説明

電気部品用ソケット装置

【課題】 コンタクト端子の電気部品の接点部との接触面と半田付けの実装面を平坦面で形成すると共に、半田付け部の半田付け性の向上が図れる電気部品用ソケット装置を提供する。
【解決手段】 電気部品5が装着される装着部1aを有するハウジング1と、このハウジング1に圧入保持され、装着される電気部品5の接点部5aと接触する接触部2dと、基板に半田付け接続する半田付け部2eを有する複数のコンタクト端子2とを備え、複数のコンタクト端子2は、ハウジング1に圧入される前に繋ぎ桟3aによってフープ材3と連設されており、コンタクト端子2の接触部2dと半田付け部2eとが金属板の打抜き板面と同一面となるようにそれぞれ形成すると共に、複数のコンタクト端子2とフープ材3の繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fを、半田付け部2eとは異なる位置に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICモジュール等の電気部品の接点部と接触させて回路基板の配線パターンと接続する電気部品用ソケット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気部品用ソケット装置の構造としては、矩形のフレームに画成されたIC収容空部と、フレームの四辺に沿って並設されたコンタクトを有し、コンタクトには、ICのリード(接点部)と接触する接触アームと、配線基板の配線パターンに接続される表面実装アームを備えた構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来の電気部品用ソケット装置の構造を図に基づいて説明する。
図9は従来の電気部品用ソケット装置の一部を破断して示す平面図、図10は従来の電気部品用ソケット装置の実装状態を示すコンタクト部分側面図である。
【0004】
図において、コンタクト33はその最上端に枠形フレーム31の下面、即ち配線基板34と対向する面から上面へ向かって圧入される圧入板部35を備え、この圧入板部35の下部板厚面の前部から上記IC収容空部32へ向かって延びIC36のリード37の載接に供される接触アーム38と、同圧入板部35の下部板厚面の後部から上記IC収容空部32へ向かって延び配線基板34の配線パターン39との半田付けに供される表面実装アーム41を備える。
【0005】
上記コンタクト33は板材から打抜いて形成され、この打抜板材における打抜板面33aにおいて互いに対向する。即ち、各コンタクト33の板厚面33bがコンタクト並設方向における平面内に並置されるよう上記コンタクト33を等間隔で圧入し並設する。従って、上記接触アーム38及び表面実装アーム41は上記圧入板部35と同様、夫々の板厚面がコンタクト並設方向の平面内において間隔的に配置され、その板厚面がIC36のリード37との接触及び配線パターン39との半田付けに供される。上記コンタクト33は上記枠形フレーム31と一体成形した隔壁42によってその板面側において互いに隔絶する。
【0006】
コンタクト33を保有する上記隔壁42のスロット43は枠形フレーム31の上面と下面において開口する貫通スロットであり、上記圧入板部35はこの貫通スロット43の下部開口から上部開口へ向け圧入され、圧入板部35の側部板厚面に形成した突起44をスロット43の上部スロット部内壁に食い込ませコンタクトを枠形フレーム31に植付ける。
【0007】
上記接触アーム38及び表面実装アーム41は何れも上記スロット43内において上記圧入板部35に連結され、各アーム38、41の基部側が上記スロット43の下部スロット部内に存し、接触アーム38の先端部をこのスロット43から前記IC収容空部32内へ突出し、このアーム先端部にICリード37の載接部45を形成し、同様に上記表面実装アーム41の先端部を上記スロット43から前記IC収容空部32内へ突出し、このアーム先端部に配線基板34の配線パターン39に半田付けされる半田付け部46を形成する。
【0008】
IC36は上記IC収容空部32内へ内填され、この空部内においてICリード37を上記載接部45上に載置すると共に、上記半田付け部46を配線パターン39に半田40付けされ、所謂配線基板34に対するソケットの表面実装が図られる。
【0009】
【特許文献1】特許第2604969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した従来の電気部品用ソケット装置の構造においては、板材から打抜いた打抜板面で各コンタクトが対向するように圧入されており、ICのリードとの接触面と半田付けの実装面は板厚面となっているため、接触面は打抜きの状態によって平坦となっていない虞があった。このため、リードとコンタクトとの接触が不安定となり、接触信頼性に問題があった。また、配線パターンとの半田付け性に問題があった。
【0011】
