説明

電話システム、電話端末、呼状態表示制御方法、および呼状態表示制御プログラム

【課題】主装置側の処理負荷をより低減し、主装置側での処理遅延を防止する。
【解決手段】複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部106を備えた電話端末1であって、呼状態および操作情報と当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶手段120と、自電話端末に対する操作を受け付けて当該操作の操作情報を検出する操作検出手段102と、主装置2から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶手段120を参照して決定する表示パターン決定手段103と、前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部106を可視表示させる表示処理手段104とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話端末における呼状態の表示制御を行う呼状態表示制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
企業においては、コストや効率性の観点から、ボタン電話機システム、または、構内交換装置を用いた構内交換システムが導入されている。
【0003】
ボタン電話機システムおよび構内交換システムは、1台の主装置と複数の電話機(ボタン電話機、構内電話機)とで構成される。主装置に複数の電話回線および自局電話番号を収容および設定し、各電話機でそれらを共用する。
【0004】
ボタン電話機システムについては、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭62−281592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ボタン電話機には、回線共用の利便性向上のために、マルチラインキーが配備されている場合が多い。マルチラインキーは、ランプ表示が可能な複数のボタンである。各ボタンに電話回線、自局電話番号、他ボタン電話機の内線番号等を割り付けるとこれら個々の回線使用状況(空き、使用中等)を、ランプの点灯、点滅パターン、色でユーザは確認することができる。これにより、ユーザは、例えば、空き状態のマルチラインキーを押して発信のための回線を捕捉し、また、着信表示されているマルチラインキーを押して応答することができる。
【0007】
従来、このようなマルチラインキーに対する回線使用状況の可視表示制御は、主装置側で集中して実施され、各ボタン電話機は、主装置から受信するランプ制御情報どおりにマルチラインキーのランプ表示を行う。具体的には、主装置は、可視表示させるマルチラインキーのランプおよび可視表示の内容(ランプの点灯、点滅パターン、色等)を設定したランプ制御情報を、ボタン電話機毎に個別に生成し、各ボタン電話機に対応するランプ制御情報をそれぞれ送信する。
【0008】
このため、主装置側での処理負荷が大きいという問題がある。特に、マルチラインキーへの電話回線や電話番号の割付がボタン電話機毎に異なる場合、または、主装置に収容されるボタン電話機の数または呼量が増加した場合には、主装置の処理負荷がより増加する。さらには、時代の経過とともに、主装置が提供する機能も増加し、主装置の処理負荷は益々増加している。このような状況において主装置の処理負荷が増加すると、処理が遅延し、ボタン電話機で回線の使用状況がリアルタイムに可視表示されないなどの問題が発生する。
【0009】
なお、上記の従来の可視表示制御は、コストや技術的な制約により、ボタン電話機の処理能力が低い時代に開発された方式であり、現在ではSIPによるIP電話への対応等により、ボタン電話機自体の性能が大きく向上している。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、主装置側の処理負荷を、より低減させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた複数の電話端末と、前記複数の電話端末の呼を制御する主装置とを有する電話システムであって、前記各電話端末は、呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶手段と、自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出手段と、前記主装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶手段を参照して決定する表示パターン決定手段と、前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示処理手段と、を有し、前記主装置は、前記複数の電話端末に共通の呼情報を生成し、前記複数の電話端末に当該呼情報を送信する。
【0012】
また、本発明は、複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた電話端末であって、呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶手段と、自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出手段と、外部装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶手段を参照して決定する表示パターン決定手段と、前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示処理手段と、を有する。
