説明

電気熱加熱用炭化炉及びその炭化炉を用いた廃棄物処理装置

【課題】従来、下水汚泥、工場汚泥、食品残渣、生ごみ、木屑、チップ、竹等の産業廃棄物を処理する装置として、一日当たりの処理量が多い処理装置としてロータリーキルン方式の装置が知られているが、この処理装置は装置全体が大きいために製造コスト、設置スペースやランニングコストが高くつくという問題があり、排気ガス、CO2等の発生量が多いという欠点があった。
【解決手段】本発明は、電気加熱炉を用いた場合に、該加熱炉内に脱水乾燥管と、ガス処理用加熱管と、炭化処理用管とを一体的に内設させると熱効率が向上すると共に、炭化珪素系の発熱体からなる温度ヒーターを用いて900℃以上に加熱し、一方で、上記の3種の管を耐熱ステンレス素材で作ることによって、含有水分の多い廃棄物を効率良く処理できる電気熱加熱用炭化炉及びその炭化炉を用いた廃棄物処理装置を提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下水汚泥、食品残渣、生ゴミ等の廃棄物を処理する廃棄物処理装置に関し、更に詳しくは、電気熱加熱炉内に脱水乾燥管と、ガス処理用加熱管と、炭化処理用管とを一体的に備えることによって熱効率を上げ、また900℃以上の温度で廃棄物を炭化処理できる新規な電気熱加熱用炭化炉及びその炭化炉を用いた廃棄物処理装置を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下水汚泥、工場汚泥、食品残渣、生ごみ、木屑、チップ、竹等の産業廃棄物を処理する装置として、一日当たりの処理量が多い処理装置としてロータリーキルン方式の装置が知られているが、この処理装置は装置全体が大きいために製造コストやランニンギコストが高くつくという問題があった。
【0003】
また、これらの産業廃棄物を溶融炉で処理することも知られているが、この溶融炉の場合、前記のロータリーキルンに比べ処理物や残渣は少ないが、建設費やランニングコストが高くつくという問題があった。
【0004】
設備を小型化し省エネルギーを図る装置として、特許第3733831号「廃棄物処理設備」は、「廃棄物を乾燥、熱分解、炭化する乾留・炭化炉と、該乾留・炭化炉の炭化生成物の出口と接続され、乾留・炭化炉で得られた炭化生成物を酸素含有ガスで部分酸化・ガス化、溶融する高温反応塔を有する廃棄物処理設備」が開示され、トンネル式加熱炉を流通パイプ内を流通する高温ガスで加熱して圧縮成型物を乾燥・熱分解・炭化することを目的としている。
【0005】
同様に、電気ヒーターを用いて木のチップ等を炭原料として製産する装置として、特開2002−294249号「炭化装置」は、基台状に傾斜状態で支持されて炭原料を搬送する筒状炭化炉と、その外周面に固定される電気ヒータを用いて、燃料用の炭を600〜700℃で焼成することが示されている。
【特許文献1】特許第3733831号公報
【特許文献2】特開2002−294249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように下水汚泥、工場汚泥、或いは畜産廃棄物等の含有水分が多い廃棄物を処理する場合には、乾燥に時間がかかるためにロータリーキルンのように大がかりな設備を必要とするが、設備コスト、ランニングコストや設置スペースが相当に高いという欠点があった。
【0007】
一方、ある程度の廃棄物を処理しながら電気炉で乾燥して炭化物を得ることは、前記の特開2002−294249号「炭化装置」のように公知であるが、電気ヒーターでの加熱温度が600〜700℃位であり、含有水分の多い廃棄物の処理には向いていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は係る課題を解決するために鋭意研究したところ、電気加熱炉を用いた場合に、該加熱炉内に脱水乾燥管と、ガス処理用加熱管と、炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて一体的に内設させると熱効率が向上すると共に、炭化珪素系の発熱体からなる温度ヒーターを用いて900℃以上に加熱し、一方で、上記の3種の管を耐熱ステンレス素材で作ることによって、含有水分の多い廃棄物を効率良く処理できることを見いだし、本発明に係る電気熱加熱用炭化炉及びその炭化炉を用いた廃棄物処理装置で、製造コスト、ランニングコスト、設置スペースの低減をはかり、排ガス(CO)の発生量を低減したバイオマス活用装置を開発することができた。
