電池モジュールの製造方法およびその製造方法
【課題】外部コネクタの挿入姿勢を一義的に決定する電池モジュールを提供する。
【解決手段】電池モジュール10は、電池30を収納したモジュールケース11と、モジュールケース11を構成する複数のケース体12、13の周縁部を相互に巻き締めることによってモジュールケース11の一の壁面から突出して形成された巻き締め部14と、モジュールケース11の一の壁面に挿入口が開口し、電池30と電気的に接続された第1端子35を備える第1コネクタ17と、第1コネクタ17の挿入口に対して相対的に挿入され、第1端子35に電気的に接続される第2端子41を備える第2コネクタ40と、第2コネクタ40に設けられ、挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ巻き締め部14に当接して第1端子17と第2端子40との電気的な接続を防止する干渉部43と、を有する。
【解決手段】電池モジュール10は、電池30を収納したモジュールケース11と、モジュールケース11を構成する複数のケース体12、13の周縁部を相互に巻き締めることによってモジュールケース11の一の壁面から突出して形成された巻き締め部14と、モジュールケース11の一の壁面に挿入口が開口し、電池30と電気的に接続された第1端子35を備える第1コネクタ17と、第1コネクタ17の挿入口に対して相対的に挿入され、第1端子35に電気的に接続される第2端子41を備える第2コネクタ40と、第2コネクタ40に設けられ、挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ巻き締め部14に当接して第1端子17と第2端子40との電気的な接続を防止する干渉部43と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールの製造方法およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々の装置の駆動用電源として、二次電池が使用されている。例えば、電気自動車やハイブリッド自動車には、駆動用電源として、二次電池を組み合わせた組電池が適用されている。組電池は、複数の電池モジュールが接続されてなる。電池モジュールは、複数の単電池が接続されて、ケース体に収納されてなる。
【0003】
このような電池モジュールでは、内部の各電池の電圧をモニタリングすることが望まれている。そこで、各電池の電極端子を直接または間接的にコネクタを介して露出して、外部コネクタと接続可能としている。外部コネクタはケーブルを介して、コントローラ等に接続されるので、電池モジュール内の各電池の電圧が検出可能となる。
【0004】
このような組電池では、外部コネクタを自由な姿勢で挿入してしまうと、電池モジュール中のどの電池をモニタリングしているかわからなくなってしまう。したがって、外部コネクタの挿入姿勢を一定にする必要がある。例えば、デジタルカメラの分野では、プラグの挿入姿勢を一定にするものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電池の分野においても、特許文献1のように、外部コネクタの挿入姿勢を一義的に決定する電池モジュールが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
電池モジュールは、モジュールケースと、巻き締め部と、第1コネクタと、第2コネクタと、干渉部とを有する。モジュールケースは、電池を収納する。巻き締め部は、モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによってモジュールケースの一の壁面から突出して形成される。第1コネクタは、モジュールケースの一の壁面に挿入口が開口し、電池と電気的に接続された第1端子を備える。第2コネクタは、第1コネクタの挿入口に対して相対的に挿入され、第1端子に電気的に接続される第2端子を備える。干渉部は、第2コネクタに設けられ、挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ巻き締め部に当接して第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する。
【発明の効果】
【0008】
第1コネクタの挿入口に対して間違った向きで第2コネクタを挿入しようとしても、干渉部がモジュールケースの巻き締め部と干渉するので、誤挿入を防止できる。また、モジュールケースの巻き締め部を利用して誤挿入を防止しているので、コネクタの誤挿入防止のためにモジュールケースに別途の構造を設ける必要がない。したがって、電池の製造コストや製造工数を増加せずに、誤挿入防止を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】組電池の単位ユニットである電池モジュールを示す斜視図である。
【図2】電池モジュールの分解斜視図、図3は充放電を行うセルユニットを示す斜視図である。
【図3】充放電を行うセルユニットを示す斜視図である。
【図4】セルユニットの構成部品の一部である単電池を示す斜視図である。
【図5】図2のV−V線に沿う概略断面図である。
【図6】正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図7】正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図8】間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図9】間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図10】第2実施形態に係る電池モジュールを示す斜視図である。