【0013】
また、本発明は、複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた複数の電話端末と、前記複数の電話端末の呼を制御する主装置とが行う呼状態表示制御方法であって、前記各電話端末は、呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶部を備え、自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出ステップと、前記主装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶部を参照して決定する表示パターン決定ステップと、前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示ステップと、を行い、前記主装置は、前記複数の電話端末に共通の呼情報を生成し、前記複数の電話端末に当該呼情報を送信する送信ステップを行う。
【0014】
また、本発明は、複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた電話端末が行う、呼状態表示制御方法であって、前記電話端末は、呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶した表示パターン記憶部を備え、自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出ステップと、外部装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶部を参照して決定する表示パターン決定ステップと、前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示ステップと、を行う。
【0015】
また、本発明は、前記呼状態表示制御方法をコンピュータに実行させる呼状態表示制御方法プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、各電話端末が、主装置から通知された共通の呼情報に基づいて、マルチライン表示部の表示パターンを自律的に決定するため、主装置側の処理負荷をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る電話システムの全体構成図である。
【図2】呼情報の一例を示す図である。
【図3】マルチラインキー対応テーブルの一例を示す図である。
【図4】可視表示パターンテーブルの一例を示す図である。
【図5】本実施形態の処理を示すシーケンス図である。
【図6】ボタン電話機Aのマルチラインキー対応テーブルを示す図である。
【図7】ボタン電話機Bのマルチラインキー対応テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る電話システムを示す図である。本実施形態では、電話システムとしてボタン電話システムを例に以下説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、構内交換装置を用いた構内交換システムであってもよい。
【0020】
図示する電話システムは、主装置2と、複数のボタン電話機1(電話端末)とを有する。主装置2は、複数の電話回線(不図示)を収容し、当該複数の電話回線を各ボタン電話機1で共用させるために、各ボタン電話機1に共通の呼情報を生成し、各ボタン電話機1に通知する。
【0021】
図示するボタン電話機1は、呼情報受信部101と、操作検出部102と、可視表示パターン決定部103と、可視表示処理部104と、記憶部105と、マルチラインキー106(マルチライン表示部)とを有する。記憶部105には、後述するマルチラインキー対応テーブル110および可視表示パターンテーブル120が記憶されている。
【0022】
呼情報受信部101は、可視表示パターンを決定するための情報となる呼情報を、主装置1(外部装置)から受信し、可視表示パターン決定部103に通知する。
【0023】
操作検出部102は、当該ボタン電話機1に配備されたマルチラインキー106の押下、受話器のオフフックおよびオンフックの操作、保留ボタンの押下等の呼状態の遷移トリガーとなるユーザの操作を検出し、当該操作に対応する操作情報を可視表示パターン決定部103に通知する。
【0024】
可視表示パターン決定部103は、呼情報受信部101から通知される呼情報と、キー操作検出部102から通知される操作情報と、記憶部105にあらかじめ保持されているテーブル110、120とに基づいて、可視表示パターンと当該可視表示パターンの可視表示を行うマルチラインキーのボタンの番号(エリアの識別番号)を決定する。そして、可視表示パターン決定部103は、決定した可視表示パターンおよびマルチラインキーの番号を可視表示処理部104に通知する。
【0025】
可視表示処理部104は、可視表示パターン決定部103からの通知に基づいて、マルチラインキー106の可視表示制御を行う。
【0026】