【0009】
すなわち本発明の第一は、廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなることを特徴とする電気熱加熱用炭化炉である。
【0010】
本発明の第二は、前記電気加熱炉の外形は、四角形、六角形、八角形、楕円形、円形形状の何れかの形状であって、該加熱炉の外側を外枠で被覆することによって二重構造となっていることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉である。
【0011】
本発明の第三は、前記電気加熱炉は、炭化珪素からなる発熱体を金属に巻き付けた加熱ヒーターをガス処理用加熱管の下部と、脱水乾燥管と炭化処理用管との間と、炭化処理用管の下部に少なくとも3段以上に配置されてなることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電気熱加熱用炭化炉である。
【0012】
本発明の第四は、前記脱水乾燥管及び炭化処理用管は、内部にスクリュウコンベアを配置し、両端部にフランジを設けてスクリュウ軸受け部との間にスクリュウコンベアの熱膨張による伸びを吸収可能な緩衝部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉である。
【0013】
本発明の第五は、前記脱水乾燥管、ガス処理用加熱管及び炭化処理用管は、耐熱ステンレス素材から成り、900℃以上の加熱に耐えうることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉である。
【0014】
本発明の第六は、廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなる電気熱加熱用炭化炉と、
前記電気熱加熱炉内の炭化処理用管で炭化処理された炭化物を受けて冷却処理する冷却用管を配置してなる冷却部を、該加熱炉近傍に配置してなる廃棄物処理装置である。
【0015】
本発明の第七は、廃棄物を攪拌する攪拌モーターを備えた攪拌装置と、
攪拌された廃棄物をスクリュウコンベアで運搬する投入用スクリューコンベア本体と、
前記スクリュウコンベアから運搬された廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなる電気熱加熱用炭化炉と、
前記電気熱加熱炉内の炭化処理用管で炭化処理された炭化物を受けて冷却処理する冷却用管を配置してなる冷却部を、該加熱炉近傍に配置してなる廃棄物処理装置である。
【0016】
本発明の第八は、前記投入用スクリューコンベア本体は、筒状の長手形状の本体部と、内部に回転しながら廃棄物を搬送するスクリューコンベアと、前記本体部の外周面を被覆する外筒部とから構成され、該外筒部には前記炭化処理用管から配設なるパイプ管を通して排熱を循環させて本体部を加熱させながら、内部の搬送物を乾燥させることを特徴とする請求項7記載の廃棄物処理装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明装置に用いる電気熱加熱用炭化炉は、多角形状、楕円形状等の電気加熱炉内に耐熱ステンレス製の脱水乾燥管、ガス処理用加熱管及び炭化処理用管を配設して、炭化珪素系の加熱ヒーターで900℃以上に加熱できるために、多種類の廃棄物原料を容易に乾燥したり炭化処理をする他に、発生した排ガス中のダイオキシン等の有害ガスを無害化できるという効果を有している。
【0018】
また、上記のように電気加熱炉内に耐熱ステンレス製の脱水乾燥管、ガス処理用加熱管及び炭化処理用管を一体的に配設しているため、装置全体としてコンパクトに設計でき、装置全体の製造コストが従来装置の半分以下となっている。
【0019】
上記電気加熱炉内は900℃以上であるにも拘わらず、電気加熱炉をセラミック製断熱材で外枠として被覆する二重構造によって外面温度を50℃以下に調整できるようにしているため、作業員の安全を確保している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の詳細を説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の廃棄物処理装置の設備全体を説明する概略図であり、本装置は、活性汚泥、工場汚泥、畜産廃棄物等の特に含有水分が多い廃棄物を主原料として処理するために、原料を攪拌する攪拌装置1と、攪拌された原料を乾燥させながら搬送する搬送装置2と、脱水乾燥管4、ガス処理用加熱管5及び炭化処理用管6を一体的に配設する電気加熱炉3と、該電気加熱炉3の近傍に配置される冷却部7とから構成されている。
