説明

電源装置及び照明装置

【課題】商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる電源装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】電圧検出部15は、検出した電圧Vが第1閾値Vth1より低い場合、NPNトランジスタ158はオンし、制御端子Veがローレベルとなり、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作を停止させる。電圧検出部15で検出した電圧Vが、第1閾値Vth1より高くなった場合、NPNトランジスタ158はオフし、制御端子Veがハイレベルとなり、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作停止を解除して動作を再開させる。この場合、第1閾値Vth1を、平滑回路部13が出力する電圧Vが低下した場合に、FET171に流れる電流が増加して、抵抗181で過負荷状態を検出するときの電圧であるオフラッチ発生閾値よりも大きい値にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる電源装置及び該電源装置を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(以下、LEDと称する)を光源とする照明装置が様々な用途向けに開発されており、白熱電球や蛍光灯等の従来の光源を用いた照明装置に対する置換えが行われつつある。また、ヘッドランプ又はテールランプ等の車載用の照明装置においても、LEDを光源とする照明装置が既に商品化されている。
【0003】
LEDを光源とする照明装置に用いられる電源回路(電源装置)においては、白熱電球等の従来の光源とLEDとの特性の違いに起因して、従来の光源を用いた照明装置と異なった電源制御が求められる。例えば、LEDはデバイスの電気的特性から定電流で駆動する必要があるため、LEDを光源とする照明装置の電源回路は、一般的な定電圧出力仕様ではなく、電圧・電流の出力特性が電圧の変動に対して電流が一定となる定電流出力仕様である必要がある。
【0004】
一方、LEDの故障モードには、オープンモード及びショートモードの2つのモードがあるため、電源回路としては、LEDの故障などによる過電流や過電圧などの過負荷状態に対する保護機能としての過負荷保護回路を設けておく必要がある。過負荷保護機能は、例えば、電源回路内のスイッチングトランスフォーマの1次側のスイッチング素子の過電流を検出することにより、スイッチングトランスフォーマの2次側の負荷の過電圧や過電流などの過負荷状態を検知し、過負荷状態に陥った場合、電源出力を停止することにより実現している。
【0005】
また、光源以外を負荷とするインバータ制御方式の電源装置において、インバータの入力電流が所定値以上になった場合に、過電流検出回路で異常判定信号を出力し、この異常判定信号によりセットされ、リセット信号が入るまでこの状態を保持するラッチ回路を備え、インバータの出力を停止させ続けるようにした過電流保護装置が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平4−217877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような過負荷保護機能には、上述のようなラッチ形だけでなく自動復帰形などもある。ラッチ形の過負荷保護機能は、過負荷保護機能が作動した場合において、過負荷保護機能を解除するときには、商用電源などの入力電源を一旦遮断(オフ)する必要ある。一方、自動復帰形の過負荷保護機能は、過負荷状態であるスイッチング素子の過電流状態が解除されれば、スイッチング動作を再開し、電源出力が復帰する。このため、自動復帰形では過電流が発生した要因によっては、過負荷の発生、電源出力の停止、過負荷要因の解除、電源出力の復帰、過負荷の発生、電源出力の停止といったループ動作に陥り、電源装置(電源回路)や照明装置の安全性を担保することが困難となるおそれがある。このため、自動復帰形よりもラッチ形の過負荷保護機能が利用される場合が多い。
【0007】
しかし、スイッチングトランスフォーマの1次側をスイッチング素子でスイッチングする電源回路にあっては、商用電源(入力電源)の電圧が低下した場合、負荷に対して所定の電力を供給すべく入力電流、すなわち、スイッチング素子に流れる電流が増加する特性があり、過負荷状態と同様な状態になる。このため、何らかの理由で商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合、実際にはLED等の故障による過負荷状態ではないにも拘わらず、スイッチング素子に流れる電流が増加して、過負荷保護機能が動作し、電源出力が停止する事態になる。ラッチ形の過負荷保護機能にあっては、商用電源が正常に復帰した後も電源出力が停止したままの状態を継続するという問題がある。
【0008】