【図11】電池モジュールの分解斜視図である。
【図12】正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図13】正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図14】間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図15】間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図16】組電池の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0011】
(第1実施形態)
図1は組電池の単位ユニットである電池モジュールを示す斜視図、図2は電池モジュールの分解斜視図、図3は充放電を行うセルユニットを示す斜視図、図4はセルユニットの構成部品の一部である単電池を示す斜視図、図5は図2のV−V線に沿う概略断面図である。
【0012】
電池モジュール10は、図1、図2に示すように、モジュールケース11に、充放電を行うセルユニット20が収納されてなる。
【0013】
モジュールケース11は、複数のケース体、すなわち、ケース体12およびケース体13からなる。ケース体12にセルユニット20を収納して、ケース体13を覆い被せ、ケース体12およびケース体13の周縁部を相互に巻き締める。これによって、セルユニット20が、モジュールケース11内に保持される。ケース体12および13の周縁部の巻き締めによって、巻き締め部14が形成される。巻き締め部14は、モジュールケース11の壁面から突出し、ケース体12およびケース体13を相互に強固に固定する。
【0014】
モジュールケース11には、2つの切り欠き122と、その間に設けられた切り欠き124が形成されている。2つの切り欠き122は、セルユニット20の正極出力端子15および負極出力端子16をモジュールケース11外部に導出するために形成されている。切り欠き124は、セルユニット20に取り付けられた第1コネクタ17の開口を露出するために形成されている。本実施形態では、巻き締め部14の一部(切り欠き部)も切り欠き124として切り欠かれている。
【0015】
セルユニット20は、図3に示すように、電池の最小単位をなす複数の単電池30を含む。単電池30は、図4に示すように、例えば長方形状であり、長手方向の対向する端部から、電極端子である正極タブ31、負極タブ32が導出されている。正極タブ31、負極タブ32は、単電池30内部に収容され実際に充放電を行う電池要素に接続されている。
【0016】
複数の単電池30は、図5に示すように、セルユニット20において、正極タブ31と負極タブ32が相対するように積層される。単電池30同士は、両面テープまたは接着剤によって、相互に固定されている。
【0017】
積層方向の最も外側の一方に配置された単電池30の正極タブ31は、正極出力端子15に接続され、積層方向の最も外側のもう一方に配置された単電池30の負極タブ32は、負極出力端子16に接続される。他の正極タブ31と負極タブ32は、相対するタブ同士で溶接等により接合され、結果として複数の積層された単電池30は、直列に接続される。
【0018】
積層方向の単電池30の電極タブ31、32は、接合された部分以外では接触しないように、絶縁スペーサ21によって離間されている。接合された電極タブ31、32の組、接合されていない最外層の電極タブ31、32は、それぞれ、第1コネクタ17と電気的に接続されている。図5に示すように、第1コネクタ17は電極タブ31、32の一部を直接保持し、該電極タブ31、32の一部が第1コネクタ17の挿入口内部で露出されている。あるいは、第1コネクタ17は電極タブ31、32に接触する電圧検知端子を保持し、該電圧検知端子が第1コネクタ17の挿入口内部で露出されていてもよい。したがって、電極タブ31、32は、直接的または間接的に、第1コネクタ17の挿入口内部で露出される。電極タブ31、32の露出された部分は、図5中、電圧検出用の端子(第1端子)として、第1コネクタ17に保持される。
【0019】
第1コネクタ17には、挿入口が設けられており、第2コネクタ40が嵌合可能である。第2コネクタ40は、第1コネクタ17に完全に挿入されたときに、各第1端子35と電気的に接続されるように、複数の第2端子41が設けられている。第2端子41は、例えば、第1端子35を挟むクリップ構造や、第1端子35に向かって付勢されているバネ構造により、第1コネクタ17と第2コネクタ40との連結時に、第1端子35に接続される。第2端子41はケーブル42に接続されており、ケーブル42は図示しないコントローラ等に接続される。これによって、コントローラによる単電池30の電圧モニタリングが可能となる。
【0020】
第2コネクタ40には、側方に突出した干渉部43が設けられている。
【0021】
次に、第2コネクタ40の干渉部43の作用について、詳細に説明する。
【0022】
図6は正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図7は正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図、図8は間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図9は間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【0023】
図6〜9では、第1コネクタ17の挿入口および第2コネクタの挿入先が見えるように図示している。
【0024】