マルチラインキー106は、ランプ表示が可能な複数のボタン(エリア)を有する。各ボタンには、マルチラインキー対応テーブル110に従って、電話回線、自局電話番号、他ボタン電話機の内線番号等が割り付けられ、これら個々の回線使用状況・呼状態(空き、使用中、着信、保留等)を、ランプの点灯、点滅パターン、色でユーザは確認することができる。これにより、ユーザは、例えば、空き状態のマルチラインキーを押して発信のための回線を捕捉し、また、着信表示されているマルチラインキーを押して応答することができる。
【0027】
上記説明した主装置2およびボタン電話機1は、例えば、少なくともCPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、各装置の各機能が実現される。例えば、主装置2およびボタン電話機1の各機能は、主装置2用のプログラムの場合は主装置2のCPUが、そしてボタン電話機1用のプログラムの場合はボタン電話機1のCPUが、それぞれ実行することにより実現される。
【0028】
なお、ボタン電話機1として、例えばパソコン(Personal Computer)上で動作するソフトホンなど、回線使用状況の可視表示が可能な電話端末を用いることとしてもよい。可視表示処理部104は、電話端末がソフトホンの場合はマルチラインキー表示エリアの可視表示制御を行うなど、電話端末の方式および構成に応じた可視表示制御を行うものとする。
【0029】
図2は、呼情報受信部101が主装置2から受信する呼情報の一例を示すものである。呼情報は、回線使用状況を表す情報であって、呼状態が遷移するたびに、呼制御を実施する主装置2から通知・送信される。図示する呼情報は、回線リソース番号と、自局電話番号と、呼状態と、発信者情報と、着信者情報とを有する。なお、呼情報は、少なくとも回線リソース番号と呼状態とを含むものとする。
【0030】
回線リソース番号は、ボタン電話システム、または構内交換システム等で利用される、論理的な回線チャネル(通話パス)に付与する番号である。すなわち、回線リソース番号は、システム内で共通的に利用される回線リソースの識別子となる。
【0031】
図3は、記憶部105に格納されるマルチラインキー対応テーブル110の一例を示したものである。マルチラインキー対応テーブル110は、図示するように、マルチラインキーの番号、回線リソース番号および自局電話番号の対応表である。
【0032】
回線リソース番号および自局電話番号は、1対1の対応付け301、もしくは多対1の対応付け302を行うことが可能である。回線リソース番号および自局電話番号が1対1で対応付けられている場合301、当該自局電話番号に対する着信、および、当該自局電話番号を発信番号とした発信は、同時に1つだけ可能となる。
【0033】
一方、回線リソース番号および自局電話番号が多対1で対応付けられている場合302(図示する例では3対1)、当該自局電話番号に対する着信、および、当該自局電話番号を発信番号とした発信は、同時に、対応付けた回線リソース番号の数まで(図示する例では3つまで)可能となる。
【0034】
図4は、記憶部105に格納される可視表示パターンテーブル120の一例を示したものである。可視表示パターンテーブル120は、図示するように、呼状態およびトリガー操作有無(操作情報)に対応する可視表示パターンが設定されたリストである。呼状態としては、例えば、「使用中」、「着信」、「共通保留」、「個別保留」、「終話」などが考えられる。
【0035】
トリガー操作有無は、外部から受信した呼情報に含まれる呼状態に遷移するトリガーとなった操作が、自通信端末で行われたか否かを示す情報である。例えば個別保留401など、呼状態は同一であるものの、自ボタン電話機と他ボタン電話機とで可視表示パターンを変える必要がある場合、トリガー操作の「有」または「無」は判断材料として用いられる。
【0036】
次に、本実施形態の可視表示制御処理について説明する。
【0037】
図5は、発信時の回線補捉の際に、ボタン電話機においてマルチラインキーのランプ表示が行われるまでの一連の処理の流れを示したものである。図5に示すボタン電話機Aが備えるマルチラインキー対応テーブル110は図6であって、ボタン電話機Bが備えるマルチラインキー対応テーブル110は図7に示すものとする。また、ボタン電話機Aおよびボタン電話機Bが備える可視表示パターンテーブル120は、ともに図4に示すものとする。
【0038】
まず、ボタン電話機Aのマルチラインキーのボタン(キー番号「1」)が、発信回線捕捉のために、ユーザにより押下される(S11)。ボタン電話機Aの操作検出部102は、マルチラインキーのキー番号「1」が押下されたことを検出し、可視表示パターン決定部103に通知する(S12)。
【0039】
そして、可視表示パターン決定部103および主装置は、回線捕捉のための一連の呼制御処理を行う(S13)。すなわち、可視表示パターン決定部103は、図6に示すマルチラインキー対応テーブル110を参照し、S12で通知されたマルチラインキーのキー番号に対応する回線リソース番号(図示する例では「1」)を特定する。そして、可視表示パターン決定部103は、特定した回線リソース番号を含む発信回線捕捉要求を主装置に送信する。主装置は、発信回線捕捉要求を受信すると、当該要求に含まれる回線リソース番号の回線を確保する。
【0040】
そして、主装置は、全てのボタン電話機に共通の呼情報(図2参照)を生成し、各ボタン電話機に生成した呼情報を通知する(S14)。図5に示す例では、ボタン電話機Aから送信された回線リソース番号「1」と、回線を確保したことによる呼状態「使用中」とを含むに呼情報を生成し、ボタン電話機Aおよびボタン電話機Bに送信する。
