説明

電気機器

【課題】 オートクリアを実行する時間が変更された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる電気機器を提供する。
【解決手段】 音声出力部130は、オートクリアが実行される前にオートクリアが実行されることをユーザに対して報知し、オートクリア実行時間設定部102は、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔を設定し、報知時間変更部103は、オートクリア実行時間設定部102によってオートクリア実行時間間隔が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、機器の状態を最後の動作における第1の状態から、当該第1の状態とは異なる第2の状態へ移行させる機能を有する電気機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写装置を使用する場合、ユーザが必要に応じて露光濃度、倍率、用紙サイズ、マージン幅、枠消しなどの設定をするが、このユーザがジョブを終了し、所定の時間(オートクリアタイム)が経過すると自動的に上記動作設定は、最も普通に使われる動作設定を登録した初期設定動作モードに復帰する。こうすることにより次のユーザが使用する場合は初期動作設定により行うことができる。なおオートクリアタイムはユーザが好みに応じて時間を選択したり、または復帰しないモードにしたりすることもできる。
【0003】
ところが従来技術では、例えばオートクリア タイムが短い設定になっていて、ユーザがブック原稿を複写するときに、枠消しや倍率、露光などを絶妙に設定していても、次のページをめくっている間や、別の本などを取りに行っている間にオートクリアタイムが経過してしまい、もう一度複雑な設定をし直さないといけないことがあった。
【0004】
また、例えば自動復帰時間が長い設定になっていて、前に使用していたユーザが暗い露光や、多数部の複写枚数で作業を行っていた場合、次のユーザがこれに気付かずに複写して用紙の無駄をしてしまうということがよくある。
【0005】
そこで、特許文献1では、ある複写ジョブ終了後からの経過時間をカウントし、所定のオートクリア事前報知タイミングに達した場合に、液晶タッチパネルにオートクリアを禁止するか否かを問う画面を表示している。
【特許文献1】特開2004−117436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、複写ジョブ終了後から所定のオートクリア事前報知タイミングに達した場合に、液晶タッチパネルにオートクリアを禁止するか否かを問う画面が表示されるが、オートクリアを実行するまでの時間が変更された場合、オートクリアを事前に報知する時間を変更することについては開示されていない。ユーザは、オートクリアを実行するまでの時間を設定した場合、同時にオートクリアを事前に報知する時間も設定しなければならず、ユーザにとって使い勝手の悪いものであった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、機器の第1の状態から第2の状態への移行を実行する時間が変更された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる電気機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電気機器は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、機器の状態を最後の動作における第1の状態から、当該第1の状態とは異なる第2の状態へ移行させる機能を有する電気機器であって、第2の状態への移行が実行される前に第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知手段と、機器の最後の動作が終了した終了時刻から第2の状態への移行を実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定する実行時間設定手段と、前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更する報知時間変更手段とを備える。
【0009】
この構成によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻から第2の状態への移行を実行する実行時刻までの実行時間間隔が設定された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が変更される。したがって、機器の第1の状態から第2の状態への移行を実行する時間が変更された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0010】
また、上記の電気機器において、前記機能は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、最後の動作における設定条件を初期設定条件に復帰させるオートクリア機能を有し、前記放置手段は、オートクリアが実行される前にオートクリアが実行されることをユーザに対して報知し、前記実行時間設定手段は、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定し、前記報知時間変更手段は、前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が変更される。したがって、オートクリアを実行する時間が変更された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0012】
また、上記の電気機器において、前記報知手段は、前記報知時間間隔を音声案内により報知することが好ましい。この構成によれば、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が音声案内により報知されるので、ユーザはオートクリアが実行されるまでの時間を確認することができる。
【0013】
また、上記の電気機器において、前記報知時間間隔を設定する報知時間設定手段をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が設定されるので、ユーザはオートクリアが実行されることが報知されてからオートクリアが実行されるまでの時間を自由に設定することができる。
【0014】
