説明

静電気防止用可撓管及び放電用継手

【課題】 ホースの任意箇所で簡単に接地可能な機能を維持しつつその一部が分離することを確実に防止する。
【解決手段】 アース用導電部材3として導電性材料からなる層を補強線材2に沿って露出するように積層形成することにより、この露出したアース用導電部材3の層のどこでも接地が可能であると共に、このアース用導電部材3の導電性材料からなる層は、線材と異なり切れ難く、作業者などが接触してもその一部が破損する虞がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部を通る流体や粉体又は外部の物体との摩擦によって発生した静電気の帯電を防止するための静電気防止用可撓管、及び、それから静電気を逃がすための放電用継手に関する。
詳しくは、管本体と、この管本体の外周面に沿って螺旋状に巻き付けられる補強線材と、アース用の導電部材とを備えた静電気防止用可撓管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の静電気防止用可撓管として、樹脂製のホース本体と、ホース本体の外周面にスパイラル状に巻き付けてホース本体の外周面に一体化させた樹脂製の補強線材と、補強線材を横切ってホース本体の外周面に設けたアース線材とを備え、金属線や導電繊維からなるアース線材と補強線材とが重なる位置で、アース線材を補強線材に埋め込ませると共に、これら補強線材間で、アース線材をホース本体の外周面に露出させたままにすることにより、その露出したアース線材を簡単に接地できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−65257号公報(第2−4頁、図1−4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし乍ら、このような従来の静電気防止用可撓管では、金属線や導電繊維からなるアース線材がホース本体の外周面に露出して配置されるため、該アース線が線材であることから切れ易く、作業者などが接触するとその一部が破損して分離する虞があり、この分離したアース線材の一部はそのまま落下するか、又は空気中を浮遊することになる。
それにより、希に分離したアース線材の一部が製造中の製品など、他のものの中に混入する可能性もあるため、特に食品工場や薬品工場などのような製品への異物混入の対処が厳しい業界では、アース線材がホース本体の外周面に露出するものを使用できず、静電気防止対策に苦慮していた。
【0005】
本発明のうち第一の発明は、ホースの任意箇所で簡単に接地可能な機能を維持しつつその一部が分離することを確実に防止することを目的としたものである。
第二の発明は、第一の発明の目的に加えて、接触摩擦によるアース用導電部材の破損を防止することを目的としたものである。
第三の発明は、静電気防止用可撓管を簡単でかつ確実にアース接続することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明のうち第一の発明は、アース用導電部材として導電性材料からなる層を補強線材に沿って露出するように積層形成したことを特徴とするものである。
第二の発明は、第一の発明の構成に、前記アース用導電部材として導電性材料からなる層を、前記補強線材の間に凹状に配置される管本体の外周面に沿って積層形成した構成を加えたことを特徴とする。
第三の発明は、第一の発明または第二の発明の静電気防止用可撓管に接続される放電用継手であって、その一端開口部に前記補強線材と係合する螺旋状の凹溝を形成すると共に、他端開口部からアースされた導電体を嵌挿し、前記アース用導電部材と対向接触する内周面と上記導電体が電気的に接続するように上記一端開口部及び他端開口部の内周面を導電性材料で形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のうち第一の発明は、アース用導電部材として導電性材料からなる層を補強線材に沿って露出するように積層形成することにより、この露出したアース用導電部材の層のどこでも接地が可能であると共に、このアース用導電部材の導電性材料からなる層は、線材と異なり切れ難く、作業者などが接触してもその一部が破損する虞がない。