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、コンタクト端子の電気部品の接点部との接触面と半田付けの実装面を平坦面で形成すると共に、半田付け部の半田付け性の向上が図れる電気部品用ソケット装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明では第1の解決手段として、電気部品が装着される装着部を有するハウジングと、このハウジングに圧入保持され、装着される電気部品の接点部と接触する接触部と、基板に半田付け接続する半田付け部を有する複数のコンタクト端子とを備え、複数の前記コンタクト端子は、前記ハウジングに圧入される前に繋ぎ桟によってフープ材と連設されており、前記コンタクト端子の前記接触部と前記半田付け部とが金属板の打抜き板面と同一面となるようにそれぞれ形成すると共に、複数の前記コンタクト端子と前記フープ材の前記繋ぎ桟との繋ぎ部を、前記半田付け部とは異なる位置に形成した構成とした。
【0013】
また、第2の解決手段として、前記コンタクト端子を、前記金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に前記接触部を設けると共に、他端側に前記半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の一方の側端面側に寄せて形成し、他方の側端面側に前記繋ぎ桟との繋ぎ部を形成した構成とした。
また、第3の解決手段として、前記コンタクト端子を、前記金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に前記接触部を設けると共に、他端側に前記半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の中央に形成し、この半田付け部の両側に前記繋ぎ桟との繋ぎ部を形成した構成とした。
【0014】
また、第4の解決手段として、前記半田付け部を、前記ハウジングに装着される電気部品の装着部側に屈曲して形成した構成とした。
また、第5の解決手段として、前記フープ材に、前記コンタクト端子を前記ハウジングに圧入する際に押圧する押込み部を形成し、この押込み部の中心位置と、前記コンタクト端子の圧入部の中心位置とを圧入方向の同一中心線上に合わせた構成とした。
【発明の効果】
【0015】
上述したように、本発明の電気部品用ソケット装置は、電気部品が装着される装着部を有するハウジングと、このハウジングに圧入保持され、装着される電気部品の接点部と接触する接触部と、基板に半田付け接続する半田付け部を有する複数のコンタクト端子とを備え、複数のコンタクト端子は、ハウジングに圧入される前に繋ぎ桟によってフープ材と連設されており、コンタクト端子の接触部と半田付け部とが金属板の打抜き板面と同一面となるようにそれぞれ形成すると共に、複数のコンタクト端子とフープ材の繋ぎ桟との繋ぎ部を、半田付け部とは異なる位置に形成したことから、コンタクト端子の接触部と半田付け部とが金属板の打抜き板面と同一面となるので、接触面が平坦面となり接触信頼性が向上されると共に、半田付け部以外の部分で繋ぎ桟との繋ぎ部を設けたので、半田付け部の全面に半田メッキを施すことができ、半田付け性の向上が図れる。また、圧入後に繋ぎ桟を切断する際に半田付け部にストレスがかかるのを防止できる。
【0016】
また、コンタクト端子を、金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に接触部を設けると共に、他端側に半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の一方の側端面側に寄せて形成し、他方の側端面側に繋ぎ桟との繋ぎ部を形成したことから、半田付け部を一方の側端面側に寄せることで幅広く繋ぎ部を形成することができるので、繋ぎ部とコンタクト端子とが容易に分離することなく圧入時の圧入力の伝達が確実となり、作業性が向上する。
また、コンタクト端子を、金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に接触部を設けると共に、他端側に半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の中央に形成し、この半田付け部の両側に繋ぎ桟との繋ぎ部を形成したことから、半田付け部の両側に繋ぎ部を形成することができるので、コンタクト端子をバランス良く圧入することができる。
【0017】
また、半田付け部を、ハウジングに装着される電気部品の装着部側に屈曲して形成したことから、半田付け部に繋ぎ桟との繋ぎ部がないため半田付け部を電気部品の装着部側に屈曲することができるので、ソケット装置を小型化することができる。