また、上記の電気機器において、前記報知時間変更手段は、前記報知時間設定手段によって報知時間間隔が変更される場合、又は前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が変更される場合、変更前の前記終了時刻から前記報知時刻までの時間と、変更後の前記終了時刻から前記報知時刻までの時間とを一致させることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が変更される場合、又は終了時刻から実行時刻までの実行時間間隔が変更される場合、変更前の終了時刻から報知時刻までの時間と、変更後の終了時刻から報知時刻までの時間とが一致される。したがって、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの報知時間間隔が変更された場合、あるいは機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔が変更された場合、変更された時間に応じて報知時刻を自動的に決定することができる。
【0016】
また、上記の電気機器において、前記報知時間変更手段は、前記実行時間設定手段によって設定された実行時間間隔が前記報知時間間隔よりも短いとき、前記報知時間間隔を前記実行時間間隔より短くすることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔が、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔よりも短いとき、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が実行時間間隔より短くされる。したがって、終了時刻から実行時刻までの実行時間間隔が、報知時間間隔よりも短く設定されたとしても、報知時間間隔を適切な長さに修正することができる。
【0018】
また、上記の電気機器において、前記報知手段によって報知される音声案内を設定するか否かを受け付ける設定受付手段をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、報知される音声案内を設定するか否かが受け付けられるので、オートクリアが実行される毎に報知される音声案内が煩わしい場合、ユーザは音声案内の設定を解除することができる。
【0019】
また、上記の電気機器において、前記電気機器は、画像形成装置であり、前記設定条件は、ユーザによって指示される画像形成に関する設定条件であることが好ましい。この構成によれば、画像形成装置のオートクリア機能に適用することができる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、機器の第1の状態から第2の状態への移行を実行する時間が変更された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、オートクリアを実行する時間が変更された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が音声案内により報知されるので、ユーザはオートクリアが実行されるまでの時間を確認することができる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が設定されるので、ユーザはオートクリアが実行されることが報知されてからオートクリアが実行されるまでの時間を自由に設定することができる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔が設定されると、設定された時間に応じて報知時刻を自動的に決定することができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、終了時刻から実行時刻までの実行時間間隔が、報知時間間隔よりも短く設定されたとしても、報知時間間隔を適切な長さに修正することができる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、報知される音声案内を設定するか否かが受け付けられるので、オートクリアが実行される毎に報知される音声案内が煩わしい場合、ユーザは音声案内の設定を解除することができる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、画像形成装置のオートクリア機能に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の一実施の形態による画像形成装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明に係る画像形成装置は、オートクリア機能を備える全ての電気機器に適用可能であるが、以下の説明では、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能等の機能を兼ね備えた複合機に適用した場合について説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複合機の内部構成を概略的に示す側面図である。複合機1は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能等の機能を兼ね備えたものである。この複合機1は、本体部2と、本体部2の左方に配設されたスタックトレイ3と、本体部2の上部に配設された原稿読取部5と、原稿読取部5の上方に配設された原稿給送部6とを有している。
【0030】
また、複合機1のフロント部には、操作部47が設けられている。この操作部47には、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー471と、印刷部数等を入力するためのテンキー472と、各種複写動作の操作ガイド情報等を表示し、これら各種設定入力用にタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等からなる表示部473と、表示部473で設定された設定内容等をリセットするリセットキー474と、実行中の印刷(画像形成)動作を停止させるためのストップキー475と、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を切り換えるための機能切換キー477が備えられている。
【0031】
原稿読取部5は、CCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等からなるスキャナ部51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53とを備える。スキャナ部51は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを制御部(図示省略)へ出力する。また、原稿給送部6により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部6による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを制御部(図示省略)へ出力する。