また、定電流出力仕様を有する定電流回路は、一般に許容範囲内の出力電圧の変動に対しては、定電流動作モードで動作し、一定電流を出力することができるものの、出力電圧が許容範囲を超えて増加した場合には、定電流動作モードから、出力電流の変動に対して出力電圧を一定にする定電圧動作モードに移行する。そして、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、定電流回路に供給される電圧が低下した場合、定電流回路内で生成される基準電圧も低下し、見かけ上出力電圧(負荷の電圧)が増加した状態と同一の状態になり、定電流回路は、定電流動作モードから定電圧動作モードに移行してしまう事態となる。この状態で、商用電源が正常に復帰したとしても、定電流回路は、定電圧動作モードでの動作を継続するため、電源回路は、LEDに必要な電流を供給することができず、LEDは、正常の明るさよりも暗い状態で点灯を続けるという問題もある。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる電源装置及び該電源装置を備える照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る電源装置は、交流を直流に変換する変換部と、該変換部からトランスフォーマの1次側に供給される直流をスイッチングするスイッチング素子と、前記トランスフォーマの2次側に設けられる負荷の過負荷状態を検出する過負荷検出部と、該過負荷検出部で過負荷状態を検出した場合、前記スイッチング素子の動作を停止させるとともに停止状態を保持する過負荷保護部とを備える電源装置において、前記変換部が出力する電圧を検出する電圧検出部と、該電圧検出部で検出した電圧が第1閾値より低い場合、前記スイッチング素子の動作を停止させるべく制御する制御部とを備え、前記第1閾値を、前記過負荷検出部で過負荷状態を検出するときの前記変換部の出力電圧値よりも大きい値にしてあることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る電源装置は、前記制御部は、前記スイッチング素子の動作を停止させた場合に、前記電圧検出部で検出した電圧が前記第1閾値より大きい第2閾値を超えた場合、前記スイッチング素子の動作を再開するように構成してあることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る電源装置は、前記トランスフォーマの2次側から供給される電圧を用いて直流電圧を生成するレギュレータ部と、該レギュレータ部で生成した直流電圧により動作するとともに、該直流電圧により生成される基準電圧と負荷に流れる電流を変換した電圧とを比較して負荷に定電流を供給する定電流制御部と、前記レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値より低い場合、前記定電流制御部の動作を停止させる出力停止部とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る電源装置は、前記出力停止部は、前記レギュレータ部の動作を停止することにより、前記定電流制御部の動作を停止させるように構成してあることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る電源装置は、LEDを負荷とすることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る照明装置は、LEDと、前述の発明に係る電源装置とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、変換部(例えば、商用電源から入力される交流を整流及び平滑して直流に変換する)が出力する電圧を電圧検出部で検出する。すなわち、電圧検出部は、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下の発生を検知する。そして、電圧検出部で検出した電圧が第1閾値より低い場合、制御部は、スイッチング素子の動作を停止させる。この場合、第1閾値を、過負荷検出部で過負荷状態を検出するときの変換部の出力電圧値よりも大きい値にする。過負荷検出部は、例えば、負荷にかかる過電圧又は負荷に流れる過電流を過負荷状態として検出する。また、過負荷検出部は、過負荷状態をスイッチング素子に流れる電流の大小に応じて検出することができる。これにより、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、スイッチング素子に流れる電流が増加して過負荷保護部でスイッチング素子の動作を停止させて停止状態が保持されてしまう前に、制御部がスイッチング素子の動作を停止させて過負荷保護部が動作しないようにする。そして、商用電源が正常に復帰した場合には、電圧検出部で検出する電圧は第1閾値より高いので、制御部はスイッチング素子の動作を再開する。これにより、商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる。
【0017】
本発明にあっては、制御部は、スイッチング素子の動作を停止させた場合に、電圧検出部で検出した電圧が第1閾値より大きい第2閾値を超えた場合、スイッチング素子の動作を開始する。すなわち、スイッチング素子の動作を停止させる第1閾値(低電圧検出閾値)とスイッチング素子の動作を再開させる第2閾値(低電圧解除閾値)との間に所要の電圧幅を持たせることにより、商用電源の瞬時電圧変動が短時間の間に繰り返された場合に、スイッチング素子の動作の停止・再開が短時間の間に繰り返されることを防止するとともに、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下を精度良く検出することができる。