図6および図7の上側に示すように、電池モジュール10の第1コネクタ17に対して、干渉部43が下側にくるように第2コネクタ40を接続する。この場合、図6および図7の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉することなく、第1コネクタ17に接続される。巻き締め部14が干渉しないので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続される。
【0025】
一方、図8および図9に示すように、電池モジュール10の第1コネクタ17に対して、干渉部43が上側にくるように第2コネクタ40を接続しようとする。この場合、図9の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉してしまう。巻き締め部14が干渉するので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続できない。
【0026】
以上のように、第1実施形態では、干渉部43が第2コネクタに設けられている。したがって、第1コネクタ17の挿入口に対して間違った向きで第2コネクタ40を挿入しようとしても、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉するので、誤挿入を防止できる。また、モジュールケース11の巻き締め部14を利用して誤挿入を防止しているので、コネクタの誤挿入防止のためにモジュールケース11に別途の構造を設ける必要がない。したがって、電池モジュール10の製造コストや製造工数を増加せずに、誤挿入防止を達成できる。
【0027】
また、巻き締め部14に切り欠き部が設けられているので、第2コネクタ40の第1コネクタ17への挿入を容易にできる。
【0028】
干渉部43が第2コネクタ40から対をなして両側に延びるように形成されているので、一側の干渉部43が破損しても、他側の干渉部43により、誤挿入を防止できる。誤挿入防止の確実性を向上できる。
【0029】
上記第1実施形態では、巻き締め部14に切り欠き部が設けられているが、巻き締め部14は切り欠かさなくてもよい。巻き締め部14を切り欠かない場合、モジュールケース11の切り欠きから巻き締め部14に向かう方向に突出するように、第2コネクタ40の干渉部43を取り付けてもよい。
【0030】
また、第1実施形態では、第2コネクタ40から両側に延びるように、干渉部43を取り付けている。しかし、干渉部43は、第2コネクタ40の片側に取り付けられてもよい。
【0031】
また、第1実施形態では、雌型の第1コネクタ17に、雄型の第2コネクタ40を挿入する例について説明しているが、第1コネクタ17が雄型で、第2コネクタ40が雌型であってもよい。
【0032】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1コネクタ17の挿入口は、点対称に構成されている。第2実施形態では、第1コネクタ17の挿入口にガイド部を設けて非点対称としている。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の参照番号を付している。
【0033】
図10は第2実施形態に係る電池モジュールを示す斜視図、図11は電池モジュールの分解斜視図である。
【0034】
図10および図11に示すように、第2実施形態では、第1コネクタ17の挿入口にガイド部171が設けられている。第2コネクタ40も挿入先の形状が、第1コネクタ17の挿入口に合致するように形成されている。
【0035】
図12は正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図13は正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図、図14は間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図15は間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【0036】
図12〜15では、第1コネクタ17の挿入口および第2コネクタの挿入先が見えるように図示している。
【0037】
図12および図13の上側に示すように、第1コネクタ17の挿入口のガイド部171に従って挿入できるように第2コネクタ40の姿勢を決定し、第1コネクタ17に第2コネクタ40を挿入する。この姿勢では、干渉部43は、図中下側にくる。この場合、図12および図13の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉することなく、第1コネクタ17に接続される。巻き締め部14が干渉しないので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続される。
【0038】
一方、図14および図15に示すように、第1コネクタ17の挿入口のガイド部171に従って挿入できるように第2コネクタ40の向きを決定すると、第2コネクタ40の干渉部43が上側にくる場合をみる。すると、図15の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉してしまう。巻き締め部14が干渉するので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続できない。
【0039】
このように、第2実施形態では、ガイド部171によって、第2コネクタの姿勢が決められるので、干渉部43の位置も一義的に決定される。したがって、例えば、干渉部43の位置だけが異なる複数の第2コネクタを用意すれば、第1コネクタ17と第2コネクタ40とを、正しい組み合わせで組み合わせられる。
