説明

電源装置

【課題】力率改善回路においてリアクトル及び第1のダイオードに並列接続されている第2のダイオードの短絡破壊を検知できる電源装置を提供することである。
【解決手段】整流回路4は、入力された交流電圧を整流する。力率改善回路6は、整流回路4から出力される電圧が印加されるリアクトルL1、リアクトルL1に直列に接続されているダイオードD1、ダイオードD1から出力される電圧を平滑化するコンデンサC1、リアクトルL1及びダイオードD1に対して並列に接続されているダイオードD2及びスイッチ素子SW2を含んでいる。制御部14は、スイッチ素子SW2の導通と非導通とを切り換えることによって、リアクトルL1のエネルギーの蓄積及び伝達を切り換える。停止回路22は、力率改善回路6への入力電圧及び力率改善回路6からの出力電圧に基づいて、ダイオードD2の破壊の検知を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関し、より特定的には、力率改善回路を備えた電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電源装置としては、例えば、図2に記載の電源装置が知られている。図2は、従来の電源装置500の回路図である。
【0003】
電源装置500は、ブリッジ回路504、制御回路514、リアクトルL11、コンデンサC11、スイッチ素子SW12、ダイオードD21,D22、入力端子t11,t12及び出力端子t13,t14を備えている。リアクトルL11、コンデンサC11、ダイオードD21,D22及びスイッチ素子SW12は、力率改善回路520を構成している。
【0004】
入力端子t11,t12には、スイッチ素子SW11を介して交流電源502が接続されている。ブリッジ回路504は、4つのダイオードが接続されてなり、入力端子t11,t12間に接続されている。ブリッジ回路504と出力端子t13との間には、リアクトルL11及びダイオードD21が直列に接続されている。スイッチ素子SW12は、リアクトルL11とダイオードD21との間に接続されている。また、コンデンサC11は、ダイオードD21と出力端子t13との間に接続されている。ダイオードD22は、リアクトルL11及びダイオードD21に対して並列に接続されている。
【0005】
以上のように構成された電源装置500では、ブリッジ回路504は、交流電圧に対して全波整流を行う。リアクトルL11及びダイオードD21には、ブリッジ回路504から出力されてきた入力電圧V11が印加される。そして、コンデンサC11は、ダイオードD21から出力されてくる電圧を平滑化して、出力電圧V12として出力端子t13,t14から出力する。
【0006】
また、制御回路514がスイッチ素子SW12のオン/オフを周期的に切り替える。これにより、リアクトルL11へのエネルギーの蓄積とリアクトルL11からのエネルギーの伝達とが切り換えられる。この際、制御回路514は、出力電圧V12の大きさに応じて、オン/オフの周期を調整する。これにより、出力端子t13,t14から出力される出力電圧V12は、力率改善回路520に入力される入力電圧V11に対して適切な大きさに昇圧される。更に、コンデンサC11は、出力電圧V12を平滑化する。以上のような電源装置500では、高調波ノイズが抑制されて、力率の改善が図られている。
【0007】
また、電源装置500では、ダイオードD22が、リアクトルL11及びダイオードD21に並列に接続されている。これにより、リアクトルL11に突入電流が流れることが防止されている。
【0008】
しかしながら、電源装置500では、ダイオードD22に短絡破壊が発生すると、適切な大きさの出力電圧V12が出力されなくなるので、力率改善回路520は、適切な周期でスイッチ素子SW12のオン/オフを切り換えることができない。その結果、スイッチ素子SW12に負荷がかかってしまい、スイッチ素子SW12が破損するおそれがある。
【0009】
なお、従来の電源装置に関する発明としては、特許文献1に記載のアクティブ力率改善型電源及び特許文献2に記載の電源装置が知られている。しかしながら、特許文献1に記載のアクティブ力率改善型電源及び特許文献2に記載の電源装置のいずれにも、ダイオードD22が設けられていない。そのため、ダイオードD22の短絡破壊による問題が発生しえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平5−184138号公報
