電話装置
【課題】一人の人に所持された複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する。
【解決手段】第1携帯電話機1に対する圏外転送が制御局8に設定されていて、第3携帯電話機3が第1携帯電話機1の電話番号を発信して制御局8に到達すると、第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアの無線基地局10が一斉呼び出しを行い、それに第1携帯電話機1が応答しないと、転送装置9が転送データーベース16から転送先としての第2携帯電話機2の電話番号を抽出して制御局8に返信し、制御局8から第2携帯電話機2の電話番号が関門交換機15を経由して制御局12に到達すると、第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアの無線基地局13が一斉呼び出しを行い、第2携帯電話機2が応答すると、第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で接続されて、第1・第3携帯電話機1;3が通信可能に接続される。
【解決手段】第1携帯電話機1に対する圏外転送が制御局8に設定されていて、第3携帯電話機3が第1携帯電話機1の電話番号を発信して制御局8に到達すると、第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアの無線基地局10が一斉呼び出しを行い、それに第1携帯電話機1が応答しないと、転送装置9が転送データーベース16から転送先としての第2携帯電話機2の電話番号を抽出して制御局8に返信し、制御局8から第2携帯電話機2の電話番号が関門交換機15を経由して制御局12に到達すると、第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアの無線基地局13が一斉呼び出しを行い、第2携帯電話機2が応答すると、第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で接続されて、第1・第3携帯電話機1;3が通信可能に接続される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一人の人に所持された複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示されているように、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持することは知られている。このように一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持した状態において、例えば、着信があった場合に複数台の携帯電話機を所持する人が着信した携帯電話機がどれかを認識しにくいという欠点があり、また、携帯電話機が圏外に存在すると着信が拒否されるという欠点がある。
【0003】
ところで、転送電話機能は、着信した通信を予め指定した指定先の電話機に転送する機能として広く知られている。転送電話機能としては、圏外転送や時間帯別転送が知られている。圏外転送は、携帯電話機が電源オフの状態又は圏外に存在するなどにより、無線基地局の側が携帯電話機を認証できない場合に予め指定先の電話機に転送するものである。また、時間帯別転送は、予め指定された時間帯によって予め指定された電話機に転送するものである。そして、近距離無線通信機能は、数m程度離れている電子機器同士を無線で接続してデータのやり取りを行う機能として広く知られている。この近距離無線通信機能を利用して圏外に存在する携帯電話機に着信を転送することは、特許文献2に開示されている。
【0004】
そこで、上記公知の転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、一人の人に所持された複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定することが考えられるが、上記特定された1台以外の携帯電話機に転送電話機能により転送された通信を当該1台以外の携帯電話機から上記特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信機能により送信するときに、人の操作が必要になるので、煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11‐55752号公報
【特許文献2】特開2003‐244772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持する電話装置において、転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、特定された1台以外の携帯電話機から特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信機能により送信するときに人の操作を伴うことなく自動的に送信させて着信する携帯電話機を1台に特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一人の人に所持された通信事業者の異なる複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置であって、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送設定手段とを備え、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機以外の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送手段とを備えており、上記1台の携帯電話機の転送設定手段により当該1台の携帯電話機に対する通信網が当該1台の携帯電話機から転送先として送信された上記1台の携帯電話機以外の携帯電話機の電話番号とを記録した状態において、電話が一人の人に所持された複数台の携帯電話機電話以外の電話機から上記1台の携帯電話機にかけられた場合において、当該1台の携帯電話に対する通信網が当該1台の携帯電話機に対する転送電話機能が設定されているかいないかを判断し、転送電話機能が設定されている場合には上記1台の携帯電話に対する通信網が転送先としての携帯電話機の電話番号を転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網に送信し、この送信された転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網が当該転送先の電話番号の携帯電話機を呼び出し、この呼び出された転送先の携帯電話機の転送手段が当該携帯電話機の近距離無線通信部と上記1台の携帯電話機の近距離無線通信部とを通信可能に接続することにより、上記電話のかけられた一人の人に所持された複数台の携帯電話機以外の電話機と上記1台の携帯電話機とが通信可能に接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持する電話装置において、転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、特定された1台以外の携帯電話機から特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信により送信するときに人の操作を伴うことなく自動的に送信させて着信する携帯電話機を1台に特定することができるという効果がある。また、上記特定された1台の携帯電話機に着信があった際、着信の経路に応じた着信音を出せば、その着信が転送電話機能により転送された着信なのか転送電話機能により転送された着信ではないのかを判断することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態に係る電話装置を示す構成図。
【図2】実施の形態に係る第1携帯電話機を示す構成図。
【図3】実施の形態に係る第2携帯電話機を示す構成図。
【図4】実施の形態に係る経路別音データーベースを示す図表。
【図5】実施の形態に係る転送データーベースを示す図表。
【図6】実施の形態に係る時間帯別データーベースを示す図表。
【図7】実施の形態に係る制御局の前段の処理を示すフローチャート。
【図8】実施の形態に係る転送装置の処理を示すフローチャート。
【図9】実施の形態に係る制御局の後段の処理を示すフローチャート。
【図10】実施の形態に係る制御局の後段の処理を示すフローチャート。
【図11】実施の形態に係る第1携帯電話機の着信経路別により着信音を変える処理を示すフローチャート。
【図12】実施の形態に係る第1携帯電話機の着信経路別により着信音を変える処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照し、実施の形態に係る電話装置について説明する。一人の人により所持される複数の携帯端末機として第1携帯電話機1と第2携帯電話機2とを例示する。第2携帯電話機2は、単数に限定されるものではなく、複数であってもよい。第2携帯電話機2が複数の場合、一方の第2携帯電話機2と他方の第2携帯電話機2とが互いに経営の異なる通信事業者により運営される別々の通信網を利用する方がよい。上記一人の人以外の別々の人が所持する携帯端末機として第3携帯電話機3と第4携帯電話機4とを例示する。第1乃至第4携帯電話機1乃至4は、PHS(Personal Handy-phone System)で使用可能な携帯電話機やそれ以外の通信システムで使用可能な携帯電話機で構成される。第1・第2携帯電話機1;2は、近距離無線通信5で接続して互いにデータのやり取りを行えるようになっている。第1・第3携帯電話機1;3は、1つの通信網6を利用する形態を例示する。第2・第4携帯電話機2;4は、第1・第3携帯電話機1;3と異なる別の通信網7を利用する形態を例示する。通信網6;7は、互いに経営の異なる通信事業者により運営される。
【0011】
図1の電話装置では、予め、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1を操作して通信網6に転送電話機能の圏外転送の設定として転送先設定者としての第1携帯電話機1の電話番号と転送先としての第2携帯電話機2の電話番号とを記録しておく。この実施の形態では、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1を操作して無線基地局10より制御局8に転送電話機能の圏外転送を設定しておく。この圏外転送の設定により制御局8は、圏外転送の設定時の第1携帯電話機1の電話番号と第1携帯電話機1から転送先として送信された第2携帯電話機2の電話番号とを転送装置9に送信する。これにより、転送装置9が、転送先設定者としての第1携帯電話機1の電話番号と転送先としての第2携帯電話機2の電話番号とを転送データーベース16に記録しておく。又、第1・第2携帯電話機1;2が図2のペアリング設定手段34と図3のペアリング設定手段54との働きにより、図2の近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42とが通信可能に接続されおり、図1の第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で互いに通信可能に接続されている。
【0012】
尚、第1携帯電話機1が圏外転送及び近距離無線通信5を利用して着信する1台の電話機として特定される場合を例とし、通信網6が制御局8と転送装置9と無線基地局10;11とを備えた形態、通信網7が制御局12及び無線基地局13;14を備えた形態、制御局8;12が関門交換機15によって互いに通信可能に接続された形態を例示する。転送装置9には、転送データーベース16及び時間帯別データーベース17が設けられる。制御局8には、カウンター18が設けられる。又、仮想線で示す枠19は、第1・第2携帯電話機1;2が一人の人により所持された状態を示している。近距離無線通信5は、図2の近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42との動作により実行される。転送データーベース16については、図4で説明する。時間帯別データーベース17については、図4で説明する。
【0013】
図1の電話装置において、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局10の通信可能な位置登録エリアに存在つまり圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対し発信した場合について説明する。第3携帯電話機3を所持した人が第3携帯電話機3で第1携帯電話機1の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第1携帯電話機1の電話番号が第3携帯電話機3から無線基地局11を経由して制御局8に到達する。制御局8は、通信網6における図外のホームロケーションレジスタを利用して第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局10に第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局10が自分の受け持つ位置登録エリアに第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。その一斉呼び出しに第1携帯電話機1が応答すると、第1携帯電話機1と無線基地局10とが互いに通信可能に接続され、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によりオフフックされると、第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話できるようになる。
【0014】
次に、上記電話装置において、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局10の通信可能なエリアに存在していないつまり圏外に存在しており、第2携帯電話機2が近距離無線通信5及び通信網7の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局13の通信可能なエリアに存在しているつまり圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対し発信した場合について説明する。第3携帯電話機3を所持した人が第3携帯電話機3で第1携帯電話機1の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第1携帯電話機1の電話番号が第3携帯電話機3から無線基地局11を経由して制御局8に到達する。制御局8は、通信網6における図外のホームロケーションレジスタに記録されている第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局10に第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局10が自分の受け持つ位置登録エリアに第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。第1携帯電話機1が圏外に存在することから当該一斉呼び出しに応答しないので、第1携帯電話機1と無線基地局10とが互いに通信可能に接続されず、無線基地局10は一斉呼び出しに対する第1携帯電話機1からの応答がないことを制御局8に通知する。その通知により、制御局8は、第1携帯電話機1に対する圏外転送が設定されているかいないかを判断する。
【0015】
次に、転送装置9に第1携帯電話機1に対する圏外転送が設定されている場合と設定されていない場合とについて説明する。無線基地局10は、第1携帯電話機1が無線基地局10からの一斉呼び出しに対する応答しないことを、制御局8に通知する。この通知に応じて、制御局8は、転送装置9に圏外転送が設定されているかいないかを確認する。つまり、転送装置9が制御局8から圏外転送が設定されているかいないかを確認するための信号を受信すると、転送装置9が転送データーベース16に設定されている情報を確認し、転送装置9に圏外転送が設定されている場合、すなわち、転送データーベース16に圏外転送が設定されている場合は、転送装置9が転送データーベース16から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先としての第2携帯電話機2の電話番号を抽出して制御局8に返信し、制御局8が第2携帯電話機2の電話番号と転送を行う情報とを関門交換機15から制御局12に送信する。それにより、制御局12は、通信網7における図外のホームロケーションレジスタに記憶されている第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0016】
第2携帯電話機2が圏内に存在することから上記一斉呼び出しに応答すると、第2携帯電話機2が無線基地局13を経由して制御局12に接続される。このとき、第2携帯電話機2は、転送を行う情報により図3の転送手段53の働きによって、転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認して、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、近距離無線通信5を使って第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する。それに伴い、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5に応じたメロディで着信音を発生する。尚、メロディは、いくつかの楽音が前後に連続し、リズムにしたがって連続して進行する音楽的内容を持つ旋律のことである。以下、同様である。また、第1携帯電話機1が通信を着信した場合、図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5に応じたメロディで着信音を発生するようにしたが、着信音としてはメロディでなくてもよく、例えば、「ピィ」や「ブィ」等の旋律を構成しない単音でもよい。さらに、これら単音の組み合わせでもよく、また、単音の長さを変えて設定してもよい。要は、通信を着信したときに通信を発信した「発信者」が誰であるのかを、着信部位である「無線送受信部」又は「近距離無線通信部」の関係からの音の違いとして、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が判断できる音であればよい。
【0017】