【0040】
例えば、複数の電池モジュール10を組み合わせて、組電池を構成する場合に、第2実施形態の第1コネクタ17および第2コネクタ40が有効である。
【0041】
図16は、組電池の概略構成を示す図である。
【0042】
図16に示すように、複数の電池モジュール10を並べる場合にも、各電池モジュール10内の単電池30の電圧を検出する必要がある。電池モジュール10は、縦に正極出力端子15と負極出力端子16とが交互に並ぶように配置される。正極出力端子15と負極出力端子16とは、一つ飛ばしで、電気的に接続される。これによって、電池モジュール10が直列接続される。用意される電池モジュール10は、例えば、図16の下から1段目および3段目は図11に示すものと同じである。図16の下から2段目の電池モジュール10は図11に示すセルユニット20の上下を逆さまにしてモジュールケース11に収納したものである。このため、2段目の電池モジュール10は、第1コネクタ17のガイド部171の向きが1段目および3段目と反対になっている。
【0043】
このような組電池50において、図16中の右側に示すOKの列の第2コネクタ40であれば、同じ段の第1コネクタ17に結合する場合、干渉部43が巻き締め部14に干渉しない。適切に第2コネクタ40を第1コネクタ17に接続できる。一方、NGの列の第2コネクタだと、同じ段の第1コネクタ17に結合しようとしても、干渉部43が巻き締め部14に干渉してしまう。適切に第1コネクタ17に接続できない。
【0044】
ここで、点線で囲ったOKの列の1段目と3段目、NGの列の2段目の第2コネクタ40は、同じコネクタである。残りの第2コネクタ40も相互に同一である。このように、1段飛ばしで、同種の第2コネクタ40を使用している。
【0045】
特に、差し違いを防止するためにケーブル42の長さを第2コネクタ40ごとに設定して、第2コネクタ40が対応する第1コネクタ17にしか届かないようにする場合がある。この場合に、上記のように、交互に同じ第2コネクタ40を利用することは有効である。なぜなら、ケーブル42には、制作公差より長さに多少のバラツキがあるからである。長さのバラツキによって、正しい組み合わせの第1コネクタ17よりも1つ隣の第1コネクタまでは第2コネクタ40が届いてしまうことがある。しかし、干渉部43が第2コネクタ40に取り付けられていることによって、1つ隣の第1コネクタ17と間違えて第2コネクタ40を取り付けることはできなくなる。
【0046】
以上のように、第2コネクタ40について、干渉部43の位置を異ならせることによって、隣接する第1コネクタ17に間違った第2コネクタ40を挿入することを防止できる。したがって、上記組電池50のように、2種類の向きの第1コネクタ17を交互に並べるような場合においても、正しい組み合わせで第2コネクタ40を確実に第1コネクタ17に挿入できる。
【符号の説明】
【0047】
10 電池モジュール、
11 モジュールケース、
12、13 ケース体、
14 巻き締め部、
15 正極出力端子、
16 負極出力端子、
17 第1コネクタ、
20 セルユニット、
21 絶縁スペーサ、
30 単電池、
31 正極タブ、
32 負極タブ、
35 第1端子、
40 第2コネクタ、
41 第2端子、
42 ケーブル、
43 干渉部、
50 組電池。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールの製造方法およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々の装置の駆動用電源として、二次電池が使用されている。例えば、電気自動車やハイブリッド自動車には、駆動用電源として、二次電池を組み合わせた組電池が適用されている。組電池は、複数の電池モジュールが接続されてなる。電池モジュールは、複数の単電池が接続されて、ケース体に収納されてなる。
【0003】
このような電池モジュールでは、内部の各電池の電圧をモニタリングすることが望まれている。そこで、各電池の電極端子を直接または間接的にコネクタを介して露出して、外部コネクタと接続可能としている。外部コネクタはケーブルを介して、コントローラ等に接続されるので、電池モジュール内の各電池の電圧が検出可能となる。
【0004】
このような組電池では、外部コネクタを自由な姿勢で挿入してしまうと、電池モジュール中のどの電池をモニタリングしているかわからなくなってしまう。したがって、外部コネクタの挿入姿勢を一定にする必要がある。例えば、デジタルカメラの分野では、プラグの挿入姿勢を一定にするものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電池の分野においても、特許文献1のように、外部コネクタの挿入姿勢を一義的に決定する電池モジュールが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
電池モジュールは、モジュールケースと、巻き締め部と、第1コネクタと、第2コネクタと、干渉部とを有する。モジュールケースは、電池を収納する。巻き締め部は、モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによってモジュールケースの一の壁面から突出して形成される。第1コネクタは、モジュールケースの一の壁面に挿入口が開口し、電池と電気的に接続された第1端子を備える。第2コネクタは、第1コネクタの挿入口に対して相対的に挿入され、第1端子に電気的に接続される第2端子を備える。干渉部は、第2コネクタに設けられ、挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ巻き締め部に当接して第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する。