【特許文献2】特開平10−337004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は、力率改善回路においてリアクトル及び第1のダイオードに並列接続されている第2のダイオードの短絡破壊を検知できる電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一形態に係る電源装置は、入力された交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路から出力される電圧が印加されるリアクトル、該リアクトルに直列に接続されている第1のダイオード、該第1のダイオードから出力される電圧を平滑化するコンデンサ、該リアクトル及び該第1のダイオードに対して並列に接続されている第2のダイオード及びスイッチ素子を含んでいる力率改善回路と、前記スイッチ素子の導通と非導通とを切り換えることによって、前記リアクトルのエネルギーの蓄積及び伝達を切り換える第1の制御部と、前記力率改善回路への入力電圧及び該力率改善回路からの出力電圧に基づいて、前記第2のダイオードの破壊の検知を行う停止回路と、を備えていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リアクトル及び第1のダイオードに並列接続されている第2のダイオードの短絡破壊を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る電源装置の回路図である。
【図2】従来の電源装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、一実施形態に係る電源装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置1の回路図である。
【0016】
電源装置1は、交流電圧を直流電圧に変換して出力し、ブリッジ回路4、力率改善回路6、制御部14、DC−DCコンバータ16、制御部17、出力電圧監視部18、停止回路22、補助巻き線34、入力端子t1,t2、出力端子t3,t4、抵抗R1〜R13、コンデンサC2、ダイオードD8〜D10及びスイッチ素子SW2を備えている。
【0017】
交流電源2は、交流電圧を供給し、入力端子t1,t2間に接続されている。また、スイッチ素子SW1は、入力端子t1と交流電源2との間に接続されている。スイッチ素子SW1が導通状態に切り替えられることにより、交流電圧は、交流電源2から電源装置1へと供給される。
【0018】
ブリッジ回路4は、入力端子t1,t2を介して入力された交流電流を全波整流する整流回路であり、ダイオードD3〜D6により構成されている。より詳細には、ダイオードD3及びダイオードD4は直列に接続され、ダイオードD5及びダイオードD6は直列に接続されている。そして、ダイオードD3,D4とダイオードD5,D6とは並列に接続されている。また、入力端子t1は、ダイオードD3,D4間に接続され、入力端子t2は、ダイオードD5,D6間に接続されている。
【0019】
力率改善回路6は、ブリッジ回路4の後段に設けられており、リアクトルL1、ダイオードD1,D2,コンデンサC1及びスイッチ素子SW2を含んでいる。リアクトルL1は、ブリッジ回路4のダイオードD4,D6間に接続されており、ブリッジ回路4から出力される電圧が印加される。ダイオードD1は、アノードがリアクトルL1に接続されることによって、リアクトルL1に対して直列に接続されている。
【0020】
コンデンサC1は、ダイオードD1のカソードとダイオードD3,D5間との間に接続されており、ダイオードD1から出力される電圧を平滑化する。スイッチ素子SW2は、リアクトルL1及びダイオードD1の間とダイオードD3,D5間との間に接続されている。
【0021】
ダイオードD2は、リアクトルL1及びダイオードD1に対して並列に接続されており、リアクトルL1に突入電流が流れることを防止している。ダイオードD2のアノードは、リアクトルL1に接続され、ダイオードD2のカソードは、ダイオードD1のカソードに接続されている。
【0022】
抵抗R3,R4は、互いに直列に接続されており、コンデンサC1に対して並列に接続されている。すなわち、抵抗R3,R4の両端には、力率改善回路の出力電圧V2が印加されている。そして、出力電圧V2が抵抗R3,R4により分圧されることによって生成されたフィードバック信号FB1が、制御部14に入力している。制御部14は、制御信号Sig1をスイッチ素子SW2に出力して、スイッチ素子SW2の導通と非導通とを切り換えることによって、リアクトルL1のエネルギーの蓄積及び伝達を切り換える。このとき、制御部14は、フィードバック信号FB1に基づいて、PWM制御を行って、出力電圧V2が設定電圧となるように制御する。具体的には、フィードバック信号FB1が所定電圧よりも低い場合には、スイッチ素子SW2が導通している期間を長くするとともに、スイッチ素子SW2が非導通である期間を短くする。一方、フィードバック信号FB1が所定電圧よりも高い場合には、スイッチ素子SW2が導通している期間を短くするとともに、スイッチ素子SW2が非導通である期間を長くする。