上記着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが近距離無線通信5と第2携帯電話機2と無線基地局11;13と制御局8;12と関門交換機15とを経由して通話できるようになる。尚、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、人の操作によらず自動的にオフフックすることも考えられる。これに対し、実施の形態では、上記のように、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によるオフクックの信号を第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信されることにより、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックするようになっているので、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合に図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで人の操作によらず自動的にオフフックするよりも、第2携帯電話機2に対する通信料を安くすることができる。
【0018】
又、上記転送装置9に圏外転送が設定されている場合でも、第1携帯電話機1が電源オフになっている場合は、第1携帯電話機1が近距離無線通信5による第3携帯電話機3からの呼び出しに応答しない。しかしながら、第2携帯電話機2は第3携帯電話機3と通信可能に接続されているので、そのままであると、通信料金が嵩むうえ、第2携帯電話機2と第3携帯電話機3との通信回線が維持されたままとなる。そこで、制御局8のカウンター18が転送電話機能による第2携帯電話機2への呼び出しを開始してからの時間又は時期をカウントし、カウンター18のカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達すると、制御局8がカウンター18のカウント値が呼出時間に到達したことを示す情報を関門交換機15と制御局12及び無線基地局13を経由して第2携帯電話機2に送信することにより、第2携帯電話機2が人の操作によらず自動的にオンフックになるようになっている。
【0019】
よって、第1携帯電話機1が電源オフになっている場合は、上記カウンター18のカウント値が呼出時間に到達して、第2携帯電話機2がオンフックになるのに伴い、そのオンフックの信号が第2携帯電話機2から無線基地局13を経由して制御局12に送信され、制御局12が関門交換機15を経由して制御局8に第2携帯電話機2のオンフックを通知し、制御局8が第2携帯電話機2のオンフックを無線基地局11から第3携帯電話機3に返信する。その返信を受けた第3携帯電話機3は、例えば「ただ今、電話に出ることができません。ピィという発信音の後にお名前とご用件をお話下さい」というような報知情報により、第1携帯電話機1が圏外に存在するか又は電源が切られていていることを発信者である第3携帯電話機3を所持する人に報知する。これにより、通信料金が嵩むことと第2携帯電話機2と第3携帯電話機3との通信回線が維持されたままとなることを防止することができる。
【0020】
一方、転送装置9に圏外転送が設定されていない場合は、制御局8が第1携帯電話機1から一斉呼び出しに対する応答のないことを無線基地局11から第3携帯電話機3に返信する。その返信を受けた第3携帯電話機3は、例えば「ただ今、電話に出ることができません。ピィという発信音の後にお名前とご用件をお話下さい」というような報知情報により、第1携帯電話機1が圏外に存在するか又は電源が切られていることを、発信者である第3携帯電話機3を所持する人に報知する。
【0021】
次に、図1の第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で互いに通信可能に接続されている状態において、第4携帯電話機4から第2携帯電話機2に対して発信した場合について説明する。第4携帯電話機4を所持した人が第4携帯電話機4で第2携帯電話機2の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第2携帯電話機2の電話番号が第4携帯電話機4から無線基地局14を経由して制御局12に到達する。制御局12は、通信網7における図外のホームロケーションレジスタに記憶されている第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。そして、第2携帯電話機2が圏外に存在する場合には、第2携帯電話機2が上記無線基地局13からの一斉呼び出しに応答しないので、第2携帯電話機2と無線基地局13とが互いに通信可能に接続されず、無線基地局13は一斉呼び出しに対する第2携帯電話機2からの応答がないことを制御局12に通知する。
【0022】
一方、第2携帯電話機2が圏内に存在する場合には、上記一斉呼び出しに応答可能なので、第2携帯電話機2が一斉呼び出しに応答すると、第2携帯電話機2が無線基地局13を経由して制御局12に接続される。このとき、第2携帯電話機2は、内部のコンピューターの働きにより、第4携帯電話機4による一斉呼び出しであることを確認して、マイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、近距離無線通信5を使って第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する。それに伴い、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5とに応じたメロディで着信音を発生する。その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第1携帯電話機1と第4携帯電話機3とが近距離無線通信5と第2携帯電話機2と無線基地局13;14と制御局12とを経由して通話できるようになる。
【0023】
尚、第2携帯電話機2が第4携帯電話機4による一斉呼び出しであることを確認した場合、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、人の操作によらず自動的にオフフックすることも考えられる。これに対し、実施の形態では、上記のように、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によるオフクックの信号を第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信することにより、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックするようになっているので、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合に図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで人の操作によらず自動的にオフフックするよりも、第2携帯電話機2に対する通信料を安くすることができる。
【0024】
図2を参照し、実施の形態に係る第1携帯電話機1の構成について説明する。第1携帯電話機1は、携帯容器に、無線送受信部21、近距離無線通信部22、マイクロホン23、スピーカー24、キーボード25、ディスプレイ26、バッテリー27、フラッシュメモリー28、制御部29を備える。
【0025】
無線送受信部21は、キーボード25に設置された図外の電源スイッチがオンされて、バッテリー27からの電力で動作した制御部29の制御により図1の無線基地局10と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0026】
図2に戻り、近距離無線通信部22は、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、フェリカ(登録商標)、Wi‐Fi(登録商標)を利用した近距離無線通信5により情報をやり取りするものである。マイクロホン23は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカー24は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キーボード25は、制御部29の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、オフスイッチ(発信スイッチと同義語)、オンスイッチ(発信停止スイッチと同義語)、ファンクションキーなどである。ディスプレイ26は、第1携帯電話機1を操作する人に制御部29の出力情報を可視化するための出力機器を構成する。バッテリー27は、第1携帯電話機1の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。フラッシュメモリー28は、制御部29の働きにより電話帳や通信履歴などの情報を記録する記録媒体である。
【0027】
制御部29は、CPU30、ROM31、RAM32、転送設定手段33、ペアリング設定手段34、着信経路判別手段35、経路別音データーベース36を備える。CPU30は、ROM31に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM32に記憶されている情報を使用しながら動作して第1携帯電話機1の各電気部品の動作を制御するものである。転送設定手段33、ペアリング設定手段34、着信経路判別手段35は、CPU30の動作で具現化される。
【0028】
転送設定手段33は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPU30の働きにより無線送受信部21を経由して図1の制御部29に対する圏外転送を設定する処理を行う。ペアリング設定手段34は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPUの働きにより近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42とを通信可能に接続する処理を行う。着信経路判別手段35は、CPUの働きにより無線送受信部21からの着信か近距離無線通信部22からの着信かといような着信経路を判別し、その判別結果に対応するメロディを経路別音データーベース36から抽出してスピーカー24から放出するようにスピーカー24を制御する処理を行う。経路別音データーベース36については、図5で説明する。
【0029】
図3を参照し、実施の形態に係る第2携帯電話機2の構成について説明する。第2携帯電話機2は、携帯容器に、無線送受信部41、近距離無線通信部42、マイクロホン43、スピーカー44、キーボード45、ディスプレイ46、バッテリー47、フラッシュメモリー48、制御部49を備える。
【0030】
無線送受信部41は、キーボード45に設置された図外の電源スイッチがオンされて、バッテリー47からの電力で動作した制御部49の制御により図1の無線基地局13と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0031】
図3に戻り、近距離無線通信部42は、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、フェリカ(登録商標)、Wi‐Fi(登録商標)を利用した近距離無線通信5により情報をやり取りするものである。マイクロホン43は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカー44は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キーボード45は、制御部49の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、発信スイッチ、ファンクションキーなどである。ディスプレイ46は、第2携帯電話機2を操作する人に制御部49の出力情報を可視化するための出力機器を構成する。バッテリー47は、第2携帯電話機2の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。フラッシュメモリー48は、制御部49の働きにより電話帳や通信履歴などの情報を記録する記録媒体である。
【0032】
制御部49は、CPU50、ROM51、RAM52、転送手段53、ペアリング設定手段54を備える。CPU50は、ROM51に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM52に記憶されている情報を使用しながら動作して第2携帯電話機2の各電気部品の動作を制御するものである。転送手段53、ペアリング設定手段54、着信経路判別手段35は、CPU50の動作で具現化される。転送手段53は、CPU50の働きにより図1の制御局12から送信された圏外転送を行う情報を受信すると、マイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態に設定し、近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを通信可能に接続し、その接続された近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する処理を行う。ペアリング設定手段54は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPUの働きにより近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを通信可能に接続する処理を行う。
【0033】
図4を参照し、実施の形態に係る転送データーベース16について説明する。転送データーベース16は、転送先設定者により決められた転送先に圏外転送を行うのに必要なデーターベースであり、転送先設定者の電話番号と転送先の電話番号との関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図4には図示していないが、転送先は、1番目転送先、2番目転送先に限定されるものでなく、3番目転送先、4番目転送先のように3個以上設けてもよい。又、図4において、転送先設定者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0034】
図5を参照し、実施の形態に係る経路別音データーベース36について説明する。経路別音データーベース36は、着信経路の違いにより異なる着信音を発生するのに必要なデーターベースであり、発呼者の電話番号と着信部位としての無線送受信部と着信部位としての近距離無線通信部と複数種類のメロディとの関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図5において、発呼者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0035】
図6を参照し、実施の形態に係る時間帯別データーベース17について説明する。時間帯別データーベース17は、発呼者の電話番号と転送時間と転送先との関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図6において、発信者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。又、図6において、転送時間として記録可能な員数は、2つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0036】
図7を参照し、実施の形態に係る制御局8における圏外転送の前段の処理について説明する。この前段の処理は、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ圏外に存在しており、第2携帯電話機2が近距離無線通信5及び通信網7の双方に対して待受け状態でありかつ圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対して発信した場合の処理であり、第1携帯電話機1が圏外に存在する場合又は第1携帯電話機1が圏内に存在しても第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしない場合において転送装置9に第3携帯電話機3からの転送が設定されていれば制御局8が転送処理を行い、第1携帯電話機1が圏内に存在していて第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックした場合には制御局8が転送処理を行わないものである。尚、図7の処理の説明において、第1乃至第3携帯電話機1乃至3、制御局8、転送装置9、無線基地局10については、図1を参照されたい。
【0037】
図7において、ステップ101では、第1携帯電話機1が圏外に存在するか圏内に存在するかを判断する。即ち、第1携帯電話機1が圏外に存在する場合には、無線基地局10からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対して第1携帯電話機1からの応答が無線基地局10から制御局8に到達しないので、ステップ101がYESになり、ステップ102に進む。逆に、第1携帯電話機1が圏内に存在する場合には、無線基地局10からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対して第1携帯電話機1からの応答が無線基地局10から制御局8に到達するので、ステップ101がNOになり、ステップ104に進む。
【0038】
ステップ102では、転送か転送でないかを判断する。即ち、第1携帯電話機1に対する圏外転送が転送装置9に設定されていれば、ステップ102がYESになり、ステップ103に進む。逆に、第1携帯電話機1による圏外転送が転送装置9に設定されていなければ、ステップ102がNOになり、図7の処理を終わる。ステップ103では、制御局8が転送確認指示とステップ101での判断のきっかけとなった第1携帯電話機1の電話番号とを転送装置9に出力して、図7の処理を終わる。
【0039】
一方、ステップ104からステップ111の処理は、第1携帯電話機1が圏内に存在するものの制御局8からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしない場合とオフフックした場合の処理である。つまり、ステップ104では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを開始(呼出開始)する。このステップ104での呼出開始により、第1携帯電話機1では着信音が鳴る。次に、ステップ105では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ106に進む。
【0040】
ステップ106では、ステップ105で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ106がNOになり、ステップ109に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ106がYESになり、ステップ107に進む。ステップ107では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ108に進む。ステップ108では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを終了(呼出終了)し、ステップ102に戻り、ステップ102及び又はステップ103の処理を経て図7の処理を終わる。
