生し、白画素において不純物を堰き止めることになるので、角部分201を黒画素にして、同様に周辺領域200bを白画素および黒画素の交互配列にすれば良い。
【0065】
<電子機器>
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置1を適用した電子機器の一例として、プロジェクターを例にとって説明する。図19は、このプロジェクターの構成を示す平面図である。
この図に示されるように、プロジェクター2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
【0066】
このプロジェクター2100では、実施形態に係る電気光学装置が、R色、G色、B色のそれぞれに対応して3組設けられる。そして、R色、G色、B色のそれぞれに対応する映像データがそれぞれ上位回路から供給されて、各色に対応するデータ信号Vidに変換される構成となっている。ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は、上述した液晶パネル100と同様であり、R色、G色、B色のそれぞれに対応するデータ信号に応じて駆動される。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ2114によってカラー画像が投射されることとなる。
【0067】
なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー2108によって、R色、G色、B色のそれぞれに対応する光が入射するので、カラーフィルターを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右を反転させた像を表示する構成となっている。
【0068】
なお、電子機器としては、図19を参照して説明したプロジェクターの他、電子ビューファインダーや、リヤ・プロジェクション型のテレビジョン、ヘッドマウントディスプレイなどが挙げられる。
【符号の説明】
【0069】
1…電気光学装置、2…制御回路、3…メモリー、94…ブラックマトリクス、100…液晶パネル、101…素子基板、102…対向基板、105…液晶、108…コモン電極、110…画素、110a…表示画素、110b…ダミー画素、116…TFT、118、118a、118b…画素電極、120…液晶素子、130…走査線駆動回路、140…データ線駆動回路、200…仮想線、200a…表示領域、200b…周辺領域、2100…プロジェクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と当該表示領域を囲むように配置された遮光領域とを有する素子基板と、
前記素子基板に対向して配置される対向基板と、
前記素子基板と前記対向基板との間隙に挟持される液晶と、
前記表示領域に対応して設けられた画素と前記遮光領域に対応して設けられた画素とを駆動する駆動回路と、
前記遮光領域と平面視で重畳する位置に設けられる遮光部と
を具備し、
前記素子基板は、
前記表示領域の画素に対応して設けられる第1画素電極と、
前記遮光領域の画素に対応して設けられる第2画素電極と、
を有し、
前記対向基板は、
所定の電圧が印加されるコモン電極を有し、
前記駆動回路は、
前記第1画素電極に対し、表示画像に応じた電圧を印加し、
前記第2画素電極のうち、前記第1画素電極に隣り合う画素電極に対し、前記表示領域の周縁に沿った方向でみて1画素おきに白色電圧および黒色電圧を交互に印加する
ことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記白色電圧および黒色電圧は、相対透過率が10%以下および90%以上となるような電圧であること
ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記駆動回路は、
前記第2画素電極のうち、前記遮光領域の角部分に対応して設けられた画素電極に対し、前記白色電圧および前記黒色電圧のうち前記液晶に印加される電圧実効値が高い方の電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記駆動回路は、
前記第2画素電極のうち、前記第1画素電極に隣り合う画素電極に印加する電圧を、前記白色電圧と前記黒色電圧とで所定の時間間隔毎に交互に入れ換える
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記駆動回路は、
前記白色電圧または黒色電圧に印加される第2画素電極を、前記表示領域からみて、外側に向かって放射状に揃える
ことを特徴とする請求項1乃至4にいずれかに記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記液晶は、ノーマリーブラックモードである
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気光学装置。
【請求項7】
表示領域と当該表示領域を囲む領域とを有する素子基板と、
前記素子基板に対向して配置される対向基板と、
前記素子基板と前記対向基板との間隙に挟持される液晶と、
遮光領域の画素と平面視で重畳する位置に設けられる遮光部と、
を備え、
前記素子基板は、
前記表示領域の画素に対応して設けられる第1画素電極と、
前記遮光領域の画素に対応して設けられる第2画素電極と、
を有し、
前記対向基板は、
所定の電圧が印加されるコモン電極を有し、
前記表示領域および前記遮光領域のそれぞれに対応して設けられた複数の画素を駆動する電気光学装置の駆動方法であって、
前記第1画素電極に対し、表示画像に応じた電圧を印加し、
前記第2画素電極のうち、前記第1画素電極に隣り合う画素電極に対し、前記表示領域の周縁に沿った方向でみて1画素おきに白色電圧および黒色電圧を交互に印加する
ことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載の電気光学装置を有する
ことを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2012−173489(P2012−173489A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34904(P2011−34904)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】