説明

静電荷現像用トナー及び評価方法

【課題】粉砕法トナー分散性に優れたトナー及び定量的に、精度良く、個人差がなく評価できるトナー分散性評価方法を提供する。
【解決手段】樹脂、顔料、電荷制御剤からなる混練トナーにおいて、該樹脂のうちの1種類が下記一般式(1)で表わされる結晶性ポリエステルであり、波長2003nmのトナー相固有の近赤外領域の光照射時の吸光度が0.001〜0.3になるように混練されたものであることを特徴とする静電荷現像用トナー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1成分現像または2成分現像装置に用いる新規トナーおよび評価手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
樹脂、着色料、電荷制御剤からなる混練トナーにおいて、混練操作により着色料や電荷制御剤を樹脂中に充分分散することはなかなか難かしく、着色料が顔料である場合には充分な分散は特に困難である。そのため溶剤等を用いて分散を図るときには、樹脂材料の内部深くに存在する溶剤を完全に除去することはなかなか困難であり、塗料の場合と異なりトナーの場合、残存溶剤等の影響により、所定の粒径のトナーとするための粉砕、分級に支障を着たし、また、静電特性の低下や、クリーニング性の低下、地肌汚れ、フィルミング等の各種弊害をもたらす。充分な分散を期して混練操作を過剰に入念に行なう場合には、与えた大ストレスによる樹脂の分子量低下、各種所要性能バランスの崩れを生じやすい。
【0003】
特に、トナーの分散性が問題としてクローズアップされるようになったのは、トナーの低温定着化や定着のオイルレス化が進み始めてからである。こうした低温定着化に関しては、バインダー中にガラス転移温度でシャープメルト性を有する特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加する試み(例えば、特許文献1参照)がある。また、同じくシャープメルト性を有する結晶性ポリエステルを用いる試み(例えば、特許文献2及び3参照)がある。
【0004】
しかし、ガラス転移温度でシャープメルト性を有する結晶性ポリエステルは、混練時の品温がガラス転移温度以上であると混練剪断力を小さくし、ワックスの分散性や結晶性ポリエステル樹脂自身の分散性を悪化させやすい。特に、弾性成分の少ない樹脂を使用するフルカラートナーでは、分散性の悪化が顕著となる。そのため、ワックス分散性の悪化による流動性の低下や結晶性ポリエステル樹脂の分散性の悪化による透明性の低下という問題を生じやすくなる。また、結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性を有しないポリエステル樹脂以上に粉砕性が悪く、粉砕法では小粒径化に対して課題がある。
【0005】
一方、電子写真用の粉砕法トナーにおける分散関連の従来技術としては、トナーの顔料の分散性をOHP上のトナー定着像の吸光度の変化を調べることにより評価するもの(例えば、特許文献4参照)が開示されているが、毎回トナーの定着像をOHP上に作成する必要があり、定着条件によって左右されるという問題点をかかえている。
また、添加剤の無機元素をEPMA−WDSを用いて測定するもので、基準の試料からのX線強度比により評価するもの(例えば、特許文献5参照)が開示されている。しかしそのため、トナー内部の詳細な分散性は評価できない。
【0006】
【特許文献1】特開昭62−63940号公報
【特許文献2】特許第2931899号公報
【特許文献3】特開2001−222138号公報
【特許文献4】特開平9−204488号公報
【特許文献5】特開2001−109186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
複写機やプリンタなどの画質は、高画質化が進んでおり、最近では細かいドットの再現性が非常に重要になってきている。このドットの再現性は、トナーや現像剤の帯電量などの他に流動性に非常に影響され、細かい潜像部に均一なトナー層または現像剤層を安定して供給すること、搬送することが必要になってきている。
また、高画質化が進むにつれて、それに用いられるトナーにおいては、小粒径化、高機能化が進んでいる。そのため、トナーの構造が複雑になってきており、従来より細かい作製時の制御が必要となってきている。特に、トナーの流動性はドット再現性の他に種々の画像品質に影響を与えるため、トナー流動性を悪化させないトナー分散性の評価が必要とされている。
【0008】
また、トナーの作製法が粉砕方式から重合法等の他の方式に変化したとき、製造条件に対しての流動特性の変化が大きく、粉砕方式の場合に比較して、細かい作製時のコントロールおよび評価が必要となっている。
また、トナーの低温定着化や定着のオイルレス化が進んでくるとともに、トナーの母体組成や構造が複雑になり、トナーの流動性に非常に影響を及ぼすようになる。そのため、従来よりも精度の高い構造制御が必要になり、それに応じて感度の高い分散性評価法が必要とされている。
【0009】
したがって、本発明の課題は、粉砕法トナーにおける上記各種問題を生じることなしに、分散性に優れたトナーを提供することにある。また、分散性の精度の高い、個人差のない評価法を用いることにより、低温定着で、トナー搬送性に問題がなく、ドット再現性の良い高画質がいつでも得られるトナーを作製し、安定して生産できるようにすることである。
【0010】