【0018】
本発明にあっては、レギュレータ部は、トランスフォーマの2次側から供給される電圧を用いて直流電圧を生成し、定電流制御部は、レギュレータ部で生成した直流電圧により動作するとともに、生成した直流電圧により生成される基準電圧と負荷(例えば、LED)に流れる電流を変換した電圧とを比較して負荷に定電流を供給する。出力停止部は、レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値より低い場合、定電流制御部の動作を停止させる。これにより、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値よりも低下した場合、定電流制御部内で生成される基準電圧も低下し、見かけ上出力電圧(負荷の電圧)が増加した状態と同一の状態になり、定電流制御部が、定電流動作モードから定電圧動作モードに移行してしまう事態を防止することができる。そして、商用電源が正常に復帰した場合、レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値より大きくなり、一旦動作を停止した定電流制御部の動作を再開する。この場合には、定電流制御部は正常に立上がり定電流動作モードで動作するので、例えば、LEDに必要な電流を供給することができ、LEDを正常の明るさで点灯させることができる。
【0019】
本発明にあっては、出力停止部は、レギュレータ部の動作を停止することにより、定電流制御部の動作を停止させる。これにより、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値よりも低下した場合、定電流制御部内で生成される基準電圧も低下し、見かけ上出力電圧(負荷の電圧)が増加した状態と同一の状態になり、定電流制御部が、定電流動作モードから定電圧動作モードに移行してしまう事態を防止することができる。そして、商用電源が正常に復帰した場合、レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値より大きくなり、一旦動作を停止したレギュレータ部の動作を再開して定電流制御部の動作を再開する。この場合には、定電流制御部は正常に立上がり定電流動作モードで動作するので、例えば、LEDに必要な電流を供給することができ、LEDを正常の明るさで点灯させることができる。
【0020】
本発明にあっては、LEDを負荷としているので、商用電源の電圧が変動した場合でもLEDの消灯状態や正常よりも暗い状態での点灯が継続されることを防止することができ、正常なLEDの点灯を継続することができる。
【0021】
本発明にあっては、上述の電源装置を備えているので、商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる照明装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合でも正常に動作を継続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
実施の形態1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る照明装置100の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、照明装置100は、本発明に係る電源装置としての電源部10、発光回路部50、放熱部60などを備えている。電源部10は、外部から商用電源を供給されることにより、例えば、回路基板上にLED(発光ダイオード)が実装された発光回路部50を駆動するための定電流を出力する。電源部10及び発光回路部50は発熱するため、電源部10及び発光回路部50は発生した熱を放熱する放熱部60と熱結合されている。放熱部60は照明装置100の筐体(ケース)とも熱結合しており、照明装置100内部で発生した熱を効果的に外部へ放出することができる。
【0024】
なお、照明装置100は、天井や壁に取り付ける構造のもの、天井から吊り下げる構造のもの、床や卓上に据え置く構造のものなど、用途に応じて様々な構成とすることができる。
【0025】
図2は本発明に係る電源装置としての電源部10の構成の一例を示すブロック図であり、図3は本発明に係る電源装置としての電源部10の要部回路構成の一例を示す説明図である。図2に示すように、電源部10は、商用電源と負荷としてのLEDの間に配置され、商用電源からLEDに供給される電流を一定に制御することができる制御回路としての機能を備えるものである。
【0026】
