説明

電球型蛍光ランプの包装形態

【課題】取扱が容易な電球型蛍光ランプの包装形態を提供する。
【解決手段】本発明に係る電球型蛍光ランプの包装形態900は、開口部420を有するとともに、開口縁部430に周方向の紐挿通路140が形成され、その内部に電球型蛍光ランプ800が収容される巾着袋110と、前記紐挿通路140に挿通されるとともに、その両端部131,132が前記紐挿通路140の脇穴431から出ている紐130と、を有する。前記紐挿通路140の脇穴431から出ている紐130の両端部131,132どうしが結ばれて纏め部133を形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電球型蛍光ランプの包装形態に関する。
【背景技術】
【0002】
白熱電球は数々の利点を有するものの、発光効率が低く、また寿命が短い等の欠点を有する。
【0003】
そこで、近年、特許文献1や特許文献2に記載されているように、水銀を使用している一般形の蛍光ランプを発光管として使用し、電子点灯回路を内蔵させ、エジソン口金などの口金を備え、今までの電球が使用されている照明器具にそのまま置き換え使用できる電球型蛍光ランプが提案されている。
【0004】
この電球型蛍光ランプの包装形態としては、例えば、収納される蛍光ランプの上下面に発泡スチロールのパッキングを介在させた箱形の段ボール等がある。
【0005】
しかし、このような梱包形態では、持ち運びするのに不便であり、さらには外側から中身を予想して認識することも困難であり、取扱上において種々問題がある。
【特許文献1】実開昭58−173163号
【特許文献2】特開2004−103315号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の問題に鑑みてなされたものであり、持ち運びするのに便利であり、外側から中身の予想をし得る電球型蛍光ランプの包装形態を提供することを目的とする。また、取扱いが容易な電球型蛍光ランプの包装形態を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、この発明の電球型蛍光ランプの包装形態は、
開口部を有するとともに、開口縁部に周方向の紐挿通路が形成され、その内部に電球型蛍光ランプが収容される巾着袋と、
前記紐挿通路に挿通されるとともに、その両端部が前記紐挿通路の脇穴から出ている紐と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電球型蛍光ランプの包装形態は、取扱いが容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る電球型蛍光ランプの包装形態900を、図面を参照して説明するが、これらの実施形態は本発明の範囲を限定するものではない。
【0010】
包装形態900は、図1に示されるように、巾着袋110と、紐130と、を有する。
【0011】
巾着袋110は、開口部420を有する。矢印に示されるように、開口部420を介して、巾着袋110の内部に電球型蛍光ランプ800が収容される。電球型蛍光ランプ800の型式は例えばA形である。
【0012】
電球型蛍光ランプ800は、白熱電球用ソケットに直接装着して使用できる蛍光灯である。即ち、一般の蛍光灯器具同様のインバータ点灯回路と小型蛍光灯を一体化し、白熱電球用口金を備えて白熱電球器具で使用できる形状にしたものである。
【0013】
図1に示されるように、巾着袋110の開口縁部430には、周方向の紐挿通路140が形成される。紐挿通路140には、脇穴431が設けられる。
【0014】
紐130が紐挿通路140に挿通されている。紐130の両端部131,132は紐挿通路140の脇穴431から出ている。両端部131,132どうしは結ばれて纏め部133を形成する。
【0015】
巾着袋110は、例えば、プラスチックフィルム、紙体、若しくはこれらの複合材料等にて形成される。プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の強度にすぐれる高分子フィルムを使用することができる。
【0016】
巾着袋110を形成する材質は透明のもの、半透明のもの、若しくは不透明のもののいずれも使用される。
【0017】
巾着袋110内に電球型蛍光ランプ800を収納した後は、図2に示されるように、脇穴431から出ている紐130の両端部131,132を、それぞれ矢印に示されるように反対方向に引っ張る。
【0018】
なお、電球型蛍光ランプ800は巾着袋110内に収納されているものであるが、理解促進のために実線にて示される。
【0019】
これにより、開口縁部430が引き絞られて、開口部420の開口面積が小さくなり、巾着袋110内に収納された電球型蛍光ランプ800が開口部420から飛び出すことがなくなる。
【0020】
このような状態で収納した電球型蛍光ランプ800を持ち運びする場合は、例えば纏め部133に指を引っかける等により、ぶら下げて持ち運びすることができる。そのため包装した電球型蛍光ランプ800の持ち運びが便利である。
【0021】
さらには、巾着袋110の袋体が電球型蛍光ランプ800に近接する程度まで、紐130の両端部131,132を引き絞ることにより、巾着袋110の袋体の外観は収納されている電球型蛍光ランプ800の外観に近似する。そのため、包装形態900の外側から中身の予想をし得ることになり、見栄えも良く、消費者の購買意欲も射倖する。
【0022】
(第2実施形態)
本実施形態に係る電球型蛍光ランプ800の包装形態900は、図3に示されるように、第1実施形態と異なり、載置体300が巾着袋110の底部に設けられている。
【0023】
載置体300は例えば厚紙等により形成される板状体であり、略円形の載置開口部310がその中央部に設けられている。載置開口部310には電球型蛍光ランプ800のガラスグローブが載置される。
【0024】
巾着袋110内の載置開口部310に電球型蛍光ランプ800のガラスグローブを載置した後は、図4に示されるように、紐130の両端部131,132を、それぞれ矢印に示されるように反対方向に引っ張る。これにより、電球型蛍光ランプ800が開口部420から飛び出すことがなくなる。
【0025】
また、載置体300が設けられているから、収納した電球型蛍光ランプ800が巾着袋110内で揺れにくい。また、収納した電球型蛍光ランプ800を床面等に置いたとしても転がりにくいので、安定して床面等に置くことができる。
【0026】
(第3実施形態)
本実施形態に係る電球型蛍光ランプ800の包装形態900は、図5に示されるように、第1及び第2実施形態と紐130の取付構造が異なる。
【0027】
開口縁部430に周方向に形成される紐挿通路140には、それぞれ略対向する位置に脇穴431,432が設けられる。
【0028】
紐130は2本使用され、それらの紐130は脇穴431,432から紐挿通路140にそれぞれU字状に挿通される。
【0029】
各紐130の両端部134,135は、脇穴431,432から露出した部分でそれぞれ結び合わされて纏め部136,137を形成する。
【0030】
纏め部136,137を相反する方向へ引っ張ることにより、巾着袋110の開口部420が引き絞られる。
【0031】
本実施形態によればより少量の力にて開口部420を引き絞ることができ、電球型蛍光ランプ800の包装形態900をより容易に取扱うことができる。
【0032】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、巾着袋110に収納される電球型蛍光ランプ800はA形であったが、このような実施形態に限定されることはなく、電球型蛍光ランプ800は、ボウル形(G形)、スパイラル形(D形)、T形、レフ形等の様々な電球型蛍光ランプ800を収納することができる。
【0033】
巾着袋110は、気泡緩衝材にて形成され、その気泡部が巾着袋110の内側に位置するように袋体が形成されることも可能である。このように構成することで巾着袋110内に収納される電球型蛍光ランプ800のガラスグローブを外部からの衝撃から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施形態1に係る電球型蛍光ランプの包装形態を説明する図である。
【図2】実施形態1に係る電球型蛍光ランプの包装形態であって、電球型蛍光ランプを巾着袋に収納したところを説明する図である。
【図3】実施形態2に係る電球型蛍光ランプの包装形態を説明する図であって、巾着袋の底部に載置体が設けられている図である。
【図4】実施形態2に係る電球型蛍光ランプの包装形態であって、電球型蛍光ランプを載置体に載置したところを説明する図である。
【図5】実施形態3に係る電球型蛍光ランプの包装形態であって、2本の紐を使用する様子を説明する図である。
【符号の説明】
【0035】
110 巾着袋
130 紐
140 紐挿通路
300 載置体
310 載置開口部
420 開口部
430 開口縁部
431 脇穴
800 電球型蛍光ランプ
900 包装形態