【0032】
原稿給送部6は、原稿を載置するための原稿載置部61と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部62と、原稿載置部61に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット53に対向する位置へ搬送し、原稿排出部62へ排出するための給紙ローラ(図略)、搬送ローラ(図略)等からなる原稿搬送機構63を備える。原稿搬送機構63は、さらに原稿を表裏反転させて原稿読取スリット53と対向する位置へ再搬送する用紙反転機構(図略)を備え、原稿の両面の画像を原稿読取スリット53を介してスキャナ部51から読取可能にしている。
【0033】
また、原稿給送部6は、その前面側が上方に移動可能となるように本体部2に対して回動自在に設けられている。原稿給送部6の前面側を上方に移動させて原稿台52上面を開放することにより、原稿台52の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等を操作者が載置できるようになっている。
【0034】
本体部2は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461から記録紙を1枚ずつ繰り出して記録部40へ搬送する給紙ローラ462と、給紙カセット461から搬出され、レジストローラ466によって搬送されてきた記録紙に画像を形成する記録部40とを備える。
【0035】
記録部40は、スキャナ部51で取得された画像データに基づきレーザ光等を出力して感光体ドラム43を露光する光学ユニット42と、感光体ドラム43上にトナー像を形成する現像部44と、感光体ドラム43上のトナー像を記録紙に転写する転写部41と、トナー像が転写された記録紙を加熱してトナー像を記録紙に定着させる定着装置45と、記録部40内の用紙搬送路中に設けられ、記録紙をスタックトレイ3又は排出トレイ48まで搬送する搬送ローラ463,464等とを備える。
【0036】
なお、感光体ドラム43及び転写部41の記録紙搬送方向上流側には、画像形成時に記録紙を感光体ドラム43及び転写部41に搬送するタイミングをとるためのレジストローラ466が設けられている。
【0037】
また、記録紙の両面に画像を形成する場合は、記録部40で記録紙の一方の面に画像を形成した後、この記録紙を排出トレイ48側の搬送ローラ463にニップされた状態とする。この状態で搬送ローラ463を反転させて記録紙をスイッチバックさせ、記録紙を用紙搬送路Lに送って記録部40の上流域に再度搬送し、記録部40により他方の面に画像を形成した後、記録紙をスタックトレイ3又は排出トレイ48に排出する。
【0038】
図2は、図1に示す画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。図2に示す画像形成装置は、制御部100、操作部47、音声出力部130、設定情報記憶部140、カウンタ150、オートクリア実行時間記憶部160及び報知時間記憶部170を備えて構成される。
【0039】
操作部47は、ユーザが例えばタッチパネルやテンキーなどにより複合機1の設定情報(設定条件)を入力するものである。この設定情報は、A4やB4等の用紙サイズの指定、拡大や縮小等の倍率の指定、片面や両面等の読取面の指定、片面や両面等の画像形成面の指定、画像形成枚数の指定、ステイプル処理や穴あけ処理等の後処理の指定などである。また、操作部47は、複合機1の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔の入力を受け付ける。さらに、操作部47は、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの報知時間間隔の入力を受け付ける。設定情報記憶部140は、初期設定情報(初期設定条件)を記憶するとともに、操作部47によって入力を受け付けた設定情報を記憶する。
【0040】
制御部100は、例えばCPU(中央演算処理装置)で構成され、オートクリア実行部101、オートクリア実行時間設定部102及び報知時間変更部103を備えて構成される。
【0041】
オートクリア実行部101は、複合機1の最後の動作が終了してから所定時間経過後、最後の動作における設定条件を初期設定条件に復帰させる。オートクリア実行部101は、設定情報記憶部140に記憶された設定情報をクリアし、設定情報が入力される前の初期状態に戻す。なお、本実施形態における最後の動作とは、ユーザの指示により実行される電気機器の一連の動作における最後の動作を表し、例えば、電気機器が複合機1(画像形成装置)である場合、最後の動作とは、操作部47を用いたユーザの印刷指示により実行される電複合機1の一連の画像形成動作における印刷用紙の排出動作や、ユーザによる操作部47の任意のキー操作などを表す。
【0042】
オートクリア実行時間設定部102は、操作部47によって入力されたオートクリア実行時間間隔をオートクリア実行時間記憶部160に記憶させる。オートクリア実行時間記憶部160は、オートクリア実行時間設定部102によって設定されたオートクリア実行時間間隔を記憶する。
【0043】
報知時間変更部103は、オートクリア実行時間設定部102によってオートクリア実行時間間隔が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアが実行される実行時刻までの報知時間間隔を変更する。報知時間記憶部170は、報知時間変更部103によって変更された報知時間間隔を記憶する。
【0044】
表示部473は、ユーザによって設定された設定情報を継続する場合のキー操作を案内する。音声出力部130は、オートクリア実行部101によってオートクリアが実行される前にオートクリアが実行されることをユーザに対して報知するものであり、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアが実行される実行時刻までの残りの報知時間間隔を音声案内により報知する。このように、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が音声案内により報知されるので、ユーザはオートクリアが実行されるまでの時間を確認することができる。カウンタ150は、複合機1の最後の動作が終了してからの経過時間を100msec単位でカウントする。
