説明

電解水生成装置

【課題】より容易に逆浸透膜を洗浄することのできる電解水生成装置を得る。
【解決手段】電解水生成装置1は、少なくとも逆浸透膜41aを有するフィルタ41と、少なくとも一対の電極54,55と、フィルタ41を洗浄する洗浄手段を有している。そして、洗浄手段水は、電解部5にて生成された電解水を逆浸透膜41aの原水側に導入させる導入路P13と、逆浸透膜41aの原水側に導入された電解水を排出する排水路P5,P7,P8を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気分解によりアルカリイオン水を生成するようにした電解水生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被処理水に、生分解性のスケール防止剤を添加するとともにアルカリを添加してpHが9.5以上となるように調整した水をRO膜分離装置に通水することで、RO膜の洗浄を行うようにした装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−253073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来の技術では、RO膜(逆浸透膜)を洗浄するために、薬品を準備し、当該薬品の添加量を管理しなければならず、洗浄操作が煩雑であるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、より容易に逆浸透膜を洗浄することのできる電解水生成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にあっては、少なくとも逆浸透膜を有するフィルタと、少なくとも一対の電極を有し、水を電気分解して電解水を生成する電解部と、を備える電解水生成装置であって、前記電解水生成装置は、前記フィルタを洗浄する洗浄手段を備えており、前記洗浄手段は、前記電解部にて生成された電解水を前記逆浸透膜の原水側に導入させる導入路と、前記逆浸透膜の原水側に導入された電解水を排出する排水路と、を備えることを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電解部にて生成された電解水を逆浸透膜の原水側に導入させる導入路と、逆浸透膜の原水側に導入された電解水を排出する排水路と、を有する洗浄手段を設けている。そのため、電解部にて生成される電解水をフィルタの洗浄液として利用することができる。その結果、より容易に逆浸透膜を洗浄することのできる電解水生成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態にかかる電解水生成装置を模式的に示す全体構成図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施形態にかかる電解水生成装置を模式的に示す全体構成図である。
【図3】図3は、本発明の第3実施形態にかかる電解水生成装置を模式的に示す全体構成図である。
【図4】図4は、本発明の第4実施形態にかかる電解水生成装置を模式的に示す全体構成図である。
【図5】図5は、本発明の第5実施形態にかかる電解水生成装置を模式的に示す全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下では、逆浸透膜の透過水が生成される側と反対側(ナノフィルタの逆浸透膜を透過しない水が存在する側)のことを逆浸透膜の原水側と定義する。また、以下の複数の実施形態ならびにその変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態にかかる電解水生成装置1は、図1に示すように、筐体2と、筐体2に取り付けられた吐水部3と、を備えている。また、電解水生成装置1は、NF膜(逆浸透膜)41aを有するナノフィルタ(少なくとも逆浸透膜を有するフィルタ)41を有し、筐体2内に配置される浄水部4と、陽極板54および陰極板55(少なくとも一対の電極)を有し、水(処理水)を電気分解する電解槽(電解部)5と、を備えている。
【0011】
この電解水生成装置1は、原水からアルカリイオン水や酸性水を生成するものであって、台所や厨房等の流し台に設けられた水栓(図示せず)に付設することで、電解水生成装置1で生成されたアルカリイオン水や酸性水(電解水)を吐水部3から吐水できるようになっている。なお、この電解水生成装置1は、流し台上に設置してもよいし、流し台の内部に設置する、いわゆるビルトインタイプとしてもよい。
【0012】
浄水部4は、水道水路P0に分岐部D1を介して接続され、原水である水道水が導入される主通水路P1を有しており、この主通水路P1にナノフィルタ41が配置されている。さらに本実施形態では、ナノフィルタ41の上流側に前処理部40が配置されており、当該前処理部40にて前処理された水をナノフィルタ41に導入するようにしている。
【0013】
具体的には、本実施形態では、主通水路P1の上流側から下流側に向かって順に、第1プレフィルタ42、供給ポンプ43、第2プレフィルタ44、第3プレフィルタ45、ナノフィルタ41が配置されている。また、本実施形態では、主通水路P1の第1プレフィルタ42の上流側には、浄水部4内に供給される水道水の水圧を検知する圧力センサ6が設けられており、第1プレフィルタ42と供給ポンプ43との間には、水道水の電解水生成装置1内への導入の開始および停止を制御する開閉弁7が設けられている。