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するとともに、開口縁部に周方向の紐挿通路が形成され、その内部に電球型蛍光ランプが収容される巾着袋と、
前記紐挿通路に挿通されるとともに、その両端部が前記紐挿通路の脇穴から出ている紐と、を有する、
電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項2】
電球型蛍光ランプのガラスグローブを載置する略円形の載置開口部を有する載置体を、前記巾着袋の底部に有する、
ことを特徴とする請求項1記載の電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項3】
前記紐は2本であり、前記紐挿通路は前記脇穴を少なくとも2つ有し、
前記2本の紐を前記脇穴から前記紐挿通路にそれぞれU字状に挿通し、
各紐の両端部を前記脇穴から露出した部分で結び合わせ、前記露出した部分を相反する方向へ引っ張ることにより、前記巾着袋の開口部を引き絞るようになっている、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項4】
前記巾着袋は、気泡緩衝材にて形成され、その気泡部が内側に位置するように袋体が形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項5】
前記巾着袋は、プラスチックフィルム、紙体、若しくはこれらの複合材料である、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項6】
前記巾着袋内に収容される電球型蛍光ランプは、A形、G形、D形、T形、若しくは、レフ形の何れかである、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電球型蛍光ランプの包装形態。
【請求項7】
前記紐挿通路の脇穴から出ている紐の両端部どうしが結ばれて纏め部を形成している、
ことを特徴とする請求項1記載の電球型蛍光ランプの包装形態。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−42819(P2010−42819A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206577(P2008−206577)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】