本発明では、トナーの分散性を混練物のトナー相固有の近赤外領域の吸収プロファイルから評価することにより、定量的に、精度良く、個人差がなく評価できるようにし、本方式は、短時間でトナー相をそのまま測定できるので、製造ラインの中にも導入でき、ドット再現性の良い高画質を実現できる新規トナーを安定して生産可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、本発明の(1)「少なくとも樹脂、顔料、電荷制御剤からなる混練トナーにおいて、該樹脂のうちの少なくとも1種類が下記一般式(1)で表わされる結晶性ポリエステルであり、波長2003nmの光の光照射時の吸光度の値が0.001〜0.3になるように混練されたものであることを特徴とする静電荷現像用トナー。
【0012】
【化1】

(n,mは繰り返し単位の数を表わし、R1,R2は炭化水素基を表わす。)」、
(2)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に離形剤を含んでいることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電荷現像用トナー」、(3)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の静電荷現像用トナー」、(4)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーが重合法で作製されたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(5)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの表面に付着または固着した添加剤が、平均粒径20〜200nmの無機微粉体からなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(6)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの表面に付着または固着した添加剤が、平均粒径20〜200nmの電荷制御剤からなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(7)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に離型剤の分散剤を含んでいることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(8)「少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に粉砕助剤を含んでいることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」、(9)「樹脂及び顔料を予め混練させた組成物を用いて作製したことを特徴とする前記第(1)項に記載の静電荷現像用トナー」、(10)「体積平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナー」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(11)「少なくとも樹脂、顔料、電荷制御剤からなる混練物の分散性を評価する静電荷現像用トナー評価方法において、波長1μm〜2.5μmの光を混練物に照射し、その吸光度の違いにより分散性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(12)「前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法」、(13)「ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする前記第(12)項に記載の1成分現像方法」、(14)「前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(15)「前記第(11)項に記載の評価法を用いてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナー製造方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(16)「前記第(11)項に記載の評価法を用いてトナーを評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(17)「前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナーを収納することを特徴とするトナー容器」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(18)「前記第(17)項記載のトナー容器を搭載することを特徴とする画像形成装置」によって解決される。

また、上記課題は、本発明の(19)「前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナーを使用し、感光体及び現像手段と、帯電手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ」によって解決される。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、前記特定の結晶性ポリエステルを少なくとも1種類含む樹脂、顔料、電荷制御剤からなり、波長2003nmの光の光照射時の吸光度の値が0.001〜0.3になるように混練されている静電荷現像用トナーが提供される。