従って、ホースの任意箇所で簡単に接地可能な機能を維持しつつその一部が分離することを確実に防止することができる。
その結果、金属線や導電繊維からなるアース線材がホース本体の外周面に露出して配置される従来のものに比べ、その一部が分離して食品や薬品などに製品へ混入する虞がなく、特に食品工場や薬品工場などのような製品への異物混入の対処が厳しい業界でも使用できて、十分な静電気防止対策が図れる。
【0008】
第二の発明は、第一の発明の効果に加えて、アース用導電部材として導電性材料からなる層を、補強線材の間に凹状に配置される管本体の外周面に沿って管本体の外周面に積層形成することにより、補強線材同士の間にアース用導電部材の導電性樹脂からなる層が凹んで配置されるため、その管を地面などに滑らせたとしても、それに接触するのは補強線材だけであるため、アース用導電部材の導電性樹脂からなる層が摩擦にて破損し分離することがない。
従って、接触摩擦によるアース用導電部材の破損を防止することができる。
その結果、管の使用方法に関係なく静電気を確実に逃がすことができる。
【0009】
第三の発明は、第一の発明または第二の発明の静電気防止用可撓管に接続される放電用継手の一端開口部に補強線材と係合する螺旋状の凹溝を形成すると共に、他端開口部からアースされた導電体を嵌挿し、アース用導電部材と対向接触する内周面と上記導電体が電気的に接続するように上記一端開口部の内周面及び他端開口部を導電性材料で形成することにより、静電気防止用可撓管に発生した静電気がアース用導電部材から放電用継手を介して放電される。
従って、静電気防止用可撓管を簡単でかつ確実にアース接続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の静電気防止用可撓管Aの実施形態は、その管本体1と、この管本体1の外周面1aに沿って螺旋状に巻き付けられる補強線材2と、アース用の導電部材3とを備え、このアース用導電部材3として導電性材料からなる層を、上記補強線材2に沿って露出するように積層形成している。
【0011】
上記管本体1は、軟質合成樹脂やゴムなどの透明や半透明な軟質材料か又は有色の軟質材料で弾性変形可能な円筒状に形成される。
上記補強線材2は、合成樹脂などの透明や半透明な硬質材料又は有色の硬質材料で線状に形成される。
これら管本体1と補強線材2を一体化させることで、管本体1の外周面1aから補強線材2が螺旋状に突出する螺旋補強ホースや螺旋補強チューブなどの螺旋補強管としている。
【0012】
この螺旋補強管の製造方法としては、特許第2858691号公報に記載されるような製造装置を用い、片持ちされて回転駆動するスパイラルシャフトの外表面に対し、第1の押出し機から連続的に押し出される未硬化状態の帯状体を、その一部がオーバーラップするようにホース軸方向へ巻き付けながら相互に溶着して螺旋巻き管(管本体1)が連続成形され、その後工程で該管本体1の外周面1aに沿って、第2の押出し機から連続的に押し出される硬質線体をホース軸方向へ螺旋状に巻き付けることにより、上記管本体1と溶着して補強線材2が突出成形される。
【0013】
更に、その他の製造方法として、例えば特公昭59−19811号公報に開示されるような製造装置を用い、上記スパイラルシャフトの外表面に対し、一つの押出し機から一体化しながら連続的に押し出される未硬化状態の軟質帯状体と硬質線体を、該軟質帯状体の一部がオーバーラップするようにホース軸方向へ巻き付けながら相互に溶着することにより、螺旋巻き管(管本体1)が連続成形されると同時に、補強線材2が螺旋状に突出成形されるようにすることも可能である。
【0014】
このような螺旋巻き管に代えて、従来周知構造の押出し成形機から押出成形される管本体1の外周面1aに沿って、押出し機から連続的に押し出される硬質線体をホース軸方向へ螺旋状に巻き付けながら相互に溶着させることにより、補強線材2を突出成形することも可能である。
【0015】
上記アース用導電部材3の導電性材料としては、導電性樹脂や導電性ゴムなどがシート状や膜状に成形して用いられ、前記補強線材2に沿って露出するように積層形成するとは、該補強線材2と平行な螺旋状となるように管本体1の外周面1aの上に積層するか、又は補強線材2の外表面に積層する。
【0016】
