説明

電設作業工具合成樹脂製電線管リール

【課題】電設用波付合成樹脂管を解き出し、配管作業に使用する電設作業工具において、リールの形を変え管自体の持つ弾力と、波付き形状の窪みなど、それらの要素を利用し、解き出しをすることができるようにする。
【解決手段】軽量部材で羽根車(7)を作り、羽根車(7)の刃先を薄くし、管自体の持つ波状の窪みを利用し喰い込ませ解き出しをする。回転をしながらの解き出しは従来のリールと基本的には同じではあるが、解き出しと同時に管が羽根車(7)の刃先に巻き付き、管全体が回りだし解き出しができ、また羽根車の頭にドーナツ状の輪(8)を設け、頭からの飛び出しを防ぐことを特徴とする電設用波付合成樹脂管リール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電設用波付き形状を持つ、CD管及び合成樹脂製可とう管を解き出し、配管作業を行うための電設作業工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、合成樹脂管を解き出すリールとしてはいくつかの種類がありますが、これといつた決まった形の工具はあまり無く、合成樹脂管自体重量は軽い物ではあるがかさばる物で、電線等を引出すり−ルと比べ構造的に大型になり、使用途中での移動など、使用する場所においても狭い箇所などでの使用わ困難なばわいも多く、少ない配管箇所での使用についても工具の使用はどうしても敬遠されがちで、人の手による解き出し作業が多く見られる。(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
上述の如く、現状においては人の手による配管作業わ管自体プラスチック製であるためかなりの弾力があり人の手による配管作業は解き出し途中にバラバラになつたりし、もつれやキンクなどがあり、それらを直しながらの作業となりとくに低い位置での作業場所においては立ったり座ったりの作業となり体力的にも負担となり時間も長くかかているのが現状である。
【0004】
なお、本願発明に関連する公知技術として次の非特許文献1を挙げることができる。
【0005】
【非特許文献1】「ジェフコム総合カタログ2005〜6」、ジェフコム株式会社、第51頁〜第52頁商品名(チョウチンリール)品番CD−28R ホームページアドレスhttp://www.jefcom.co.jp/
【非特許文献2】「電設資材 総合カタログ2005」、未来工業株式会社、第59頁 商品名(楽出しスタンドCD管・PF管配管スタンド)品番RDS−1商品名(でんでん虫携帯用CD管ドラム)品番DCD−16 ホームページアドレスhttp://www.mirai.co.jp
【非特許文献3】「マーベル総合カタログ2004〜5」、MARVEL第97頁 商品名(大型CD管リール)品番E−9912 商品名(CD管リール)品番E−9901,E−9906,ホームページアドレスhttp://www.marveicorp.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の如く、本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、合成樹脂管自体がかなりの弾力を持ち、管のサイズが大きくなればなるほど強くなり手による作業はきわめてわずらわしい作業となり、そのための手段として、リールの形を変え管自体の持つ弾力と、波付き形状の窪みなど、それらの要素を利用し、解き出しをすることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的を達成するための手段として、一般に使用されてる似たような工具では、電線を解き出すリールや、電気コードを解き出す電工ドラムや、散水用のドラム、等が有り構造的には、フレームがあり、回転するドラムから出来ており用途が違うだけで基本的には同じで、合成樹脂管は重量的には軽い物でわあるが、大きくかさばるため電工ドラムなどにくらべ回転するドラムなども大きくなり、それらの要因が重なり全体が大型になるために、ドラムの代わりに軽量部材からなる板で羽根車を作り羽の刃先を薄くし、薄くする目安として触れて人体に怪我を及ぼすような刃先ではなく、管のもつ波形形状の窪みに刃先かかる程度とし、波型の窪みを利用し羽根車の刃先を窪みに喰い込ませそれによつて管を羽根車に巻きつけながらの解き出しとなり、羽根車の羽を6枚とし6枚にすることによつて角度的に管の窪みによく食い込み巻きつけがよく、解き出しを始めると羽根車が管を巻き取りはじめ、管全体を巻き取り管をずらしながらの解き出しとなり、従来のドラムからなるリールとは異なり鍔が無いため乗せて回しながらの解き出しでは無く、管自体の重荷が下のフレームにじかにかかるため重荷が摩擦となつて、その摩擦が逆に回り過ぎからくる、たるみや、リールからのはみ出しを押さえ解き出し作業においてわ、かかる重荷はあるものの管自体合成樹脂製であるため軽い物で作業的には負担にはならない、また羽根車の頭に鍔の代わりをするドーナッ状の輪をかぶせ頭からの管の飛び出しを防ぎ、管の取り出しや取替えのばわいにはドーナッ状の輪が蓋の役目をし簡単に取り出しや取替えができる。
【発明の効果】
【0007】
引き出しを始めると、同時に羽根車に管が巻きつき始め管の束わ小さくなっていき幾ら強く引き出しを行っても回りすぎからくるたるみや、リールからのはみだしは皆無で、また管の取替えなどもバラけることなく取り出せ、作業終了はそのままの状態で移動や保管ができる。
【0008】
電設現場によつては、高所や、座ったままの低い位置の場合などがあり、状況によつて工具の使用方法を変えながら作業を行うことができ、内と、外側からの解き出しが可能で、高所の場合には、内からの解き出しが、また外からの解き出しは低い位置での使用が有効的で、内、外、共に360度の解き出しが可能で、回転するドラムの鍔が無いため羽根車の円形が小さくなり小型化になり、狭い場所でも使用でき、縦置き、横置き両方使え狭い箇所には縦置き、広い場所には横置きと、状況によつて使いわけできます。用途については通信工事/計装工事/電気工事/空調工事 建設作業現場など、現場よってそれどれの違いが有り、それらの状況によつて使い分けすることが可能である。また、他の波型形状を持つた管であれば使用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の分解斜視図、図2は平面図、図3は正面図、図4は羽根車の拡大図、図5はコイルばね部分の断面図、図6は外観図、
【0011】
図1、に示すように、本発明の分解斜視図である。軽量部材からなるフレーム(1)に、支軸(2)を設け、支軸(2)の中央に取り付け穴(3)を設け、軽量部材からなる羽根車(7)を、羽の刃先を薄くし、薄くする目安として触れて人体に怪我を及ぼすような刃先ではなく、管自体の持つジャバラ状の窪みに架かる程度の刃先で、軸(4)で、軸着し回動できるように取り付けナット(5)と(6)で固定し、フレーム(1)の直角になつたフレームの上部にコイルばね(13)を設け、ドーナッ状の輪(8)に、輪支持パイプ(9)に、取り付け用のカップ(10)を設け、コイルばね(13)に、カップ(10)を挿着し、この部分わ着脱自在で上下に動くようにし、コイルばね(13)の、頭に抜け止め用のキャップ(16)を冠着する。底の部分に、滑り止め兼積重ね用キャップ(17)を、取り付ける。ドーナッ状の輪(8)に、取って(11)を設け、上下設定用取って(12)を持ち上げ、ドーナッ状の輪(8)を上部に引き上げた状態で、取って(11)を持ち上げ新しい管のセットや、管の取替えなどが出来る。また、下部にさげる事によつて、作業終了後の余った管を固定し、移動や保管などでは固定バンド(20)によつてしつかり固定ができる。
【0012】
図2、平面図で示すように羽根車(7)とドーナッ状の輪(8)の間に隙間を作り合成樹脂管のサイズに合わせドーナッ状の輪(8)を上下することによつて使い分けすることができる。、羽根車(7)の、形としては先細りに作られており、理由としては内側からの管の解き出しのばわい、羽根車(7)とドーナッ状の輪(8)の、間に隙間があり、コイルばね(13)に、よつてドーナッ状の輪(8)が、上下、左右に揺れ隙間が移動し、その事によって変形した管であつても無理なく引き出しを行うことができる。
【0013】
図3、正面図で示すようにドーナッ状の輪(8)を羽根車(7)に対して上からかぶせ常に、羽根車(7)の頭が出るよう浮いた状態になるよう取り付け、そのためドーナッ状の輪が蓋の役目をし、外側からの解き出しであってもリールからの管の飛び出しを無くし、また作業後の移動など、バネの働きによつて管を固定しバラける事無く持ち運びが出来る。そのためバネは絶対に不可欠で、強く引っ張った場合であっても管を傷つけることなく解き出し作業ができる。
【0014】