また、本発明により、トナー混練物の分散性を波長1μm〜2.5μmの光を混練物に照射し、その吸光度の違いにより、速く、精度良く、個人差の無い測定ができるようになり、ドット再現性の良い高画質の得られるトナーの条件を精度良く規定し、高画質の得られるトナーを安定して生産できるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、前記特定の結晶性ポリエステルを少なくとも1種類含む樹脂、顔料、電荷制御剤からなり、波長2003nmの光の光照射時の吸光度の値が0.001〜0.3になるように混練されており高画質の得られる静電荷現像用トナー、及び、トナー混練物の分散性を波長1μm〜2.5μmの光を混練物に照射し、その吸光度の違いにより評価するようにしたことを特徴とする評価法に関するものである。
【0015】
本発明のトナーは、ドット再現性の良い高画質画像を実現するために、トナーの平均粒径が4〜8μmであることが必要である。本トナーの重量平均粒径は4〜8μmであり、さらに好ましくは5〜7μmである。重量平均粒径4μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすく、人体への影響も懸念される。また重量平均粒径が8μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
【0016】
本トナーを用いる現像剤は、高画質画像を実現するために、キャリアの平均粒径が20〜70μmであることが必要である。キャリアの平均粒径が20〜70μmの範囲にあると、現像機内部のトナー濃度が2〜10重量%の範囲内において、トナーの帯電量をより均一にすることができる。20μmより小さくさるとキャリア粒子の感光体上への付着等が生じやすく、さらにトナーとの撹拌効率が悪くなりトナーの均一な帯電量が得られにくくなる。逆に、キャリアの平均粒径が70μmを超える場合では、細かい画像再現性が悪くなり、高画質は得られない。
【0017】
トナーおよび現像剤の詳細を以下に示す。
樹脂としては、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
【0018】
ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
【0019】
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
【0020】
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物、もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
【0021】
樹脂は、結晶性ポリエステルを用いても良い。結晶性を有し、分子量分布がシャープでかつその低分子量分の絶対量を可能な限り多くした脂肪族系ポリエステルである。この樹脂はガラス転移温度(Tg)において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙への定着機能を発現する。この結晶性ポリエステル樹脂の使用により、樹脂のTgや分子量を下げ過ぎることなく低温定着化を達成することができる。そのため、Tg低下に伴なう保存性の低下はない。また、低分子量化に伴なう高すぎる光沢や耐オフセット性の悪化もない。したがってこの結晶性ポリエステル樹脂の導入は、トナーの低温定着性の向上に非常に有効である。
【0022】
本発明のトナーおいて、低温定着性を発現し、耐ホットオフセット性を確保するためには、トナー中の樹脂および離型剤の合計量に対して、結晶性ポリエステルの含有量は1〜50重量%であり、離型剤の含有量は2〜15重量%であることが好ましい。結晶性ポリエステルの含有量が1重量%未満の場合は低温定着性に効果がなく、50重量%を超える場合はホットオフセット性が悪化する。離型剤含有量が2重量%未満の場合は、耐オフセット性に効果がない場合があり、15重量%を超える場合には、トナー流動性の低下が生じる。
【0023】
樹脂は、従来からカラートナーに用いられているポリエステル樹脂または/およびポリオール樹脂等がある。ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂よりも低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的良いため適している。しかし、ポリエステル樹脂やポリオール樹脂は、スチレン−アクリル系樹脂に比べると、離型剤の分散性が悪い。分散性が悪いと、粉砕時に樹脂とワックスの界面に粉砕応力が集中し易いため、樹脂と離型剤の界面で粉砕され易く、粉砕されたトナーの表面には添加した離型剤の割合以上に離型剤が露出して、トナーの流動性を悪くしていた。
【0024】
結晶性ポリエステル樹脂の分子構造については、限定的でないが、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、炭素数2〜6のジオール化合物、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの誘導体を含有するアルコール成分と、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、およびこれらの誘導体を含有する酸成分とを用いて合成される下記一般式(1)で表わされる脂肪族系ポリエステルを含有することが好ましい。また、ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点の観点から、非線状のポリエステルを合成するためにアルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールを追加し、酸成分に無水トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行なっても良い。