【0045】
次に、図2に示す複合機1を用いたオートクリア処理について説明する。図3は、図2に示す複合機を用いたオートクリア処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
まず、ステップS1において、制御部100は、100msec経過したか否かを判断する。なお、100msecとは、カウンタ150のサンプリング単位である。ここで、100msec経過したと判断されると(ステップS1でYES)、ステップS2に処理を移行し、100msec経過していないと判断されると(ステップS1でNO)、100msec経過するまで待機する。
【0047】
100msec経過したと判断されると、ステップS2において、制御部100は、操作部47からのキー入力の有無を判断する。ここで、キー入力があった場合(ステップS2でYES)、ステップS5に処理を移行し、キー入力がない場合(ステップS2でNO)、ステップS3に処理を移行する。
【0048】
キー入力がない場合、ステップS3において、制御部100は、印刷中であるか否かを判断する。ここで、印刷中であると判断された場合(ステップS3でYES)、ステップS5に処理を移行し、印刷中でないと判断された場合(ステップS3でNO)、ステップS4に処理を移行する。
【0049】
印刷中でないと判断された場合、ステップS4において、制御部100は、機械エラー中であるか否かを判断する。ここで、機械エラー中であると判断された場合(ステップS4でYES)、ステップS5に処理を移行し、機械エラー中でないと判断された場合(ステップS4でNO)、ステップS6に処理を移行する。
【0050】
キー入力があった場合、印刷中であると判断された場合、又は機械エラー中であると判断された場合、ステップS5において、制御部100は、カウンタ150のカウント値CNTを0にする。
【0051】
一方、機械エラー中でないと判断された場合、ステップS6において、制御部100は、カウンタ150によってカウントされるカウント値CNTが、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻に達したか否かを判断する。この報知時刻は、オートクリア実行時間記憶部160に予め記憶されているオートクリア実行時間間隔から、報知時間記憶部170に予め記憶されている報知時間間隔を減算することによって求めることができ、例えば、オートクリア実行時間間隔が60秒間であり、報知時間間隔が10秒間である場合、報知時刻は最後の処理が終了してから50秒後となる。ここで、カウント値CNTが報知時刻に達したと判断された場合(ステップS6でYES)、ステップS7に処理を移行し、カウント値CNTが報知時刻にまだ達していないと判断された場合(ステップS6でNO)、ステップS9に処理を移行する。
【0052】
カウント値CNTが報知時刻に達したと判断された場合、ステップS7において、制御部100は、音声案内の設定の有無を判断する。本実施形態では、操作部47を用いて音声案内をするか否かの設定を受け付けることができる。このように、報知される音声案内を設定するか否かが受け付けられるので、オートクリアが実行される毎に報知される音声案内が煩わしい場合、ユーザは音声案内の設定を解除することができる。ここで、音声案内の設定があると判断された場合(ステップS7でYES)、ステップS8に処理を移行し、音声案内の設定がないと判断された場合(ステップS7でNO)、ステップS9に処理を移行する。
【0053】
音声案内の設定があると判断された場合、ステップS8において、音声出力部130は、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔を音声出力する。例えば、報知時間間隔が10秒である場合、音声出力部130は、“あと、10秒で設定されたモードが解除されます”という音声を出力する。
【0054】
ステップS9において、操作部47の表示部473は、ユーザによって設定された設定情報を継続する場合のキー操作を案内する案内画面を表示する。例えば、案内画面には、“設定を解除してもいいですか”、“はい”、“いいえ”と表示される。
【0055】
次に、ステップS10において、制御部100は、ユーザによって入力された設定条件を解除し、初期設定条件に復帰させるか否かを判断する。すなわち、ユーザは、表示部473によって表示される“はい”又は“いいえ”を選択することで、設定条件を解除するか否かを選択する。ここで、設定条件を解除する場合、すなわち、案内画面における“はい”が選択された場合(ステップS10でYES)、ステップS13に処理を移行し、設定条件を解除しない場合、すなわち、案内画面における“いいえ”が選択された場合(ステップS10でNO)、ステップS11に処理を移行する。
【0056】
複合機1の設定条件を解除しない場合、ステップS11において、制御部100は、カウンタ150のカウント値CNTを0にする。次に、ステップS12において、制御部100は、オートクリア機能の設定を解除する。
【0057】
一方、複合機1の設定条件を解除する場合、ステップS13において、制御部100は、カウンタ150のカウント値CNTを1だけインクリメントする。
【0058】
次に、ステップS14において、制御部100は、カウンタ150のカウント値CNTと、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されているオートクリア実行時間間隔T1とを比較し、カウント値CNTがオートクリア実行時間間隔T1以上経過しているか否かを判断する。ここで、カウント値CNTがオートクリア実行時間間隔T1以上経過していると判断された場合(ステップS14でYES)、ステップS15に処理を移行し、カウント値CNTがオートクリア実行時間間隔T1を経過していないと判断された場合(ステップS14でNO)、ステップS1に処理を戻し、100msec経過したか否かが判断される。
【0059】
カウント値CNTがオートクリア実行時間間隔T1以上経過していると判断された場合、ステップS15において、制御部100は、カウンタ150のカウント値CNTを0にし、設定情報記憶部140に記憶されている設定情報を消去する。
【0060】
なお、本実施形態では、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアが実行される実行時刻までの報知時間間隔を音声案内により報知しているが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、警告音により報知してもよい。
【0061】