【0041】
又、ステップ109では、制御局8が第1携帯電話機1のオフフックかオンフックかを判断する。第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしなければ、ステップ109がNOになり、ステップ106に戻る。逆に、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすれば、ステップ109がYESになり、ステップ110に進む。ステップ110では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ111に進む。ステップ111では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを終了(呼出終了)して図7の処理を終わる。
【0042】
図8を参照し、実施の形態に係る転送装置9の処理について説明する。この転送装置9における処理は、図7のステップ103での転送確認指示と図7のステップ101での判断のきっかけとなった第1携帯電話機1の電話番号とが制御局8から転送装置9に入力した場合の処理である。尚、図8の処理の説明において、第1携帯電話機1、第2携帯電話機2、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15については図1を参照され、RAM31については図2を参照され、転送データーベース16については図4を参照されたい。図8において、ステップ201では、転送確認指示が有ったか無かったかを判断する。即ち、制御局8からの転送確認指示が転送装置9に無ければ、ステップ201がNOになり、ステップ201に戻る。逆に、制御局8からの転送指示が転送装置9に有れば、ステップ201がYESになり、ステップ202に進む。
【0043】
ステップ202では、転送装置9が転送先を決定する。即ち、転送装置9は、ステップ201で制御局8から転送確認指示と共に入力された第1携帯電話機1の電話番号を転送データーベース16に照合し、転送データーベース16から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先の電話番号を転送先として決定する。例えば、第1携帯電話機1の電話番号が「07012345678」とすると、転送装置9が図4の転送データーベース16の転送先から上記電話番号「07012345678」に対応する転送先の電話番号として1番目転送先である第2携帯電話機2の電話番号と2番目転送先であるA携帯電話機の電話番号とを抽出する。A携帯電話機の構成ついては、図示はしないが、図3の第2携帯電話機2と同様の構成になっている。つまり、A携帯電話機は、図3に示す無線送受信部41に相当する無線送受信部、近距離無線通信部42に相当する近距離無線通信部、マイクロホン43に相当するマイクロホン、スピーカー44に相当するスピーカー、キーボード45に相当するキーボード、ディスプレイ46に相当するディスプレイ、バッテリー47に相当するバッテリー、フラッシュメモリー48に相当するフラッシュメモリー、制御部49に相当する制御部を携帯容器に備え、制御部49に相当する制御部に図3に示すCPU50に相当するCPU、ROM51に相当するROM、RAM52に相当するRAM、転送手段53に相当する転送手段、ペアリング設定手段54に相当するペアリング設定手段を備える。
【0044】
尚、制御局8から転送確認指示と共に入力された電話番号に対応する転送先が転送データーベース16に1番目転送先として1個だけ記録されている場合は転送装置9が当該1番目転送先の1個だけの電話番号を抽出する。即ち、図8のステップ202では、制御局8から転送確認指示と共に入力された電話番号に対応する転送先に基づき転送データーベース16より単数又は複数の転送先の全部を1番目転送先及び2番目転送先のような順番のとおりに抽出して、ステップ203に進む。ステップ203では、転送装置9が抽出した転送先の電話番号を制御局8に返信する。
【0045】
図9及び図10を参照し、実施の形態に係る制御局8における圏外転送の後段の処理について説明する。この後段の処理は、図1の転送装置9から転送先の電話番号が制御局8に入力された場合の処理である。尚、第1携帯電話機1、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15、カウンター18については図1を参照され、マイクロホン43、スピーカー44、転送手段53については図3を参照されたい。
【0046】
先ず、図9において、ステップ301では、制御局8が転送開始かそうでないかを判断する。即ち、転送装置9からの転送先の電話番号が制御局8に入力しなければ、ステップ301がNOになり、ステップ301に戻る。逆に、転送装置9からの転送先の電話番号が制御局8に入力すれば、ステップ301がYESになり、ステップ302に進む。この実施の形態では、図4の転送データーベース16を参照すると、第1携帯電話機1の電話番号「07012345678」に対応する転送先の電話番号として1番目転送先である第2携帯電話機2の電話番号と2番目転送先であるA携帯電話機の電話番号とが転送装置9からの転送先の電話番号として制御局8に入力されて、ステップ302に進むことになる。
【0047】
ステップ302では、制御局8が1番目転送先に対する呼び出しを開始(転送先呼出開始)する。この実施の形態では、制御局8が第2携帯電話機2への呼出開始を実行する。これにより、制御局8が第2携帯電話機2の電話番号を関門交換機15から制御局12に送信する。そして、制御局12が、通信網7における図外のホームロケーションレジスタで第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0048】
次に、ステップ303では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始する。このステップ303でのカウント開始により、制御局8の図外のカウンターが呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ304に進む。ステップ304では、ステップ303で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ304がNOになり、ステップ307に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ304がYESになり、ステップ305に進む。ステップ305では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ306に進む。ステップ306では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図10のステップ310に進む。
【0049】
ステップ307では、制御局8が転送先のオフフックかオンフックかを判断する。即ち、ステップ302での転送先呼出開始による無線基地局13の第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きによりつまり転送手段53の働きにより転送を行う情報に基づいて転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認して第2携帯電話機2のマイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態(オフ状態)に設定して集音をしないようにすると共に近距離無線通信部22;42を経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達し、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発呼者の電話番号に応じたメロディで着信音を発生し、その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第2携帯電話機2が無線基地局11;13と制御局8;12と関門交換機15とを経由して第3携帯電話機3と通信可能に接続される。このように第2・第3携帯電話機2;3が通信可能に接続される過程において、制御局8が上記第2携帯電話機2のオフフックに関する信号を受け取ることにより、ステップ307がYESになり、ステップ308に進む。又、第2携帯電話機2がステップ302での転送先呼出開始から自動的にオフフックになるまでの間は、ステップ307がNOになり、ステップ304に戻る。ステップ308では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ309に進む。ステップ309では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図9及び図10の処理を終わる。
【0050】
次に、図10の処理が始まると、ステップ310では、制御局8が再転送開始かそうでないかを判断する。即ち、転送装置9から2番目転送先の図外のA携帯電話機の電話番号が制御局8に入力していなければ、ステップ310がNOになり、図9及び図10の処理を終わる。逆に、転送装置9から2番目転送先のA携帯電話機の電話番号が制御局8に入力していれば、ステップ310がYESになり、ステップ311に進む。
【0051】
ステップ311では、制御局8が2番目転送先に対する呼び出しを開始(転送先呼出開始と同義語)する。この実施の形態では、制御局8が図外のA携帯電話機への呼出開始を実行する。これにより、制御局8がA携帯電話機の電話番号を関門交換機15から図外の制御局に送信する。そして、図外の制御局が、図外の通信網における図外のホームロケーションレジスタでA携帯電話機の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ図外の無線基地局にA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた上記図外の無線基地局が自分の受け持つ位置登録エリアにA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0052】
次に、ステップ312では、制御局8が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始する。このステップ312でのカウント開始により、制御局8のカウンター18が呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ313に進む。ステップ313では、ステップ312で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ313がNOになり、ステップ316に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ313がYESになり、ステップ314に進む。ステップ314では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ315に進む。ステップ315では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了(呼出終了と同義語)し、図9及び図10の処理を終わる。
【0053】
一方、ステップ316では、制御局8が転送先のオフフックかオンフックかを判断する。即ち、ステップ312での転送先呼出開始による図外の無線基地局のA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、A携帯電話機が内部のコンピューターの働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認してA携帯電話機のマイクロホンとスピーカーとを不動作の状態(オフ状態と同義語)に設定して集音をしないようにすると共に近距離無線通信部22及び図外のA携帯電話機の近距離無線通信部を経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達し、第1携帯電話機1がA携帯電話機からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号に応じたメロディで着信音を発生し、その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、A携帯電話機が無線基地局11と制御局8と図外の無線基地局と図外の制御局と関門交換機15とを経由してA携帯電話機と通信可能に接続される。このようにA携帯電話機と第3携帯電話機3が通信可能に接続される過程において、制御局8が上記第A携帯電話機のオフフックに関する信号を受け取ることにより、ステップ316がYESになり、ステップ317に進む。又、A携帯電話機がステップ312での転送先呼出開始から自動的にオフフックになるまでの間は、ステップ316がNOになり、ステップ313に戻る。ステップ317では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ318に進む。ステップ318では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図9及び図10の処理を終わる。
【0054】
以上のように図9及び図10の処理によれば、転送装置9から転送先の電話番号として1番目転送先の電話番号及び2番目転送先の電話番号が制御局8に入力された状態において、1番目転送先の電話番号を有する第2携帯電話機2が無線基地局13の位置登録エリアへの第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに応答するようにオフフックになることにより第2携帯電話機2と第3携帯電話機3とが通信可能に接続され、又、第2携帯電話機2が無線基地局13の圏外に存在するか又は第2携帯電話機2の図外の電源スイッチがオフになっていて無線基地局13の位置登録エリアへの第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに応答しない転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウント値が呼出時間に到達すると、2番目転送先の電話番号を有するA携帯電話機が図外の無線基地局の位置登録エリアへのA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに応答するようにオフフックになることによりA携帯電話機と第3携帯電話機3とが通信可能に接続され、更に、A携帯電話機が図外の無線基地局の圏外に存在するか又はA携帯電話機の図外の電源スイッチがオフになっていて図外の無線基地局の位置登録エリアへのA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに応答しない転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウント値が呼出時間に到達すると、制御局8の圏外転送に関する後段の処理を終了する。
【0055】
図11及び図12を参照し、実施の形態に係る第1携帯電話機1が無線送受信部21からの着信か近距離無線通信部22からの着信かといように受信の経路の違いで着信音としてのメロディを変える処理について、予め、図1の第1携帯電話機1が図5の経路別音データーベース36を備えた場合を例として説明する。尚、第1携帯電話機1、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15については図1を参照され、無線送受信部21、近距離無線通信部22、キーボード25、マイクロホン23、スピーカー24、着信経路判別手段35については図2を参照されたい。
【0056】
先ず、図11において、第1携帯電話機1が無線送受信部21からの着信である場合について説明する。図11の処理が始まると、ステップ401では、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態であり、ステップ402に進む。ステップ402では、無線送受信部21で着信かどうかを判断する。即ち、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が受信の経路として無線送受信部21からの着信であるかを判別し、無線送受信部21からの着信である場合には、ステップ402がYESになり、ステップ403に進む。逆に、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が受信の経路として無線送受信部21からの着信でないと判別することにより、ステップ402がNOとなり、図12のステップ411に進む。
【0057】
図11のステップ403では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんであると判断し、ステップ403がYESになり、ステップ404に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんでないと判断し、ステップ403がNOになり、ステップ406に進む。ステップ404では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第1メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第1メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0058】
ステップ406では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんであると判断し、ステップ406がYESになり、ステップ407に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんでないと判断し、ステップ406がNOになり、ステップ408に進む。ステップ407では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのBさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第3メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第3メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0059】