【0025】
【化2】

(n,mは繰り返し単位の数を表わし、R1,R2は炭化水素基を表わす。)
【0026】
結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましく、80〜130℃の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)が80℃以下の場合は耐熱保存性が悪化し、現像装置内部の温度でブロッキングが発生しやすくなり、130℃の場合には定着下限温度が高くなるため低温定着性が得られなくなる。結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、DSCによる2nd昇温時の吸熱ピーク温度である。
【0027】
本発明で用いる顔料としては以下のものが用いられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
これらは1種または2種以上を使用することができる。
特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
【0028】
本発明のトナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)している。しかし、トナー粒子と混合(外添)して用いても良い。表面に付着または固着させる場合は平均粒径20〜200nmの電荷制御剤である必要がある。電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となる。
【0029】
トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン系染料、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。
【0030】
また、本発明におけるトナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することが可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックスおよびその誘導体、パラフィンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
【0031】
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的のために、添加剤を加えても良い。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合したものでも良い。
【0032】
また、本トナーに粉砕性を向上させるために粉砕助剤を含ませても良い。本材料としては、ビニルトルエン、α−メチルスチレンおよびイソプロペニルトルエンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーの重合体を含む樹脂等である。本重合体はビニルトルエン、α−メチルスチレンまたはイソプロペニルトルエンの単独重合体であってもよいし、これらのモノマー同志の共重合体であってもよい。これらの重合体にはスチレン以外の他のモノマーが共重合されていないのが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲でスチレン以外の他のモノマーが共重合されていてもよい。
【0033】
スチレンの含有量は共重合体を構成する全モノマーに占めるスチレンの割合として50モル%以下、好ましくは40〜20モル%であることが望ましい。これらの樹脂は脆いために、結晶性ポリエステルと組み合わせて使用すると、結晶性ポリエステルの結晶性に起因する不充分な粉砕性を向上させることができる。
【0034】
本発明に係るトナーを作製する方法としては、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等があるが、これらの作製法に限るものではない。
粉砕法の一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行なう。この混練・圧延冷却工程後のトナー混練物の分散性を本評価法を用いて評価する。
【0035】
混練工程後、切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。さらに250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去し本発明のトナーを得る。
【0036】
高画質を実現するためにはトナーの平均円形度が0.9〜0.99である必要がある。トナー粒子の形も非常にトナーの流動性に影響を与え、平均円形度が0.9〜0.99の範囲に入っている球に近いものはトナー流動性に優れ、高画質を実現できる。
【0037】
本評価法は、トナー混練物に波長1μm〜2.5μmの光を照射し、そのときの吸光度の変化を受光素子により測定し、その吸収スペクトルから分散性を評価するものである。
波長1μm〜2.5μm領域は、光透過性に優れており、非破壊分析に適している。
そのため、トナー混練物そのものを調整等を一切せずに測定できる。つまり、生産ラインなどの検査したい部分へそのまま展開ができる評価法である。
光学系としては、回折格子を用いたもの、干渉フィルターを用いたもの、フーリエ変換タイプのものがあるが、図1には例としてフーリエ変換タイプのものを示す。