また、フープ材に、コンタクト端子をハウジングに圧入する際に押圧する押込み部を形成し、この押込み部の中心位置と、コンタクト端子の圧入部の中心位置とを圧入方向の同一中心線上に合わせたことから、コンタクト端子の押込み位置とコンタクト端子の圧入部のセンターとを合わせることにより、コンタクト端子を押込んでいく間の傾きを防止できるので、確実に圧入することができる。また、作業性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の電気部品用ソケット装置の実施形態を図1乃至図8に示す。図1は本発明の電気部品用ソケット装置の分解斜視図、図2は本発明の電気部品用ソケット装置の異なる方向から見た分解斜視図、図3は本発明の電気部品用ソケット装置の平面図、図4は図3の4−4線における断面図、図5はフープ材で連設されたコンタクト端子の斜視図、図6はフープ材で連設されたコンタクト端子の側面図、図7はフープ材で連設されたコンタクト端子の他の実施例を示す斜視図、図8はフープ材で連設されたコンタクト端子の他の実施例を示す側面図である。
【0019】
図1乃至図4において、ハウジング1は、合成樹脂等の絶縁材からなり、矩形状で上面が開口された箱型に形成されており、このハウジング1の開口内部が電気部品が装着される装着部1aとなっている。また、ハウジング1の四辺部に設けられたそれぞれの側板の外側には、外方へ突出する複数の係止突起1bが形成されており、また、内側には凹状の複数の縦溝1cが設けられている。また、装着部1aの内底部には、四辺部に沿って外方へ貫通する複数の係止溝1dが設けられている。
【0020】
ハウジング1の装着部1aには、四辺部から装着部1aの中央に延びる複数の短冊状の貫通孔1eが設けられており、この貫通孔1eの四辺部側には、この貫通孔1eに連接するとともに装着部1a側に開口して、更に側板の上方へ延びる複数の凹溝1fが形成されている。この貫通孔1e及び凹溝1fにコンタクト端子2が圧入されて、ハウジング1にコンタクト端子2が保持されるものとなっている。
【0021】
コンタクト端子2は、図5及び図6に示すように、導電性の金属板からなり、平板状のフープ材3に繋ぎ桟3aによって連設されて形成されている。このコンタクト端子2は、フープ材3の金属板の打抜き板面に沿って2段階に屈曲して形成されており、繋ぎ桟3aに連設する圧入部2aと、この圧入部2aからU字状に折り曲げられた第1アーム2bと、この第1アーム部2bから更にV字状に折り曲げられた第2アーム2cとを有し、この第2アーム2cの自由端であるコンタクト端子2の一端側に前記ハウジング1の装着部1aに装着される電気部品5の接点部5aと接触する接触部2dが設けられている。
【0022】
また、コンタクト端子2の他端側である前記繋ぎ桟3aとの連設部には、繋ぎ桟3aの中央を切り起こして、前記第1と第2アーム2b、2c側に略直角に折り曲げられた半田付け部2eが形成されており、この半田付け部2eの両側に対向して前記繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fが形成されている。また、この繋ぎ部2fには、板厚方向へ偏肉されたV溝状のコイニング溝が設けられており、このコイニング溝を設けることにより、フープ材3をコンタクト端子2から分離する時に、プレスなどを使って切断する必要がなく、折り曲げることにより容易に切り離すことができるものとなっている。
【0023】
すなわち、複数のコンタクト端子2とフープ材3の繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fは、半田付け部2eとは異なる位置に形成されており、半田付け部2eに直接フープ材3の繋ぎ桟3aとの繋ぎ部を設けないことから、半田付け部2eを、前記ハウジング1の装着部1a側に折り曲げて形成することが可能となっている。
このため、半田付け部2eに繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fがないため、半田付け部2eをハウジング1の電気部品5の装着部1a側に屈曲することができるので、ソケット装置を小型化することができるものとなっている。
【0024】
また、半田付け部2e以外の部分で繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fを設けたので、半田付け部2eの全面に半田メッキを施すことができ、図示しない基板にコンタクト端子2の半田付け部2eを半田付けして実装する際には、半田付け性の向上が図れるものとなっている。また、コンタクト端子2をハウジング1に圧入した後に、コンタクト端子2をフープ材3の繋ぎ桟3aから切断する際に、半田付け部2eにストレスがかかるのを防止でき、変形などの発生を防止できるものとなっている。
【0025】
また、コンタクト端子2の圧入部2aには、板面に平行して両側部外方に膨出する膨出部2gが設けられており、コンタクト端子2がハウジング1に圧入される際には、この膨出部2gがハウジング1の凹溝1fの側面と強嵌合されることでハウジング1に確実に保持されるものとなる。この時、コンタクト端子2の第1と第2のアーム2b、2cが、ハウジング1の底面部に設けられた複数の貫通孔1eを挿通して装着部1a内へ突出して配設されるものとなる。
【0026】