【発明の効果】
【0008】
第1コネクタの挿入口に対して間違った向きで第2コネクタを挿入しようとしても、干渉部がモジュールケースの巻き締め部と干渉するので、誤挿入を防止できる。また、モジュールケースの巻き締め部を利用して誤挿入を防止しているので、コネクタの誤挿入防止のためにモジュールケースに別途の構造を設ける必要がない。したがって、電池の製造コストや製造工数を増加せずに、誤挿入防止を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】組電池の単位ユニットである電池モジュールを示す斜視図である。
【図2】電池モジュールの分解斜視図、図3は充放電を行うセルユニットを示す斜視図である。
【図3】充放電を行うセルユニットを示す斜視図である。
【図4】セルユニットの構成部品の一部である単電池を示す斜視図である。
【図5】図2のV−V線に沿う概略断面図である。
【図6】正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図7】正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図8】間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図9】間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図10】第2実施形態に係る電池モジュールを示す斜視図である。
【図11】電池モジュールの分解斜視図である。
【図12】正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図13】正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図14】間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図である。
【図15】間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【図16】組電池の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0011】
(第1実施形態)
図1は組電池の単位ユニットである電池モジュールを示す斜視図、図2は電池モジュールの分解斜視図、図3は充放電を行うセルユニットを示す斜視図、図4はセルユニットの構成部品の一部である単電池を示す斜視図、図5は図2のV−V線に沿う概略断面図である。
【0012】
電池モジュール10は、図1、図2に示すように、モジュールケース11に、充放電を行うセルユニット20が収納されてなる。
【0013】
モジュールケース11は、複数のケース体、すなわち、ケース体12およびケース体13からなる。ケース体12にセルユニット20を収納して、ケース体13を覆い被せ、ケース体12およびケース体13の周縁部を相互に巻き締める。これによって、セルユニット20が、モジュールケース11内に保持される。ケース体12および13の周縁部の巻き締めによって、巻き締め部14が形成される。巻き締め部14は、モジュールケース11の壁面から突出し、ケース体12およびケース体13を相互に強固に固定する。
【0014】
モジュールケース11には、2つの切り欠き122と、その間に設けられた切り欠き124が形成されている。2つの切り欠き122は、セルユニット20の正極出力端子15および負極出力端子16をモジュールケース11外部に導出するために形成されている。切り欠き124は、セルユニット20に取り付けられた第1コネクタ17の開口を露出するために形成されている。本実施形態では、巻き締め部14の一部(切り欠き部)も切り欠き124として切り欠かれている。
【0015】
セルユニット20は、図3に示すように、電池の最小単位をなす複数の単電池30を含む。単電池30は、図4に示すように、例えば長方形状であり、長手方向の対向する端部から、電極端子である正極タブ31、負極タブ32が導出されている。正極タブ31、負極タブ32は、単電池30内部に収容され実際に充放電を行う電池要素に接続されている。
【0016】
複数の単電池30は、図5に示すように、セルユニット20において、正極タブ31と負極タブ32が相対するように積層される。単電池30同士は、両面テープまたは接着剤によって、相互に固定されている。
【0017】
積層方向の最も外側の一方に配置された単電池30の正極タブ31は、正極出力端子15に接続され、積層方向の最も外側のもう一方に配置された単電池30の負極タブ32は、負極出力端子16に接続される。他の正極タブ31と負極タブ32は、相対するタブ同士で溶接等により接合され、結果として複数の積層された単電池30は、直列に接続される。
【0018】
積層方向の単電池30の電極タブ31、32は、接合された部分以外では接触しないように、絶縁スペーサ21によって離間されている。接合された電極タブ31、32の組、接合されていない最外層の電極タブ31、32は、それぞれ、第1コネクタ17と電気的に接続されている。図5に示すように、第1コネクタ17は電極タブ31、32の一部を直接保持し、該電極タブ31、32の一部が第1コネクタ17の挿入口内部で露出されている。あるいは、第1コネクタ17は電極タブ31、32に接触する電圧検知端子を保持し、該電圧検知端子が第1コネクタ17の挿入口内部で露出されていてもよい。したがって、電極タブ31、32は、直接的または間接的に、第1コネクタ17の挿入口内部で露出される。電極タブ31、32の露出された部分は、図5中、電圧検出用の端子(第1端子)として、第1コネクタ17に保持される。