そして、このような構造の静電気防止用可撓管Aには、該管に発生する静電気を逃がす手段として、例えば放電用継手Bを電気的に接続することが好ましい。
この放電用継手Bは、例えば樹脂ペレットや粉体や粒体などの原材料が供給される製造装置などに対し、例えば金属などの導電材料からなる導電体Cを介して接地することにより、アースされた状態になっている。
【0017】
また、上記放電用継手Bは、軟質合成樹脂やゴムなどの弾性変形可能な材料で筒状に形成し、その少なくとも一端開口部B1には、上記補強線材2と係合する螺旋状の凹溝B2が形成し、上述した静電気防止用可撓管Aをねじ込むことで接続されると共に、この接続状態で、少なくとも上記アース用導電部材3と対向接触する一端開口部B1の内周面と、アースされた導電体Cと対向接触する他端開口部B3の内周面のみを部分的に導電性材料で形成するか、又は該放電用継手Bの全体を導電性材料で形成して電気的に接続させることが好ましい。
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
この実施例1は、図1(a)(b)に示す如く、透明な軟質材料からなる前記管本体1の外周面1aと、透明な硬質材料からなる螺旋状の前記補強線材2との間に、前記アース用導電部材3として有色の導電性軟質材料からなる帯状層を挟み込み、その端部3aが該補強線材2のホース軸方向端縁に沿って螺旋状に突出するように積層形成することで、上記管本体1の外周面1aが全周に亘って部分的に覆われるようにすると共に、前記放電用継手Bが、前記静電気防止用可撓管Aと前記導電体Cとして導電性パイプを接続するカフスである場合を示している。
【0019】
図示例の場合には、上記管本体1の外周面1aに対し、アース用導電部材3の帯状層をその一端部3aのみが、上記補強線材2のホース軸方向一端縁から突出するように積層することにより、透明な管本体1の外周面1aに螺旋状の透明窓1bが空くようにしている。
その他の例として、上記補強線材2のホース軸方向両端縁からアース用導電部材3の帯状層の両端部3aを夫々突出させることで、これら隣り合うアース用導電部材3の端部3aの間に、螺旋状の透明窓1bが空くようにすることも可能である。
【0020】
このような構造の静電気防止用可撓管Aの製造方法としては、上述した製造装置で連続成形された螺旋巻き管(管本体1)や押出し成形機から押出成形される管本体1の外周面1aに沿って、上記アース用導電部材3の導電性材料と補強線材2の硬質材料を共押出し成形により未硬化状態のまま螺旋状に巻き付けるか、又は個別な押出し成形により未硬化状態のまま螺旋状に巻き付けることにより、該アース用導電部材3の帯状層を挟んで補強線材2が突出成形される
【0021】
また、前記放電用継手Bのカフスは、図1(a)(b)に示す如く、その軸方向両端に上記静電気防止用可撓管Aと上記導電性パイプCが夫々同軸上に挿通可能な略円筒状に形成され、他端開口部B3には、アースされた導電性パイプCが嵌挿され、該放電用継手Bを介してこれら静電気防止用可撓管Aのアース用導電部材3と導電性パイプCを電気的に接続している。
【0022】
更に図示例の場合には、上記放電用継手Bの他端開口部B3に、上記導電性パイプCの先端部C1を上記静電気防止用可撓管Aの管本体1の内周面1c沿いに一端開口部B1付近まで嵌挿して、これら導電性パイプCと静電気防止用可撓管Aを接続すると共に、該放電用継手Bの一端開口部B1及び他端開口部B3の外周に、例えばホースバンドなどのような締め付け具Dを装着して夫々締め付けることにより、一端開口部B1及び他端開口部B3が夫々縮径されて、導電性パイプCと静電気防止用可撓管Aを抜け止めしている。
【0023】
その他の例として、上記放電用継手Bの他端開口部B3のみに導電性パイプCの先端部C1を嵌挿し、上記締め付け具D以外の手段で抜け止めすることも可能である。
【0024】
また、上記放電用継手Bの一端開口部B1には、そこに挿入される静電気防止用可撓管Aの先端面と対向する係止段部B4を形成し、前記螺旋状凹溝B2に補強線材2を係合させながらねじ込まれた静電気防止用可撓管Aの先端面A1を該係止段部B4に突き当てることで、より確実に接続している。
【0025】
次に、斯かる静電気防止用可撓管Aの作用効果について説明する。