【0014】
第1プレフィルタ42は、例えば、孔径5μmの不織布フィルタで構成されており、主通水路P1内に導入される水道水に混入した大きな粒子やゴミなど、比較的大きめの異物を捕捉して除去するものである。なお、このプレフィルタ42は、供給ポンプ43内部への微粒子の混入によるポンプ能力の低下を防止したり、開閉弁7の開閉動作が阻害されてしまうのを抑制するために設けるものであり、特に設けなくてもよい。ただし、その場合、例えば、微粒子を捕捉可能なストレーナを供給ポンプ43や開閉弁7の上流側に配置するのが好ましい。
【0015】
第1プレフィルタ42および開閉弁7を通過して供給ポンプ43に到達した水は、供給ポンプ43で昇圧(たとえば、0.4MPa)され、下流側に圧送される。なお、供給ポンプ43は、ゴミなどが除去された水を昇圧して下流側に圧送することで、ナノフィルタ41の逆浸透圧を作り出すものである。この供給ポンプ43や開閉弁7の配置位置は、図1に示すものに限らず、他の場所に配置することができる。例えば、第3プレフィルタ45の下流側や、ストレーナを上流側に配置した状態で第1プレフィルタ42の上流側に配置することが可能である。
【0016】
そして、供給ポンプ43で昇圧されて下流側に圧送された水は、第2プレフィルタ44および第3プレフィルタ45に導入されて遊離残留塩素等が除去される。
【0017】
第2プレフィルタ44には、活性炭フィルタ(図示せず)が収納されており、水に溶解した成分、特に異味や異臭、あるいは、トリハロメタンをはじめとしたハロゲン化炭素を除去するものである。
【0018】
なお、活性炭フィルタの内部に重金属を除去するための重金属除去剤を混入し、当該重金属除去剤に鉛などの有害重金属を吸着させて除去できるようにしてもよい。また、活性炭フィルタで水中の残留塩素を分解除去することで、下流側に細菌が繁殖し易くなるが、これを防止するため、第2プレフィルタ44に、銀などの抗菌性を有する金属を含む抗菌剤を混合するようにしてもよい。
【0019】
また、第3プレフィルタ45は、例えば、孔径1μmの不織布フィルタで構成されており、第1プレフィルタ42では捕捉されないより微細な懸濁物質を捕捉、除去するものである。
【0020】
このように、本実施形態では、第1プレフィルタ42、供給ポンプ43、第2プレフィルタ44および第3プレフィルタ45にて前処理が行われた水が、ナノフィルタ41に導入されるようになっている。すなわち、本実施形態では、第1プレフィルタ42、供給ポンプ43、第2プレフィルタ44および第3プレフィルタ45で前処理部40を形成している。
【0021】
なお、前処理部の構成は、この構成に限定されるものではなく、例えば、ブロック活性炭フィルタや繊維状活性炭フィルタを用い、当該フィルタの孔径を利用して不織布フィルタの機能を兼ね備えるようにしてもよい。
【0022】
そして、前処理部40にて前処理が行われた水はナノフィルタ41に導入され、濃縮水および処理水が生成される。本実施形態では、2つのナノフィルタ41,41が並列に配置されており、それぞれ通水路P2,P3を介して水が導入されるようになっている。
【0023】
なお、ナノフィルタ41の上流側に、ナノフィルタ41への流入量を検知する流量センサ8が設けられている。
【0024】
このナノフィルタ41は、NF膜41aによって有機物(たとえば、トリハロメタンやカビ臭および農薬など)や重金属イオン(たとえば、鉛、クロム、カドミウム、水銀、砒素など)、さらにナトリウムやカルシウムなどの低分子量のイオン成分などを除去するものである。そして、NF膜41aを透過した水は、これらの物質が除去された処理水として、それぞれ処理水路P4,P6を通り、合流水路P9,P10を介して電解槽(電解部)5に供給される。また、NF膜41aを透過しない水は、上述の物質が含有された濃縮水として濃縮水通路P5,P7を通り、排水調整弁9が設けられた合流排水路P8から外部に排出される。
【0025】
なお、NF膜41aはRO膜よりも透過孔が大きくなっている。そのため、NF膜41aを用いたナノフィルタ41は、粒子や有機物および重金属を90パーセント以上の高い除去率で除去することができるが、低分子量のイオン成分は透過水に約10〜30パーセント程度残存するという特性を有する。この場合、例えば導電率が300μS/cmの水を透過させた場合、低分子イオンが残存した処理水として、約60μS/cm程度の導電率の処理水が得られる。このようなナノフィルタ41を用いることで、電解槽5に導入された浄水に、低分子量のイオン成分を残存させることができるため、電解助剤を添加することなく浄水を電気分解してアルカリイオン水を生成することができる。ただし、逆浸透膜として使用する膜は、このNF膜に限らず、RO膜等の逆浸透膜も用いることが可能である。
【0026】
また、本実施形態では、ナノフィルタ41のNF膜41aは2本を並列に配設しているが、この構成に限定されるものではなく、必要に応じてその本数を増減させることが可能である。
【0027】
そして、ナノフィルタ41のNF膜41aを透過した処理水は、電解槽(電極部)5に供給される。
【0028】