三角形の石英ウェッジを稼動させて、光源からの光を試料(粉体相)に照射し、その試料からの反射光を検出器で検出する。光源としては、タングステン・ハロゲンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、デュプレックスランプ、キセノンランプ等を用いる。受光素子としては、PbSディテクター、PbSeディテクター、HgCdTeディテクター等を用いる。方式としては、本方式以外にマイケルソン干渉法等を採用しても良い。
【0038】
トナー混練物の本試料は、試料を直接測定窓上に置き、ガラスを通して測定する。試料の分散状態の違いを試料固有の近赤外領域の吸収特性の変化として測定する。トナー混練物試料は表面に凹凸がなく、スムーズな面をもつもので、カール等の変形のないものが適している。測定は波長1μm〜2.5μmの範囲で波長を変化して、吸光度測定を行なう。測定は、5回以上繰返して行ない、その平均でスペクトルを求める。また、同じロットで、10回位のサンプリングを行ない、測定を行ない、そのデータを統計的に処理して評価を行なう。トナー混練物の試料厚みが薄いときなどは光が透過しないように工夫をしないといけない。
しかし、測定系、測定条件等に関してはこの限りではない。
【0039】
本評価法により評価する場合、抜き取り検査で、試料を直接図1に示す評価装置の試料窓に載せ測定を行なう。測定波長は1μm〜2.5μmである。測定回数は5回とした。その後、切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させる。
【0040】
近赤外線を用いた吸光度は、樹脂や顔料等からなるトナー混練物の分散状態等と相関があり、吸光度の変化を評価することによりトナー混練物の分散状態変化を調べることができる。つまり、トナー混練物中に顔料や結晶化PES等が細かく均一に分散している場合には、個々の微粒子の吸光度が小さいためにトータルの吸光度は小さく、トナー混練物中に顔料や結晶化PES等が粗く大きなクラスターのような状態で不均一に分散している場合には、光が内部まで拡散することもあり吸光度は大きくなる。
【0041】
近赤外線を用いた評価法の特徴は、以下のようになり、非破壊で迅速に評価でき、簡単に測定できるため、個人差のない測定ができることにある。
(1)非破壊分析ができる。
(2)非接触分析ができる。
(3)光路長を自由に調整できる。
(4)試料をそのまま測定できる。
【0042】
そのため、オンライン計測も可能であり、製造工程の中での各工程間に設置して、工程途中での品質評価ができる。例えば、図3のように混練・圧延冷却工程を経た後、次工程へ混練試料を搬送する途中に、試料抜取り・測定ゾーンを設けておき、あるタイミングでシャッターを開閉して、一定量の試料を測定部へ搬送する。その測定部の先端部はガラス等の近赤外線を吸収しない材料でできており、その材料を通して近赤外線を照射し、反射光を検出して、吸光度を測定する。測定が終了したら、その試料は別の経路で元の試料の中に戻す。評価の結果、その数値が予め定めた設定範囲を外れていた場合、試料を粉砕工程へは回さず、トナーの再処理工程へ回す。また、これらの機能をもったトナー評価装置を単独に開発段階の評価装置として使うことも可能である。
【0043】
トナーの場合、図4に示すように1μm〜2.5μmの波長域に何本かの吸収ピークが現われる。これらのトナー固有の吸収ピークが現れる波長での吸光度の変化を調べる。トナーを構成する顔料の種類等によって、吸収ピークが現れる波長は変化するが、ほとんど1088nm,1427nm,1670nm,1907nm,2003nm,2137nm,2165nm,2187nmのところに現れる。特に、吸収ピークが大きくなる1088nm,1427nm,1670nm,2003nm,2187nmの波長はトナー混練物の分散状態を調べるには適している。しかし、評価にはどの波長を用いても良いし、全体の特性パターンを用いても良い。
【0044】
トナー混練物の分散状態は、粉体の流動性と密接な関係があり、トナー混練物の分散性が良い場合には、流動性を阻害する結晶性PESや離型剤が細かい状態でトナー粒子の中に存在しているため、トナー粒子表面に大きく存在することは無く、1個1個の粉体粒子が動きやすいために流動性は良くなる。つまり、トナーの搬送性が良くなるので、細かい現像部での再現性等が良くなり、高画質を実現できる。逆にトナー混練物の分散性が悪い場合には、流動性を阻害する結晶性PESや離型剤がトナー粒子表面に大きな塊の一部として存在することが多く、1個1個の粉体粒子が動きにくくなるため、流動性は悪くなる。そのため、トナーの現像部での搬送性が悪くなり、画質低下が生じる。前述したように、本発明の評価法では、以下のような関係で分散性を評価できる。
分散性が良い場合→トナー混練物の近赤外線を用いた吸光度が小さくなる。
分散性が悪い場合→トナー混練物の近赤外線を用いた吸光度が大きくなる。
【0045】
トナー混練物の分散性は、トナー作製工程の中の混練工程によりほとんど決まる。つまり、顔料や電荷制御剤などを樹脂の中に分散させる状態によって、その後の工程でできるトナー粒子の流動性や帯電特性などが大きく変化する。
トナーの分散状態は、混練工程での混練条件(仕込み量、回転数、温度、混練時間等)によって変化する。そのため、分散性には混練条件が重要な役割を果たし、混練工程後の分散性の評価が重要となる。
トナーの分散性を近赤外線を用いた本方式により評価し、ドット再現性との関係を調べた結果、ドット再現性が良いトナーは、以下のような近赤外線の吸光度特性(正規化処理)を示した。
・波長2003nm付近の近赤外吸光度が、0.001〜0.3である。