先ず、アース用導電部材3の帯状層の端部3aが管本体1の外周面1aの全周に亘って螺旋状に露出して配置されるため、この露出したアース用導電部材3の帯状層の端部3aのどこでも接地が可能であると共に、このアース用導電部材3の導電性材料からなる層は管本体1の外周面1aに一体的に積層されるため、それに作業者などが接触してもその一部が破損して分離し落下する虞がない。
【0026】
更に、アース用導電部材3の帯状層の端部3aが補強線材2同士の間に凹んで配置されるため、該静電気防止用可撓管Aを地面などに滑らせたとしても、それに接触するのは補強線材2だけで、アース用導電部材3の導電性樹脂からなる層が摩擦により破損し分離することはない。
それにより接触摩擦によるアース用導電部材3の破損を防止できる。
【0027】
また、このアース用導電部材3の層を導電性樹脂で形成した場合には、導電性樹脂からなる層は薄くても導電効率に優れるため、静電気防止用可撓管Aの内部を通る流体や粉体又は外部の物体との摩擦によって発生した静電気が、アース用導電部材3の帯状層の端部3aと放電用継手Bを介してアースした導電性パイプCへ放電される。
【0028】
それにより静電気防止用可撓管Aの帯電によって発生する不具合、例えば樹脂ペレットや粉体や粒体などの原材料の付着や爆発又は火災の発生を未然に防ぐことができる。
【実施例2】
【0029】
この実施例2は、図2(a)(b)に示す如く、前記透明な管本体1の外周面1aに、前記アース用導電部材3として有色の導電性軟質材料からなる帯状層を、前記透明な補強線材2に沿って螺旋状に積層形成した構成が、前記図1に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1に示した実施例1と同じものである。
【0030】
図示例の場合には、上記アース用導電部材3の帯状層の一端縁を、上記補強線材2のホース軸方向一側面2aに接触させるか又は接近させることにより、透明な管本体1の外周面1a及び補強線材2に螺旋状の透明窓1bが空くようにしている。
【0031】
従って、図2に示す実施例2も、上述した実施例1の作用効果と同様な作用効果が得られ、更に加えて前記管本体1の外周面1aと補強線材2との間に、アース用導電部材3の帯状層を挟み込む必要がないため、実施例1よりも成形が容易であると共に、透明な管本体1の外周面1aだけでなく補強線材2も透明窓1bとして利用可能なため、該静電気防止用可撓管Aの内部を通る原材料が外から見易いという利点がある。
【実施例3】
【0032】
この実施例3は、図3に示す如く、前記補強線材2の外表面のみに沿って、前記アース用導電部材3の帯状層を積層形成した構成が、前記図1に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1に示した実施例1と同じものである。
【0033】
図示例の場合には、上記補強線材2における管本体1の外周面1aとの接触面を除く両側面2b及び外側先端面2cに、アース用導電部材3の導電性軟質材料で側方被覆層3bと外側被覆層3cを積層して断面略コの字形又は断面略U字形に被覆することにより、透明な管本体1の外周面1a全体に螺旋状の透明窓1bが空くようにしている。
【0034】
従って、図3に示す実施例3は、上記補強線材2の外側先端面2cにアース用導電部材3の外側被覆層3cが配置されるため、静電気防止用可撓管Aを地面などに滑らせた際に、その接触摩擦で該アース用導電部材3の帯状層が切れる可能性があるものの、上記補強線材2の両側面2bに積層された側方被覆層3bは残るため、上記の段落番号[0026]で述べた作用効果を除いて、上述した実施例1の作用効果と同様な作用効果が得られる。
【実施例4】
【0035】
この実施例4は、図4に示す如く、前記補強線材2の外側先端面2cのみに沿って、前記アース用導電部材3の帯状層を積層形成した構成が、前記図1に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1に示した実施例1と同じものである。
【0036】
図示例の場合には、上記補強線材2の外側先端面2cにアース用導電部材3の導電性軟質材料で外側被覆層3cを積層形成している。