電解槽5には、電解隔膜51で仕切られた陽極室52と陰極室53とが設けられており、陽極室52には陽極板(陽極)54が設けられるとともに、陰極室53には陰極板(陰極)55が設けられている。この陽極板54と陰極板55とは、電解隔膜51を挟んで互いに対向する位置に配置されている。
【0029】
また、ナノフィルタ41よりも下流側(具体的には、後述する分岐部D4よりも下流側)の通水路P10は、陽極室52に繋がる第1分岐路P12と陰極室53に繋がる第2分岐路P11とに分岐され、浄水部4を通過した処理水は、第1分岐路P12を介して陽極室52に導入されるとともに、第2分岐路P11を介して陰極室53に導入される。このとき、陽極室52と陰極室53とに導入される処理水量は所定割合で分配されるようになっており、本実施形態では、陽極室52への導入量と陰極室53への導入量との比は、1:4となっている。なお、通水路P10には、処理水の流量を検知する流量センサ10が設けられている。
【0030】
そして、陽極室52および陰極室53にそれぞれ導入された処理水は、陽極板54および陰極板55に電圧を印加することで電気分解され、陽極室52に導入された処理水は酸性水となって酸性水通路56から第1の吐水カラン37に供給されるとともに、陰極室53に導入された処理水はアルカリイオン水となってアルカリ水通路58から第2の吐水カラン39に供給される。このように、電解槽(電極部)5にて生成された酸性水を第1の吐水カラン37から取り出すことができるとともに、電解槽(電極部)5にて生成されたアルカリイオン水を第2の吐水カラン39から取り出すことができるようにしている。
【0031】
なお、このように電解槽5で電気分解することにより酸性水およびアルカリイオン水が生成されるが、専ら飲用として用いられるのはアルカリイオン水であり、酸性水は他の特別な用途として用いられる以外は破棄されるものである。
【0032】
また、本実施形態では、圧力センサ6、供給ポンプ43、開閉弁7,流量センサ8、排水調整弁9、流量センサ10、電解槽5の陽極板54、陰極板55、および吐水部3に設けられた図示せぬ操作・報知部は、それぞれ、配線H1、H2、H3、H4、H8、H9、H10、H11を介して制御装置11に接続され、当該制御装置11により制御されている。
【0033】
ここで、本実施形態では、電解水生成装置1に、ナノフィルタ41を洗浄する洗浄手段を設けている。
【0034】
具体的には、洗浄手段は、電解槽(電解部)にて生成された酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる導入路P13と、NF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入された酸性水(電解水)を排出する排水路P5,P7およびP8と、を備えている。このように、本実施形態では、通常運転(アルカリイオン水生成モード)時に、ナノフィルタ41にて生成される濃縮水を排水する濃縮水通路P5,P7および合流排水路P8が、洗浄時の排水路P5,P7およびP8を兼ねている。
【0035】
さらに、本実施形態では、前処理部40を通過した水が、直接ナノフィルタ41に導入されないようにする迂回水路P14が設けられている。
【0036】
導入路P13は、一端が分岐部D2を介してアルカリ水通路58に接続されるとともに、他端が分岐部D3を介して主通水路P1のナノフィルタ41の上流側に接続されている。そして、導入路P13には、開閉弁12が設けられている。
【0037】
一方、迂回水路P14は、一端が分岐部D4を介して合流水路P9と合流水路P10との境界部に接続されており、他端が分岐部D5を介して主通水路P1の流量センサ8よりも下流で分岐部D3よりも上流に接続されている。そして、この迂回水路P14にも開閉弁13が設けられている。さらに、本実施形態では、分岐部D3と分岐部D5との間の主通水路P1にも、開閉弁14が設けられている。
【0038】
なお、本実施形態では、開閉弁14、開閉弁13、および開閉弁12は、それぞれ、配線H5、H6、H7を介して制御装置11に接続され、当該制御装置11により制御されている。
【0039】
かかる構成を備える電解水生成装置1は、以下のように動作する。
【0040】
まず、吐水部3に設けられた図示せぬ操作部を操作し、アルカリイオン水生成モードを選択すると、制御装置11により、主通水路P1の開閉弁7が開かれる。このとき、開閉弁14は、制御装置11により開かれるとともに、開閉弁12および開閉弁13は、制御装置11により閉じられている。そして、水道水が水道水路P0から分岐部D1を通って主通水路P1内に導入され、主通水路P1内の前処理部40、すなわち、第1から第3プレフィルタ42,44,45を通過しながら浄水されるとともに、供給ポンプ43により昇圧される。そして、前処理部40にて浄水された水が開閉弁14を通ってナノフィルタ41に導入される。そして、ナノフィルタ41に導入され、NF膜41aを透過して当該NF膜41aによって水中に溶存する有機物やイオンが取り除かれた処理水が、処理水路P4,P6を通り、合流水路P9,P10を介して電解槽(電解部)5に供給される。このとき、合流水路P10に設けた流量センサ10によって所定の流量が検知されると、制御装置11は、電解槽(電解部)5の陽極板54と陰極板55との間に直流電圧を印加し、電解槽(電解部)5内部で処理水の電解を開始する。このとき、陽極室52で生成された酸性水は、酸性水通路56から第1の吐水カラン37に供給されて外部に吐出される。また、陰極室53で生成されたアルカリイオン水は、アルカリ水通路58から第2の吐水カラン39に供給されて外部に吐出される。