【0022】
上記攪拌装置1は、底部に排出孔110が設けられている攪拌室100と、攪拌用モータ120によって回転される攪拌棒130が前記攪拌室の上部に配設され、前記排出孔には流量を調整する流量調整装置140が接続されて攪拌した廃棄物原料の次工程への流量を制御しているほか、排出孔110にCOガスを投入して空気遮断を行っている。
【0023】
図2は、上記図1における攪拌装置と搬送装置との接続個所を示す部分拡大図である。攪拌装置1の攪拌室100底部の排出孔110から延設される上部配管160は、流量調整装置140を下部配管との間に挟持して配置され、下部配管170の先端は搬送装置2の本体部210の下端部に固定される構造となっている。
【0024】
上記流量調整装置140の下部にはCO ガスを吹き込むCO ガスノズル180が下部配管170を挿通して設置され、攪拌された原料の流入状態やガスの流入状態をガラス窓190から監視可能にし、また、CO ガスの吹き込みで搬送装置や電気加熱炉内に空気が入らない状態としている。
【0025】
攪拌室100から排出孔110を通過して流量調整装置140で流量を調整された原料は、搬送装置2の本体部210の内部に設置されるスクリューコンベア220の端部に落下し、順次斜め上方に向って更に攪拌・粉砕されながら移動するが、この本体部端部には原料の落下状態を点検可能な点検口270を設けて原料詰まり等のトラブルを防止している。
【0026】
この搬送装置は、本体部210内にスクリューコンベア220を配置して先端部を上向きになるように斜め状に設置されており、さらに本体部210の外周に外筒部230を設けて封入可能な二重構造とし、この外筒部220と本体部210の空間部内に、後述する炭化処理用管6からガス配管A240を介して高温の燃焼ガスを吸引して本体部210全体を約400℃前後に温めるように設定して、本体部210内を原料がスクリューコンベア220でゆっくりと移動する際に容易に乾燥し易いようにしており、また、前記中間部内の高温ガスはガス配管B250を介してガス処理用加熱管5に送風して無害化処理を施している。
【0027】
上記搬送装置2で攪拌搬送された原料は、電気加熱炉3内に一体的に配置された2個の脱水乾燥管4に半分ずつ投入されて、上記脱水乾燥管4内部に設置されたスクリューコンベア(図示せず)で攪拌しながら先端部に移動させ、電気加熱炉内の900℃以上の温度で原料を乾燥させる。
【0028】
この脱水乾燥管4内である程度乾燥した原料は、加熱炉の高温を受けて加熱処理されてガスを発生するため、脱水乾燥管4の上部に配設したガス処理用加熱管5に配管を介してガスを移動させ、管内温度を約900℃以上でガスの分解処理をおこなってダイオキシン等が発生しないようにしている。
【0029】
逆に加熱処理された原料は、脱水乾燥管4の下部に配設した炭化処理用管6に配管を介して落下移動させ、該炭化処理用管6内に設けたスクリューコンベア(図示せず)でゆっくりと攪拌しながら移動させて管内温度が約1000℃前後で炭化処理して、次工程の冷却部7に生成した炭化物を移動させる。
【0030】
冷却部7は、前記電気加熱炉3の下部や横部等の近傍に位置するように設置されるが、この冷却部7には、本体部71の中にスクリューコンベア(図示せず)を内部に配設した冷却用管72を設けて、この冷却用管72の周囲を冷却水で冷やしながら冷却管内部の炭化物をゆっくり冷やしながら排出口に移動させている。
【0031】
本発明で用いる電気加熱炉3は、図3及び図4に示すように電気加熱炉支持体310の枠内にセラミック材からなる断熱材で作成した八角形形状の断熱部8の内部に、上方から1本のガス処理用加熱管5、2本の脱水乾燥管、1本の炭化処理用管が配置され、これらの各管の間に3段からなる複数の電気ヒータ部が配列されている。
【0032】
本実施例での断熱部8の形状は八角形状であるが、この形状は四角形、六角形等の多角形状や、円形、楕円形状であっても構わないが、電気炉内部の熱効率を考慮すると六角形状以上や楕円形状のものが好ましい。