ステップ408では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「09023456789」である場合は、着信経路判別手段35が上記「09023456789」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんであると判断し、ステップ408がYESになり、ステップ409に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんでないと判断し、ステップ408がNOになり、ステップ410に進む。ステップ409では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのCさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第5メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第3メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。又、ステップ410では、着信経路判別手段35が例えば、無線送受信部21から着信した電話番号「07012345666」でない電話番号又は「0398765432」でない電話番号又は「09023456789」でない電話番号としての上記以外の電話番号を図5の経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさん乃至Cさん以外の人としての上記以外の人に対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第7メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第7メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0060】
ステップ405では、第1携帯電話機1が無線送受信部21による着信処理を実行する。即ち、ステップ404で奏でられた第1メロディ又はステップ407で奏でられた第3メロディ又はステップ409で奏でられた第5メロディ又はステップ410で奏でられた第7メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人がAさん又はBさん又はCさん又はA乃至Cさん以外の人からの着信であるかを知って第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作することができる。又、上記第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とを制御局8と無線基地局10及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とが通話可能になる。
【0061】
例えば、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のAさんの電話番号「07012345666」でありかつ図1の第3携帯電話機3の電話番号である場合には、図11のステップ404で第1メロディが奏でられ、その第1メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する第3携帯電話機2とを制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが通話可能になる。
【0062】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のBさんの電話番号「0398765432」のような加入電話機の電話番号である場合には、図11のステップ407で第3メロディが奏でられ、その第3メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の加入電話用交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とが通話可能になる。
【0063】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のCさんの電話番号「09023456789」でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号である場合には、図11のステップ409で第5メロディが奏でられ、その第5メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とCさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記Cさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とが通話可能になる。
【0064】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のA乃至Cさん以外の人の電話番号でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号又は加入電話機の電話番号である場合には、図11のステップ410で第7メロディが奏でられ、その第7メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とA乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局又は加入交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記A乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とが通話可能になる。
【0065】
次に、図12において、第1携帯電話機1が近距離無線通信部22からの着信である場合について説明する。図12の処理が始まると、ステップ411では、送受信部で受信かどうかを判断する。即ち、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が近距離無線通信部22からの着信であると受信の経路を判別することにより、ステップ411がYESになり、ステップ412に進む。逆に、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が近距離無線通信部22からの着信でないと受信の経路を判別することにより、ステップ411がNOとなり、図12のステップ401に戻る。
【0066】
図12のステップ412では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんであると判断し、ステップ412がYESになり、ステップ413に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんでないと判断し、ステップ412がNOになり、ステップ415に進む。ステップ413では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第2メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第2メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0067】
ステップ415では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんであると判断し、ステップ415がYESになり、ステップ416に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんでないと判断し、ステップ415がNOになり、ステップ417に進む。ステップ416では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのBさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第4メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第4メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0068】
ステップ417では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「09023456789」である場合は、着信経路判別手段35が上記「09023456789」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんであると判断し、ステップ417がYESになり、ステップ418に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんでないと判断し、ステップ417がNOになり、ステップ419に進む。ステップ418では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのCさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第6メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第6メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。又、ステップ419では、着信経路判別手段35が例えば、無線送受信部21から着信した電話番号「07012345666」でない電話番号又は「0398765432」でない電話番号又は「09023456789」でない電話番号としての上記以外の電話番号を図5の経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさん乃至Cさん以外の人としての上記以外の人に対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第8メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第8メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0069】
ステップ414では、第1携帯電話機1が近距離無線通信部22による着信処理を実行する。即ち、ステップ413で奏でられた第2メロディ又はステップ416で奏でられた第4メロディ又はステップ418で奏でられた第6メロディ又はステップ419で奏でられた第8メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人がAさん又はBさん又はCさん又はA乃至Cさん以外の人からの着信であるかを知って第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作することができる。又、上記第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とを制御局8と無線基地局10及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とが通話可能になる。
【0070】
例えば、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のAさんの電話番号「07012345666」でありかつ図1の第3携帯電話機3の電話番号である場合には、図12のステップ413で第2メロディが奏でられ、その第2メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する第3携帯電話機2とを制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが通話可能になる。
【0071】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のBさんの電話番号「0398765432」のような加入電話機の電話番号である場合には、図12のステップ416で第4メロディが奏でられ、その第4メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の加入電話用交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とが通話可能になる。
【0072】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のCさんの電話番号「09023456789」でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号である場合には、図12のステップ418で第6メロディが奏でられ、その第6メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とCさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記Cさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とが通話可能になる。
【0073】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のA乃至Cさん以外の人の電話番号でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号又は加入電話機の電話番号である場合には、図12のステップ419で第8メロディが奏でられ、その第8メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とA乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局又は加入交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記A乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とが通話可能になる。
【0074】
実施の形態において、図1に示す転送装置9に転送データーベース16と時間帯別データーベース17とを設けることより圏外転送と時間帯別転送とを使い分けることも可能になる。圏外転送と時間帯別転送とを使い分ける場合、例えば、図2において、第1携帯電話機1の図外の電源スイッチがオン操作されるのに伴い、CPU30の働きにより圏外転送と時間帯別転送との選択をユーザーに促す選択画面がディスプレイ26に表示される。その後、ユーザーがキーボード25で圏外転送又は時間帯別転送の何れかを選択する操作を行う。例えば、ユーザーが圏外転送を選択すると、CPU30の働きによりの働きにより圏外転送がRAM32に記録されて、圏外転送が制御部29に設定される。また、ユーザーが時間帯別転送を選択すると、CPU30の働きにより時間帯別転送がRAM32に記録されて、時間帯別転送が制御部29に設定される。このように圏外転送又は時間帯別転送の何れかが制御部29に設定された後、第1携帯電話機1がバッテリー27からの電力で通信網6と近距離無線通信5及び通信網6の双方とに対して待受け状態になった後、図7乃至図10に示す圏外転送の処理又は図外の時間別転送の処理が実行されるようにすれば、圏外転送と時間帯別転送とを使い分けることができる。
【0075】
尚、時間帯別転送では、図8のステップ202で用いる転送データーベース16に代えて図6に示す時間帯別データーベース17を使用すればよい。即ち、図8のステップ202において、転送装置9が転送先を決定する場合に、転送装置9は、図8のステップ201で制御局8から転送指示と共に入力された第1携帯電話機1の電話番号を時間帯別データーベース17に照合するとき、その照合する時の時刻が時間帯別データーベース17の転送時間に記録されたどの時間帯に属するかにより、時間帯別データーベース17から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先の電話番号を転送先として決定する。
【0076】
図2に示す第1携帯電話機1の制御部29に図3に示す転送手段53に相当する転送手段を備え、又、図3示す第2携帯電話機2の制御部49に図2に示す転送設定手段33に相当する転送手段と経路別判別手段35に相当する経路別判別手段及び経路別音データーベース36に相当する経路別音データーベースを備えることにより、第1携帯電話機1を第2携帯電話機2として使用し、第2携帯電話機2を第1携帯電話機1として使用することも可能である。
【符号の説明】
【0077】
1は第1携帯電話機、2は第2携帯電話機、3は第3携帯電話機、4は第4携帯電話機、5は近距離無線通信、6は通信網、7は通信網、8は制御局、9は転送装置、10は無線基地局、11は無線基地局、12は制御局、13は無線基地局、14は無線基地局、15は関門交換機、16は転送データーベース、17は時間帯別データーベース、18はカウンター、19は枠、20は欠番、21は無線送受信部、22は近距離無線通信部、23はマイクロホン、24はスピーカー、25はキーボード、26はディスプレイ、27はバッテリー、28はフラッシュメモリー、29は制御部、30はCPU、31はROM、32はRAM、33は転送設定手段、34はペアリング設定手段、35は着信経路判別手段、36は経路別音データーベース、37乃至40は欠番、41は無線送受信部、42は近距離無線通信部、43はマイクロホン、44はスピーカー、45はキーボード、46はディスプレイ、47はバッテリー、48はフラッシュメモリー、49は制御部、50はCPU、51はROM、52はRAM、53は転送手段、54はペアリング設定手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一人の人に所持された複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示されているように、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持することは知られている。このように一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持した状態において、例えば、着信があった場合に複数台の携帯電話機を所持する人が着信した携帯電話機がどれかを認識しにくいという欠点があり、また、携帯電話機が圏外に存在すると着信が拒否されるという欠点がある。
【0003】
ところで、転送電話機能は、着信した通信を予め指定した指定先の電話機に転送する機能として広く知られている。転送電話機能としては、圏外転送や時間帯別転送が知られている。圏外転送は、携帯電話機が電源オフの状態又は圏外に存在するなどにより、無線基地局の側が携帯電話機を認証できない場合に予め指定先の電話機に転送するものである。また、時間帯別転送は、予め指定された時間帯によって予め指定された電話機に転送するものである。そして、近距離無線通信機能は、数m程度離れている電子機器同士を無線で接続してデータのやり取りを行う機能として広く知られている。この近距離無線通信機能を利用して圏外に存在する携帯電話機に着信を転送することは、特許文献2に開示されている。
【0004】
そこで、上記公知の転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、一人の人に所持された複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定することが考えられるが、上記特定された1台以外の携帯電話機に転送電話機能により転送された通信を当該1台以外の携帯電話機から上記特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信機能により送信するときに、人の操作が必要になるので、煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11‐55752号公報