【0041】
そして、ナノフィルタ41に導入されるが、NF膜41aを透過しない水は、濃縮水として濃縮水通路P5,P7および合流排水路P8を通過し、外部に排出される。このとき、供給ポンプ43の供給圧力や合流排水路P8に設けた開閉弁9の開度等を適宜設定することで、処理水と濃縮水の比率を変えることができる。
【0042】
そして、吐水部3に設けられた図示せぬ操作部を操作し、アルカリイオン水の通水を停止させた際には、制御装置11によって、陽極板54と陰極板55の極性を所定時間逆転させる。このとき、陽極室52では、アルカリイオン水が生成されるとともに、陰極室53では、酸性水が生成される。また、制御装置11によって、開閉弁14が閉じられるとともに、開閉弁12および開閉弁13が開かれる。さらに、制御装置11によって、合流排水路P8からの排水量が増大するように、開閉弁9の開度が拡大される。
【0043】
これにより、前処理部40にて浄水された水は、分岐部D5から迂回水路P14を通過し、分岐部D4から合流水路P10へと導入される。
【0044】
そして、合流水路P10に導入された水は、第1分岐路P12を介して陽極室52に導入されるとともに、第2分岐路P11を介して陰極室53に導入される。このとき、陽極板54と陰極板55の極性は逆転したままであるから、陽極室52に導入された水は、アルカリイオン水として酸性水通路56から第1の吐水カラン37に供給されて外部に吐出される。そして、陰極室53で生成された酸性水は、一部がアルカリ水通路58から第2の吐水カラン39に供給されて外部に吐出され、残りが洗浄水として分岐部D2を介して導入路P13に導入される。そして、導入路P13に導入された酸性水は、分岐部D2を介して主通水路P1に導入され、主通水路P1からナノフィルタ41に導入される。
【0045】
このナノフィルタ41に導入された酸性水は、低濃度の次亜塩素酸を含んでおり、この次亜塩素酸によって、ナノフィルタ41のNF膜41aの原水側表面に付着した微生物が殺菌される。また、NF膜41aの原水側表面に付着した炭酸カルシウム等の無機塩類(酸性で溶解しやすい物質)は、ナノフィルタ41に導入された酸性水によって溶解しながら、酸性水とともに排水路P5,P7およびP8を通って外部に排水される。
【0046】
ところで、電解槽5の陽極板54と陰極板55との間に所定の電圧を印加しており、このときに両極間に流れる電流値によって、生成される酸性水(洗浄水としての電解水)のpHおよび次亜塩素酸の濃度が規定される。そのため、本実施形態では、制御装置11によって陽極板54と陰極板55との間に所定の電圧を印加するとともに、このとき両極間に流れる電流値が検出されるようにしている。そして、予め記憶させた電流値ごとの洗浄時間に基づき、検出された電流値が該当する洗浄時間を選択し、選択した洗浄時間ナノフィルタ41のNF膜41aの洗浄を行うように制御している。
【0047】
このように、本実施形態では、電解水生成装置1は、洗浄水としての酸性水(電解水)の水質を検知する水質検知手段と、洗浄手段によりナノフィルタ41を洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段と、を備えている。
【0048】
また、洗浄時には、開閉弁9の開度が拡大されているため、NF膜41aを透過する水はほとんどなく、ナノフィルタ41内部の水量(NF膜41aの原水側に存在する水量)が増大する。そのため、NF膜41aの原水側表面における酸性水の線速度が増大し、付着物の物理的な剥離も促進される。
【0049】
そして、所定時間経過後、制御装置11によって、開閉弁7が閉じられるとともに、供給ポンプ43の駆動および電解槽(電解部)5における電解を停止する。さらに、制御装置11によって、開閉弁12および開閉弁13が閉じられるとともに、開閉弁9が閉じられる。
【0050】
このとき、開閉弁7を閉じ、供給ポンプ43の駆動および電解槽(電解部)5における電解を停止する制御と、開閉弁12、開閉弁13および、開閉弁7を閉じる制御に時間差を設けるようにするのが好ましい。こうすれば、第2の吐水カラン39からの水漏れを抑制できる上、電解水生成装置1内部の水を排水路P5,P7およびP8から排出することができる。なお、洗浄水の導入路は、通常運転モードで用いる水路とは別に導入路を設けてもよい。また、NF膜41a洗浄後に排水する排水路についても同様、通常運転モードで用いる水路とは別に設けてもよい。
【0051】
また、有機物やシリカ等、逆浸透膜に付着する物質の種類によっては、アルカリ性の水に溶解しやすいものもある。そのため、このような物質を除去するために、洗浄水として電解槽(電解部)5で生成されたアルカリイオン水(電解水)を用いるようにすることも可能である。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、電解水生成装置1に、電解槽(電解部)5にて生成された酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる導入路P13と、NF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入された酸性水(電解水)を排出する排水路P5,P7およびP8と、を有する洗浄手段を設けている。したがって、電解槽(電解部)5にて生成される酸性水(電解水)をナノフィルタ(フィルタ)41の洗浄液として利用することができる。そのため、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄するための特別な薬品を用いることなくNF膜(逆浸透膜)41aを洗浄することができる。