【0041】
このように、本実施形態の主装置は、異なる内容のマルチラインキー対応テーブル(図6、図7参照)を備える複数のボタン電話機であっても、同一内容の呼情報を1つ生成し、各ボタン電話機に通知する。これにより、各ボタン電話機のマルチラインキー割付状況に基づいてボタン電話機毎に個別に呼情報を生成する場合と比較して、主装置の処理負荷を低減させることができる。
【0042】
なお、各ボタン電話機に送信される呼情報は同一であるため、主装置は、マルチキャスト配信で各ボタン電話機に呼情報を送信することとしてもよい。これにより、主装置と各ボタン電話機との間のネットワークトラフィックを軽減することができる。
【0043】
そして、主装置から呼情報を受信した各ボタン電話機は、それぞれ可視表示制御を行う。具体的には、ボタン電話機Aの可視表示パターン決定部103は、可視表示パターンテーブル120(図4参照)を参照し、可視表示パターンを決定する(S15)。図示する例では、呼状態は「使用中」で、トリガー操作有無についてはS12でキー操作を検出しているため「有り」である。したがって、可視表示パターン決定部103は、可視表示パターンとして「自己使用中(緑点灯)」を決定する。
【0044】
また、ボタン電話機Aの可視表示パターン決定部103は、マルチラインキー対応テーブル(図6参照)を参照し、呼情報で通知された回線リソース番号に対応するマルチラインキー番号を特定する。図示する例では、呼情報で回線リソース番号「1」が通知されたため、マルチラインキー番号「1」を特定する(S15)。
【0045】
そして、可視表示処理部104は、可視表示パターン決定部103が決定した番号のマルチラインキーの表示を、可視表示パターン決定部103が決定した可視表示となるように制御する(S16)。これにより、図示する例では、ボタン電話機Aの番号「1」のマルチラインキー106が緑に点灯される(S17)。
【0046】
一方、ボタン電話機Bの可視表示パターン決定部103は、可視表示パターンテーブル120(図4参照)を参照し、可視表示パターンを決定する(S25)。図示する例では、呼状態は「使用中」で、トリガー操作有無についてはキー操作を検出してないため「無し」である。したがって、可視表示パターン決定部103は、可視表示パターンとして「他者使用中(赤点灯)」を決定する。
【0047】
また、ボタン電話機Bの可視表示パターン決定部103は、マルチラインキー対応テーブル(図7参照)を参照し、呼情報で通知された回線リソース番号に対応するマルチラインキー番号を特定する。図示する例では、呼情報で回線リソース番号「1」が通知されたため、マルチラインキー番号「2」を特定する(S25)。
【0048】
そして、可視表示処理部104は、可視表示パターン決定部103が決定した番号のマルチラインキーの表示を、可視表示パターン決定部103が決定した可視表示となるように制御する(S26)。これにより、図示する例では、ボタン電話機Bの番号「2」のマルチラインキー106が赤に点灯される(S27)。
【0049】
以上説明した本実施形態では、異なる内容のマルチラインキー対応テーブルを備える複数のボタン電話機であっても、主装置側では、共通の同一内容の呼情報を1つだけ生成し、各ボタン電話機に通知し、各ボタン電話機は通知された呼情報に基づいて可視表示パターンを自律的に決定する。これにより、各ボタン電話機のマルチラインキー割付状況に基づいてボタン電話機毎に個別に呼情報を生成する場合と比較して、主装置の処理負荷を低減させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、同一内容の呼情報を各ボタン電話機に通知するため、主装置は、呼情報をマルチキャストで各ボタン電話機に配信することもできる。これにより、主装置と各ボタン電話機との間のネットワークトラフィックを軽減することができる。
【0051】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 ボタン電話機
101 呼情報受信部
102 操作検出部
103 可視表示パターン決定部
104 可視表示処理部
105 記憶部
110 マルチライン対応テーブル
120 可視表示パターンテーブル
2 主装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた複数の電話端末と、前記複数の電話端末の呼を制御する主装置とを有する電話システムであって、
前記各電話端末は、
呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶手段と、
自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出手段と、
前記主装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶手段を参照して決定する表示パターン決定手段と、
前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示処理手段と、を有し、
前記主装置は、前記複数の電話端末に共通の呼情報を生成し、前記複数の電話端末に当該呼情報を送信すること
を特徴とする電話システム。
【請求項2】
請求項1記載の電話システムであって、
前記電話端末は、
前記マルチライン表示部の各エリアの識別番号と、回線リソース番号とを対応付けて記憶したマルチライン記憶手段をさらに有し、