電源部10は、商用電源から供給される交流に含まれるノイズ(例えば、高周波成分のノイズ)を除去するACフィルタ回路部11、ノイズが除去された交流を全波整流する整流回路部12、全波整流された直流電圧の脈流を平滑化する平滑回路部13、平滑回路により低下した力率を改善するPFC(Power Factor Correction)回路部14、PFC回路部14により昇圧された電圧を1次及び2次に分離してLEDの駆動電圧の大きさに降圧するための絶縁変圧回路部16、負荷としてのLEDに供給される電流を一定にすべくLEDに流れる電流を検出して後述するスイッチング回路部17を制御する定電流制御部としての定電流定電圧回路部20、定電流定電圧回路部20を駆動する電源を生成するレギュレータ部19、定電流定電圧回路部20からのフィードバック制御に応じて絶縁変圧回路部16を制御するスイッチング回路部17、定電流定電圧回路部20とスイッチング回路部17とを電気的に絶縁し、定電流定電圧回路部20で検出した電流値に基づくフィードバック制御信号(例えば、オン信号又はオフ信号で制御するとともに、オン信号の場合には、電流値の大小で制御する)をスイッチング回路部17に伝達する絶縁インタフェース部21、スイッチング回路部17を過負荷による破壊から保護する過負荷保護部としての過負荷保護回路部18、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下を検出すべく平滑回路部13の出力電圧である平滑後電圧を検出する電圧検出部15などを備えている。
【0027】
上述の整流回路部12及び平滑回路部13は、交流を直流に変換する変換部として機能し、商用電源が正常である場合には、約100Vの電圧を出力する。また、上述の電圧検出部15、過負荷保護回路部18、スイッチング回路部17の一部は、電圧検出部15で検出した電圧が所定の第1閾値より低い場合にスイッチング回路部17内のスイッチング素子(例えば、FETなど)の動作を停止させるべく制御する制御部として機能する。
【0028】
また、図3に示すように、電圧検出部15は、平滑回路部13の出力端に接続したダイオード151とコンデンサ152との直列回路、ダイオード151とコンデンサ152との接続点の電圧を分圧する抵抗153及び抵抗154の直列回路、抵抗153と抵抗154との接続点にカソードを接続したツェナーダイオード155と抵抗156との直列回路、ツェナーダイオード155と抵抗156との接続点にカソードを接続したダイオード157、ダイオード157のアノードにベース端子を接続したNPNトランジスタ158などを備えている。NPNトランジスタ158のエミッタ端子は、過負荷保護回路部18に対する制御端子Veとして機能する。
【0029】
過負荷保護回路部18は、後述するスイッチング素子としてのFET171に流れる電流を電圧に変換するための抵抗181、抵抗181で検出した電流の大小に応じて、スイッチング回路部17の動作を制御する過負荷保護部182などを備えている。
【0030】
スイッチング回路部17は、スイッチング素子としてのFET(例えば、NチャネルのMOS形FET エンハンスメント形など)171、FET171のオン/オフを制御するスイッチング制御部172などを備えている。スイッチング制御部172は、例えば、定電流定電圧回路部20から出力されるフィードバック制御信号に応じて、FET171のオン/オフのパルス幅を制御するPWM制御を行う。なお、FET171に代えて、バイポーラ形のトランジスタでもよい。
【0031】
絶縁変圧回路部16は、スイッチングトランスフォーマ161、スイッチングトランスフォーマ161の2次側に発生した電圧を整流・平滑するためのダイオード162、コンデンサ163などを備えている。また、スイッチングトランスフォーマ161の2次側巻線の一部から引き出された電圧をレギュレータ部19内のレギュレータ191へ供給している。
【0032】
定電流定電圧回路部20は、LED51の両端の電圧を分圧して検出するための抵抗202、203の直列回路、LED51に流れる電流を検出して電圧に変換するための抵抗204、LED51に流れる電流を変換した電圧と所定の基準電圧とを比較して、LED51に流れる電流を一定に制御する定電流定電圧制御部201などを備えている。なお、基準電圧は、レギュレータ191から供給される電圧を用いて生成している。
【0033】
絶縁インタフェース部21は、定電流定電圧制御部201で検出したLED51に流れる電流やLED51の両端の電圧に応じて、フィードバック制御信号を所要の電圧又は電流値に制限するための抵抗212、発光ダイオードとフォトトランジスタとを有するフォトカプラ211などを備えている。フォトカプラ211は、スイッチングトランスフォーマ161の1次側と2次側とを電気的に絶縁するためのものである。
【0034】
LED51は、複数のLEDチップで構成され、複数のLEDチップが直列に接続されたLEDチップ群が複数並列に接続してあり、例えば、青色LEDと黄色蛍光体からなる擬似白色の表面実装型LEDである。擬似白色のLEDから照射される光は、青色LEDが発する青色の光と、黄色蛍光体が青色LEDからの青色の光に励起されて発する黄色の光とが混合されるので、白色の光が照射されているように視感される。なお、LED51の構成は、表面実装型に限定されるものではなく、ランプ状の形状であって、リード線により基板に装着される構成のものでもよい。
【0035】