【0023】
DC−DCコンバータ16は、力率改善回路6の後段に接続されており、力率改善回路6の出力電圧V2を出力電圧V3に変換して出力端子t3,t4から出力する。DC−DCコンバータ16は、トランスT1、ダイオードD7及びコンデンサC3を含んでいる。なお、DC−DCコンバータ16は、複数段設けられていてもよい。
【0024】
トランスT1は、1次巻き線30及び2次巻き線32により構成されており、出力電圧V2を出力電圧V3に変換する。1次巻き線30は、ダイオードD3,D5間とダイオードD1のカソードとの間に接続されており、出力電圧V2が印加される。2次巻き線32は、1次巻き線30に対して磁気結合しており、1次巻き線30に印加された出力電圧V2により発生する磁界によって、出力電圧V3を発生する。
【0025】
ダイオードD7は、2次巻き線32と出力端子t3との間に接続されており、電流が逆流することを防止している。また、コンデンサC3は、2次巻き線32に並列に接続されており、出力電圧V3を平滑化している。
【0026】
スイッチ素子SW3は、ダイオードD3,D5間と1次巻き線30との間に接続されている。
【0027】
ダイオードD5,D6の間は、抵抗R11を介して制御部17に接続されている。これにより、起動電圧V4が、抵抗R11を介して、制御部17に入力している。起動電圧V4は、電源装置1の起動時に、制御部17を駆動させるために用いられる。
【0028】
また、抵抗R12,R13は、互いに直列に接続されており、出力端子t3,t4間に接続されている。すなわち、抵抗R12,R13の両端には、出力電圧V3が印加されている。そして、出力電圧V3が抵抗R12,R13により分圧されることによって生成された基準電圧V5が、出力電圧監視部18に入力している。出力電圧監視部18は、基準電圧V5に基づいて、フィードバック信号FB2を生成し、制御部17に出力する。
【0029】
制御部17は、制御信号Sig2をスイッチ素子SW2に出力して、スイッチ素子SW3の導通と非導通とを切り換えることによって、DC−DCコンバータ16の動作を制御する。このとき、制御部17は、フィードバック信号FB2に基づいて、PWM制御を行って、出力電圧V3が設定電圧となるように制御する。
【0030】
補助巻き線34は、1次巻き線30に対して磁気結合しており、1次巻き線30に印加された出力電圧V2により発生する磁界によって、駆動電圧V6を発生する。補助巻き線34は、制御部14,17に接続されている。そして、制御部14,17は、並列に接続されている。これにより、駆動電圧V6は、制御部14,17を駆動させるための電圧として用いられる。
【0031】
抵抗R5,R6は、互いに直列に接続されており、補助巻き線34に並列に接続されている。すなわち、抵抗R5,R6の両端には、駆動電圧V6が印加されている。そして、駆動電圧V6が抵抗R5,R6により分圧されることによって補助電圧V7が生成されている。
【0032】
抵抗R7,R8は、互いに直列に接続されており、制御部14に並列に接続されている。すなわち、抵抗R7,R8の両端には、制御部14に印加される駆動電圧V6が印加されている。そして、駆動電圧V6が抵抗R7,R8により分圧されることによって検知電圧V8が生成されている。
【0033】
抵抗R9,R10は、互いに直列に接続されており、制御部17に並列に接続されている。すなわち、抵抗R9,R10の両端には、制御部17に印加される駆動電圧V6が印加されている。そして、駆動電圧V6が抵抗R9,R10により分圧されることによって検知電圧V9が生成されている。
【0034】
抵抗R1,R2は、互いに直列に接続されており、ダイオードD3,D5間とダイオードD4,D6間との間に接続されている。すなわち、抵抗R1,R2の両端には、力率改善回路6の入力電圧V1が印加されている。そして、入力電圧V1が抵抗R1,R2により分圧されることによって検知電圧V10が生成されている。
【0035】
停止回路22は、制御部14,17の動作状態、力率改善回路6への入力電圧V1及び力率改善回路6からの出力電圧V2に基づいて、制御部14,17の動作を停止させ、比較器40、NAND回路42、NOR回路44、スイッチ素子Q及びコンデンサC4を含んでいる。
【0036】
比較器40の+端子には、出力電圧V2が抵抗R3,R4により分圧されることによって生成されたフィードバック信号FB1に対して補助電圧V7が重畳(加算)された検知電圧V11が印加されている。フィードバック信号FB1の信号線上には、電流の逆流を防止するためのダイオードD8が設けられている。比較器40の−端子には、検知電圧V10が印加されている。なお、検知電圧V10は、交流電圧が全波整流された脈流である。よって、検知電圧V10は、コンデンサC2によりピークホールドされている。
【0037】