なお、波長に関しては、1088nm,1427nm,1670nm,1907nm,2137nm,2165nm,2187nm等の他の波長を用いても問題ない。また、全体の特性パターンを用いても良い。
【0046】
また、本評価法は他の重合法などで作製した粒子の分散性の評価にも使える。
例えば本発明のトナーは、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
【0047】
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
これらの場合には、造粒後の検査等に適用できる。
【0048】
さらに二成分現像剤として使用する場合は、後述する磁性キャリアと所定の混合比率で混合することによって二成分現像剤とする。
本トナーは、接触または非接触現像方式に使用する1成分現像剤として用いる。接触または非接触現像方式は色々な公知のものが使用される。例えば,アルミスリーブを用いた接触現像法、導電性ゴムベルトを用いた接触現像法、アルミ素管の表面にカーボンブラック等を含む導電性樹脂層を形成した現像スリーブを用いる非接触現像法等がある。また、本トナーを用いた現像時にACバイアス電圧成分を印加すると、現像効率が向上し、画像特性が向上する。
【0049】
また、1成分現像方式において、トナー供給部の出口にトナー層を均一にするためのローラー状のブレードやトナーを供給するための供給ローラを設けた現像方式に、本トナーを用いることを特徴とする。このような方式の場合には、感光体へのフィルミングだけではなく、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングが発生する。このため、トナー層が均一に形成できないばかりかトナー帯電が不均一になり、トナー電荷量も小さくなる。このため現像不良が生じる。
しかし、本発明の現像装置を用いた現像方法で本発明のトナーを用いると、ドクターローラや供給ローラへのフィルミングは発生せず、安定した現像が行なわれ、耐久特性に優れた方式となる。本発明の現像装置は、接触または非接触現像を行なものであり、ドクターローラおよび/または供給ローラを有することが好ましい。図5に示される本発明の現像装置例は、装置ハウジング内に、トナー補給用ホッパーから供給されるトナーを含む現像剤を攪拌するための攪拌羽根、感光体のような画像担持体表面近傍にトナーを搬送する現像ローラ、この現像ローラに均一なトナー層を形成するためのドクターローラ、供給ローラを有する。
【0050】
図6は、本発明のトナーを用いた現像剤を充填した容器を搭載する画像形成装置についての1例を示したものであって、画像形成装置本体内に装着された現像部(1)と、この現像部(1)に補給される本発明のトナーを用いた現像剤を充填した現像剤収納容器(2)と、この両者を接続する現像剤送流手段(3)を示す部分断面図である。
【0051】
図6において、現像部(1)は、本発明のトナーを用いた現像剤(D)を収容した本発明のトナー容器を搭載した現像ハウジング(4)と、現像剤(D)を攪拌混合する第1及び第2の攪拌スクリュー(5)、(6)と、現像ローラ(7)とを有していて、当該現像ローラ(7)が、潜像担持体の感光体(8)に対向して配置されている。感光体(8)は、矢印で示す方向に回転駆動され、その表面に静電潜像が形成される。図中、符号(126)は、接続部材(124)の上にフィルター(125)を介して又は介さず嵌合されたキャップである。感光体(8)の周囲には、図示していない帯電手段、露光手段、転写手段、除電手段、クリーニング手段等、その他の公知のユニットが配置されたものである。
【0052】
本発明のプロセスカートリッジは、本発明のトナーを使用し、感光体及び現像手段と、、帯電手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであることを特徴とする。
図7に本発明のプロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。
図において、(101)はプロセスカートリッジ全体を示し、(10)は感光体、(20)は帯電手段、(40)は現像手段、(60)はクリーニング手段を示す。このプロセスカートリッジは、複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
【0053】
また、磁性トナーとする場合には、トナー粒子の中に磁性体の微粒子を内添すれば良い。磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金などの強磁性体等が考えられる。磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
【0054】
二成分現像剤に使用されるキャリアとしては公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は20〜70μmが良い。
【0055】
また、前述したように本発明の二成分現像剤は流動性向上剤として無機微粉体をトナーに添加して用いることが可能である。無機微粉体の平均粒径は20〜200nmが好ましく、20nm未満になると処理制御が難しくなり、200nmより大きくなると流動性を悪くする。
【0056】
本発明の無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。
【0057】
ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