前記コンタクト端子2をハウジング1に圧入する場合には、ハウジング1の底面側から、貫通孔1eと凹溝1fに、フープ材3に連設された状態のコネクタ端子2を挿入することになるが、この場合、フープ材3には挿入冶具(図示せず)などが当接する切り欠き部からなる押込み部3bが形成されており、この押込み部3bを挿入冶具で押圧することによりコンタクト端子2の圧入部2aをハウジング1の凹溝1fに圧入するものとなっている。
【0027】
この場合、コンタクト端子2の圧入部2aの中心位置と、フープ材3の押込み部3bの中心位置とは、圧入方向の同一中心線上に合うように形成してあり、このため、コンタクト端子2の押込み位置とコンタクト端子2の圧入部2aのセンターとを合わせることにより、コンタクト端子2を押込んでいく間の傾きを防止できるので、確実に圧入することができるものとなっており、圧入する際の作業性の向上が図れるものとなっている。
【0028】
また、コンタクト端子2を、金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に電気部品5の接点部5aと接触する接触部2dを設けると共に、他端側に図示しない基板などに半田付けされる半田付け部2eを設け、この半田付け部2eを他端側の中央に形成し、この半田付け部2eの両側にフープ材3の繋ぎ桟3aとの繋ぎ部2fを形成したことから、半田付け部2eの両側に繋ぎ部2fを形成することができるので、コンタクト端子2をバランス良く圧入することができるものとなる。
【0029】
フレーム4は、薄板の金属板からなり断面略コ字状に形成されており、ハウジング1の四辺部に設けられた、それぞれの側板に嵌着された状態で4個設けられている。このフレーム4は、ハウジング1の側板の外側を覆う外板4aと、外板4aの上部からハウジング1の装着部1aに屈曲した内板4bとを有している。
【0030】
また、外板4aには、ハウジング1の側板の外側に形成された係止突起1bと係合する係止孔4cが設けられ、下端には外方へ直角に折り曲げられた固着片4dがそれぞれ設けられている。また、内板4bには、上部からハウジング1の装着部1a内へ所定の角度をもって折り曲げられた複数の弾接片4eが設けられ、下端にはハウジング1の装着部1aの内底部の四辺部に形成された係止溝1dに係合する係止片4fが設けられている。
【0031】
このフレーム4は、内板4bの複数の弾接片4eが、ハウジング1の側板の内側に形成された複数の凹状の縦溝1cに対向された状態で、ハウジング1の四辺部に設けられた、それぞれの側板に固着されている。そして、ハウジング1の装着部1aに電気部品5が装着される際には、複数の前記弾接片4eが装着部1aに装着された電気部品5の側面部と弾接することにより、電気部品5をハウジング1の装着部1aに保持するものとなっている。この時、電気部品5の下面側に形成された接点部5aと、コンタクト端子2の第2アーム2cの自由端である一端側に形成された接触部2dとが接触するものとなっている。
【0032】
尚、この場合、前記コンタクト端子2は、金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に前記接触部2dを設けていることから、コンタクト端子2の接触部2dが、金属板の打抜き板面と同一面となるので、電気部品5の接点部5aとの接触面が安定した平坦面となり、接点部5aと接触部2dとの接触信頼性が向上されるものとなっている。
【0033】
図7及び図8は、本発明のコンタクト端子の他の実施例を示す。
本実施例と、図5及び図6に示したコンタクト端子2との相違点は、フープ材3の繋ぎ桟3aと繋ぎ部2fの構成が一部相違する点である。
すなわち、本実施例においては、コンタクト端子6は、金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成され、その一端側に電気部品5の接点部5aと接触する接触部6dが設けられると共に、他端側に半田付け部6eが設けられた点においては上記した実施例と同一の構成であるが、本実施例の場合には、半田付け部6eは、コンタクト端子6の他端側の一方の側端面側に寄せて形成されており、そして、他方の側端面側にフープ材7の繋ぎ桟7aとの繋ぎ部6fが形成された構成となっている。
【0034】
この場合にも、半田付け部6eを、コンタクト端子6の他端側の一方の側端面側に寄せることで、幅広く繋ぎ部6fを形成することができるので、繋ぎ部6fと繋ぎ桟7aとが容易に分離することがなく、ハウジング1にコンタクト端子6を圧入する際には、押込み部7bに加わる圧入力の伝達が確実となり、容易に圧入することができるものとなっている。
【0035】
上記した本発明の実施例によれば、複数のコンタクト端子2、6は、ハウジング1に圧入される前に繋ぎ部2f、6fによってフープ材3、7と連設されており、コンタクト端子2、6の接触部2d、6dと、半田付け部2e、6eとが金属板の打抜き板面と同一面となるようにそれぞれ形成すると共に、複数のコンタクト端子2、6とフープ材3、7の繋ぎ桟3a、7aとの繋ぎ部2f、6fを、半田付け部2e、6eとは異なる位置に形成したことから、コンタクト端子2、6の接触部2d、6dと半田付け部2e、6eとが金属板の打抜き板面と同一面となるので、接触面2d、6dが平坦面となり接触信頼性が向上されると共に、半田付け部2e、6e以外の部分で繋ぎ桟3a、7aとの繋ぎ部2f、6fを設けたので、半田付け部2e、6eの全面に半田メッキを施すことができ、半田付け性の向上が図れるものとなっている。