【0053】
すなわち、本実施形態によれば、より容易にNF膜(逆浸透膜)41aを洗浄することのできる電解水生成装置1を得ることができる。
【0054】
また、電解槽(電解部)5にて生成される酸性水(電解水)をナノフィルタ(フィルタ)41の洗浄液として利用することで、酸性水(電解水)に含まれる次亜塩素酸によって、ナノフィルタ41のNF膜41aの原水側表面に付着した微生物を殺菌することができる。さらに、酸性水(電解水)を用いることで、NF膜41aの原水側表面に付着した炭酸カルシウム等の無機塩類(酸性で溶解しやすい物質)を溶解させながら排出することができる。
【0055】
また、本実施形態によれば、電解水生成装置1によるアルカリイオン水生成後(使用後)に、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄するようにしているため、NF膜(逆浸透膜)41aの長寿命化を図ることができる。
【0056】
また、本実施形態では、電解水生成装置1は、洗浄水としての酸性水(電解水)の水質を検知する水質検知手段と、洗浄手段によりナノフィルタ41を洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段と、を備えている。
【0057】
そのため、NF膜41aの洗浄時間を、洗浄水に含まれる次亜塩素酸の濃度に応じて設定することができ、NF膜41aの次亜塩素酸によるダメージを抑制しつつ当該NF膜41aを洗浄することができる。
【0058】
(第2実施形態)
本実施形態にかかる電解水生成装置1Aは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、電解水生成装置1Aは、筐体2と、筐体2に取り付けられた吐水部3と、を備えている。また、電解水生成装置1Aは、NF膜(逆浸透膜)41aを有するナノフィルタ(少なくとも逆浸透膜を有するフィルタ)41を有し、筐体2内に配置される浄水部4と、陽極板54および陰極板55(少なくとも一対の電極)を有し、水(処理水)を電気分解する電解槽(電解部)5と、を備えている。
【0059】
ここで、本実施形態にかかる電解水生成装置1Aが、上記第1実施形態と主に異なる点は、洗浄水が、濃縮水通路P5,P7からナノフィルタ41に導入されるようにした点にある。
【0060】
具体的には、図2に示すように、電解槽(電解部)にて生成された酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる導入路P13の他端を、分岐部D6を介して濃縮水通路P7に接続し、さらに、導入路P13から濃縮水通路P5にも洗浄水が導入されるようにしている。なお、導入路P13には、上記第1実施形態と同様に開閉弁12が設けられている。そして、前処理部40を通過した水が、直接ナノフィルタ41に導入されないようにする迂回水路P14が設けられている。
【0061】
さらに、本実施形態では、一端が分岐部D3を介して主通水路P0の開閉弁14の下流側かつナノフィルタ41の上流側に接続されるとともに、他端が分岐部D7を介して合流排水路P8の開閉弁9の下流側に接続される排水路P15が設けられている。
【0062】
この排水路P15には、開閉弁15が設けられている。
【0063】
そして、本実施形態では、排水路P15および合流排水路P8で、洗浄水を排水する排水路を構成している。
【0064】
かかる構成を備える電解水生成装置1Aは、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により閉じるとともに、開閉弁7、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により開いた状態で、電解水生成装置1A内に通水することで、電解槽(電極部)5にて生成されたアルカリイオン水を第2の吐水カラン39から取り出すことができる。
【0065】
そして、アルカリイオン水の通水停止時には、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により開くとともに、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により閉じ、陽極板54と陰極板55の極性を所定時間逆転させた状態で、電解水生成装置1A内に通水する。こうして、陰極室53で生成された酸性水のうち導入路P13に導入された酸性水が、洗浄水として用いられ、当該酸性水が濃縮水通路P5,P7を通ってNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入される。そして、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄した排水は、排水路P15および合流排水路P8を通って、外部に排水される。
【0066】