また、本発明の現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【実施例】
【0058】
以下、実施例を説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。なお、今回は混練条件を変化したトナーを作製し、トナー分散性として本評価法を用いて評価し、ドット再現性を直接関わる画像のザラツキ感として評価し、ランニング特性を現像部のトナー搬送性で評価した。
なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
実施例1(評価方法)
樹脂:ポリオール樹脂 100部
顔料:カーボンブラック 10部
帯電制御剤:サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤:低分子量ポリエチレン 5部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0059】
実施例2(評価方法)
実施例1と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:120rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0060】
実施例3(評価方法)
実施例1と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:160rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0061】
実施例4(評価方法)
実施例1と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:70℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0062】
実施例5(評価方法)
実施例1と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:150℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0063】
実施例6(トナー及び評価方法)
樹脂:ポリエステル樹脂 80部
結晶性ポリエステル樹脂 20部
(Tg=110℃)
顔料:カーボンブラック 10部
帯電制御剤:サルチル酸亜鉛塩 5部
離型剤:低分子量ポリエチレン 5部
上記原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0064】
実施例7(トナー及び評価方法)
実施例6と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:120rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0065】
実施例8(評価方法)
実施例6と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:110℃
混練回転数:160rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0066】
実施例9(トナー及び評価方法)
実施例6と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:70℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
【0067】
実施例10(トナー及び評価方法)
実施例6と同様の原材料をミキサーで充分に混合した後、2軸押出し機により以下の条件で溶融混練した。
混練温度:150℃
混練回転数:80rpm
その後、混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを作製した。
添加剤:シリカ微粉末 1.2部
酸化チタン微粉末 0.3部
混合回転数:800rpm
混合時間:120sec
混合機:スーパーミキサー
本トナーの圧延冷却後の混練物の近赤外吸光度測定を行なった結果、表1のようになった。また、得られたトナーを潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価およびランニング実験を行なった。その結果を表1に示す。
以上の実施例1〜10の測定結果を表1に示す。また、表1のデータをグラフ化して図2に示す。
【0068】
【表1】

【0069】
表1の結果から分かるように、トナー混練物の近赤外吸光度(正規化値)とドット再現性およびランニング特性との間に相関があり、吸光度の大きい場合にはドット再現性およびランニング特性とも悪くなるといえる。
また、図2の結果から、ドット再現性の良い高画質を得るために必要な、分散性の良いトナーを得るためには、以下の条件を満足することが必要である。
・波長2003nm付近の近赤外吸光度が、0.001〜0.3である。
波長2003nmでの近赤外吸光度が0.001未満では、トナーの分散性以外の帯電特性等が悪くなり画質低下が生じ、0.3より大きくなれば分散性が低下し、トナー流動性が悪くなり、画質低下が生じる。
しかし、顔料や樹脂の種類等によっても条件は変わってくるため、本発明はこの条件に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の評価装置の構成概要を示した図である。
【図2】実施例1〜10のλ=2003nmのときの吸光度とドット再現性との関係を示した図である。
【図3】本発明の近赤外線吸光度測定装置を用いたトナー製造装置の例を示した図である。