また、コンタクト端子2、6をハウジング1に圧入した後に、コンタクト端子2、6をフープ材3、7の繋ぎ桟3a、7aから切断する際に、半田付け部2e、6eにストレスがかかるのを防止でき、変形などの発生を防止できるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の電気部品用ソケット装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の電気部品用ソケット装置の異なる方向から見た分解斜視図である。
【図3】本発明の電気部品用ソケット装置を示す平面図である。
【図4】本発明の図3の4−4線における断面図である。
【図5】本発明のフープ材で連設されたコンタクト端子を示す斜視図である。
【図6】本発明のフープ材で連設されたコンタクト端子を示す側面図である。
【図7】本発明のフープ材で連設されたコンタクト端子の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明のフープ材で連設されたコンタクト端子の他の実施例を示す側面図である。
【図9】従来の電気部品用ソケット装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図10】従来の電気部品用ソケット装置の実装状態を示すコンタクト部分の側面図である。
【符号の説明】
【0037】
1:ハウジング
1a:装着部
1b:係止突起
1c:縦溝
1d:係止溝
1e:貫通孔
1f:凹溝
2:コンタクト端子
2a:圧入部
2b:第1アーム
2c:第2アーム
2d:接触部
2e:半田付け部
2f:繋ぎ部
2g:膨出部
3:フープ材
3a:繋ぎ桟
3b:押込み部
4:フレーム
4a:外板
4b:内板
4c:係止孔
4d:固着片
4e:弾接片
4f:係止片
5:電気部品
5a:接点部
6:コンタクト端子
6d:接触部
6e:半田付け部
6f:繋ぎ部
7:フープ材
7a:繋ぎ桟
7b:押込み部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気部品が装着される装着部を有するハウジングと、このハウジングに圧入保持され、装着される電気部品の接点部と接触する接触部と、基板に半田付け接続する半田付け部を有する複数のコンタクト端子とを備え、複数の前記コンタクト端子は、前記ハウジングに圧入される前に繋ぎ桟によってフープ材と連設されており、前記コンタクト端子の前記接触部と前記半田付け部とが金属板の打抜き板面と同一面となるようにそれぞれ形成すると共に、複数の前記コンタクト端子と前記フープ材の前記繋ぎ桟との繋ぎ部を、前記半田付け部とは異なる位置に形成したことを特徴とする電気部品用ソケット装置。
【請求項2】
前記コンタクト端子を、前記金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に前記接触部を設けると共に、他端側に前記半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の一方の側端面側に寄せて形成し、他方の側端面側に前記繋ぎ桟との繋ぎ部を形成したことを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット装置。
【請求項3】
前記コンタクト端子を、前記金属板の打抜き板面の面に沿って屈曲して形成し、その一端側に前記接触部を設けると共に、他端側に前記半田付け部を設け、この半田付け部を他端側の中央に形成し、この半田付け部の両側に前記繋ぎ桟との繋ぎ部を形成したことを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット装置。
【請求項4】
前記半田付け部を、前記ハウジングに装着される電気部品の装着部側に屈曲して形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電気部品用ソケット装置。
【請求項5】
前記フープ材に、前記コンタクト端子を前記ハウジングに圧入する際に押圧する押込み部を形成し、この押込み部の中心位置と、前記コンタクト端子の圧入部の中心位置とを圧入方向の同一中心線上に合わせたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電気部品用ソケット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−49173(P2006−49173A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−230428(P2004−230428)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】