【特許文献2】特開2003‐244772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持する電話装置において、転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、特定された1台以外の携帯電話機から特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信機能により送信するときに人の操作を伴うことなく自動的に送信させて着信する携帯電話機を1台に特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一人の人に所持された通信事業者の異なる複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置であって、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送設定手段とを備え、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機以外の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送手段とを備えており、上記1台の携帯電話機の転送設定手段により当該1台の携帯電話機に対する通信網が当該1台の携帯電話機から転送先として送信された上記1台の携帯電話機以外の携帯電話機の電話番号とを記録した状態において、電話が一人の人に所持された複数台の携帯電話機電話以外の電話機から上記1台の携帯電話機にかけられた場合において、当該1台の携帯電話に対する通信網が当該1台の携帯電話機に対する転送電話機能が設定されているかいないかを判断し、転送電話機能が設定されている場合には上記1台の携帯電話に対する通信網が転送先としての携帯電話機の電話番号を転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網に送信し、この送信された転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網が当該転送先の電話番号の携帯電話機を呼び出し、この呼び出された転送先の携帯電話機の転送手段が当該携帯電話機の近距離無線通信部と上記1台の携帯電話機の近距離無線通信部とを通信可能に接続することにより、上記電話のかけられた一人の人に所持された複数台の携帯電話機以外の電話機と上記1台の携帯電話機とが通信可能に接続されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、一人の人が通信事業者の異なる複数台の携帯電話機を所持する電話装置において、転送電話機能と近距離無線通信機能とを利用して、特定された1台以外の携帯電話機から特定された1台の携帯電話機に近距離無線通信により送信するときに人の操作を伴うことなく自動的に送信させて着信する携帯電話機を1台に特定することができるという効果がある。また、上記特定された1台の携帯電話機に着信があった際、着信の経路に応じた着信音を出せば、その着信が転送電話機能により転送された着信なのか転送電話機能により転送された着信ではないのかを判断することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態に係る電話装置を示す構成図。
【図2】実施の形態に係る第1携帯電話機を示す構成図。
【図3】実施の形態に係る第2携帯電話機を示す構成図。
【図4】実施の形態に係る経路別音データーベースを示す図表。
【図5】実施の形態に係る転送データーベースを示す図表。
【図6】実施の形態に係る時間帯別データーベースを示す図表。
【図7】実施の形態に係る制御局の前段の処理を示すフローチャート。
【図8】実施の形態に係る転送装置の処理を示すフローチャート。
【図9】実施の形態に係る制御局の後段の処理を示すフローチャート。
【図10】実施の形態に係る制御局の後段の処理を示すフローチャート。
【図11】実施の形態に係る第1携帯電話機の着信経路別により着信音を変える処理を示すフローチャート。
【図12】実施の形態に係る第1携帯電話機の着信経路別により着信音を変える処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照し、実施の形態に係る電話装置について説明する。一人の人により所持される複数の携帯端末機として第1携帯電話機1と第2携帯電話機2とを例示する。第2携帯電話機2は、単数に限定されるものではなく、複数であってもよい。第2携帯電話機2が複数の場合、一方の第2携帯電話機2と他方の第2携帯電話機2とが互いに経営の異なる通信事業者により運営される別々の通信網を利用する方がよい。上記一人の人以外の別々の人が所持する携帯端末機として第3携帯電話機3と第4携帯電話機4とを例示する。第1乃至第4携帯電話機1乃至4は、PHS(Personal Handy-phone System)で使用可能な携帯電話機やそれ以外の通信システムで使用可能な携帯電話機で構成される。第1・第2携帯電話機1;2は、近距離無線通信5で接続して互いにデータのやり取りを行えるようになっている。第1・第3携帯電話機1;3は、1つの通信網6を利用する形態を例示する。第2・第4携帯電話機2;4は、第1・第3携帯電話機1;3と異なる別の通信網7を利用する形態を例示する。通信網6;7は、互いに経営の異なる通信事業者により運営される。
【0011】
図1の電話装置では、予め、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1を操作して通信網6に転送電話機能の圏外転送の設定として転送先設定者としての第1携帯電話機1の電話番号と転送先としての第2携帯電話機2の電話番号とを記録しておく。この実施の形態では、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1を操作して無線基地局10より制御局8に転送電話機能の圏外転送を設定しておく。この圏外転送の設定により制御局8は、圏外転送の設定時の第1携帯電話機1の電話番号と第1携帯電話機1から転送先として送信された第2携帯電話機2の電話番号とを転送装置9に送信する。これにより、転送装置9が、転送先設定者としての第1携帯電話機1の電話番号と転送先としての第2携帯電話機2の電話番号とを転送データーベース16に記録しておく。又、第1・第2携帯電話機1;2が図2のペアリング設定手段34と図3のペアリング設定手段54との働きにより、図2の近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42とが通信可能に接続されおり、図1の第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で互いに通信可能に接続されている。
【0012】
尚、第1携帯電話機1が圏外転送及び近距離無線通信5を利用して着信する1台の電話機として特定される場合を例とし、通信網6が制御局8と転送装置9と無線基地局10;11とを備えた形態、通信網7が制御局12及び無線基地局13;14を備えた形態、制御局8;12が関門交換機15によって互いに通信可能に接続された形態を例示する。転送装置9には、転送データーベース16及び時間帯別データーベース17が設けられる。制御局8には、カウンター18が設けられる。又、仮想線で示す枠19は、第1・第2携帯電話機1;2が一人の人により所持された状態を示している。近距離無線通信5は、図2の近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42との動作により実行される。転送データーベース16については、図4で説明する。時間帯別データーベース17については、図4で説明する。
【0013】
図1の電話装置において、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局10の通信可能な位置登録エリアに存在つまり圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対し発信した場合について説明する。第3携帯電話機3を所持した人が第3携帯電話機3で第1携帯電話機1の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第1携帯電話機1の電話番号が第3携帯電話機3から無線基地局11を経由して制御局8に到達する。制御局8は、通信網6における図外のホームロケーションレジスタを利用して第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局10に第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局10が自分の受け持つ位置登録エリアに第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。その一斉呼び出しに第1携帯電話機1が応答すると、第1携帯電話機1と無線基地局10とが互いに通信可能に接続され、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によりオフフックされると、第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話できるようになる。
【0014】
次に、上記電話装置において、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局10の通信可能なエリアに存在していないつまり圏外に存在しており、第2携帯電話機2が近距離無線通信5及び通信網7の双方に対して待受け状態でありかつ無線基地局13の通信可能なエリアに存在しているつまり圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対し発信した場合について説明する。第3携帯電話機3を所持した人が第3携帯電話機3で第1携帯電話機1の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第1携帯電話機1の電話番号が第3携帯電話機3から無線基地局11を経由して制御局8に到達する。制御局8は、通信網6における図外のホームロケーションレジスタに記録されている第1携帯電話機1の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局10に第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局10が自分の受け持つ位置登録エリアに第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。第1携帯電話機1が圏外に存在することから当該一斉呼び出しに応答しないので、第1携帯電話機1と無線基地局10とが互いに通信可能に接続されず、無線基地局10は一斉呼び出しに対する第1携帯電話機1からの応答がないことを制御局8に通知する。その通知により、制御局8は、第1携帯電話機1に対する圏外転送が設定されているかいないかを判断する。
【0015】
次に、転送装置9に第1携帯電話機1に対する圏外転送が設定されている場合と設定されていない場合とについて説明する。無線基地局10は、第1携帯電話機1が無線基地局10からの一斉呼び出しに対する応答しないことを、制御局8に通知する。この通知に応じて、制御局8は、転送装置9に圏外転送が設定されているかいないかを確認する。つまり、転送装置9が制御局8から圏外転送が設定されているかいないかを確認するための信号を受信すると、転送装置9が転送データーベース16に設定されている情報を確認し、転送装置9に圏外転送が設定されている場合、すなわち、転送データーベース16に圏外転送が設定されている場合は、転送装置9が転送データーベース16から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先としての第2携帯電話機2の電話番号を抽出して制御局8に返信し、制御局8が第2携帯電話機2の電話番号と転送を行う情報とを関門交換機15から制御局12に送信する。それにより、制御局12は、通信網7における図外のホームロケーションレジスタに記憶されている第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0016】
第2携帯電話機2が圏内に存在することから上記一斉呼び出しに応答すると、第2携帯電話機2が無線基地局13を経由して制御局12に接続される。このとき、第2携帯電話機2は、転送を行う情報により図3の転送手段53の働きによって、転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認して、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、近距離無線通信5を使って第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する。それに伴い、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5に応じたメロディで着信音を発生する。尚、メロディは、いくつかの楽音が前後に連続し、リズムにしたがって連続して進行する音楽的内容を持つ旋律のことである。以下、同様である。また、第1携帯電話機1が通信を着信した場合、図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5に応じたメロディで着信音を発生するようにしたが、着信音としてはメロディでなくてもよく、例えば、「ピィ」や「ブィ」等の旋律を構成しない単音でもよい。さらに、これら単音の組み合わせでもよく、また、単音の長さを変えて設定してもよい。要は、通信を着信したときに通信を発信した「発信者」が誰であるのかを、着信部位である「無線送受信部」又は「近距離無線通信部」の関係からの音の違いとして、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が判断できる音であればよい。
【0017】
上記着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが近距離無線通信5と第2携帯電話機2と無線基地局11;13と制御局8;12と関門交換機15とを経由して通話できるようになる。尚、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、人の操作によらず自動的にオフフックすることも考えられる。これに対し、実施の形態では、上記のように、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によるオフクックの信号を第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信されることにより、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックするようになっているので、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合に図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで人の操作によらず自動的にオフフックするよりも、第2携帯電話機2に対する通信料を安くすることができる。
【0018】
又、上記転送装置9に圏外転送が設定されている場合でも、第1携帯電話機1が電源オフになっている場合は、第1携帯電話機1が近距離無線通信5による第3携帯電話機3からの呼び出しに応答しない。しかしながら、第2携帯電話機2は第3携帯電話機3と通信可能に接続されているので、そのままであると、通信料金が嵩むうえ、第2携帯電話機2と第3携帯電話機3との通信回線が維持されたままとなる。そこで、制御局8のカウンター18が転送電話機能による第2携帯電話機2への呼び出しを開始してからの時間又は時期をカウントし、カウンター18のカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達すると、制御局8がカウンター18のカウント値が呼出時間に到達したことを示す情報を関門交換機15と制御局12及び無線基地局13を経由して第2携帯電話機2に送信することにより、第2携帯電話機2が人の操作によらず自動的にオンフックになるようになっている。
【0019】
よって、第1携帯電話機1が電源オフになっている場合は、上記カウンター18のカウント値が呼出時間に到達して、第2携帯電話機2がオンフックになるのに伴い、そのオンフックの信号が第2携帯電話機2から無線基地局13を経由して制御局12に送信され、制御局12が関門交換機15を経由して制御局8に第2携帯電話機2のオンフックを通知し、制御局8が第2携帯電話機2のオンフックを無線基地局11から第3携帯電話機3に返信する。その返信を受けた第3携帯電話機3は、例えば「ただ今、電話に出ることができません。ピィという発信音の後にお名前とご用件をお話下さい」というような報知情報により、第1携帯電話機1が圏外に存在するか又は電源が切られていていることを発信者である第3携帯電話機3を所持する人に報知する。これにより、通信料金が嵩むことと第2携帯電話機2と第3携帯電話機3との通信回線が維持されたままとなることを防止することができる。
【0020】
一方、転送装置9に圏外転送が設定されていない場合は、制御局8が第1携帯電話機1から一斉呼び出しに対する応答のないことを無線基地局11から第3携帯電話機3に返信する。その返信を受けた第3携帯電話機3は、例えば「ただ今、電話に出ることができません。ピィという発信音の後にお名前とご用件をお話下さい」というような報知情報により、第1携帯電話機1が圏外に存在するか又は電源が切られていることを、発信者である第3携帯電話機3を所持する人に報知する。
【0021】
次に、図1の第1・第2携帯電話機1;2が近距離無線通信5で互いに通信可能に接続されている状態において、第4携帯電話機4から第2携帯電話機2に対して発信した場合について説明する。第4携帯電話機4を所持した人が第4携帯電話機4で第2携帯電話機2の電話番号を入力して発信を行う。それに伴い、第2携帯電話機2の電話番号が第4携帯電話機4から無線基地局14を経由して制御局12に到達する。制御局12は、通信網7における図外のホームロケーションレジスタに記憶されている第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。そして、第2携帯電話機2が圏外に存在する場合には、第2携帯電話機2が上記無線基地局13からの一斉呼び出しに応答しないので、第2携帯電話機2と無線基地局13とが互いに通信可能に接続されず、無線基地局13は一斉呼び出しに対する第2携帯電話機2からの応答がないことを制御局12に通知する。
【0022】