図4、羽根車(7)の拡大図で示すように羽根車(7)の刃先を薄くし、波状になつた管の窪みに喰い込ませ解き出す。そのため刃先としては、触れて人体に怪我を及ぼすような刃先ではなく波状の窪みに架かる程度でよく、また長期間の使用によって、刃先の磨耗したばわいにわ、ヤスリ等で刃先を削りだし使用することが可能である。
【0015】
図5、コイルバネ部分断面図で示すようにドーナッ状の輪(8)に取り付けた上下調整用取って(12)の、中に圧縮コイルバネ(14)と鉄球(15)を組み入れ圧縮コイルバネ(14)の、力によつて鉄球を押し上下の位置を決める。そのため自由に位置を決められ、位置的な移動の際は手動で簡単に動く強さで、調整のばわいには、調整ダイアル (16)を回し、強さ、弱さを調整することが出来る。また位置的に止めて置くことが出来るため管の取替えや、移動のための固定などが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0015】
各種の電気事業においての利用わ全般にわたってあり、特に電線や電線管などをあつかう産業分野で利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】 本発明の分解斜視図である。
【図2】 本発明の正面図である。
【図3】 本発明の平面図である。
【図4】 本発明の羽根車部分の拡大図である。
【図5】 本発明のコイルバネ部分の断面図である。
【図6】 本発明の外観図である。
【符号の説明】
【0011】
1 フレーム
2 支軸
3 支軸取り付け穴
4 軸
5 上部支軸取り付けナット
6 下部支軸取り付けナット
7 羽根車
8 ドーナッ状の輪
9 輪 支持パイプ
10 カップ
11 管取替え用取って
12 上下設定用取って
13 コイルばね
14 圧縮コイルばね
15 鉄球
16 圧縮コイルばね強弱調整ダイアル
17 抜け止め兼 積重ね用キャップ
18 滑り止め兼 積重ね用キャップ
19 滑り止めキャップ
20 固定バンド
21 合成樹脂管巻束体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電設用波付合成樹脂製可とう管及びCD管を、解き出し配管工事行う電設作業工具であつて、波状の形状を持ち、自由に折れ曲がる管自体の持つ特徴をいかし、それらのことを利用して解き出しを行う事を特徴とする電設用波付合成樹脂管リール。
【請求項2】
軽量部材からなるフレーム(1)に、軽量部材からなる回転する羽根車(7)を、取り付け波付合成樹脂管の持つ窪みに、羽根車の刃先に巻きつけながら解き出す電設作業工具であって、従来からのドラムに乗せ回しながらの解き出すリールと基本的にわ同じではあるが、波付合成樹脂管の特徴である自由に折れ曲がるためにある波状の窪を利用し、解き出しと同時に羽根車(7)の、刃先が管の窪みに食い込み始め回転ではあるが、管全体がズレ曲がりながらの解き出しとなる。従来の回転するドラムに管を乗せ解き出すリールではなく、ドラムの代わりに刃先を設けた羽根車(7)を設けたことを特徴とする。
【請求項3】
前記、羽根車(7)にはドラムの代わりである羽根車には上と下の鍔を取り付けず、そのため管が、フレーム(1)の上に乗った状態となり解き出しのばわいにおいては若干の摩擦があるが、合成樹脂管自体軽い物であるため引き出し作業においての妨げにはならない、また管とフレーム(1)との摩擦が、ドラム式のばわい回り過ぎからくる、たるみやリールからの飛び出しがあるが、摩擦が逆に回り過ぎを押さえ、たるみや、飛び出しを起す事無く引き出し作業が出来る、また合成樹脂管の特徴でかなりの弾力があるため、鍔が無いために上方からの飛び出しがありその為にドーナッ状の輪(8)が鍔の役目をし管の飛び出しを防ぎ、ドーナッ状の輪(8)を持ち上げ管の取替え、また下に下げることによつて管を固定し移動や保管ができることを特徴とする。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−153613(P2007−153613A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−380823(P2005−380823)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(506010334)有限会社光電設 (1)
【Fターム(参考)】