次に、オートクリア実行時間間隔の設定について説明する。本実施形態では、複合機1の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔を設定することが可能である。図4は、オートクリア実行時間間隔の設定について説明するためのフローチャートである。
【0062】
ステップS111において、操作部47は、ユーザによるオートクリア実行時間間隔T1の入力を受け付け、入力されたオートクリア実行時間間隔T1’を制御部100に出力する。
【0063】
次に、ステップS112において、制御部100は、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアが実行される実行時刻までの報知時間間隔T2を報知時間記憶部170から読み出し、読み出した報知時間間隔T2とユーザによって入力された設定後のオートクリア実行時間間隔T1’とを比較し、報知時間間隔T2がオートクリア実行時間間隔T1’よりも大きいか否かを判断する。ここで、報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’よりも大きいと判断された場合(ステップS112でYES)、ステップS113に処理を移行し、報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’以下であると判断された場合(ステップS112でNO)、ステップS114に処理を移行する。
【0064】
報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’よりも大きいと判断された場合、ステップS113において、制御部100は、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に占める設定後の報知時間間隔T2’の割合(T2’/T1’)が、設定前のオートクリア実行時間間隔T1に占める設定前の報知時間間隔T2の割合(T2/T1)と同じになるように報知時間間隔T2を更新する。すなわち、制御部100は、設定前の報知時間間隔T2を設定前のオートクリア実行時間間隔T1で除算し、除算した値(T2/T1)に設定後のオートクリア実行時間間隔T1’を乗算することによって、報知時間間隔T2’を求め、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を報知時間間隔T2’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’が20秒である場合、設定前の報知時間間隔T2を設定前のオートクリア実行時間間隔T1で除算した値は、1/2であり、この値1/2に設定後のオートクリア実行時間間隔T1’である20秒を乗算することによって、設定後の報知時間間隔T2’=10秒を求め、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2=30秒を報知時間間隔T2’=10秒に更新する。
【0065】
一方、報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’以下であると判断された場合、ステップS114において、制御部100は、報知時間間隔T2は更新せずに、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’が90秒である場合、制御部100は、報知時間間隔T2=30秒は更新せずに、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1=60秒を設定後のオートクリア実行時間間隔T1’=90秒に更新する。
【0066】
なお、本実施形態では、報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’よりも大きいと判断された場合、制御部100は、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に占める設定後の報知時間間隔T2’の割合(T2’/T1’)が、設定前のオートクリア実行時間間隔T1に占める設定前の報知時間間隔T2の割合(T2/T1)と同じになるように報知時間間隔T2を更新しているが、本発明は特にこれに限定されず、制御部100は、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を読み出し、読み出した報知時間間隔T2がT1−T2=T1’−T2’(但し、T1’>T1−T2)となるように変更し、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を変更後の報知時間間隔T2’に更新してもよい。
【0067】
また、報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’よりも大きいと判断された場合、制御部100は、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を読み出し、読み出した報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’と同じとなるように変更し、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を変更後の報知時間間隔T2’(=T1’)に更新してもよい。
【0068】
このように、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔T1が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2が変更される。したがって、オートクリアを実行する時間が変更された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0069】
また、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔T1’が、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2よりも短いとき、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2がオートクリア実行時間間隔T1より短くされる。したがって、終了時刻から実行時刻までのオートクリア実行時間間隔T1が、報知時間間隔T2よりも短く設定されたとしても、報知時間間隔T2を適切な長さに修正することができる。
【0070】