比較器40は、検知電圧V11と検知電圧V10とを比較し、検知電圧V11が検知電圧V10よりも高い場合にはハイレベルの電圧を出力し、検知電圧V11が検知電圧V10以下になった場合には、ローレベルの電圧を出力する。ここで、比較器40の+端子に、フィードバック信号FB1を直接に入力せずに、検知電圧V11を入力している理由について説明する。
【0038】
ダイオードD2に短絡破壊が発生すると、力率改善回路6及びDC−DCコンバータ16が動作しているにもかかわらず、入力電圧V1と出力電圧V2とが略等しくなる。厳密には、入力電圧V1は、ダイオードD2において発生する電圧降下と等しい所定電圧だけ出力電圧V2から高い電圧と等しくなる。よって、入力電圧V1及び出力電圧V2に基づいて、ダイオードD2の短絡破壊の発生を検知することが可能である。そこで、比較器40は、出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧が入力電圧V1以下になったか否かを判定している。そして、比較器40の+端子には、出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧に応じて変動する電圧として、出力電圧V2が抵抗R3,R4により分圧されることによって生成されたフィードバック信号FB1に対して補助電圧V7が重畳(加算)された検知電圧V11が印加されている。すなわち、補助電圧V7は、所定電圧に相当する。また、比較器40の−端子には、入力電圧V1に応じて変動する電圧として、入力電圧V1が抵抗R1,R2により分圧されることによって生成された検知電圧V10が印加されている。
【0039】
NAND回路42には、検知電圧V8,V9が印加されている。検知電圧V8,V9はそれぞれ、制御部14,17が動作している状態ではハイレベルとなり、制御部14,17が停止している状態ではローレベルとなる。よって、NAND回路42は、制御部14,17が共に動作しているときのみローレベルの電圧を出力し、それ以外のときにはハイレベルの電圧を出力する。
【0040】
NOR回路44には、比較器40の出力とNAND回路42の出力が印加されている。NOR回路44は、比較器40の出力及びNAND回路42の出力が共にローレベルであるときのみ、ハイレベルの電圧を出力し、それ以外のときには、ローレベルの電圧を出力する。すなわち、NOR回路44は、制御部14,17が動作し、かつ、検知電圧V11(出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧)が検知電圧V10(入力電圧V1)以下になった場合にのみ、ハイレベルの電圧を出力する。
【0041】
スイッチ素子Qのエミッタは、制御部17のラッチ制御端子に接続されている。スイッチ素子Qのコレクタは、補助巻き線34の一端に接続されている。スイッチ素子Qのベースには、NOR回路44の出力が印加されている。コンデンサC4は、ラッチ制御端子と補助巻き線34の他端に接続されている。補助巻き線34の一端とは、相対的に高い電位に保たれる端部であり、補助巻き線34の他端とは、相対的に低い電位に保たれる端部である。
【0042】
以上のように構成された停止回路22では、前記の通り、NOR回路44は、制御部14,17が動作し、かつ、検知電圧V11が検知電圧V10以下になった場合にのみ、ハイレベルの電圧を出力する。このとき、スイッチ素子Qは、導通し、コンデンサC4は、充電される。そして、コンデンサC4の電圧が、制御部17内のラッチ回路のスレッシュホールド電圧を越えた場合には、DC−DCコンバータ16は、ラッチ状態となり動作を停止する。これにより、制御部14への駆動電圧V6の供給も停止し、制御部14も動作を停止する。一方、NOR回路44がローレベルの電圧を出力した場合には、スイッチ素子Qが導通しないので、制御部14,17は動作を停止しない。
【0043】
(効果)
以上のように構成された電源装置1によれば、力率改善回路6においてリアクトルL1及びダイオードD1に並列接続されているダイオードD2の短絡破壊を検知できる。より詳細には、図2に記載の電源装置500では、ダイオードD22が、リアクトルL11及びダイオードD21に並列に接続されている。これにより、リアクトルL11に突入電流が流れることが防止されている。
【0044】
しかしながら、電源装置500では、ダイオードD22に短絡破壊が発生すると、適切な大きさの出力電圧V12が出力されなくなるので、力率改善回路520は、適切な周期でスイッチ素子SW12のオン/オフを切り換えることができない。その結果、スイッチ素子SW12に負荷がかかってしまい、スイッチ素子SW12が破損するおそれがある。
【0045】