このように、電解水生成装置1Aには、ナノフィルタ41を洗浄する洗浄手段が設けられている。さらに、電解水生成装置1Aには、上記第1実施形態と同様に、洗浄水としての酸性水(電解水)の水質を検知する水質検知手段と、洗浄手段によりナノフィルタ41を洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段とが設けられている。
【0067】
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0068】
(第3実施形態)
本実施形態にかかる電解水生成装置1Bは、基本的に上記第2実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、電解水生成装置1Bは、筐体2と、筐体2に取り付けられた吐水部3と、を備えている。また、電解水生成装置1Bは、NF膜(逆浸透膜)41aを有するナノフィルタ(少なくとも逆浸透膜を有するフィルタ)41を有し、筐体2内に配置される浄水部4と、陽極板54および陰極板55(少なくとも一対の電極)を有し、水(処理水)を電気分解する電解槽(電解部)5と、を備えている。
【0069】
さらに、本実施形態では、上記第2実施形態と同様に、洗浄水が、濃縮水通路P5,P7からナノフィルタ41に導入され、排水路P15および合流排水路P8から排水されるようになっている。
【0070】
また、電解水生成装置1Bにも、上記第2実施形態と同様に、ナノフィルタ41を洗浄する洗浄手段が設けられている。
【0071】
ここで、本実施形態にかかる電解水生成装置1Bが、上記第2実施形態と主に異なる点は、排水路P15に、排出される酸性水(電解水)の水質を検知する水質センサ(水質検知手段)16を設けた点にある。
【0072】
かかる構成を備える電解水生成装置1Bは、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により閉じるとともに、開閉弁7、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により開いた状態で、電解水生成装置1B内に通水することで、電解槽(電極部)5にて生成されたアルカリイオン水を第2の吐水カラン39から取り出すことができる。
【0073】
そして、アルカリイオン水の通水停止時には、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により開くとともに、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により閉じ、陽極板54と陰極板55の極性を所定時間逆転させた状態で、電解水生成装置1B内に通水する。こうして、陰極室53で生成された酸性水のうち導入路P13に導入された酸性水が、洗浄水として用いられ、当該酸性水が濃縮水通路P5,P7を通ってNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入される。そして、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄した排水は、排水路P15および合流排水路P8を通って、外部に排水される。
【0074】
このとき、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄した排水の水質(pHまたは導電率)が、水質センサ(水質検知手段)16によって検知される。
【0075】
ところで、洗浄の初期には、排水内に溶解した炭酸カルシウム等の無機塩類の量が多いため、排水のpHおよび導電率が高くなる。そして洗浄を続けると、次第に排水内に溶解する炭酸カルシウム等の無機塩類の量が減少し、それに伴い、排水のpHおよび導電率も徐々に低くなり、陰極室53で生成された酸性水のpHおよび導電率に近づいていく。
【0076】
そこで、本実施形態では、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄した排水の水質(pHまたは導電率)が、所定値以下になったことが、水質センサ(水質検知手段)16によって検知された場合、または、単位時間あたりのpHまたは導電率の変化量を制御装置11で計算し、予め設定しておいたpHまたは導電率もしくは単位時間あたりのpHまたは導電率の変化量が所定の値以下になった場合に、洗浄を終了させるようにしている。
【0077】
以上の本実施形態によっても、上記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、排水路P15に、排出される酸性水(電解水)の水質を検知する水質センサ(水質検知手段)16を設けているため、NF膜(逆浸透膜)41aに付着した炭酸カルシウム等の無機塩類の除去が完了した際に、洗浄を終了させることができる。そのため、洗浄時間に過不足が生じてしまう(無駄に洗浄したり、洗浄が不十分であったりすること)ことを抑制することができる。
【0079】
(第4実施形態)
本実施形態にかかる電解水生成装置1Cは、基本的に上記第2実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、電解水生成装置1Cは、筐体2と、筐体2に取り付けられた吐水部3と、を備えている。また、電解水生成装置1Cは、NF膜(逆浸透膜)41aを有するナノフィルタ(少なくとも逆浸透膜を有するフィルタ)41を有し、筐体2内に配置される浄水部4と、陽極板54および陰極板55(少なくとも一対の電極)を有し、水(処理水)を電気分解する電解槽(電解部)5と、を備えている。