前記表示パターン決定手段は、前記呼情報に含まれる回線リソース番号に対応するマルチライン表示部のエリアの識別番号を前記マルチライン記憶手段を参照して決定し、
前記表示処理手段は、前記決定された識別番号のエリアのマルチライン表示部を、前記決定された表示パターンで可視表示させること
を特徴とする電話システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の電話システムであって、
前記主装置は、前記呼情報をマルチキャストで前記複数の電話端末に送信すること
を特徴とする電話システム。
【請求項4】
複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた電話端末であって、
呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶手段と、
自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出手段と、
外部装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶手段を参照して決定する表示パターン決定手段と、
前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示処理手段と、を有すること
を特徴とする電話端末。
【請求項5】
請求項4記載の電話端末であって、
前記マルチライン表示部の各エリアの識別番号と、回線リソース番号とを対応付けて記憶したマルチライン記憶手段をさらに有し、
前記表示パターン決定手段は、前記呼情報に含まれる回線リソース番号に対応するマルチライン表示部のエリアの識別番号を前記マルチライン記憶手段を参照して決定し、
前記表示処理手段は、前記決定された識別番号のエリアのマルチライン表示部を、前記決定された表示パターンで可視表示させること
を特徴とする電話端末。
【請求項6】
複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた複数の電話端末と、前記複数の電話端末の呼を制御する主装置とが行う呼状態表示制御方法であって、
前記各電話端末は、
呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶する表示パターン記憶部を備え、
自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出ステップと、
前記主装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶部を参照して決定する表示パターン決定ステップと、
前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示ステップと、を行い、
前記主装置は、前記複数の電話端末に共通の呼情報を生成し、前記複数の電話端末に当該呼情報を送信する送信ステップを行うこと
を特徴とする呼状態表示制御方法。
【請求項7】
請求項6記載の呼状態表示制御方法であって、
前記電話端末は、
前記マルチライン表示部の各エリアの識別番号と、回線リソース番号とを対応付けて記憶したマルチライン記憶部をさらに備え、
前記表示パターン決定ステップは、前記呼情報に含まれる回線リソース番号に対応するマルチライン表示部のエリアの識別番号を前記マルチライン記憶部を参照して決定し、
前記表示ステップは、前記決定された識別番号のエリアのマルチライン表示部を、前記決定された表示パターンで可視表示させること
を特徴とする呼状態表示制御方法。
【請求項8】
複数の回線の呼状態を表示可能なマルチライン表示部を備えた電話端末が行う、呼状態表示制御方法であって、
前記電話端末は、
呼状態および操作情報と、当該呼状態および操作情報に対応する表示パターンとを記憶した表示パターン記憶部を備え、
自電話端末に対する操作を受け付け、当該操作の操作情報を検出する操作検出ステップと、
外部装置から受信した呼情報に含まれる呼状態および前記操作情報に対応する表示パターンを前記表示パターン記憶部を参照して決定する表示パターン決定ステップと、
前記決定された表示パターンで前記マルチライン表示部を可視表示させる表示ステップと、を行うこと
を特徴とする呼状態表示制御方法。
【請求項9】
請求項8記載の呼状態表示制御方法であって、
前記電話端末は、
マルチライン表示部の各エリアの識別番号と、回線リソース番号とを対応付けて記憶したマルチライン記憶部を備え、
前記表示パターン決定ステップは、前記呼情報に含まれる回線リソース番号に対応するマルチライン表示部のエリアの識別番号を前記マルチライン記憶部を参照して決定し、
前記表示ステップは、前記決定された識別番号のエリアのマルチライン表示部を、前記決定された表示パターンで可視表示させること
を特徴とする呼状態表示制御方法。
【請求項10】
請求項8または請求項9記載の呼状態表示制御方法をコンピュータに実行させる呼状態表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−183430(P2010−183430A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26248(P2009−26248)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】