次に、電源部10の動作について説明する。商用電源からの入力電圧が投入される(電源オン)と、スイッチング回路部17が動作し、定電流定電圧回路部20からLED51に一定の電流が供給され、LED51が所要の明るさで点灯する。また、周囲温度や点灯経過時間等によってLED51の順方向電圧が変動した場合でも、定電流定電圧回路部20が定電流動作モードで動作しているので、LED51に流れる電流は常時一定に維持され、安定した明るさの照明を得ることができる。
【0036】
LED51内のLEDチップがオープン又はショート等の故障をした場合、LED51の両端の電圧が変動し、あるいは、LED51に流れる電流が増加する。そして、LEDチップの故障により、過電圧や過電流などの過負荷状態になった場合、スイッチングトランスフォーマ161の1次側に流れる電流、すなわち、FET171に流れる電流が増加する。増加した電流は、過負荷検出部としての抵抗181で検出されて電圧に変換され、過負荷保護部182は、FET171等の異常発熱や破損を防止するため、スイッチング制御部172に対して、FET171のスイッチング動作を停止させる。これにより、電源部10は、スイッチング動作を停止させて電源出力を停止する。また、過負荷保護部182は、ラッチ形の過負荷保護機能を備えているので、スイッチング動作の停止状態が保持される。
【0037】
次に商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合について説明する。まず、本発明との対比のため、従来の例について説明する。図4は従来の電源出力の遷移を示すタイムチャートである。スイッチングトランスフォーマの1次側をFETでスイッチングする電源回路にあっては、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合、負荷(LED)に対して所定の電力を供給すべく入力電流、すなわち、FETに流れる電流が増加する特性があり、過負荷状態と同様な状態になる。このため、何らかの理由で商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合、実際にはLED等の故障による過負荷状態ではないにも拘わらず、スイッチング素子に流れる電流が増加して、過負荷保護機能が動作し、電源出力が停止する事態になる。ラッチ形の過負荷保護機能にあっては、商用電源が正常に復帰した後も電源出力が停止したままの状態を継続することになる。
【0038】
図4において、オフラッチ発生閾値は、平滑後の電圧Vが低下した場合に、FETに流れる電流が増加して、見かけ上過負荷状態を検出するときの電圧値である。また、図4において、動作最低電圧は、電源回路として正常な動作を保証する電圧であり、例えば、80Vである。また、オフラッチ解除電圧は、オフラッチを解除するための電圧であり、例えば、20V〜30Vであり、商用電源を一旦遮断する(電源をオフする)ことにより、ラッチ状態をリセットすることができる。
【0039】
例えば、図4に示すように、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、平滑後の電圧Vが短い時間の間(例えば、数十msec〜数百msec)だけ低下する。平滑後の電圧Vがオフラッチ発生閾値より低くなった場合、過負荷保護機能が動作し、FETのスイッチング動作を停止させ、電源出力はオンからオフとなる。その後、商用電源が正常に回復し、平滑後の電圧Vが正常値(例えば、100V)に戻ったとしても、オフラッチがセットされたままの状態であるので、電源出力はオフのままであり、LEDは消灯した状態を継続することになる。
【0040】
次に本発明の場合について説明する。図5は本実施の形態の電源部10の電源出力の遷移の一例を示すタイムチャートである。図5において、低電圧検出閾値Vth1は、電圧検出部15の抵抗153、154及びツェナーダイオード155により設定された第1閾値Vth1(例えば、60V)であり、上述のオフラッチ発生閾値よりも大きい(高い)電圧に設定してある。
【0041】
電圧検出部15は、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下の発生を検知する。そして、電圧検出部15で検出した電圧Vが、第1閾値Vth1(例えば、60Vなど)より低い場合、NPNトランジスタ158はオンし、制御端子Veがローレベル(例えば、グランドレベル)となり、これにより、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作を停止させる。
【0042】
その後、商用電源が正常な状態に復帰することにより、電圧検出部15で検出した電圧Vが、第1閾値Vth1より高くなった場合、NPNトランジスタ158はオフし、制御端子Veがハイレベルとなり、これにより、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作停止を解除して動作を再開させる。これにより、電源出力も復帰する。
【0043】
この場合、第1閾値Vth1を、平滑回路部13が出力する電圧Vが低下した場合に、FET171に流れる電流が増加して、抵抗181で過負荷状態を検出するときの電圧であるオフラッチ発生閾値よりも大きい値にすることにより、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、FET171に流れる電流が増加して過負荷保護部182でFET171の動作を停止させて停止状態が保持されてしまう前に、FET171の動作を停止させて過負荷保護部182が動作しないようにする。そして、商用電源が正常に復帰した場合には、電圧検出部15で検出する電圧は第1閾値Vth1より高いので、FET171の動作を再開する。これにより、商用電源の電圧が変動した場合でもオフラッチ保護が機能せず、電源部10の動作を正常に継続することができる。