【0033】
図5は、図3における炭化処理用管と冷却管との接続状況を示す部分拡大断面図である。炭化処理用管6から延設される3段の配管を介して冷却部7の冷却管720に炭化処理された炭化物が移動されるが、この場合の炭化物は高温であるために管内の雰囲気を嫌気性とするためにCO ガスノズル640を設けている他、炭化物の落下状態を監視するためのガラス窓660を設けている。
【0034】
冷却管720に落下した炭化物は、冷却管720内部に配設されているスクリューコンベア760によってゆっくり移動するが、この移動時において冷却管720の外周を被覆する外筒部740に設けた冷却水吸水口750からの冷却水により冷却管の外周を冷却して、冷却管内部の炭化物自体の温度を下げるようになっている。
【0035】
図6は、本発明に係るスクリューコンベアの全体を示す概略図であり、全体の長さや内経は異なるが搬送装置2、脱水乾燥管4、炭化処理用管6、冷却管720の内部に組み入れて原料や炭化物を移動させる働きを成している。
【0036】
このスクリューコンベアは、中央部に支軸131を中心に攪拌板132がスクリュー状に取り付けられ、左右両端部に第1遮断部133及び第2遮断部134を設けて攪拌部137と緩衝部138と端部139とに分けて、攪拌部137内の温度を800〜1000℃、緩衝部138内の温度を400〜600℃、端部139内の温度を100℃前後になるように設計している。
【0037】
図7は、図6におけるA個所の部分拡大図であり、上記第1遮断部133及び第2遮断部134は、遮断板135の周囲をセラミック製の断熱材136を張り付けることで温度遮断が可能なようになっている。
【0038】
このスクリューコンベア13は、支軸131をチェーン(図示せず)を介してモータ(図示せず)に接続しているが、この場合、支軸131の中心は図8に示すように底部側に偏心させて上部側を若干広く取ることによって排ガス通路としている。
【0039】
図9は、図6のスクリューコンベアを固定した状態を説明する説明図であるが、コンベア本体部130の底部の任意個所に複数の軸受固定台144を設置して、前記本体部130との間に軸142を載置した軸受台143を設けている。
【0040】
本発明における上記スクリューコンベア13は、各管内において900℃以上に加熱されることから本体部130,支軸131、攪拌板132等の素材を耐熱用ステンレス材(ステンレス310S)を用いて製造している。
【0041】
図10は、図6における攪拌板132を示す部分拡大図であるが、本発明において上述のように各管内温度が900℃以上の中でスクリュウコンベアを稼働させるために各素材が伸び、その伸びを吸収するための隙間部145を攪拌板132内に設けている。
【0042】
図11は、図10の攪拌板132に代わって用いることのできるスクリュー羽145であるが、端部は支軸131にの表面に溶接固定しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の廃棄物処理装置の設備全体を説明する概略図である。
【図2】図1における攪拌装置と搬送装置との接続個所を示す部分拡大図である。
【図3】本発明の電気加熱炉の一形態を示す側面図である。
【図4】図3における断面形状を示す部分断面図である。
【図5】図3における炭化処理用管と冷却管との接続状況を示す部分拡大断面図である。
【図6】本発明に係るスクリューコンベアの全体をを示す概略図である。
【図7】図6におけるA個所の部分拡大図である。
【図8】図6の拡大側面図である。
【図9】図6のスクリューコンベアを固定した状態を説明する説明図である。
【図10】図6における攪拌板を示す部分拡大図である。
【図11】図8における攪拌板に代わるスクリュー羽を示す説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1・・・・攪拌装置
100・・攪拌室
110・・排出孔
120・・攪拌用モータ
130・・攪拌棒
140・・流量調整装置
150・・電源監視盤
160・・上部配管
170・・下部配管
180・・CO ガスノズル
190・・ガラス窓
2・・・・搬送装置
210・・本体部
220・・スクリューコンベア
230・・外筒部
240・・ガス配管A
250・・ガス配管B
260・・スクリュー
270・・点検口
3・・・・電気加熱炉