【図4】トナー混練時物の近赤外線吸光度特性を示した図である。
【図5】本発明のトナーを用いた現像装置の一例を示した図である。
【図6】本発明の電子写真用トナーを用いた現像剤を充填した現像剤容器及びその容器を搭載した画像形成装置例を示した図である。
【図7】本発明のプロセスカートリッジの概略構成を示す。
【符号の説明】
【0071】
1 現像部
2 トナー容器
3 トナー送流手段
4 現像ハウジング
5 第1の攪拌スクリュ
6 第2の攪拌スクリュ
7 現像ローラ
8 潜像担持体(感光体)
9 ドクターブレード
10 感光体
20 帯電手段
40 現像手段
60 クリーニング手段
101 プロセスカートリッジ
124 接続部材
125 フィルター
126 キャップ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも樹脂、顔料、電荷制御剤からなる混練トナーにおいて、該樹脂のうちの少なくとも1種類が下記一般式(1)で表わされる結晶性ポリエステルであり、波長2003nmの光の光照射時の吸光度の値が0.001〜0.3になるように混練されたものであることを特徴とする静電荷現像用トナー。
【化1】

(n,mは繰り返し単位の数を表わし、R1,R2は炭化水素基を表わす。)
【請求項2】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に離形剤を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項3】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの平均円形度が0.9〜0.99であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項4】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーが重合法で作製されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項5】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの表面に付着または固着した添加剤が、平均粒径20〜200nmの無機微粉体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項6】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの表面に付着または固着した添加剤が、平均粒径20〜200nmの電荷制御剤からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項7】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に離型剤の分散剤を含んでいることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項8】
少なくとも樹脂、顔料および電荷制御剤からなるトナーの中に粉砕助剤を含んでいることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項9】
樹脂及び顔料を予め混練させた組成物を用いて作製したことを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
【請求項10】
体積平均粒径が4〜8μmであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の静電荷現像用トナー。
【請求項11】
少なくとも樹脂、顔料、電荷制御剤からなる混練物の分散性を評価する静電荷現像用トナー評価方法において、波長1μm〜2.5μmの光を混練物に照射し、その吸光度の違いにより分散性を評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価方法。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれかに記載の静電荷現像用トナーを用いて、接触または非接触現像を行なうことを特徴とする1成分現像方法。
【請求項13】
ドクターローラおよび/または供給ローラを用いることを特徴とする請求項12に記載の1成分現像方法。
【請求項14】
請求項1乃至10のいずれかに記載の静電荷現像用トナーと粒径20〜70μmのキャリアを用いて現像することを特徴とする2成分現像方法。
【請求項15】
請求項11に記載の評価法を用いてトナーを製造することを特徴とする静電荷現像用トナー製造方法。
【請求項16】
請求項11に記載の評価法を用いてトナーを評価することを特徴とする静電荷現像用トナー評価装置。
【請求項17】
請求項1乃至10のいずれかに記載のトナーを収納することを特徴とするトナー容器。
【請求項18】
請求項17記載のトナー容器を搭載することを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】
請求項1乃至10のいずれかに記載のトナーを使用し、感光体及び現像手段と、帯電手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−47688(P2006−47688A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228520(P2004−228520)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】