一方、第2携帯電話機2が圏内に存在する場合には、上記一斉呼び出しに応答可能なので、第2携帯電話機2が一斉呼び出しに応答すると、第2携帯電話機2が無線基地局13を経由して制御局12に接続される。このとき、第2携帯電話機2は、内部のコンピューターの働きにより、第4携帯電話機4による一斉呼び出しであることを確認して、マイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、近距離無線通信5を使って第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する。それに伴い、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号と近距離無線通信5とに応じたメロディで着信音を発生する。その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第1携帯電話機1と第4携帯電話機3とが近距離無線通信5と第2携帯電話機2と無線基地局13;14と制御局12とを経由して通話できるようになる。
【0023】
尚、第2携帯電話機2が第4携帯電話機4による一斉呼び出しであることを確認した場合、図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで、人の操作によらず自動的にオフフックすることも考えられる。これに対し、実施の形態では、上記のように、第1携帯電話機1が第1・第2携帯電話機1;2を所持する人によるオフクックの信号を第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信することにより、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックするようになっているので、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認した場合に図3のマイクロホン43と図3のスピーカー44とを不動作の状態に設定して集音をしないと共に着信音を発生しないで人の操作によらず自動的にオフフックするよりも、第2携帯電話機2に対する通信料を安くすることができる。
【0024】
図2を参照し、実施の形態に係る第1携帯電話機1の構成について説明する。第1携帯電話機1は、携帯容器に、無線送受信部21、近距離無線通信部22、マイクロホン23、スピーカー24、キーボード25、ディスプレイ26、バッテリー27、フラッシュメモリー28、制御部29を備える。
【0025】
無線送受信部21は、キーボード25に設置された図外の電源スイッチがオンされて、バッテリー27からの電力で動作した制御部29の制御により図1の無線基地局10と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0026】
図2に戻り、近距離無線通信部22は、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、フェリカ(登録商標)、Wi‐Fi(登録商標)を利用した近距離無線通信5により情報をやり取りするものである。マイクロホン23は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカー24は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キーボード25は、制御部29の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、オフスイッチ(発信スイッチと同義語)、オンスイッチ(発信停止スイッチと同義語)、ファンクションキーなどである。ディスプレイ26は、第1携帯電話機1を操作する人に制御部29の出力情報を可視化するための出力機器を構成する。バッテリー27は、第1携帯電話機1の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。フラッシュメモリー28は、制御部29の働きにより電話帳や通信履歴などの情報を記録する記録媒体である。
【0027】
制御部29は、CPU30、ROM31、RAM32、転送設定手段33、ペアリング設定手段34、着信経路判別手段35、経路別音データーベース36を備える。CPU30は、ROM31に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM32に記憶されている情報を使用しながら動作して第1携帯電話機1の各電気部品の動作を制御するものである。転送設定手段33、ペアリング設定手段34、着信経路判別手段35は、CPU30の動作で具現化される。
【0028】
転送設定手段33は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPU30の働きにより無線送受信部21を経由して図1の制御部29に対する圏外転送を設定する処理を行う。ペアリング設定手段34は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPUの働きにより近距離無線通信部22と図3の近距離無線通信部42とを通信可能に接続する処理を行う。着信経路判別手段35は、CPUの働きにより無線送受信部21からの着信か近距離無線通信部22からの着信かといような着信経路を判別し、その判別結果に対応するメロディを経路別音データーベース36から抽出してスピーカー24から放出するようにスピーカー24を制御する処理を行う。経路別音データーベース36については、図5で説明する。
【0029】
図3を参照し、実施の形態に係る第2携帯電話機2の構成について説明する。第2携帯電話機2は、携帯容器に、無線送受信部41、近距離無線通信部42、マイクロホン43、スピーカー44、キーボード45、ディスプレイ46、バッテリー47、フラッシュメモリー48、制御部49を備える。
【0030】
無線送受信部41は、キーボード45に設置された図外の電源スイッチがオンされて、バッテリー47からの電力で動作した制御部49の制御により図1の無線基地局13と無線通信を行うものであって、通話機能だけを備えた構成、通話機能とデータ通信機能とを併有した構成が考えられる。
【0031】
図3に戻り、近距離無線通信部42は、赤外線、ブルートゥース(登録商標)、フェリカ(登録商標)、Wi‐Fi(登録商標)を利用した近距離無線通信5により情報をやり取りするものである。マイクロホン43は、音声や音を集音して電気信号に変換して出力する機器である。スピーカー44は、電気信号を音声や音に変換して出力する機器である。キーボード45は、制御部49の入力機器を構成する多数のキーを備える。多数のキーとしては、置数キー、電源スイッチ、発信スイッチ、ファンクションキーなどである。ディスプレイ46は、第2携帯電話機2を操作する人に制御部49の出力情報を可視化するための出力機器を構成する。バッテリー47は、第2携帯電話機2の各電気部品に直流の電力を供給する電源である。フラッシュメモリー48は、制御部49の働きにより電話帳や通信履歴などの情報を記録する記録媒体である。
【0032】
制御部49は、CPU50、ROM51、RAM52、転送手段53、ペアリング設定手段54を備える。CPU50は、ROM51に格納されたオペレーティングシステムやアプリケーションソフトからなるプログラムにしたがいRAM52に記憶されている情報を使用しながら動作して第2携帯電話機2の各電気部品の動作を制御するものである。転送手段53、ペアリング設定手段54、着信経路判別手段35は、CPU50の動作で具現化される。転送手段53は、CPU50の働きにより図1の制御局12から送信された圏外転送を行う情報を受信すると、マイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態に設定し、近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを通信可能に接続し、その接続された近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達する処理を行う。ペアリング設定手段54は、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人の操作をきっかけとするCPUの働きにより近距離無線通信部42と図2の近距離無線通信部22とを通信可能に接続する処理を行う。
【0033】
図4を参照し、実施の形態に係る転送データーベース16について説明する。転送データーベース16は、転送先設定者により決められた転送先に圏外転送を行うのに必要なデーターベースであり、転送先設定者の電話番号と転送先の電話番号との関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図4には図示していないが、転送先は、1番目転送先、2番目転送先に限定されるものでなく、3番目転送先、4番目転送先のように3個以上設けてもよい。又、図4において、転送先設定者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0034】
図5を参照し、実施の形態に係る経路別音データーベース36について説明する。経路別音データーベース36は、着信経路の違いにより異なる着信音を発生するのに必要なデーターベースであり、発呼者の電話番号と着信部位としての無線送受信部と着信部位としての近距離無線通信部と複数種類のメロディとの関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図5において、発呼者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0035】
図6を参照し、実施の形態に係る時間帯別データーベース17について説明する。時間帯別データーベース17は、発呼者の電話番号と転送時間と転送先との関係を規定したデーターベースとして構築されている。又、図6において、発信者として記録可能な員数は、4つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。又、図6において、転送時間として記録可能な員数は、2つに限定されるものではなく、単数でも又は複数でもよい。
【0036】
図7を参照し、実施の形態に係る制御局8における圏外転送の前段の処理について説明する。この前段の処理は、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態でありかつ圏外に存在しており、第2携帯電話機2が近距離無線通信5及び通信網7の双方に対して待受け状態でありかつ圏内に存在している状態において、第3携帯電話機3から第1携帯電話機1に対して発信した場合の処理であり、第1携帯電話機1が圏外に存在する場合又は第1携帯電話機1が圏内に存在しても第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしない場合において転送装置9に第3携帯電話機3からの転送が設定されていれば制御局8が転送処理を行い、第1携帯電話機1が圏内に存在していて第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックした場合には制御局8が転送処理を行わないものである。尚、図7の処理の説明において、第1乃至第3携帯電話機1乃至3、制御局8、転送装置9、無線基地局10については、図1を参照されたい。
【0037】
図7において、ステップ101では、第1携帯電話機1が圏外に存在するか圏内に存在するかを判断する。即ち、第1携帯電話機1が圏外に存在する場合には、無線基地局10からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対して第1携帯電話機1からの応答が無線基地局10から制御局8に到達しないので、ステップ101がYESになり、ステップ102に進む。逆に、第1携帯電話機1が圏内に存在する場合には、無線基地局10からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対して第1携帯電話機1からの応答が無線基地局10から制御局8に到達するので、ステップ101がNOになり、ステップ104に進む。
【0038】
ステップ102では、転送か転送でないかを判断する。即ち、第1携帯電話機1に対する圏外転送が転送装置9に設定されていれば、ステップ102がYESになり、ステップ103に進む。逆に、第1携帯電話機1による圏外転送が転送装置9に設定されていなければ、ステップ102がNOになり、図7の処理を終わる。ステップ103では、制御局8が転送確認指示とステップ101での判断のきっかけとなった第1携帯電話機1の電話番号とを転送装置9に出力して、図7の処理を終わる。
【0039】
一方、ステップ104からステップ111の処理は、第1携帯電話機1が圏内に存在するものの制御局8からの第1携帯電話機1の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしない場合とオフフックした場合の処理である。つまり、ステップ104では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを開始(呼出開始)する。このステップ104での呼出開始により、第1携帯電話機1では着信音が鳴る。次に、ステップ105では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ106に進む。
【0040】
ステップ106では、ステップ105で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ106がNOになり、ステップ109に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ106がYESになり、ステップ107に進む。ステップ107では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ108に進む。ステップ108では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを終了(呼出終了)し、ステップ102に戻り、ステップ102及び又はステップ103の処理を経て図7の処理を終わる。
【0041】
又、ステップ109では、制御局8が第1携帯電話機1のオフフックかオンフックかを判断する。第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックしなければ、ステップ109がNOになり、ステップ106に戻る。逆に、第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすれば、ステップ109がYESになり、ステップ110に進む。ステップ110では、制御局8のカウンター18が第1携帯電話機1に対する呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ111に進む。ステップ111では、制御局8が第1携帯電話機1に対する呼び出しを終了(呼出終了)して図7の処理を終わる。
【0042】
図8を参照し、実施の形態に係る転送装置9の処理について説明する。この転送装置9における処理は、図7のステップ103での転送確認指示と図7のステップ101での判断のきっかけとなった第1携帯電話機1の電話番号とが制御局8から転送装置9に入力した場合の処理である。尚、図8の処理の説明において、第1携帯電話機1、第2携帯電話機2、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15については図1を参照され、RAM31については図2を参照され、転送データーベース16については図4を参照されたい。図8において、ステップ201では、転送確認指示が有ったか無かったかを判断する。即ち、制御局8からの転送確認指示が転送装置9に無ければ、ステップ201がNOになり、ステップ201に戻る。逆に、制御局8からの転送指示が転送装置9に有れば、ステップ201がYESになり、ステップ202に進む。
【0043】
ステップ202では、転送装置9が転送先を決定する。即ち、転送装置9は、ステップ201で制御局8から転送確認指示と共に入力された第1携帯電話機1の電話番号を転送データーベース16に照合し、転送データーベース16から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先の電話番号を転送先として決定する。例えば、第1携帯電話機1の電話番号が「07012345678」とすると、転送装置9が図4の転送データーベース16の転送先から上記電話番号「07012345678」に対応する転送先の電話番号として1番目転送先である第2携帯電話機2の電話番号と2番目転送先であるA携帯電話機の電話番号とを抽出する。A携帯電話機の構成ついては、図示はしないが、図3の第2携帯電話機2と同様の構成になっている。つまり、A携帯電話機は、図3に示す無線送受信部41に相当する無線送受信部、近距離無線通信部42に相当する近距離無線通信部、マイクロホン43に相当するマイクロホン、スピーカー44に相当するスピーカー、キーボード45に相当するキーボード、ディスプレイ46に相当するディスプレイ、バッテリー47に相当するバッテリー、フラッシュメモリー48に相当するフラッシュメモリー、制御部49に相当する制御部を携帯容器に備え、制御部49に相当する制御部に図3に示すCPU50に相当するCPU、ROM51に相当するROM、RAM52に相当するRAM、転送手段53に相当する転送手段、ペアリング設定手段54に相当するペアリング設定手段を備える。
【0044】
尚、制御局8から転送確認指示と共に入力された電話番号に対応する転送先が転送データーベース16に1番目転送先として1個だけ記録されている場合は転送装置9が当該1番目転送先の1個だけの電話番号を抽出する。即ち、図8のステップ202では、制御局8から転送確認指示と共に入力された電話番号に対応する転送先に基づき転送データーベース16より単数又は複数の転送先の全部を1番目転送先及び2番目転送先のような順番のとおりに抽出して、ステップ203に進む。ステップ203では、転送装置9が抽出した転送先の電話番号を制御局8に返信する。
【0045】
図9及び図10を参照し、実施の形態に係る制御局8における圏外転送の後段の処理について説明する。この後段の処理は、図1の転送装置9から転送先の電話番号が制御局8に入力された場合の処理である。尚、第1携帯電話機1、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15、カウンター18については図1を参照され、マイクロホン43、スピーカー44、転送手段53については図3を参照されたい。
【0046】
先ず、図9において、ステップ301では、制御局8が転送開始かそうでないかを判断する。即ち、転送装置9からの転送先の電話番号が制御局8に入力しなければ、ステップ301がNOになり、ステップ301に戻る。逆に、転送装置9からの転送先の電話番号が制御局8に入力すれば、ステップ301がYESになり、ステップ302に進む。この実施の形態では、図4の転送データーベース16を参照すると、第1携帯電話機1の電話番号「07012345678」に対応する転送先の電話番号として1番目転送先である第2携帯電話機2の電話番号と2番目転送先であるA携帯電話機の電話番号とが転送装置9からの転送先の電話番号として制御局8に入力されて、ステップ302に進むことになる。