【0044】
なお、電圧検出部15の構成は、一例であって、図3の例に限定されるものではない。NPNトランジスタ158に代えてPNPトランジスタを設ける構成とすることもできる。また、制御端子Veがハイレベルの場合に、過負荷保護回路部18がスイッチング回路部17の動作を停止させ、制御端子Veがローレベルの場合に、過負荷保護回路部18がスイッチング回路部17の動作を再開させる構成でもよい。
【0045】
また、電圧検出部15の構成は、上述の例に限定されるものではない。図6は本実施の形態の電源部10の電源出力の遷移の他の例を示すタイムチャートである。図6の例では、低電圧検出閾値Vth1に加えて、Vth1より大きい(高い)低電圧解除閾値Vth2(例えば、70V)を設けている。なお、低電圧検出閾値Vth1に加えて、低電圧解除閾値Vth2を設定するには、電圧検出部15に、抵抗153、154、ツェナーダイオード155、NPNトランジスタ158と同様の構成(たたし、抵抗値などは異なる)を追加するとともに、両者のNPNトランジスタの出力に対して、否定(インバータ)、論理和や論理積などのロジックを組み合わせることにより、実現することができる。
【0046】
電圧検出部15は、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下の発生を検知する。そして、電圧検出部15で検出した電圧Vが、第1閾値Vth1(例えば、60Vなど)より低い場合、制御端子Veがローレベル(例えば、グランドレベル)となり、これにより、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作を停止させる。
【0047】
その後、商用電源が正常な状態に復帰することにより、電圧検出部15で検出した電圧Vが、第1閾値Vth2より高くなった場合、過負荷保護部182の制御入力端である制御端子Veがハイレベルとなり、これにより、過負荷保護回路部18は、スイッチング回路部17の動作停止を解除して動作を再開させる。これにより、電源出力も復帰する。なお、この場合、制御端子Veを1つではなく、低電圧検出用の端子と低電圧解除用の端子の2つの制御端子を設けることもできる。
【0048】
図7は商用電源の瞬時変動により平滑後電圧の変動の様子を示す模式図である。図7に示すように、商用電源の瞬時電圧変動が短時間の間に繰り返された場合に、平滑後電圧Vが短時間の間に小さな変動を繰り返したときでも、FET171の動作を停止させる第1閾値Vth1(低電圧検出閾値)とFET171の動作を再開させる第2閾値Vth2(低電圧解除閾値)との間に所要の電圧幅を持たせることにより、FET171の動作の停止・再開が短時間の間に繰り返されることを防止するとともに、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下を精度良く検出することができる。
【0049】
実施の形態2
図8は実施の形態2の電源部10の構成の一例を示すブロック図であり、図9は補助電源制御部22の要部回路構成の一例を示す説明図である。実施の形態1との違いは、補助電源制御部22を備える点である。補助電源制御部22は、絶縁変圧回路部16からレギュレータ部19へ供給される電圧を監視する。商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下などにより絶縁変圧回路部16の1次側電圧が低下した場合には、絶縁変圧回路部16から供給される電圧も低下する。これによって、レギュレータ部19に供給される電圧が低下し、レギュレータ部19の出力電圧も低下する。そして、出力停止部としての補助電源制御部22は、レギュレータ部19に供給される電圧が所定の第3閾値(例えば、定電流定電圧回路部20が正常に機能しなくなるまでレギュレータ部19の出力電圧が低下するような電圧)より低い場合、レギュレータ部19の動作を停止する。
【0050】
この状態で商用電源の電圧が正常値に復帰し、絶縁変圧回路部16からレギュレータ部19へ供給される電圧が正常値に戻った場合、レギュレータ部19の出力電圧も正常値となり、定電流定電圧回路部20は、正常に立上がり定電流動作モードで動作するので、例えば、LEDに必要な電流を供給することができ、LEDを正常の明るさで点灯させることができる。
【0051】
図9に示すように、補助電源制御部22は、入力電圧安定化部221、電圧比較部222、検出結果出力部223、抵抗224などを備えている。また、入力電圧安定化部221は、ツェナーダイオード2211とコンデンサ2212の直列回路を備え、電圧比較部222は、抵抗2221、2222、2223、2224、2226、コンパレータ2225、FET2227などを備え、検出結果出力部223は、FET2231、2233、2234、抵抗2232などを備えている。
【0052】