【0019】
第1コネクタ17には、挿入口が設けられており、第2コネクタ40が嵌合可能である。第2コネクタ40は、第1コネクタ17に完全に挿入されたときに、各第1端子35と電気的に接続されるように、複数の第2端子41が設けられている。第2端子41は、例えば、第1端子35を挟むクリップ構造や、第1端子35に向かって付勢されているバネ構造により、第1コネクタ17と第2コネクタ40との連結時に、第1端子35に接続される。第2端子41はケーブル42に接続されており、ケーブル42は図示しないコントローラ等に接続される。これによって、コントローラによる単電池30の電圧モニタリングが可能となる。
【0020】
第2コネクタ40には、側方に突出した干渉部43が設けられている。
【0021】
次に、第2コネクタ40の干渉部43の作用について、詳細に説明する。
【0022】
図6は正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図7は正しい姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図、図8は間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図9は間違った姿勢で第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【0023】
図6〜9では、第1コネクタ17の挿入口および第2コネクタの挿入先が見えるように図示している。
【0024】
図6および図7の上側に示すように、電池モジュール10の第1コネクタ17に対して、干渉部43が下側にくるように第2コネクタ40を接続する。この場合、図6および図7の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉することなく、第1コネクタ17に接続される。巻き締め部14が干渉しないので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続される。
【0025】
一方、図8および図9に示すように、電池モジュール10の第1コネクタ17に対して、干渉部43が上側にくるように第2コネクタ40を接続しようとする。この場合、図9の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉してしまう。巻き締め部14が干渉するので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続できない。
【0026】
以上のように、第1実施形態では、干渉部43が第2コネクタに設けられている。したがって、第1コネクタ17の挿入口に対して間違った向きで第2コネクタ40を挿入しようとしても、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉するので、誤挿入を防止できる。また、モジュールケース11の巻き締め部14を利用して誤挿入を防止しているので、コネクタの誤挿入防止のためにモジュールケース11に別途の構造を設ける必要がない。したがって、電池モジュール10の製造コストや製造工数を増加せずに、誤挿入防止を達成できる。
【0027】
また、巻き締め部14に切り欠き部が設けられているので、第2コネクタ40の第1コネクタ17への挿入を容易にできる。
【0028】
干渉部43が第2コネクタ40から対をなして両側に延びるように形成されているので、一側の干渉部43が破損しても、他側の干渉部43により、誤挿入を防止できる。誤挿入防止の確実性を向上できる。
【0029】
上記第1実施形態では、巻き締め部14に切り欠き部が設けられているが、巻き締め部14は切り欠かさなくてもよい。巻き締め部14を切り欠かない場合、モジュールケース11の切り欠きから巻き締め部14に向かう方向に突出するように、第2コネクタ40の干渉部43を取り付けてもよい。
【0030】
また、第1実施形態では、第2コネクタ40から両側に延びるように、干渉部43を取り付けている。しかし、干渉部43は、第2コネクタ40の片側に取り付けられてもよい。
【0031】
また、第1実施形態では、雌型の第1コネクタ17に、雄型の第2コネクタ40を挿入する例について説明しているが、第1コネクタ17が雄型で、第2コネクタ40が雌型であってもよい。
【0032】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第1コネクタ17の挿入口は、点対称に構成されている。第2実施形態では、第1コネクタ17の挿入口にガイド部を設けて非点対称としている。なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の参照番号を付している。
【0033】
図10は第2実施形態に係る電池モジュールを示す斜視図、図11は電池モジュールの分解斜視図である。
【0034】
図10および図11に示すように、第2実施形態では、第1コネクタ17の挿入口にガイド部171が設けられている。第2コネクタ40も挿入先の形状が、第1コネクタ17の挿入口に合致するように形成されている。
【0035】
図12は正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図13は正しい組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図、図14は間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す正面図、図15は間違った組み合わせで第1コネクタに第2コネクタを接続する様子を示す側面図である。