【0047】
ステップ302では、制御局8が1番目転送先に対する呼び出しを開始(転送先呼出開始)する。この実施の形態では、制御局8が第2携帯電話機2への呼出開始を実行する。これにより、制御局8が第2携帯電話機2の電話番号を関門交換機15から制御局12に送信する。そして、制御局12が、通信網7における図外のホームロケーションレジスタで第2携帯電話機2の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ無線基地局13に第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた無線基地局13が自分の受け持つ位置登録エリアに第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0048】
次に、ステップ303では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始する。このステップ303でのカウント開始により、制御局8の図外のカウンターが呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ304に進む。ステップ304では、ステップ303で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ304がNOになり、ステップ307に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ304がYESになり、ステップ305に進む。ステップ305では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ306に進む。ステップ306では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図10のステップ310に進む。
【0049】
ステップ307では、制御局8が転送先のオフフックかオンフックかを判断する。即ち、ステップ302での転送先呼出開始による無線基地局13の第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、第2携帯電話機2が内部のコンピューターの働きによりつまり転送手段53の働きにより転送を行う情報に基づいて転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認して第2携帯電話機2のマイクロホン43とスピーカー44とを不動作の状態(オフ状態)に設定して集音をしないようにすると共に近距離無線通信部22;42を経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達し、第1携帯電話機1が第2携帯電話機2からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発呼者の電話番号に応じたメロディで着信音を発生し、その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、第2携帯電話機2が無線基地局11;13と制御局8;12と関門交換機15とを経由して第3携帯電話機3と通信可能に接続される。このように第2・第3携帯電話機2;3が通信可能に接続される過程において、制御局8が上記第2携帯電話機2のオフフックに関する信号を受け取ることにより、ステップ307がYESになり、ステップ308に進む。又、第2携帯電話機2がステップ302での転送先呼出開始から自動的にオフフックになるまでの間は、ステップ307がNOになり、ステップ304に戻る。ステップ308では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ309に進む。ステップ309では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図9及び図10の処理を終わる。
【0050】
次に、図10の処理が始まると、ステップ310では、制御局8が再転送開始かそうでないかを判断する。即ち、転送装置9から2番目転送先の図外のA携帯電話機の電話番号が制御局8に入力していなければ、ステップ310がNOになり、図9及び図10の処理を終わる。逆に、転送装置9から2番目転送先のA携帯電話機の電話番号が制御局8に入力していれば、ステップ310がYESになり、ステップ311に進む。
【0051】
ステップ311では、制御局8が2番目転送先に対する呼び出しを開始(転送先呼出開始と同義語)する。この実施の形態では、制御局8が図外のA携帯電話機への呼出開始を実行する。これにより、制御局8がA携帯電話機の電話番号を関門交換機15から図外の制御局に送信する。そして、図外の制御局が、図外の通信網における図外のホームロケーションレジスタでA携帯電話機の存在する位置登録エリアを確認し、その確認された位置登録エリアを受け持つ図外の無線基地局にA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しの指示を出す。この指示を受けた上記図外の無線基地局が自分の受け持つ位置登録エリアにA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しを行う。
【0052】
次に、ステップ312では、制御局8が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始する。このステップ312でのカウント開始により、制御局8のカウンター18が呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを開始し、ステップ313に進む。ステップ313では、ステップ312で開始されたカウント値が制御局8に設定された呼出時間に到達したか到達しないかを判断する。カウント値が呼出時間に到達しなければ、ステップ313がNOになり、ステップ316に進む。逆に、カウント値が呼出時間に到達すると、ステップ313がYESになり、ステップ314に進む。ステップ314では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ315に進む。ステップ315では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了(呼出終了と同義語)し、図9及び図10の処理を終わる。
【0053】
一方、ステップ316では、制御局8が転送先のオフフックかオンフックかを判断する。即ち、ステップ312での転送先呼出開始による図外の無線基地局のA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに対し、A携帯電話機が内部のコンピューターの働きにより転送電話機能による一斉呼び出しであることを確認してA携帯電話機のマイクロホンとスピーカーとを不動作の状態(オフ状態と同義語)に設定して集音をしないようにすると共に近距離無線通信部22及び図外のA携帯電話機の近距離無線通信部を経由して第1携帯電話機1に呼び出しを伝達し、第1携帯電話機1がA携帯電話機からの近距離無線通信5による着信であることを確認して図5の経路別音データーベース36に基づき発信者の電話番号に応じたメロディで着信音を発生し、その着信音を聴いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1をオフフックすると、そのオフクックの信号が第1携帯電話機1から第2携帯電話機2に送信され、第2携帯電話機2が図3の転送手段53の働きにより、人の操作によらず自動的にオフフックになり、A携帯電話機が無線基地局11と制御局8と図外の無線基地局と図外の制御局と関門交換機15とを経由してA携帯電話機と通信可能に接続される。このようにA携帯電話機と第3携帯電話機3が通信可能に接続される過程において、制御局8が上記第A携帯電話機のオフフックに関する信号を受け取ることにより、ステップ316がYESになり、ステップ317に進む。又、A携帯電話機がステップ312での転送先呼出開始から自動的にオフフックになるまでの間は、ステップ316がNOになり、ステップ313に戻る。ステップ317では、制御局8のカウンター18が転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウントを終了し、カウンター18のカウント値をゼロにリセットし、ステップ318に進む。ステップ318では、制御局8が転送先に対する呼び出しを終了し、図9及び図10の処理を終わる。
【0054】
以上のように図9及び図10の処理によれば、転送装置9から転送先の電話番号として1番目転送先の電話番号及び2番目転送先の電話番号が制御局8に入力された状態において、1番目転送先の電話番号を有する第2携帯電話機2が無線基地局13の位置登録エリアへの第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに応答するようにオフフックになることにより第2携帯電話機2と第3携帯電話機3とが通信可能に接続され、又、第2携帯電話機2が無線基地局13の圏外に存在するか又は第2携帯電話機2の図外の電源スイッチがオフになっていて無線基地局13の位置登録エリアへの第2携帯電話機2の電話番号に対する一斉呼び出しに応答しない転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウント値が呼出時間に到達すると、2番目転送先の電話番号を有するA携帯電話機が図外の無線基地局の位置登録エリアへのA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに応答するようにオフフックになることによりA携帯電話機と第3携帯電話機3とが通信可能に接続され、更に、A携帯電話機が図外の無線基地局の圏外に存在するか又はA携帯電話機の図外の電源スイッチがオフになっていて図外の無線基地局の位置登録エリアへのA携帯電話機の電話番号に対する一斉呼び出しに応答しない転送先呼出開始からの経過時間又は経過期間のカウント値が呼出時間に到達すると、制御局8の圏外転送に関する後段の処理を終了する。
【0055】
図11及び図12を参照し、実施の形態に係る第1携帯電話機1が無線送受信部21からの着信か近距離無線通信部22からの着信かといように受信の経路の違いで着信音としてのメロディを変える処理について、予め、図1の第1携帯電話機1が図5の経路別音データーベース36を備えた場合を例として説明する。尚、第1携帯電話機1、通信網7、制御局8;12、転送装置9、無線基地局10;13、関門交換機15については図1を参照され、無線送受信部21、近距離無線通信部22、キーボード25、マイクロホン23、スピーカー24、着信経路判別手段35については図2を参照されたい。
【0056】
先ず、図11において、第1携帯電話機1が無線送受信部21からの着信である場合について説明する。図11の処理が始まると、ステップ401では、第1携帯電話機1が近距離無線通信5及び通信網6の双方に対して待受け状態であり、ステップ402に進む。ステップ402では、無線送受信部21で着信かどうかを判断する。即ち、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が受信の経路として無線送受信部21からの着信であるかを判別し、無線送受信部21からの着信である場合には、ステップ402がYESになり、ステップ403に進む。逆に、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が受信の経路として無線送受信部21からの着信でないと判別することにより、ステップ402がNOとなり、図12のステップ411に進む。
【0057】
図11のステップ403では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんであると判断し、ステップ403がYESになり、ステップ404に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんでないと判断し、ステップ403がNOになり、ステップ406に進む。ステップ404では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第1メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第1メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0058】
ステップ406では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんであると判断し、ステップ406がYESになり、ステップ407に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんでないと判断し、ステップ406がNOになり、ステップ408に進む。ステップ407では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのBさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第3メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第3メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0059】
ステップ408では、着信経路判別手段35が無線送受信部21から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「09023456789」である場合は、着信経路判別手段35が上記「09023456789」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんであると判断し、ステップ408がYESになり、ステップ409に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんでないと判断し、ステップ408がNOになり、ステップ410に進む。ステップ409では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのCさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第5メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第3メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。又、ステップ410では、着信経路判別手段35が例えば、無線送受信部21から着信した電話番号「07012345666」でない電話番号又は「0398765432」でない電話番号又は「09023456789」でない電話番号としての上記以外の電話番号を図5の経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさん乃至Cさん以外の人としての上記以外の人に対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の無線送受信部欄から第7メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第7メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ405に進む。
【0060】
ステップ405では、第1携帯電話機1が無線送受信部21による着信処理を実行する。即ち、ステップ404で奏でられた第1メロディ又はステップ407で奏でられた第3メロディ又はステップ409で奏でられた第5メロディ又はステップ410で奏でられた第7メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人がAさん又はBさん又はCさん又はA乃至Cさん以外の人からの着信であるかを知って第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作することができる。又、上記第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とを制御局8と無線基地局10及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とが通話可能になる。
【0061】
例えば、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のAさんの電話番号「07012345666」でありかつ図1の第3携帯電話機3の電話番号である場合には、図11のステップ404で第1メロディが奏でられ、その第1メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する第3携帯電話機2とを制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが通話可能になる。
【0062】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のBさんの電話番号「0398765432」のような加入電話機の電話番号である場合には、図11のステップ407で第3メロディが奏でられ、その第3メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の加入電話用交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とが通話可能になる。
【0063】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のCさんの電話番号「09023456789」でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号である場合には、図11のステップ409で第5メロディが奏でられ、その第5メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とCさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記Cさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とが通話可能になる。
【0064】