絶縁変圧回路部16からレギュレータ部19へ供給される電圧は、入力電圧安定化部221で安定化されて電圧比較部222へ出力される。電圧比較部222は、安定化された電圧を抵抗2221〜2223で分割し、コンパレータ2225により、分割された入力電圧を抵抗2224、2226で設定される基準電圧と比較し、入力電圧が基準電圧以下となった場合に、検出結果出力部223を駆動し、制御端子Vcを通じてレギュレータ部19の動作をオン/オフする。例えば、制御端子Vcをローレベル(グランドレベル)にすることにより、レギュレータ部19は動作を停止し、制御端子Vcをハイレベルにすることにより、レギュレータ部19は動作を開始する。絶縁変圧回路部16から供給される電圧が正常値に復帰すれば、電圧比較部222は、検出結果出力部223のFET2234がオフとなり、制御端子Vcには、抵抗224を介して所定の電圧(ハイレベル)が印加され、レギュレータ部19は動作を開始する。
【0053】
図10は定電流定電圧回路部20の出力特性の一例を示す説明図である。図10において、横軸は電流を示し、縦軸は電圧を示す。図10に示すように、定電流出力仕様を有する定電流制御部としての定電流定電圧回路部20は、一般に許容範囲内の出力電圧の変動に対しては、定電流動作モードで動作し、一定電流を出力することができるものの、出力電圧が許容範囲を超えて増加した場合には、定電流動作モードから、出力電流の変動に対して出力電圧を一定にする定電圧動作モードに移行する。
【0054】
定電流定電圧回路部20の動作を開始した場合には、定電流動作モードで動作し、例えば、電圧の変動に対して出力電流Ioutが一定になるように電流制御が行われる(図10中、実線の矢印参照)。しかし、出力電圧が許容範囲を超えて増加した場合には、図10中、破線の矢印で示すように、定電流動作モードから、出力電流の変動に対して出力電圧Voutを一定にする定電圧動作モードに移行する。そして、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下により、定電流定電圧回路部20に供給される電圧が低下した場合、定電流定電圧回路部20内で生成される基準電圧も低下し、見かけ上出力電圧(負荷の電圧)が増加した状態と同一の状態になり、定電流定電圧回路部20は、定電流動作モードから定電圧動作モードに移行してしまう事態となる。この状態で、商用電源が正常に復帰したとしても、定電流定電圧回路部20は、定電圧動作モードでの動作(例えば、図10中、点Pの状態)を継続するため、電源部10は、LEDに必要な電流Ioutよりも少ない電流Ipしか供給することができず、LEDは、正常の明るさよりも暗い状態で点灯を続けることになる。
【0055】
そして、補助電源制御部22を設けることにより、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生して、レギュレータ部19に供給される電圧が第3閾値よりも低下した場合、レギュレータ部19の動作を停止させる。これにより、定電流定電圧回路部20が、定電流動作モードから定電圧動作モードに移行してしまう事態を防止することができる。そして、商用電源が正常に復帰した場合に、レギュレータ部19に供給される電圧が第3閾値より大きくなったときには、一旦動作を停止した定電流定電圧回路部20の動作を再開することにより、定電流定電圧回路部20は正常に立上がり定電流動作モードで動作するので、例えば、LEDに必要な電流を供給することができ、LEDを正常の明るさで点灯させることができる。
【0056】
図11は実施の形態2の電源部10の構成の他の例を示すブロック図である。図11の例では、補助電源制御部22は、レギュレータ部19ではなく、直接定電流定電圧回路部20の動作の停止・開始を制御する。すなわち、補助電源制御部22で絶縁変圧回路部16からレギュレータ部19へ供給される電圧の低下を検出した場合、定電流定電圧回路部20の動作を直接停止させ、絶縁変圧回路部16からレギュレータ部19へ供給される電圧が規定電圧以上の時のみ定電流定電圧回路部20を動作させるという方法でも安定してLEDを点灯させることが可能である。
【0057】
以上説明したように、本発明によれば、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合でも、ラッチ形の過負荷保護回路部が動作して、電源出力がオフになったままになるという事態を防止して、正常に動作を継続することができる。また、商用電源の瞬時電圧変動が短時間の間に繰り返された場合に、スイッチング素子の動作の停止・再開が短時間の間に繰り返されることを防止するとともに、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下を精度良く検出することができる。また、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生した場合でも、LEDに必要な電流を供給することができ、LEDを正常の明るさで点灯させることができる。また、商用電源の電圧が変動した場合でも正常に動作を継続することができる照明装置を提供することができる。
【0058】
上述の実施の形態では、LEDを光源として用いる例を説明したが、直流で駆動することができる光源であれば、LEDに限定されず他の光源であっても本発明を適用することができる。