その他の例として、上記補強線材2の外側先端面2cに凹部(図示せず)を形成し、この凹部内にアース用導電部材3の導電性軟質材料で外側被覆層3cを積層形成することも可能である
【0037】
従って、図4に示す実施例4は、図示例の場合、上記補強線材2の外側先端面2cにアース用導電部材3の外側被覆層3cが配置されるため、静電気防止用可撓管Aを地面などに滑らせた際に、その接触摩擦で該アース用導電部材3の帯状層が切れる可能性があるものの、補強線材2の外側先端面2cに形成された凹部内に、アース用導電部材3の外側被覆層3cを積層形成すれば、上記補強線材2の外側先端面2cが擦れても凹部内の外側被覆層3cは残るため、上記の段落番号[0026]で述べた作用効果を除いて、上述した実施例1の作用効果と同様な作用効果が得られる。
【0038】
尚、前示実施例では、前記放電用継手Bが、静電気防止用可撓管Aと、アースされた導電体Cとして導電性パイプを接続するカフスである場合を示したが、これに限定されず、放電用継手Bとして上述したカフス以外のものを用いて、静電気防止用可撓管Aに発生した静電気を放電するようにしても良い。
更に、透明な軟質材料からなる管本体1の外周面1aに沿って、透明な硬質材料からなる補強線材2を螺旋状に巻き付けて一体化したが、これに限定されず、透明な管本体1の外周面1aに沿って有色の補強線材2を螺旋状に巻き付けたり、有色の軟質材料からなる管本体1の外周面1aに沿って透明や半透明又は有色の補強線材2を螺旋状に巻き付けて一体化しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の静電気防止用可撓管の実施例1を示す一部切欠正面図であり、(a)が分解状態を示し、(b)が接続状態を示している。
【図2】本発明の静電気防止用可撓管の実施例2を示す一部切欠正面図であり、(a)が分解状態を示し、(b)が接続状態を示している。
【図3】本発明の静電気防止用可撓管の実施例3を示す一部切欠正面図であり、その接続状態のみを示している。 を示す部分的な縦断正面図である。
【図4】本発明の静電気防止用可撓管の実施例4を示す一部切欠正面図であり、その接続状態のみを示している。
【符号の説明】
【0040】
A 静電気防止用可撓管 A1 先端面
1 管本体 1a 外周面
1b 透明窓 1c 内周面
2 補強線材 2a 一側面
2b 両側面 2c 外側先端面
3 アース用の導電部材 3a 端部
3b 側方被覆層 3c 外側被覆層
B 放電用継手(カフス) B1 開口部
B2 螺旋状の凹溝 B3 他端開口部
B4 係止段部 C 導電体(導電性パイプ)
C1 先端部 D 締め付け具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管本体(1)と、この管本体(1)の外周面(1a)に沿って螺旋状に巻き付けられる補強線材(2)と、アース用の導電部材(3)とを備えた静電気防止用可撓管において、
前記アース用導電部材(3)として導電性材料からなる層を補強線材(2)に沿って露出するように積層形成したことを特徴とする静電気防止用可撓管。
【請求項2】
前記アース用導電部材(3)として導電性材料からなる層を、前記補強線材(2)の間に凹状に配置される管本体(1)の外周面(1a)に沿って積層形成した請求項1記載の静電気防止用可撓管。
【請求項3】
請求項1、または2記載の静電気防止用可撓管(A)に接続される放電用継手であって、その一端開口部(B1)に前記補強線材(2)と係合する螺旋状の凹溝(B2)を形成すると共に、他端開口部(B3)からアースされた導電体(C)を嵌挿し、前記アース用導電部材(3)と対向接触する内周面と上記導電体(C)が電気的に接続するように上記一端開口部(B1)及び他端開口部(B3)の内周面を導電性材料で形成したことを特徴とする放電用継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−47276(P2009−47276A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215891(P2007−215891)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(000134534)株式会社トヨックス (122)
【Fターム(参考)】