次に、オートクリア実行時間間隔の設定の変形例について説明する。図5は、オートクリア実行時間間隔の設定の変形例について説明するためのフローチャートである。なお、図5に示すステップS121、ステップS122及びステップS123における処理は、図4に示すステップS111、ステップS112及びステップS113における処理と同じであるので説明を省略し、以下の説明では、図4と異なるステップS124における処理のみを説明する。
【0071】
報知時間間隔T2が設定後のオートクリア実行時間間隔T1’以下であると判断された場合、ステップS124において、制御部100は、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に更新するとともに、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を読み出し、読み出した報知時間間隔T2がT1−T2=T1’−T2’となるように変更し、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を変更後の報知時間間隔T2’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’が90秒である場合、制御部100は、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1=60秒を設定後のオートクリア実行時間間隔T1’=90秒に更新するとともに、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2=30秒を変更後の報知時間間隔T2’=60秒に更新する。
【0072】
このように、オートクリア実行時間間隔T1が変更され、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2が変更される場合、変更前の終了時刻から報知時刻までの時間(T1−T2)と、変更後の終了時刻から報知時刻までの時間(T1’−T2’)とが一致される。したがって、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔が変更されると、変更された時間に応じて報知時刻を自動的に決定することができる。
【0073】
次に、報知時間間隔の設定について説明する。本実施形態では、オートクリアが実行される前にオートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの報知時間間隔を設定することが可能である。図6は、報知時間間隔の設定について説明するためのフローチャートである。
【0074】
まず、ステップS131において、操作部47は、ユーザによる報知時間間隔T2の入力を受け付け、入力された報知時間間隔T2’を制御部100に出力する。
【0075】
次に、ステップS132において、制御部100は、複合機1の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までのオートクリア実行時間間隔T1をオートクリア実行時間記憶部160から読み出し、読み出したオートクリア実行時間間隔T1とユーザによって入力された設定後の報知時間間隔T2’とを比較し、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいか否かを判断する。ここで、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいと判断された場合(ステップS132でYES)、ステップS133に処理を移行し、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1以下であると判断された場合(ステップS132でNO)、ステップS134に処理を移行する。
【0076】
設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいと判断された場合、ステップS133において、制御部100は、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に占める設定後の報知時間間隔T2’の割合(T2’/T1’)が、設定前のオートクリア実行時間間隔T1に占める設定前の報知時間間隔T2の割合(T2/T1)と同じになるようにオートクリア実行時間間隔T1を更新する。すなわち、制御部100は、設定前のオートクリア実行時間間隔T1を設定前の報知時間間隔T2で除算し、除算した値(T1/T2)に設定後の報知時間間隔T2’を乗算することによって、オートクリア実行時間間隔T1’を求め、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1をオートクリア実行時間間隔T1’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後の報知時間間隔T2’が90秒である場合、設定前のオートクリア実行時間間隔T1を設定前の報知時間間隔T2で除算した値は、2であり、この値2に設定後の報知時間間隔T2’である90秒を乗算することによって、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’=180秒を求め、オートクリア実行時間間隔記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1=60秒をオートクリア実行時間間隔T1’=180秒に更新する。
【0077】
一方、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1以下であると判断された場合、ステップS134において、制御部100は、オートクリア実行時間間隔T1は更新せずに、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を設定後の報知時間間隔T2’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後の報知時間間隔T2’が40秒である場合、制御部100は、オートクリア実行時間間隔T1=60秒は更新せずに、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2=30秒を設定後の報知時間間隔T2’=40秒に更新する。
【0078】
なお、本実施形態では、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいと判断された場合、制御部100は、設定後のオートクリア実行時間間隔T1’に占める設定後の報知時間間隔T2’の割合(T2’/T1’)が、設定前のオートクリア実行時間間隔T1に占める設定前の報知時間間隔T2の割合(T2/T1)と同じになるようにオートクリア実行時間間隔T1を更新しているが、本発明は特にこれに限定されず、制御部100は、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を読み出し、読み出したオートクリア実行時間間隔T1がT1−T2=T1’−T2’(但し、T1’>T1−T2)となるように変更し、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を変更後のオートクリア実行時間間隔T1’に更新してもよい。