【0059】
上述の実施の形態では、商用電源からの交流を直流に変換し、平滑回路部が出力する電圧が正常時には100Vであったが、電圧はこれに限定されるものではなく、200Vや他の電圧でもよい。この場合、正常時の平滑後電圧に応じて、オフラッチ解除電圧、低電圧検出閾値、低電圧解除閾値などは適宜設定すればよい。
【0060】
上述の実施の形態では、本発明に係る電源装置を照明装置に用いる例について説明したが、本発明に係る電源装置は、ラッチ形の過負荷保護機能を備える電気機器であれば照明装置に限定されずに適用することができる。この場合、商用電源の瞬時停電や瞬時電圧低下が発生しても、電気機器の動作を正常に継続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る照明装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電源装置としての電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る電源装置としての電源部の要部回路構成の一例を示す説明図である。
【図4】従来の電源出力の遷移を示すタイムチャートである。
【図5】本実施の形態の電源部の電源出力の遷移の一例を示すタイムチャートである。
【図6】本実施の形態の電源部の電源出力の遷移の他の例を示すタイムチャートである。
【図7】商用電源の瞬時変動により平滑後電圧の変動の様子を示す模式図である。
【図8】実施の形態2の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図9】補助電源制御部の要部回路構成の一例を示す説明図である。
【図10】定電流定電圧回路部の出力特性の一例を示す説明図である。
【図11】実施の形態2の電源部の構成の他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0062】
10 電源部
11 ACフィルタ回路部
12 整流回路部
13 平滑回路部
14 PFC回路部
15 電圧検出部
16 絶縁変圧回路部
17 スイッチング回路部
18 過負荷保護回路部
19 レギュレータ部
20 定電流定電圧回路部
21 絶縁インタフェース部
22 補助電源制御部
51 LED
153、154 抵抗
155 ツェナーダイオード
158 NPNトランジスタ
161 スイッチングトランスフォーマ
171 FET
181 抵抗
182 過負荷保護部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流を直流に変換する変換部と、該変換部からトランスフォーマの1次側に供給される直流をスイッチングするスイッチング素子と、前記トランスフォーマの2次側に設けられる負荷の過負荷状態を検出する過負荷検出部と、該過負荷検出部で過負荷状態を検出した場合、前記スイッチング素子の動作を停止させるとともに停止状態を保持する過負荷保護部とを備える電源装置において、
前記変換部が出力する電圧を検出する電圧検出部と、
該電圧検出部で検出した電圧が第1閾値より低い場合、前記スイッチング素子の動作を停止させるべく制御する制御部と
を備え、
前記第1閾値を、前記過負荷検出部で過負荷状態を検出するときの前記変換部の出力電圧値よりも大きい値にしてあることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記スイッチング素子の動作を停止させた場合に、前記電圧検出部で検出した電圧が前記第1閾値より大きい第2閾値を超えた場合、前記スイッチング素子の動作を再開するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記トランスフォーマの2次側から供給される電圧を用いて直流電圧を生成するレギュレータ部と、
該レギュレータ部で生成した直流電圧により動作するとともに、該直流電圧により生成される基準電圧と負荷に流れる電流を変換した電圧とを比較して負荷に定電流を供給する定電流制御部と、
前記レギュレータ部に供給される電圧が第3閾値より低い場合、前記定電流制御部の動作を停止させる出力停止部と
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記出力停止部は、
前記レギュレータ部の動作を停止することにより、前記定電流制御部の動作を停止させるように構成してあることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
【請求項5】
LEDを負荷とすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項6】
LEDと、請求項5に記載の電源装置とを備えることを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−57331(P2010−57331A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222211(P2008−222211)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】