【0036】
図12〜15では、第1コネクタ17の挿入口および第2コネクタの挿入先が見えるように図示している。
【0037】
図12および図13の上側に示すように、第1コネクタ17の挿入口のガイド部171に従って挿入できるように第2コネクタ40の姿勢を決定し、第1コネクタ17に第2コネクタ40を挿入する。この姿勢では、干渉部43は、図中下側にくる。この場合、図12および図13の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉することなく、第1コネクタ17に接続される。巻き締め部14が干渉しないので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続される。
【0038】
一方、図14および図15に示すように、第1コネクタ17の挿入口のガイド部171に従って挿入できるように第2コネクタ40の向きを決定すると、第2コネクタ40の干渉部43が上側にくる場合をみる。すると、図15の下側に示すように、第2コネクタ40は、干渉部43がモジュールケース11の巻き締め部14と干渉してしまう。巻き締め部14が干渉するので、適切に第1端子35と第2端子41とが電気的に接続できない。
【0039】
このように、第2実施形態では、ガイド部171によって、第2コネクタの姿勢が決められるので、干渉部43の位置も一義的に決定される。したがって、例えば、干渉部43の位置だけが異なる複数の第2コネクタを用意すれば、第1コネクタ17と第2コネクタ40とを、正しい組み合わせで組み合わせられる。
【0040】
例えば、複数の電池モジュール10を組み合わせて、組電池を構成する場合に、第2実施形態の第1コネクタ17および第2コネクタ40が有効である。
【0041】
図16は、組電池の概略構成を示す図である。
【0042】
図16に示すように、複数の電池モジュール10を並べる場合にも、各電池モジュール10内の単電池30の電圧を検出する必要がある。電池モジュール10は、縦に正極出力端子15と負極出力端子16とが交互に並ぶように配置される。正極出力端子15と負極出力端子16とは、一つ飛ばしで、電気的に接続される。これによって、電池モジュール10が直列接続される。用意される電池モジュール10は、例えば、図16の下から1段目および3段目は図11に示すものと同じである。図16の下から2段目の電池モジュール10は図11に示すセルユニット20の上下を逆さまにしてモジュールケース11に収納したものである。このため、2段目の電池モジュール10は、第1コネクタ17のガイド部171の向きが1段目および3段目と反対になっている。
【0043】
このような組電池50において、図16中の右側に示すOKの列の第2コネクタ40であれば、同じ段の第1コネクタ17に結合する場合、干渉部43が巻き締め部14に干渉しない。適切に第2コネクタ40を第1コネクタ17に接続できる。一方、NGの列の第2コネクタだと、同じ段の第1コネクタ17に結合しようとしても、干渉部43が巻き締め部14に干渉してしまう。適切に第1コネクタ17に接続できない。
【0044】
ここで、点線で囲ったOKの列の1段目と3段目、NGの列の2段目の第2コネクタ40は、同じコネクタである。残りの第2コネクタ40も相互に同一である。このように、1段飛ばしで、同種の第2コネクタ40を使用している。
【0045】
特に、差し違いを防止するためにケーブル42の長さを第2コネクタ40ごとに設定して、第2コネクタ40が対応する第1コネクタ17にしか届かないようにする場合がある。この場合に、上記のように、交互に同じ第2コネクタ40を利用することは有効である。なぜなら、ケーブル42には、制作公差より長さに多少のバラツキがあるからである。長さのバラツキによって、正しい組み合わせの第1コネクタ17よりも1つ隣の第1コネクタまでは第2コネクタ40が届いてしまうことがある。しかし、干渉部43が第2コネクタ40に取り付けられていることによって、1つ隣の第1コネクタ17と間違えて第2コネクタ40を取り付けることはできなくなる。
【0046】
以上のように、第2コネクタ40について、干渉部43の位置を異ならせることによって、隣接する第1コネクタ17に間違った第2コネクタ40を挿入することを防止できる。したがって、上記組電池50のように、2種類の向きの第1コネクタ17を交互に並べるような場合においても、正しい組み合わせで第2コネクタ40を確実に第1コネクタ17に挿入できる。
【符号の説明】
【0047】
10 電池モジュール、
11 モジュールケース、
12、13 ケース体、
14 巻き締め部、
15 正極出力端子、
16 負極出力端子、
17 第1コネクタ、
20 セルユニット、
21 絶縁スペーサ、
30 単電池、
31 正極タブ、
32 負極タブ、
35 第1端子、
40 第2コネクタ、
41 第2端子、
42 ケーブル、
43 干渉部、
50 組電池。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池を収納したモジュールケースと、
前記モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによって前記モジュールケースの一の壁面から突出して形成された巻き締め部と、
前記モジュールケースの前記一の壁面に挿入口が開口し、前記電池と電気的に接続された第1端子を備える第1コネクタと、
前記第1コネクタの前記挿入口に対して相対的に挿入され、前記第1端子に電気的に接続される第2端子を備える第2コネクタと、