【0079】
また、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいと判断された場合、制御部100は、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を読み出し、読み出したオートクリア実行時間間隔T1が設定後の報知時間間隔T2’と同じとなるように変更し、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を変更後のオートクリア実行時間間隔T1’(=T2’)に更新してもよい。
【0080】
さらに、設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1よりも大きいと判断された場合、制御部100は、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を読み出し、設定後の報知時間間隔T2’が、読み出したオートクリア実行時間間隔T1と同じとなるようにさらに変更し、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を変更後の報知時間間隔T2’(=T1)に更新してもよい。
【0081】
このように、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2が設定されるので、ユーザはオートクリアが実行されることが報知されてからオートクリアが実行されるまでの時間を自由に設定することができる。
【0082】
次に、報知時間間隔の設定の変形例について説明する。図7は、報知時間間隔の設定の変形例について説明するためのフローチャートである。なお、図7に示すステップS141、ステップS142及びステップS143における処理は、図6に示すステップS131、ステップS132及びステップS133における処理と同じであるので説明を省略し、以下の説明では、図6と異なるステップS144における処理のみを説明する。
【0083】
設定後の報知時間間隔T2’がオートクリア実行時間間隔T1以下であると判断された場合、ステップS144において、制御部100は、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2を設定後の報知時間間隔T2’に更新するとともに、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を読み出し、読み出したオートクリア実行時間間隔T1がT1−T2=T1’−T2’となるように変更し、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1を変更後のオートクリア実行時間間隔T1’に更新する。例えば、設定前のオートクリア実行時間間隔T1が60秒であり、設定前の報知時間間隔T2が30秒であり、設定後の報知時間間隔T2’が40秒である場合、制御部100は、報知時間記憶部170に記憶されている設定前の報知時間間隔T2=30秒を設定後の報知時間間隔T2’=40秒に更新するとともに、オートクリア実行時間記憶部160に記憶されている設定前のオートクリア実行時間間隔T1=60秒を変更後のオートクリア実行時間間隔T1’=70秒に更新する。
【0084】
このように、報知時間間隔T2が変更され、報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔T2が変更される場合、変更前の終了時刻から報知時刻までの時間(T1−T2)と、変更後の終了時刻から報知時刻までの時間(T1’−T2’)とが一致される。したがって、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの報知時間間隔が変更されると、変更された時間に応じて報知時刻を自動的に決定することができる。
【0085】
なお、本実施形態における電気機器は、機器の最後の動作が終了してから所定の時間が経過すると、最後の動作における設定条件を初期設定条件に復帰させるオートクリア機能を有するものであるが、本発明は特にこれに限定されず、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、機器を動作させる通常モードから当該通常モードよりも消費電力量が少ない省エネルギーモードに切り替える省エネルギー機能を有するものであってもよい。この場合、本発明に係る電気機器は、機器を動作させる通常モードから、通常モードよりも消費電力量が少ない省エネルギーモードに切り替える省エネルギー機能を有する電気機器であって、省エネルギーモードが実行される前に省エネルギーモードが実行されることをユーザに対して報知する報知手段と、機器の最後の動作が終了した終了時刻から省エネルギーモードを実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定する実行時間設定手段と、前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、省エネルギーモードが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更する報知時間変更手段とを備える。この構成によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻から省エネルギーモードを実行する実行時刻までの実行時間間隔が設定された場合、省エネルギーモードが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が変更される。したがって、省エネルギーモードを実行する時間が変更された場合、省エネルギーモードが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【0086】