【0080】
さらに、本実施形態では、上記第2実施形態と同様に、洗浄水が、濃縮水通路P5,P7からナノフィルタ41に導入され、排水路P15および合流排水路P8から排水されるようになっている。
【0081】
また、電解水生成装置1Cにも、上記第2実施形態と同様に、ナノフィルタ41を洗浄する洗浄手段と、洗浄水としての酸性水(電解水)の水質を検知する水質検知手段と、洗浄手段によりナノフィルタ41を洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段とが設けられている。
【0082】
ここで、本実施形態にかかる電解水生成装置1Cが、上記第2実施形態と主に異なる点は、洗浄手段が、電解槽(電解部)5にて生成された酸性水(電解水)の少なくとも一部を貯留する貯留部17と、当該貯留部17内の酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる供給手段としての導入路P13とを有する点にある。
【0083】
具体的には、電解槽(電解部)にて生成された酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる導入路P13の一端を、分岐部D8を介して酸性水通路56に接続し、他端を分岐部D6を介して濃縮水通路P7に接続し、さらに、導入路P13から濃縮水通路P5にも洗浄水が導入されるようにしている。そして、導入路P13に開閉弁12が設けられており、開閉弁12の上流側(導入路P13の一端側)に、貯留部17が設けられている。この貯留部17は、電解水生成装置1Cの筐体2内のナノフィルタ41よりも上方に設けられている。このように、ナノフィルタ41よりも上方に貯留部17を設けることで、酸性水の自重を利用して当該酸性水をナノフィルタ41に導入させることが可能となる。
【0084】
かかる構成を備える電解水生成装置1Cは、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により閉じるとともに、開閉弁7、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により開いた状態で、電解水生成装置1C内に通水することで、電解槽(電極部)5にて生成されたアルカリイオン水を第2の吐水カラン39から取り出すことができる。そして、電解槽(電極部)5にて生成された酸性水の一部は、第1の吐水カラン37から外部に吐出されるとともに、残りは、導入路P13から貯留部17に導入され、酸性水が洗浄に必要な量だけ貯留される。なお、貯留部17が満水になった場合には、生成される酸性水は、第1の吐水カラン37にのみ供給される。
【0085】
そして、アルカリイオン水の通水停止時には、開閉弁12、開閉弁13、開閉弁15を制御手段11により開くとともに、開閉弁7、開閉弁9、開閉弁14を制御手段11により閉じ、陽極板54と陰極板55の極性を所定時間逆転させた状態で、電解水生成装置1C内に通水する。こうして、貯留部17に貯留された酸性水が、洗浄水として濃縮水通路P5,P7を通ってNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入される。そして、NF膜(逆浸透膜)41aを洗浄した排水は、排水路P15および合流排水路P8を通って、外部に排水される。
【0086】
なお、陽極室52で生成されたアルカリイオン水が導入路P13に流れないようにし、貯留部17に貯留された酸性水の自重を利用してNF膜(逆浸透膜)41aの洗浄を行うようにしてもよいし、陽極板54と陰極板55の極性を逆転させずに、陽極室52で生成された酸性水を導入路P13に流してNF膜(逆浸透膜)41aの洗浄を行うようにしてもよい。
【0087】
以上の本実施形態によっても、上記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0088】
また、本実施形態によれば、洗浄手段が、電解槽(電解部)5にて生成された酸性水(電解水)の少なくとも一部を貯留する貯留部17と、当該貯留部17内の酸性水(電解水)をNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入させる供給手段とを有している。そのため、洗浄用の水を新たに生成する必要がなくなり、電解水生成装置1Cの省電力化および節水を図ることができる。
【0089】
また、洗浄時に洗浄水を生成するための迂回水路P14を設ける必要がなくなり、構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0090】
(第5実施形態)
本実施形態にかかる電解水生成装置1Dは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、電解水生成装置1Dは、筐体2と、筐体2に取り付けられた吐水部3と、を備えている。また、電解水生成装置1Dは、NF膜(逆浸透膜)41aを有するナノフィルタ(少なくとも逆浸透膜を有するフィルタ)41を有し、筐体2内に配置される浄水部4と、陽極板54および陰極板55(少なくとも一対の電極)を有し、水(処理水)を電気分解する電解槽(電解部)5と、を備えている。