前記第2コネクタに設けられ、前記挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ前記巻き締め部に当接して前記第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する干渉部と、を有する電池モジュール。
【請求項2】
前記モジュールケースの前記巻き締め部は、前記挿入口に連続する部位を切り欠いた切り欠き部を有し、
前記干渉部は、前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ前記切り欠き部の一方の側の前記巻き締め部に当接するように、前記第2コネクタから延長されて形成されている請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記モジュールケースの前記巻き締め部は、前記挿入口に連続する部位を切り欠いた切り欠き部を有し、
前記干渉部は、前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ前記切り欠き部の両側の前記巻き締め部に当接するように、前記第2コネクタから延長されて対をなして形成されている請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記第1コネクタには、前記第2コネクタの挿入姿勢を決定するためのガイド部が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
電池を収納したモジュールケースと、
前記モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによって前記モジュールケースの一の壁面から突出して形成された巻き締め部と、
前記モジュールケースの前記一の壁面に挿入口が開口し、前記電池と電気的に接続された第1端子を備える第1コネクタと、
前記第1コネクタの前記挿入口に対して相対的に挿入され、前記第1端子に電気的に接続される第2端子を備える第2コネクタと、を有する電池モジュールを製造する方法であって、
前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ、前記第2コネクタに設けた干渉部を前記巻き締め部に当接させ、前記第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する工程、を有する電池モジュールの製造方法。
【請求項1】
電池を収納したモジュールケースと、
前記モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによって前記モジュールケースの一の壁面から突出して形成された巻き締め部と、
前記モジュールケースの前記一の壁面に挿入口が開口し、前記電池と電気的に接続された第1端子を備える第1コネクタと、
前記第1コネクタの前記挿入口に対して相対的に挿入され、前記第1端子に電気的に接続される第2端子を備える第2コネクタと、
前記第2コネクタに設けられ、前記挿入口に対して相対的に挿入する姿勢が間違っている場合にのみ前記巻き締め部に当接して前記第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する干渉部と、を有する電池モジュール。
【請求項2】
前記モジュールケースの前記巻き締め部は、前記挿入口に連続する部位を切り欠いた切り欠き部を有し、
前記干渉部は、前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ前記切り欠き部の一方の側の前記巻き締め部に当接するように、前記第2コネクタから延長されて形成されている請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記モジュールケースの前記巻き締め部は、前記挿入口に連続する部位を切り欠いた切り欠き部を有し、
前記干渉部は、前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ前記切り欠き部の両側の前記巻き締め部に当接するように、前記第2コネクタから延長されて対をなして形成されている請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記第1コネクタには、前記第2コネクタの挿入姿勢を決定するためのガイド部が設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
電池を収納したモジュールケースと、
前記モジュールケースを構成する複数のケース体の周縁部を相互に巻き締めることによって前記モジュールケースの一の壁面から突出して形成された巻き締め部と、
前記モジュールケースの前記一の壁面に挿入口が開口し、前記電池と電気的に接続された第1端子を備える第1コネクタと、
前記第1コネクタの前記挿入口に対して相対的に挿入され、前記第1端子に電気的に接続される第2端子を備える第2コネクタと、を有する電池モジュールを製造する方法であって、
前記第2コネクタを前記挿入口に対して相対的に挿入する向きが間違っている場合にのみ、前記第2コネクタに設けた干渉部を前記巻き締め部に当接させ、前記第1端子と前記第2端子との電気的な接続を防止する工程、を有する電池モジュールの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−205495(P2010−205495A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48206(P2009−48206)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
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