また、本実施形態における画像形成装置は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、自動的に電源をオフにするオートシャットダウン機能を有するものであってもよい。この場合、本発明に係る電気機器は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、自動的に電源をオフにするオートシャットダウン機能を有する電気機器であって、オートシャットダウンが実行される前にオートシャットダウンが実行されることをユーザに対して報知する報知手段と、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートシャットダウンを実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定する実行時間設定手段と、前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、オートシャットダウンが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更する報知時間変更手段とを備える。この構成によれば、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートシャットダウンを実行する実行時刻までの実行時間間隔が設定された場合、オートシャットダウンが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から実行時刻までの報知時間間隔が変更される。したがって、オートシャットダウンを実行する時間が変更された場合、オートシャットダウンが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻を自動的に変更し、ユーザの煩雑な操作を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例である複合機の内部構成を概略的に示す側面図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す複合機のオートクリア処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】オートクリア実行時間間隔の設定について説明するためのフローチャートである。
【図5】オートクリア実行時間間隔の設定の変形例について説明するためのフローチャートである。
【図6】報知時間間隔の設定について説明するためのフローチャートである。
【図7】報知時間間隔の設定の変形例について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0088】
1 複合機
2 本体部
3 スタックトレイ
5 原稿読取部
6 原稿給送部
40 記録部
41 転写部
42 光学ユニット
43 感光体ドラム
44 現像部
45 定着装置
47 操作部
48 排出トレイ
51 スキャナ部
52 原稿台
53 原稿読取スリット
61 原稿載置部
62 原稿排出部
63 原稿搬送機構
100 制御部
101 オートクリア実行部
102 オートクリア実行時間設定部
103 報知時間変更部
130 音声出力部
140 設定情報記憶部
150 カウンタ
160 オートクリア実行時間記憶部
170 報知時間記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、機器の状態を最後の動作における第1の状態から、当該第1の状態とは異なる第2の状態へ移行させる機能を有する電気機器であって、
第2の状態への移行が実行される前に第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知手段と、
機器の最後の動作が終了した終了時刻から第2の状態への移行を実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定する実行時間設定手段と、
前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、第2の状態への移行が実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更する報知時間変更手段とを備えることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
前記機能は、機器の最後の動作が終了してから所定時間経過後、最後の動作における設定条件を初期設定条件に復帰させるオートクリア機能を有し、
前記放置手段は、オートクリアが実行される前にオートクリアが実行されることをユーザに対して報知し、
前記実行時間設定手段は、機器の最後の動作が終了した終了時刻からオートクリアを実行する実行時刻までの実行時間間隔を設定し、
前記報知時間変更手段は、前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が設定された場合、オートクリアが実行されることをユーザに対して報知する報知時刻から前記実行時刻までの報知時間間隔を変更することを特徴とする請求項1記載の電気機器。
【請求項3】
前記報知手段は、前記報知時間間隔を音声案内により報知することを特徴とする請求項1又は2記載の電気機器。
【請求項4】
前記報知時間間隔を設定する報知時間設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気機器。
【請求項5】
前記報知時間変更手段は、前記報知時間設定手段によって報知時間間隔が変更される場合、又は前記実行時間設定手段によって実行時間間隔が変更される場合、変更前の前記終了時刻から前記報知時刻までの時間と、変更後の前記終了時刻から前記報知時刻までの時間とを一致させることを特徴とする請求項4記載の電気機器。
【請求項6】
前記報知時間変更手段は、前記実行時間設定手段によって設定された実行時間間隔が前記報知時間間隔よりも短いとき、前記報知時間間隔を前記実行時間間隔より短くすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気機器。
【請求項7】
前記報知手段によって報知される音声案内を設定するか否かを受け付ける設定受付手段をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の電気機器。
【請求項8】
前記電気機器は、画像形成装置であり、
前記設定条件は、ユーザによって指示される画像形成に関する設定条件であることを特徴とする請求項2記載の電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−30620(P2006−30620A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209777(P2004−209777)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】