【0091】
また、電解水生成装置1Dにも、上記第1実施形態と同様に、ナノフィルタ41を洗浄する洗浄手段と、洗浄水としての酸性水(電解水)の水質を検知する水質検知手段と、洗浄手段によりナノフィルタ41を洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段とが設けられている。
【0092】
ここで、本実施形態にかかる電解水生成装置1Dが、上記第1実施形態と主に異なる点は、洗浄手段としての電解槽(電解部)5が、ナノフィルタ41の上流側に配置されている点にある。
【0093】
具体的には、前処理部40にて前処理が行われた水は、分岐部D9を介して主通水路P0に接続された第1分岐路P12を介して陽極室52に導入されるとともに、第2分岐路P11を介して陰極室53に導入されるようになっている。そして、陽極室52および陰極室53にそれぞれ導入された処理水は、陽極板54および陰極板55に電圧を印加することで電気分解され、陽極室52に導入された処理水は酸性水となって酸性水通路56から第1の吐水カラン37に供給されて外部に吐水される。
【0094】
一方、陰極室53に導入された処理水はアルカリイオン水となってアルカリ水通路58から通水路P2,P3を通ってナノフィルタ41に導入される。そして、ナノフィルタ41のNF膜(逆浸透膜)41aを透過した水がアルカリイオン水として第2の吐水カラン39から取り出すことができるようになっている。
【0095】
そして、NF膜(逆浸透膜)41aの洗浄時には、陰極室53で生成された酸性水がNF膜(逆浸透膜)41aの原水側に導入され、洗浄後の排水が濃縮水通路P5,P7および合流排水路P8から排水される。
【0096】
このように、本実施形態では、洗浄水が、通水路P2,P3からナノフィルタ41に導入され、濃縮水通路P5,P7および合流排水路P8から排水されるようになっている。
【0097】
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0098】
また、本実施形態によれば、洗浄手段としての電解槽(電解部)5を、ナノフィルタ41の上流側に配置している。そのため、洗浄用の供給路を別途設ける必要がなくなり、構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0099】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0100】
例えば、上記各実施形態では、一対の電極(陽極および陰極)を用いたものを例示したが、電極は少なくとも一対備えていればよく、3つ以上の電極を用いてもよい。
【0101】
また、前処理部を含む浄水部、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【符号の説明】
【0102】
1,1A,1B,1C,1D 電解水生成装置
4 浄水部
5 電解槽(電解部)
17 貯留部
41 ナノフィルタ(フィルタ)
41a NF膜(逆浸透膜)
54 陽極板(一対の電極)
55 陰極板(一対の電極)
P5,P7,P8 排水路
P13 導入路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも逆浸透膜を有するフィルタと、少なくとも一対の電極を有し、水を電気分解して電解水を生成する電解部と、を備える電解水生成装置であって、
前記電解水生成装置は、前記フィルタを洗浄する洗浄手段を備えており、
前記洗浄手段は、前記電解部にて生成された電解水を前記逆浸透膜の原水側に導入させる導入路と、前記逆浸透膜の原水側に導入された電解水を排出する排水路と、を備えることを特徴とする電解水生成装置。
【請求項2】
前記電解水生成装置は、洗浄水としての前記電解水の水質を検知する水質検知手段と、前記洗浄手段により前記フィルタを洗浄する時間を計測する洗浄時間検知手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
【請求項3】
前記電解水生成装置は、前記排水路から排出される電解水の水質を検知する水質検知手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電解水生成装置。
【請求項4】
前記洗浄手段は、前記電解部にて生成された電解水の少なくとも一部を貯留する貯留部と、当該貯留部内の電解水を前記逆浸透膜の原水側に導入させる供給手段を有することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電解水生成装置。
【請求項5】
前記洗浄手段が、前記フィルタの上流側に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の電解水生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−255348(P2011−255348A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133954(P2010−133954)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】