ここで、ダイオードD2に短絡破壊が発生してない場合には、出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧が入力電圧V1よりも高くなっているのに対して、ダイオードD2に短絡破壊が発生すると、入力電圧V1と出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧とが略等しくなる。そこで、停止回路22は、出力電圧V2に所定電圧を加算した検知電圧(検知電圧V9に対応)が入力電圧V1(検知電圧V10に対応)以下になったか否かを判定している。これにより、停止回路22は、ダイオードD2の短絡破壊を検知できる。
【0046】
また、停止回路22は、ダイオードD2の短絡破壊を検知した場合には、制御部14,17が動作しているか否かを判定し、制御部14,17が動作している場合には、制御部14,17の動作を停止させている。これにより、ダイオードD2の短絡破壊によって、スイッチ素子SW12が破損することが防止される。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明は、電源回路に有用であり、特に、力率改善回路においてリアクトル及びダイオードに並列接続されているダイオードの短絡破壊を検知できる点において優れている。
【符号の説明】
【0048】
C1〜C4 コンデンサ
L1 リアクトル
Q,SW1〜SW3 スイッチ素子
R1〜R13 抵抗
T1 トランス
t1,t2 入力端子
t3,t4 出力端子
1 電源装置
2 交流電源
4 ブリッジ回路
6 力率改善回路
14,17 制御部
16 DC−DCコンバータ
18 出力電圧監視部
22 停止回路
30 1次巻き線
32 2次巻き線
34 補助巻き線
40 比較器
42 NAND回路
44 NOR回路
D1〜D10 ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された交流電圧を整流する整流回路と、
前記整流回路から出力される電圧が印加されるリアクトル、該リアクトルに直列に接続されている第1のダイオード、該第1のダイオードから出力される電圧を平滑化するコンデンサ、該リアクトル及び該第1のダイオードに対して並列に接続されている第2のダイオード及びスイッチ素子を含んでいる力率改善回路と、
前記スイッチ素子の導通と非導通とを切り換えることによって、前記リアクトルのエネルギーの蓄積及び伝達を切り換える第1の制御部と、
前記力率改善回路への入力電圧及び該力率改善回路からの出力電圧に基づいて、前記第2のダイオードの破壊の検知を行う停止回路と、
を備えていること、
を特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記停止回路は、前記第2のダイオードの破壊を検知した場合には、前記第1の制御部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記停止回路は、前記出力電圧に所定電圧を加算した検知電圧が前記入力電圧以下になったか否かに基づいて、前記第1の制御部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記停止回路は、前記第1の制御部の動作状態、前記入力電圧及び前記出力電圧に基づいて、該第1の制御部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の電源装置。
【請求項5】
前記電源装置は、
前記力率改善回路の後段に接続されているDC−DCコンバータと、
前記DC−DCコンバータの動作を制御する第2の制御部と、
を更に備えており、
前記停止回路は、前記第1の制御部の動作状態、前記第2の制御部の動作状態、前記入力電圧及び前記出力電圧に基づいて、該第1の制御部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の電源装置。
【請求項6】
前記停止回路は、前記第1の制御部及び前記第2の制御部が動作し、かつ、前記出力電圧に所定電圧を加算した検知電圧が前記入力電圧以下になった場合には、該第1の制御部の動作を停止させること、
を特徴とする請求項5に記載の電源装置。
【請求項7】
前記所定電圧は、前記第2のダイオードにおいて発生する電圧降下と等しいこと、
を特徴とする請求項3又は請求項6のいずれかに記載の電源装置。
【請求項8】
前記停止回路に入力される前記入力電圧をピークホールドするピークホールド回路を、
更に備えていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−85348(P2013−85348A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222777(P2011−222777)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】