310・・電気加熱炉支持体
320・・上部ヒータ部
330・・中部ヒータ部
340・・下部ヒータ部
350・・加熱部
4・・・・脱水乾燥管
410・・駆動用モータ
420・・連結配管
5・・・・ガス処理用加熱管
510・・駆動用モータ
6・・・・炭化処理用管
610・・第1配管
620・・第2配管
630・・第3配管
640・・第1CO ガスノズル
660・・ガラス窓
7・・・・冷却部
710・・冷却部支持体
720・・冷却用管
730・・駆動用モータ
740・・外筒部
750・・冷却水吸水口
760・・スクリューコンベア
8・・・・断熱部
9・・・・電気加熱炉支持体
10・・・排出口空気遮断装置
11・・・排気ガス管路
12・・・炭化物排出管路
13・・・スクリューコンベア
130・・コンベア本体部
131・・支軸
132・・攪拌板
133・・第1遮断部
134・・第2遮断部
135・・遮断板
136・・断熱材
137・・攪拌部
138・・緩衝部
139・・端部
140・・排ガス通路
141・・固定部
142・・軸
143・・軸受台
144・・軸固定台
145・・爪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなることを特徴とする電気熱加熱用炭化炉。
【請求項2】
前記電気加熱炉の外形は、四角形、六角形、八角形、楕円形、円形形状の何れかの形状であって、該加熱炉の外側を外枠で被覆することによって二重構造となっていることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉。
【請求項3】
前記電気加熱炉は、炭化珪素からなる発熱体を金属に巻き付けた加熱ヒーターをガス処理用加熱管の下部と、脱水乾燥管と炭化処理用管との間と、炭化処理用管の下部に少なくとも3段以上に配置されてなることを特徴とする請求項1及び請求項2記載の電気熱加熱用炭化炉。
【請求項4】
前記脱水乾燥管及び炭化処理用管は、内部にスクリュウコンベアを配置し、両端部にフランジを設けてスクリュウ軸受け部との間にスクリュウコンベアの熱膨張による伸びを吸収可能な緩衝部を備えてなることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉。
【請求項5】
前記脱水乾燥管、ガス処理用加熱管及び炭化処理用管は、耐熱ステンレス素材から成り、900℃以上の加熱に耐えうることを特徴とする請求項1記載の電気熱加熱用炭化炉。
【請求項6】
廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなる電気熱加熱用炭化炉と、
前記電気熱加熱炉内の炭化処理用管で炭化処理された炭化物を受けて冷却処理する冷却用管を配置してなる冷却部を、該加熱炉近傍に配置してなる廃棄物処理装置。
【請求項7】
廃棄物を攪拌する攪拌モーターを備えた攪拌装置と、
攪拌された廃棄物をスクリュウコンベアで運搬する投入用スクリューコンベア本体と、
前記スクリュウコンベアから運搬された廃棄物を脱水乾燥させる脱水乾燥管と、前記脱水乾燥管から発生するガスを処理するためのガス処理用加熱管と、前記脱水乾燥管で得られた乾燥物を炭化処理する炭化処理用管とがそれぞれ脱水乾燥管を中心にパイプ接合されて電気加熱炉内に一体的に備えてなる電気熱加熱用炭化炉と、
前記電気熱加熱炉内の炭化処理用管で炭化処理された炭化物を受けて冷却処理する冷却用管を配置してなる冷却部を、該加熱炉近傍に配置してなる廃棄物処理装置。
【請求項8】
前記投入用スクリューコンベア本体は、筒状の長手形状の本体部と、内部に回転しながら廃棄物を搬送するスクリューコンベアと、前記本体部の外周面を被覆する外筒部とから構成され、該外筒部には前記炭化処理用管から配設なるパイプ管を通して排熱を循環させて本体部を加熱させながら、内部の搬送物を乾燥させることを特徴とする請求項7記載の廃棄物処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−37909(P2008−37909A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−210541(P2006−210541)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(506264029)
【Fターム(参考)】