又、図11のステップ402の着信経路判別手段35による無線送受信部21からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のA乃至Cさん以外の人の電話番号でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号又は加入電話機の電話番号である場合には、図11のステップ410で第7メロディが奏でられ、その第7メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とA乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局又は加入交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記A乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とが通話可能になる。
【0065】
次に、図12において、第1携帯電話機1が近距離無線通信部22からの着信である場合について説明する。図12の処理が始まると、ステップ411では、送受信部で受信かどうかを判断する。即ち、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が近距離無線通信部22からの着信であると受信の経路を判別することにより、ステップ411がYESになり、ステップ412に進む。逆に、第1携帯電話機1の着信経路判別手段35が近距離無線通信部22からの着信でないと受信の経路を判別することにより、ステップ411がNOとなり、図12のステップ401に戻る。
【0066】
図12のステップ412では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんであると判断し、ステップ412がYESになり、ステップ413に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がAさんでないと判断し、ステップ412がNOになり、ステップ415に進む。ステップ413では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第2メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第2メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0067】
ステップ415では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「0398765432」である場合は、着信経路判別手段35が上記「0398765432」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんであると判断し、ステップ415がYESになり、ステップ416に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「09023456789」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がBさんでないと判断し、ステップ415がNOになり、ステップ417に進む。ステップ416では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのBさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第4メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第4メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0068】
ステップ417では、着信経路判別手段35が近距離無線通信部22から着信した電話番号を経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から発信者を判断する。例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「09023456789」である場合は、着信経路判別手段35が上記「09023456789」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんであると判断し、ステップ417がYESになり、ステップ418に進む。逆に、例えば、無線送受信部21から着信した電話番号が「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」である場合は、着信経路判別手段35が上記「07012345666」又は「0398765432」又は「上記以外の電話番号」を図5の経路別音データーベース36に照合して発信者がCさんでないと判断し、ステップ417がNOになり、ステップ419に進む。ステップ418では、着信経路判別手段35が経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのCさんに対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第6メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第6メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。又、ステップ419では、着信経路判別手段35が例えば、無線送受信部21から着信した電話番号「07012345666」でない電話番号又は「0398765432」でない電話番号又は「09023456789」でない電話番号としての上記以外の電話番号を図5の経路別音データーベース36に照合し、経路別音データーベース36の発信者欄から判断した発信者としてのAさん乃至Cさん以外の人としての上記以外の人に対応するメロディとして経路別音データーベース36の着信部位欄の近距離無線通信部欄から第8メロディを選択してスピーカー24に供給し、スピーカー24が第8メロディを第1・第2携帯電話機1;2を所持する人に報知させるように奏でて、ステップ414に進む。
【0069】
ステップ414では、第1携帯電話機1が近距離無線通信部22による着信処理を実行する。即ち、ステップ413で奏でられた第2メロディ又はステップ416で奏でられた第4メロディ又はステップ418で奏でられた第6メロディ又はステップ419で奏でられた第8メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人がAさん又はBさん又はCさん又はA乃至Cさん以外の人からの着信であるかを知って第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作することができる。又、上記第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とを制御局8と無線基地局10及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とAさんの所持する電話機又はBさんの所持する電話機又はCさんの所持する電話機又はA乃至Cさん以外の人の所持する電話機とが通話可能になる。
【0070】
例えば、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のAさんの電話番号「07012345666」でありかつ図1の第3携帯電話機3の電話番号である場合には、図12のステップ413で第2メロディが奏でられ、その第2メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とAさんの所持する第3携帯電話機2とを制御局8及び無線基地局10;11を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と第3携帯電話機3とが通話可能になる。
【0071】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のBさんの電話番号「0398765432」のような加入電話機の電話番号である場合には、図12のステップ416で第4メロディが奏でられ、その第4メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の加入電話用交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1とBさんの所持する加入電話機とが通話可能になる。
【0072】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のCさんの電話番号「09023456789」でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号である場合には、図12のステップ418で第6メロディが奏でられ、その第6メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とCさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記Cさんの所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機とが通話可能になる。
【0073】
又、図12のステップ411の着信経路判別手段35による近距離無線通信部22からの着信であるという判断のきっかけとなる電話番号が図5の経路別音データーベース36の発信者欄のA乃至Cさん以外の人の電話番号でありかつ図1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機の電話番号又は加入電話機の電話番号である場合には、図12のステップ419で第8メロディが奏でられ、その第8メロディを聞いた第1・第2携帯電話機1;2を所持する人が第1携帯電話機1のキーボード25のオフフックスイッチを操作すると、第1携帯電話機1のキーボード25の操作に相当するオフフックを表す信号が第1携帯電話機1から無線基地局10を経由して制御局8に送信され、制御局8が第1携帯電話機1とA乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とを制御局8と無線基地局10と図外の関門交換機及び図外の無線基地局又は加入交換機を経由して通話可能に接続し、これより第1携帯電話機1と上記A乃至Cさん以外の人の所持する第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機又は加入電話機とが通話可能になる。
【0074】
実施の形態において、図1に示す転送装置9に転送データーベース16と時間帯別データーベース17とを設けることより圏外転送と時間帯別転送とを使い分けることも可能になる。圏外転送と時間帯別転送とを使い分ける場合、例えば、図2において、第1携帯電話機1の図外の電源スイッチがオン操作されるのに伴い、CPU30の働きにより圏外転送と時間帯別転送との選択をユーザーに促す選択画面がディスプレイ26に表示される。その後、ユーザーがキーボード25で圏外転送又は時間帯別転送の何れかを選択する操作を行う。例えば、ユーザーが圏外転送を選択すると、CPU30の働きによりの働きにより圏外転送がRAM32に記録されて、圏外転送が制御部29に設定される。また、ユーザーが時間帯別転送を選択すると、CPU30の働きにより時間帯別転送がRAM32に記録されて、時間帯別転送が制御部29に設定される。このように圏外転送又は時間帯別転送の何れかが制御部29に設定された後、第1携帯電話機1がバッテリー27からの電力で通信網6と近距離無線通信5及び通信網6の双方とに対して待受け状態になった後、図7乃至図10に示す圏外転送の処理又は図外の時間別転送の処理が実行されるようにすれば、圏外転送と時間帯別転送とを使い分けることができる。
【0075】
尚、時間帯別転送では、図8のステップ202で用いる転送データーベース16に代えて図6に示す時間帯別データーベース17を使用すればよい。即ち、図8のステップ202において、転送装置9が転送先を決定する場合に、転送装置9は、図8のステップ201で制御局8から転送指示と共に入力された第1携帯電話機1の電話番号を時間帯別データーベース17に照合するとき、その照合する時の時刻が時間帯別データーベース17の転送時間に記録されたどの時間帯に属するかにより、時間帯別データーベース17から第1携帯電話機1の電話番号に対応する転送先の電話番号を転送先として決定する。
【0076】
図2に示す第1携帯電話機1の制御部29に図3に示す転送手段53に相当する転送手段を備え、又、図3示す第2携帯電話機2の制御部49に図2に示す転送設定手段33に相当する転送手段と経路別判別手段35に相当する経路別判別手段及び経路別音データーベース36に相当する経路別音データーベースを備えることにより、第1携帯電話機1を第2携帯電話機2として使用し、第2携帯電話機2を第1携帯電話機1として使用することも可能である。
【符号の説明】
【0077】
1は第1携帯電話機、2は第2携帯電話機、3は第3携帯電話機、4は第4携帯電話機、5は近距離無線通信、6は通信網、7は通信網、8は制御局、9は転送装置、10は無線基地局、11は無線基地局、12は制御局、13は無線基地局、14は無線基地局、15は関門交換機、16は転送データーベース、17は時間帯別データーベース、18はカウンター、19は枠、20は欠番、21は無線送受信部、22は近距離無線通信部、23はマイクロホン、24はスピーカー、25はキーボード、26はディスプレイ、27はバッテリー、28はフラッシュメモリー、29は制御部、30はCPU、31はROM、32はRAM、33は転送設定手段、34はペアリング設定手段、35は着信経路判別手段、36は経路別音データーベース、37乃至40は欠番、41は無線送受信部、42は近距離無線通信部、43はマイクロホン、44はスピーカー、45はキーボード、46はディスプレイ、47はバッテリー、48はフラッシュメモリー、49は制御部、50はCPU、51はROM、52はRAM、53は転送手段、54はペアリング設定手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一人の人に所持された通信事業者の異なる複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置であって、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送設定手段とを備え、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機以外の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送手段とを備えており、上記1台の携帯電話機の転送設定手段により当該1台の携帯電話機に対する通信網が当該1台の携帯電話機から転送先として送信された上記1台の携帯電話機以外の携帯電話機の電話番号とを記憶した状態において、一人の人に所持された複数台の携帯電話機以外の電話機から上記1台の携帯電話機に発信した場合において、当該1台の携帯電話に対する通信網が当該1台の携帯電話機に対する転送電話機能が設定されているかいないかを判断し、転送電話機能が設定されている場合には上記1台の携帯電話に対する通信網が転送先としての携帯電話機の電話番号を転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網に送信し、この送信された転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網が当該転送先の電話番号の携帯電話機を呼び出し、この呼び出された転送先の携帯電話機の転送手段が当該携帯電話機の近距離無線通信部と上記1台の携帯電話機の近距離無線通信部とを通信可能に接続することにより、上記電話のかけられた一人の人に所持された複数台の携帯電話機電話以外の電話機と上記1台の携帯電話機とが通信可能に接続されることを特徴とする電話装置。
【請求項2】
着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が、発信者の電話番号と着信部位としての無線送受信部と着信部位としての近距離無線通信部と複数種類の着信音との関係を規定した経路別音データーベースと、無線送受信部からの着信か近距離無線通信部からというように着信の経路を判別して対応する着信音を経路別音データーベースから抽出してスピーカーから放出するようにスピーカーを制御する着信経路判別手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の電話装置。
【請求項1】
一人の人に所持された通信事業者の異なる複数台の携帯電話機の中で着信する携帯電話機を1台に特定する電話装置であって、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送設定手段とを備え、着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機以外の携帯電話機が無線送受信部と近距離無線通信部と転送手段とを備えており、上記1台の携帯電話機の転送設定手段により当該1台の携帯電話機に対する通信網が当該1台の携帯電話機から転送先として送信された上記1台の携帯電話機以外の携帯電話機の電話番号とを記憶した状態において、一人の人に所持された複数台の携帯電話機以外の電話機から上記1台の携帯電話機に発信した場合において、当該1台の携帯電話に対する通信網が当該1台の携帯電話機に対する転送電話機能が設定されているかいないかを判断し、転送電話機能が設定されている場合には上記1台の携帯電話に対する通信網が転送先としての携帯電話機の電話番号を転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網に送信し、この送信された転送先の電話番号の携帯電話機に対する通信網が当該転送先の電話番号の携帯電話機を呼び出し、この呼び出された転送先の携帯電話機の転送手段が当該携帯電話機の近距離無線通信部と上記1台の携帯電話機の近距離無線通信部とを通信可能に接続することにより、上記電話のかけられた一人の人に所持された複数台の携帯電話機電話以外の電話機と上記1台の携帯電話機とが通信可能に接続されることを特徴とする電話装置。
【請求項2】
着信する携帯電話機として特定される1台の携帯電話機が、発信者の電話番号と着信部位としての無線送受信部と着信部位としての近距離無線通信部と複数種類の着信音との関係を規定した経路別音データーベースと、無線送受信部からの着信か近距離無線通信部からというように着信の経路を判別して対応する着信音を経路別音データーベースから抽出してスピーカーから放出するようにスピーカーを制御する着信経路判別手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の電話装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−66131(P2013−66131A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204863(P2011−204863)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
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